森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2016.01.17
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それでは「神経症克服2つの道」の2番目について説明します。
これは私の作成した森田理論全体像の2、3、4を加工したものです。
ここでの眼目は、現状、現実、事実を認めて、受け入れていくということです。
まずイラストをご覧ください。見にくい人は表示で倍率をあげてみてください。

事実

「かくあるべし」の強い人は容易に神経症に陥ります。
右上の丸で囲ったところをみてください。
「かくあるべし」的思考をとる人の最大の問題は自分の立ち位置です。
「こうでなくてはならない」「こうであってはならない」という視点に自分を置いてから発想しています。
自分が雲の上のほうにいて、地上でアップアップしながら生活している自分や他人を批判、否定、拒否しているのです。さらに自然にわき起こってくる不安、恐怖、違和感、不快感なども目の敵にしているのです。


その状態は、自分の頭で考えていることと、現状、現実、事実が大きく乖離しているのです。
そして神経症で苦しんでいる人は、いつも観念の世界の味方をしているのです。
現状、現実、事実の世界の側にいる人は浮かばれません。
さらに批判、否定、拒否しているのですから地上にいる人は生きていくことが苦しいのです。
これが自分という一人の人間の中で行われていることなのです。

観念の世界の人が、すっと事実の世界に降りてくると楽になるとは思いませんか。
森田理論では、その解決方法として、自分の立ち位置を雲の上の観念の世界ではなく、現状、現実、事実の世界に変更してゆきましょうといっているのです。

4の現状、現実、事実を認めて受け入れ、そこを生活の出発点にしましょうといっているのです。
そのためにはどんなことが必要なのか。
4の下に記載してある通りです。簡単に項目だけ書いてありますが、内容はとても深いものがあります。
それぞれの項目については、このプログで手を変え品を変えて様々な角度から説明しております。


事実は抽象的ではなく具体的赤裸々に話す。
事実は一面的ではなく両面観で見れるようにする。
「かくあるべし」を少なくしていく。
そして、「純な心」「私メッセージ」を生活に取り入れていく。
出来るだけ是非善悪の価値判断を持ち込まない。これは明日以降さらに詳しく説明します。


神経症から回復するためには、昨日説明した「不安を受容する」ことと、今日説明した「事実を受け入れる」の2つ方法があります。どちらも大事だと思います。
不安を受容してなんとか生活の悪循環を脱しただけでは、依然として心の中は不安でいっぱいだと思います。
私の経験でもそうでした。森田の限界を感じてむなしさを感じたものでした。
それは「事実を受け入れて生活する」という面の理解不足と実践不足が大きくかかわっていたのです。
この2つの視点から森田理論学習を継続すれば、きっと良い成果が現れてくると思います。
ぜひそのことに思いを馳せていただきたいと願っております。





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Last updated  2016.01.18 07:52:43
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通りすがり@ Re:阿久悠さんが「ジョニーへの伝言」に託した思いとは(03/06) この曲の歌詞の意味がわからなくて検索し…
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