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花の大江戸風俗案内(著者:菊地ひと美|出版社:ちくま文庫) 著者はイラストレーターだそうで、絵を描くのはお手の物。 文章と絵で江戸の風俗をわかりやすく解説している。 考証家ではないので、江戸時代に書かれた資料を直接引くことよりも、現代に書かれた解説書を引くことが多い。研究書ではなく教科書というところ。 髪型のあれこれ、長屋の構造など、絵の解説が多く助かる。 歌舞伎も大好きで、江戸の風俗の名残がある演目を借りての解説も多い。 こちらは、あまり見たことがないのでわからない。 通して読んでも面白いが、暇なときにパラパラめくって興味を引かれたところだけ読むのにぴったりの本だ。
2003.08.27
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考証江戸町めぐり(著者:稲垣史生|出版社:河出文庫) 時代考証で活躍した著者による江戸入門。 生活史よりも、地理と歴史に重点を置く。 たとえば、上野界隈はどの時代にはどうだったかという変遷、寺社の縁起などを詳細に語る。 堅くなりがちな内容なのだが、随所に挟み込まれている川柳が江戸の息づかいを感じさせる。 さすがに言葉もたくさん知っている。 「祝融《しゅくゆう》の災」(p74)など辞書を引いて意味を調べなくてはならなかった。火事のことだそうだ。 「掌宇」(p248)は「堂宇」の誤植かと思ったが、こういう言葉はお寺では使うようだ。 庶民の生活についてはそれほどふれないのだが、後書きで初めて江戸時代の生活を評してこう言っている。「静かで平和で、生活程度は低いが身のおきどころもないほど退屈な日々であった。」(p335) 当時の人が退屈だと思っていたというわけではなく、今日の我々からすれば退屈な日々だった、ということだろう。
2003.08.02
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