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夜が待ち遠しい

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さかまたつみ

みなさんこんばんは、ようやく待ちに待った夜が来ました。今日も無事夜を迎えられたことを喜びつつ、今歩いている土地やこれから向かう場所、そこで見聞きしたことや思い浮かべたことあれこれを綴っていきたいと思っています。

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さかまたつみ @ Re[1]:祐天寺から徒歩11分のもつ焼き屋(11/11) ひざげりさんへこういうおぢさんたちっ…

ひざげり@ Re:祐天寺から徒歩11分のもつ焼き屋(11/11) そう言うオジサンは店にも常連にも嫌われ…

さかまたつみ@ Re[1]:頑張れ! ご高齢酒場王子篇(11/10) ハードコア丸山さん現在、80代の方たち…

ハードコア丸山@ Re:頑張れ! ご高齢酒場王子篇(11/10) どの業界も人手不足後継者不足高齢化は…

aki@ この様な書き込み大変失礼致します日本も当事国となる台湾有事を前に国民の…

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2016/08/08

喫茶篇は恐るべき駆け足で、ふれあい旅派の方からすると邪道極まりないものとなっていますが、まるでポイントラリーみたいじゃないかという意見を突き付けられるとそれを否定するだけの抗弁の用意はしていないし、もとよりそれはそれで悪くもないんじゃないのという開き直りもあるのです。だってもはや絶滅危惧種となっている昔ながらの喫茶店のこと、できるだけこの目に焼き付けておきたいじゃないですか。時間とお金があったとしても、好奇心を十分満足させるためにはどうしても速足にならざるを得ないのではないか。大体において、景勝地や名建築などぼくもけして嫌いなわけではないのですが、そうしたものはよほど高句麗区が衰退、堕落せぬ限りはとりあえずは当分残されるだろうから老後の楽しみに残しておくことにします。何より風景やら景色というのはいくらそれが愉快だったり、異常だったり、つまりは素晴らしかったとしてもせいぜい10分も見ていれば満足してしまうものです。それ以降も引き続いてそこに留まるのは、ぼくにとっては余録の時間であるか未練タラタラの後ろ向きの時間でしかないと思うことさえあります。酒場もまたしかり、一箇所でダラダラ呑むことで別な素晴らしい一軒を取りこぼしているのではと思うと気が気でないのです。

20160729_白河・梅むら01.jpg

　でも余録というよりは未練タラタラのひと時を白河の酒場でやってしまったのですね。喫茶篇で予告めいたことを書いておきながらそのままになってしまいましたが、今回目指した酒場はここ白河にあるのです。テレビで放映されたことのあるという理由なのはあまりにもミーハーで恥ずかしい話ですがー吉田類さんの番組見ていらしたのという質問をされることがたまにありますが、基本的に白を切ることにしていますが、時として嘘が通用しないと思わせる眼光を放つ方からの質問だと素直に答えてしまうこともありますー、事実だからここではっきり明言しておきます。大体、仮に白河に宿を求めてゆっくりと呑み歩いたとしても、偶然にここに行き着くのはかなり困難なはずで、どう考えても眉唾な話だと思わざるを得ないのです。他の店で知り合った地元の方や店の人に他のお店のことを聞くなんていうのはよくある出来事ですが、少なくとも酒場やグルメ情報を書いている人がそんなエピソードまがいのことを記していたら、わざとらしいばかりに思えてむしろ白けてしまうのです。そんな「梅むら」に急ぎ足で駆け付けたのですがまだ暖簾が下がっていません。やっと白河で呑むチャンスを捻出しましたが、列車のダイヤの関係でいられるのは一時間弱です。しかも店のある寂れた呑み屋街のそのまた外れは駅から10分強と結構な距離があるので、開店が遅くなると滞在時間も短くせざるを得ないのです。そっと戸を引くと抵抗なく開くので店内を覗き込むと女将さんがお客さんと予約何かの打合せ電話中です。視線があったら頷いてくれました。どうやら入って待っていろとの合図のようです。まだ照明の灯り切らぬ薄暗い店内のなんと味のあることよ。昔テレビで見た際には、地方の酒場巡りの際に頻出するまるで魅力のない酒場、無理矢理にこの町から一軒だけ選んでみましたよという投げやりなお店に過ぎぬであろうと思っていて、わざわざ来た割にはその程度の思い入れなのは、番組もそうだけどぼくにも問題があるやもしれん。カウンターに腰を下ろして店内を見渡します。それこそ久しくしなかったくらいに丹念に睨め回します。特別変わったところはありませんが、生半可な歴史では枯れた魅力は、せんれんされたとかいういいかたとは遠く地方の呑み屋らしい情緒に富んでいます。名物のもつ焼は各部位3本から、複数名だと2本から頼めるけど1本は駄目と女将さんがそこは頑として譲らないのです。このもつ焼、何だか驚くほど早く出てきましたが、焼き置きしてるのかな。まあまず美味しかったてますけど。暑いのでたまにはところ天をといただくとこれがまた旨い。どこで食べても似たようなもののはずなのに不思議だなあ。ところでカウンターの上にサインやらが飾られているのですが、その中に開店20年の新聞記事というか広告があって、伺ったところではその記事が掲載されたのが昭和48年ということなので、戦後すぐからやっておられるのですね。すごいことです。ともかくあまりの居心地の良さについ時間が経つのを忘れそうになりますが、そうもしておられぬ。今晩中に仙台に辿り着かねばならぬのです。何とか未練を断ち切り駆け足で駅まで引き返し、仙台まではまだまだ遠い東北本線に乗り込み、郡山、福島など馴染み深い町を経由して何とか仙台に行き着けたのでした。白河には「白十字食堂」という好奇心をくすぐる店などもあり、また時間を取って訪れたいものです。

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