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平賀源内は若くして仕事と故郷を捨てて自由の身になると、国益のために国産の薬草を調達するべく草本学に取り組んで薬品会(物産展)のアイデアを出して日本中の草本学者と交流して、杉田玄白と交友して蘭書和解の夢を語り、平賀の才能に目をつけた貸本屋に頼まれて風来山人として戯作を書き、神田白壁町で鈴木春信と交友して春信の吾妻錦絵は源内のアイデアだという説があり、鳩渓として下手な絵を描き、書類をなくしたのを他の人のせいだと思ってかっとなって殺人事件を起こして獄中死したらしい。
昭和56年の刊行で、昔の本ならではのゆるい感じでキンキンギラギラとかの流行語を使っていたり、著者のエッセイぽい脱線があったりする。著者は東京大学の教授で、私のような頭が悪い人が存在することを知らなかったようで、引用した漢文の説明をしないままさっさと話を進めているので内容がわかりにくい。くだけた文章があってまじめな学術書ではないのに一般人にはわかりにくく、対象読者層が定まっていなくてアンバランスな感じ。
面白かったのが平賀源内の処女戯作『根南志具佐』で、閻魔大王が女形の役者に惚れたので河童を使いにやったら河童も惚れてしまって情交するという内容で、いわば女装子と亜人の異種BLである。BL好きで日陰で生きている人は平賀源内先生もBL作家だったと知れば勇気付けられるのではなかろうか。
あとうんちくとして面白かったのが「麻布」という江戸時代の隠語で、麻布六本木はどこに六本の木があってそう名づけられたのか誰も知らないので気(木)が知れぬことを麻布というようになったらしい。
★★★☆☆
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