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セビーリャ(Sevilla)県、県都セビーリャ(Sevilla)
セビーリャ大聖堂(Catedral Sevilla)
オレンジの中庭「ナーレンジェスターン」
イスラム時代のモスクの後に増改築するような形で教会が建設されたので、イスラム時代の名残がある
事です。
アルカサルのところでまた紹介するかも知れませんが、このような 融合型の建築も広義にムデハル様式
と言ってさしつかえないかと思います。
ムデハル様式は、イスラム教徒のモスクなどに見られる建築様式とキリスト教徒の建築様式が融合したスペイン独自の建築スタイルで、レコンキスタ後のアンダルシアに見られる建築様式をさしています。(特に装飾について)
このオレンジの中庭については特にその存在そのものがイスラムのモスクにあるべき物で、カトリックの教会に存在する事じたいめずらしいのです。
ヒラルダの塔からの撮影です。
(天気が悪いのですが・・・中庭を見渡せる写真がこれしかなかった・・・)
教会は左側で、教会正面は写真の上部左になります。写真の前にあるのが北側の翼になります。
拡大すると中庭を囲む塀も扉もイスラム時代の? か、新たにムデハル様式で建設された? かしたもののようです。内側はイスラムぼくて外側はカトリックぽいです。
門は免罪の門
以前紹介した写真ですが、門を入ると最初に見える教会の北側(左翼)部分です。
写真の天気に差がありますが、気にしないでください
中庭からヒラルダの塔と教会の西側がかすかに見えている光景
規則正しく配列されたオレンジと木々とオアシスとなる水盤が数カ所。
イスラム教の中庭の役割
イスラム教の特にモスク等の建築においては中庭は重要な要素を持っているそうです。
コーランの示す所、来世である天国を指すのが中庭の役割で、楽園(パラダイス)を象徴する場所でなければならないようです。
思想は、アダムとイブのいた楽園が元になっているようですが、 死して天国に行った時に暮らす園は、いろいろな木々が生い茂り、泉が湧き出し、果実がたわわになる場所で金の寝台に横になりながらも、手をさしのべれば果物がもげるくらいの豊かな場所・・・密のある場所。絶対的な理想郷
を示しているようです。
だから、 来世の楽園をモスクの中庭に造形する事・・・そのこだわりがイスラム建築に見られる美しい中庭の演出のようです。
イスラム教の広まった土地は、もともと乾燥地帯が多く、不毛な土地なので、たわわに実が成る天地はまさに楽園を象徴
したようです。
コーランではナツメヤシ、ザクロ、イチジク、オリーブ、シュロなどの植物がよく言及されるようですが、やはり 実の成る植物が好まれ
、 ペルシャのモスクでは、オレンジがよく植えられたようです。
オレンジの庭園を「ナーレンジェスターン」と呼ぶ
ようです。
ここに植えられたオレンジの木は、教会正面の街路樹のオレンジと同じ種のようです。
実はとてもすっぱくて誰も採って食べないのだそうです。
今もそうかは解りかねますが、アイルランドが輸入してマーマレードを作っている・・と聞いた事があります。
教会は、次回残った写真を紹介しておわります。
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