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5月の連休の頃の3000mの山は未だ冬山なのだとはよく言われることなのだが、それでもこんな暖かい日があったりするから、勘違いしてしまうのだと思う。
二日目は仙丈ケ岳の途中まで行ってみようと考えて支度をしたが、途中で引き返すという前提なのか、緊張感がなくて、ゆっくりだったから、いきおい出発は遅くなった。
二合目の北沢峠方面から来る登山路との合流点迄雪は殆ど無くて、アイゼンは必要なかった。
まあ、この上あたりから雪は出て来るのだろうと覚悟しながら歩いて行く。
積雪があると、どうしても歩くのに時間がかかる。
中には無雪よりも2倍くらいの歩行時間になるという人もいる。
かてて加えて昔の若者の足であるから、尚の事だ。
四合目あたりから登山路に雪が出て来る。
何処でアイゼンを付けようかときっかけを探しながら歩いている。
四合目を過ぎて五合目に着く途中で、アイゼンを付けた。
12本爪のアイゼンは嵩張るから、割と嵩張らない8本爪のを持って来ている。
体力が落ちているから、もう直ぐアイゼンを使うことも無くなると思うが、そうなるといろいろ使われなくなる道具類が出て来て、勿体ないことだなどと頭の中で考えながら雪面に爪を立てていた。
五合目、昨年は新雪が積もっていて此処で引き返したことを思い出す。
雪が腐っていて踏み抜くかと思いながら歩いていたが、幸いそういうことは無かったが、踏み抜いた跡が幾つも見ることが出来た。
ガスが上がって来て甲斐駒を隠してしまった。
ドンヨリとした空模様だが、雨は降らないだろうと天気予報を信じて居た。
しかし、雨具はちゃんと用意している。

少し移動するとはっきりと姿を見せた甲斐駒を背にして歩く。
北岳も見える。
6合目くらいだろうか・・・
何処で引き返そうか?なんて思いながら歩いているのだ。
雲海の中に鳳凰三山が浮かんでいるのが見える。
甲斐駒はやはり凛々しい。
見上げると、這松の雪を被った向こうに白い稜線が見えている。
喘いで登っているのに、もう山頂から降りて来る人が居る。
此処までやって来たご褒美なのか、雷鳥の番に巡り合った。
急こう配の斜面を直登していくトレースが見えている。
夏道だとジグザグに付いているはずだが、積雪期は直登してしまうらしくこれがまた辛い。
兎に角コケたら真っ逆さまに落ちていくはずだから、ピッケルを使ってバランスをとる。
ピッケルは杖替わりに使うだけの道具、万が一滑落したら、雪上訓練などしないボクはピックを雪面に突き立てて滑落防止!なんてできないだろうなあ・・・・
我ながら、マイナス思考ばかり・・・・
無雪期の登山路はこの斜面には無いハズ。
何処で引き返すかなんて思いながら歩いて来て、小千丈まで来てしまった。
ずうっと向こうに山頂が見える。
ここから往復で2時間半か3時間かかるだろう。
流石に今回はもうここまでとすると決めた。
標識の柱にピッケルを添えて撮影。
北岳、間ノ岳、農鳥岳の白鳳三山。
アサヨ峰と甲斐駒
アサヨ峰、鳳凰三山、北岳
暖かいハズなのに、冬用のグローブを付けているのに、指先がジンジンしていて、寒さで痛い。
それほど風は強くは無いが、それでもピークの上で休憩はとる気に慣れずに少しだけ居て、下山へ向かう。
小屋へ戻ると、12時半位、約6時間の山行だった。
夕方から雨が降り始めて、濡れずに済んで良かった。
たった一人の宿泊となったこの日の小屋。テン場も数張りと寂しい風景だった。
翌朝、歌宿10時15分発のバスに合わせて小屋を後にした。
帰路、蔦木の道の駅で温泉に入り、ソフトクリームを味わい疲れを癒した
道の駅では農産物を販売する別棟を増やしていたのが目に付いた。
今回も無事に帰れることを感謝。
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