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●人間を哲学的に捉えようとするのでも倫理学的なあるべき論などでもなく、ありのままの人間の特徴やその行動特性を自然科学的な立場、つまり生物学的・進化論的に捉えようとする立場から、これまでに関連する記事や本を紹介してきた。◆2007/8/04:暴力の起源◆2007/9/22:ネオテニー:幼形進化の意味(1)◆2007/9/23:ネオテニー:幼形進化の意味(2)『ネオテニー』―新しい人間進化論― A・モンターギュ◆2007/9/28:進化と人間行動『進化と人間行動』 長谷川寿一/長谷川真理子◆2007/12/22:寿命の意味●全ての人が利他的に振舞うならば、お金など必要としないユートピア的社会ができるのかもしれない。利他的な人ばかりではなく利己的な人もいる。恐らくこのような言い方も適切ではないであろう、人は利他的でいられる場面と利己的に振舞う場面がある。常に利他的であったり利己的であったりするわけではない。●性善説とか性悪説といった意味のない議論ではなく、人間の本性に基づいて社会のシステムを構築しなければならない。●私と同じような立場からと思える本に巡り合った。先に紹介した『政府貨幣で日本経済が蘇る』、『ロボット ウィズ アス』の著者の下記の本である。『人間の行動と進化論』小野盛司●如何に主要なポイントを抜書きしてみた。2種類の記憶ボード人間の脳は2種類の記憶ボードに相当するものを持っていると考えると理解しやすい。その一つは通常の記憶であり、コンピュータのデータに相当する。もう一つはどのような行動をとるべであるかという命令を記憶するボードであり、コンピュータで言えばプログラム部分の記憶に相当する。これらには書き換え自由な部分(RAM)と一回だけ書き込みできる部分(R)と書き換えができない部分(ROM)からなる。プログラムに相当する命令記憶は第2の記憶であるが、これを詳しく調べることにより、無意識の世界を含む深層心理の実体や夢、催眠などの持つ意味が明らかとなり、人間の行動の一つ一つが進化論においてどのような意味を持つかについての理解が可能となる。この2種類の記憶ボードの性質には著しい違いがあり、それが人間の環境への適応能力を高める結果になっている。このような人間行動の意味の理解は、将来我々の社会をどのように考えていけばよいのかという問題に関して科学的に明快な解答を与えてくれる。2段階淘汰 一般には淘汰は2段階で行われることに注目しよう。群淘汰説も利己的遺伝子説もこの点を無視したために困難に陥ったのである。第一段階の淘汰は良く知られているように高い適応度の個体が選ばれることから起きる個体に対する淘汰である。この時点では種に利益になろうと、害になろうとお構いなしである。……第一段階の淘汰によって進化した群または種の中から、種の保存の能力のあるもののみが淘汰され、そうでないものは絶滅するのである。これが第二段階の淘汰である。この第二段階の淘汰によって個体は種の保存能力を獲得するのである。たしかに第二段階の淘汰は時間的には第一段階の淘汰よりはるかにゆっくり起きるが重要性に関していえば第二段階は勝るとも劣らない。ディスクリミネータ 高校のとき二次方程式を習った人は判別式Dのことを思い出してほしい。二次方程式の解の種類を判別するもので、Dが正か零のとき解は実数で負のときは虚数になる。 人間にもある判別装置が備わっていて、その人の行動が種の保存(厳密には拡張された種の保存)に好ましいかどうかを判別する。この判別装置をディスクリミネータとよぶ。人が種の保存に好ましいことをすればディスクリミネータがプラスになり、好ましくないことをすればマイナスとなる。人間の行動も考えもこのディスクリミネータに支配される。一次ディスクリミネータは生得的でROMに格納される。同じ種に属する全ての個体に共通に認められるもので、種の保存に直接的にかかわるものでり、その中に個体保存に関するものと、子孫を残そうとするものと、同じ種の個体と助け合おうとするものがある。二次ディスクリミネータはRやRAMに記憶される。その個体が生活する社会に適応できるように徐々に形成されていく。乳幼児のディスクリミネータにとってお札も紙切れも同じようなものだが、成長するのつれてこれが欲しいもの(一次ディスクリミネータにより誘発される行動)と交換できることを知り、お金に対しプラスを示すようになる。