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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。捨てきれない荷物のおもさまへうしろ 山頭火秋山巌「捨てきれない」1992年昭和5年の句 層雲3月号 草木塔に収録I can't discard it -My heavy pack,In front and in back.* When travelling, Zen monks have two bags. One hangs around the neck and rests on the chest; the other is on the back like a knapsack.#秋山巌 #akiyamaiwao#山頭火 #santoka
2021.01.27
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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。大きな雪がふりだして一人 山頭火秋山巌「大きな雪」1999年昭和8年1月27日の句其中日記より「--炬燵といふものは日本趣味的で、興あるものであるが、とかくなまけものにさせられて困る、あつて困る方が、なくて困る場合よりも多い、--」確かにそうですね!#秋山巌 #akiyamaiwao#山頭火 #santoka
2021.01.27
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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。雪ふるひとりひとりゆく 山頭火Each person,Walking by himself,Snow falling.秋山巌「一人一人ゆく」1992年昭和8年1月27日の句山頭火の日記より「一月廿七日 よい朝、つめたい朝、すこし胃がわるくて、すこしにがい茶のうまい朝(きのふの破戒――シヨウチユウをのみ、ウイスキーをのんだタタリ)。 何もかもポロ/\だ、飯まで凍てゝポロ/\。 けふも雪、ちらりほらり。 さすがの私も今日ばかりは、サケのサの字も嫌だ、天罰てきめん、酒毒おそるべし/\、でも、雪見酒はうまかつた/\。 また、米がなくなつた、しかし今日食べるだけの飯はある、明日は明日の風が吹かう、明日の事は明日に任せてをけ――と、のんきにかまへてゐる、あまりよくない癖だが、なほらない癖だ。 自製塩辛がうまかつた。 午後はだいぶあたゝかくなつた、とけてゆく雪はよごれて嫌だ。 △満目白皚々、銀盌盛雪、好雪片々不落別処(すこし、禅坊主くさくなるが)、などゝおもひだす雪がよい。 遺書をいつぞや書きかへてをいたが、あれがあると何だか今にも死にさうな気がするので(まだ死にたくはない、死ぬるなら仕方もないが)、焼き捨てゝしまつた、これで安心、死後の事なんかどうだつてよいではないか、死後の事は死前にとやかくいはない方がよからう。 原稿も書き換へることにした、どうも薄つぺらなヨタリズムがまじつて困る、読みかへして見て、自分ながら嫌になつた、感興のうごくまゝに書いてゆくのはよいが、上調子になつては駄目だ。 △奇績(マヽ)を信じないで、しかも奇績を待つてゐる心は救はれない、救はれたら、それこそ奇績だらう。 自己陶酔――自己耽溺――自己中毒の傾向があるではないかと自己を叱つてをく。 いちにち、敬坊を待つた(今明日中来庵の通知があつたから)。 焚火するので、手が黒く荒れてきた、恐らくは鼻の穴も燻ぶつてゐることだらう、色男台なしになつちやつた。 酒の下物(サカナ)はちよつとしたものがよい、西洋料理などは、うますぎて酒の味を奪ふ、そして腹にもたれる。 樹明さんは、来庵者が少い――殆んど無いといふことを憤慨してゐるが、私としては、古い文句だけれど、来るものは拒まず去るもの追はず、で何の関心もない、理解のない人間に会ふよりも、山を見、樹を眺め、鳥を聞き、空を仰ぐ方が、どのぐらいうれしいかは、知る人は知つてゐる。 敬治さんは、炬燵がなくては困るだらうと心配してくれる、しかし、私はまだ、炬燵なしにこの冬を凌ぐだけの活気を残されてゐる、炬燵といふものは日本趣味的で、興あるものであるが、とかくなまけものにさせられて困る、あつて困る方が、なくて困る場合よりも多い、だが、かういう場合の炬燵――親友会飲の時には、炬燵がほしいな。 