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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
kimiki0593 @ 相互リンク 初めまして、人気サイトランキングです。 …
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2012.06.03
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カテゴリ: 社会・政治・時事

『「おじさん」的思考』 同様、文庫版である本著が発行されたのは2011年だが、
 単行本は2002年に刊行されたものである。
 内田先生が「文庫版あとがき」で書かれているように、ネタとしては古い。

 しかし、『「おじさん」的思考』に比べると、随分読みやすくなった印象。
 半年にして、読み手を選ぶ一冊から、読み手を選ばない一冊へと進化している。
 第1章は、女子大に勤務する内田先生ならではの、面白い構成。
 臨場感があって、なかなかイイ感じ。


  端的に言えば「一人で生き、一人で運命と対峙し、一人で責任をとり、一人で問題を解決する」
  ことを強いられる状況のことである。(p.13)

人は一人では生きていけない。
まさに、人間は社会的動物である。

  人間は「もの」を欲するのではない。
  人間がその存在をかけて欲望するのは、「他者と物語を共有すること」、
  すなわち「承認され、愛されること」なのである。(p.114)

やはり、人は一人では生きていけない。
まさに 「マズローの欲求段階説」 である。

  「大人」とは「子どもから大人だと思われている人間のことである」。


子どもの頃、「大人」は子どもと何かが違うはず、
「大人」になれば、何かが変わるはず、と思っていたけれど、
いざ「大人」と言われる年齢になってみると、それまでと何も違わず、何も変わらなかった。
自分は相変わらず、子ども時代からの延長線上を生きている自分のままだった。

  人間の社会では、他者に対して政治的に優位に立ちたければ、

  断定的に語るためには、自分の「ほんとうに思っていること」を言おうとしてはならず、
  誰かが「断定的に言ったこと」を繰りかえすしかないのだ。(p.53)

なるほど……
断定的に語ることが出来る人は、そんなふうにしていたのか。
第2章も内田先生らしく、私がこれまでに読んだ著作の原型が随所に見られる。
そして第3章は、フェミニズムについての鋭利な論述とロングインタビューが絶品。

  ご存じのとおり、だいたい一番攻撃的な人というのは、
  自分は善人で、本質的に正しい、という大前提がある人ですよね。(p.226)

自分自身に対し絶対的な自信を持ち合わせていることが、攻撃的でいられる条件だったのか。





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Last updated  2012.06.03 13:46:28 コメントを書く
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