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マリア・シュターダー(S)、ヘルマン・プライ(Bar)シュトゥットガルト放送交響楽団、シュトゥットガルト放送声楽アンサンブル、フランクフルト放送合唱団指揮:カール・シューリヒト モーツァルトやブルックナーの名演で知られるシューリヒトの新譜。新譜といっても古い1959年のモノラル録音なのだが音質は良好、十分に愉しめるレヴェルだ。 「作為」の感じられない“正統派”の演奏であり、「ドイツ・レクイエム」がいかに名曲であるかがよくわかる。音楽作りにはカラヤン盤のような“流麗さ”はないし、コーラスにもスウェーデン放送合唱団(アバド盤)のような“精緻さ”はない。それでもブラームスの心をしみじみと聴かせてくれる当盤は、価値ある「名盤」といえるだろう。筆者の評価=☆☆☆☆★(最高は☆5つ、★は☆の1/2)
February 28, 2006
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今年の全日本コンクール「自由曲」(現段階ではまだ、曲名は秘密)の新譜CDが、本日届いた。 ネット通販の場合、家にあるディスクをきちんとチェックできるので“重複買い”をすることはほとんどない。また いくつか店を検索して一番安い値段で新譜を買うこともできる。 しかし調子に乗ってどんどん注文していると、予算を超えて買いすぎてしまう、という欠点もある。ブツがいつ届くかがわからないので、たまたま同じ時期にCD店側で在庫が揃ってしまうと、まとめて支払いをしなければならない。 今月はリヒターの「バッハ3大宗教曲」DVDなど、大物が多かったせいもあり、完全な予算オーバー。財布の中身も空っぽになってしまった・・・ あと4日間ダ、4日間を乗り切れば来月になるぞ!(うちは月末会計ナノダ)
February 24, 2006
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最近 FM放送のエア・チェックが、どうもうまくいかない。 昨日はエア・チェックの途中で受信がモノラルになってしまう始末。 当地でのNHK-FM周波数は通常 87.7 MHzなのだが、チューナーの表示によると、器械が暖まると87.6 MHzに下がってしまう(?)らしい。 チューナーに問題があるのか、それとも近くのマンションで行われている改修工事のせいなのか? 本日は周波数を最初から87.6 MHzに設定、録ること自体は問題なく行えたのだが、今度はパソコンでCD-RWをうまく読み込めないときた。いつもと同じ作業をしているのだが、どこが悪かったのか原因は不明。しかたなくDVDレコーダーをつかってCD-Rにアナログ・コピーを行う。CDは無事でき上がったが、なんだかスッキリしない。。。 さて本日放送された「シャンティクリア演奏会」だが、予想していたよりも面白い内容だった。 新聞の論評でも批判されていた通り、彼らの歌は確かに「技術」に走りすぎているきらいがある。また、ルネッサンスものなど個々の曲に関しては、その歌唱スタイルに問題がない訳ではない。しかし全体を通して聴くと、選曲も演奏もうまくバランスがとれていて、聴くものの耳を飽きさせない。聴衆を愉しませるという意味に於いて、なかなか優れた演奏会であったと思う。
February 23, 2006
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筆者は普段、発泡酒には手を出さないのだが、缶のデザインがあまりにも美味しそうに見えたので、つい買ってしまった。キリンの新商品「円熟」である。 ビール党の方々はすでにご存知のことと思うが、「発泡酒」とは原材料中の麦芽の比率が25%未満のものを指し、酒税が低いため価格が安くなっている。ただし麦芽の量が少なければ少ないほど、ビールらしい「コク」を出すのは難しい。 今回の「円熟」は、アルコール分を6%と高めにし(そのほうが「コク」が出やすい)4種類の麦芽に加えて大麦・小麦を使用することでコク不足を解消した、という新製品。「発泡酒が このコクをだせるようになるまでに 11年かかりました。」が そのキャッチコピーである。 早速の試飲。確かにある程度の「コク」は出ているようだが、「発泡酒」はあくまで「発泡酒」。そのワクを超えているわけではないと感じた。 しかしお値段は他の発泡酒と同じなので、「コク」のあるビールが好きなのだが どうしても発泡酒しか買えない(お金が足りなくて?)といった場合には、この「円熟」を選ぶと良いと思う。筆者の評価=☆☆☆(最高は☆5つ)
