利根川右岸の高台に建つ 紅龍山 布施弁天東海寺。江戸期には、広大な田園風景や沼に囲まれ、風光明媚な景勝地のひとつだった。利根運河ができるまで、水運の要衝が近くにあったため参拝者で賑わった丘だ。利根川もこの丘を避けて竜のように蛇行している。
布施弁天は、江の島、上野不忍に並んで、 関東 三弁天 のひとつ。観光地化されていない分、神気が残っているように思える。本堂内に鎮座する八臂弁財天を観ると、何かしなくちゃ・・と思わせる。才能を開花させる弁天様として、女性の参拝者が多いという。
布施弁天には、 紅い龍と天女像 の伝説がある。但馬の国で弘法大師が創った弁財天を赤い龍がこの地に運んだというもの。この逸話を時の天皇に話して、開山 (807 年 ) したとされる。本堂には柱に菊の紋章が見られる。
山門は大きくないが重厚な建築物だ。総欅二階建ての「 最勝閣 」という。 2 階に釈迦三尊を安置し、 1 階に四天王立像 4 体を配置している。鐘楼は十二角形で珍しい造り。空気が澄んでいれば、境内の布施観音さまの後ろに筑波山が見えるロケーションだ・・。
写真 -1 紅龍山への山門「最勝閣」。文化 7 年 (1810 年 ) 建立の竜宮門。
写真 -2 布施弁天東海寺の境内。本堂、三重塔そして十二角形鐘楼。
写真 -3 朱塗りの華麗な本堂。回柱には菊の紋章がある。
写真 -4 利根川をバックに立つ布施観音と大日堂。
写真 -5 利根川を望む布施弁天本堂。
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