Flatのガンプラ製作日記

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flat2775

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2007.05.15
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カテゴリ: ガンダム小説




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基地指令であるノイエンは視察に訪れていた少将の命令を無視して、
拠点防衛作戦を開始しようと決意していた。




「よお!」

ノイエンが勢い良く部屋を出ると、外には一人の男が立っていた。
通称、クマ。
ノイエンのもっとも信頼できる部下であり、おない年の親友でもある。


「フフ、さすがクマ、察しが良いな」

歩きながら、会話を続ける。

「あの少将、この基地を見捨てて、自分だけ助かる方法を考えろ、なんて言うもんだから
 危うく殴りつけるところじゃったわい」
「ふむ、殴るのは我慢したのか。大人になったのう」
「当たり前だ。わしは前から大人じゃ。
 勝手なことをされると困るんで、部屋は外からロックしてやったけどのう」
「ムハハ、少将も頭は良いんじゃ、これで腹を決めて、協力してくれれば良いのじゃが」

誰もいない休憩室に入り、コーヒーを2つ入れて、席に着いた。

「んで、どうするんだ?少将に啖呵切ったからには勝算はあるんだろうな?」
「まあな」

 じゃあ、まずは作戦への参加メンバーを聞こうじゃないか?」
「今のところ、俺とお前、2名じゃ」

「・・・」

「どうした?そんな顔して?
 お前の好きなヤポンでは、『はとが豆鉄砲くらったような顔』って言う


クマは頭を掻きながらあきれたようにつぶやく。

「・・・やれやれ、昔から無茶する奴だったが、ここまで無鉄砲とはのう」

「ケッ!あんなこと言われて黙ってみていろとでも・・・」

「じゃが、そこがノイエン中佐の良いところでありますな」

ノイエンの話を遮るようにクマは言葉を紡ぎ、ニヤリと笑った。

「そんなこと言っても、何も出んぞ」

ノイエンもニヤリと笑い返す。

「もちろん、このまま二人だけで戦うつもりはない。
 しかし、勝ち味の薄い戦いな上に、少将の命令を無視して戦うわけだ。
 強制するわけにはいかんだろう。」

「いいえ、逆に制止したって、出ますよ」

突然背後から声をかけてきた若い声・・・

「フラットか」

ノイエンは振り返りもせずにつぶやいた。

「この期に及んで、我々に罪が及ばないようにするとか、しないとか
 そんなこと言っていられないでしょう!
 第1小隊、第3小隊、ミイコやユッキーの協力は取り付けました。」
「そうですよ、指令!基地の危機を見過ごすわけには行きません」

ユッキーが大きな目を輝かせながら、話に入ってきた。
厄介な事態にもむしろワクワクしているかのようだ。

うつむき加減に皆の話を聞いていたノイエンはぼそりとつぶやいた。

「・・・立ち聞きはいかんぞ、立ち聞きは」

それはノイエンの照れ隠しであることは誰の目のも明らかであった。

続く

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Last updated  2007.05.15 12:37:25
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