私の寝仕度もおかしいものですよ、――利久(マヽ)帽をかぶつて襟巻をして、そして、持つてるだけの着物をかける、何しろ掛蒲団一枚ではやりきれないから。 亀の子のやうにちゞこまらないで、蚯蚓のやうにのび/\と寝るんですな! ・雪へ雪ふるしづけさにをる ・雪にふかくあとつけて来てくれた ・雪のなかの水がはつきり ・なにもかも凍つてしまつて啼く鴉 樹明君に ・雪のゆふべの腹をへらして待つてゐる ・雪も晴れ伸びた芽にぬくいひざし ・火を燃やしては考へ事してゐる ・雪ふるひとりひとりゆく ・水のいろのわいてくる ・雪折れの水仙のつぼみおこしてやる 改作一句 ・この柿の木が庵らしくするあるじとなつて 遠く遠く鳥渡る山山の雪 雪晴れの煙突からけむりまつすぐ 小鳥が枝の雪をちらして遊んでくれる 今夜も雪が積みさうなみそさゞい 暮れはやくみそつちよが啼く底冷えのして 電燈きえて雪あかりで食べる ・いそいでくる足音の冴えかえる ・雪あした、あるだけの米を粥にしてをく 山の水の張りつめて氷 ・雪の山路の、もう誰か通つた ・雪のあしあとのあとをふんでゆく ・霜ばしら踏みくだきつゝくらしのみちへ ・雪どけみちの兵隊さんなんぼでもやつてくる ・大きな雪がふりだして一人 ・おぢいさんは唄をうたうて雪を掃く ・朝の墓場へもう雪が掃いてある」#秋山巌 #akiyamaiwao#山頭火 #santoka
2021.01.27
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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。朝凪の島を二つおく(呼子港) 山頭火 昭和7年1月24日の句 秋山巌「朝凪の島」1985年 山頭火の日記には、「呼子町の対岸には遊女屋が十余軒、片島にも四五軒あつた、しかし佐用姫の情熱を持つたやうな彼女は見当らなかつた!」とあります。遊郭があったのですね。以下、昭和7年1月24日の山頭火日記、ご参考に。一月廿四日 小春、発動汽船であちこち行乞、宿は同前。 早く起きる、何となく楽しい日だ、八時ポツポ船で名護屋へ渡る、すぐ名護城(マヽ)趾へ登る、よかつた。 ――遊覧地じみてゐないのがよい、石垣ばかり枯草ばかり松ばかり、外に何も残つてゐないのがよい、たゞ見る丘陵の起伏だ、そして一石一瓦こと/″\く太閤秀吉を思はせる、さすがに規模は太閤らしい、茶店――太閤茶屋――たゞ一軒の――老人がいろ/\と説明してくれる、一ノ丸、二ノ丸、三ノ丸、大手搦手、等々々、外濠は海、内濠は埋つてゐる、本丸の記念碑(それは自然石で東郷元帥の筆)がふさはしい、天主台は十五間、その上に立つて、玄海を見遙かして、秀吉の心は波打つたゞらう、その傍にシヤンがつゝましく控へてゐたかも知れない。 後方の山々には日本諸国の諸大名がそれ/″\陣取つて日本魂を発露したゞらう。 私は玄海のかゞやきの中に豊太閤の姿を見た。 桑田変じて北(マヽ)海となるといふが、城趾が桑畑になつてゐる、松風、小鳥、枯薄。…… 茶店の老人があまり深切に説明してくれるので、とう/\絵葉書一組買はないではすまないやうになつた。 大きな松が枯れてゐる、桜が一本、藤が一株。 観月の場所としては随一だらう。 こゝでまた、いつもの癖で水を飲んだ。 城あと、茨の実が赤い ・ゆつくり尿して城あと枯草二時間ばかり漁村行乞、ありがたいこともあり、ありがたくないこともあつた。 十二時近くなつてまた発動機船で片島へ渡る、一時間ほど行乞、蘭竹の海岸づたひに田島神社へ参拝する、こゝに松浦佐用姫の望夫石がある、祠堂を作つて、お初穂をあげなければ見せないと宮司がいふ、それだけの余裕もないし、またその石に回向して、石が姫に立ちかへつても困るので堂の前で心経読誦、そのまゝ渡し場へ急いだ、こゝでも水を飲むことは忘れなかつた。 呼子へ渡されたのは二時、あまり早かつたので、そして今日は出費が多かつたので――渡銭三回で三十銭、外に久し振りにバツト七銭、判をいたゞいてお賽銭五銭など――一時間行乞、宿に帰つて、また洗濯、また一杯、宿のおかみさんが好意を持つてくれて鰯の刺身一皿喜捨してくれた、私も子供に一銭二銭三銭喜捨してやつた。 鰯といへば、名護屋でも片島でもたくさんの収穫があつた、女が七八人並んで網から外しては後へ投げる、どこも鰯、鰯臭かつた。 呼子町の対岸には遊女屋が十余軒、片島にも四五軒あつた、しかし佐用姫の情熱を持つたやうな彼女は見当らなかつた! 石になるより銭になる、石になれ、銭になれ、なりきれ。 名物松浦漬(鯨骨の粕漬)そして佐用姫漬(福神漬)、島へ小鳥を持つて帰る人、島の遊女を買ふ人。 蒲鉾はようござんすか、と少年がいつた、いつぞや、お魚はいりませんか、と女がいつたのと好一対の傑作だ。・朝凪の島を二つおく(呼子港) □ ・ほろりとぬけた歯ではある(再録) □ ・黒髪の長さを潮風にまかしこの宿の娘については一つのロマンスがある、おばあさんが、わざわざ、二階の私に燠を持つてきてくれて話した。――(×印へ) 同宿のテキヤさん、トギヤさん、なか/\の話上手だ、いろ/\話してゐるうちに、猥談やら政治談やら、なか/\面白かつた、殊にオツトセイのエロ話はおかしかつた。 自動車は、乗らないものには外道車、火鉢に火がないならば灰鉢。……
