いずれにせよ、財務省をはじめ、外務省、経済省、総務省などに The Best and the Brightest が集まっていましたし、 今でもその傾向は大きく変わっていないようです。 商社やメガバンクなどにも優秀な学生が集まるのですが、 国の仕事をしたり、国を動かせるような立場に立ってみたいという思いもあって、 給与が一流大企業よりかなり低いにもかかわらず、 優秀な人材が一流官庁に集まるのでしょう。(p.74)
「The Best and the Brightest」は、本著の中でしばしば登場する言葉。 こういう意識を持っていること自体を、肯定的にとらえるのか、 それとも否定的にとらえるのか。 それによって、著者の投げかける言葉の響き方は、かなり変わってくるはず。
こうしたシステムの大きなメリットの一つは、 大学卒業生の中のThe Best and the Brightest を採用できるということです。 エリート・システムを廃止すれば、 少なくとも給与面では一流民間企業よりかなり低い公務員への志望は減少するでしょう。 「給与の問題ではない、志だ」という人もいるかもしれません。 しかし、待遇と給与を総合したものが大きく劣れば、当然、志望は減ってきます。 問題は志だけではありません。能力です。 能力のある人を公的セクターが採用できなくなれば、 国家の行政能力は大きく低下してしまうでしょう。(p.237)