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. ★ ご訪問くださり、有り難うございます ★ *------*------*------*------*------*------*------* ★ 哀悼 ★ 梅雨の雨に打たれ 貴女を想い その姿を追った 走って走って 追い付けなかった 雨の夜 まぼろしの影が ふと 消えた 貴女の姿が ぽっかり 消えた 誰か 教えてください 深い穴を 埋める術を 誰か教えてください 忘れる術を あの日も 雨 雨が降っていた 目覚めたら きょうも 雨 目覚めた朝が 雨音に 濡れていた By.星原女瑪(2014.7.13)2018.5.30. 再掲です。 (注意:詩の転載を禁ずる:シェアはご遠慮下さい) ★2010年のクリスマスを目前に、 最愛の姉を亡くしました。 末期癌と宣告されて、残ったのは延命措置だけだった。 息を引き取るまで明るく、涙ひとつ見せなかった。 そんな姉に、死の訪れを感じられずにいた私。 一年と七か月を延命した姉の死は、突然だった。 そう、余りにも突然だった。 せめて、泣き縋ってくれたなら。 せめて、愚痴ってくれたなら。 少しは覚悟もできたであろうに。 最愛の姉であり、 最愛の親友だった。 そして、テニスのパートナーであった。 ああ---。 これくらいにしましょう。 姉を亡くし、8年近くが経とうとしている。 しかし、悲しみは増すばかり。 眠れぬ夜の、 悲しい夜の、独り言でした。 By.LAME39・(2014.9.17) 2018.5.30. . 皆さん、 梅雨時の毎日を如何お過ごしでしょうか。 LAME39は、アクセス数が伸びないので、 とても落胆しています。 この時代、詩という分野は敬遠され勝ちで、 本当に読みたい方が少ないのは、 承知している筈なのですが、 それでも結果が悪いと気が重くなります。 まあ、未熟な作品なので致し方ありません。 本日も、詩を読んで下さった方々に、 心よりお礼申し上げます。 是非、またお立ち寄りくださいね。 LAME39.2018.5.30. *------*------*------*------* 【【書画肆しみづ】 ★http://www.rakuten.co.jp/sim444009/ *------*------*------*------*🙇 お知らせ 】 短編小説・心ゆくまで・は、下段に記載しています。 続きは執筆中です。全てではありませんが、 次の更新で掲載できると思います。 もう少しお待ち下さい~🙇. ***------*------*-----*------*------*------*------*** 短編小説 ミステリーロマンの世界へ、ようこそ。 拙い小説ですが、読んで戴けましたら幸いです。 *------*------*------*------* 心ゆくまで 終章【5】『近場のデパートでいいですか。』柿谷に言われて、『楽しみだわ』玉子色のワンピースに、オリーブグリーンのカーディガンを羽織った沙織は、努めて明るく答えた。二人で歩くデパートは、想像も出来なかったほどに楽しかった。沙織の散歩用のシューズを買おうと立ち寄った店では、『サイズは幾つ』『22.5よ。深いブラウンが好いわ』すると柿谷は、ウィンクしてから、『22.5のブラウン系を見せて貰えますか』という調子で、全てが軽快に運んだ。柿谷はダークグレーの大き目なショルダーバッグを買ってから、『君にバッグは、大丈夫だろうか...』と言って、首を傾げた。『掛けてみましょうか』沙織は言うなり、店員の視界を外れた場所に立った。柿谷は慌てて近付くと、ショルダーバッグを掛けてみた。『ああOKですね、見えません。 躰に着いてる物は見えない様です』柿谷はホッとした顔付で、深いワイン色のショルダーバッグも購入した。夕食にヒレカツが食べたいと言うので、二人は上の階の食事処に入った。柿谷は身を乗り出すと、『沙織さんの躰に間接的にでも触れている物は、 透けて見えなくなる様です。 まあ色々と試しながら、気を付けて行きましょう』『はい、気を付けましょうね』柿谷は運ばれて来たヒレカツ御膳を、美味しそうに平らげた。沙織は不思議と空腹感が無く、喉の渇きも感じなかった。緑茶を口にしてから、柿谷が口を開いた。『実は沙織さん。貴女の遺体は消えてなかった様なのですよ。 