森田理論学習のすすめ
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五木寛之氏のお話です。朝顔の花は、朝の光を受けて咲くものだと思われていました。けれども、ある植物学者が朝顔のつぼみに24時間光を当てても花は咲かなかったそうです。朝顔の花が咲くには、朝の光が当たる前に、夜の冷気と闇に包まれる時間が不可欠なんです。人間も同じで、明るいところで光を見ても、その明るさは感じにくい。闇の中で光を見るからこそ、それを光明と感じて感動し、生きる意欲も生まれてくるのです。(1日1話、読めば心が熱くなる365人の人間学の教科書 致知出版社 藤尾秀昭監修 408ページ)この話は人間が成長して社会人となるための大切なポイントについて説明されているように思います。人間が成長する過程では、できるだけ多くの挫折、ミス、失敗、成功などの体験、イヤな思い、悲しみ、怒り、楽しみ、喜び、感動、葛藤、自分の思い通りにならない現実、不足気味な環境、親や友達とのいがみ合いなどの雑多な経験をできるだけ多く味わっておく必要があります。人間は少なくとも3000回のミスや失敗を経験しないと、精神的に一人前の大人にはなれないと言われています。ところが実際には、私たちは、困難なことが予想されると、きちんと向き合うことを避けてきました。他人と対立しそうになった時も同じことをくり返してきました。はっきりと意識していませんが、暗室でもやしを育てるような感じで成長してきました。その結果、大人になって戸惑うことばかりで、右往左往することが多くなります。その場に即した適切な行動をとることができなくなりました。そして、目標や目的に向かって挑戦することに尻込みするようになり、人を恐れて他人との接触を避けるようになりました。幼弱性が強く、反社会的な言動や気分本位な行動のため、社会から浮いた状態になり、孤立し生きづらさを抱えて生きています。そういう人はどうすればよいのか。自分一人では怖気づいて何もできないわけですから、生活の発見会などの自助組織に属して、お互いがお互いを支え合うという関係を築いていくことがおすすめです。肝心なことは同じような幼弱性を抱えて苦しんでいる者同士が支え合うという関係です。私たちは幼弱性が強く、助け合わなければ、一人の人間としてまともに生きていけないということを認識しておくことが肝心です。キーワードとしては、「私はあなたの伴走者、あなたは私の伴走者」という関係を築いていく。一人ではできなくても、人が支えてくれればなんとか踏ん切りをつけて行動ができる。何かあっても、誰かが自分を支えてくれると思えば、心の安全基地が持てるようになります。そうすれば半人前の人間でも怒涛逆巻く社会でなんとか生きていけると思います。
2026.08.01
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