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2026.01.22
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こないだABEMAで30年医師(精神科医)を目指している49歳の男性を特集していたのだけれど、いろいろ批判があるようである。どんな夢を持つかは本人の自由とはいえ、適性がない夢を追い続けるのはいかがなものかと思う。というわけで夢の期限について考えることにした。

●職業に適性や実力がない人は夢を諦めさせるほうがよい

資格が必要な仕事はそうする必然性があるから厳しい資格がある。例えばどんなに車が好きだろうが運転が下手で何度も運転免許の実技試験に落ちる人は事故を起こす可能性が高いので運転しないほうがよいし、安全に関わる分野で適性や実力がなくて試験に落ち続ける人は自身と社会のために夢をあきらめるほうがよいだろう。
医師の場合は無知や技術の未熟さや判断ミスや倫理観の欠如が患者の被害につながるし、群馬大病院の腹腔鏡手術で8人死なせた医師や『脳外科医 竹田くん』のモデルになった手術ミスを繰り返す医師がいるけれど、こういう手術が下手で医師への適性がない人でもいったん医師になると行政処分がされるまではなかなか医師免許が取り消されないのでまず適性がない人が医師になれないように医師国家試験の基準を厳しくするべきで、国家試験を受けられるのは最大5回までみたいな縛りをつけて何十年も試験を受け続ける人ははじくほうがよいと思う。禁忌肢問題という患者の死亡や不可逆的な臓器の機能廃絶に直結する事項についての問題で10問中で4つ以上間違った回答をしたら他の問題の点数に関わらず不合格になるけれど、医師国家試験の過去の試験の記録を残して通算で〇問禁忌肢問題を間違えたら国家試験の受験資格をなくすくらい厳しくしてもよいと思う。医師国家試験の合格率は新卒で95%で、大多数がストレートに合格できる試験に何度も落ち続ける人は明らかに適性がない。医学部を卒業したら医師にならなくても研究職やMRや医療ジャーナリストや精神保健福祉士や公認心理士師とかの医療関連業界で何らかの仕事をすれば社会貢献できるだろうに、適性がない医師を目指し続けて医学部で学んだことが社会に還元されないままなのは社会にとって損失である。
将棋や囲碁は実力主義だし高齢になるほど集中力や判断力が落ちてくるので奨励会や院生に年齢制限があって、一定の年齢までに一定の成績になっていないとプロ棋士になれずに退会させられる。将棋や囲碁が好きな人は大勢いるからこそプロ棋士がビジネスとして成立するけれど、どんなに将棋や囲碁が好きで奨励会員や院生になるくらいの適性があっても弱い人はプロになれないようにきっちり引導を渡して夢を諦めさせている。将棋や囲碁は生活必需品ではないし就職で潰しが効かないので、いろいろな可能性がある若者にだらだらと叶わない夢を追わせないで早めに諦めさせるのも大人の責任である。フィクションでは華々しく成功する天才を描きがちだけれど実際は夢をあきらめる人のほうが多いし、『夢なし先生の進路指導』という漫画で将棋の棋士を目指してもプロになれなかった人のエピソードがあるように夢が叶わなかったときのセカンドプランも考えて人生設計するほうがよい。
適性や実力が伴わない人が運よく希望の職業に就けたところで、周りが自分よりも優秀な人だらけでいずれ競争に負けて居場所がなくなるのだから、それまでに費やした時間や費用はサンクコストとして割り切って別の進路に変える方がよいだろう。