僕は先走って、テレビを見たら大変だ。なんて言って しまいましたが、何の騒ぎにもなっていなかったのです。 僕も救命士として関わったひとりですから、 色々と訊かれた時の為に気持ちの準備はしていたのですがね... ...』『そうですか...。テレビは全く点けてませんし、 新聞は届きませんから知りませんでした。そうでしたか...。 母や姉たちは、悲しんだことでしょうね。胸が痛みます』『そうですね。沙織さんを亡くされて、凄く辛かったと思います』『でも、柿谷さんに嫌疑もかけられたりせずに過ぎて、 本当に良かったわ』そう言ってから、奥村沙織は視線を落とした。夜更けて帰宅した二人はシャワーを済ませると、それぞれの部屋に引きとった。それから二週間ほどした夕食のテーブルで、『沙織さん大事な話が有るので、 明日の夜は僕の部屋に来て貰えませんか。 そうだな、8時にお願い出来ますか』柿谷は、心配そうな顔つきだった。『明日の夜ですね、承知しました』柿谷は沙織の返事を聞くと、安堵した様子で夕食に手を付けた。 By.星原女瑪.2018.5.9. 【最終章】へ続く終章【4】夜の11時を過ぎて、柿谷はオンザロックを片手に、2階へ上がって行った。その夜、丘の上には柔らかな早春の風が、吹いていた。あくる日も、晴天の穏やかな日だった。昼食のサンドイッチを前に、『柿谷さん、宜しかったら散歩に出ませんか』沙織が誘うと、『いいですね。出ましょう。 帰ってきたら買物に付き合ってください』『お買い物ですか...』『あなたに必要な物を、買いたいのですよ。 夕食は、その時に済ませましょう』『柿谷さん、 本当に有りがとうございます』沙織は礼を言ってから、コーヒーポットに手を伸ばした。表に出て肩を並べると、ライトグレーのウィンドブレイカーの柿谷は、思いのほか背が高かった。『私ね、リスをみたんです。 とっても艶の良い可愛いリスでしたわ』『リスですか、それはいい。 昨日の散歩ですね』『ええ。上に、梅の老木が花を付けていますわ』『そうですか。案内をお願いしましょう』和やかな会話の合間に、鶯のさえずりが聞こえた。丘の上で足を止めると、梅の木にリスが遊んでいるのが見えた。『おっ、古い梅ですね』柿谷の声にリスは逃げて行ったが、梅の香は漂っていた。『柿谷さん、お話が有るので掛けませんか』沙織は、ベンチを指さした。『私ね、影が無いんです』『影ですか...』『そうなんですの。ほら、見て』沙織は立ち上がって見せた。『沙織さん、その事なら知っていました。 残念ですが気付いていました』『そう......。どうしてかしら、 私ったら変ですよね』奥村沙織は、珍しく声を荒げた。『沙織さん、 安心して落ち着いてください』柿谷貴次{かきたにこうじ}は手を差し出して、沙織を座らせた。『実は、あの晩なのです。 貴女を此処まで運ぶ途中で、 不思議な体験をしたのです。府中を過ぎた頃に、 不意に現れた光が凄いスピードで追いかけて来て、 貴女に当たった瞬間、天高く昇って行ったのです。 沙織さんの肉体が天高く舞い上がり、消えて行きました。 あの光は、分離した貴女の魂だったのだと、 僕は感じました。魂は車に残り、 仮の姿の中に入った様です。 だから形ある沙織さんの肉体は天に消えて、 不確かな肉体に、魂が宿ったのだと思いました。 着いて、車から抱き上げた貴女は、 空気の様に軽かった......。 しかし僕にとって沙織さんは、存在しています。 僕には、貴女を感じる事が出来るのですよ。 不思議ですがね...』『そうでしたか...。 それにしても不思議な事ですね......』二人の沈黙の間に、鶯の囀りが木霊した。『沙織さん。僕には見えますが、誰にも貴女は見えません。 だから、気を付けましょう』『柿谷さん、一つだけ教えてくださる。 貴方は、こんな私を受け入れてくださるのですか』『勿論ですよ。 沙織さんは僕にとって掛け替えのない人ですからね。 大切にして行きます』柿谷貴次は、きっぱりとした声で言った。『そうですか......』奥村沙織は複雑な心境の侭、黙り込んでしまった。やや経って、『沙織さん』柿谷が呼びかけた。『僕は今の侭の貴女を、ずっと大切にして行きたいのです。 どうか心配せずに、生きてください』柿谷の面持ちは、真剣そのものだった。その真剣さに圧倒されそうされそうになったが、沙織は柿谷の愛情深さが、身に滲みて有り難かった。