●このディスクリミネータを手がかりに、著者は次のような様々な人間、動物、社会に関わる問題を説明している。・芸術の意味・なぜ人は自殺するか・戦争がなぜ起きるのか・利己的な人間と利他的な人間・善悪はなにによって決定されるか・犯罪はなぜ起こるのか・経済の原理とディスクリミネータ・利他的な人間だけの社会・人間を神聖化する思想・宗教とは何か・性欲について・マスコミについて・娯楽の意味・人は何のために生きるのか・未来の社会制度・道徳・倫理の予測・理性とはなにか・催眠とは何か・無意識とは何か・老齢化の問題・人類を脅かすもの・種にとって害になる行動・絶滅に至る進化とその免疫・ハヌマンラングールの子殺し・動物は何のために行動するか・動物におけるディスクリミネータの空作動●上記のうちの「人は何のために生きるのか」のなかの説明を抜書きしてみた。ディスクリミネータの空作動 太古の時代、人間は他の動物と同様、種の保存を行うのが精一杯であった。しかし現代は種の保存が機械化等による食料の生産性の向上もあり、余りに容易にできてしまうなってしまった。生活だけならあくせく働かなくてもできる。しかし、残った膨大な時間の間もディスクリミネータはプラスにするよう命じ続ける。それならばディスクリミネータを人為的にプラスに、すなわち空作動させるしかないのである。これが生きる目的の重要な部分となりつつある。それがピアノの練習であったり、絵画、写真撮影、山登り、社会奉仕活動、政治活動、研究、開発等であったりあるいは家庭を守ることであったりする。……一見するとこれらは多種多様で、人は何の目的に生きるのかという問いに対する答えは簡単には出そうにないように思われるかもしれない。しかし、これらの行動はすべてディスクリミネータの正常作動と空作動のどちらかに分類できるのである。従って次のような結論に達する。 現在における人の生きる目的は次のどちらかの方法でディスクリミネータをプラスにすることである。(1) 種の保存に貢献すること-----------------------正常作動(2) ディスクリミネータを人為的にプラスにすること-------空作動 別の言葉で言えば、 人も動物もディスクリミネータのために(ディスクリミネータをプラスにするために)生きているのである。●「人は何のために生きるのか」を「ディスクリミネータの正常作動と空作動」という一言で片付けられては身もふたもないといわれるかもしれないが、生物学や進化論的な見方をすればこのようにならざるをえないのであろう。どのように行動すべしと法律等を定めるとき、実はディスクリミネータ解放の方針で行われていることがほとんどである。逆に言えば、新しい法律を考えるときはディスクリミネータ解放の意味を充分理解しておくべきである。…と著者は述べ、(ここでは紹介しないが)具体的にディスクリミネータの解放の例を列挙している。
October 22, 2009
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●今年のノーベル賞のうち医学・生理学賞を受賞したのは染色体を保護するテロメア機構を明らかにしたものであるとのことである。●人の寿命は、細胞分裂を繰り返していくうちに染色体のテロメアと呼ばれる部分が欠落して短くなっていくことによって、最後には細胞分裂ができなくなることで決まる仕組みになっている。人間の場合は50~60回が限度であるようだ。●この医学・生理学賞は、テロメアの構造と機能を解明し、細胞分裂後に短くなったテロメアを継ぎ足す酵素「テロメアーゼ」を発見したことに対するものであるとのことである。●テロメアの機能と修復の仕組みは老化や癌細胞の増殖と深く関わっているとのことで、癌治療につながるとの期待もあるようだ。世界初のクローン羊のドリーはテロメアが普通の羊よりも20%以上短く、短命だったとのことである。●ところで、何故このこのようなノーベル賞の話を取上げたかということであるが、このような研究の延長線上には人間が「永遠の命」をもつようになってしまうのではないかと危惧するからである。事故か病気でもなければ死なない生物になる可能性である。●誰しも心身共に健康であれば、生き続けることを願うのではないかと思うが、これは自然的遺伝子の意図に反することであり、有限な地球環境と矛盾する事態になるからである。想像を巡らせれば、恐ろしい未来社会になること必至である。
