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2015.05.01
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カテゴリ: 教養書
夢、イマージュ、狂気等についての考察。
博識なフーコーの思想を理解するにはフーコーと同等の予備知識が必要なわけで、これを読むのは大変である。冒頭の「ビンスワンガー『夢と実存』の序論」からして、『夢と実存』を読んだ上で、フロイトの精神分析、フッサールの現象学、サルトルの存在論等々を理解してから読まないといけない。「ルソーの『対話』への序文」も先にルソーの『対話』や『告白』を読まないと理解できないように書いてある。難しいことが書いてあるというわけではないものの、メルロ=ポンティ、ニーチェなどの哲学、心理学、文学全般の予備知識が必要という点で初見では理解しにくいことが書いてあり、かなり敷居が高いので他人に勧められる本ではない。すでに心理学と哲学の専門書を何十冊も読んでビンスワンガーもルソーもとっくに読んでそれに対するフーコーの考察を知りたいというごく少数の研究者には参考になるかもしれないものの、心理学や精神分析学になんとなく興味があるという程度の人ならこの本の優先順位は後回しにしてもよいかもしれないし、あるいはフーコーの思想を解説する別の本を読むほうがよいかもしれない。
フーコー自身はフロイトのように実際に精神病の患者と向き合って研究をしたというわけでもなく、先行研究を引用してあーだこーだと言ったり対談したりしているだけなので、その点でも具体性が乏しくてあまり面白くない。そのうえテーマ別に似たような論文を集めたといっても各論が短くて説明不足で、結局フーコーが何がいいたいのかよくわからん。個人的に面白かったのは「父の<否>」で、ルネサンス時代に弟子が師匠を超える英雄的天才芸術家の狂気について考察した部分だけれど、これも短いのでもうちょい掘り下げてほしいところ。

★★★☆☆







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最終更新日  2015.05.01 18:24:10
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