すると、見上げた柿谷が滲んだ。そして滲んだ指が伸び、沙織の涙を押さえた。『沙織さん、出掛けましょう。 気分転換には、もってこいですよ。さあ歩きましょう』言いながら、柿谷は手を伸ばした。 By星原女瑪・2018.2.7. *----* ご訪問くださり、誠に有り難うございました ランキングに参加しています。ポチお願い致します。 .小説もこちらにお願いします。 応援有り難うございました ★宜しかったら 又お立ち寄り下さい★ http://ping.blogmura.com/xmlrpc/qv94i9tevul1 http://blog.with2.net/link.php?1832603a
2018.05.30
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2018.05.26
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(注意:詩の転載を禁ずる:シェアはご遠慮下さい) 何気なく見ている夢。 そんな夢に、ふと気付かされることが有る。 ふと、教えられることが有る。 今回は、亡姉が夢で教えてくれた事を、 作品にしてみました。 By.星原女瑪.(2014.7.20)2016.10.6.*------*------*------* 昨年2017の春まで、 毎年賑やかだった{雀のお宿} 薔薇の手入れで、頻繁にベランダに出ていたら、 今年は来てくれませんでした。 とっても寂しく複雑な心境です。 *------*------*------*------*【 お知らせ 】 短編小説・心ゆくまで・ お待たせしました~🙇 読んでいただけましたら幸いです。 ***------*------*-----*------*------*------*------*** 短編小説 ミステリーロマンの世界へ、ようこそ。 拙い小説ですが、読んで戴けましたら幸いです。 *------*------*------*------* ★心ゆくまで★終章【4】の続き(下に記述)終章【5】に続く(下段に記述)夜の11時を過ぎて、柿谷はオンザロックを片手に、2階へ上がって行った。その夜、丘の上には柔らかな早春の風が、吹いていた。あくる日も、晴天の穏やかな日だった。昼食のサンドイッチを前に、『柿谷さん、宜しかったら散歩に出ませんか』沙織が誘うと、『いいですね。出ましょう。 帰ってきたら買物に付き合ってください』『お買い物ですか...』『あなたに必要な物を、買いたいのですよ。 夕食は、その時に済ませましょう』『柿谷さん、 本当に有りがとうございます』沙織は礼を言ってから、コーヒーポットに手を伸ばした。表に出て肩を並べると、ライトグレーのウィンドブレイカーの柿谷は、思いのほか背が高かった。『私ね、リスをみたんです。 とっても艶の良い可愛いリスでしたわ』『リスですか、それはいい。 昨日の散歩ですね』『ええ。上に、梅の老木が花を付けていますわ』『そうですか。案内をお願いしましょう』和やかな会話の合間に、鶯のさえずりが聞こえた。丘の上で足を止めると、梅の木にリスが遊んでいるのが見えた。『おっ、古い梅ですね』柿谷の声にリスは逃げて行ったが、梅の香は漂っていた。『柿谷さん、お話が有るので掛けませんか』沙織は、ベンチを指さした。『私ね、影が無いんです』『影ですか...』『そうなんですの。ほら、見て』沙織は立ち上がって見せた。『沙織さん、その事なら知っていました。 残念ですが気付いていました』『そう......。どうしてかしら、 私ったら変ですよね』奥村沙織は、珍しく声を荒げた。『沙織さん、 安心して落ち着いてください』柿谷貴次{かきたにこうじ}は手を差し出して、沙織を座らせた。『実は、あの晩なのです。 貴女を此処まで運ぶ途中で、 不思議な体験をしたのです。府中を過ぎた頃に、 不意に現れた光が凄いスピードで追いかけて来て、 貴女に当たった瞬間、天高く昇って行ったのです。 沙織さんの肉体が天高く舞い上がり、消えて行きました。 あの光は、分離した貴女の魂だったのだと、 僕は感じました。魂は車に残り、 仮の姿の中に入った様です。 だから形ある沙織さんの肉体は天に消えて、 不確かな肉体に、魂が宿ったのだと思いました。 着いて、車から抱き上げた貴女は、 空気の様に軽かった......。 