October 21, 2009
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■未来社会の経済●『ロボット ウィズ アス』の第5章は「未来社会の経済」となっている。タイトルは私の「未来の経済システム」と重複している。ここには、様々な可能性としての経済システムの姿が整理されているが、この中に「改良型経済システム」というのがある。 企業は、労働者に賃金を払わなくて良い分巨額の利益が出る。その利益を国民にうまく還元できればよいわけだ。高い税金で徴収して国民に配る代わりに行える方法が二つある。(1) 国営企業を増やす案 国営企業の利益はそのまま国家財政に入るわけだから、それが増えれば税金を大幅に安くすることが可能となる。大企業は必ず巨大な利益がでるというのが未来社会の仕組みだ。それなら、国に稼いで貰いその分税金を安くして貰おうというわけだ。一握りの経営者に巨額の利益をもたらすより、その利益をすべて国家のものにして、それを国民に配った方がまだましではないか。そうすれば、小企業の免税も可能となり、個人が小さなお店を開くことも可能となる。またベンチャー企業が育つ環境もできる。●ということで、この案は大きな政府というよりも社会主義的である。(2) 国民の多くが大企業の経営者になる案 人間は労働者としてはロボットに負けたとしても、経営者としてはロボットに負けることはない。人間はロボットを働かせている企業の共同経営者になるとよい。これが筆者が最良と考える経済システムである。ロボットはお金を所有することはないので、株式の所有もできない。というわけで、多数の国民に大企業の株式を保有してもらい、配当をもらう制度にする。巨額のお金が企業から国民に流れることになり、この場合も税金を大幅に安くできるし、企業を民間に任せることができる。 このアイデアだが、問題がある。株式の配当は営業利益に関係しているので、ひどく不安定なことだ。生活費がそのように不安定であるのは困る。それならば国が投資信託を組んで平均化して安定収入が得られるようにすればよい。…全部投資信託にしてしまったら、特定の企業への経営参加の機会を失ってしまうので一部は株式で持たせることにすればよい。……すべての国民は十八歳になると一定額の投資信託と株式を国から与えられ、死亡時には投資信託は国に返却する。株式は、子供に相続させようと、別の人に贈与しようと本人の自由だ。●これは私が考える「投資配当」と似て非なるものである。私の未来社会では「基本配当」(ベーシック・インカム)があるが、著者のこの案には「基本配当」の考えがないので、収入の安定化のために「国の投資信託」というアイデアを持ち出している。しかし、それだけでは経営参加が無くなってしまうので、「一部は株式で持たせる」といったことになっている。●聡明な著者にしては、歯切れの良い提案とは思えない。●基本的人権・生存権の保証は政府通貨による「基本配当」に優るものはない。これがあれば「投資信託」などというものは必要ないのではなかろうか。それと「一部は株式で持たせる」場合、「どこの企業の株を保有するか」については個人の自由選択に任せられるだろうから、これは私の考える「投資配当」になるはずである。●私は、未来社会は財政規模では確かに「大きな政府」かもしれないが、権限にかんしては「小さな政府」であるべきだと考えている。「政府の投資信託」など不要である。●希望者全員に提供される「投資配当」を自由に使ってもらう方が個人の裁量権もあり、民主主義にも適っている。官僚主義を免れることにもなる。この「投資配当」の使い道は報酬期待の投資でも、報酬無しの寄付行為でもよい。●政府が意思決定をする場面が極力少ないのが、望ましい未来社会の姿ではなかろうか。政府は様々な意思決定に関与するのではなく、民意に基づくルールの忠実な執行役を果たすに過ぎないことが望ましい。
October 6, 2009
