《櫻井ジャーナル》

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2015.01.25
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カテゴリ: カテゴリ未分類
 奴隷制国家、サウジアラビアのアブドラ・ビン・アブドルアジズ・アル・サウド国王が1月23日に死亡、新国王に異母弟のサルマン・ビン・アブドルアジズ・アル・サウドが即位したという。

 サウジアラビアはアメリカ(ネオコン/シオニスト)やイスラエルと手を組み、イラクを破壊した後、シリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラを倒すための秘密工作を始めたと調査ジャーナリストの シーモア・ハーシュ は2007年3月5日にニューヨーカー誌へ書いているが、この三国同盟が新国王の下でどのように変化するのか、しないのか、注目されている。

 三国同盟は地上軍としてイスラム教スンニ派の武装勢力を使ってきた。サラフィーヤ/ワッハーブ派を中心に集めた傭兵で、アル・カイダ、あるいはIS(イスラム国。ISIS、ISIL、IEILとも表記)とも呼ばれている。

 アメリカがイスラム武装勢力を編成、育成し、使い始めたのは1970年代。ズビグネフ・ブレジンスキーの戦略に基づき、1979年4月にCIAがイスラム武装勢力への支援プログラムを開始、 ロビン・クック元英外相も指摘 しているように、そうして作り上げた戦闘員に関するデータベースがアル・カイダ(アラビア語で「ベース」の意味)。

 2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとワシントンDCの国防総省本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃された際、イスラエルとサウジアラビアの関与が噂されたのだが、この時にアメリカ駐在サウジアラビア大使だった人物がバンダル・ビン・スルタン。2012年から14年にかけて総合情報庁長官を務めているが、アル・カイダを動かしていたとも言われている。

 アメリカ上院は「9/11」に関する調査を行ったが、未だに完全な形の報告書は公表されていない。削除された部分に サルマン新国王 の名前が載っているという情報がある。この攻撃は内部犯行、つまりアメリカ支配層の一部がイスラエルとサウジアラビアの協力を受けて実施したと推測する人は少なくないのだが、新国王が関係しているとなると、深刻な事態だ。サルマンを「穏健派」と呼ぶ人もいるようだが、アメリカの追随者たちはアル・カイダであろうと、ISであろうと、状況によって「穏健派」というラベルを貼ってきた。

アル・カイダ系のLIFG が政府軍を攻撃していたのだ。

 こうしたことは本人たちが認めていたほか、カダフィ体制が倒された直後、ベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられた。その様子を撮影した映像がすぐに YouTube にアップロードされ、イギリスの デイリー・メール などもその事実を伝えている。

 カダフィが惨殺された後、戦闘員は武器を携えてシリアやイラクへ移動したとも報道されているが、リビアでのプロジェクトでアメリカとアル・カイダとの関係が広く知られるようになり、アル・カイダは「賞味期限切れ」になった。そして登場してくるのがISなのだが、ラベルを変えただけ。

 この戦闘集団は2004年にイラクで編成されたAQI(イラクのアル・カイダ)が始まりで、06年1月にAQIを中心にしてISI(イラクのイスラム国)が編成され、シリアで政府軍が優勢になると活動範囲をそのシリアへ拡大、名称もISに変更された。2012年にはヨルダン北部に設置された秘密基地でCIAや特殊部隊がその主要メンバーが訓練を受けたと伝えられている。このISの雇い主と言われているのがサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子だが、その背後にはサルマン新国王もいるということのようである。

ウォール・ストリート・ジャーナル紙 によると、アメリカ主導で空爆を始めてからシリア領内でISが支配する地域は3倍に拡大したという。この間にアメリカはシリアの「穏健派反政府軍」に武器を供与して戦闘員を訓練、さらに400名のアメリカ兵を訓練のために派遣するとしている。

 イスラエルがISを支援しているほか、これまでアメリカから訓練を受けた少なからぬ戦闘員が武器を携えてISへ「投降」していることを考えると、ISが支配地を拡大させても不思議ではないのだが、その一方でISが支配しているアレッポをシリア軍が包囲しようとしているとも伝えられている。アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの三国同盟としてはテコ入れが必要だろう。





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最終更新日  2015.01.26 04:39:41


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