森田理論学習のすすめ

森田理論学習のすすめ

2023.12.02
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生活の発見誌2023年12月号にとても良い記事がありました。
『「神経質の本態と療法」を読み返して』(70ページ)という記事です。

神学者のラインホルド・ニーバーは、コントロールできるものとできないものについて次のような心構えが大切だと述べています。

1、変えることの出来ないものについてはそれを受け入れるだけの冷静さを、

2、変えることの出来るものについてはそれを変えるだけの勇気を、

3、そして変えることの出来るものと変えられないものとを識別する智恵を持ちなさい。

この記事を書かれた方は、人間が意のままにコントロールできないものは次のようなものがあると紹介されていました。

a、大自然の自然現象・・・台風、土砂災害、地震、津波、雷、雨、雪、竜巻
b、他人の思惑

d、種々の感情・・・喜び、悲しみ、憎しみ、妬み、恨み、不安など
e、神経症の症状
f、恋愛感情
g、身体的な容姿、体型、老い、病気

おっしゃる通りだと思います。
この中でも「種々の感情」ですが、森田では感情は自然現象であって、人間の意志によってコントロールできるものではないと言われています。
しかし行動は意志によってコントロールすることができると言われています。
これを実践すれば神経症になることは防止できると思われます。

神経症で苦しんでいる人は、この区別ができていないのだと思われます。
コントロールできないにもかかわらず自在にコントロールしようとしている。
不可能なことに挑戦して、自ら葛藤や苦悩を生み出している。


行動することによって今の問題ある状態を改善・改良できるならば手を付けた方がよいと思います。
将来明るい展望が期待できるものは、逃げてはいけない。
積極的に行動するべきです。
また人様が喜んでくれるもの、人の役に立つことは極力手を出した方がよいと思います。

例えば地震に備えて耐震化工事をする。避難訓練をする。

不慮の災害や事故や病気に備えて保険に入っておく。
病気に備えて生活習慣病検診を受けておく。
困った人がいれば、力になってあげる。
自分の能力の範囲内で、最大限に努力をする。
生老病死はあるがままに受け入れて、自然体で生きていく。
神経症で苦しんでいる人の為に自分の体験を伝えていく。

森田では神経症的な不安や恐怖は、その裏に欲望があるから生まれると言われています。
不安や恐怖は変えることができないものですから、取り除こうと考えてはいけません。
逃げることもダメですね。生の欲望の発揮のほうに全力投球すべきです。
神経質者としては「凡事徹底」に取り組むことをお勧めいたします。





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Last updated  2024.05.25 17:52:37
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