しかし僕にとって沙織さんは、存在しています。 僕には、貴女を感じる事が出来るのですよ。 不思議ですがね...』『そうでしたか...。 それにしても不思議な事ですね......』二人の沈黙の間に、鶯の囀りが木霊した。『沙織さん。僕には見えますが、誰にも貴女は見えません。 だから、気を付けましょう』『柿谷さん、一つだけ教えてくださる。 貴方は、こんな私を受け入れてくださるのですか』『勿論ですよ。 沙織さんは僕にとって掛け替えのない人ですからね。 大切にして行きます』柿谷貴次は、きっぱりとした声で言った。『そうですか......』奥村沙織は複雑な心境の侭、黙り込んでしまった。やや経って、『沙織さん』柿谷が呼びかけた。『僕は今の侭の貴女を、ずっと大切にして行きたいのです。 どうか心配せずに、生きてください』柿谷の面持ちは、真剣そのものだった。その真剣さに圧倒されそうされそうになったが、沙織は柿谷の愛情深さが、身に滲みて有り難かった。すると、見上げた柿谷が滲んだ。そして滲んだ指が伸び、沙織の涙を押さえた。『沙織さん、出掛けましょう。 気分転換には、もってこいですよ。さあ歩きましょう』言いながら、柿谷は手を伸ばした。 終章【5】『近場のデパートでいいですか。』柿谷に言われて、『楽しみだわ』玉子色のワンピースに、オリーブグリーンのカーディガンを羽織った沙織は、努めて明るく答えた。二人で歩くデパートは、想像も出来なかったほどに楽しかった。沙織の散歩用のシューズを買おうと立ち寄った店では、『サイズは幾つ』『22.5よ。深いブラウンが好いわ』すると柿谷は、ウィンクしてから、『22.5のブラウン系を見せて貰えますか』という調子で、全てが軽快に運んだ。柿谷はダークグレーの大き目なショルダーバッグを買ってから、『君にバッグは、大丈夫だろうか...』と言って、首を傾げた。『掛けてみましょうか』沙織は言うなり、店員の視界を外れた場所に立った。柿谷は慌てて近付くと、ショルダーバッグを掛けてみた。『ああOKですね、見えません。 躰に着いてる物は見えない様です』柿谷はホッとした顔付で、深いワイン色のショルダーバッグも購入した。夕食にヒレカツが食べたいと言うので、二人は上の階の食事処に入った。柿谷は身を乗り出すと、『沙織さんの躰に間接的にでも触れている物は、 透けて見えなくなる様です。 まあ色々と試しながら、気を付けて行きましょう』『はい、気を付けましょうね』柿谷は運ばれて来たヒレカツ御膳を、美味しそうに平らげた。沙織は不思議と空腹感が無く、喉の渇きも感じなかった。緑茶を口にしてから、柿谷が口を開いた。『実は沙織さん。貴女の遺体は消えてなかった様なのですよ。 僕は先走って、テレビを見たら大変だ。なんて言って しまいましたが、何の騒ぎにもなっていなかったのです。 僕も救命士として関わったひとりですから、 色々と訊かれた時の為に気持ちの準備はしていたのですがね... ...』『そうですか...。テレビは全く点けてませんし、 新聞は届きませんから知りませんでした。そうでしたか...。 母や姉たちは、悲しんだことでしょうね。胸が痛みます』『そうですね。沙織さんを亡くされて、凄く辛かったと思います』『でも、柿谷さんに嫌疑もかけられたりせずに過ぎて、 本当に良かったわ』そう言ってから、奥村沙織は視線を落とした。夜更けて帰宅した二人はシャワーを済ませると、それぞれの部屋に引きとった。それから二週間ほどした夕食のテーブルで、『沙織さん大事な話が有るので、 明日の夜は僕の部屋に来て貰えませんか。 そうだな、8時にお願い出来ますか』柿谷は、心配そうな顔つきだった。『明日の夜ですね、承知しました』柿谷は沙織の返事を聞くと、安堵した様子で夕食に手を付けた。 By.星原女瑪.2018.5.9. 【最終章】へ続く*------*------*------* 終章【3】 沙織が深い眠りから目覚めたのは、 翌日の午後の事だった。 電話のベルに驚いて起き上がると、 携帯電話から柿谷の声がした。 『沙織さん、どうですか...。大丈夫ですか』 『はい、大丈夫です。私ったら、 昨日から眠っていました。変ですわね』 『そうですか、それは良かった。 まあ、眠れた方が良いですから、大丈夫ですよ。 何か気になる事でもありますか...』 『いえ、その.....』 沙織は影の事を言いそうになって、 それを押し留めた。 