ビクトリア・ヌランド国務次官が数週間以内に退任するとアントニー・ブリンケン国務長官が発表
ヌランドは父方の祖父母がウクライナからの移民で、夫はネオコンの重鎮であるロバート・ケーガン、義理の弟はフレデリック・ケーガン、フレデリックの妻はISW(戦争研究所)を設立したキンベリー・ケーガン。マデリーン・オルブライトやヒラリー・クリントンと親しく、ビル・クリントン政権でアメリカをユーゴスラビア侵略へと導いた仲間だ。
オルブライトはチェコスロバキア出身で、ポーランド出身のズビグネフ・ブレジンスキーから大学で学んでいる。ブリンケンの父方の祖父はウクライナ出身だ。
ウクライナにおける戦乱は2013年11月から14年2月にかけて実行されたクーデターから始まるが、仕掛けたのはバラク・オバマ政権。その中で中心的な役割を果たしたのはジョー・バイデン副大統領、ヌランド国務次官補、国家安全保障問題担当の副大統領補佐官だったジェイク・サリバンだった。
このチームが始めたウクライナでの戦乱でアメリカ/NATOがロシアに敗北したことは間違いないだろう。その戦況は本ブログでも繰り返し書いてきた。この戦闘でロシアは経済が強化され、アメリカ/NATOを圧倒する戦力を保有していることを世界に示し、「グローバルサウス」から支持されるようになった。その一方、アメリカ、EU、そしてウクライナは経済が破綻し、戦力が絵に描いた餅に過ぎないことが発覚、世界で孤立しはじめ、空中分解しそうだ。ヌランドの退任はそうした状況を反映されているのかもしれない。