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カテゴリ: 陽明学


他の、聖学をする人の受用にとりて申し候わば、
学ヲ志スは道を学び徳に入〔い〕らむと志し、心内に向いて独を慎むにて候。
三十にして立つは、心志堅固に成りて、文武の才徳成就したるにてあるべく候。
四十にしてまどわざるは、守りつとむる力いらずして、心を動かさざるの位たるべく候。
五十にして天命を知るは、天道に順従し、運命に出入りして、
造化を助くる大賢の心地〔しんじ〕たるべく候。
天をもうらみず、人をもとがめず、
四時に応じて小袖・かたびらを用いるごとく、
順逆に好悪〔こうお〕なきこと其の中にあり。
六十にして耳したがうは、大にして化するなり。聖人に至りたるにて候。
是よりは少しの浅深〔せんしん〕、熟未熟は候えども、生知〔せいち〕の聖はかわりなく候。
孔子の志は、吾が人にあらば、大方三十にして立つ心地たるべく候。
石針〔しゃくしん〕の南北をさすごとく、義理より外に他念なき候。
立つは天・地・人とならび立つにて候。
惑ワザルは、学士の天地万物にまどわざるごとき事にてはなく候。
賢人の、心を動かさざるをも越えて、死生・順逆・一致に候えば、
富貴〔ふうき〕・貧賤・夷狄〔いてき〕・患難〔かんなん〕、
入るとして自得せずという事なきにて候。
天命ヲ知ルは、知行〔ちぎょう〕するの知の意にて、天命を吾がものとするなり。
陰陽五行も我なすなり。運気もわれより進退すべき所御座候。
他〔か〕の死生〔シセイ〕命〔メイ〕有リ、富貴天ニ在リ等の命を知るにてはなく候。
耳したがうは、精微を尽くす所たるべく候。
五十ニシテ天命ヲ知ルまでは、広大に至る処にて候えば、言語を以って解〔げ〕せられ候。
六十ニシテ耳順ウよりは言語文書の及ぶところに非ず候。
従容〔しょうよう〕として道にあたる。
形色は天性也、形をふむの位たるべく候。
耳を以って口・鼻・眼・四体をかね給い候。
一身の中にて神明に通ずるものは、先ず耳なり。
五声・十二律の精微を尽くすも、耳にて候。
七十にして心の欲するにしたがってのりをこえざるは、
道器一貫・義欲一致、天道無心の動に同じきにてあるべく候。
口をひらけば則〔のり〕となり、足をあぐれば法となること、其中に御座候。





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Last updated  2019年01月05日 09時15分37秒


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