『今夜には帰りますから、 何か有ったのでしたら、後でゆっくり聞きますよ。 ひとりで待たせておくのは心配ですが、 頑張って待っていてください。それでは、また後で』 『はい。電話を、ありがとうございました』 『あっ、そうだ。書斎とリビングに、 画集が有りますから、眺めてみてはどうですか』 『はい。ありがとうございます』 電話を切った沙織の顔に、笑みが零れた。 寝覚めの耳に、柿谷の穏やかな口調が心地よかった。 戸惑いを察してくれた心配りは、それにも増して心に浸みた。 沙織はベッドを抜け出した。 その足でクローゼット開けると、 素早く着替えをした。 その後はキッチンで珈琲を要れてから、 リビングの画集を眺めて過ごした。 美しい装丁の画集は、見事だった。 その画集に、 沙織は思わず引き込まれて行った。 ふと気付くと、夕刻になっていた。 慌ててシャワーを済ませてから、 沙織は再び、画集を眺めて過ごした。 その夜、柿谷が帰宅したのは、 8時を大分に過ぎてからだった。 寿司屋の握りと出来合いのサラダを携えての、 帰宅だった。 柿谷は寿司を摘みながら、 『沙織さん、着替えたのですね。 ラベンダー色のセーターが似合って、素敵ですよ』 『まあ、嬉しいわ。ありがとうございます』 沙織は軽い恥じらいを感じながら、 茶碗の美しい玉露に、視線を落とした。 『お部屋のクローゼットやタンスに、 サイズと色合いの合いそうな衣類が沢山有ったので、 お借りしています』 『ああ、そうですね。気に入ったものが有ったら、 ぜひ使ってください......。 実は亡くなった姉の物で...。 あの部屋を使っていた時期があったのです』 『そうだったのですか。 お姉さまは亡くなられたのですね』 『沙織さん、今夜は疲れているので、 この話は止めましょう。 近い内に話しますので、待って貰えますか...』 『もちろん、柿谷さんにお任せしますわ』 『良かった、それでは近い内に話します。 そろそろシャワーを浴びたいので、失礼しますよ。 そうだ。出来たらコーヒーか紅茶でも入れて置いて下さい』 『夜も更けて来ましたから、お紅茶にしますね。 アイスティーにしましょうか』 『それは嬉しいですね。 シャワーの後には最高ですよ。 そうだ、チョコレートを買って来たんだった。 荷物の中に有りますので、適当にお願いします』 『はい、分かりました』 柿谷は食事を済ませると、 慌ただしく浴室に向かった。 続く】 By.星原女瑪.2018.3.23. 終章【2】 沙織は眩暈を覚えてベンチに座り込んだ。 胸が俄かに高鳴り、額には冷たい汗が滲んだ。 『わたしは......』 奥村沙織は額の汗を拭い、目を閉じた。 影が無いことでショックを受けた沙織は、 なんの躊躇いもなく歩いて来たことを思い、 困惑した。 当たり前のように乗っていた車椅子は、 何処に置いて来たのか覚えがなかった。 奥村沙織は胸に手を当てて、 目を開けてみた。 梅の白い花が見え、 陽の光が柔らかく降り注いでいた。 『緊急時には、遠慮なく使ってください。』 そう言われ、 渡された携帯電話が、ポケットの中に有った。 左手を伸ばして触れると、幾らか気分が落ち着き、 沙織は深く息を吸うことが出来た。 山の奥の方から、 デデッポッポ、デデッポッポと、 山鳩の鳴き声が聞こえ、 それは寂しく木霊した。 その鳴き声を聴きながら、 奥村沙織は立ち上がった。 緩やかな坂道を歩きながら、柿谷の事を思ってみた。 しかし仕事の事を考えると、 電話に触れることは出来なかった。 帰路は永遠に続くのかと思われる程に長く、 その間じゅう何故なのかと言う疑問を、 自分に打つけては苦しくなって足を止めた。 早春の陽光の下で、 トンネルを歩き続けている心地だった。 漸く玄関の前に立つと、 鍵をしまってダイニングへ向かった。 柿谷が座っていた傍らに、車椅子が有った。 だとすれば、 柿谷は立っている私に向かって挨拶をして、 出掛けて行ったのだ。 沙織は一抹の不安と寂しさを抱いて、 ベッドにもぐり込んだ。 一度は火葬場で燃やされるはずだった自分なのだ。 奥村沙織は目を閉じて、自分を鼓舞してみた。 幾らか落ち着くと、 沙織は深い眠りに落ちた。 続く】 By星原女瑪・2018.2.7. *----* ご訪問くださり、誠に有り難うございました ランキングに参加しています。ポチお願い致します。 .小説もこちらにお願いします。 応援有り難うございました ★宜しかったら 又お立ち寄り下さい★ http://ping.blogmura.com/xmlrpc/qv94i9tevul1 http://blog.with2.net/link.php?1832603a