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■人間は何のために生きるのか●ロボット社会では、人間はどのように生きるべきかについて、進化論で説明できるとしている。これに関しては、哲学者といった人たちが様々な反論をしそうな気がするが、私には異論がない。ロボットが人間の代わりに労働をしてくれるような未来社会において人間は何をするようになるのだろうか。そのような疑問に答えるには、幸福とは何か、人間はこれからどのような社会を築こうとしているのか、ということを考えねばならない。 …ホモサピエンスが生き延びることができたのは、「種を保存する能力が優れていたから」と考えることができる。 こうして考えてみると人間の行動も、改良に改良が加えられ、種の保存(遺伝子保存、あるいは子孫を残す)という意味で、すべてが合目的になっているはずである。…人間の行動を支配しているものをディスクリミネータと呼ぼう。改良が加えられたのはこのディスクリミネータに対してである。…人はできるだけディスクリミネータをプラスにし、極力マイナスを避けようと行動する。ディスクリミネータがプラスとは、美しい、美味しい、幸福、快感等の状態であり、マイナスとは、醜い、まずい、不幸、不快の状態である。…どのように行動をとるべしと法律等を定めるとき、実は無意識のうちにディスクリミネータ解放の方針で行われていることが殆どである。 民主主義とは国民どの人のにディスクリミネータも大きくマイナスにならないようにする制度だと言っても良い。基本的人権の尊重ということは、まさにこの目的のために行われているのである。■『未来からの伝言』との類似点●著者の描く未来社会の姿は、SF小説のそれとは違って実にリアルである。少なからず、私が『未来からの伝言』や『未来社会の構造』で描いたものとオーバーラップしている。私は、経済システムに関することを含めてこんなにも同じような思考を持つ人に(レベルが違うと言われるかもしれないが)出会ったことがない。●以下は私の考える未来社会との類似していると思ったことを抜き出したものである。(1) 性と家族 ディスクリミネータ解放の一つである性解放はどんどん進んでいる。…未来社会では、性の行為を他人に見られることさえも気にしなくなる。太古の時代、人間は集団で生活しており、人前での性の行為をはばからなかったのであり、ディスクリミネータはその頃とほとんど変っていないのだから、元の自然な状態に阿戻るだけだ。 婚姻という形式にとらわれている現在の家族の様式も、次第に変化をし、様々な家族の形態が出現し、それぞれが市民権を得ていくようになる。その根底にあるのが、女性一人で子供を育てることが可能な社会が出現することである。その典型的な例が未婚の母であり、この後ろめたさ次第に消え、未来社会では普通になっていく。参考未来からの伝言:魔女とピエロ未来からの伝言:動く島(2) 人間に性能で優るロボット●下記のことは、誰が考えても同じかもしれないが…。…語学の障壁は無くなる。どのロボットでも通訳はできる。電話機自体に翻訳機能がつき、設定次第で話し手が英語で電話機に話しても、聞き手は日本語で聞くことができるようになる。…正確さの比較においてコンピュータの診断のほうが、医者による診断より、あらゆる場合で上回ってくる。そうなれば、テレビ電話の相手は医者ではなくて、人間と見分けがつかない診断ロボットということになる。…ロボットやコンピュータは、人間と同じように会話することができる。人間とロボットの間だと、我々人間の速度でしか会話できない。しかし、ロボットやコンピュータの間での『会話』は恐ろしく早く、効率的である。…このように人間が間に入らない限り、会話は極めて高速の情報交換になる。 ロボットに対して劣等感を感じるようになったときは原点に立ち戻ればよい。すでに述べたように、人間が生きている目的は種の保存だ。我々は、ホモサピエンスという種を後世まで存続させるために生きているし、ロボットはそれを助けるために作られた。より快適な生活を求めるためにディスクリミネータの解放を目指している。参考未来からの伝言:アンドロイドの神
October 2, 2009
