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かなり放置してました。。そしてこれからも放置しがちになってしまう可能性大です。ごめんなさい。先日、勤務先の発表がありまして。 …東京へ行くことになりました(>_
2007.03.17
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いったいなんだっていうんだ…。 次から次へと現れる、正体のわからない人物達。 危険な人物じゃないのかもしれないけど、あれよあれよと言う間に巻き込まれて振り回されっぱなしだ。こっちに来たかと思えば、今度はあっちに戻るなんて言い出して。 巧はジェクソンを見返しつつ、頭の中にはそんな文句が浮かんできていた。「時間が無い」 ジェクソンが待ちきれず、巧の手を掴んだ。 しかし、汚いものに触れられたように、巧はその手を振りほどき、撥ね退けた。「いったいなんなんだよ!俺には何が何だかさっぱりわかんないよ!何でこんなことに巻き込まれなきゃならないんだ!!」 巧が突然叫びだしたので、目を閉じてじっとしていたマジョンナがその目を開いた。「ど、どうしたのいきなり!?」 ロイキが驚いて巧の元へ駆け寄る。 自分でもわからなかった。何もこんな時に言い出すことじゃないのに。それが今思っている素直な気持ちなのか、誰に向けて言ったわけでもなく、そんな言葉が口を突いて出てしまった。「まったく…こんな時に何言ってるんだ?もっと状況を考えて物を言いなよ」 ミクタがそう言い放ったが、言われた巧もその通りだと思った。「ご、ごめん。その…何でもないんだ。すいません、ジェクソンさん」 巧の謝罪に、ジェクソンは何も言わずに首を横に振り、今度は巧から手を差し出すと、それに応じてくれた。「行こう」 ジェクソンが巧の手を引き鏡を手にした時、隣のマジョンナが起き上がって言った。「巧…ごめんなさい。あなたをこんなことに巻き込んでしまって。あなたがそんな風に思うのも無理ないわよね…もっとあなたの気持ちを考えてあげるべきだった。だけど…お願い。今だけは我慢して欲しいの。ここでジェクソンに従うことは、巧のためでもあるわ。わかってくれる…?」 巧はマジョンナを見つめながら、聞いているのか聞いていないのか自分ではわからない感覚でいた。それでも、マジョンナに問われた時、コクリと頷いていた。「ありがとう。さあ、行きましょ」 マジョンナはにっこりと笑って立ち上がると、巧のもう一方の手を繋いだ。そしてジェクソンと目を合わせると、お互いに頷きあった。「巧、目をつぶってるといいわ」 マジョンナに言われ、返事も無く瞼を強く閉じる巧。その暗闇の中でも、先ほどの自分に対して向けていたマジョンナの表情が残っていた。「よし、行くぞ」 ジェクソンの声がしたと思うと、腕から強く引っ張られる感触がした。それに続き、前に感じたニュッ、というなんとも言えない感覚も体が通り抜けていく。 その瞬間、ロイキの「やばいよ!!」などといった声が聞こえたが、間もなくそれも聞こえなくなった。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2007.02.01
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「あ…あぁ、家はこっちです…」 巧は慌ててマジョンナの家の方角を指差しつつ、前へと進み出た。「わかった。急ごう」 ジェクソンは家の場所を確認すると、速めていた足を駆け足へと変えた。巧達も訳がわからぬままジェクソンの後に続いて走る。「も~、何か教えてくれたっていいじゃないのよ!」 ロイキが文句を垂れたが、「まぁ、後で教えてくれるんじゃない?今は彼に従っとこう」 ミクタが頬を膨らませる彼女をなだめた。 怪しい怪しいって言ってたのはミックなのに…このままホイホイ付いて行ってもいいのか?と巧は思った。 公園の出口に差し掛かったところで、後ろから女の声が大きく響いた。「後で、ではなくて今教えてあげるわ!」 全員が一気に振り返った。 どこぞのパーティー会場で身につけるような、フリルが何十にも重なった紫色のドレスを着ている。まとめ上げたブロンドの髪を、ドレスに合わせた紫の髪飾りがさらに引き立てていた。「げっ!今度は何!?」 巧もロイキの言うような心情で、突然現れた第二の人物を見つめた。マジョンナとは一味違った上品な美しさに釘付けになっていると、突然背中に寒気が走った。 と、その時後ろから再びジェクソンに肩を掴まれた。「奴にかまうな!早く逃げるんだ!」 巧が返事をする間もなく、ジェクソンは巧を掴んだまま走り出したので、女の方を振り返りつつも、つられて足を踏み出すしかなかった。「ボクもそう思うね。アイツはやばい匂いがする」 ミクタはそう言うと、巧のもう片方の肩を掴み、走り出した。「匂いって、香水の匂いのこと?ここまで匂ってきてたまんないよねー、どんだけ付けてるんだか」「いや、そうじゃなくて…」 ロイキの発言に、ミクタは修正を加えようとしたがやめることにした。「…ちょっと!待ちなさい!!わたくしの華麗なる登場に泥を撒く気ですか!」 女は突然一行が逃げ出したのが予想外だったのか、やけに悔しそうにキーキー声を上げながら巧達を追いかけてきた。「きゃーちょっと見て!あいつ浮いてる!!」 ロイキの言うとおり、女は走ってではなく、浮いた状態で追いかけてきていた。ドレスに隠れているのか、それとも脚がないのか、ドレスと地面の間には脚が見えないので、余計に浮いているように見えた。しかしそのスピードは普通に走るのとあまり変わらないようだ。 巧は自分の意思で走っていると言うより、二人に引きずられているような形で、後ろを振り返ったまま女に視線を奪われていた。美しさにというより、何か別のものに引きつけられているような感覚だった。「魔法で浮いてるんじゃないの?だとしたら、相当な使い手だね」 ミクタが冷静に分析していたが、ジェクソンが喋っている二人に向かって「逃げることに集中しろ!」と言うかのようにカッと睨む視線を送った。「は、はい~わかりましたっ」 ロイキは返事をしながら顔が笑っている。「キミもだよ」「痛っ!」 女の方ばかりに見とれていた巧をミクタが小突いた。 足は駆けていたが、ようやく目的地の方へと振り返った巧。 この一瞬のうちに、あの女はどこからどのようにして現れたというのか。魔法を使ったと考えても、マジョンナは瞬間移動などそのようなものは使えないようだし…ミックの言うように、マジョンナとは格の違う魔法の使い手なのかもしれない。魔法…そんなもの、存在することすら有り得ないと思っていたのに。いや、今でもその気持ちが無いわけではない。しかし、現に目の前で使われてしまっては、信じざるを得なかった。「巧!早く入って!」 ロイキに言われ、気がつくとマジョンナの部屋の扉の前までいつの間にやらやってきていた。「ご、ごめん!」 ミクタの後に続いて部屋の中へと入り、そのまま地下の部屋へと進んだ。後ろからはドアの鍵を掛けてロイキが続いた。 先に入っていたジェクソンが、マジョンナをソファーに寝かせていた。マジョンナは依然として苦しそうな表情を浮かべている。 巧はマジョンナの容態も気になったが、彼女に重なるようにして、ソファーに希色や亮介が掛けている姿に声を上げた。「希色ちゃん!亮介!」 机の方ではニージョが何かの文献を開いて調べている。何やらブツブツ独り言を言っているが、何を言っているのかは聞き取れない。「やっぱりここに戻ってきてたみたいだね、希色達」 ロイキが隣で呟いた。 ソファーに掛けている二人は共に祈るように手を膝の上で組み、頭を垂れている。マジョンナがソファーに寝ているので、二人がマジョンナの上に座っているように目に映り、なんとも奇妙な光景だった。彼らの前のテーブルには例の手鏡が置かれていた。「ねぇ、さっきのおばさんは追ってこないわけ?あの人も只者じゃなさそうだけど、いったい何者?」 ミクタがニージョの方を見ながらジェクソンに聞いた。「いや、きっと追ってくる」 ジェクソンは、マジョンナを見つめながら答えると、フゥーッと一息ついた。そして、ミクタの方へ振り返り、真っ直ぐに彼の目を捉えて続けた。「巧、こっちに来て」「え?俺?」 巧は名前を呼ばれ、反射的に自分を指差し反応したが、ミクタもそんな巧を指差した。「巧はボクじゃなくてこっち。いったいどうするのさ?」 ジェクソンはそう言われ、巧とミクタを交互に見て数回瞬くをしたが、真顔をいっさい変えることなく、今度は巧に手を差し出し、改めて言った。「鏡の、向こうに逃げる。俺と手をつないで」 巧は差し出された手からジェクソンの表情、そしてミクタやロイキにそれぞれ視線を向けた後、再びジェクソンへと視線を戻した。「で、でも、今の状態じゃ向こうに戻れないんじゃ…」 鏡の向こう側にミクタがいない状況では相互移動は無理だと思った巧はジェクソンにそう言ってみたが、ジェクソンは相変わらず表情を変えずに、巧の前にさらに踏み出し、手を差し出してきた。 ←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2007.01.29
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3「マジョンナ!?」 ミックが彼女が現れたのに驚き声を上げたが、マジョンナはそれには反応せずに、黒尽くめの男に笑顔のままゆっくりと歩み寄って行った。「ジェクソン、久しぶりね」 男の目の前に立ったマジョンナが彼を見上げて微笑んだ。 こうしてみると、男が背が高いのがよく分かる。 マジョンナは決して背は低い方ではないのだが、その差は歴然だった。「マジョンナ、よかった、見つけた」 ジェクソンと呼ばれたその男も、目の前の彼女をマジョンナだと確認すると、垂れた目を細めて笑顔になった。「私なら大丈夫よ。私を助けてくれる優秀な子たちがここにいるから。…でも、手痛い歓迎を受けたみたいね。私から謝っておくわ」 マジョンナはそう言うとミクタへ目配せをした。 それを受けて慌てて頭を下げるミクタ。「…ご、ごめん、なさい。その、ボクは君がマジョンナの…だとは知らずに…」 巧は後ろから彼の様子を「ふーん、ミックもこんな風に謝るんだ…」と思いつつ眺めていた。「君、なんて失礼な呼び方はやめなさいミック」 マジョンナが眉を吊り上げたが、ジェクソンは頭を掻きながら首をゆっくりと横に振った。「俺、気にしてない。俺もちょっと悪かった。それから、俺はジェクソン。そう呼んでくれていい」「相変わらず甘いわねぇ、ジェクソンは。ダメなものはダメって教えてあげなきゃ」 マジョンナが言うと、ジェクソンはしばらくマジョンナを見つめて、ボソッと「マジョンナは、笑ってる方がいい」 と呟いた。 言われたマジョンナは顔を赤らめて、「え?ちょっ、何それ?どういう意味??」 と意表を突かれた答えに完全に調子を狂わされていた。「…ところで」 と、それまで皆の様子を巧と同じように眺めていたロイキが口を開いた。「先に聞きたいんだけど、マジョンナはどうやってここに来たの?」 質問の相手のマジョンナはまだ赤い頬を気にしつつも咳払いでごまかし、ロイキに答えた。「どうやってって…ロッキー、あなたが知らないはずはないと思うんだけど。魔方陣を使えば私はあなた達と違って一人だし、行き来することはできるわ。ただ…今は、無事に戻れるかわからない」 マジョンナが声を低くして呟いた一言に、巧は息を呑んだ。「こっちが聞きたいわ。ミック、あなたが巧をこっちに連れてきたの?」 話を振られたミクタはマジョンナを見つめたまま瞬きを早めた。「ボクが?そんなことするわけないよ。わざわざ足手まといな彼を…」 足手まといで悪かったな、と思いつつ巧がミクタを睨んでいると、「マジョンナ、ミックじゃないよ。アタシが連れてきちゃったんだ」 ロイキがミクタの代わりに続けた。 それを聞いたマジョンナは目を見開いた。「あなたが?…そんなの、普通じゃありえないことじゃない…本人じゃない子が、違う子を引っ張り出してくるなんて…」「でも、鏡に手を触れたらすり抜けちゃって。希色のところに行く時と同じ感覚だったよ。やっぱり、ほんとはそれって無理なの?」 ロイキは、本当はできるんじゃないの?という表情でマジョンナの顔を窺ったが、彼女は頭を抱えてしまった。「…やっぱりおかしいわ。何かが少しずつ狂ってきてる…」 マジョンナの様子にしばしシーンとなってしまったが、やがてロイキが再び口を開いた。「そう言えばさ、ミック。さっき『もしかして』とかなんとか言ってどっか行っちゃってたけど、あれって何だったわけ?何か知ってるの?」 ミクタはマジョンナのことが気になっていたようで一瞬反応が遅れたが、「あぁあれね」と言ってロイキに視線を移した。「マジョンナに何かあったのかと思ってさ。ボク達を生み出したマジョンナに異変があれば、ボク達にも影響を及ぼすだろうしね。…でも、結局は違ったみたいだけど」 そう言って再びマジョンナに向き直ったミクタは、眉をしかめた。「マジョンナ…?」 ミクタが声を掛けるも、マジョンナは依然として頭を抱えた状態でいた。「何か…嫌な予感がするわ…」 顔色を悪くし、辛そうな表情で呟くマジョンナ。「危ない…マジョンナ、ここを離れた方がいい」 ジェクソンは急にマジョンナの足元に屈み込むと、そのまま彼女を肩に抱えて公園の外へ歩みだした。「え?え??ちょっとあんた、どういうこと?」 ロイキが慌ててジェクソンの前に回り込んだ。巧とミクタも後を追う。しかしジェクソンはそれには答えずにそのまま出口へと足を急がせる。 マジョンナは意識を失っているようではなかったが、苦しい表情のまま目を閉じて動かない。「マジョンナさん!?これは…いったい…」 巧は、これまでの話に付いていけないうちに、さらにマジョンナの突然の異常…という展開に、益々不安の色を隠せなくなってきた。「どうやら違ったっていうわけでもなさそうだね…」 巧の隣で、遠くの何かを睨みつけるような顔でミクタがボソッと呟いた。 巧がそんなミクタを不安のある目で見ていると、前を歩いていたジェクソンが突然後ろを振り返り、巧の肩を掴んだ。「うわっ!?…なっ、なんですか!?」 巧は肩を強張らせたが、ジェクソンは表情一つ変えずに言った。「マジョンナの家、どこだ」←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2007.01.11
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やっと卒論を書き終えることができました(^_^)このせいで正月もゆっくり休むことなんてできなかった…わけでもないんですけどね^^;とにかく終わってホッとしました。でも、そうかと思えば内定先の新たな課題が出ちゃって。困ったもんです。。そんな中、悲しい出来事もありました。先日、実家の愛犬が亡くなりました。 朝に兄からその旨の知らせを受けました。 去年帰省した時は、いつこれが最後になるかもしれないと 毎回一緒に写真を撮ってたんだけど、 ついにその時が来てしまいました…。 一番最近に帰省した時にはもう目が見えなくなってて、 散歩もできない状態になってたから、それからは 今回の冬は無事に越せるかなって心配でなりませんでした。 出会いは14年前。 数匹の犬を連れて我が家に人が訪ねてきたのが始まりでした。 その前に一度、飼ってた犬を亡くしたこともあってか 家族みんなに反対されたけれど、 その中の真っ直ぐ俺を見つめて離さない一匹を見て、 そのまま別れるのがどうしても嫌で、家族を説得して…。 それから、一緒に大きくなってきました。 はじめ家の中に入れてた時期に、 家中をフンだらけにしちゃった時もあったっけ。 ご飯を残した罰で家を閉め出されたときは一緒に寄り添って。 散歩しながら涙流したこともあったなぁ。 その時もじっと俺を見つめてて…慰められてました。 地元を出てきてからは、帰省した時にはまず一緒に 散歩するのが楽しみだったなぁ。でも、今度帰った時は 散歩はおろか、もう会うこともできないなんて…。 正月、帰省しとけばもう一度会えたのに。。 まだお別れが言えてないから、それまで待っててよ~。 生まれ変わったら、また会おうね。
2007.01.09
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独りのクリスマスを過ごしつつ、かなり久しぶりの日記を書いてます。どれだけ放置してたんだろう…うぅ、ごめんなさい。。今年ももうすぐ終わりですね…。 うーん、何を書こう。。 まずは悲しい出来事から。明日は友人のN子ちゃんと去年と同じくパーティやろうねーって約束してたんですが数日前に何時にやろうか?って確認のメールを送ったら「ごめん!先に友達と約束してたんよ!ごめんね」という返事が返ってきました。……。25日の予定が空いてるのを確かめて約束したんで、先に約束はしてたはずなんですけどね。恋人ではないのに二人でそんな風に遊んだり微妙な関係が続いてはいましたが、結局俺は彼女にとって都合のいい男だったんでしょうか…。その返事をもらってから、返信できてません。。わかってたような気もするんですけど、いざこうなると結構ショックですね…。…でもってバイトのグチを(>_
2006.12.24
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明日(今日から3日)ほど休みの予定です。連日ハードできつかった~(>_
2006.11.14
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* * * 時は少し遡って。 巧とロイキの二人は、希色たちが向かったであろうマジョンナの家を目指し、全力で駆けていた。「…ねぇ!ちょっと、巧!聞いてる?」「…え?あぁ、何?ごめん、聞いてなかった」 後ろを付いてきていたロイキと話すために、スピードを若干緩めて巧は聞きなおした。「も~!何度も聞いてるのに全く反応なしなんだから!」 ロイキが息を弾ませながら巧を睨みつける。「ご、ごめん!希色ちゃん達を追いかけるのに夢中で…」 巧はそうは言ったものの、実際は先ほどの取り乱した様子の希色と、彼女を慰めていた亮介の二人の図を思い出しながら、心配すると同時に妙なドキドキ感に悩まされていたのだったが。 そんなことなど露ほども察していないロイキは再度巧に問うた。「んもぅ、気をつけてよね!…で、希色達の行き先には心当たりあるの?」「あぁ、それなら大丈夫!恐らく、っていうか間違いなくマジョンナさんの所だよ!最初からその予定だったから」 きっと、予想外の展開に、二人はマジョンナに助けを求めに行ったに違いない。 ただ、もし自分も一緒に鏡を届けに行ったとしても、それを使って結局はこちらの世界に来ることになったのだろうか、と巧は思うのだった。「りょーかい!…ところでさぁ、ちょっと休憩しない?このままのスピードじゃバテちゃうよ。まぁ、いつもはこれくらい全然平気なんだけどさ、なんか調子悪いんだよね」 ロイキが不満を垂れたが、巧は前を見つめたまま、「ダメだよ!一刻を争うんだから。…たぶん」 と首を捻りつつ頷いた。「まぁねー、このまま戻れないんじゃかなりヤバいことになるよね。アタシも時間が経つほど厄介なことになりそうな気がする。調子悪いのも戻れなくなってからだしなー。何か関係あるのかも」 巧は今度はロイキの言うことには何も答えず、このまま戻れない場合どうなってしまうのかを頭の中で想像した。 さっきロッキーが言ってた通りだとすると、自分の存在自体がなくなってしまうんだよな…。そのまま行方不明扱いになって、マスコミに大騒ぎされるかもしれない。 みんな必死に自分を探すのだろうか。 そうだ…母さんは…戻ってきた時にそのことを知ったら…。父さんの次に俺まで失ってしまったら…。 独りぼっちになってしまった母を想像すると急に気持ちが焦りだし、無意識に駆け足をさらに速めた。 そのまましばらく二人の間では会話はなく、二人は一心に走り続けた。 もうしばらくでマジョンナの家に辿り着くという時、後ろにぴったり付いてきていたロイキが声を上げた。「巧っ!ストップストップ!!」 そのまま肩を掴まれ、巧は駆け足を止めた。「えっ!?なんだよっ!」 もうすぐ到着といった時の突然の停止に、巧は無意識に半分怒った口調でロイキを振り返った。「…はぁ、はぁ。…怖っ、そんな顔で睨まないでよ」 ロイキの反応を見て、巧は慌てて「あぁ…ごめん」と顔を拭った。「うん…まぁ、いいんだけど。それより見て!」 ロイキの指差した先には公園が、そしてそこにはミクタと思われる自分と同じ姿の者と、黒い服に身を包んだ見たこともない長身の男が向かい合っていた。「ミック!!」 それぞれに名を呼び、巧とロイキは公園へ駆けつけた。 駆けつけた二人にミクタは気づいたようだったが、彼らに体を向けることはせず、目の前の相手を見つめたまま二人に待ったの手を出した。「気をつけろ!こいつはやばいかもしれない…」 ミクタの発言に、巧達はほぼ同時に彼の視線の先の相手へと首を向けた。 ソバージュのような髪型に真っ白な肌、垂れがちな目に紫がかった唇の端にピアスといった顔立ちのその男。 そんな風貌に黒尽くめの服装が合わさると、何とも異様なオーラを醸し出していた。「俺は、やばくない」 黒尽くめの男は突然口を開いた。 巧は思わずビクッとしたが、気を持ち直して男を見据えた。隣ではロイキが目を見開いている。「見た目はどう見てもやばそうにしか見えないけどね」 ミクタが男を睨みつけながらフッと笑った。「俺、何も危害は加えない」 男はそう言ってミクタに近づこうとしたが、彼はそれを許さない。「そうは言われてもね…この辺では見ない顔だし、自分で見たことある?自分の出で立ち。怪しいことこの上ないんだけど」 ミクタの強い疑いに、男は眉間にしわを寄せ、困った顔になった。「じゃあ、どうすればいい」「率直に聞くけど、あんた、何者?鏡の世界のバランスがおかしくなってきてることに関係あるんじゃない?」 ミクタが聞くと、男は「俺、違う」と首を振った。「俺、マジョンナに、会いに来た」「…マジョンナに?」 三人は顔を見合わせる。「そうだ。大変だから、マジョンナが心配になってきた。マジョンナはどこだ?この辺だと思うのに見つからない」 黒尽くめの男はそう言うと、公園の周りを見渡し始めた。「マジョンナを知ってるって事は…」 巧がロイキに向かって言うと、彼女は頷いた。「普通の人じゃないのは確かだけど。う~ん、ややこしい事になりそう…」 そんな二人をよそに、ミクタは相変わらず男から視線を逸らさなかった。「信用できないね。状況が状況だし。マジョンナに会わせたら、何をしでかすかわからないし」「そんな…」 男はその大きな体と風貌に似合わず、今にも泣き出しそうな顔になった。 が、その顔はすぐにパッと明るさを増した。「その心配は無用よ、ミック」 巧達の後方から女性の声がした。 三人が一斉に振り向くと、そこには話題の主であるマジョンナが、笑顔で立っていた。初めから読まれる方はコチラ←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.11.08
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働きすぎてきついです。。早朝五時に起きて仕事、昼に終わって←今ここ。夕方から夜十一時頃に終了。そして次の日また早朝に起きて。夜まで働いて明日は朝から一日働きます。立ち仕事だから余計きついんですよね。まぁ、社会人になったらこんなことは言ってられないんだろうけど^^;でもでも今は海外旅行のために我慢して稼がないと。今のバイトも続けるって決めたんだし。ちょっとここで愚痴をこぼす程度で許してくださいm(__)m
2006.11.02
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うぅ…今日はさっきバイトから帰ってきてきついです。でもって明日も遅くまである模様。。さてさて遅ればせながら内定式があったのでその話をしますね。83人の内定者がいたんですが、関西地方からは4、5人しかいませんでした汗福岡本社なのに北海道からは20人くらいいたのにねぇ^^;九州地区以外の人は次の日に研修だったんでホテルにそのまま泊まり、飲みにも行きつつ仲良しに。一人の部屋に10人くらい集まったりして楽しかった♪今後課題もグループでこなしていかなきゃなんないみたいだし頑張らなきゃ。で、タイトルにもありますように、ちょっと迷っちゃってるんですよねー。今のホテルのバイトを続けるか、それとも就職先の系列の店舗でバイトしてみるか。まぁ、後者の方は時期が時期だし聞いてみてもないんで雇ってもらえるかわかんないんですけどね。ただ研修の後に、やりたい人は人事の人にぜひ連絡をって言ってたのでちょっと考えちゃいました。。まっさらな状態で入社した方がいいような気もしますけどね、半分今のバイトが嫌だっていうのも環境を変えたい要因かも。時給は高いけど意外と稼げてなかったりするんですよねー、オフの時はとことんオフだしキャンセルも結構あったりで。さて、どうしたものか(>_
2006.10.28