●金の切れ目が夢の切れ目

未成年は親に生活の面倒を見てもらえるので、生活費の心配をせずに夢に挑戦するには絶好の期間である。全力で挑戦して失敗する経験もその後の人生の糧になるので、何かやってみたいことがあるなら資金繰りを親に頼ってやってみるほうがよい。
しかし大人は自分や家族の生活に責任を追わないといけないので、無責任なやり方で夢を追うのはよくない。​ チャレンジについて考える ​という記事でも考えたけれど、夢追い人はしばしば成功する自己像だけ追いかけて、失敗した時のリスクを過小評価するのが問題である。Xで離島に数千万円の立派なコワーキングスペースを作ったもののほとんど客が来なくて借金の返済に追われている人のポストが流れてきたけれど、こういう失敗をする人は珍しくない。FXのデモトレードで勝てたので脱サラしてFX戦士になるとか定年退職の退職金で蕎麦屋を経営するとかの極端な行動をとる人はたいてい中長期的な資金繰りができなくなって長続きしなくて失敗するし、借金が多いと失敗した時の再挑戦も難しくなる。スルガ銀行のかぼちゃの馬車の不正融資事件のように、金を貸す側は相手の事業が成功しようが失敗しようが負債を追わせて取り立てれば儲かるので、悪魔のように夢を見る人をそそのかして金を貸したがる。客観的にマーケティングをして客数や利益予想とかをちゃんと調査していたら事業計画書を作る段階で事業の将来性に気づくだろうに、当事者になると主観的な希望的観測に頼って視野が狭くなって、リスクを忠告する人をドリームキラーだと敵視してかえって失敗に向かって邁進するようになる。どんな期待や希望を持とうがその希望通りに都合よく現実が変わるなんてことはなくて、現実は刻々と状況が変化するのだから現実に合わせて自分が変わっていかないとビジネスは続かないし、「ステーキけん」のロードサイド居抜き戦略や「いきなりステーキ」の立ち食い戦略とかの一度成功したビジネスモデルでさえ状況の変化に対応できなくて廃れるのだから、現実を観察して分析する能力がなくてただ自分がやりたいことをやるだけの人は失敗して当然である。無計画なまま起業してたまたま成功した人もいるだろうけれど、そういう人を美談として取り上げるべきではない。
個人で起業したりフリーランスになったりするなら融資に頼らずに自己資金を元手にして小さく産んで大きく育てるやり方をすれば、失敗しても再起不能になるほどのダメージは追わずに何度も挑戦できる。食品業界だと新商品は千個のうち三つくらいしかヒットしないので千三つと呼ばれるくらい失敗率が高いし、初手で成功することを目指して全ツッパするのでなく失敗のサンクコストを織り込んでおいてチャンスに備えて資金に余力を残しておくべきである。資金が途切れたときは無謀な借金をせずに夢の期限だとみなして諦めて、いったん他の仕事をして貯金してから再挑戦するとよいだろう。

●生き方に期限はない

夢を追うことで幸福になれる人は好きにすればよいけれど、夢を追うことで不幸になる人は夢を諦めるほうがよい。内発的動機づけで創作行為を楽しんで良い作品を作ることを目的にする人がクリエイターを目指すと幸福になるけれど、金や地位や名誉という外発的な動機づけで創作を目的でなく手段にしてしまう人がクリエイターを目指すと不幸になりがちで、成功しないことへのストレスで精神を病んだり、自分よりも才能がある人への嫉妬から誹謗中傷をして訴訟されたり、やけになって自殺したりする。
方針転換するのは別に悪い事でも恥ずかしい事でもないので、不幸になって自殺するくらいなら夢への執着を捨てて方針転換して幸福になれる生き方をすればよい。音大や芸大を卒業した芸術系のエリートでも芸術とは関係ない仕事に就職したり、才能ある人をサポートする側の仕事をしたり、趣味で細々と創作活動を続けたり、同世代の天才を目の当たりにして自分の実力と将来性を悟って創作活動を辞めたりしている。〇〇で成功しないと自分は生きる価値はないのだ、という視野の狭い考え方では自らの可能性を狭めてかえって成功から遠ざかるので、夢を追うのが苦しくなった人は自分の幸福とは何かという原点に戻って進路を考え直すのがよいだろう。





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最終更新日  2026.01.22 12:51:06
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