February 20, 2006
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<シャイー・コンダクツ・メンデルスゾーンライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の音楽監督就任コンサート>メンデルスゾーン(1809~1847):劇音楽「真夏の夜の夢」序曲Op.21(1826年オリジナル版)/詩篇114番Op.51/交響曲第2番 変ロ長調「賛歌」Op.52(1840年初演版)リーム(1952~):変化2ー管弦楽のための音楽アン・シュヴァーネヴィルムス(S)/ペトラ=マリア・シュニッツァー(S)/ペーター・ザイフェルト(T)リッカルド・シャイー指揮/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団、ゲヴァントハウス合唱団、ライプツィヒ歌劇場合唱団(EURO ARTS DVD 2054668) ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団は 260年を超える歴史を持つドイツ最古の伝統を誇るオーケストラであり、かつてはメンデルスゾーンも音楽監督の任についていたらしい。 昨年9月にリッカルド・シャイーの音楽監督就任コンサートが行われたが、メイン・プログラムに選ばれたのは同オケの大いなる先任者、メンデルスゾーンの作品だった。今回のDVDはそのコンサート初日のライヴ録画である。 メンデルスゾーンの交響曲で有名なのは第3番以降であり 第2番《賛歌》は録音数が比較的少ないが、1824年に作曲されたベートーヴェンの第9交響曲の影響を受けたとされるこの曲は 後半にソリストと合唱が加わる大規模な作品であり、合唱人なら一度は聴いておきたい。 今回は「初演版」が使用されているとのこと、詳しいことは分からないが、改訂版と比較すると 合唱部のテクストに違いがあり、レチタティーヴォの欠落もいくつかあるらしい。いずれにせよ貴重な映像記録である。 映像で見るシャイーの指揮は躍動感に溢れており、それに呼応してオケと合唱団が熱演を繰り広げている。3人のソリストも曲想にぴったりはまった 見事な歌唱だ。CDでも発売されているが(デッカ UCCD 1151 国内盤)、DVDも比較的安価であり(筆者は2,790円で購入した)できれば映像付きを選びたい。ただし、このような大規模な曲を聴くなら、ステレオ装置への接続が絶対条件であるが。筆者の評価=☆☆☆☆(最高は☆5つ)
February 19, 2006
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ジェームズ・マクミラン(1959~):十字架上の最後の七つの言葉 (1993)/聖母マリアのお告げ (1997)/テ・デウム (2001)スティーヴン・レイトン 指揮/ポリフォニー、ブリテン・シンフォニア(ハイペリオン CDA 67503) ヴォーン=ウィリアムズ(1872~1958):テ・デウム ト長調/ミサ曲ト短調/すべての国人よ/真理への雄々しさ/飛行機からのビジョンジュディス・ビンガム(1952~):ミサ曲 (2003)マーティン・ベイカー 指揮/ウェストミンスター大聖堂聖歌隊(ハイペリオン CDA 67460) 昨日はエストニアとフィンランドの現代作品をとりあげたが、本日は現代イギリスの作品を二つ、御紹介しよう。 一つ目はBBCテレビの委嘱によって生まれたという『十字架上の最後の七つの言葉』である。起伏に富んだドラマティックな宗教作品であり、音楽の持つ“訴えかけの強さ”はどことなくペンデレツキの音楽を思い起こさせる。マクミランの代表作といってよいだろう。“世界最高の合唱団”とも評されるポリフォニーの演奏も、これ以上は考えられないほどの素晴らしさだ。筆者の評価=☆☆☆☆(最高は☆5つ、★は☆の1/2) 二つ目、ビンガムのミサ曲は対照的に、内省的な祈りに満ちた作品。初曲と終曲に配されているオルガン演奏も効果的だ。こういう曲にじっくり耳を傾けるのも、悪くない。名門・ウェストミンスター大聖堂聖歌隊の演奏はさすがに安定しており、安心して身を浸すことができる。 尚、同じディスクに収められているヴォーン=ウィリアムズのミサ曲は、20世紀のアカペラ・ミサの中でも屈指の名作だと思うが、この曲を初めて聴くのなら、コーラスの音色が“美しさの極み”であるヒコックス盤(シャンドス CHAN 9984)か、素朴な味わいのエローラ・フェスティバル・シンガーズ盤(ナクソス 8.554826)を採るべきであろう。筆者の評価=☆☆☆★
