清多夢くらぶ

清多夢くらぶ

2022年11月17日
XML
カテゴリ: 北海道岬めぐり
 ​ ​留萌市街から北へ約25km、オロロンライン沿いに道の駅がある。その敷地内に、「 旧花田家番屋 」が建っている。この建物は、ニシン漁最盛期の明治38年建てられたニシン番屋。漁夫(ヤン衆)、船大工、鍛冶職など約200人を収容できた。花田家は、文久3年に松前から当地・鬼鹿に移り住み、大漁業家となる。​

 昭和46年に国の重文指定を受け改修した建物は、長さ40m×奥行23m、床面積906m2と現存する番屋では 道内一の規模 。中に入ると、吹き抜けの大空間がある。1階の広い土間と台所が直結し、忙しい漁夫が下足を脱がずに食事することができた。漁夫の寝台(ねだい)は、デッキと呼ばれる雛壇三段式になっていた。​

 道の駅入口の大看板に「今よみがえる ​ヤン衆のいぶき​ 」が書かれている。「 ヤン衆 」とは、ニシン漁をする季節労働者を指すが、当事者間では使われていない。語源に諸説があるという。アイヌ語の「エウンモシリ」に求めるもの。または、方言的に「やんちゃな若い衆」が短くなったとか。​

 ヤン衆とカモメとの関係を示すものとして、「 やん衆かもめ 」(北島三郎)がある。留萌市の真夏のイベントとして、「やん衆盆踊り」もある。更に、石狩挽歌に「オンボロロ・・」との歌詞ある。ニシンが何処かに行ってしまい、ニシン御殿もオンボロになって行くさまを唄っている(北原ミレイ)。​​​​


写真-1 旧花田家番屋は、現存なかで最大規模。


写真-2 ヤン衆が寝泊まりした鰊番屋。


写真-3 中央土間(庭)と漁夫の居間。囲炉裏は3カ所ある。


写真-4 三段雛壇式の漁夫の寝台(ねだい)。


写真-5 巨木材料の梁空間と独特な鰊運搬具の「モッコ」。


写真-6 鰊群来の兆しか・・。独特な運搬具「モッコ」。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2022年11月17日 06時00分08秒
コメント(0) | コメントを書く
[北海道岬めぐり] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Calendar

Profile

江戸川らんべえ

江戸川らんべえ

Free Space

PVアクセスランキング にほんブログ村

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: