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chiko619 @ Re:新参者(09/22) 「新参者」読みました。 東野圭吾さんは、…
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Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2015.02.21
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カテゴリ: 文芸

 久し振りに、伊坂作品を満喫した感じ。
 『 死神の精度 』の続編だが、
 前作が連作短編だったのに対し、本作は一話長編。

 サイコパスに幼い娘を殺された作家夫婦の復讐劇に、
 死神・千葉と香川が絡む展開。
 千葉の一言一言が、人間にとって的外れで、ユーモアがあり、
 千葉の一挙手一投足が、人間にとって驚異で、魅了される。



  恐ろしい事件や遠い国での干魃、
  縁のない土地での公害や同じ町内での殺人事件も、
  自分に影響がない、と分かった段階から、余裕は生まれる。
  裏を返せば、自分にも影響があるかどうか、
  そのことこそが人間の一番の関心事だ。(p.232)

そう、どんな事件も、自分に影響がなければ、
「しょせん他人事」なのだ。

  「ミルグラムの実験というのがあるんですけれど」
  「ああ」美樹がうなずいた。
  彼女が知っていてもおかしくはない。
  実験結果にインパクトがあるからか、

  「人は、偉い人に指示を出されると、従っちゃうという」
  「大雑把にいえば、そうだね」(p.266)

「人は、マスコミで報道されると、本当だと思っちゃう」
「みんな、マスコミって偉いと思ってるの?」という感じか。

  「人間は、動物の中で唯一、死を知る存在である」山野辺が言った。

  「パスカルの言葉」(p.325)

なるほど。
人間には時間の概念があるが、動物は「今の自分」にしか興味がない。
そして、人間だけが、いつか自分が死ぬことを知っている。
それ故、死について考え、死を恐れるのは、人間だけ。

  「そうだ。怖くない。大丈夫だ。おれが先に行って見てきてやるから」
  僕は何と答えたら良いのか分からず、
  「ああ、うん」ともう一度、ぼんやりとした相槌を打ち、
  「助かるよ」とだけ言った。(p.405)

そして、この言葉を残し、父が逝った後の、山野辺が母に言った言葉。

  「怖いけれどさ、ただ、いつか自分にも死ぬときが来るけど、
   それはそれほど特別なことではない、と思えたというか、
   恐ろしいことではないというか、自然なことに思えた」(p.405)

これが、このお話の中核。





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Last updated  2015.02.21 10:33:40 コメントを書く


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