February 18, 2006
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Urmas Sisask (1960~):創造のことば Op.51 (1994) Jouni Kaipainen (1956~):河の声、混声合唱のためのレクイエム Op.54 (1997)Kaija Saariaho (1952~):四季 (2001)Erkki-Sven Tuur (1959~):完成の不安 (1992)録音:1999~2004 年 ハンヌ・ノルヤネン指揮/タピオラ室内合唱団、オストロボスニア室内管弦楽団(ALBA ABCD 207) ペンデレツキ無伴奏宗教曲集(フィンランディア 4509-98999-2)やマンテュヤルヴィ合唱作品集(同 0927-41563-2)等の素晴らしい録音でファンの耳を愉しませてくれた、タピオラ室内合唱団の新譜。ブックレットによれば「タピオラ・オリジナルズ」というのは、「バルト海周辺の作曲家達への委嘱新作シリーズ」のことであり、続編の予定もあるのだそうだ。今回はエストニアの作曲家 シサスクとトゥール、フィンランドの作曲家 カイパイネンとサーリアホの作品を収めている。 この中で聴きやすいのはシサスクの作品だけだ。『創造のことば』はリズムもメロディもエストニアの民謡に通じており、聴いていて面白い。同じエストニアの作曲家 トルミスの作品群を思い起こさせるものがある。合唱団の美しい歌唱も聴きものである。 続くカイパイネン以降は完全な現代音楽となる。ア・カペラのレクイエムは、それなりに面白く聴けたが、後半は尻すぼみの印象だ。サーリアホとトゥールの曲はいずれも、せっかくのタピオラの美声を満喫できないのが不満として残った。それぞれ、エレクトロニクスと室内楽が効果音・伴奏として加わっている。筆者の評価=シサスクは☆☆☆☆、カイパイネンは☆☆☆、サーリアホとトゥールは☆☆、ディスク通しての評価は☆☆☆(最高は☆5つ)
February 17, 2006
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来週の水曜と木曜(2/22・2/23)に、NHK-FM「ベスト・オブ・クラシック」(19:20~21:00)で、合唱関連の演奏会が二つ放送される。このうちオルフェイ・ドレンガーの演奏会は以前、BS 2でも放映されたが、時間の関係でカットされていた曲もあるので、改めてお奨めしておきたい。2/22《 スウェーデン王立男声合唱団 “オルフェイ・ドレンガー”演奏会 》「オルフェイ・ドレンガー賛歌」ベルマン 作曲、アルヴェーン 編曲(0'59")「小姓マスグレイヴとバーナードのバラード」 ブリテン 作曲(9'17") (Pf)フォルケ・アリーン「夜 D.983c」 シューベルト 作曲(3'31")「セレナード D.920」 シューベルト 作曲(5'47") (Bar)ウッレ・ペション/(Pf)フォルケ・アリーン“5つのスロバキア民謡”作品28 から 「黒髪の娘」クルジチカ 作曲(4'10")“合唱のためのコンポジション第6番” から 「第2楽章」間宮 芳生 作曲(2'34")“東洋民謡集4” から 宮崎県民謡「刈干切唄」池辺 晋一郎 作曲(5'06")“東洋民謡集4” から ベトナム民謡「コラ 空を舞うコウノトリ」池辺 晋一郎 作曲(2'21")「平和の賛歌」 ロッシーニ 作曲(5'12") (Bar)ウッレ・ペション/(Pf)フォルケ・アリーン「シェナンドーア」 アメリカ民謡、ジェームズ・エルプ 編曲(3'47")「ムオアイヨウム」 ヒルボリ 作曲、エリック・エリクソン 編曲(9'27")「谷間の王の百合」 