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2 ピンポン!ピンポン! ようやくマジョンナの住む部屋の前にたどり着いた亮介と希色。 亮介が慌しくそのチャイムを鳴らす。その横では希色が少し屈み気味になり息をついている。「はいはいそんなに押さなくても出てくるわよ」 そう言いながら扉を開け出迎えたのはマジョンナだった。「先生!!」 亮介が叫ぶ。 ……。 マジョンナは目の前の二人の様子を見て、瞬時に大事が起きたことを察した。「…とりあえず、中に入りなさい。話は地下で聞くわ」「姐さん!鏡はあったんか?」 階下でニージョが聞いてきた。 マジョンナはそれには答えずに、後ろの二人へと振り向いてその答えを求めた。「持って…来ました」 亮介がハンカチで包まれた手鏡を差し出す。 途端に希色が目頭を覆った。「立花さん…」 亮介も彼女を見て眉をひそめた。「…どないしたんや?」 ニージョも異変に気付き、彼らの表情を確かめようと背伸びをしている。 鏡を受け取ったマジョンナは、ハンカチを外そうとしてやめながら、亮介に聞いた。「この中に、巧が…なのね?」 コクリ、と亮介は無言で頷いた。 それを確かめると、マジョンナは大きくため息をついた。「…もっと注意しておくべきだったわ。あの鏡の性質は知っていたっていうのに…」 そのままマジョンナは頭を抱えながらしばらく黙り込んだ後、周りの視線に気付き顔を上げた。「あ、ごめんなさい。とりあえず座ってちょうだい」 ソファーに座るや否や、亮介はマジョンナに聞いた。「マジョンナ先生…、タクを助ける方法はないんですか?」 マジョンナもソファーに座りながらそれに答える。「うーん、そうね…あると言えば、あるのよ。私なら、この鏡を使って向こうの世界に行くことができるから」「えっ!?」 亮介が驚きの声を上げたのと同時に、ソファーに座ってうつむいていた希色も顔を上げた。「あなた達と違って、私には鏡の向こうにもう一人の自分なんていうのは存在しない…だから、その辺りのルールを気にしなくても、これを使えば向こうに行けるわ」 マジョンナは一旦間を置いて、再び続けた。「でも…気になるのよね。巧が鏡を見たのなら、ミックもこっちに戻ってこれるはず…。どうして巧があっちに行くことになってしまったのかしら…」「う~ん、謎やな。お互いが鏡の前に立ったら移動できるっていうルールをもってしても帰ってこれへんかったんちゃうか?普通の鏡でも出来ひんかったんやし」 ニージョが短い腕を組みながら言う。「でも…それなら巧があっちに移動出来たのはおかしいわ。ミックが彼を引き込んだのかしら」 マジョンナが言うと、ニージョは思い出したようにマジョンナを指差し、言った。「…もしかしてあの鏡、一方通行になってしまったんやないか!?」 それを聞いてマジョンナは眉間にしわを寄せる。「…なんですって!?もしそうだとしたら、あの子達が戻ってこれなくなってしまうわ!…いったい、何が起こってるっていうの…?」「い、いや、姐さん…ちょっと言ってみただけやで…?」 ニージョがマジョンナの前に立って言ったが、彼女はそれを聞いているのかいないのか、「…色々考えてても仕方ないわ。私が行くわ」 と言って、手鏡に覆われたハンカチに手を掛けた。「ま、待ってください!」 希色がそのマジョンナの手を止めた。「わ、私に…試させてください」 希色のその言葉に、マジョンナは黙ったまま、「何を?」と言う表情で彼女を見つめた。「え、えっと…鏡の向こうの世界には、もう一人の私もいるんですよね?…だったら、私が鏡を覗いたら、彼女が戻って来れるかも…」 マジョンナはそれを聞いてもしばらく彼女を見つめていたが、やがて視線を落として首を振った。「…だめよ。可能性はあるかもしれないけど、これ以上犠牲者を増やすわけにはいかないわ。もし失敗して、あなたも鏡の向こうから戻れなくなってもいいの?」 希色は一瞬たじろいだが、意を決したのか立ち上がると、視線を落としたままのマジョンナに目を向けて、答えた。「それでも…構いません!巧くんがいなくなったままなのに、何もせずにはいられませんっ!それに…まだ戻ってこられないって決まったわけではないです!きっと何か方法が…」 希色の言うことに、マジョンナは驚いたように顔を上げたが、途中で遮った。「わかった、わかったわ。あなたの気持ちは十分にね。でも、やっぱりだめなものはだめよ。あなたまで巻き込むわけには行かない。もしものことがあって、あなたを助けられる保障はないし、向こうに行ってあなたに何ができるというわけでもないわ。そうでしょ?」「それは…」 希色はまだ何か言いたそうだったが、そのまま黙ってしまった。「立花さん…俺も、先生に任せた方がいいと思う」 それまで横で黙って聞いていた亮介が、希色をなだめるように言った。 希色はその一言に答えることも頷くこともなく、険しい表情のまま、ソファーにがっくりと腰を下ろした。「希色、わかって。あなたのためなのよ。さっきも話したけど、もしかしたらあなたたちの力が必要になる時がくるかもしれない。その時は迷うことなく協力をお願いすることになると思うわ。でも今はまだその時じゃない。私自身、どういう形で協力してもらうのか、まだわからないくらいだしね。もしもの時は、この鏡を通して何らかの信号を送ることにするわ。私だって戻って来られない可能性があるし」 マジョンナはそこまで言うと、部屋にいる全員を見渡した。手鏡を持ち、部屋の魔方陣の真ん中に立つと、手鏡のハンカチ包みを剥がした。 希色と亮介はソファーから立ち上がり、ニージョは魔法陣の側まで駆け寄る。「ニージョ、二人のことは頼んだわよ。特に希色には、誤ったことはさせないでね」 マジョンナはそう言ってにっこり笑って見せると、手鏡の面に手を触れた。「姐さん…!」 ニージョがマジョンナの足元まで駆け寄ったが、その時にはすでに彼女は鏡の中に姿を消し、代わりに上から降って来た残された手鏡に頭をぶつけたのだった。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.10.26
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…じゃなくて、帰省中です^^;福岡にやってまいりました。今回は新幹線だったかららっく楽~♪でもって運賃も会社持ちだからウッキウキ~♪と、いうのも明日内定式があるからなんです。内定をいただいたのが5月…式はまだまだ先のことだと思っていたのにあっという間です。きっと新社会人になる4月もあっという間にくるんだろうなぁ。。内定式の後は、歓迎の飲み会がある予定です。どんな仲間と巡り会えるのか楽しみです☆その模様はまた後ほど…
2006.10.22
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悪の元凶、現る!? 1 ニュッ、という変な感覚。 一瞬、恐怖と共にそれを感じ、とんでもないことに巻き込まれたと思ったのに、ふと我に返った時、そこにはいつもと変わらない風景があった。 巧は自分の部屋にいた。 自分の手や体を目で確かめる。。 さっき、確かに自分はあの手鏡の中に…だったはずだったが、自分が変わりないことにほっとした。 しかし、その気持ちやいつもと変わらない感覚も、これもまた一瞬のうちに崩れ去るのだった。 周りを見渡すと、そこには希色がいた。ただ、そこにいるのではない。彼女の目からは、涙が流れていた。「希色ちゃん!」 慌てて駆け寄るが、反応はない。「どうしたの!?」 そう言って彼女の肩に手を掛けようとした時…その手は肩に乗ることはなく、そのまま空を切るようにすり抜けてしまった。 ……!? 一瞬、何が起きたのか分からなかった。 もう一度、彼女に触れようとすると。「立花さんっ!?」 亮介が慌てた様子で部屋に入ってきた。「亮介!」 巧が亮介に声を掛けたが、希色と同様、反応はない。「立花さん!!」 亮介がもう一度希色に声を掛けているが、巧に気付く様子はなかった。 これって…!? …夢? しかし、それにしてはリアルすぎるし、自分の意識がはっきりしている。こんな夢は見たことがない。 再度自分の手を見つめる。そしてそれを強く握り締めてみた。問題はない。きちんとした感覚がある。「…どうしよう、巧くんがいなくなっちゃったよ…もう、戻ってこられないかもしれない…!!どうしよう…!?」 目の前で、希色が涙を流し、取り乱した様子で言葉を搾り出している。 いなくなった…?俺が? 確かにさっき、俺はあの手鏡の中に吸い込まれて…。 と、いうことは、ここは…。「た・く・み!」 目の前にいる希色と亮介とは別に、部屋の入り口の方から声がした。 反射的にそこに目を向けると、ドアの所に立っていたのは…希色だった。「希色ちゃん!?」 巧はびっくりして声を上げたが、目の前にいる希色を見て慌てて口を塞いだ。「あ…」 しかしその心配は無用だった。その突然上げられた声にも、依然、目の前の二人は無反応だった。「巧」 希色の声は今度は真横から聞こえた。 見ると、ドアの所に立っていた希色は、いつの間にか巧の横に来ていた。 巧が自分に気付いたとわかると、彼女はペロッと舌を出して見せた。「ごめんっ!手荒なマネしちゃって。でもこうでもしないとミクタが…」 希色は希色でも、目の前で泣いている希色とは服装が違った。ニット素材の、肩を露出し、体のラインがはっきりと出る黒い上着に、黒いジーンズを着ている。「希色…ちゃん?」 チラチラと横目で目の前の制服を着ている方の希色と横にいる希色とをを見比べながら、巧が事態を飲み込めないでいると、彼女は「おいおい」と頬を膨らませた。「ちょっとー、いい加減この状況理解してよね。アタシだよ、アタシ!ロイキだよ」 巧は一瞬怪訝そうな顔で彼女を見ていたが、やがて「あ~っ!」と声を漏らした。 希色は普段彼女のような格好をしていないので、つい見とれていると、目の前にいた希色と亮介が連れ立って部屋を出て行ったので、それを見た巧は再び「あっ!」と声を出し二人を追いかけようとした。「ちょっ…ちょっとちょっとストップ!」 それをロイキが慌てて巧の服を掴み、引き止めた。 巧は一瞬ロイキの方へ振り返ったが、なおも二人の後を追いかけようとするので、ロイキは今度は巧の腕を掴んだ。「だーめだってば!今はそれどころじゃないの!」「で、でも…」「でももストライキもないのっ!どうせ二人を追いかけたって、キミは二人と接触できないし、気付いてももらえないんだよ?」 ロイキに言われ、巧はさっき希色に触れようとしたときの感触を思い出した。「どうして…?」 巧が自分の手を見つめながら言うと、ロイキは「う~」と唸りだした。「それを説明してる余裕がないんだよ~!簡単に言うと、こっちの世界に入ってきちゃったキミは、今は存在がなくなってるってこと!」「えっ!?存在が…なくなってるって…!?」 巧の更なる追及に、ロイキは頭を激しく振った。「う~んごめんっ!後で詳しく説明したげるから、その話はちょっと待って。ホントにそれどころじゃないんだよ。ミックを探さなきゃ!もしかしたら危ない目に遭ってるかも…」 その言葉に巧も頭を切り替えざるを得なくなった。「ミックが…?」「そうなの!何でだかわかんないけどそっちの世界の方に行けなくなって立ち往生してたら、ミックが急に『もしかして』とか言い出して、どっか行っちゃったんだよね…追いかけようとしたんだけど、ここにいたら向こうに戻れるかもしれないからって…」「でも…俺がこっちに来ちゃってるけど…」 巧が言うと、ロイキはうなだれてこめかみを掻いた。「うん…ごめん、アタシも必死だったから…ほら、知ってるでしょ?本人同士じゃないと鏡を通しての行き来ができないっていうルール。でも、鏡見てて現れたのが巧の顔だったから、慌てて鏡に手を出してみたら…こんな結果になっちゃって」「…。こっちからは戻れないのに俺のいた方からはやってこれたってわけ?…しかも鏡の相手はロイキだったのに?」 ロイキはそう言われ、さらに肩を落とした。「うーん、アタシにもわかんない。それがあの鏡の力ってことなのかも」 巧も首を傾げて唸る。「え…っと、じゃあ、その鏡は?こっちにもあるんだよね?] その質問にはロイキはとても困った表情を見せた。「それが…ね、今、巧が出てくる前は確かにあったんだよ、その机のところに。でも、巧を必死で引きずり出した一瞬のうちになくなっちゃって!」「それって…鏡が消えたってこと?」「…わかんない。アタシもさっぱり何が何だか…」 ロイキの反応に首を捻りつつも、巧は部屋を見渡していると、頭に一つのことが引っかかった。「ねぇ…もしかして、希色ちゃん達が持って行ったんじゃない?」 巧もそう言いつつ、希色達が先ほど手鏡を持っていたかどうかはよく思い出せないでいた。「あ~!そ、そうかも…」 ロイキが頭を抱えながら悲鳴を上げた。「えっ、やっぱりそう…なの?」「…のような気がしてきた」「じゃあ、やっぱり二人を追いかけた方がよかったんじゃ…」「…の、ような気がしてきた」「気がしてきた、じゃないよ!!じゃあ早く追いかけなきゃ!」 ロイキの態度にため息をつき、うなだれてしまう巧。 昨日のイメージはテキパキしててやり手なイメージだったけど、もしかしてロッキーって結構ドジなのかも…。希色ちゃんも少しドジなところあったりするからなー。似てる所もあるのかも。 などと思いつつ急いで部屋を飛び出ると、後ろからロイキが付いてきながら言った。「でも、ミックはどうするのっ?」「あーそうか…でも鏡を追いかけた方がミックを見つける近道になるかも!行き先の当てはないんでしょ?」 巧が家の鍵を閉めながら言うと、ロイキはため息をつきながら、「うんーわかんない…ごめんねーアタシ今日どうかしてる…。普段はアタシこういうミスしないんだよ~それだけは分かって!」 と手を組んで見せた。「あはは…わかったよ」 逆に本当にそうなのか疑ってしまうような言い方だったが、今はそれよりも鏡を追いかけなければという意識が優先して、巧の足を速めた。 後ろから、「ねー!巧こそ鏡持って行った場所わかってんのー?」 などとロイキが言っていたが、巧は走りながら先ほどの希色達の様子を思い浮かべていて、それが耳に入っていなかった。 希色ちゃん…泣いてたけど、大丈夫かな…。 てか、さっきの二人、なんかいい感じだったよな…。 …って、何考えてんだ、俺。 余計な考えが頭をよぎったことが恥ずかしくなって、巧は駆け足をさらに早めた。 ←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.10.18
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先日書いた海外旅行の話ですが。色々な事情がありまして親友の雄大とは行くことができなくなってしまいました。残念だけど、仕方ないね。。まぁでもでもその後別の友人に声を掛けてみたらなんとOKしてくれて、海外旅行には行くことができそうです(^_^)その彼、こないだ北海道に旅行に行ったって言うのに、お金大丈夫なのかな?一人暮らしの俺と違って、実家住まいは出費が少ないのかも。ただなー、その友達。行く気はすごいあるみたいだけど、あんまり動いてくれない。。ヨーロッパのツアーを見せてあれこれ説明したんだけれども場所は、海外ならどこでもいいって言うし、ある程度の額を超えなきゃプランにもこだわりがない模様。これから年末にかけてバイトが忙しいから、見せた奴よりも良さそうなのがないか探してみといてねーって言ったんだけどなぁ…ちゃんと見てくれてるかな?汗何てったって初めての海外だから、念には念を入れとかないと。旅行の話をしてても、彼の恋愛の話に結果的になっちゃってるから、もしかしたらそっちの方が今は忙しいのかも!?旅行の計画きちんと立てられるか不安だけど、その恋の行方も楽しみな今日この頃なのでした。
2006.10.16
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「ただいまー」 誰も居ない家だが、癖でその一言が出る。「先に鏡取ってくるよ。冷蔵庫にお茶あるし適当に飲んでて」「サンキュー」 亮介は巧の言うとおりキッチンへと向かったが、「私は一緒に取りに行くよ」 と希色はいつになく頑固な様子なので、「あ、うん…ありがと」 と巧は苦笑しながら階段を上った。「あった、あれだ」 自室へとやってきた巧は、一目で目的の物を発見した。 机の上に積まれた教科書の上に、さして大事にされることもなく、手鏡は裏を向けて置かれていた。「ここに置きっぱなしだったんだね」 希色が言うのを聞いて、「うん…昨日もう一人の希色ちゃんが現れた騒ぎの後ここに持って上がったんだけど、そのまま忘れてたよ」 と言いながら、巧はその時のことを思い出した。 あの時は、鏡の面を見ないようにして持ってきたんだっけ。 手鏡に近寄り、それを手にする。もちろん、裏を向けたまま。 これを使って鏡の向こうの世界に行くのか…。 そう考えて鏡の裏面を見ていると、巧は一つのことを思いついた。 いや、わざわざ行かなくたって、この鏡を見ることによってミック達が戻ってこれるかもしれない。「巧くん、気をつけてよ?」 希色が巧に近寄りつつそう言ったが、その声は巧の耳には入っていなかった。 手鏡を返し、表を向け、そこに映るものを確認する。 ……。「やっぱダメか…」 鏡に映ったいつもと変わりない自分の姿を見て、鏡に手を触れる巧。「ちょっとダメだよ巧くん!そんなまじまじと見たら何が起こるか…!」 希色がそう言って巧から手鏡を取り上げようと、それに手を掛けたその時。「えっ!?」 巧の鏡に触れられた手が、その向こう側から突然現れた手により、強い力で引っ張られた。「きゃぁあああああ!!!」 希色は今まさに異変を起こしている手鏡をその手に持ちながら、巧が吸い込まれていく様子に悲鳴をあげるしかなかった。 鏡の大きさを考えればありえないことだが、巧の体はその枠に引っかかることなく、文字通りスルスルと吸い込まれていき、あっという間にそのまま姿を消してしまった。「た…巧くん…」 希色はあまりのことにその場に立ち尽くすばかりだった。「立花さんっ!?」 悲鳴を聞きつけ、急いで巧の部屋へとやってきた亮介は、手鏡を持ったまま呆然と立ち尽くす希色の後姿を見つけた。「立花さん!!」 彼女の前へとまわり、再度名前を呼ぶ。 その表情を確かめると、希色の目からは涙が流れていた。 それを見て亮介は一瞬たじろいだが、すぐに事の重大さを認識すると、ふっと一息ついて希色に問うた。「立花さん…どうしたん?何が…起きたんだ?タクは…?」 亮介の姿を確認した希色は、少し恐怖から開放されたのか、その場にがっくりとしゃがみこみ、今度は声を上げて泣き出してしまった。 ひとしきり泣くと、希色も少し落ち着いてきた。「あ、あぁ…浅葱くん…どうしよう、巧くんがいなくなっちゃったよ…もう、戻ってこれないかもしれない…!!どうしよう…!?」 せっかく搾り出した言葉だが、言いながら再び泣き始めそうになる希色を亮介は慌ててなだめ、手鏡に視線を向けて問う。「た、立花さん…落ち着いて。タクは…もしかしてこの中に?」 希色は溢れる涙を拭いつつ頷く。 亮介はそれを聞くと、もう一人の希色、ロイキがこの手鏡から出てきた時の様子を思い出し、続けて巧が吸い込まれるところを想像すると、動悸が早くなるのを感じた。 タク…! これまでの出来事を、半分他人事として捉えていた亮介だったが、ここに来て事の重大さを改めて知らされた気がした。 なんとかしなければ、なんとか…。 親友の安否に大きな不安がのしかかってくるが、冷静さを失った希色を前にして、自分が動かなければ、と気を奮い立たせる。 鏡の面を見ないように気をつけながら、希色の手に握り締められた手鏡をそっとその手からはずす。 何か面を隠せるものがないかと辺りを見回し、巧の机の上にあるハンカチを見つけるとそれを鏡に巻きつけた。「立花さん、行こう。マジョンナ先生ならタクをなんとか助けてくれるよ」 亮介は無理やりに笑顔を作ると、希色に手を差し出した。 希色はその手から亮介へと視線を移すと、涙を袖でサッと拭き、「ごめんなさい」と彼の手を借りて立ち上がった。 落ち着きを見せた希色に亮介も一安心して頭を掻く。「その鏡、どうするの…?」 希色に聞かれて、亮介はハンカチに包まれた手鏡に目をやる。「あぁ…マジョンナ先生の所に持っていこう。今この鏡見たらヤバそうやし、持って行ってどうしたらいいか聞いてみた方がいいと思って」「うん…」 落ち着きはしたものの、不安な表情は隠せずにいる希色。 亮介もつられて同じ表情をしそうになったが、持ち前の明るさで希色を励ました。「大丈夫だって!あの先生なら何とかしてくれるって。あんなすごい魔法が使えるんだしさ!元気出して!」「…ごめん、そうだね!落ち込んでても仕方ないもんね!ありがとう、浅葱くん。私、もう大丈夫だから。行こっ!」 希色の方も無理をして笑顔を作っているのは亮介も分かったが、それでも安心して自分も笑顔を見せることができた。「…よし。そうと決まれば急ごうや!立花さん、ちゃんと俺に付いてきてよ?」「えっ、そんな陸上部に付いて行くなんて無理だよ~。…でも、頑張るよっ!私だって運動部だったんだもん!」 二人は笑顔で目を合わせて頷くと、急いで階段を駆け下りた。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.10.15
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8 巧、希色、亮介の三人は、マジョンナの指示の元、赤崎家に置いたままにされている例の手鏡を急いで取りに向かっていた。「鏡の向こうに行くのに、あの手鏡を使うってことは…」 駆け足で巧がつぶやく。「あいつらが出てきた時みたいに、あのちっちゃい鏡の中にニュッって入るってことなんかな?」 亮介が苦い顔をして言った。さすがに元陸上部だけあって、息は上がっていない。 亮介の言葉に、希色も顔をしかめた。「やめてよ、浅葱くん…私、あの瞬間思い出しちゃった」「ゴメンゴメン!…にしても、俺走るのは好きだけど、こんなことしてていいんかな~。テストも入試も近いってのに…」「あ…ごめん」「…ごめんなさい」 亮介がぼやくと二人が同時に謝りだしたので、彼は慌てて取り繕った。「あ、いやいや、そういうつもりで言ったんじゃなくて、ちょっと心配になっただけだって」 しかし希色は首を振った。「ううん、やっぱり直接関係ない浅葱くんまで巻き込んじゃってるのは事実だし…悪いなって感じてるんだ」「そんな~、立花さん、関係ないなんて寂しいこと言わんでよ。俺も好きでこうやって付き合ってるわけやし、俺達友達じゃん?俺こそ余計なこと言ってごめん!」 亮介が笑ってそう言ってのけると、巧も頷いた。「亮介の言うとおりかもね。俺達もいきなりこういうことに巻き込まれちゃったんだしさ、誰が悪いとかは考えなくていいと思うよ。まぁ、来週テストとかあるのはちょっとやばいかもだけど、なるようになるよ」「うん…そっか、そうだよね!勉強は明日明後日休みだし、後でやればなんとかなるよね。それよりも今はみんなで力を合わせなきゃね!」 希色が笑顔になり二人ともほっとする。 巧は口ではそう言いながらも、ほっとした心の隅にある不安を拭い去れてはいなかった。 希色は前向きに笑顔でこの状況を受け入れてくれてはいるが、それを確かめてもなお、これからが本当に事件に巻き込まれていくだろう事を思うと、希色が今のような笑顔を見せてくれるだろうかと思う。そして何よりも、自分が彼女を支えてあげられるだけの余裕を持っていられるかという不安も大きい。 巧はそんな胸の内など当然表に出すことなく、前向きな発言をすることによって、できるだけ気持ちをマイナスに向かないよう持っていった。 しばらくして、赤崎家に到着した三人。「じゃあ、鏡取ってくるからここで待ってて」 巧がそう言って一人で中に入ろうとしたが、希色がそれを止めた。「えっ、だめだよ、何があるか分からないし、みんなで行こうよ」「あはは、大丈夫だよ。鏡取って戻ってくるだけだし」 巧は笑ってそう返したが、希色は首を横に振った。「ううん、やっぱり私も行く。用心するに越したことはないでしょ?」 そう言われ、断る理由もない巧は「そこまで言うなら…」と一緒に鏡を取りに行くことにした。「俺も行こっかな。ちょっと喉渇いたし、タクん家で茶飲ませてもらってもいい?」 亮介もそう言い、結局はみんなで入ることに。 ま、いっか。俺も後でお茶飲むかな、と思いながら扉の鍵を開ける巧であった。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.10.15
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卒業旅行の海外旅行、親友の雄大を誘ってみました。北海道に行ってきたばっかりだし無理かな~と思って誘うの遠慮してたんですけど、今日声を掛けてみたらOKしてくれました。金、大丈夫なのかな…?本人は問題ないって言ってるけど汗やっぱり気心知れた友人と行くのが一番ですよねー!行き先はスイスがいいよね~って言ってます。でもってドイツとフランスもまわれるパックで行きたいなって感じです。海外初めてのくせにヨーロッパ、しかも三カ国とか欲張ろうとしてます。。大丈夫かな…二人とも初めてだから気をつけないといけないことが何なのか頭にたたきこまなきゃなー。言語に関しては、ニンテンドーDSの例のあのソフトを購入しようかと計画中。パスポートも取らないといけないけどどうしたらよいものやら。本当に分からないことだらけです。。何かアドバイスとかありましたらみなさんよろしくお願いしますっ!
