森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2013.07.26
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高良先生のお話です。
人間正直であるべきだ。これは大切なことだ。だが次の例はどうだろう。
人に会って、顔色の悪い人に、「あんた顔色が悪いね、ガンにでも罹っているんじゃないですか」
特に医者が、正直ということにとらわれて、患者さんに対して、「あなたは生きてもせいぜい1カ月がいいところですね」等といっては困るわけです。

これを題材にして「純な心」「感じ」から出発するということを考えてみよう。
初一念は何だろう。
息も絶え絶えの人をみると、「ああ、かわいそうに」「もっと生きたいだろうに」等ではなかろうか。
それに基づいて行動すればよいのだ。側についていてあげる。当然いたわりのことばもでてくる。少しでも心が和むように、花を飾る。何か食べたいものはないか聞いてみる。好きだった本を聞いてみる。昔の写真を見たいか聞いてみる。などであろうか。

次に初二念が湧いてくる。初二念はどんなものだろう。

病院としては病室が開いた時の次の患者の手配を始める。
家族は本人がまだ生きているのに、葬儀の段取り、遺産分割の話を持ち出す。
これが初二念、初三念に基づく行動である。
これは極端な例かもしれないが、二念、三念からの行動は、初一念の行動からは全くかけ離れてしまう。
つまり心が目の前の人やそのものから離れて、言い訳や自己弁護、他者非難に移ってしまう。つまり第三者から見ると、とても非常識な言動に見えるのである。それは「かくあるべし」が前面に出てしまうからです。

森田では二念、三念は無視する。いつも初一念を重視する。
森田では「感じ」から出発すれば間違いは起こらない。
「感じ」から出発して理知の力で調整して行動する。
これが森田の主要テーマの一つである。





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Last updated  2024.04.06 18:11:21
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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