2021.01.24
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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。ノエビア銀座ギャラリーさんよりご案内が届いておりますのでご紹介します。戦前のJAPANツーリズム美しい日本へようこそ2021年1月12日(火)~3月19日(金)時間:午前9時~午後5時30分会場:ノエビア銀座ギャラリー主催:株式会社ノエビア 協力:木屋ギャラリー 入場無料1911年頃、シベリア鉄道との連絡により南満州鉄道が国際線化し、日本に外国人観光客が訪れるようになります。1930年、鉄道省に国際観光局が創設され、観光ポスターやグラフ雑誌などを通じて、「美しい日本」をアピールし、外国人を積極的に誘致しました。1930年代中頃には、外国人観光客は4万人を超えたといいます。本展では、当時のポスターや貴重な資料を展示し、戦前のツーリズムを振り返ります。以上DMよりコロナ禍 注意事項ご確認の上ご覧ください。
2021.01.19
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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。京都高島屋での「吉田博展」にようやく行ってきました。200点の展示、なかなかの見応えでした。版木や写生帖も展示されていて、作品と合わせて理解が深まります。太平洋美術会のHPでも、吉田博作品が紹介されています。出口では、図録やポストカードが盛大に販売されていました。次は東京ですね。没後70年 吉田博展東京都美術館 2021年1月26日(火)~3月28日(日)最近の私↓ひとまず元気です。
2021.01.17
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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。あべのハルカス近鉄本店での【生誕100年記念】秋山巌木版画展 1/6~1/12初日に行ってきましたので、さらっと展示風景をご紹介します。コロナ禍で、なおかつお寒い中、足を運んで下さった皆様、ありがとうございました。上はギャラリー入り口こちらは入り口からの様子。左から、木版画「ライバル」「凩」「行者」左から「雪ふりしきる」「青い山」こちらは肉筆のふくろう木版画「衆生済度」木版画「武者溜り」木版画「不器に生きる」制作風景木版画「幻想の軍神」1976年左「考える」右「ごていどん」「律儀なやつ」「坊やたち」※ごていどん:ご亭主・・・おてもやんに出てきますね。猫やらいろいろ肉筆「考える」その他、小品数点、初期から晩年までの展示販売でした。☆木版画はまだご用意出来る作品がありますので、お気軽にお問い合わせ下さい。
2021.01.12
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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。秋山巌「安か安か」1975年安か安か寒か寒か雪雪(ふれ売り一句) 山頭火日記ではカタカナまじりでヤスかヤスかサムかサムか雪雪昭和6年(1931年)1月10日の句。※ふれ売り(振売り):行商人山頭火 昭和6年1月10日の日記一月十日 雪が積んでゐる、まだ降つてゐる、風がふく、寒く強く。 近来にない寒さだつた、寒(カン)が一時に押し寄せたやうだつた、手拭も葱も御飯も凍つた、窓から吹雪が吹き込んで閉口した。ありがたいことには炬燵があつた、粕汁があつた。 朝湯朝酒は勿体ないなあ。今日は金比羅さんの初縁日で、おまゐりの老若男女が前の街道をぞろ/\通る、信仰は寒さにもめげないのが尊い。隙洩る風はこの部屋をいかにも佗住居らしくする、そしてその風をこらへて、せくゞまつてゐる自分をいかにも佗人らしくする。……寒いにつけても、ルンペン時代のつらさを思ひ出さずにはゐられない。 酒ほどうまいものはない、そして酒ほどにがいものはない、――酒ではさんざ苦労した、苦労しすぎた。…… 雪の葉ぼたんのしゞま さら/\ふりつむ雪見ても 雪夜、隣室は聖書ものがたり ・ヤス(安)かヤスかサム(寒)かサムか雪雪(ふれ売一句) 吹雪吹きこむ窓の下で食べる☆木版画はまだご用意出来る作品がありますので、お気軽にお問い合わせ下さい。#秋山巌 #akiyamaiwao#山頭火 #santoka
