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夜が待ち遠しい

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さかまたつみ

みなさんこんばんは、ようやく待ちに待った夜が来ました。今日も無事夜を迎えられたことを喜びつつ、今歩いている土地やこれから向かう場所、そこで見聞きしたことや思い浮かべたことあれこれを綴っていきたいと思っています。

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さかまたつみ @ Re[3]:東十条にも見落としがあった(01/27) ハードコア丸山さんおっ、総菜屋行かれ…

ハードコア丸山@ Re[2]:東十条にも見落としがあった(01/27) そうなんです♬ そういえば　曳舟の惣菜な…

さかまたつみ @ Re[1]:東十条にも見落としがあった(01/27) ハードコア丸山さん、おはようございます…

ハードコア丸山@ Re:東十条にも見落としがあった(01/27) ここの大将ユルくて大好きです！

さかまたつみ@ Re[1]:自分ちみたいに呑気に過ごせる町屋のおでん処(01/26) kyakosanさん確かに店主の方は不愛想な…

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2018/12/05

　もう北松戸で呑むのはやめとこうと思ったのは、別にこの町とも呼べぬような町が嫌いになったとかそういう事ではなく、あえてここにお金を落とす積極的な理由を無くしたからなのであります。いやもとよりそんなものは持ち合わせてなどいなかったのだけれど、まあ仕事絡みで降車せざるを得なくなると、仕事の上がりにちょいと立ち寄りたくなるのも無理からぬことなのです。もうちょい賑やかな町に出向く機会があれば良いのだけれどそうそう我がままは言えぬのです。大学を出てもすぐに仕事をするつもりなどなかったぼくでしたが、身の回りの数少ない友人たちはそれを実行したりもしたけれど、そういう連中は大概が自営業の親を持ったり、本当に刹那的に人生を投げ出していたりしたものです。気が付くとぼくの周囲の連中以外は職を見つけていて、それに焦りを感じて滑り込むようにして今の職に付いたのです。条件は都心部が主な勤務地で出張が少ない事でした。当時から旅行は好きでしたが、何より人生の中心に据えていたのが映画だったから、都心から離れるわけには行かなかったのでした。その選択が正解だったかはまだ結論は出せぬけれど、各地を転勤したり始終出張をしている人を羨ましく思う時が時にあるものです。まあ、ぼくも大人だからそれも程度問題で余りに転勤や出張ばかりだと、遊んでいる余裕も無いのだろうと思うのです。なので北松戸を利用することがある限りは甘んじて北松戸で呑むことにするのです。大体この後、立て続けに北松戸で呑むことになるのだからどうか勘弁頂きたい。

　無駄口を叩いてしまいました。この日は早めに仕事先を出れたのでかねてから気になっていた、だけれども余りにも地元密着の民家的な外観の喫茶店「稲久」に立ち寄る事にしたのです。ここならこれまで何度だって来る機会があったけれど、それ位、入るに迷わされるお店なのでした。職場のそばで誰かに紹介されて頻繁に通ったり、近所に住んでいて料理が面倒な時に食事目当てで立ち寄るくらいしかここに入ろうと思う契機はなさそうです。なのにどうして立ち寄ったのか。近頃、こういうなんでもない店に俄然興味を感じるようになったのです。特に見るべきものがなくても、ボンヤリとした時間を過ごす事が叶う場所っていうのは思いの外に有り難いものです。ケバケバしくて奇天烈な店は楽しいけれど、それはあくまでもエンターテインメントとしての空間なのでゆったりとくつろぐ場所ではないのに対して、こうしたなんでもない店は安らぎの場所であることが使命なのです。ママさんがやたらと饒舌なのは困るのです。その点こちらのママさんは穏やかで物静か、ゆっくりとした時間を過ごさせてくれました。

　ちょっと時間を潰して立ち寄ったのは「クマ BEAR」です。郊外というかベッドタウンのこの地では開店が遅くなるのはやむなしでありますが、ここは6時半から店を開けるのです。他所は早くから店を開けてそれなりに客が入っているから、この界隈は仕事帰りの通勤族だけでなく地元の隠居組も照準に入れて商売せねば長続きしないように思います。まあ店のオーナーでもないのに差し出がましい事を述べるのも品性わ問われかねぬのでこれくらいに。用水路を渡った先の店舗というのがここらには何軒かあって、店に入ってしまえばそんなの見える訳じゃないから店に入るまでの瞬間的なお楽しみでしかないのだけれど、何となく嬉しくなります。そんな幼稚なことに歓びを示すと決まって窘められることになる。だからあんたはいつまでたっても子供じみているのよ、なんてことを言われたりする。しかしそんな些細な出来事であっても好奇心を露わにできる自分がぼくは案外嫌いではないのであります。子供っぽくたって構わぬではないか。好奇心をくすぐられているくせにそれを受け流せるようになることが大人になるということであるならば、ぼくはずっと子供のままでも構わない、なんて言っちゃう辺りが幼稚なんだろうな。ともかく店に入ります。店内は表の黄色い看板のポップさとは打って変わってぐっとシックな激渋ムードであります。店を鏡が囲むように張り巡らされていて、それは見事な意匠であるばかりでなく広がりと幻惑的な場所を構成するに寄与しています。さて、お客さんはおらず、若い主人はとても寡黙らしく沈黙が店をくるんでいます。品書を眺めると、なるほどこの青年は韓国の人らしい。韓国料理の定番がズラリと記されています。キムチのお通しをだしてくれると、ゆったりとした手つきながら的確にチャプチェを用意してくれます。次第に互いの距離感が詰まってくるのを感じます。そうなるとお喋りを始めるのもすぐです。個人としての韓国の方はきっつい人も少なくないけれど、大抵の人は穏やかです。そんなのは日本人だって変わらない当然のことです。群れを成すから人は邪な感情を発露するのでしょうか。お得なホッピーもあるし、料理もなかなか美味しい。ここは北松戸に来る際にはまた訪れてもいいなあと思うけれど、駅からは少しばかり遠いので、開店時間を早めにしてくれないとちょっと厳しいかなあ。

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