2018.05.16
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. ★ご訪問くださり、有り難うございます。★ *------*------*------* ★ うつろい ★ ひと雨ごとに 温かくなり ひと雨ごとに 冬 とおく ひと雨ごとに 暖かくなり 春は とおく ひと雨ごとに 冷え込んで 秋 ふかく ひと雨ごとに 寒くなり 雨は 雪に 恋は とおく 想いは 胸に By.星原女瑪.(2016.9.01.)2018.5.09. (注意:詩の転載を禁ずる:シェアはご遠慮下さい) *------*------*------*------*【 お知らせ 】 短編小説・心ゆくまで・ お待たせしました~🙇 読んでいただけましたら幸いです。 ***------*------*-----*------*------*------*------*** 短編小説 ミステリーロマンの世界へ、ようこそ。 拙い小説ですが、読んで戴けましたら幸いです。 *------*------*------*------* ★心ゆくまで★終章【4】の続き(下に記述)終章【5】に続く(下段に記述)夜の11時を過ぎて、柿谷はオンザロックを片手に、2階へ上がって行った。その夜、丘の上には柔らかな早春の風が、吹いていた。あくる日も、晴天の穏やかな日だった。昼食のサンドイッチを前に、『柿谷さん、宜しかったら散歩に出ませんか』沙織が誘うと、『いいですね。出ましょう。 帰ってきたら買物に付き合ってください』『お買い物ですか...』『あなたに必要な物を、買いたいのですよ。 夕食は、その時に済ませましょう』『柿谷さん、 本当に有りがとうございます』沙織は礼を言ってから、コーヒーポットに手を伸ばした。表に出て肩を並べると、ライトグレーのウィンドブレイカーの柿谷は、思いのほか背が高かった。『私ね、リスをみたんです。 とっても艶の良い可愛いリスでしたわ』『リスですか、それはいい。 昨日の散歩ですね』『ええ。上に、梅の老木が花を付けていますわ』『そうですか。案内をお願いしましょう』和やかな会話の合間に、鶯のさえずりが聞こえた。丘の上で足を止めると、梅の木にリスが遊んでいるのが見えた。『おっ、古い梅ですね』柿谷の声にリスは逃げて行ったが、梅の香は漂っていた。『柿谷さん、お話が有るので掛けませんか』沙織は、ベンチを指さした。『私ね、影が無いんです』『影ですか...』『そうなんですの。ほら、見て』沙織は立ち上がって見せた。『沙織さん、その事なら知っていました。 残念ですが気付いていました』『そう......。どうしてかしら、 私ったら変ですよね』奥村沙織は、珍しく声を荒げた。『沙織さん、 安心して落ち着いてください』柿谷貴次{かきたにこうじ}は手を差し出して、沙織を座らせた。『実は、あの晩なのです。 貴女を此処まで運ぶ途中で、 不思議な体験をしたのです。府中を過ぎた頃に、 不意に現れた光が凄いスピードで追いかけて来て、 貴女に当たった瞬間、天高く昇って行ったのです。 沙織さんの肉体が天高く舞い上がり、消えて行きました。 あの光は、分離した貴女の魂だったのだと、 僕は感じました。魂は車に残り、 仮の姿の中に入った様です。 だから形ある沙織さんの肉体は天に消えて、 不確かな肉体に、魂が宿ったのだと思いました。 着いて、車から抱き上げた貴女は、 空気の様に軽かった......。 しかし僕にとって沙織さんは、存在しています。 僕には、貴女を感じる事が出来るのですよ。 不思議ですがね...』『そうでしたか...。 それにしても不思議な事ですね......』二人の沈黙の間に、鶯の囀りが木霊した。『沙織さん。僕には見えますが、誰にも貴女は見えません。 だから、気を付けましょう』『柿谷さん、一つだけ教えてくださる。 貴方は、こんな私を受け入れてくださるのですか』『勿論ですよ。 沙織さんは僕にとって掛け替えのない人ですからね。 大切にして行きます』柿谷貴次は、きっぱりとした声で言った。