東方見雲録

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2025.06.05
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カテゴリ: ものづくり



釜石の製鉄の歴史と大島高任
我が国の近代製鉄技術発祥の地・釜石。釜石市史によれば、1727(享保12)年、大橋(現・釜石市大橋)ではじめて鉄鉱床(磁鉄鉱(じてっこう))が発見されたとあります。

その後、1857(安政4)年に岩手県出身の鉱山学者・大島高任(おおしまたかとう)が、オランダ砲兵少将ユ・ヒュニーギンの理論を基に建設した、当時最先端の洋式高炉「橋野高炉」を使い、日本で初めて精錬、連続出銑(しゅっせん)に成功。ここに釜石の近代製鉄事業が幕を開け、江戸、明治、大正、そして昭和期にわたり、日本全体の製造・工業発展の基盤となる製鉄を担い続けてきたのです。

大島高任は、明治新政府でも鉱山技術者として起用され、欧米の鉱山や製鉄所を訪れ、さらなる知見を日本国内にも広めたことから、「日本近代製鉄の父」とも呼ばれています。大島高任、および弟子たちによる高炉は、大橋のほか橋野、佐比内(さひない)、栗林、砂子渡(いさごわたり)などに13座建設されました。


釜石が製鉄所を安定稼働させていたわけ
江戸末期の製鉄の一大目的は、国防のための大砲鋳造(ちゅうぞう)などでした。日本のほかの製鉄所が官営(藩営)だったの対し、釜石は民間によって運営されており、利潤を追求する体制ができ上がっていたことから、得意先として他藩との取り引きもありました。

釜石の鉄は那珂湊(なかみなと)(水戸藩)の大砲製作に使われたり、それらがのちに幕府に献上され台場(現・品川区)に置かれたりしました。当時、製鉄所を安定稼働させていたのは、釜石を擁する盛岡藩だけだったといわれています。

釜石の製鉄事業を民間譲渡へ


古くから鉄が掘られていた釜石で、大島高任によって製鉄を事業化したことが釜石の製鉄のスタートならば、明治政府による製鉄事業の民間譲渡が、さらなる発展のターニングポイントだったといえるでしょう。

釜石は製鉄所の発展によって「鉄のまち」へ
この払下げを請けたのが、当時、東京で鉄商社を営んでいた田中長兵衛です。田中長兵衛は江戸の鉄・銅物問屋で修業を積み、「鉄屋」長兵衛として独立した人物です。そんな彼に政府から、廃業していた釜石製鉄所の払い下げの打診がありました。

木炭を燃料とする小規模高炉を建設し、1886(明治19年)10月16日に初めて出銑に成功し、この日が釜石製鉄所の創業記念日となりました。翌年、釜石鉱山田中製鐵(せいてつ)所を設立。1894(明治27)年に国内初のコークス銑の生産に成功し、初めてたたら銑の生産量を上回りました。

製鉄所の発展にともない釜石の人口も増加し、かつて海運でにぎわった釜石は、「鉄のまち」に変貌しました。

釜石製鉄所の終わりと現在
1924(大正13)年には、田中家の手を離れて釜石鉱山となり、1934(昭和9)年には国策会社「日本製鐵」となります。しかし、第二次世界大戦で、鉄資源を自給できる軍需工場地帯として英米軍の艦砲射撃を受け、釜石は焼け野原となりました。

1948(昭和23)年に操業を再開。「富士製鐵」、「新日本製鐵」と経営母体を変えながら、1989(平成元)年、高炉の全面休止によって、釜石製鉄所としての歴史を閉じました。現在は「日本製鐵」が線材の生産と電力供給事業を行っています。
引用サイト: こちら


引用サイト:鉄の歴史館   こちら

近代製鉄の父・大島高任



大島高任は、初めて洋式高炉の技術移植を見事に成し遂げ、わが国の近代鉄産業の礎となった先駆者です。


高任は、盛岡藩大橋(釜石市)に洋式高炉を建設し、安政4年12月1日にわが国で初めてこの鉄鉱石製錬による連続出銑操業を成功に収めました。この他、橋野・佐比内・栗林・砂子渡にも高任の指導で10座の高炉が築かれました。その後帰藩して、蘭学・英語・医学・物理・化学・兵術・砲術・物産を学ぶ日新堂を創設しました。

さらに北海道で日本人初による鉱山の火薬による採掘法に着手。新技術で小坂・阿仁・佐渡などの鉱山を開拓し、金・銀・銅の精錬にも画期的な成果を収めました。 また、わが国初めて抗師学校(専門学校)や工学寮(現東大工学部)の設置を進言して創設に携わりました。その他、西洋種苗によるワインの国産醸造販売の先駆など、その活躍は多方面に渡りました。明治23年(1890)には、推されて日本鉱業会の初代会長に就任。日本近代製鉄業の父と称されました。

明治34年(1901)3月29日、76歳で生涯に幕を下ろしました。


橋野高炉跡。わが国近代製鉄産業の曙の地を伝える文化遺産として、『国指定文化財』に指定されました。(昭和32年6月3日)


引用サイト:日本製鉄   こちら



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Last updated  2025.06.06 03:10:34
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