2006.09.30
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肌寒くなってきて、すっかり秋って感じですね~。久しぶりの日記です。しかもこんな時間に。小説ばっか更新してたし、その頻度もひどいもんでしたし。。ゼミの初日だったんで、2ヶ月ぶりくらいに学校に行ってきました。でもね、ゼミに来てたのは5、6人。三分の一も来てませんでした。卒論の中間提出だったというのに、来てたみんなすらやっておらず。前日夜中に必死こいてやった俺っていったい(^_^;)久しぶりに友達に会えると思ってきたのに男俺一人だったしなぁ。何度も天気のせいで遊ぶのを阻まれて会えなかったN子ちゃんとも久しぶりに顔をあわせました。帰りは一緒だったんで色々喋ったんだけど、今日は何となくぎこちなかった気が(俺が)。俺、卒業旅行に海外に行きたいなって思ってるんだけど一緒に行く人が居なくて。って話したんですね。内心N子ちゃんを誘いたいなぁなんて思ってたりもするんですが。お金もかかるから気軽に誘えるもんじゃないですしね、N子ちゃんも「海外行きたいねー」とは言ってますけど付き合ってもない彼女を誘うのはちょっと(向こうも)抵抗あるなぁって感じなんですよ。彼女、フランスに短期留学してた事があって、「これからフランスに行く予定ないの?」ってさりげなく聞いてみたら「うーん、ない」とサラリと返してくれました。まぁ普通に考えて卒業旅行に男女の友達二人でってのはないですよね汗結局誘うことはできずじまいでした。その辺女性のみなさんはどのように感じるんでしょうか?周りの仲いい友達はみんな北海道とか最近旅行行っててお金なさそうだしなぁ。かといって一人では嫌だしなぁ…どうしよう。。秋です。寒いのは好きなんですけどね、やっぱり寂しい。N子ちゃんに恋愛感情があるのかと言われれば謎(たぶんない)ですが、なんか気になっちゃうんですよねいろいろと。振られた相手だからかな?どうもその辺考えると、一度振られた相手に積極的になれない俺なのでした。
2006.09.27
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「まぁ、そういうことやな…」 ニージョは神妙な顔つきになり頷いた。「そう…思ったより動きが早いわね…」 マジョンナも表情を暗くし、顎をさする。 巧達三人は訳がわからず交互に二人を見つめたが、彼らは黙ってしまい話が途切れてしまった。 その沈黙を巧が恐る恐る破る。「始まったって…どういうことなんですか?」 声を掛けられると、マジョンナはちらっと巧へと視線を移した後、姿勢を直した。「世界を、独立させる動きよ…。もしかしたら、ミック達はこっちの世界にはもう来れないかもしれない」「世界の…独立?どういうことですか?…すみません、分からないことが多すぎて、整理が…」 巧が頭を抱えると、マジョンナは大きく頷いた。「でしょうね。仕方ないわ、少しかかるけど、分かりやすく最初から話すわね。まぁ、今日はその為に来てもらったんだし、ちょうどいいわ」 と、話し始めようとしたところを、ニージョが飛び上がって止めた。「姐さん!そんなことより、早く手を打った方がええんとちゃうか?」 しかし、マジョンナは目を閉じて首を横に振った。「そうだけど、この子達からしたら、まだ昨日の今日よ?これからもっとわからないことも出てくると思う。もしかしたらこの子達の力が必要かもしれないのよ。その為には、事情をわかっておいてもらわないと。それに、ミック達ならきっと大丈夫よ。もちろん、あの子達をなんとかする手立ては打つつもりだけれど、それは話をしてからにさせてちょうだい。それでいいかしら、ニージョ?」 マジョンナの真剣な表情に、ニージョも焦る気持ちを抑えて頷くしかなかった。 マジョンナもそれを確認して頷き返す。「さて…、最初からとは言ったものの、どこが最初かもわからないくらいだけど」 指でこめかみを押さえるマジョンナ。どんな話が始まるのだろうと、巧達三人は固唾を飲んだ。「あなた達がどこまで知っているか知らないけど、今私達のいるこの世界と、鏡の向こうのもう一つの世界、二つの世界のバランスが崩れてきているの」 その「バランス」という言葉に、巧は「あっ」と声をもらした。「その話、ミックから聞いたような気がする…」「私も聞いてたよ。バランスが崩れてきてるって…」 と、希色も頷いた。「あら、少しは聞いてたのね。まぁ、あなた達からしたら世界がもう一つあるってこと自体、考えられないことなんでしょうけれど。そのバランスが崩れて双方の世界の行き来ができるようになって…今私がここにいることもその証拠なのよ」 「それから…」とマジョンナは巧へと視線を移した。「さっき巧が言ってた、鏡の向こうの世界の人々の行動のことだけれど。それも、本来はこっちの世界の人と同じ動きをしてるはずなのよ。今も、恐らくそうだと思うんだけど、それが変わってくる可能性も出てきてるの」 そこまで聞いて、巧が慌てて問う。「じゃ、じゃあ、鏡で自分を見ることができてるっていうのは、同じ動きをしてる証拠になるんですか?だとしたら、ミックは自分で思うとおりに動いてますよね…これっていったいどういうことなんですか!?」 マジョンナは髪を耳にかけつつ、少し困った顔になった。「う~ん、最初の質問に関しては、確証は持てないけど、恐らくそうね。ミックに関してだけれど…彼は特別なのよ。あの子は、私が生み出したものだから…」「マジョンナさんが?…どういうことなんですか?」 今度は希色が問いかける。「うん…、ミック、そしてロッキーも、向こうの世界を守るために、私が魔法で作り出した存在なの。つまりミックは、ここにいる巧と、鏡の向こうの巧とは別の、新しく生み出された第三の巧、ということになるのよ。だから、彼は本来いるはずのない存在として、自由に世界を行き来しても問題ないの」「魔法!?…なんかますますゲームみたいな話になってきたなぁ」 隣で亮介がぼやいたが、巧はそんなことは耳に入ってないようで、マジョンナをじっと見つめて言った。「第三の…。マジョンナさん、あなたはいったい…」「姐さんはな、特別も特別なんや」 答えたのはニージョだった。「姐さんは、鏡の向こうにしか存在せぇへん、世界を見守るガーディアン…まぁ神様みたいなもんやな」「ニージョ…それは言いすぎよ」 マジョンナが苦笑いをしたが、ニージョは首を横に振り、自慢げにその小さな腕を組んだ。「わいに言葉与えて喋れるようにしてくれたんも姐さんなんやで。他にも色んなことができるんや…」 と、説明を続けようとしたニージョの口の前に、マジョンナがサッと指を当てた。「ニージョ、その先は言わなくてもいいわ。できるっていってもやってはいけないことばかりなのよ。本当はあなたにしたことも、生物の秩序を崩しかねないことだし…。それにね、今は、そういうことができなくなってきてるのよ」「えぇっ!?」 巧達が驚くより先に、ニージョが声を上げた。「姐さん、それはわいも聞いてへんで…!」「えぇ、今初めて言ったもの」 軽く返すマジョンナに対し、「でも、さっきは花を魔法で…」 と、希色が疑問をぶつけたが、マジョンナは首を頷くか傾げるかの角度に曲げた。「あれくらいの、割と簡単なことはまだできるわ。でも、ミクタを生み出すようなことはできなくなってきてるみたいね…やっぱり、異変が起きてきているせいなのかもしれないわね」 困惑した顔の皆に対して、マジョンナは自分を奮い立たせる意味も込めて続けた。「とにかく、この状況をなんとかしないと、鏡の向こうだけじゃなくて、こっちの世界まで影響を受けかねないわ。まだ力が使えるうちに手を打たなきゃ」 そこへ、黙って話を頭で整理していた巧が、さらにマジョンナに問いかける。「マジョンナさん…、この異変っていうのは、誰かが起こしてるものなんですか?力が使えなくなってきているのも、どこに原因があるのかつかまないと…」「そう、問題はそれよ。これは私の推測だけど、私以外のガーディアンが絡んでいるのかもしれないわ」「ガーディアンって…つまり、先生みたいな世界守ってる人ってこと?」 亮介が確認すると、マジョンナは頷いた。「えぇまぁ、そうよ。亮介…だったかしら?私のことはマジョンナで結構よ」 突然呼び名のことを言われたので、亮介は慌てて頷いた。マジョンナはそれに構わず続ける。「でも原因は何かはまだわからないわ。それをはっきりさせるためにも、どうしても鏡の向こうに行かなくちゃならない。ミック達のこともあるしね」「そうか…向こうから戻って来れないなら、こっちからってことか…。でも、どうやって?」 巧の問いかけに、ニージョが思い出したように声を出した。「そうや!それで話が初めに戻るんやけどな、あの鏡が必要なんや!」←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.09.16
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実家に帰省してましたが、明日のフェリーで京都に戻ります。先月帰省したばかりなんですけど、今回も充実してました(^_^)で、何をしてたかというと…(こうやってまとめて書くのなんか多い気が^^;)。・祖父の喜寿のお祝い&兄の娘誕生祝い&俺の就職祝いパーティーを家族で。・いとこ家族とボーリング・高校の卒業時の担任の先生のお宅に挨拶に行ってきました。・同じく高校のテニス部の同窓会に行ってきました。・いつも通り親友と会っておしゃべり。・親友その2と飲みに&屋台でラーメン。・小学校の卒業アルバムを見て自宅に直接電話でコンタクト。・その甲斐あって数人の懐かしい友人達に会うことができました♪(5、6年ぶりですよ~!)実家でゴロゴロする日ももちろんありますけど、こうして考えると結構いつも出ずっぱりになっちゃうんですよね。でも親は、それだけ会いたい人がいるってことはいい事だって言ってくれました。今まで忙しくてできなかった分、思い切り楽しんで思い出をいっぱい作ろうっていう今年の目標、うまくいってるかな?普通はわざわざ自宅に電話掛けることまでしないって友達に笑われましたけどね汗でもそのおかげで楽しい時間を過ごせたんだから、そうしてよかったって思ってます。さてと、京都に帰ったらバイト頑張るぞー!もちろん、新しい思い出作りも、ね♪
2006.09.02
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6「出てこない…ねぇ。タク、またからかわれてるんじゃないの?」 亮介がにやけながら言った。 マジョンナを迎えに行き(ニージョはすでに家で待機中らしい)、彼女の家までの道中で、話題は先ほどのミクタ達の失踪の話になった。「う~ん、そんなからかうんだったら出てきてやってるよ。なんか嫌な予感がするんだよなぁ」 と、巧は頭を垂らした。 気が向いたら出てくる…なんてメモの書き残しじゃあ、向こうが意識して出てこないのかそうでないのかわからない。「そういえば…」 巧が思わずもらすと、希色が「どうしたの、巧くん?」と聞き返した。 昨日のメモを見た後の鏡…あれはいったいどういうことなのか、マジョンナさんに聞いてみた方がいいかも知れない。 巧は希色ではなくマジョンナに声をかけた。「あの、マジョンナさん。ちょっと聞きたいことがあるんですけど、昨日から鏡を見て疑問に思ってて…。ミックがこっちの世界に出てきてても、鏡には普通に俺が映し出されてるんです。ミックが向こうの世界で好き勝手に動いてるのなら、俺の真似をして映し出せるわけがないし、そうやって動いてるのなら、鏡には俺の姿は映し出されないはずなんです。これってどういうことなんですか?もしかして、鏡の向こうではみんなこっちの世界の俺達とは全然違う行動をしてるってことなんですか?」 巧の真剣な表情とは裏腹に、マジョンナはフフッと笑った。「初めから深い質問をしてくるわね。それも話そうと思っていたところよ。詳しいことは家に着いてからにしましょ。ほら、もう着いたわ」 そう言われて立ち止まると、着いた場所にはおよそマジョンナの容姿からは想像できないオンボロなアパートが建っていた。「……」 三人が何も言えずに立ち尽くしていると、マジョンナはまたもや笑いを漏らした。「驚いた?私もこんな所に住むことになるとは思ってもみなかったわ。まぁ一応教師っていう立場からしたらそんなに高い所に住んでても変に思われるしね、ちょうどいいのよ。まぁ、中はそんなに汚くはないから心配しなくて大丈夫よ。さ、入りましょ」 家の中に入ると、なるほど確かにきれいだった。というより、ここがあの外観のアパートの部屋の中とは思えないほどの内装であった。 シンプルながらも全体が白で統一されており、清潔感を漂わせている。また、広さも十畳程度の部屋が二間続きあり、さらには地下への階段もあるようで、外からは想像できない造りとなっていた。「すごーい!かわいい!引越ししてきたばっかりなのに、これだけ揃えられてるってすごいですね!」 希色が目を輝かせて言う。彼女は特にレースであしらわれたベッドが気に入ったようだ。「まさか。これだけのものを普通に揃えてたら大変だわ。ちょちょっと力を使っただけのことよ」 マジョンナはそう言って人差し指を軽く前後させた。 するとどうだろう。 真っ白で何もないテーブルの上に、鮮やかな花達が飾られた花瓶が現れたのだ。「あっ!」 三人は目を丸くして花を注視する。「ウフフ。まぁ、こういうことよ。さすがに外を変えたら厄介だから、中だけでも綺麗にして楽しまなくちゃね!」 マジョンナは笑いながらサラッと言ってのけたが、巧達からすればそれは普通ではない。 巧は疑問を解消すべく、再びマジョンナに問う。「それで…どういうことなんですか?」 マジョンナはその様子に首を傾げながら笑った。「あら、やっぱり分からなかった?んー、まぁ話は後でまとめてするわ。とりあえず下に下りましょ。ニージョも待ってるわ」「は、はい…」 言われるがままにマジョンナの後に続く三人。 階段を下りる途中で、亮介が「もしかしてマジョンナ先生って…ものすごヤバい人なんじゃない?」 と小声でささやいた。 7「やっと帰ってきたなー」 階段を下りきったすぐそこに、ニージョが立っていた。「待ちくたびれたわ。外に出よう思っても、姐さんの言いつけやしな~、逆らったらどうなるか分からへんし」「ネ、ネズミが…マジで喋ってる…」 ニージョを見た亮介は、目を瞬かせながら呟いた。「あ、そっか、亮介はまだニージョが喋ってるの見たことなかったんだっけ?でもこうして聞いてみると不思議だよね、かわいい顔してるのに関西弁だと可愛げがないっていうか」 巧がニージョを見つめながら言うと、希色がクスクスと笑った。「…ほんと、なんだか可笑しい。屋上で出会ったときはそれどころじゃなくて変な感じだったけど、今改めて聞くと…うふふ」「はは…俺もなんか免疫ついてきたかも」 亮介もつられて笑い出し、その反応に不快を覚えたニージョは、皆に何か言い返そうとした。 が、その彼の前に、マジョンナが仁王立ちで立ちはだかり、激を飛ばす。「ニージョ…あなたねぇ、最近口が悪くなったわね。ミックの影響かしら? 暇してるんだったら、もっとやることがあるはずよ?その為に私を追ってきたんじゃなくて?」 その視線に耐えることができず、ニージョは慌ててしゃがみ込み、頭を下げた。「す、すんまへん!でもわい、何もしてなかったんとちゃうねんで。一応ミックとロッキーの居場所について調べよう思ったんやけどな…」 ニージョはそう言いつつ、一同を部屋の奥へと招き入れた。 地下の部屋は、一階とは打って変わって独特の雰囲気をかもし出していた。 薄暗い室内には、所狭し本棚たちが並べられ、その横にはパソコンや周辺機器の置かれたデスクがあり、反対側にはソファーと木のテーブルがあるが、最も目を引いたのは部屋の中央に大きく描かれた魔法陣らしきものだった。「なんか、今度はまたえらい感じの違うところに来たなぁ…」 部屋を見渡すなり亮介が呟いた。「まぁまぁ、とりあえず座りや」 ニージョの一声で、それぞれが適当な位置に座る。 落ち着いたところでニージョはテーブルの上に立ち、話を続けた。「よう考えたらわい、あの鏡がないと向こうに行かれへんのやったわ。あれ、どこ行ったん?…ただ、どうやら奴ら、やばい事になってるような気がしてきたで」「え?それって…?」 巧が詳しいことを聞こうとしたが、マジョンナがそれを遮った。「それってつまり…、始まったっていうことね…?」←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.09.01