『そうですか......』奥村沙織は複雑な心境の侭、黙り込んでしまった。やや経って、『沙織さん』柿谷が呼びかけた。『僕は今の侭の貴女を、ずっと大切にして行きたいのです。 どうか心配せずに、生きてください』柿谷の面持ちは、真剣そのものだった。その真剣さに圧倒されそうされそうになったが、沙織は柿谷の愛情深さが、身に滲みて有り難かった。すると、見上げた柿谷が滲んだ。そして滲んだ指が伸び、沙織の涙を押さえた。『沙織さん、出掛けましょう。 気分転換には、もってこいですよ。さあ歩きましょう』言いながら、柿谷は手を伸ばした。 終章【5】『近場のデパートでいいですか。』柿谷に言われて、『楽しみだわ』玉子色のワンピースに、オリーブグリーンのカーディガンを羽織った沙織は、努めて明るく答えた。二人で歩くデパートは、想像も出来なかったほどに楽しかった。沙織の散歩用のシューズを買おうと立ち寄った店では、『サイズは幾つ』『22.5よ。深いブラウンが好いわ』すると柿谷は、ウィンクしてから、『22.5のブラウン系を見せて貰えますか』という調子で、全てが軽快に運んだ。柿谷はダークグレーの大き目なショルダーバッグを買ってから、『君にバッグは、大丈夫だろうか...』と言って、首を傾げた。『掛けてみましょうか』沙織は言うなり、店員の視界を外れた場所に立った。柿谷は慌てて近付くと、ショルダーバッグを掛けてみた。『ああOKですね、見えません。 躰に着いてる物は見えない様です』柿谷はホッとした顔付で、深いワイン色のショルダーバッグも購入した。夕食にヒレカツが食べたいと言うので、二人は上の階の食事処に入った。柿谷は身を乗り出すと、『沙織さんの躰に間接的にでも触れている物は、 透けて見えなくなる様です。 まあ色々と試しながら、気を付けて行きましょう』『はい、気を付けましょうね』柿谷は運ばれて来たヒレカツ御膳を、美味しそうに平らげた。沙織は不思議と空腹感が無く、喉の渇きも感じなかった。緑茶を口にしてから、柿谷が口を開いた。『実は沙織さん。貴女の遺体は消えてなかった様なのですよ。 僕は先走って、テレビを見たら大変だ。なんて言って しまいましたが、何の騒ぎにもなっていなかったのです。 僕も救命士として関わったひとりですから、 色々と訊かれた時の為に気持ちの準備はしていたのですがね... ...』『そうですか...。テレビは全く点けてませんし、 新聞は届きませんから知りませんでした。そうでしたか...。 母や姉たちは、悲しんだことでしょうね。胸が痛みます』『そうですね。沙織さんを亡くされて、凄く辛かったと思います』『でも、柿谷さんに嫌疑もかけられたりせずに過ぎて、 本当に良かったわ』そう言ってから、奥村沙織は視線を落とした。夜更けて帰宅した二人はシャワーを済ませると、それぞれの部屋に引きとった。それから二週間ほどした夕食のテーブルで、『沙織さん大事な話が有るので、 明日の夜は僕の部屋に来て貰えませんか。 そうだな、8時にお願い出来ますか』柿谷は、心配そうな顔つきだった。『明日の夜ですね、承知しました』柿谷は沙織の返事を聞くと、安堵した様子で夕食に手を付けた。 By.星原女瑪.2018.5.9. 【最終章】へ続く*------*------*------* 終章【3】 沙織が深い眠りから目覚めたのは、 翌日の午後の事だった。 電話のベルに驚いて起き上がると、 携帯電話から柿谷の声がした。 『沙織さん、どうですか...。大丈夫ですか』 『はい、大丈夫です。私ったら、 昨日から眠っていました。変ですわね』 『そうですか、それは良かった。 まあ、眠れた方が良いですから、大丈夫ですよ。 何か気になる事でもありますか...』 『いえ、その.....』 沙織は影の事を言いそうになって、 それを押し留めた。 『今夜には帰りますから、 何か有ったのでしたら、後でゆっくり聞きますよ。 ひとりで待たせておくのは心配ですが、 頑張って待っていてください。それでは、また後で』 『はい。電話を、ありがとうございました』 『あっ、そうだ。書斎とリビングに、 画集が有りますから、眺めてみてはどうですか』 『はい。ありがとうございます』 電話を切った沙織の顔に、笑みが零れた。 寝覚めの耳に、柿谷の穏やかな口調が心地よかった。 戸惑いを察してくれた心配りは、それにも増して心に浸みた。 沙織はベッドを抜け出した。 