ウィカンデル 作曲(3'29")「女学生」 ラコーム・デスタラン 作曲、エイナル・ラルフ 編曲(4'07")(Bar)ウッレ・ペション/(T)アンデシュ・アンデション/(Pf)フォルケ・アリーン「さくら」 日本古謡、武満 徹、ローベルト・スンド 編曲(3'42") 「さあ、大いに飲もう」スウェーデン民謡、ヴィルヘルム・スヴェドブム 編曲(1'33")「私達の牧場で」 スウェーデン民謡、フーゴ・アルヴェーン 編曲(2'30")「ラ・クカラチャ」 メキシコ民謡、ローベルト・スンド 編曲(2'37")ローベルト・スンド 指揮/オルフェイ・ドレンガー(2005年10月13日 東京オペラシティ・コンサートホールで収録)2/23《 シャンティクリア演奏会 》「大地とそれに満ちているもの」 デ・モンテ 作曲「愛する者よ、急いでおいで」 パレストリーナ 作曲「彼は果樹園に降りていった」 パレストリーナ 作曲「神をたたえよ」 パレストリーナ 作曲(4曲で16'03")「鳥の歌」 ジャヌカン 作曲(5'14")「秋の声」 ヒル 作曲「春の夢」 チェン・イ 作曲(2曲で11'20")「春について」 ヒンデミット 作曲「うす明かりの真夜中」 ヒンデミット 作曲(7'10")「私はこの世に忘れられ」 マーラー 作曲(6'20")「ボーイ&ガール」 ウィテカー 作曲「パスト・ライフ・メロディ」 ホプキンス 作曲(2曲で15'27")「さくら」 日本古謡「ソーラン節」 日本古謡(2曲で5'05")「やさしいアニー」 フォスター 作曲「金髪のジーニー」 フォスター 作曲「ネリー・ブライ」 フォスター 作曲(3曲で8'50")「テンダーリー」 ローレンス/グロス 作曲「柳よ泣いておくれ」 ロネル 作曲(2曲で6'50")「鋤をにぎりつづけよ」 アメリカ伝承曲(ゴスペルソング)(2'10") (演奏)シャンティクリア(2005年11月11日 東京オペラシティ・コンサートホールで収録)
February 16, 2006
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Sur les lagunes(ベルリオーズ)/Soupir(ラヴェル)Les Angelus/Des pas sur la neige !(ドビュッシー)/Es muss ein Wunderbares sein /Morgens steh ich auf und frage(リスト)/Und willst du deinen Liebsten/Das verlassene Magdlein/Auf ein altes Bildz/Der Gartner(ヴォルフ)Im Treibhaus/Traume(ワーグナー)Die Nachtigall(ベルク)Tief von fern/Heiter/Der Tod/Sommerabend(ウェーベルン)Die zwei blauen Augen/Scheiden und Meiden/Ich bin der Welt abhanden gekommen(マーラー)ゲオルク・グリューン 指揮/ザールブリュッケン室内合唱団(Carus 83.182) ドイツの合唱指揮者クリュトゥス・ゴットヴァルト(1925~)が無伴奏合唱用に編曲したもの(原曲は器楽曲や歌曲など)を集成したアルバム。多声声部編曲を得意とするゴットヴァルトだけあって、16声部という編成パターンが一番多いようだ。「アレンジ集」という表題から軽薄な内容を想像される方も多いと思うが、このCDはさにあらず、“中身の大変濃い”ディスクである。 同じようなアレンジ集としては以前、フランスの名合唱団「アクサントゥス」をローランス・エキルベイが振った一枚があり(NAIVE V 4947)、これも大変美しい、素敵な演奏であった。今回の一枚は、それと一部曲の重複はあるが初録音曲も多く含まれており、資料的価値も高いが演奏自体も大変素晴らしい。 北欧系の透明な歌唱とは違う、ややゴツゴツした感じの歌いぶりである。先述のアクサントゥス盤と比較すると 曲によっては少し荒っぽい印象を受けるけれど、音楽の表現力では断然、上をゆく。 例えばマーラーの「私はこの世に忘れられ」を聴いてみるとよい。筆者自身、この曲を歌ったことがあるからよくわかるのだが、このような遅いテンポ(普通なら6分程度のこの曲を8分以上かけて演奏している)で緊張感を維持したまま一曲歌いきるというのは 並の合唱団ではできない芸当である。そのゆったりしたテンポから醸し出される 表情の豊かさはどうだろう!これぞまさにマーラーの伝えたかった音楽、と絶賛したい。筆者の評価=☆☆☆☆☆(最高)