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●技術進歩による生産力の飛躍的増大は、経済システムの抜本的変革を要求する。従来の資本主義経済システムでは機能不全に陥ることが必然である。このことは、ロボットが普及し、ロボットが生産活動の大半を担う社会を想定すれば誰の眼にも明らかになる。●下記の本は、来るべきロボット社会に向けて、社会・経済システムを根本から見直す必要性を説いている。労働はロボットに、人間は貴族に『ロボット ウィズ アス』小野盛司■労働はロボットに、人間は貴族に●資本主義経済システムが未来の経済システムではありえないとするいう要点を下記に抜書きしてみた。 労働をロボットに任せることができるようになると、現在の資本主義のままでは経済が成り立たなくなる。(1)『働かざるもの、食うべからず』という考えが問題だ。未来社会では、ロボットが労働をするようになり、(2)『人間は労働をしなくてもよい』という方向に動いていく。この(1)と(2)を合わせると『人間は食うべからず』という結論になる。つまり、人間にとって地獄の社会となる。逆にロボットは働くのだから食って良い、しかしロボットは食う必要がない、ということでうまくいかない。ロボット時代には資本主義の矛盾が露呈する。 失業者だらけの社会。雇用なき繁栄。これはすでに世界中の先進国で始まっている。その直接の原因が、ロボットとは言えないかもしれないが、コンピュータの進歩が確実に生産性を上昇させ、雇用を圧迫している。……いくら物をつくっても売れなければ何もならない。人を使わなくても物はつくれる。経営者にしてみれば、従業員にお金を支払わなくてもよいから、利潤追求のためには良いことかもしれないが、労働者にとっては全然よくない。失職して収入が無くなり、何も買えないということになる。誰にも買って貰えないのなら経営者にとっても、ビジネスは成功しない。これはロボットに労働を任せようとしたとき、現在の経済システムでは、うまくいかないから経済システムの分配という点で根本的な改良が必要だということを意味している。 「市場経済においては『神の見えざる手』によって需要と供給が自然に調整される」というのはアダム=スミスの有名な言葉だ。供給量が需要よりも少ないと、必要としているのに物が少ないわけだから、値段は上がる。逆だと物が余るので、値段は下がる。そのような市場価格の変動が、自然の調整機能として、効率の良い資源の分配を行っている、というもっともらしい理屈だ。しかし、アダム=スミスが予期しなかったロボットが活躍し始めると供給は伸びても、雇用は生まれず、やがてそれは需要不足を生じさせる。『神の見えざる手』もそこまでは届かない。 資本主義が崩壊しつつある。もしも、為政者達が、現在の経済システムが限界に近づいていることに気が付かなければ、失業者は増え続け、自殺や犯罪が増え、不穏な社会となる。「大企業の一人勝ち」がどんどん進み、人間にとって暮らしにくい社会になっていくだろう。 しかし、もし為政者達がこの限界を理解するなら、経済システムの大改革が必要だと気付くだろう。そして、どのように対処すればよいかを知れば、そこで新たに生まれる社会は『労働はロボットに、人間は貴族に』という夢のような世界となるであろう。……出生率の低下は憂うべきことではなく歓迎すべきこととなる。労働力不足は、人口を増やして補うのではなく、ロボットを増やして補えばよいのである。 『労働はロボットに、人間は貴族に』という夢の生活は、最初は先進国で始まる。もしも人口増大を食い止め減らすことができれば、これは徐々に世界中に広まっていくだろう。 未来社会は決して小さな政府にはならないし、すべきではない。人間の職場がロボットに奪われた後、人間にお金を渡せるのは誰なのか。それは民間企業ではあり得ない。人間にお金を渡せるのは政府しかいなくなるのだ。それは大きな政府を意味している。 未来の社会では、社会のために働くのはロボットであり、人間を働かせるために存在したお金の位置づけが変化してくる。お金は、ロボットに供給された財・サービスをすべての人間に分配する手段という位置づけに変化していく。●現代世界は、産業革命以来何百倍にも生産力が増大しているわけだから、お金の分配方法次第で、ユートピアになっていてもおかしくは無いはずである。参考未来の経済システム(説明文)●著者の小野盛司さんが想定しているのは『政府貨幣発行で日本経済が蘇る』で述べている政府貨幣の発行である。●著者はベーシック・インカムという言葉を用いることはしていない。未来社会では、「ベーシック・インカム」の「ベーシック」などという控えめなものではなく、生活するに十二分の「インカム」を政府貨幣がすべての国民に配分されることを想定している。そうでなければ、社会・経済システムが機能しなくなるからである。
October 2, 2009
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