森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.07.18
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カテゴリ: 生の欲望の発揮
神経症で苦しんだことのある人は、神経症で苦しんでいる人の力になりたいと思っています。そこでつい上から下目線のアドバイスをしてしまいがちです。
これで相手の神経症が改善されれば申し分ないのですが、現実には何の変化も起きないことが多々あります。
時には、「あなたの症状は軽いからうまくいったのだ。私の症状とは違う」などと反発の口実を与えてしまうこともあります。
よいアドバイスをしたと思っていても、相手が変化しなければ、自己満足で終わってしまいます。

神経症の成り立ち、感情の法則、神経質性格の二面性、認識の誤り、不安の特徴と役割、欲望と不安の関係、行動の原則などは一通り理論を学ぶことは必要です。
その後は自分と突き合わせて、修養し体得することが肝心です。
どんな小さなことでも、自分で答えを見つけ出したということが大事になります。

その時先輩会員は相手が自分で答えを見つけやすいように見守ることが大切になります。
ここで銀座のナンバーワンホステスの接客態度が参考になります。

第一お客様がそんなことを望んでいるわけではないことをよく心得ています。

ただひたすら「そう」「それから」「で?」「ふーん」と相槌を打ちます。
「そう、○○さんがねえ」などと言います。
相手の話に同意して、次の話を引きだすことに専念している。
その際、上半身はきちんとお客様に正対していて、すこし前傾しています。
お客様は自分の話を親身になって聞いてくれるのがうれしい。
そしていろいろと喋っているうちに、自分なりの結論が見えてくる。

カウンセリング技法にロジャーズの「来談者中心療法」というのがあります。
私は最初この話を聞いた時に、相手の話を聞くだけでは、神経症の解決にはつながらない。適切なアドバイスができないのはカウンセリングとはいえないと思っていました。

今は考え方が変わりました。
回復への道を見つけだすのはクライアントであってカウンセラーではない。

時間がかかっても急いではならない。
相手が気づくまでじっと待つという姿勢が大切なのだと思います。





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Last updated  2023.07.18 06:35:40
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森田生涯 @ Re[3]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ 今の生活は日中のほとんどが…
stst@ Re[2]:強情と盲従の弊害について(02/27) 森田生涯様、返信アドバイスをしていただ…
森田生涯 @ Re[1]:強情と盲従の弊害について(02/27) ststさんへ コメントありがとうございま…
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軸受国富論@ Re:森田の正道を歩むとはどういうことか(06/05) かの有名なドクターDXの理論ですね。ほか…

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