February 15, 2006
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サッポロビールといえば、業界第3位のビールメーカー、その主力商品が「黒ラベル」であるが、今年1月製造分からデザインも中身もリニューアルされた。メーカーの説明によれば、原材料の高い品質確保のため、契約農家を“厳選”したらしい。 「黒ラベル」は昔から、「コク」と「キレ」のバランスがとれた“標準的味わい”のビールであった。今でも新しいビールが発売されると、筆者はこの「黒ラベル」と飲み比べてみることにしている。そうすることで新製品の“味の特徴”がよくわかるからだ。 時代が変わり、「コク」よりも「キレ」で勝負するビールが増えるにつれ、「黒ラベル」の味も同じように変化してきた。今回の改訂でもその傾向は変わらない。昨年までと比べると「苦み」がやや増したようだが、麦芽とホップの味と香りは、やはり薄い。さらに薄味の「発泡酒」や「第3のビール」が主体の現在では、これでも“十分濃い”といえるのかもしれないが・・・ 下手なたとえになるが、テストの点数は低かったけれど クラス全体の平均点が下がったので順位は変わらない、といった構図だろうか?クラスの優等生「ヱビス」と飲み比べてみると、約1割というお値段の差以上に 美味しさの差が大きいのがわかる。今回のリニューアル、“可もなく不可もなし”といった内容だと思う。筆者の評価=☆☆☆(最高は☆5つ)
February 14, 2006
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「処女マリア」~モラレス:モテット集ヴィットーリオ・ザノン 指揮/コンソルティウム・カリッシミ(Gaudeamus CD GAU 343) トレドにおけるモラレス~トレドの『写本25』に含まれる未発表のポリフォニー曲集(1545~47)マイケル・ヌーン 指揮/アンサンブル・プルス・ウルトラ(GLOSSA GCD 922001) クリストバル・デ・モラレス(1500頃~53)は、ビクトリアと並んでスペイン・ルネッサンス・ポリフォニーを代表する大作曲家と言われている。あまり録音には恵まれていなかったが、最近になってようやくリリース数も増えてきた。 イタリアの声楽・器楽アンサンブル「コンソルティウム・カリッシミ」は、筆者も初めて聴く団体。声も楽器も標準以上の出来で、堅実な演奏だ。悪くはないが“感動的”と評するにはもう一歩だろうか?筆者の評価=☆☆☆★(最高は☆5つ、★は☆の1/2) 対して「アンサンブル・プルス・ウルトラ」の方は、声のみのアンサンブルだが、その完璧な歌唱に ただ聴き惚れるのみ。こちらはモラレスの魅力をたっぷりと味わえる 最高の一枚である。筆者の評価=☆☆☆☆☆
February 13, 2006
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今晩のおかずはキムチ鍋、ということで、先日の姉妹都市(韓国の平澤市)フェアで買っておいたチャングムの誓い 宮中キムチというのを食してみた。「宮中キムチ」のネーミングは、高麗人参・冬蟲夏草・松葉・ウコンの4種類の漢方を含む高級品だから だそうで、福山市の「備後漬物」が韓国から輸入販売しているらしい。 「チャングムの誓い」は現在、NHK総合TVにて放送中の韓国大河ドラマであり 筆者も大好きなのだが、よくよく考えてみると、チャングムの時代(日本では秀吉の時代)にはまだ 韓国トウガラシは伝わっておらず、従って現在のようなキムチも まだ作られていなかったはずなのである・・・ネーミングにだまされた! しかしまあ、味は悪くなかったので良しとしようか。。。
February 12, 2006
