水神大橋から隅田川左岸下流400mの所に隅田川神社がある。1972年以前は、「水神さま」、「水神宮」または「浮島神社」と呼ばれていた。現在の位置に移されるまでは、向島に水神社があった。大洪水でも水に浸からない岡にあった。地域の鎮守神であり、水運業の人々の信仰を集めていた守り神。
橋が架けられる以前には、「水神の渡し」があり、対岸の真先と水神社を結んでいた。水神社の南に往古の奥州街道があり人々の往来で賑わう。特に戦さの折には、人馬が行交ったものと思われる。浮島神社は、源頼朝が創建したものと伝えられている。
広重の名所江戸百景には、隅田川の遠方に筑波山が描かれている。意図的に移動させて、収まりの良い構図としている。絵描屋は、頭の中にイメージしたものを自由に創作してしまう。現在は、石浜神社(真先稲荷)辺りには、東京スカイツリーとガス貯蔵タンクがある風景となっている。
写真-1 水神大橋の下流側歩道の様子。荒川区と墨田区を繋ぐ都道461号線の橋。
写真-2 高速道路高架の下にひっそりと佇む水神さま「隅田川神社」。
写真-3 水神大橋から真先辺りを望む。石浜神社は右岸のガス貯蔵タンク付近。
写真-4 広重名所江戸百景「隅田川水神の森真崎」。水神社は小高い岡にあり、洪水被害に遭うことがなかった。
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