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5 放課後。 ホームルームの時間、文化祭の出店は希色の努力の甲斐もあり、チヂミを売り出すことで確定した。「立花さん、いいですよ~、グッドグッド。このチヂミはきっと売れますよ」 希色の持ってきた残り物のチヂミをほお張りながら、担任の先生は眼鏡を持ち上げた。「まぁ、細かい係だとかはまた来週に決めましょう。それより、明日明後日と休みですが、昨日も言ったように、来週入ってすぐに小テストがありますからね。勉強を怠らないように。そしてそれが終わったら文化祭で息抜きできますからね!頑張りましょう。それでは今日はこれで終わります。さようなら」 先生の言葉を最後に、いつものように皆一斉に教室の外へと抜け出して行った。 希色も同じく出て行こうとして思い直し、巧の方へ振り返った時、友人の詩織が声を掛けてきた。「希色ちゃん」「えっ?あ、しおりんか~、びっくりした。どうしたの?」 詩織は希色の視線の先を見つつ、用件を話し始めた。「うん、今日ね、塾が休みなんだけど、昨日一緒にできなかったし今日一緒に勉強とかどうかなって思って」「今日塾休みなんだ?じゃあ…」 希色は、「一緒に勉強しよう」と言いかけてやめた。いつもなら歓迎なことなのだが、今日ばかりは詩織が一緒では困る。何と言って断ればいいか言葉に迷ってしまう。「でも今日はね、えっと…その…」 希色がモジモジしていると、詩織はチラッと巧の方を見てニヤッと笑った。「ねぇ、もしかして希色ちゃん…赤崎君とデートなんじゃない?」「えっ!?…違うよ!」 突然の質問に、慌てて首を振る希色。 その反応に、詩織のテンションは上がっていく。「そんなに慌てちゃって~。隠さなくてもいいって」「ち、違うよ~。本当にそんなんじゃないんだってば」「でもさ、さっき赤崎君の方見てたし。一緒に帰るんでしょ?」「え?えっと、それは…」 一緒に帰るというのは確かである。勉強会であってもマジョンナの所に行くというのでも、詩織が一緒に行くのを断る理由にはならない。誤解を解く言葉が見つからないまま詩織は話を進めていってしまう。「もう、そういうことになってるならどうして早く言ってくれなかったの~?仲がいいとは思ってたけど、英語の時の話もまんざら嘘じゃなかったんだね。私も気が利かなかったよね、ごめん」「しおりん、本当にそんなんじゃなくてね、私…」 希色はようやく言葉だけでも搾り出そうとしたが、すっかりその気の詩織は聞く耳など持っちゃいない。「頑張って。今度その後の話聞かせてよ~?楽しみにしてるから♪」 詩織はそう一方的に話を終わらせ、ニヤついた顔のまま教室を後にしていった。「……」 希色はしばらく詩織の去った後の扉をボーっと見つめていたが、話の内容を思い出すと急に恥ずかしくなってきた。 どうしよう、しおりんったら完全に誤解しちゃってる。後で何て言おう…。 後ろを振り返ると、巧は詩織との話が終わるのを待ってくれていたようだった。 えっ、もしかして…さっきの話聞かれてないよね…?それに、今私の顔って赤くなってる気がするし…あーん、もう。しおりんのバカっ! 頭の中で色々なことが巡っていたが、表情はそんな内が分からないよう、普通に努めて巧の方へ歩み寄る。 すると巧の方から声を掛けてきた。「希色ちゃん、ごめん、また蘇比さんと予定合わなかったみたいだね」「あ、ううん、そんな巧くんのせいじゃないよ。仕方ないよ、こればっかりは。それにマジョンナ先生の所に行くのも楽しみだし」 咄嗟にそう答えながら、希色は内心先ほどの会話を聞かれていたのではとドキドキする。それを知るのが恐くて話を違う方へ逸らした。 「あ…ねぇ、巧くん。私、浅葱くんのことすっかり忘れてた。まだマジョンナ先生のこと何も知らないだろうし、この後先生の家に行くまでに教えてあげなくちゃ。まだホームルーム中かな?」 巧もそれを聞いて、「あっ」と声を漏らした。「あ…そうか、俺も忘れてた。希色ちゃんに本当のこと話したってことも言わなきゃだね」 巧のいつもと変わらない様子を見て、どうやら話は聞いていないようだと感じ、希色は胸を撫で下ろし、一息ついて言葉を返す。「そっか、浅葱くんも知ってたんだ…。気を遣ってくれてたんだね。巧くんのこともあるし、私もってなったら浅葱くんも協力してくれるっていってもきっと負担が大きくなるよね…」「いや、亮介はそんなこと全然気にする奴じゃないよ。むしろ希色ちゃんがなんともなくて喜んでくれるって」 巧の一言に、希色は先ほどまで頭に巡っていた考えも吹っ飛び、笑顔で頷いた。「うん、そうだね!心配よりも先に、浅葱くんにはお礼言わなくちゃ!」 巧も笑顔になり、「じゃ、行こっか」と一緒に教室を出た。 巧達が亮介のいる六組の教室へ向かっていると、ちょうどホームルームが終わったところのようで、亮介もこちらへと向かってきていた。「亮介!」 巧が声を掛けると、亮介もこちらに気付いて手を挙げた。「タク!お前昼休みどこ行ってたんだよー。俺昼休み三組まで行ったのにさ、立花さんもいなかったし」「あぁ、予定通りマジョンナ先生の所に行ってたんだ。四時間目が英語でマジョンナ先生の授業だったし、そのまま屋上でチヂミ食べながら話してたよ」 巧の説明に、希色も付け加える。「ごめんね、浅葱くん。朝にどうするか話しようと思ったんだけど、浅葱くんまだ来てなかったし、昼休みもそのまま一緒に行っちゃったしで誘えなくて…」「いやいや気にしなくていいよ。俺学校来たのギリギリだったし。ところでそのマジョンナ先生はどうだったん?」 巧は「ほんとだよ、いつも遅刻ギリギリなんだから…」と文句を言いつつ質問に答えた。「マジョンナ先生は…読み通りミックの言ってたマジョンナだったよ。屋上でニージョ…えっと昼間に逃げ出したネズミのことだけど、そいつを見つけてさ、そこから鏡の向こうの世界と関係してる人だってことがわかったんだ」「ふんふん、それでそれで?美人だった?」 と亮介が余計なことを聞いたが、巧は「まあね」と軽く流し、話を続けた。「思ってたほど、悪い人じゃなさそうだったよ。むしろいい人かも。ただまぁ謎は多そうだし、ただ者じゃなさそうだけど。今日これから先生の家に行って、色々と話してもらうんだ。俺達まだ知らないことが多いからって」「えっ、今から?なんか緊張するな~」 亮介はそう言いながらも嬉しそうである。「あ、そうだ、亮介。希色ちゃんのことなんだけど、本当のことを話したんだ。それで、希色ちゃんはきちんと受け止めてくれて。本当のこと知ったらどう思うか心配だったけど、よかった…本当によかった」 巧は言いながら、真実を伝えた時の希色の表情を思い出す。 亮介も表情を戻し、二、三度頷いた。「そっか、よかった~。昨日タクが誤魔化し始めたときはその後どうなることかと思ったけど。立花さん、本当に大丈夫?」 聞かれた希色は、「うん、ありがとう、大丈夫だよ。だって二人が居てくれるし、少しは不安はあるけど、恐くないよ。浅葱くん、私までこんなことになって大変なのに、協力してくれて、本当にありがとう」 と頭を下げた。 亮介はそれに慌てて頭を掻いた。「立花さん、そんな頭下げなくてもいいよ!友達だったら当然じゃん?…困ったなぁ、俺弱いんだよ、こういうの」 亮介の様子を見て巧はフフッと笑う。「よかったよかった。でもさ、今からが気合い入れて行かなきゃだよ。これから何聞かされるかわからないしさ。そう言えばミック達、本当にどうしてるんだ…?」「え?もう一人のタクが、どうかしたん?」 亮介に聞かれたが、「ん…ちょっとね。まぁその話は先生の所に行きながら話すよ。職員室で先生も待ってるだろうし。行こう行こう」 と一旦話を保留にし、二人を職員室に行くよう促した。 ミクタ達が姿を現さないことが、何でもなければいいのだがと思いつつ。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.08.22
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「希色ちゃん…実は…」 言わなければならない時に来ているのはわかっているのだが、その時が突然来たこともあって、巧はなかなかその先の言葉を口に出すことができない。 マジョンナはそんな巧の横から口を出すことはなく、事のいきさつを見守っている。ニージョも一緒だ。 このまま黙っていても、この状況下では希色が近々ロイキと対面を果たすことは間違いない。その時を迎えれば、今希色が見せている不安の表情より、彼女はどれだけまた大きな不安を抱えることになるだろう。 昨日とは違い、今度は真実を話すことがその時の不安を幾分緩和させて、希色のためになるのではと思い直し、巧は息をついて再び口を開いた。「落ち着いて聞いてね。実は…昨日、希色ちゃんが夢だと思ってたことは…現実に起きたことなんだ。つまり、もう一人の…希色ちゃんが、鏡の中から現れたんだ」 ゆっくりと、自分でも確認するように、言葉を搾り出した。「……」 それを聞いた希色は、その事実に驚いているのか、冷静に受け止めているのかわからないような、話を聞く前と同じ不安の表情のまま、言葉を発さず巧を見つめたままの姿勢でいる。 その反応に希色を傷つけてしまったと思った巧は、彼女からの言葉を待たずに、たまらず希色に謝罪する。「希色ちゃん、ごめん!昨日は、本当のことを言うべきかどうか迷ったんだけど、気を失ったばっかりだったし、それ以上希色ちゃんに不安な思いをさせたくなかったんだ。初めから言うべきことだったのに…今になって不安を煽るような真似して…ごめん」「あ…ううん、ごめん、気にしないで」 突然謝られ、固まっていた希色も我に返り、首を横に振る。「本当は現実に起きたことなのかもってずっと思ってて。夢だと思いたかったのかもしれない。だから私、あの時は本当に元気付けられたよ。すごく恐かったし、巧くんの様子を見てても、いざ自分も同じ目に遭ったらって考えると、きっとあの時に言われてたら不安で押しつぶされてたと思う。でも、一緒だから大丈夫だって言ってくれて、巧くん達がいてくれるって思ったら、私、全然恐くなくなったんだ。もう一人の私と対面するその時は…やっぱり恐いかもしれない。でも昨日巧くんが言ってたみたいに、ミックくんも悪い人じゃないし、もう一人の私に会えるって、考え方を変えればすごい楽しみかもって思えるようになったの」 希色はそこまで一気に気持ちを表に出すと、今度は笑顔になって付け加えた。「だから、夢が現実になったんだって思うとちょっとビックリしてるけど、大丈夫だよ!みんながいてくれるから!」「希色ちゃん…」 巧は、希色はつくづく強い人だと思った。 自分が同じ立場だったら、果たしてここまで言えただろうか。いかに夢(実際には現実だが)で体験したとはいえ、それが現実となった事がわかれば、冷静を保ったとしても、笑顔など到底出すことができなかっただろう。 それと同時にその笑顔を見て安心した。 昨日の段階での心配は拭われ、置かれている状況は同じになったとはいえ、自分も精一杯希色を支えてあげようと、素直に思った。「よかった、本当のことを言ったらどれだけつらい思いをするだろうって思ったけど、希色ちゃんが笑顔になってくれて安心したよ。ロッキーも…あ、えぇと、もう一人の希色ちゃんのことなんだけど、まだちょっとしか会っていないけど、彼女もいい人だから安心してよ。だって希色ちゃんなんだからさ。俺も、俺にできることなら何でも協力するから」「…うん!ありがとう」 希色は、そう巧に声を掛けられ、不安と緊張の糸が切れたのか、笑顔のまま涙を流しだした。 まだ見ぬ現実に、短期間で覚悟を持たなければならない。いかに強い心を持っていても、やはり負担は大きいものである。「なんとか、丸く収まったみたいね」 マジョンナはそう言うと、希色にゆっくりと近づき、そして抱きしめた。「大丈夫よ、希色。何も心配することはないわ。あなたの周りには、たくさんの支えてくれる人がいる。ロッキーも良い子よ。それは保障するわ」「先生…」 希色がマジョンナの胸の中で涙を拭い、笑顔を取り戻すと、マジョンナは希色から離れ、腰に手を当てた。「さ、これからやることがたくさんあるわ。申し訳ないけど、巧、希色。今日の放課後は私の家で作戦会議よ。覚悟はいいかしら?」「えっ?作戦…会議?先生、どういうことですか…?」 マジョンナの言葉に、驚きの表情で巧は言葉を返した。「あなたたちは、まだ知らないことが多すぎるわ。私が知っていることだけでも、あたたたちの頭に入れておきたいの。そうじゃないと、協力しようにもできないでしょ?こういうことは、早い方がいいわ。まぁ私自身、まだ知らないことも多いのだけれど…」「なるほど…。でも先生、俺達にできることって、いったい何があるんですか?」「そうね…、いくら同じ姿の二人って言っても、やっぱり二人は一心同体なのよ。二人一緒でないとできないこともあるわ」「一心同体…」 マジョンナの話で、巧は気がかりなことを思い出した。「そう言えば…先生、今朝から、ミック達の姿が見えないんです。鏡を通して、俺がいないと出て来れないはずなんですけど、出てくる様子が全くなくて…鏡の向こうに現れることもないんです。たぶん、ロッキーと一緒のはずなんですけど」 それを聞いたマジョンナは、眉間にしわを寄せた。「出てこない…?気まぐれかしら?向こうで何か調べてるのかもしれないわね…」 そこまで言うと、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り始めた。「よくわからないけれど、詳しい話は放課後よ。そこにミクタ達も招集するわ。希色はそこでもう一人のあなたと対面っていうことになるけど…大丈夫?」 そう言われ、マジョンナと目が合って、一瞬希色は胸に手を当てたが、笑顔で「はい!」と返事をした。「よかった、安心したわ。それから…」 マジョンナがさらに続けるので、巧達は「今度は何だ?」と言う表情で彼女の言葉を待った。「私のことを先生、って呼ぶのは授業の時だけにしてちょうだいね。あれは、あくまで仮の姿なわけだし、その呼ばれ方だとピンと来ないのよ。だから、私のことはマジョンナ、でお願いね」 と、注意されると、二人は「はい、先生!…じゃなくてマジョンナ…さん。さん付けでいいのかな?」「私はなんだか呼び捨てはできないかも…」 などと戸惑いながら確認しあった。 その横で、それまで黙っていたニージョが、「わいは、やっぱり姐さんが一番しっくりくるわぁ」 とマジョンナに近寄っていった。 が。「もう…勝手にしなさい!」 と、マジョンナの怒りを買い、蹴りをくらうのであった。 ←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.08.16
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あれで隠れているつもりなのだろうか。 いや、隠れているわけではないのかもしれない。 緑のマントを羽織ったネズミは隅っこにうずくまって、微動だにしなかった。 それは、間違いなく、昨日巧の家から逃げ出した、ニージョだった。「ニージョ!!」 ネズミがニージョであると確認するや否や、巧は彼の元へと駆け寄った。「巧くん!」 希色も慌ててそれに続く。 巧が目の前までやってきても、ネズミは背を向けて、動く様子はなかった。「ニージョ…どうしてこんなところに?」「巧くん…このネズミが、昨日言ってた…?」 希色は屈んでニージョをじっと見つめながら聞いた。「うん…、マジョンナの…」 と、巧は言いかけて口をつぐんだ。 マジョンナもその場にいたことを思い出したからだ。 気になって後ろを振り返ってみると、彼女は真後ろにいた。顎に手を当てて、睨むようにニージョを見つめている。「ふ~ん、こんな所まで…いったいどういうつもり?」「えっ?」 その口調に巧は驚き、同時に希色も振り返った。 それは、これまでの片言のものとは違い、完璧な日本語だった。 マジョンナの声に、ニージョはビクッと大きく反応すると、細かく震えだした。「先生…?」 希色がニージョの方と交互に見ながらマジョンナに呼びかけたが、彼女はそれには反応せず、ニージョに視線を向けたまま、言葉を続けた。「私はあなたに手出しはするなと言ったはずよ、ニージョ?」 言葉を投げかけられても、ニージョは震えたままこちらを向こうとしない。 その様子に、マジョンナは小さくため息をついて両手を腰に当てると、大きな声で、「こっちを向きなさい!!」 と叫んだ。 するとニージョは先ほど以上に飛び上がって、その拍子で巧達のいる方向へものすごいスピードで逃げ出した。反射的に巧達もビクッ体を振るわせる。 …だがしかし。 そのスピードにもかかわらず、逃亡の途中でニージョはあっさりとマジョンナに尻尾をつかまれ、捕まってしまった。 マジョンナはそのまま自分の顔の前まで彼を持って行き、睨みつけると間近で静かに言い放った。「私から逃げられると思って?どういうつもりか知らないけど、邪魔しないで頂戴」 睨みから逃れようのないニージョは、カチカチに固まって冷や汗を垂らしていたが、やがて落ち着きを取り戻したのか、ようやく言葉を搾り出した。「…わ、わいは姐さんの為を思ってこうやって…」 しかし間髪入れずマジョンナの怒号が飛ぶ。「だから、その『姐さん』とか言う呼び方、やめてっていってるでしょ!? それにね…いくらあなたでも、今回ばっかりは足手まといかもしれないのよ」「姐さん…」 ニージョは今にも泣き出しそうな顔だ。 巧も希色も、二人が主人と付き人の関係ということしか知らないために、この展開を何事かと固唾を呑んで見守っている。 皆の様子にマジョンナは空を仰いでため息をつき、ニージョを地面に下ろすと、静かに語りだした。「…気持ちは嬉しいのよ。だけど、あなた達を巻き込むわけにはいかないの。私にだって、何が起きているのか見当もつかない状態なのよ。でも…」 マジョンナはそこまで言うと、巧の方へと視線を移した。 巧は急に見つめられ、何を言われるのかと心臓の鼓動を早めた。「もう手遅れかもしれないわね。想定外だったわ、ニージョ、あなたがミクタ達まで連れてきちゃうなんて。おかげで、もう彼らは巻き込まれちゃってる」「姐さん、すんまへん!わい、いくら姐さんの為かて、ほんまに余計なことを…」 ニージョは声を震わせながら土下座をし始めた。「ニージョ、頭を上げて」 マジョンナはすぐにそれを静止した。 その言葉に頭を上げたニージョの目には涙が浮かんでいる。 それを見つめるマジョンナの表情も沈んできている。「ごめんなさい、言い過ぎたわ。もしかしたら私、本当はあなた達の助けが欲しかったのかもしれない。その証拠に、あの手鏡を置いたままにしておいたもの…」 彼女はそう言うと下に向けていた視線を戻し、真っ直ぐ前を見据えて「よし!」と気持ちを奮い立たせた。「やっぱり、こうなるべきことだったのかもしれないわね。遠慮せずに、あなたたちの力も借りることにするわ」 そして、巧達の方へと向きなおし、一旦目を伏せてから真顔で言った。「巧、希色。あなたたちにも謝らなければならないわ。何も関係ないのに、こんなことに巻き込んでしまって。それに、英語教師のフリをしていたことも…ね。きっと私のことはニージョから少しは聞いていたんでしょうけれど」 マジョンナという名前だけしかわからなかった女性。授業を受けて、この屋上で話をして。そしてニージョとのやりとりを目の当たりにして、彼女がどうやら敵ではないということが巧には感じられた。 謝罪を受けて初めて、巧は口を開いた。「確かに、もう一人の自分が現れたときには、初めはとても驚きました。今でも事情は飲み込めてないですけど、世界のバランスが崩れてるってことをミックに聞いて。俺達にだって関係ないことじゃなさそうですし、何が起きているかを俺達も知る必要があるんじゃないかって思ってます」 さらに、希色もそれに続く。「私も、巧くんの力になれたらって思って。私なんかじゃ大した力にはなれないだろうし、鏡の世界のバランスのことだって、私にはどうしようもできないことかもしれないけれど、それでも巧くんと一緒に今起きてることを受け入れて、支えになれればと思ってるんです!」「希色ちゃん…」 巧は希色の力強い言葉に、胸が熱くなった。「あなたたち…」 マジョンナは巧たちの気持ちに、思わず目を潤ませた。「そこまで言ってくれるなんて…その気持ちだけで十分救われるわ。これから、多くのことに巻き込んでしまうかもしれないけど、全力であなたたちをサポートするわ」「わいも手伝うでー!ほんまに同じ顔しときながら、ミック達とは大違いやな~」 ニージョもマジョンナや巧たちの言葉に元気を取り戻し、軽やかに飛び上がってみせた。 ところがマジョンナがニージョの言い様にすかさず指摘する。「ニージョ。あなたはまだあの子達のことをわかってないみたいね。ミック達は普段はああだけど、やる時はやるのよ。それに、根はいい子だわ」 ニージョはバツが悪そうに、「わかってますって、姐さん」と頭を掻いた。「ふふ、わかってるならいいわ。でも…」 ニージョの反応に、一瞬笑顔を見せたマジョンナだったが、急に希色を見つめ、呟いた。「希色、あなたもしかして…まだ知らないんじゃない?」「えっ?」 希色はマジョンナにじっと見つめられたまま、彼女もその何か意味を含んだ視線をはずす事ができず、言葉を待つしかなかった。「マ、マジョンナ先生!」 巧は思わず声を出した。 希色は、まだもう一人の自分が現われたことを知らない。マジョンナはきっとそのことを言わんとしているはずだ。「先生…俺から、言います」 マジョンナは巧の考えを察知したのか、微笑を浮かべると、小さく頷いた。「巧くん…?」 ようやくマジョンナの視線から逃れた希色だったが、その視線を巧へと移し、不安を抱えつつもじっと彼を見つめ、再び言葉を待つのだった。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.08.13
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あぁ~またやっちゃってます汗 気付いたらまた一週間放置です。。小説の方はいったいどれだけ放置してるんだろう…。今少~しずつ書いてはいるんですけどね。最近予定が詰まっててなかなか集中できない(>_
