森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2022.05.04
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カテゴリ: 最新の脳科学
昔の失敗や後悔が夢の中に出てきてうなされることはありませんか。
最新の脳科学では、これを減らす方法があると言われています。
今日はそれを取り上げてみました。

人間の記憶には、「認知的な記憶」と「認知的ではない記憶」の2つがあります。
「認知的記憶」とは、意識して覚える記憶のことです。
学校で英単語や歴史の年号を覚えたりするのは認知的記憶です。

「認知的でない記憶」とは、無意識のうちに記憶してしまうものです。
脳は記憶しようとしたわけではないのに、残っている記憶があります。
記憶しようと意識していないことが記憶として収納されている。

しかし現実には、失敗したことや恥ずかしい思いをした情動や感情などは、きちんと記憶しているのです。

脳には次々に記憶の情報が送り込まれています。
そのほとんどは捨て去られ、また新たな情報が入ってきます。
ところが、インパクトの強い不快・嫌な情報が入ってくると、意識しなくても、脳のなかに一定期間とどまっています。

その記憶は一晩寝ると固定化されるのですがそれを自分では認知していません。
認知していないにもかかわらず、勝手に記憶され、きっかけがあるとそれがふっと思い出されるのです。これが後悔を伴う悪夢となってでてくるのです。

次々に送り込まれてくる記憶の情報を捨て去るように作用している神経伝達物質があります。それがセロトニンです。
情動が絡んだ記憶を含めて、セロトニンは記憶を抑制し、捨て去るように作用していることが最新の脳科学の研究で分かっています。

ところがこのセロトニン神経が作動しなくなることがあります。
注意や意識が次々に移り変わらないで停滞すると、セロトニン神経が働かなくなります。こうなりますと、そのときの情動記憶は消去されずに残ってしまいます。
しかも認知していないために、自分の意志ではどうしようもない、忘れたくても忘れることができないという記憶になってしまうのです。


日常的に、しかも非常に高いレベルでセロトニン神経系を活性化していると「ハッ!」とするような状況になっても、ほとんどの場合その時の感情や出来事を受け流せるようになります。
怒りや欲望などの感情をコントロールできて、いろいろな情動に振り回されなくなる状況を作ることができるのです。

すると、情動が絡んだ記憶(急激な感情を伴った情報)も順調に捨てられていき、記憶のコントロールがある程度できるようになります。
過去のイヤな記憶がフラッシュバックしたり、悪夢となってうなされたりすることもあまりなくなるはずです。
(「心のバネ」を強くする 有田秀穂 ぱる出版 66~69ページ要旨引用)


セロトニン神経系は、欲望が暴走しないように、また不安に過度にとらわれないように制御力を発揮してバランスを取ろうとしている説を信じたいと思います。
私はすでに心身の安定を保つために、日頃からセロトニン神経系を鍛えています。有田先生の指摘されているように、習慣化させるために、最初は3ヶ月。
きちんと定着させるために3年という期間をみております。





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Last updated  2022.05.04 06:20:05
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