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真夜中に録画しておいたゲルギエフ指揮/ロッテルダム・フィル演奏会の模様、鑑賞しつつDVDへとムーヴする。この曲はマーラーの作品中でも特に編成が大きいのだが、驚いたことにゲルギエフは棒なしで指揮している。演奏は、始まりこそおとなしめだが、曲の進行とともに徐々に熱っぽさを増していくようだ。合唱団もソリストも力演、これはなかなかの出来栄えではないだろうか。 ちなみに岡山大学グリークラブの後輩達が今年10月に、この曲を演奏する予定だそうだ(指揮は広上淳一さん)。大変だと思うが、こういう音楽に参加できる機会は滅多にないだけに、ぜひとも頑張って頂きたいと思う。 筆者のマーラーとのつき合いも学生時代、作陽音大合唱団に混じって 交響曲第2番「復活」を歌ったのが始まりである(オケは広島交響楽団+九州交響楽団、指揮は高関 健さんだった)。マーラーのディスク収集も、そこから始まった。 「復活」のCDでは'87年のバーンスタイン/ニューヨーク・フィル盤(グラモフォン)が、「一千人の交響曲」ではDVD-Vで出ている'75年のバーンスタイン/ウィーン・フィル盤(ユニテル)が、どちらもマーラー臭をムンムン放つ名演であり、今のところ数ある録音の中でも群を抜いて素晴らしいと筆者は考えている。
February 11, 2006
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エレミヤの哀歌; 聖木曜日の第1の哀歌/オリヴ山にて(レスポンソリウム) 聖金曜日の第3の哀歌 彼らは彼の頭上に書いた(モテット)/ミサ 第3旋法/サルヴェ・レジナ日曜日の晩課; 神よ、助けに来たまえ(序唱)/主は言われた(詩篇) しもべらよ、主をたたえよ(詩篇)/優しい星々の創り主よ(讃歌) マニフィカト 第3旋法 録音:2002年12月、セビーリャ、ロレート修道院 ドミニク・ヴェラール 指揮/アンサンブル・ジル・バンショワ (Almaviva DS 0136) ロドリーゴ・デ・セバーリョス(1533頃-1581)はスペイン・ルネサンス・ポリフォニーを代表する作曲家と言われているが、同世代のゲレーロや、少し前のモラレスの陰に隠れがちである。実際のところ、彼の作品だけを集めたCDは これが初めてではないだろうか? しかし一聴しただけで、彼が大変優れた音楽を創っていたことがよくわかる。アンサンブル・ジル・バンショワの演奏も理想的といってよい素晴らしさ。マイナーだが、これはオススメ度の高いディスクである。筆者の評価=☆☆☆☆★(最高は☆5つ、★は☆の1/2)
February 10, 2006
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マグダレナ・ハヨシヨヴァ (S)、ヴェラ・ソウクポヴァ (A)、 ジョセフ・クンドラク[レク]、ペーター・ドヴォルスキー[スタ・バテ] (T)、ペーター・ミクラシュ[レク]、リチャード・ノヴァーク[スタ・バテ] (B)ズデニェク・コシュラー 指揮/スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団、スロヴァキア・フィルハーモニー合唱団 (ブリリアント・クラシックス 99755 4枚組) 解説書が付いていないため 詳細がわからないが、“名盤”といわれたクーベリック盤(スターバト・マーテル)が76年の録音であり、コシュラー盤もおそらく 同じ頃の録音ではないかと思われる。 今回改めて聴いてみたが、演奏の質が予想以上に高いことに驚かされた。録音状態も悪くない。 このドヴォルザークの2大宗教曲、どちらも合唱人なら一度は聴いておくべき名曲だと思われるが、4枚組で2,000円ちょっと という値段設定はまことに“お買い得”といえるだろう。今回の録音は「決定盤」とまではいえないにしても、買っておいて損のないセットであることは間違いない。筆者の評価=☆☆☆☆(最高は☆5つ)
February 9, 2006