2006.08.12
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筋肉痛が次の日じゃなくて二日後に来るようになりました。年かなぁ(>_
2006.08.04
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飲みに行ってきました。バイト先のお姉さんがお手伝いしてるお店に誘われたんですけど、一人で飲みに行ったのって、何気に初めてで。小さいけど、雰囲気あってとてもいいお店でした。テニスサークルもですけど、飲み屋とか世代を超えて語り合えるのがいいですよね。名前も知らないけれど、その場に居合わせただけだけど、自然と親しく話ができて。常連さんになっちゃおっかな?お金ないけど汗色んな知り合いができるといいな。大人の付き合いってやつですか?とうとうそんな年になってきたのか。最近度々のことで、自分がどれだけ子どもなのかを思い知らされてるんですよね。知らないことが多すぎるというか。自分のことがわかってないというか。もっと広い考えを持たなくちゃ。いつかブログ仲間の方たちとも会ってみたいなぁ。。
2006.08.03
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すいません、本当にすいませんm(__)mなんと気付いたら二週間も更新を放置しておりました汗たまに(しょっちゅう?)こういう時期が訪れるんですよね。。忙しい忙しくないは全く関係ないみたいです。要はやる気の問題?ここのところ何となくだるくてやる気が起きなくて…もしかして夏バテ?汗別にそんなにダラダラした生活はしてないはずなのに、今日体重を量ってみたらナント4キロ増!?…ありえません。何度も乗りなおしてみたけどやっぱり変わらない。きっと体重計が壊れてるんだっ!…と、近況はこんな感じです。他には、・初給料をもらいました!(でも源泉徴収で1万近くも引かれてたんですけど…)・兄に子どもができました!(女の子♪)・テニスサークルに通い始めました!(かなり年齢層幅広いです)・琵琶湖の花火大会に行くことになりました!充実してるように見えるかもしれないんですけど、何か満たされないんですよね。。楽しみばかり求めてるというか、没頭するものがないというか。いや、寂しいのが一番かも?何か今のうちに資格取っておきたいし、新聞読む習慣つけたいし、小説も書き上げたいし。あぁやるべきことがあるのに全部できてない(>_
2006.08.01
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ここのところ仕事続きにもかかわらずろくな食事の取り方をしてなかったので、そのツケがまわって来たようです汗頭がガンガンするんですよねー。日記のコメントも返さなきゃならないのに…ごめんなさい。ならこの日記書いてる暇があるんなら書けよって感じですけど、変な返答しちゃいそうなんで後で必ず…ごねんなさいm(__)mそんな体調なのに今日は約束していたので祭に行ってきます。しかも雨天。どうなることやら。その模様もまた日記に記そうかと思います。ではでは後に備えて待ち合わせの時間まで仮眠をとります…。
2006.07.17
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遊園地に一緒に行ったN子ちゃんと、お食事デート(?)をしてきました。パスタ・ピザ・グラタンが食べ放題のドリンク・前菜付きで1280円!お得でしょ~?お互いおいしい料理でお腹いっぱいになって満足できました。そこで出た話題が、お互い周りの友達も自分も恋人がいないよねーって話でした。合コンは楽しいのかもしれないけど、そこで上手くいって長続きするかと言ったら…だし。周りが誰も付き合ってなくて焦らないのが一番危険だよね、ってこととか。そんなことを話してて、何となく聞いちゃいました。「N子ちゃんは彼氏できた?」って。すると、「ううん、できてないよー、サワデーは?」とカウンター。。俺は、「俺も。なんか恋愛は疲れちゃったっていうか…」なんて発言をしてしまい。その後のN子ちゃんの発言は、「結婚願望はない」とか、「友達紹介してあげよっか?」なんていうものが飛び出しました。俺、N子ちゃんが俺をどう思ってるのかを一人で気にしてたのが恥ずかしくなってきました汗恋、というわけじゃないんですけど、恋愛の対象として見られてるのかな、ってところがやっぱり気になってたわけで。どうやらそんなことはなさそうですね(^_^;)まぁ別にいいんですけどね、正直ちょっと寂しい気もしますけど。。数日後に二人で祭にも行きますけど、変なこと考えずに今度は純粋に楽しんでこようかな。ただどっちか恋人でもできたらこんな遊び方はできないでしょうねー。ちょっと周りに「お前らどうなの?」ってな目で見られてる気はするんですけど、そう思われるのも分かる気がします、なんだか微妙だもの。そう考えると、この間の男女の友情の話、本人達の間では成り立つとしても、周りの人達も含めてそう思わせることはもっと難しいのかもしれませんね。
2006.07.14
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4「先生、やっぱりダメですよ~…」 屋上前の扉を開くマジョンナに希色が声を掛けたが、「気にシナイ気にシナイ!ワタシが付いてるんダカラ!」 と、マジョンナは止める声も気にせず外へと足を運ぶ。 希色は不安そうに巧の方へ振り返ったが、巧も首をかしげてみせるしかなかった。 今日配属されたばかりの外国人教師が、こんな規則から外れた行動をするものだろうか?ミクタの口ぶりだと、マジョンナは相当な力の持ち主のようだし何か企んでいるのでは…と、そこまで考えが働いてしまう巧であった。「ウーン、いい天気ネ!マァ適当に座りマショ!」 その言葉のまま、マジョンナは適当に地べたに座って、二人も座るように促した。 それに従ってマジョンナの横に希色、巧という順で座る。 扉の入り口から端まで五十メートルはあるだろうか。安全のために周りには金網が張り巡らされていた。これだけの広さがあって、安全も確保されているのであれば、開放すればいいのにと巧は思う。こうして外に出てみると気持ちがいいし、マジョンナの言うように、ランチタイムには人気の場所となるに違いない。 しかし開放されていない代わりに、屋上はこの学校の恋の告白の名所だという話である。人目につかず話を聞かれる心配のないここは、そのような目的では絶好の場所である。ちなみに巧は利用したことはない。本当にここの出入りを禁止するのであれば、鍵をかけておくのが常だと思うのだが、もしかするとそのような場所としてわざと開放されているのかもしれない、とも巧は勝手に考えてしまう。「それジャアチヂミを頂こうカナ!?」 屋上の雰囲気を楽しむのもそこそこに、マジョンナは希色の手元にある包みを見ながら言った。「あ、はい!」 希色は返事をして包みを開けようとしたが、「あっ」と声を漏らした。「…そう言えば、チヂミしか持ってきませんでしたね。お弁当も持ってきてたのに」「oh!ホントネ!ワタシも忘れてた!」「どうします?取りに行きます?チヂミだけじゃ足りないでしょうし…」 と、立ち上がろうとする希色をマジョンナは「no,no,no」と言って止めた。「せっかく座っテ落ち着いたし、後で戻ってカラ食べればいいんジャナイ?とりあえずはチヂミ、食べマショウ?」「あ、はい…」 希色は座りなおしてチヂミの包みを開け、マジョンナの方へ勧める。「はい、どうぞ!」「ワオ!これがチヂミネ!…それジャ、イタダキマス♪」 一つ手にとって口に運ぶと、マジョンナは目を見開いた。「ウーン!デリシャス!!これヲフェスティバルで出すのネ!?very very goodよ!絶対売レル!!」 それを聞いた希色は手を合わせて喜んだ。「本当ですか!?よかった~先生に言ってもらえて、自信持ってお店に出せそうです!」 残りのチヂミをほおばりながら希色の様子を見て微笑むと、マジョンナは少し身を乗り出して巧へ語りかけた。「タクミ!…だったカナ?youは食べないノ??」 それまでぼーっと二人のやりとりを見ていた巧は、急に話を振られてハッと我に返った。「えっ?…あ、食べますよ!」 すぐさま希色の持つ容器からチヂミを手にとって食べる。「うん、うん!うまい!俺もイケると思うよ、希色ちゃん!」 希色は巧の言葉にニッコリと笑った。 対してマジョンナは表情を変えずに巧に問う。「それデ…二人は本当ハどうナノ??」 再度の質問で希色は目をしばたかせたが、巧はさすがに嫌気が差して声を上げた。「またそんなこと…いい加減にしてくださいよ!俺達は先生が期待してるようなんじゃないですから」「あ…sorry.てっきりそうなのかと思ってたカラ…ごめんナサイね」 巧の変化に驚いた様子のマジョンナを見て、希色は機嫌を損ねている様子の巧に「どうしたの?そんなに怒らなくても…」と小声で声を掛けつつ、間を取り持つよう話を移した。「あ、あの、先生?話は変わるんですけど、お住まいはどの辺なんですか?」 自分の発言で気を損ねてしまったのを気にしているのか、巧の様子をじっと見ていたマジョンナは、希色に問われてもしばらく巧の方を見ていたが、やがて希色の方に向き直った。「住まい?どうシテ?」 当の巧は、大人気ない発言の仕方をしてしまったのは分かっているのだが、向きになってしまった自分が恥ずかしくなり、そっぽを向いている。 希色もお互い巧のことは気になりつつも話をつなげる。「あ、えっと、近くのスーパー…アイドゥーアイドゥーで昨日会ったから、もしかして住んでる所も近いのかなって思ったんです」「アァ、そうネ!YES!あそこカラハ近いデスヨ!歩いて五分くらいノアパートに住んでるカラ」「本当ですか!?じゃあすごく近いかもしれないです!私の家もあのスーパーから歩いて十分くらいの所にあるんですよ」 驚きの表情を見せる希色の隣で、何となく話を聞いていた巧も息を飲む。「oh!スバラシイですネ!またお店デ会うカモ知れませんネ!」「そうですね!えっと、それで…」 希色はどう切り出そうか詰まってしまった。 今日家にお邪魔していいですか、なんてあつかましくて聞けないし、家にネズミがいますか、なんて聞き方もおかしいし…。 急に言葉に詰まってしまった希色を見つめるマジョンナは「どうしたの?」という目をしている。 その視線を感じながら、希色は気持ちがどんどん焦ってきてしまっていた。 あ~んどうしよう、もっときちんと考えとくんだった。それに巧くんはフォローしてくれる様子もないし…。 その巧も同じ心情で、どう切り出せば上手くマジョンナの家へと招待してもらえるかを必死に考えていた。 マジョンナが止まってしまっている二人の様子に我慢できなくなって口を開いたその時。「あっ!!」 声を発したのは、マジョンナではなく巧だった。「エッ、何?どうしたノ、タクミ?」 聞かれた巧は、目の前を指差して呟いた。「い、今…横切って行ったのって…」 慌てて立ち上がり、辺りを忙しく見渡す。「どうしたの、巧くん!?」 希色もつられて立ち上がる。 巧はいずれの問いかけにも反応せずに隅々まで見渡し続けた。 そして探し物は巧達からは最も遠い、隅っこにいた。「ニージョ!?」←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.07.12
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キーンコーンカーンコーン。 四時間目の終わりを知らせるチャイムが鳴る。「はい、じゃあ今日はここまでね。宿題のプリントはマジョンナ先生に見てもらって、次の時間に返却します。次はいつの時間に三組に来るかわからないけど、サプライズ(突然)で来るから、みんなその時を楽しみにしててね!」 英語教師がそう言って締めると、マジョンナは「皆サン、今日は初メテだったケド、本当に楽しかったデス。また会えるノを楽シミにしてマス。see you again!」 と言って今度はウインクをした。「それじゃ授業を終わります。みんなもマジョンナ先生に挨拶するわよ。see you again!」 英語教師に続いて皆も挨拶を揃える。「see you again!」 その挨拶を聞くと、マジョンナは笑顔で手を振り、そのまま教室を後にした。英語教師もそれに続く。 途端に教室内が再びざわつき始めたが、希色は慌てて鞄の中にしまっておいたチヂミを取り出し、「あ、先生待ってください!」 と彼女たちを追いかけた。 希色はそのまま教室の外へ走り出そうとしたが入り口で振り返り、「巧くん!」と巧も来るようにと手招きした。 希色の様子を見ていて、後を追いかけようとすでに立ち上がっていた巧は、彼女と目が合うと軽く頷き、早足で希色の元へ向かった。希色はそれを確認すると、先に先生たちの後を追っていった。 希色の元へ向かう途中、巧には周りの男子から冷やかしの声が飛ぶ。「巧くん!…だってさ。今から二人でどこ行くんだよ。もしかして赤崎、立花さんと本当にそうなんじゃないの~?」 巧はその発言に少し怒った顔で「違うって!」と彼らに殴りかかるような真似をすると、ヒューヒューという声を浴びながら足を速めて教室を後にした。「マジョンナ先生!」 職員室前の廊下。 二人の教師の姿を捉えた希色が呼び止めると、笑いながら会話をしていた二人は笑顔のまま振り返った。「あら、立花さん」「oh! キイロ! How did you do?(どうしたの?)」 走って追いかけてきた希色は一呼吸して息を落ち着けると、緊張した面持ちで手に持っていたチヂミを差し出して言った。「…マジョンナ先生、さっき言ってたチヂミ持って来たんですけど、一緒に食べませんか?」 言われたマジョンナは一瞬「?」と言う顔をしたが、すぐに手をたたいて、「アァー、ごめんネ、授業やってタラすっかり忘れテマシタ。アリガトウ!ぜひ一緒に食べまショウ!」 と笑顔で応えた。「よかった~…。もう忘れちゃってるのかと思いました」 安堵の息を漏らす希色。 二人のやり取りを見ていた英語教師は、希色に少しいたずらな視線を向けて言った。「…立花さん、マジョンナ先生にだけあげるつもり?やっぱりライバルにはあげられないってこと~?私寂しいわぁ」 その言葉に、チヂミを食べてもらうことよりマジョンナとどう話をつけたらよいかとということばかり頭にあった希色は英語教師など眼中に入っていなかったことに気づき、大げさに慌てた。「あ、ち、違うんです!ごめんなさいっ!もちろん横田先生にも食べてほしいです!」 希色の様子に英語教師は笑い声を上げた。「あはは、冗談よ、立花さんったらそんなに慌てちゃって。ま、私は今度の機会でいいわよ。あんまりそうやってあげてたらなくなっちゃうでしょ?」「いや、そんなこと気にしないで下さい…」 希色がそう言った時、巧が小走りで追いついてきた。「あら?赤崎君」 先に巧に気づいた英語教師が声をかける。「どうしたの?立花さんに用?…あれ~?やっぱりあなたたちって、もしかしたらもしかするんじゃないの~?」 と、今度は疑いの眼差しを巧に向けた。要するに授業中に出た巧と希色の仲良し登校のことを指して言っているのだろう。 そうなると今度は二人共が慌てることとなった。「ちょっ…先生まで何言ってるんですか!?そんなんじゃなくて…えっと…、立花さんにチヂミ食べないかって誘われたんです」 巧が咄嗟にそう答えて希色に視線を向けると、希色はさらに慌てて先ほどと同じように顔を赤くさせて、弁解を始めた。「そ、そうなんです!まだ赤崎君にはチヂミ食べてもらってなかったし、一緒に食べてもらおうかなって誘っただけです!」 二人が顔を赤くして必死になっている様子を見て、英語教師とマジョンナは顔を見合わせると、そのまま吹き出した。「ウフフフ…!そんなにむきにならなくても…ウフフ。隠すことじゃないじゃない。もっと堂々としてていいのよ~?私からしたらうらやましい限りだわ」 独身で恋人募集中の英語教師はそう語りながら、勝手に思考を進めている。「アハハ…It is so.でもキイロ、sorry.あんなコト授業で言ったラいけなかっタデスね。二人の仲ヲばらスツモリハなかッタのよ…ゴメンネ」 と、マジョンナは謝りだす始末。希色は何も言えず首を横に振る。 二人の予想外の反応に、巧と希色も顔を見合わると、お互いの赤くなった顔を見てさらにその濃さを増した。 たまらなくなって巧が「だ、だから…先生誤解です!そうじゃなくて…」 と言ったものの、英語教師がその口を手で塞いで言った。「…赤崎くん、あんまりそうやって否定してると嫌われちゃうわよ?」 巧はそう言われると、手を離されても続けて言葉を出すことができなくなってしまった。「さて、と。人数も一人増えたし、なおさら私がチヂミ食べちゃったら悪いわ。ちょっと職員室でしないといけないこともあるしね。味は本番で確かめさせてもらうわ。マジョンナ先生と仲良く食べてらっしゃい」 二人の関係(?)を察知してアドバイスできた自分に酔っているのか、英語教師はそこまで言うと、マジョンナに「Moreover, later.(また後でね!)」と言ってそのまま一人で職員室に入っていってしまった。「……」「……」 あまりの展開に、巧たちが英語教師を目で追ったまま動けないでいると、マジョンナは二人の視線の先を手を振り遮りながら言った。「Mr.couple?チヂミ食べまショ。それトモ、ワタシが一緒に食ベルって言っタラ邪魔カシラ?」 視線を遮られてハッとした希色は、「もう~マジョンナ先生ったら!からかわないで下さい!」 と緊張で詰まった喉から声を振り絞って言った。 巧もマジョンナに何か言おうとしたが、反論している希色を見ると、何と言えばよいかわからなくなってしまった。「ウフフ。この学校ッテ屋上はあるの?そこで食べまショ」「ありますけど、うちの学校は屋上が立ち入り禁止なんです…」 希色が言うと、マジョンナは目を大きく見開いた。「really!? 信じられナイ!ワタシの国じゃ屋上は人気のランチタイムの場所なのニ…。でも屋上、あるんデショウ?いいわ、大丈夫、行きまショウ?」 思ってもみなかった誘いに、二人は驚いてマジョンナに視線を集める。「え、でも…先生が校則破るなんて…ダメですよ~」 希色は話を誰かに聞かれはしないかと周りを落ち着きなく見渡す。「禁止となるとなおサラ行きたクなりますネ~。…マァ、大丈夫! 責任はワタシが持つカラ。さ、ret's go!」 マジョンナはそう言うと、半ば無理矢理二人の背中を押し、屋上まで案内させた。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.07.11
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いけないいけない。また更新しない日が続いてきちゃってます。。それに最近じゃバイト続きで家に帰って来ても夕ご飯を食べる気になりません。これって夏バテ??とはいうものの、今日は元気に外出してきたしなぁ。ただそんな浮き沈みの激しい食事のリズムって絶対体によくない気がする汗バイト先の人にも「食欲なくても無理して食べるくらいしないと体が持たないぞ」と言われてます。しっかり食べなきゃですねー、よし、明日もバイト頑張るぞっ!!