2021.01.10
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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。鉄鉢の中へも霰 山頭火秋山巌「あられ」1981年昭和7年(1932年)1月8日、福岡県遠賀群芦屋町で詠まれた句『草木塔』に収録されている代表句の一つ。昭和7年1月8日 山頭火の日記一月八日 雪、行程六里、芦屋町 (三〇・下)ぢつとしてゐられなくて、俊和尚帰山まで行乞するつもりで出かける、さすがにこのあたりの松原はうつくしい、最も日本的な風景だ。今日はだいぶ寒かつた、一昨六日が小寒の入、寒くなければ嘘だが、雪と波しぶきとをまともにうけて歩くのは、行脚らしすぎる。・木の葉に笠に音たてゝ霰・鉄鉢の中へも霰こゝの湯銭三銭は高い、神湊の弐銭があたりまへだらう、しかし何といつても、入浴ほど安くて嬉しいものはない、私はいつも温泉地に隠遁したいと念じてゐる、そしてそれが実現しさうである、万歳!この宿もよくない、ボクチンには驚ろくほどのちがひがある、すまないと思ふほど優遇してくれるところもあれば、木石かと思ふほど冷遇するところもある、ボクチンのいゝところは、独善主義でやりぬけるところだらう。同宿の二人の朝鮮人のうち、老鮮人は風采も態度もすべて朝鮮人的で好きだつた、どうぞ彼の筆が売れるやうに。もう一人の同宿者もおもしろかつた、善良な世間師だつた、相当に物事を知つてる人だつた、早くから床を並べて話し続けた。途上で、連歌俳句研究所、何々庵何々、入門随意といふ看板を見た、現代には珍らしいものだ。以上日記ここまでInto the begging bowl also -Hailstones.* The teppatsu or begging bowl is held in front of the begging monk as he walks along chanting. The monk, traditionally, impartially accepts anything put into the bowl.英訳はこちら、三浦久とジェイムズ・グリーンから☆木版画はまだご用意出来る作品がありますので、お気軽にお問い合わせ下さい。#秋山巌 #akiyamaiwao#山頭火 #santoka
2021.01.08
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秋山巌の小さな美術館 ギャラリーMami の町田珠実です。あけましておめでとうございます。秋山巌 生誕100年の2021年がスタートしました。まずは大阪から記念展のご案内です。(ギャラリーMamiの企画ではないので、詳細は会場にお問い合わせくださいね)【生誕100年記念】秋山巌木版画展会期:1月6日(水)~12日(火) 午前10時~午後8時 ※最終日は午後4時で閉場会場:あべのハルカス近鉄本店 タワー館11階〈アートギャラリー〉このたび近鉄百貨店では『生誕100年記念 秋山 巌 木版画展』を開催いたします。木版一筋に自然と向き合い、天命93年の生涯を全うされた故・秋山巌氏。俳人・種田山頭火の句を題材としたシリーズをはじめ、梟や小動物など遊び心溢れる作品の数々を版木に刻みました。本展では、秋山 巌・生誕100年を記念し、貴重な初期の作品から晩年の遺作に至るまで一挙に展覧いたします。この機会にぜひご高覧いただきますようご案内申しあげます。以上3月には、秋山巌が版画部創設に貢献した、日本で最古の民間美術団体「太平洋美術会」ギャラリーにて、秋山巌の生涯をお伝えする企画展を開催します。5月はふるさと竹田市で、4月には山頭火のふるさと防府であるかもしれません。また追ってお知らせします!
2021.01.02
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