その足でクローゼット開けると、 素早く着替えをした。 その後はキッチンで珈琲を要れてから、 リビングの画集を眺めて過ごした。 美しい装丁の画集は、見事だった。 その画集に、 沙織は思わず引き込まれて行った。 ふと気付くと、夕刻になっていた。 慌ててシャワーを済ませてから、 沙織は再び、画集を眺めて過ごした。 その夜、柿谷が帰宅したのは、 8時を大分に過ぎてからだった。 寿司屋の握りと出来合いのサラダを携えての、 帰宅だった。 柿谷は寿司を摘みながら、 『沙織さん、着替えたのですね。 ラベンダー色のセーターが似合って、素敵ですよ』 『まあ、嬉しいわ。ありがとうございます』 沙織は軽い恥じらいを感じながら、 茶碗の美しい玉露に、視線を落とした。 『お部屋のクローゼットやタンスに、 サイズと色合いの合いそうな衣類が沢山有ったので、 お借りしています』 『ああ、そうですね。気に入ったものが有ったら、 ぜひ使ってください......。 実は亡くなった姉の物で...。 あの部屋を使っていた時期があったのです』 『そうだったのですか。 お姉さまは亡くなられたのですね』 『沙織さん、今夜は疲れているので、 この話は止めましょう。 近い内に話しますので、待って貰えますか...』 『もちろん、柿谷さんにお任せしますわ』 『良かった、それでは近い内に話します。 そろそろシャワーを浴びたいので、失礼しますよ。 そうだ。出来たらコーヒーか紅茶でも入れて置いて下さい』 『夜も更けて来ましたから、お紅茶にしますね。 アイスティーにしましょうか』 『それは嬉しいですね。 シャワーの後には最高ですよ。 そうだ、チョコレートを買って来たんだった。 荷物の中に有りますので、適当にお願いします』 『はい、分かりました』 柿谷は食事を済ませると、 慌ただしく浴室に向かった。 続く】 By.星原女瑪.2018.3.23. 終章【2】 沙織は眩暈を覚えてベンチに座り込んだ。 胸が俄かに高鳴り、額には冷たい汗が滲んだ。 『わたしは......』 奥村沙織は額の汗を拭い、目を閉じた。 影が無いことでショックを受けた沙織は、 なんの躊躇いもなく歩いて来たことを思い、 困惑した。 当たり前のように乗っていた車椅子は、 何処に置いて来たのか覚えがなかった。 奥村沙織は胸に手を当てて、 目を開けてみた。 梅の白い花が見え、 陽の光が柔らかく降り注いでいた。 『緊急時には、遠慮なく使ってください。』 そう言われ、 渡された携帯電話が、ポケットの中に有った。 左手を伸ばして触れると、幾らか気分が落ち着き、 沙織は深く息を吸うことが出来た。 山の奥の方から、 デデッポッポ、デデッポッポと、 山鳩の鳴き声が聞こえ、 それは寂しく木霊した。 その鳴き声を聴きながら、 奥村沙織は立ち上がった。 緩やかな坂道を歩きながら、柿谷の事を思ってみた。 しかし仕事の事を考えると、 電話に触れることは出来なかった。 帰路は永遠に続くのかと思われる程に長く、 その間じゅう何故なのかと言う疑問を、 自分に打つけては苦しくなって足を止めた。 早春の陽光の下で、 トンネルを歩き続けている心地だった。 漸く玄関の前に立つと、 鍵をしまってダイニングへ向かった。 柿谷が座っていた傍らに、車椅子が有った。 だとすれば、 柿谷は立っている私に向かって挨拶をして、 出掛けて行ったのだ。 沙織は一抹の不安と寂しさを抱いて、 ベッドにもぐり込んだ。 一度は火葬場で燃やされるはずだった自分なのだ。 奥村沙織は目を閉じて、自分を鼓舞してみた。 幾らか落ち着くと、 沙織は深い眠りに落ちた。 続く】 By星原女瑪・2018.2.7. *----* ご訪問くださり、誠に有り難うございました ランキングに参加しています。ポチお願い致します。 .小説もこちらにお願いします。 応援有り難うございました ★宜しかったら 又お立ち寄り下さい★ http://ping.blogmura.com/xmlrpc/qv94i9tevul1 http://blog.with2.net/link.php?1832603a
2018.05.09
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2018.05.04
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