2006.07.08
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3 四時間目。 三組の教室の黒板前には、いつもの担当の女性教師ともう一人、スレンダーなボディを持った外国人女性が隣に付き添っていた。 その姿を発見した生徒たちは、早くも彼女に興味津々といった感じでそれぞれに隣近所で囁き合い、教室内がざわついた。 その反応に、満面の笑みを浮かべる外国人女性。 隣の英語教師はというと、こちらも体型ほど立派ではないものの、今が盛りのフレッシュな女性である。笑みを浮かべながら髪を払うマジョンナの様子を見て「かなわないわ」と感じながら、気を取り直して授業を始める。「みんな、今日はとっても素敵な新しいネイティブの先生を紹介するわ。マジョンナ先生よ」 名を呼ばれた彼女は一歩前に出て、一度教室内をぐるりと見渡すと、あいさつを始めた。「ハーイ、皆さん!Nice to meet you. マジョンナと言いマス。これカラ皆さんと楽しく英語を学んでいきたいと思ってマス。よろしくネ!」 スラリとした長い手足に、出るべきところは出る、引っ込むべきところは引っ込んでいる理想的な体系。そして何よりも眩いばかりの長い赤髪が、彼女の魅力をさらに引き立てている。 マジョンナはあいさつを終えると、生徒たちに向かって投げキッスをした。 それに対して「きゃー」とか「うぉー」などという反応がチラホラあったが、やがて皆歓迎の拍手で彼女を迎えた。 しかし、巧は拍手などしている場合ではなかった。 この人が…マジョンナ…。 希色の言うとおり、非の打ち所のない美女だった。彼女が本当にミクタの言うマジョンナという人物ならば、いったいどのような秘密を握っているのだろうと思う。そしてニージョは彼女の元にいるのか、彼女らの関係とは…様々な考えが頭の中で巡る。 拍手が鳴り止んだところで英語教師が付け加えた。「マジョンナ先生は三年生の各クラスと、他の学年のクラスも少し担当されているから、毎回っていうわけにはいかないけど、みんなが英語を楽しく学べるように頑張ってくれます。もう十一月だから一緒に学べる期間が短いけれど、マジョンナ先生と楽しく仲良くやっていこうね!」 そして教師は、生徒達の「はーい」という返事を確認すると、「では授業を始めます」と教科書を開くように促した。「今日は八十九ページだったわね。…あ、そうそう、宿題のプリントはしてきた?今回はマジョンナ先生に見てもらうからね」 そう言われて「え~」などと言いながらプリントを取り出す生徒達。巧が前方を見ると、詩織が希色に対して指で輪っかを作り、オーケーのポーズをしていた。休み時間の間に終わらせていたようだ。 希色はそれに笑顔で応えると、今度は後ろの巧の方に振り向き、目を合わせて頷いた。どうやらスーパーで会ったというのは彼女で間違いないらしい。巧も頷き返した。 そしてチラッとマジョンナの方を見ると、偶然か否か彼女と目が合い、巧はビックリして慌てて視線を逸らした。 プリントを集め終えると授業を再開し、英語教師が文章を読み上げる。「The environment in the world is threatened by global warming now. えっと、この文を誰に訳してもらおうかな…じゃあ、マジョンナ先生に決めてもらおうかな?」 マジョンナは自分に振られると、「OK」と言って教室内を見渡した。 巧は先ほど目が合ったために当てられるかと思い、その間下を向いていたが、当てられたのは別の生徒だった。 マジョンナはしばらく「ウ~ン…」と唸っていたが、しばらくすると「oh!」と小さく叫んだ。「イエロー!キイロ!!アナタはディスクラスだったのネ!?また会えてうれしいワ!じゃあ、Are you OK?」 呼ばれた希色はマジョンナと周りからの視線に戸惑いながら「は、はい…」と立ち上がり、英訳を始めた。「現在、世界の環境は地球温暖化によって脅かされています」 希色がその英訳の正誤をマジョンナに目で確認すると、彼女は「Very very good!」と手を叩いた。その反応に希色は安心して座る。 そして英語教師が再度答えを確認する。「はい、立花さんその通りよ。みんなもこれくらいの文法は楽勝になってきたかな? …それよりも立花さんはマジョンナ先生とお知り合いなの?」「あ…はい、昨日近くのスーパーで声を掛けてもらって…」 希色がそう言って笑顔になると、マジョンナもその時を思い出したのか、「キイロ…グッドネームよね!チヂミ作ったノ?」 そう、会ったのはちょうどチヂミの材料を揃えている時であった。希色はその言葉に閃いたのか、「あ、はい!実は今日持ってきてるんですよ。おいしく作れたので後で先生の所にも持って行きますね!」 と話を持っていった。 巧も、これで会いに行くいい口実ができたと思い、希色に心の中で感謝する。「oh!サンキュー!楽しみネ~待ってルヨ!」 マジョンナも嬉しそうに言葉を返した。「ふふふ、もうすっかり仲良しって感じね。そっか~、三組はチヂミなのね。うちのクラスは定番中の定番で焼きそばだけど、負けないわよ~」 英語教師も文化祭の話題に乗っかって語りだすが、それもそこそこにし、続きの文を読み上げる。「…えっと、次のこの文だけど、今度は誰がいいかしら?」 と言ってマジョンナの方に目を向けると、彼女はもうすでにターゲットを決めていたようで、すぐに口を開いた。「あそこの…後ろから二番目のカレ?ネームがわからなくてごめんナサイだけど…stand up please?」 その視線は明らかに巧を捕らえていた。 マジで…?さっきのはフェイントかよ…。 皆の視線が一気に巧に集中する。「は、はい…」 頭を掻きながら立ち上がると、マジョンナがニッコリと笑って言った。「アナタは、キイロのフレンドでしょ?? sheと一緒にガッコウに来てるのヲ見たから…」「えっ!?」 まさかそんなことを言われるとは(しかも見られていたとは)思いもしなかった巧は、明らかに動揺した。 マジョンナの発言に教室内がざわつき、どこからともなく「ヒューヒュー」だの「マジ?」だの冷やかしの声が聞こえてくる。「な、なんだよ、そういうんじゃ…」 顔を真っ赤にして抵抗したが、ふとした瞬間に希色と目が合う。 希色も同じく顔を真っ赤にしていた。言い返すのも恥ずかしいのか、顔を上げることもできず下を向いている。 そういう扱いをされると何だか意識してしまう。 そこで英語教師がパン、パンと手を叩きざわつきを鎮める。「はいはい、すぐそういうことに反応するんだから。今はそういう時間じゃないでしょ?…赤崎君、答えを聞いていいかしら?」 名を呼ばれてハッと我に返った巧だったが、「あ、あの…すいません、どこからでしたっけ?」 余計なことに囚われ、完全に当てられていたことなど忘れてしまっていた。 周りに笑われ、さらに顔を赤くする巧。 恐るべしマジョンナ。曲がった考えで彼女をただ者ではないと感じるのであった。 再度希色の方に目をやったが、赤い顔のままではあったものの、今度は笑顔を見せていた。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.07.04
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あっという間でした。地元での五日間。食っちゃ寝、飲んじゃ寝の毎日でしたが汗帰省二日目で2キロ太ったと前の日記に書きましたけど、せめて今日まではと、最後の日まで美味しいものを食べたいだけ食べちゃいました。それでさっきもう一回体重計に乗ってみたんですけど、不幸中の幸いというべきか、太ったのは2キロでとどまったようです。帰ったら頑張ってやせなきゃなぁ。。昨日は友達と飲んだんですけど、そこで友達に「サワデーは自分を変えることができてない」と言われました。実家に戻ってきて友達と話すと、過去を振り返っては考え込んでることが多かったんですね。そんな話を何度もして、色々と話したはずなのに。他人のいいところを真似することができてない、と言われたんです。自分を自分としか思えてない、変わる自分も自分なんだから、と。俺、大学の友達には、入学当時からしたら変わったね、って言われてるんですね。だから、全く逆のことを言われて混乱してしまって。場所によって自分の態度を変えているつもりは全くないんですが。。他人からみる自分って、その数だけあるのはわかるんです。最近では、自分の中で「自分」というものの整理が付いてきて、「考えすぎないこと」「すべては考え方によってどうとでも変わるということ」を念頭において、自分なりに前に進んでいるつもりだったので、今回の指摘は、また、考えなければならないのかどうか、頭を抱えるとともに最もなことを言われたので、ショックが大きかったです。「サワデーのことが大事な友達だからこそ、言うんだからね」と言われた時には、とても胸にこみ上げてくるものがありました。「これから色んな場面に出くわして考える時があると思うけど、 その時は俺の顔を思い出して、こんなこと言ってたって思い出してほしい」と。どんな自分も、自分。それを、俺はまだ受け入れることができていないのかもしれません。話をしてくれた色々な人の顔を浮かべながら、もう少しだけ、考えてみようと思います。
2006.07.02
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昨日は内定者懇親会でした。勉強会はほどほどに、社員さんたちも早く飲みたかったようで、夕方5時からという早い時間から飲み会がスタート。皆さん飲むわ飲むわ。社員さんたちはおんなじ人が連日地方を変えてこの懇親会をやっているそうで毎日飲んでいるというのに、全くつぶれる様子はありませんでした。気の合う仲間との出会い、そして楽しく過ごせる先輩社員さんたちと出会うことができて本当によかったな、と思っています。結局、11時近くまで飲まされ続けていたので、今日は遅く起きて、実家のパソコンから更新しています。今日も友達と会って夜には飲む予定。明日は家族と飲む予定。明後日は別の友達と…。身が持つのか心配です汗と、言うわけでしばらく小説その他更新が遅れてしまうかもしれませんがすみません。。ではでは数日地元を満喫して参りますm(__)m
2006.06.29
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2 急いで亮介のクラスである六組の教室へと駆けつけた二人だったが、巧は重要なことを忘れていた。「あいつ…遅刻が多かったんだった」 時計を見ると、まだホームルームの二十分以上前である。こんな時間に奴が来ている訳がない。 亮介は最近、近道を見つけたんだと言って、そこを走っていけば家を遅く出てもギリギリで遅刻はしない、と自慢げに言っていたのを思い出した。「浅葱くん、来てないみたいだね…早く来すぎちゃったかな?」 希色が教室の中を覗き込むが、教室にはまだ半分の生徒も来ていない。ちらほらと勉強やお喋りをしているのが数人いるくらいだった。「希色ちゃん…ごめん、気付くのが遅かった。たぶん会っても話す時間ないと思うし、出直そう…」 巧はそう言って自分達の教室に行くよう、希色を促した。「で…どうしよっか」 三組の教室へとやって来た二人。巧の席と、その隣のまだ来ていない生徒の席にそれぞれ座り、今後の相談を亮介なしで進める。 巧の問いに希色はしばらく唸ってから、思い出したように口を開いた。「とりあえずは昼休みまでは動きようがないし、昼休みになったら職員室に行ってみよう?私一応面識あるし、上手くいけばどこに住んでるかとか教えてくれるかもしれない」「そうだね」 それが妥当だと思う。巧は素直に頷く。「そうそう、昨日作ったチヂミも持ってきたから、昼休みにはみんなに食べてほしいんだけど、そんな暇あるかな…」 そう言えばチヂミのにおいがするようなしないような。「あ、そうだったね。まぁ、昼休みじゃなくても、間の休み時間でちょこちょこ食べていってもらえばいいんじゃない?」「そっか、その方がいいかもね!みんなおいしいって言ってくれるかなぁ」「大丈夫!味は俺が保障するよ」 巧がそういうと、希色は「ありがとう!」とニッコリ笑った。 そんな話の折、ふと後ろの黒板に記されている今日の時間割を見ると、巧は「あっ」と声を漏らした。 希色が「どうしたの?」という目で巧の答えを待つ。「昨日のゴタゴタで、今日の英語の宿題やってなかった…」 巧の言葉に、希色も目を大きく見開いた。「あっ!そうだよ、どうしよ~私もやってない!」「大丈夫だよ、英語四時間目だし、今からやれば間に合うって」「そっか、そうだね!そうと決まれば早くやろうやろう!」 希色が宿題を忘れたことなどほとんど聞いたことがない巧。塾などには通わずとも、絶えず高い成績をキープしている彼女を、よほど勉強の習慣がついているのだろうと感心していた。 そんな希色が宿題を忘れて慌てているとなると、変に心強く思えて安心してしまうのだった。「どうしたのー?二人して。朝から仲がいいんだね~」 二人が鞄から宿題のプリントを取り出していると、希色の友人である詩織がやってきて、何をしているのかと覗いてきた。 背が少し高めの、元バレー部の女の子。サラサラのショートヘアが似合う、サッパリとした性格の持ち主である。「あ、しおりん!おはよう!今日の宿題やってないのを巧くんと話してたら思い出して。慌ててやってるとこなんだ。しおりんはやってきた?」 詩織は「ううん」と首を振ると、ため息をついた。「宿題あるのはわかってたんだけどね、塾もあったし、帰ってからやる気なんて全然しなかったからまだやってないよ。それにしても、希色ちゃんが宿題忘れるなんて超珍しくない?」 希色は「そうだっけ?」と首を捻ると、宿題のプリントに取り掛かりながら声を掛けた。「しおりんも早くやらないと間に合わないよ?」「うーん、そうしたいんだけど、なんか疲れちゃって。最悪英語の授業中にやるかも。どうせプリント集めるの終わってからでしょ?」 希色もなんとなく詩織のその気持ちが分かった。大好きな部活が終わって勉強一本の生活になり、尚且つ塾まで通い始めたとなると、ストレスは溜まる一方であろう。「大丈夫?結構塾って遅くまでやってるもんね…私、これ早く終わらせて余裕がありそうだったら手伝うよ?」 希色の気遣いに詩織は少しだけ笑顔に戻ったが、「うん…ありがと。まぁできるだけ自分でやるつもりだけどねー。んじゃ頑張ってね、お二人さん」 と、それだけ言うと自分の席に着き、そのまま机に突っ伏して眠りの体勢に入ってしまった。 その様子を見届けると、そのまま顔を見合わせる巧と希色。「よっぽど疲れてるんだね…。私、親に塾に行くかどうか聞かれたときに断っといてよかったなって思ってるんだ。自分のペースで勉強したいし、負担が大きそう」「う~ん、確かに」 家計が厳しく塾に行っている余裕などない巧にとっては複雑な心境である。塾に行っている詩織も、自分のペースできちんと勉強を進めていっている希色も共に羨ましかった。巧はある程度強制力がないと、どうしても少し怠けてしまっていたので、塾に通いたくもあったのだが、周りの通っている連中を見るとあまり(精神的にも肉体的にも)余裕のある者がおらず、それはそれで歓迎できるものではなかった。 そうこうしているとホームルームも間近の時間となり、教室にもダラダラと登校組が流れてきた。「じゃ、巧くん、また後でね!」 座っていた席の生徒も登校してきたので、希色も自分の席に戻っていった。 引き続きプリントに取り組む巧。 …この分だと結構早く終わるかも。プリントの大きさの割には問題数も少なかったので、何とかなりそうだった。 そう言えば、英語の時間にもしかしたらマジョンナって先生が来たりして。希色ちゃんは三年生担当だって言ってたし…。 そんなことを考えていると、ちょうど閉められていた教室の引き戸が開けられたので、巧はマジョンナが現れたかと一瞬思ってしまったが、入ってきたのは担任の数学教師だった。「はーい、ホームルーム始めますよ~。皆さん席について~」 と言いながら、担任は相変わらず眼鏡の位置が気になるのか、何度も指で眼鏡の真ん中をキュッと押し上げていた。 眼鏡、変えればいいのに。といつも巧は思う。 しかしそんなことより、英語の先生と比べて全く宿題を出さない担任には感謝していた。「問題集に溢れるほど問題があるんですから、それを繰り返しやっていれば大丈夫です。わざわざ場所を指定して宿題にする時期じゃないでしょう?皆さん頑張ってますから、私はその辺は信じて任せることにします」 と彼は以前に言っていた。 しかしその想いに巧は応えられておらず、申し訳なく思う。他の教科の宿題をこなしていると、どうしても数学が後回しになりがちなのである。 勉強、しなくちゃいけないのになぁ。 こんな大事な時期に、どうして別の厄介事に巻き込まれ、振り回されなければならないのかと、再びため息をつきそうになり、慌ててそれを止める。 …そんな事言ってる場合じゃないか。とりあえずやれることからやらなきゃ。プリント終わらせて、昼休みに問題の先生と会う。 場合によってはミクタに責任を追及し、勉強を手伝わせるというのもアリだ。「一時間目は数学ですからねー、今日もバリバリ問題集を解きますよ~」 担任の一言に、教室のあちこちで「え~…」だの「もう嫌~」だのと不満の声が上がり、ざわついた。「これからはもう我慢勝負ですからね。まぁその中でも楽しむ気持ちを忘れずに頑張りましょう。皆さんの力を信じてますよ」 「信じてますよ」は担任の口癖だった。根拠もないくせに、と思うときもあったが、その言葉に救われる時もある。 担任が出席簿を閉じたのと同時に、一時間目の前の休み時間を知らせるチャイムが鳴った。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.06.27
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探れ!赤髪美女の正体 1 翌日。 巧は昨日よりは時間に余裕をもった登校途中、頭の中ではかなり余裕のない思考を巡らせていた。「どういうつもりなんだ…?」 結局、朝になってもミクタが姿を現すことはなかった。 朝、歯を磨く際にももう一度鏡の前でその存在を確認してみたのだが、こちらに出てくる気配など全くなかった。 今日は問題の新任教師、マジョンナと接触し、ニージョの所在を掴まなければならないと言うのに、話もできないまま家を出る時間になってしまった。 それに、ミクタの言うとおりだとすれば、こちらの世界に戻ることができるのは、自分がいる鏡の前だけのはずだ。万一学校の鏡から出てこられなどしたら、それこそとんでもないことになる。 さらに気になるのは、もう一人の自分が別人格として好き勝手に動き回っているというのに、鏡にはその姿が映らないということはなく、そのままを映し出しているということだった。果たしてこのままミクタはこちらの世界にくることはないのか、それともそもそも昨日の出来事自体が本当にあったことなのかどうかすらも、巧は頭の中で結論付けることができなくなっていた。 と、いうことは、希色の方はどうなのだろうか。 ロイキの場合も同じであるとしたら、こちらの世界に来る時には希色を通しての鏡からしか来ることはできないということになる。 昨日は希色の身を案じ、何とか誤魔化すことはできたものの、もし今朝になってまだ真実を告げないままに突然希色の前に現れたりしたら…そちらの方もかなり心配である。 そこまで考えてしまうと、学校まで歩む足どりも、どんどん重みを増していくような気がした。 しばらく考えを巡らせていると、巧は後ろから声をかけられた。「巧くん!おはようっ!」 後ろを振り向くと、希色がこちらに駆け寄ってきていた。「あ、希色ちゃん…おはよう」 そう返事をする巧の横顔を、希色は不思議そうに見つめたが、すぐに笑顔で応える。「どうしたの?そんな顔して、また元気ないみたいだけど…。昨日は私のこと励ましてくれたじゃん!おかげで昨日のこと引きずらずに済んで、今日も元気に家出て来れて、感謝してるんだ。巧くんも元気で居てくれなきゃ困るよ~」 懸命に自分を励まそうとしてくれている希色の気持ちが嬉しくて、巧もつい笑顔になる。「ごめんごめん、今日はちょっと考え事してただけだからさ。心配しなくて大丈夫だよ。ありがと」 それを聞いて、希色も「よかった」とさらに笑顔になる。 この様子だと、ロッキーとの対面はなかったのかもな。巧はほっと息をつく。 しかしやはり気になることであるので、少し間を置いて、遠まわしに訪ねてみた。「あのさ、希色ちゃん、今朝家で変わったことなかった?恐いこととか…」 希色は笑顔のまま、頭の上に疑問符を浮かべる。 巧はそう聞いておいてすぐに後悔した。 そんな聞き方をしたら、勘のいい人なら真実を悟りかねないではないか。 しかし幸いなことに、その心配には及ばなかった。「恐いこと??どうして?…あ、昨日のこと、心配してくれてるの?その事だったらほんとに大丈夫だから気にしないでね。今朝は気持ちよく目が覚めたし、昨日みたいな夢も見なかったよ。なんだかごめんね、余計に心配させちゃったみたいで…」 と希色は謝罪をしだしてしまった。「い、いや、こっちこそごめん…」 思わず謝罪の言葉が口をついて出てしまう。「え?何で巧くんが謝るの?」 すかさず突っ込みを入れる希色。 希色のその優しさを受けると、巧はこちらが隠していることが本当に申し訳なく思ってしまう。一瞬、流れで真実を伝えてしまおうかとも思ったが、その言葉は奥に引っ込み、代わりに別の言葉を引き出した。「あ…いや、ごめん。そうじゃなくて、今朝から…いや、昨日あの後家に帰ってから、ミックの姿が見えないんだ。だから、もしかして希色ちゃんの所に現れたりしてないかな、って思って」 巧としては咄嗟の言い訳のようでかなり強引に話をつなげたつもりだったが、希色は話通りに受け取ってくれたようだった。「えっ?ミックくんが??ううん、私の所には来てないけど…。そっか、鏡の中とこっちを行き来できるんだっけ」「あ、うん、そうなんだ。だからもしかしたら、って思って」 巧はそう言ったが、希色が鏡の移動のノウハウを知らないからこそ言えるセリフである。「そっか…ミックくんが出てきた時はびっくりしたなぁ。いきなり手が出てきて…あ、やめとこう。昨日のあの夢思い出しちゃいそう。でも困ったね、今日はマジョンナ先生と会うけど、その先のことって何も話し合ってなかったし…」 希色も頭を抱えてみせる。やはり気を失う以前のことは鮮明に覚えているようだ。昨日の希色の身に降りかかった出来事に関しては、本当に夢と割り切ってしまっているようだった。「そうなんだよ。昨日帰ってからその辺りを話し合っておこうと思ったんだけど、肝心のミックがいなくて…今朝も鏡を確かめてみたんだけど、出てくる様子もないし。そのことでさっき悩んでたんだ」 ここでようやく話が本題に繋がる。「そうだったんだ…」 希色もやっと話を飲み込めたようで、巧が大丈夫そうで半分安心、話の内容で半分心配、の表情で共に考えを巡らせた。「もしかして、浅葱くんのところだったりして!まさかとは思うけど…。今日マジョンナ先生に会ってからどうするかとかも話したいし、早目に学校行って浅葱くんに話聴いてみようよ!」 思い立ったら行動は早い希色。善は急げとばかりに駆け足になり、巧も付いてくるように後ろを振り返っている。「う、うん…」 希色にはロイキが現れてはいないかの確認のために聞いたが、まさか亮介のところに現れてはいないだろう。彼のところにはミクタもロイキも移動のしようがない。亮介にも「もう一人の自分」が現れたなら話は別だが。 巧はそこまで考えると、例の手鏡を机に伏せたままだったことを思い出した。「ま、いっか」 わざわざ持って行くものでもなし、他人が見るようなことさえなければ問題ない代物だ。逆に持って行ってまた同じ惨劇が起きたとなればそれこそ問題である。 それよりも今は、三人で話し合い、マジョンナという先生と対面した後にどうするのかということ、そして、その問題の先生(いや、先生とは表向きの仮面である可能性が高い)がどんな人物であるかということが新たに心の中を大きく占め始め、巧は希色の後に続いた。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.06.27