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P・E・ランゲ=ミュラー(1850-1926):3つの聖母の歌Op.65/エミール・ハートマン(1836-1898):4つの魂の歌/オスカル・リンドベリ(1887-1955):ダーラナの旋律による4つの魂の歌、聖霊降臨祭/E・グリーグ(1843-1907):4つの詩篇Op.74セーアン・ビアク指揮/ユラン大学合唱団 (Jysk Akademisk Kor)(DANACORD DACOCD 558) 19世紀末~20世紀初め頃の北欧の合唱曲を集めたアルバムで、歌っているのはデンマーク・ユラン大学の合唱団である。選曲もよく、北欧合唱ファンにはオススメの一枚。北欧トップクラスの合唱団と比較すると まだ甘さがあるが、大学の合唱団としては かなり高いレヴェルの演奏といえるだろう。 全曲通して大変ソフトな歌いぶり、破綻はほとんどないが、例えば有名なグリーグの詩篇などを聴くと、訴えかける力が少し弱いように思った。筆者の評価=☆☆☆★(最高は☆5つ、★は☆の1/2)
February 8, 2006
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今週末のNHK BS2「クラシック ロイヤルシート」で、ワレリー・ゲルギエフ指揮/ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団 演奏会の模様が放映される。曲目はマーラーの交響曲 第8番 「一千人の交響曲」・・・ご存じの方も多いと思うが、この曲は交響曲ながら 合唱がかなりの部分を占める大曲である。ゲルギエフの指揮も、大変見ものだと思う。 興味のある方(特に合唱関係の方)はぜひご覧頂きたい。2006年 2月11日 (土) 00時30分23秒~01時54分53秒[1時間24分30秒] に放映ソプラノ:クリスティーヌ・ブルワー/ソイレ・イソコスキ/ユ・ヒョナメゾ・ソプラノ:ビルギット・レンメルト/アリス・クート テノール:ヒュー・スミス バリトン:アルベルト・ドーメン/ヨハン・ロイター 合 唱 : オランダ放送合唱団/ベルリン放送合唱団/ラインモント少年合唱団/ハーグ水兵隊少年合唱団 [2005年1月7、8日 アムステルダム・コンセルト・ヘボウ にて収録]
February 7, 2006
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Josquin Des Pres (1445-1521)/Nicolas Gombert (1500-1556)/Jacob Arcadelt (1514-1570)/Thomas Louis De Vittoria(1548-1848)/Gaetano Donizetti (1797-1848)/J. S. Bach(1685-1750) - Gounod(1818-1893)/Guiseppe Verdi(1813-1901)/Felix Mendelssohn (1809-1847)/Franz Liszt (1811-1886)/Anton Bruckner(1824-1886)/Sergei Rachmaninov (1873-1943)/Leonids Vigners (1906)/Javier Busto (1949)/Heinrich Poos(1928)イマンツ・コカーシュ 指揮/リーガ室内合唱団アヴェ・ソル(AKKA/LAA AG 9401) Rihards DUBRA(Latvia)/Eduard TUBIN(Estonia)/Pekka KOSTIAINEN(Finland)/Johan SPEIGHT(Ireland)/Pierre L.L.BENOIT(Belgium)/Franz BIEBL(Germany)/Fr.IGNATIUS,M. WILKNENS(Great Britain)/P. ONFROY De BREVILLE(France)/Silvio ZANCHETTI(Italy)/H. Villa-LOBOS(Brazil)/Aldemaro ROMERO(Venezuela)/Gregg SMITH(USA)/Imant RAMINSH(Canada) 演奏者は上に同じ(AKKA/LAA LR 9704) ラトヴィアを代表する合唱団“アヴェ・ソル”の歌うアヴェ・マリア集。それぞれ'94年と'97年の録音であるが、最近になって日本でも販売されるようになった。パナムジカの紹介文を見ると「第1集では、ルネサンス期から現代にいたるまでの有名かつ重要なアヴェ・マリアを時代順に、第2集では、世界13カ国の作曲家による20世紀のアヴェ・マリアを収録」と書かれている。 実力ある団体だけに、2枚とも歌唱は上手いし安定しているが、古今の有名曲が並ぶ第1集ではさすがに、すべての曲には対応しきれていない様子だ。男声ソリスト(名前の記載がないが、団員の一人なのだろうか?)の、妙にオペラティックな歌い方にも少し違和感を覚えた。マイナーな曲が多いが、第2集の方が演奏の質は高いと思う。筆者の評価=第1集:☆☆☆/第2集:☆☆☆☆(最高は☆5つ)
