inti-solのブログ

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2017.12.06
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テーマ: 戦争反対(1185)
カテゴリ: その他
高校歴史用語に「従軍慰安婦」 教科書向け精選案「南京大虐殺」も

精選案をまとめたのは、高校や大学の教員ら約400人で構成する高大連携歴史教育研究会。「教科書本文に載せ、入試でも知識として問う基礎用語」として、日本史1664語と世界史1643語を選択。現在の各3500語程度からほぼ半減となり、人名では龍馬のほか「吉田松陰」「高杉晋作」なども外れた。
一方、近現代は用語が多く、日本史では789語と約半数を占めた。軍による「強制連行」の誤解を与えかねない「従軍慰安婦」や、存否などで論争のある「南京大虐殺」も入った。
研究会によると、教科書に記載のない事実が大学入試で問われると、次の教科書改訂で収録される悪循環により、半世紀で用語が3倍近くに増大。高校の授業が用語の説明に追われており、生徒が議論する活動を重視した次期指導要領も踏まえ、学ぶ楽しさを実感できる授業へ転換を図った。(以下略)

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「教科書本文に載せ、入試でも知識として問う基礎用語」を大幅に減らすのは、正直言ってあまり賛成ではありません。坂本竜馬、吉田松陰、高杉晋作など(他にも色々あるようですが)の名を歴史教科書から消すのはいかがなものか、と思います。
その一方で、従軍慰安婦、南京大虐殺は基礎用語に入っていると。それは、当然でしょうと思います。南京大虐殺、あるいは「南京事件」でも良いとは思いますが、いずれも高校生が当然知るべき用語です。

軍による「強制連行」の誤解を与えかねない「従軍慰安婦」や、存否などで論争のある「南京大虐殺」

というのは、いかにも産経的ネトウヨ史観。従軍慰安婦に関しては、朝鮮半島で(もちろん日本本土でも)軍が直接人さらいのように強制連行した事案は確認できない、というだけで、南方の占領地においてはそのような事例は存在しました。が、そのことはともかくとして、「従軍慰安婦」という単語それ自体は強制連行を指し示すものではありません。従軍看護婦、従軍記者、従軍僧/従軍牧師・・・・・・別に強制連行されたわけではありません。
そして、「存否などで論争のある『南京大虐殺』」という記述もあきれます。マトモな近現代史の議論において、南京大虐殺(あるいは南京事件)の存否の議論などありません。あるのはどの程度だったか、という議論に過ぎません。ネトウヨの機関紙たる産経としては、南京大虐殺など「一切なかった」と言いたいのでしょうが、そんなことはありえないのです。

それにしても、この見出し。私としては、高校の日本史から坂本竜馬が消える(と、決まったわけではないですけれどね、あくまでも案に過ぎないので)というほうがはるかに重大な事件であり、従軍慰安婦や南京大虐殺が残るのは当然過ぎて何のニュースバリューもないと思えるのですが、産経的には従軍慰安婦や南京大虐殺の用語が残るほうがはるかに重大で許し難いことなのでしょう。まあ、そういう感覚の持ち主向けの機関紙ですから、当然なのでしょうけど。





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最終更新日  2017.12.09 11:29:16
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