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ちょっくら一週間弱実家に帰省してきます。内定者懇親会が地元であるんで、帰省にかかるお金は企業持ちだからタダで帰れちゃうんです☆なので、すぐに帰っちゃうのはもったいないので、何日か滞在してきます。懇親会ではどんな仲間達と出会えるのか、友達や家族と飲みに行くのも楽しみです(^_^)そこで色々な人と話をして、最終的に勤務地をどこにするか決めようと思ってます。最近バイトが忙しくてなかなかゆっくりする機会がなかったからパーっと羽伸ばすぞ~!…ついでに。今かなり久しぶりにあいのりやってたんで見てみたら、ちょうど告白のシーンでした。一度断った後の恋が実ってました。いいなぁ。最近恋を忘れてるような気がするんで、ちょっとうらやましくなりました。
2006.06.26
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「んじゃ、俺も帰るわ」 希色の家から巧の家に戻ってくる途中、いつもの分かれ道で、亮介は巧とは別の道に歩みだしながら振り返って言った。 亮介の家は巧や希色の家よりはそこそこ北に坂を上ったところにある。その辺りは山が近いので、巧の家の辺りよりさらに静けさの増した環境である。「あぁ、うん。親父さん、相変わらずなん?」 巧が言うと、亮介は苦笑いをした。「まぁね。最近じゃ口も聞かないし。俺にとってはその方が楽だけど」「う~ん、俺は良くないと思うけどな…色々言われてる時の方がまだいいよ。会話がなくなるのはまずいんじゃ…」「何でか知らんけど、親父は俺にばっかつっかかってくるしな~、母さんはすでに俺を諦めてる感があるし」 と、そんなことを亮介は笑顔で言ってのける。 亮介は両親と仲が上手くいっていない。兄弟は姉と弟がいるが、兄弟仲はいい。ただいつ不安材料となっているのが亮介であるため、親からはあまり歓迎されていないといった感じだろうか。 巧も亮介の家に遊びに行った際、彼の父親と対面したが、近づくことのできないオーラを放っていた。巧が笑顔で挨拶をしても、「どうも」というだけで笑顔は返ってこなかった。しつけに厳しい父親らしく、生活面において衝突することがしばしばだという。言われてみれば、キャラに似合わずフォークやナイフの使い方が完璧だったのが印象にのこっている。 一方勉強面で悩んでいるのは母親である。お互い話はするようだが、亮介は成績が悪い(学年で下から五本の指に入る)ためか、最近は期待されることがなくなってきたとのこと。その代わり、小学生の弟は勉強もできるようで、今から英会話に塾など、過度な期待をかけられてかわいそうだ、と亮介は以前に話していた。「でもさ、亮介は勉強以外で頑張ってたんだしさ、俺はそれでいいと思うんだけどな~」 巧は本当にそう思っていた。陸上部では1、2を争う実力の持ち主だったし、部活以外でも自主トレに励む姿を見かけていたからだ。 巧の発言に亮介は首を振る。「ま、そうは言っても部活はもう終わったし?受験が近づくにつれて、母さんはだんだん機嫌が悪くなってくるわけよ…あ~嫌やなぁ期末とか受験とか」「まぁその辺はおばちゃんの気持ちもわかるけどね。マジで頑張んないと亮介ヤバいんじゃない?」 と、ハッパをかけるつもりで言ったのだが、このあたりはさすがというか、亮介は得な性格をしている。亮介は尚も笑顔で言ってのけた。「あー、多分大丈夫だって。陸上の推薦で行けるし」「は?大丈夫って言ったって…そりゃ可能性はあるけど、お呼びがかからなかったらどうするんだよ?」「ははは、そんなことタクが心配しなくていいって。それにタクだって推薦もらえるんじゃないの?生徒会とか入ってるし、成績もいいしさ」 巧は生徒会において生活委員長の役目を務めている。と、言っても担任からの熱烈な頼みに元々人の頼みを断れない性格の巧が根負けし、引き受けている形なので、生徒会でバリバリ頑張っているという思い入れは巧にはない。「え?…全然そんな期待してないよ。成績いいって言ったって、定期テストがそこそこいいだけで、模試は全然だしなぁ。要するにその場しのぎってだけ?頑張らなきゃなぁ」 実際、推薦入学なんて全く考えていなかった。まぁ推薦がもらえるものならもらいたいけれど。みんなが塾に通っている手前、模試の成績が最近下がり気味なのは焦りを感じる。 巧はそこまで考えて思い出した。「そうだよ、今日は元々勉強会が目的だったのに」「あ…そう言えばそうだなー。今思うとアレが本当に起きたことなんかどうか、俺も自信ないや」「ごめん、あんなことに巻き込むつもりはなかったんだけどさ」 巧が謝ると、亮介は眉をしかめて、「…ほんとだよ。全くタクのせいで」 とそこまで言うと意地悪くニヤリと笑った。「…って言うのは嘘だけど!タクの方が被害者なんやし、俺のことなんか気にしてる場合じゃないやろ?今から家帰ったら大変そうだなー。あぁかわいそうなタクちゃん」 それを考えるのは意識的に避けていたのに。途端に帰るのが億劫になり、黙り込む巧。「ま、二人ともいい奴そうだし?タクならなんとかできるって!んじゃ俺も早く帰らないとマジで怒られそうだし、明日無事に学校来るように祈っとくよ。んでもって立花さんも言ってたように、マジョンナとか言う先生を拝まなきゃな!じゃ、また明日!」 亮介はそこまで言い切ってしまうと、そのまま家へと向かって走って行ってしまった。「…」 無責任な奴。 一瞬はそう思ったが、いざという時は亮介も協力してくれる。場を和ませてくれる亮介には感謝していた。それを思い返して、巧は一人、ニンマリとした。 7 自分の家の前まで戻ってくると、二階部分に明かりが灯っていた。「はぁ…」 今日は寝付くことができるのだろうかという不安を抱きつつ、ドアを開けて中に入る。 チヂミのにおいがまだかすかに残るリビング、一連の出来事はやはり現実だったのだと、複雑な気持ちになった。 そのまま二階に上がろうとしたが、「あ…」 テーブルの上の、今回の事件の元凶となった物を見つけ、そちらへと方向を変えて歩む。例の、二人の「もう一人の自分」を生み出した手鏡である。 触ろうかどうしようか迷ったが、これをどう処理してよいかミクタに聞いておいたほうがいいと思い、手鏡を手に取る。もちろん、鏡の面は見ないように注意を払いながら。 もし面を見てしまって自分がもう一人増えてしまったら…などという恐ろしい考えが浮かんできて、巧は慌てて首を振る。 手鏡を手にし、明かりが漏れている自分の部屋を目指し階段を上る。「ミック?」 呼びながら部屋へ入ったが、応答もなければ部屋には人っ子一人いない。「あれ?」 他の部屋にいるのかと思ったが、ベッドの上に何か書かれた紙切れが置かれているのを見つけた。誘われるままに手に取り、読んでみる。「帰ってくるのを待っててもよかったけど、 ボク達がいるとどうせ寝られないだとか何とか 文句を付けられちゃかなわないし、 ロッキーとも話しとかなきゃならないこともあるしね。 また例のように鏡の向こうに行っとくことにするよ。 聞きたい事は山ほどあると思うけど、また今度。 今日のところはボクの気遣いを有難く受けて ゆっくり休んで。 それじゃ、また気が向いたら出てくるよ。 」 ミクタからの伝言だった。「何だよ…」 相変わらず引っかかる言い回しにむかつきながら、「どうするんだよ、これ。無用心だなぁ…」 持っていた手鏡の面の方を無意識に見そうになり、慌てて裏を向けると、そのまま自分の机に伏せておいた。「ふわぁぁ」 大きな欠伸が突いて出る。 時計を見ると、まだ十一時前である。 いつもならもう少し起きて勉強でもするところだが、今日一日で色んなことが起きすぎて、今になってどっと疲れも出、とてもそれどころではない。 今日は寝てしまおうと思いベッドに横になろうとしたが、まだ歯を磨いていなかったことに気付き、急に重くなった足取りで一階の洗面台を目指した。「そういえば…」 ミクタが出てきてから今日一日、まだ鏡を見ていない。 そのことに気付くと、途端に洗面台へ行くのが恐くなった。 もしかして、鏡を見てももう自分の姿は映らないのではないか? 巧は心臓をバクバク言わせながらも、部屋へと引き返すことなく洗面台の前へと来ると、心を決めて電気を付けた。 ポチッ。 蛍光灯が点滅しながら辺りを照らし出す。 そして恐る恐る鏡に向けて顔を上げる。「……!!」 ……。 鏡の向こうには、今の自分そのままを映した巧がそこにいた。 ……? 鏡の向こうの自分が違う動きをしていないか、まじまじと見つめて確かめてみる。「大丈夫…みたいだ」 そう言った巧の口の動きもそのまま鏡は映し出している。 (いつでも同じ動きはしてあげられるんだし。別にそれでいいんじゃない?) 途端にミクタがそう言ったセリフを思い出した。「まさか、ねぇ」 疑問に思いながらも鏡をコンコンと叩きながらミクタの名を呼ぶ。「ミック!?本当に真似してるんじゃ…?」 鏡を叩いておいて、その自分の手が鏡の向こうへとすり抜けた時のことを思い出したが、これも頭を振り、自分を落ち着かせようとした。 ミックはロッキーと話をしているんだし、こんな真似をいちいちやっていては話などできないはずなのに。 何度も名を呼び反応を確かめてみるが、目の前の自分が変化を起こすことはなかった。 巧は諦めて歯を磨くことにした。 もしかしたらこれは、全部夢だったのかもしれない。 磨きながら、今日一日起こったことに考えを巡らし、明日からの生活への大きな不安と、もしかすると朝起きたら何事もなかったようにそのまま過ごせるかもしれないという期待が、心の中で巡り巡った。 歯を磨き終わり、自分の部屋に戻った時、再びミクタの残したと思われる紙切れを見つけた。巧はその日最後の大きなため息をつくと、何も考えないようにして、そのまま眠りについた。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.06.24
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人間関係に大きく影響を及ぼすと言いますよね。実は俺、友人に10万以上のお金を貸しているんですが(自分でもちょっと…と思います)やはりいかに信頼しあった者同士でも、お金のやりとりだけはしないべきなんでしょうか?もちろん、俺もそう思います。貸し借りがないに越したことはないですし、ないということはお金をめぐってのいざこざなど起きないのですから。俺と友人の間では、借金が10万になった時点で誓約書を書かせました。お金を貸しているといっても、彼が生活に困っているなどという理由ではないんです。趣味にお金をつぎ込むあまり、足りなくなっては俺に借金を申し出るのです。定期的に返済はしてくれているのですが、上乗せで借りたりしているので変わらない状況です。その計画性のなさには呆れて、これ以上貸し借りを続けていたのでは、いかに返済をしてくれていてある程度の信頼があるといってもそれが揺らぐ可能性もあること、人を都合のいい金貸しと思ってほしくないということ、いつまでも人を当てにして計画性のない買い物をするべきでないこと、多くを口を酸っぱくして言いました。彼は元々裕福な方の家庭の出、あまりお金に苦労したことがないようです。稼ぐ時は稼ぎ(長期休暇になるとがむしゃらに働き)、一部を返済にあててくれてはいます。本人は社会に出たら自分で稼ぎもあるし生活も自立してやるのだから、今は学生時代の最後の甘え。仕事を始めれば計画的にやっていく、何も返済をしていないわけでもないし、俺の性格(やるときはやるという)を知ってるならそんなに心配しなくても大丈夫、と言われるのですが…。やはり、心配です。完済はしてくれると思うのでその辺りの心配はないんですが。本当に今そんな生活をしていていざという時に切り替えができるものなのか。そして友を信頼し続けてこんな大金を貸している自分はやはり間違っているのか。別に貸すのをやめたからといって友達関係が崩れることは絶対にないので大丈夫ですが。どんなに信頼できる相手であっても、そんな心配がうまれてしまうのはよくないです。逆に信頼しあえる友人だからこそ、そういうことは真剣に話して、考えてほしいのです。お金の大切さを、もっと分かってほしい。まぁ、何に使おうと個人の自由ではあるのですが。これは本人が社会に出て直に感じてもらうしかないのかもしれませんね。あ、なんか長くなっちゃいましたね汗 う~ん、お互い様なのかもしれません。。
2006.06.23
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6 夜十時過ぎ。 巧と亮介、希色の三人は希色の家までの夜道を歩いていた。十一月に入ると、外はひんやりして肌寒い。 住宅地らしく、辺りはしんと静まり返っている。雨も再び降り出した様子もなく、道路も乾いてきていた。この分だと、明日は晴れかもしれない。「ごめんね、私、いつの間にか…」 頬を赤らめて謝罪をする希色。実際は彼女に悪いところなど何もなかったのだが。「いやいや、気にしなくていいって。疲れてたんだよ、きっと」 巧は真実がばれないよう、ごまかしの言葉を作る。「でもね、変な夢を見たっていうか…すごくリアルだったんだけど、鏡の中からもう一人の私が出てきたの…!私の目の前に顔が近づいて。もう恐くて…」 希色は先ほどの事件を思い出し、赤らめていた表情を今度は青ざめていく。 よほど恐かったのだろう。そのことは意識を失ったことからもわかったが、希色を家まで送ると言った時には心底嬉しそうだった。「えっ!?そんなことが?…それは恐いね~」 やっぱ覚えてたんだ…。 巧は、バレるのも時間の問題だと言っていたロイキの言葉を思い出した。 希色ちゃんを送って、帰ってからミックたちにどうやって事実を希色ちゃんに伝えればいいか相談してみよう。 ただ、せめて今夜だけは混乱させるようなことはしたくない。そのためにはどう返事をしていいものやら。 意識をすると返って墓穴を掘りそうで、巧が返事に詰まっていると、亮介が「立花さん大丈夫だって!実際んなこと起こってないから。タクの話聞いたり、もう一人のタクを見たりしたからそういう夢見たんだって」 とフォローを入れた。 しかし希色の不安げな表情は変わらない。「でも…ほんとに夢だったのかな…。巧くんのことを思うとこんなこと言ったら失礼だけど…もしあれが本当だったら、私、恐い…」 そこまで言ってしまうと、希色は歩んでいた足を止め、今にも泣き出さんばかりに両手で顔を覆った。「希色ちゃん…」 このような状況にあまり遭遇したことのない巧。一瞬どうしたらよいか視線が泳いでしまったが、希色の様子を見るとたまらなくなって、希色の正面にまわって向かい合わせになると、言葉を選ぶように言った。希色はうつむいたままだ。「もし本当にそんなことが起きても、大丈夫。俺と…亮介もいるし、みんな一緒だったら乗り越えられるよ。っていうのも、希色ちゃんがそう言ってくれたから俺、今平気で居られるんだと思う。あの時、協力してくれるって言ってくれた時は、本当に心強かったんだ」 希色はそれを聞くと、えっとちいさく声を発して、顔を上げると巧と視線を合わせた。「希色ちゃんは強いなって思った。もし本当にもう一人の希色ちゃんが現れたとしても、その意気でガツンと言っちゃえば大丈夫だよ!…それにさ、そんなに恐がることじゃないよ。ミックを見たでしょ?きっと悪い奴じゃないよ」「そうそう、問題ないって!逆に楽しくなるかもよ?」 亮介も一言添えて笑い飛ばす。「巧くん…浅葱くん…」 希色は巧と亮介を交互に見て、ゆっくりと目ばたきをした。 巧は希色の目を潤ませた表情を見ながら、こんなことを言っておいて果たしてそれは希色のためになることだったのかと不安になった。しかしその不安は希色が笑顔を見せてくれたことで、すぐに拭われた。「ありがとう…!すごく安心したよ。ごめんね、取り乱しちゃって…。巧くんの家ではあんな風に言ってたけど、ほんとはやっぱり恐かったんだ。でも、巧くんのことを思ったら、私が助けてあげなきゃって思って…」「俺達も、同じ気持ちだよ。希色ちゃんが困ってたら、絶対力になるからさ」 巧は言いながら、夢の話が事実であることを伝えた後でも、希色はまた笑顔に戻ってくれるだろうかと思う。 希色はそのような巧の胸の内も知らず、笑顔で応える。「うん、ありがとう。本当にごめんね、実際に起きたわけじゃないのに…あんなリアルな夢見たの初めてだったし、巧くんの身には実際起きてることだったから、私、急に恐くなっちゃって…。でももう、大丈夫!もしもう一人の私が出てきても、巧くん達がいるし…もしかしたら、その子と仲良くなれちゃうかもだし!…うふふ、そう考えるとおかしくなってきちゃった」 緊張の糸が切れたのか、希色はそのまま腹を抱えて笑い出すと、しばらく笑いが止まらなかった。 巧は希色のその様子を見て、とりあえず今日言ってしまわなくてよかったと思った。この様子なら、今度真実を告げたとしても、希色ならきっと今日のように受け止めてくれるだろう。 巧は一人で頷くと、わずかに笑みを浮かべ、「…じゃ、行こっか。おばちゃん心配するしさ」「巧くん達には心配かけちゃったけどね。うん、行こう!」 その後希色の家までの道中、希色の笑顔が絶えることはなかった。 希色の家の前。玄関の戸のところで希色と母親が話をしているのを、門の外で巧と亮介はその様子を見守っていた。 希色の家は母親の趣味なのか、全体がメルヘンチックに綺麗にまとめられている。綺麗に刈り揃えられた芝生に、白い小さなブランコのある庭。建物自体もちょっとしたお城のようで可愛らしい。 巧は希色が、母親が今度は噴水を付けようとしているという話をしていたのを思い出した。「ただいま、お母さん。ごめんね遅くなっちゃって。恥ずかしいんだけど私、巧くん家で寝ちゃったみたいで。しかも送ってもらっちゃった」 希色が巧達の方を振り返りながら、事のいきさつを話す。「そのまま泊まってきてもよかったのよ?うふふ。…あら、何だか顔色が良くないみたいだけど…?」 母親というのは子どもの変化には敏感である。 すでに涙のことなど忘れかけていた希色は、その指摘に内心驚きながら答える。「えっ…?あぁ、寝起きだからそう見えるんじゃないかな?…やだもう、私どうして寝ちゃったんだろう、恥ずかしいなぁ」 希色はそう言って靴を脱ぎ、玄関から上がろうとしたが、そのままドアの方へと寄って行き、親子で開いたドアから巧達の方を向いた。「巧くん、それから…浅葱くん、だったかしら?ありがとうね。ちょっと上がっていって、って言うような時間じゃないから残念だけど、今度ぜひ家にもいらっしゃいね。気を付けて帰るのよ?」 巧達は希色の母の言葉に小さく礼をする。「そうだよ、その時はまた何か作ってご馳走したげるよ!」 母親の意見に希色も同調する。「ありがとう、喜んで行くよ。また明日ね!」「立花さん、料理上手いから楽しみだな~。その時はまた呼んでよ!んじゃね!」 巧と亮介が手を振って帰ろうとすると、「あ、ちょっと待って!」 と希色がそれを止めた。 二人が「ん?」といった顔で続きを待っていると、彼女は「明日は作戦続行だからね!マジョンナ先生のこと、忘れないでよ?じゃあね~」 とだけ言い、「バイバイ」と口パクで手を振ると、ドアをバタンと閉めた。「…」 巧が閉められたドアを見つめたまま黙っていると、「…立花さん、しっかりしてるなー。そういうことはちゃんと覚えてたんだ…」 と亮介が呟いた。←よろしければ読み終わりの印にクリックをお願いしますm(__)m
2006.06.22
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度々話題になったりすることですが、男女間の友情って成立すると思いますか??俺は成立すると思ってるんですが…やっぱりわかんないです。一度好きになって、振った振られた後の関係であればそれも成り立つって言う意見もありますけど、それはやっぱり振られた方が抑えてる感があるような気がするんですよね汗俺もそんな感じで振られた子と今は前以上に親密だったりするんですけど、時々、自分のことどう思ってるんだろうとか思っちゃうときも正直あります。。それに、また恋愛感情が芽生えないとも限らないですしね。もしくは、相手が全く(見た目が)自分のタイプじゃない場合とかも聞きますよね。これの場合は…お互いそうならどうなんだろう?初めはそれで仲良くても、時間を経てお互いの魅力を知った時には…なんて思っちゃいます。。あとは、1対1の関係じゃなければ続くのかなーなんて考えたりもします。まぁ、どんな前提がついてくるとかで違いますけどね。例えば恋愛が絡まずにずっと友情で続くことを言ってるのかとか。…そもそもこんなことは話題にすることじゃないのかもしれませんね(^_^;)何かアドバイスなど意見をいただけるならよろしくお願いしますm(__)m
2006.06.20
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今日も一日中バイトでした。いや~やっぱり疲れます。精神的にも肉体的にも。どちらかと言えば前者の方が大きいですが。。来るわ来るわ、イライラと嫌味(?)発言の嵐。今日は一日中、何度もシャツ(カッターシャツ)が大きすぎてかっこ悪い~変~などと言われ続けました。最初は我慢できてもやっぱり何度も言われると凹んじゃう俺。。普通よりかなり小柄な方である俺は、Mサイズのシャツじゃちょっとゆるくて何となくピシッと決まらないんですね。襟元も緩くて中のシャツがちょっと見えちゃってるし。ホテルは特に身だしなみには気をつけなければならない場所です。俺が悪いのは間違いないんです。もっと小さいのを探さなきゃと反省しているのに。そんなに何度も言わなくてもいいじゃないですか(>_