February 6, 2006
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今日は久しぶりに合唱、それも大変濃い内容のコンサートを堪能した。四国3県の、女声・男声・混声合唱団によるジョイントコンサート。前半は各団の単独演奏、後半は合同による女声・男声・混声合唱という、盛り沢山のプログラムである。 会場は愛媛県民文化会館、筆者は開演10分前に家を出発・・・会場が近いというのは本当にありがたい。1.女声合唱団「歌姫」(指揮 森岡美香/ピアノ 大澤宣晃) 「えっさっさ」(松下 耕 曲) /「ごきぶり五郎伝」(さとう恭子 詩/松下 耕 曲) /児童(女声)のための合唱曲集『まどさんの詩による みっつのうた』から「うめぼしリモコン」(まど・みちお 詩/松下 耕 曲)/女声合唱曲集『そのひとがうたうとき』から「信じる」(ロングヴァージョン)(谷川俊太郎 詩/松下 耕 曲)2.徳島男声合唱団「響」(指揮 白神直之) 「男声ア・カペラの世界~唱歌からポップスまで~」 「こいのぼり」(文部省唱歌/平吉毅州 編)/「雪の降る街を」(内村直也 詞/中田喜直 曲/西脇久夫 編)/「少年時代」(井上陽水 詞/平井夏美・井上陽水 曲/清水 昭 編)/「夢みたものは」(立原道造 詞/木下牧子 曲)/「ふるさと」(室生犀星 詞/磯部 俶 曲)3.高知ファミリーコーラス (指揮 川田博志/ピアノ 谷脇奈都) 「シェナンドー」(アメリカ民謡/James Erb 編)/「ジェリコの戦い」(Traditional Spiritual/Moses Hogan 編)/混声合唱組曲『四万十川』から「絵のなかに」(森尾岩固 詩/木下牧子 曲)/混声合唱とピアノのための四つの日本民謡『北へ』から「俵積み唄」(松下 耕 曲)<指揮 松下 耕/ピアノ 大澤宣晃>4.女声合唱合同ステージ『ミサ曲第6番』(G.オルバーン 曲)から「Gloria」「Agnus Dei」 5.男声合唱合同ステージ『日本の民謡 第1集』から「八木節」/『日本の民謡 第4集』から「稗搗節」(松下 耕 曲)6.混声合唱合同ステージ混声合唱とピアノのための『刻の彼方へ』(山本瓔子 詩/松下 耕 曲)(芽生え/崖の花 /金色の実 /とても大切なもの/ 風のめぐるとき) オープニングの「早春賦」(合同)その第一声から素敵なハーモニーで会場を魅了する。松下先生の登場シーン、その凝った演出にも拍手喝采であった。 続いては各団のステージ、愉しい聴き比べの時間である。3団の中で音楽的に一番優れていたのは、「歌姫」の演奏だろう。歌が“自分たちのもの”になっており、なかなか見事な歌いぶりだった。演出も秀逸。声にもう少し伸びやかさが加わると、もっと良くなると思う。 指揮者と団長のコントで笑わせてくれた「響」のステージ。面白さでは突出していた。全体にソフトな歌いぶりだったが、もう少し男声合唱らしいハーモニーが決まると良かったのに、とも感じた。 高知ファミリーコーラスはオーソドックスな選曲と演出。演奏は繊細で一番よくまとまっていたが、やや小粒な印象を受けた。団員は(指揮者の方ばかり見ないで)もっと観客席の方を向いて歌った方が良いと思う。 後半3ステージはちょっとヴォリュームが多すぎたかも? 合同ということで、声の面での充実感は充分だったが、オルバーンの『ミサ』ではもっと透明感が、『日本の民謡』ではもっと繊細さ・軽妙さが欲しいと思った。 『刻の彼方へ』は今日一番の力演。結構難しそうな曲であり、合わせの練習時間はかなり少なかったらしいが、各団の練習はきっちりなされていたのだろう、最後までよく歌いきっていたと思う。ただし、どの曲も同じような味付けになってしまっていたのは残念。それぞれの曲の“色の違い”がもっと出せると良かった。
February 5, 2006
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