2006.06.17
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「もしもし、赤崎です」「あ、もしもし?巧くん?立花ですけど」「…あぁ、おばさん」 掛けてきたのは母ではあったが、巧のではなく希色の母だった。 わざわざ電話を掛けてきたことから察して時間が気になり時計を見てみると、針はもう九時の半ばをまわろうとしていた。 色々あって全く時間など見ていなかった巧は少し驚き、慌てて電話越しに謝る。「あ、すいません、すっかり遅くなっちゃって…連絡もなしに心配でしたよね。えっと…」 普通ならそのまま希色に代わって安心させるのだろうが、今は状況が違った。 ベッドの上で気を失ったままの希色の様子を見ながらどうしたものかと考えていると、「ああ、いいのよいいのよ、巧くん家に行くってことは一度帰って来たときに聞いてたから。一応何時に帰ってくるか聞いとこうと思って。なんだったらそのまま泊まってくって言っても大丈夫よ。巧くんもお母さんがいないから寂しいでしょ?あ、希色から聞いたのよ。でもよく考えたら、泊まられると巧くんのほうが迷惑よね~、うふふ。あら、ごめんなさい、あたしったら一人でペラペラ…」 と一気に言葉が返ってきた。「いやいやこちらこそ…ちょっと待っててくださいね」 おばさんってこんなに喋る人だったっけ、と思いながら適当に相槌を打ちつつ、何か手はないかと部屋全体を見渡す。 そしてベッドの上の希色からミクタともう一人の希色の姿に視線を移した時、巧はある考えが浮かんだ。「ちょ、ちょっと、希色ちゃん…っていうか、もう一人の希色ちゃん?」 受話器の声を送る部分を押さえ、ミクタの隣の少女を呼ぶ。 それに気付いた少女の方は、「え?アタシ??」と自分を指して巧に確認した。 巧もそれを見てちょこちょこと頷き、彼女を手招きする。「なになに?どしたの?」 頭の上に疑問符を浮かべながら、早足で向かってくる少女に、巧は小声で説明を始めた。「あの、さ、ちょっと協力してほしいんだけど…。今の電話の相手が、希色ちゃん…つまりそこで寝てる子のお母さんなんだけど。君も希色ちゃん、なんだよね?よかったら上手くおばさんと話をつけてほしいんだけど…」 少女は巧の提案に素早く瞬きを数回した。「希色?…確かにその子は希色だけど、アタシは希色であって希色じゃないんだ。ミックとキミの関係と同じってこと。ロイキっていうちゃんとした名前があるんだよ」 ロイキと名乗った少女は一息つくと、腰に手を当てて巧に改めて問う。「それで?どうしたらいいの?」「…」 見た目は希色そのものなのに、希色のそれとは全く異なったオーラを放つロイキにしばらく目を奪われてしまう巧。 ロイキがこちらを見返しながら眉を片方あげるのに気付くと、すぐに我に返って説明を続けた。「あ、えっと…とりあえず意識を失ったことは伏せておいて、希色ちゃんの振りをして、家に帰るようにおばさんと話を合わせてほしいんだ」「なんだ、そんなこと?お安い御用よ。アタシそういうの得意なんだ。それに、希色の親とのやりとりはよく見てるしね。じゃ、ちょっと電話貸して」「あ、う、うん…よろしく」 あっさりと承諾してくれたので、巧はちょっと拍子抜けしながらぎこちなくロイキに受話器を渡す。 受話器を受け取ったロイキは、巧と同じように声を送る部分を押さえて一呼吸置いてから、声をかけた。「あ、お母さん?お待たせ!ごめんねー、巧くん家でチヂミ作って食べてたら長居しちゃって。これから帰るから。…うん、うん、はーい、わかった。じゃあまた後でね。うん、バイバイ」 と、切のボタンを押して話を済ませるロイキ。 その様子に、周りで聞いていた一同は皆それぞれに感心する。「完璧じゃん…さっきとは別人だな。いや、同じではあるんだろうけど」 亮介は希色とロイキを交互に見比べ、さらに巧とミクタに視線を移し、またも頭をこんがらがらせた。「すごい…。それで、おばさんは何だって?」 巧も少し尊敬の眼差しでロイキを見つめながら、話の内容を伺う。「ふふん、楽勝楽勝♪ えっとね、まぁ簡単に言えば気をつけて帰りなさいって感じかな」「そっか、ありがとう。感心したよ、全然違和感なかった」 巧のその言い方にロイキはニヤッと笑みを浮かべた。「そりゃーね、希色はアタシなんだもん。で、話はつけたけど、これからどうするつもりなの?希色は家に帰さなきゃなんなくなったけど。さすがにその代役はアタシは嫌だよ?」 ロイキの話している様子を見て、やはり希色と話している感覚にはなれないことに、巧は戸惑いを隠せない。自分と同じ姿であるミクタに対してであっても、それは同様のことだった。 巧は何となしにミクタの方を見たが、たまたま目が合うと、慌てて視線をロイキの方に戻し、問いに答えた。「そうだね…とりあえず、希色ちゃんを起こさなきゃ。そのためには…えっと、ロッキーって呼んでもいいのかな?君にはどっかに隠れててもらわないと」 「ロッキー」と呼ばれ、ロイキは笑みをはっきりさせた。「うんうん、そう呼んでもらった方がしっくりくるよ。なるほど、あくまでアタシが出てきた事実を希色に隠しとくってことね。それでもいいけどさ、言っとくけどそれじゃ一時しのぎにしかならないからね?」「え?」 すぐにはOKかどうか分からない返事に、思わず聞き返す巧。「だから、本人にわかるのは時間の問題だってこと。ま、希色なら大丈夫だって。だってアタシなんだもん。確かに今ばらしちゃうと負担かかるだろうし、対面を後にするのはアタシも賛成だけど。ね?ミック」 ロイキは自分のことながら希色のことを冷静に判断し、ミクタに意見を求める。「あぁ、ロイキがそう言うなら、それでいいんじゃない?ただ、出てきたからにはそれなりに上手くやってよ?ただでさえややこしいわけだしさ」 ミクタは慣れたように言葉を返し、ロイキと共に頷いた。 その様子に巧は、二人は鏡の向こうではどのような関係なのだろう、と思った。自分と希色のように気心が知れた仲と言うのは同じようだが、なんというか、友達というよりパートナーと言った方が的を得た印象を受ける。「オッケー、でもね、鏡の向こうに行っちゃうと希色のところにしか出られなくなるから、この家のどっかに隠れとくことにするよ。その間に…巧、上手く希色を送り出してね」 ロイキに言われ、巧は心配になって聞き返す。「え、ここにそのまま居るの!?…それってなんか困るっていうか…」 実際困る。仲がいいとはいえ、希色を家に泊めたことは今までにない。まぁ、今回相手は希色ではないが、希色なのだ。女の子を家に泊めることにこれまた戸惑う巧。 そしてもう一つ心配なことに気付く。「それにさ、朝希色ちゃんが鏡を見たりしたら…ヤバいんじゃ」 ロイキは巧の反応に対し、いたずらっぽい笑みを浮かべる。「何?アタシが泊まるのに抵抗感じてんの?あはは、だいじょぶだいじょぶ!別の部屋使わせてもらうし。それとね、鏡のことも問題全然ナッシング!だってアレはアタシじゃなくて…おっといけない」「??」 ロイキが急に口をつぐんだので巧は気になって口を開こうとしたが、彼女はごまかすように、「まぁ、とりあえずアタシはあっちの部屋に行っとくから、希色を起こしてばれないように連れ出してよ?」 と声を高めて言い、そのまま巧の部屋を出て行った。「あ、ちょっと…」 巧はロイキを追いかけようとしたが、ミクタに「起こすよ」と促され、部屋の外に目をやりながら希色の眠るベッドに歩み寄った。ミクタは口パクで「早く」と急かす。 巧も「はいはい」と同じように返し、希色の方へ視線を移した。「希色ちゃん」 希色の肩に手を掛けて、軽く揺らしながら声を掛ける。「まだ気失ってるんやない?」 亮介も巧の隣に来て希色の様子を窺う。「う~ん…。希色ちゃん??」 もう一度希色の名を呼ぶと、しばらくして彼女は「う~ん」と唸りながら、ゆっくりと目を開けた。「あれ…巧くん?」 希色は目の前で自分を見つめる巧を確認し、そしてその隣にいるミクタと亮介も同じように自分を見つめているのに気付くと、慌ててガバッと飛び起きた。 そしてあちこちと首や視線を動かして周りを確認した後、「え?え?私…どうして?やだ、ごめんなさい!」 と軽くパニックを起こしてベッドから慌てて降りようとした。 巧はそれを軽く押し留めて希色をベッドに座らせたままにし、「よかった…とりあえず元気はあるみたいで」 と言いながら、これからどうしようかとこめかみの辺りを掻いた。←クリックお願いしますm(__)m
2006.06.15
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5「ちょっと乱暴すぎだよ、ロッキー。彼女が可哀相じゃないか」「ごっめーん!だってミックだけこっちに出てきちゃってたしさ、退屈だったんだもん」 ミクタが頭を抱えている横で、鏡の中から現れたもう一人の希色は、下をペロッと出していたずらっぽい笑みを浮かべた。「タク…俺、なんか吐きそうになってきた…」 亮介は青ざめた顔で腹を押さえている。「はは…無理もないや。俺だって何がなんだか…トイレ、行ってきていいよ」 そう言って笑顔で返した巧も同様、つい今朝に自分の身に起きたことを思い出し、あまりいい気分ではなかった。 一同は今、二階の巧の部屋にいた。 ベッドの上には意識を失ったままの希色が横たわっている。 そして巧の視線の先には自分と同じ姿のミクタと、希色と全く同じ姿の少女(ミクタにはロッキーと呼ばれているようだが名前はまだ明らかではない)の二人が、まだ目を覚まさぬ希色を見つめながら言葉を交わしていた。 その様子を二人から少し離れた場所で眺めている巧と亮介。「はぁ…」 巧は思わずため息をついてしまう。 どうしてこんなことになってしまったのだろう…。 同じ人間が二人いる状況を他人の目から見るとこのように映っていたのかと変に納得しつつも、ただでさえ厄介な状況が悪化したことは言うまでもなかった。 とにかくこの状況を何とかしなきゃ。 希色が目を覚ました時に、この状況が目に映っては、彼女へ更なるショックを与えかねない。巧は希色にはできるだけ負担をかけたくなかった。 そこで巧はあることを思いついて、ミクタ達には聞こえないよう、亮介にヒソヒソ声で提案した。「ねぇ、亮介?このままさ、希色ちゃんを家に帰しちゃって何もなかったことにするってのはどう?」 しかし亮介は苦いものでも食べたような顔をした。「はあ??」 亮介の声が聞こえたのか、ミクタが反応して一瞬巧たちの方をチラッと見たが、またすぐにロッキーと呼ばれる少女との話をしだした。 亮介もその視線を感じ、より声の音量を弱めて巧に反論する。「マジで言ってんの?そんなの時間の問題だって。それに、どっちにしたって立花さんはもう一人のお前のことは受け入れちゃってるんだからさ、この際もう一人増えようがあんまり変わんなくない?」 その言いようには巧も引き下がるわけにはいかない。「何言ってるんだよ、増えたのが他人の分身と自分のとじゃ、訳が違うよ!こんなことに希色ちゃんを巻き込ませるわけにはいかないよ。やっぱり何としても家に入れるんじゃなかった…」「おいおい、十分巻き込んでるって。タクの気持ちもわかるけどさ、もうそんなこと言ってる段階じゃないやろ?それに立花さんは逃げるどころか、できる限りタクに協力しようとしてくれてたじゃん。それなのに後でこのことがバレたら、立花さん悲しむぞ~。俺が同じ立場だったら、んな中途半端なことされたらプチッとくるけどなぁ」 亮介の言うことも最もである。ここまで巻き込んでおいて、今更新たな事態だけを希色に隠しておくのも彼女に失礼なような気がする。 しかし、巧は何とも複雑な気持ちだった。 このまま希色が事実を知ったとして、この先彼女に待ち受けている事を思うと…やはりできるだけその被害を喰わないで欲しいという気持ちも強くあった。「でも…やっぱりさ、今日のうちだけでも対面させない方がいいと思うんだ…もう一人の自分だなんて、俺だって今日はみんながいたから考えずに済んでたんだ。正直まだ全然頭の整理がついてない状態だしさ、希色ちゃんもその事実に対面して、はいさようならまた明日、って家に帰すわけにはいかないでしょ?そのためには…」 巧が自分の言っていることを確認しながら長々と説明していると。 プルルル。プルルル。 自宅の電話の呼び出し音が鳴り始めた。「びっくりした…電話か」「あ、もしかしたら巧のおばちゃんじゃない?」 亮介がそう言いながら電話に出るように促す。「あぁ、かもね」 巧も亮介に言われる前に自室に置いてある子機に向かい、受話器を取ると、通話ボタンを押した。←クリックお願いしますm(__)m
2006.06.15
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また数日間ブログを放置して危うい状態のサワデーです。バイトのシフトの仕組みを知らないまま面接したその日に一か月分のシフトを書いてしまって、ほとんどフリーです☆的な書き方をしちゃったのでバイトが入りまくって大変なのです汗さてさてブログの最新コメントを見てみるとこんなものが。「突然のコメントで失礼いたします。 携帯ランキングサイトにご参加頂けないかと思い、この度ご連絡を差し上げました。 広告宣伝に力を入れているため、優良ランキングサイトとして好評を得ております。 リアルタイムによるアクセス数更新!また、不正防止対策として、 毎日、当スタッフが登録サイトを、徹底チェック! アクセスアップに貢献できると思いますので、 是非とも貴サイトの登録のほどお願い申し上げます。」というようなあやしいコメントが。これって信じていいもんなんでしょうかね?ブログのベテランのみなさん、教えてください!
2006.06.13
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とりあえず、就活の間バイトしてなかった分のお金は新しいバイトで何とかなりそうだし、就職先も決まって、社員さんとの対面も済ませて…。大学は単位を全部とってしまってサークルにも入ってないからもうほとんど用なしになっちゃいました。さてさて大学生活、やっと今になってやりたいことができる時間ができたような気がします。いや、色々と挑戦してきたのに、何かこれに没頭した~っていう充実した大学生活というのを感じてない自分がいるんですよ。大学入って…テニスサークルに入り(出会い中心のお金のかかるサークルだったのでやめた)、新聞社サークルに入り(将来の仕事の為にという意識が強く楽しむ姿勢が見られずやめた)、ピアノサークルに入り(保育士の資格に必要で入ったが上と同じ理由だと気付きやめた)、アルバイトに週五日入って週末には児童館のボランティアに行ってました。でもそれは保育士という夢の為というのが大きく本当に楽しんでやっていたかは疑問です。いつも忙しいこととお金がないことを理由にしてその状況でありながらも楽しいことができる方法を探すのを怠けてた気がします。今だって、今からじゃ遅いしな~って気持ちが少なからずあったりして。もっと大学入りたてのときからはじめとくんだった、とかね。小説書き上げたいとか、ゲームしたいとかはありますよ。でもそれって一人でできることですよね。やっぱり仲間と一緒に楽しめることをしたい。テニスだったり、旅だったり。サークル入ってないと卒業を意識した時やっぱり寂しいですよね…でもそれは仕方ない。この際何か新しいサークルでも立ち上げてみるか?(4回生だけど笑)
2006.06.09
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う~ん、バイトを初めて約一週間。早くも不満というか、疑問というか、色々と感じることが出てきました。色々なホテルをまわってバイトをしてるんですが、ホテルの従業員の方たちってどうしてあんなにピリピリイライラしてるんでしょうか。。お客様に迷惑のない様、最新の注意を払い、時間通りに間に合わせなければならないということに神経をすり減らす大変な仕事だというのはわかるのですが、バイトの俺たちに当たり散らすのはどうかと思ってしまいます。それはどこのホテルに行っても同じなんですよね…、上の立場の人(恐らく社員さん)は、何かミスを見つけるたびに怒鳴り散らす有り様。ホテルのバイトの人って入れ替わりが多くて初めての人がいつも何人かは居る状態なんですね。それでわからないことだらけなのにすべて分かってるものとして扱われる。。確かにミスが許されないのは分かるんですが、精一杯やっていてのミスです。もう少し言い方というものがあると思うんですよね。社員の方もそう毎日イライラしていては仕事も楽しくないと思うんです。俺もこの仕事は大変ですが楽しみも見つけることができています。やっている上で一番辛いのは、仕事場のそういう雰囲気なんですよね。何事も楽しんでやることが必要だと思うんです。たとえきつくても笑顔でいることを心がけていれば、自然と働きやすい、働きたい環境になっていくと俺は思うのですが…贅沢でしょうか。。
2006.06.08
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「バランスが…崩れてる…?」 巧は全く話が飲み込めず、思わず聞き返してしまった。「そう。いないはずの人間がいたり、いるはずの人間がいたり…とかね。ボクがこっちの世界に足を踏み込んでること自体、すでにバランスが崩れていることの証なんだよ」 ミクタのその語り口からは、たったこれだけの情報を話されただけでも、十分にそれが真実を語っていることが窺えた。「なんか、ゲームみたいな話だよな」「うん、私もそう思った。ファンタジーを扱った本とかで出てきそう。でも、最近は舞台は普通の世界で、ゲームで起こるようなことが現実で起きちゃうっていう構成のお話もよく聞くよね」 亮介と希色が口々に言う。 その話には乗らずに、巧はミクタに再度確認をした。「じゃあ…ミックはそのバランスを元に戻すために…?」「そういうこと」「ほんとに、ゲームみたいな話だな…。ミックが世界を救う勇者ってところか」 「勇者」という言葉に、ミクタは大きくため息をついた。「勇者、ねぇ…。そんな歓迎される立場だといいんだけど」「と、言うと?」「そんなの、言うまでもないじゃないか。現に君達がもうすでにボクを歓迎してないはずだけど?」 ミクタが少しイラついた表情になってきたのを感じ、巧は慌てて首を振る。「な、何言ってんだよ?そんなことないって。初めは驚いたけど、今はこうやって普通に話せてるんだし」 しかしミクタは首をかしげた。「そう?まぁ、そうかもしれないけど、一般には同じ姿の人間が二人存在してるのは、どう考えても歓迎はされないと思うけどね」「確かに…こりゃ冷静になって見ると変だよなぁ…」 二人のやりとりを顎に手をつきながら眺めていた亮介がボソッとつぶやいた。 その亮介からミクタへと視線を移すと、今度は希色がミクタに問いかけた。「ねぇ、ミックくん?だったら、ミックくんはどうやってこっちに来たの?ここに来たこと自体がバランスが崩れてる証だ、って言ってたけど…」「あぁ、それは、マジョンナの力なんだ。いや、違うのかもしれないけど」 希色の問いに、イラつきを見せていた表情を引き締めるミクタ。 彼の表情の変わりようを見て、巧はなんだか面白くない気持ちになる。 なんか…希色ちゃんには態度違うような気がするんだよな~。俺には当たってくるくせに。気のせいかな…ってか俺、何こんなんでイライラしてんだ?あぁ、やな性格だな、俺。ごめん、ミック。「双方の世界において何らかの異変が起きていて、それでお互いを行き来することができるようになってしまったわけだけど」 巧の気持ちには全く気付かないまま、ミクタは話を続ける。「さっきも言ったように、世界をまたがって移動するためには、同じ姿をしたもう一人のボク、つまりこの巧が必要なんだ」「えっ??…あぁ、それで?」 急に名前を出され、巧は気持ちを見透かされたかと思い焦ったが、話は半分聞いていなかったものの、すぐにミクタに続きを促した。「それで、一番初めにこっちに来る時には強力な力が必要だったから、あの鏡を使ったんだ」「あの…鏡って??」 巧からおおよその話は聞いていたが、希色にはすぐには話が飲み込めない。「ボクが出てきた手鏡だよ。恐らくマジョンナが作り上げたものなんだろうけどね」 そこまで聞いて、巧は嫌な予感がした。「ね、それで鏡はどこにいったんだっけ…?」「えっ?」 ミクタもぎょっとした顔をする。「どこにいったって…あの後どうしたんよ、あの鏡。あれを失くすと大変なことになるってのに!」 その言いように巧の不安はさらに煽られる。「し、知らないよ…!あの事件の後、慌てて学校行ったんだから。ミックこそ知らないのかよ、ずっと家に居たんでしょ!?」 焦った巧を見て、肩をすくめるミクタ。「そう言われても…。君が行った後もこの部屋には来たけど、あの鏡は見当たらなかったよ」「そんな、無くなったらどうなるんだよ!?…あ、もしかしてニージョが…?…でも逃げていく時には持ってなかったし…」 …その時、希色が「あれっ?何か足に…」と声をあげた。「鏡って、これのことかな…?テーブルの下に落ちてたけど…」 そう言って、希色は足元から拾い上げた古い手鏡を、手に持って眺めはじめた。「なんか、結構年季入ってるね。形見か何かなのかな…?でもかわいい!小っちゃくて使いやすそう♪」 まじまじと鏡の面を見つめだす希色。それを見て、ミクタは慌てて希色の元に駆け寄った。「だ、ダメだっ!そんなにじっと見たら…!!」「えっ?」 ミクタの声に希色が振り向こうとした瞬間、悪夢は起きた。「きゃあああああああああああああ!!!!」 希色の持つ手鏡の面の向こうから、ゆっくりと顔がこちらへと姿を露わにし始めたのだ。 驚きと恐怖のあまり、手鏡から手が離せない希色。目は大きく見開き、体全体がブルブルと震えている。「…な、なんなんだよ、これは…!?」 反射的に希色の近くから飛び退き、少し離れたところながら事の進行を見つめる亮介。初めて目にする恐ろしい光景に、立っていることがやっとの状態でいる。 その点、すでに同じ事を経験済みの巧。心臓がバクバクしながらも、自分の時よりも気持ちを冷静に保てていた。 希色の元に駆け寄るが、鏡の中から出てくるものを間近で見た瞬間、その足が言うことを聞かなくなってしまう。「鏡を離すんだ!」 その場で最も冷静なミクタが、希色の手元から鏡を離そうとする。しかし思ったよりも強い力で握られており、なかなかそれができない。 そうしている内に、鏡からは希色と同じ顔の部分がすべて出てしまっている。そして今度は同じところから、手と思われるものが瞬時にニュッと出て、希色の頭を掴んだ。「きゃあああああああああ!!!」 突然鏡の中から出てきた手に、希色の恐怖は最高潮となり、その瞬間、彼女は意識を失ってしまった。
2006.06.07
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