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2020.06.25
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第8話「恩人との再会」

吏部尚書・余世海(ヨセイカイ)は李志遠(リシエン)に逃げられと知って息子・余文杰(ヨブンケツ)に激怒した。
黎(レイ)王・宗政無憂(ソウセイムユウ)も李志遠の存在を知って探し始めている。
北臨(ホクリン)帝の皇太子への信頼が揺らぎ始めた今、知り過ぎている李志遠を一刻も早く始末せねばならない。
そこで余文杰は李家に残っていた使用人を捕らえ、李志遠の居場所を追及することにした。

一方、黎王府に戻った侍衛・冷炎(レイエン)もちょうど中庭に出ていた黎王に報告していた。
「無相子(ムソウシ)の調べによると秦(シン)丞相の幕僚は全員、処刑されました
 李志遠のみ余世海に抱き込まれましたが、臆病者ゆえ自害はあり得ぬと…」

そこへ漫夭(マンヨウ)がやって来た。
「殿下、なぜ荷物の移動を?」
「そなたが留まるなら片付ける必要がある」
「とんでもない…暇乞いに参りました」
「やはり帰ると?」
すると黎王に珍しい客人が現れた。
「…黎王に拝謁します」
容楽(ヨウラク)はその客人を見て目を丸くする。
その男は刺客に襲われた時に容楽を助け、医者まで呼んでくれた恩人だった。

傅筹(フチュウ)はあの晩の娘だと思い出し、確か桐花巷(トウカコウ)でぶつかりそうになったと嘘をついた。
容楽は前庭(ゼンテイ)街だったはずだと困惑したが、恩人に話を合わせる。

傅筹は道で偶然、会っただけで、名乗り合ってもいないという。
( ゚д゚)ポカーン@容楽
「知らぬのか?南境を平定し、天下に名を轟かせた傅将軍だ」
「褒め過ぎです」
傅筹は今回の戦功も黎王の妙計のおかげだと謙遜し、この恩は決して忘れないと言った。

「状況に迫られ、やむなく提案したのです
 でも考えてみると7日という条件は厳し過ぎたかもしれません
 そこで私も手がかりを探しました、助けになれば幸いです」
驚いたことに傅筹も李志遠の潜伏先を突き止めていた。
密書には″林家(リンカ)村、李志遠″と書いてある。
「どこでこの情報を?」
「それは明かせません、ご勘弁ください」

牽制し合う無憂と傅筹、そこで容楽が間に入り、険悪な雰囲気を打開した。
「(*ᴗˬᴗ)⁾⁾⁾ペコリ 将軍とは存じ上げず先日は失礼しました、ひとつお願いが…
 私は攏月(ロウゲツ)楼の若店主です、実は面倒に巻き込まれて黎王府でかくまわれておりました
 今日、帰るので馬車に同乗させていただけませんか?」
驚いた無憂は思わず将軍府と攏月楼では方向が違うと指摘したが、漫夭は途中で降りればいいという。
しかし傅筹は攏月楼の銘茶が評判だと聞いており、この機会に味わわせてもらうと言った。
2人は早速、出て行こうとしたが、無憂が漫夭の行く手を阻む。
「本当に帰ると?」
「長い間、お世話になりました」
「決心したのなら引き止めぬ」
無憂はそう言ったものの2人を見送るのが嫌で、先に出かけて行った。

傅筹は話を合わせてくれた漫夭に感謝した。
実はあの晩はまだ城外にいるべきだったという。
容楽は何か事情があったのだろうと理解を示し、命の恩人の秘密を守ると約束した。
やがて馬車は攏月楼に到着、容楽は番頭の攏月に将軍を紹介する。
すると傅筹は実は公務があるため、改めて訪ねると断って帰って行った。

蕭煞(ショウサツ)も攏月楼に駆けつけた。
容楽は″山河志(サンガシ)″が見つかりそうだと話し、攏月には傅将軍を調べて欲しいと頼む。
「蕭煞、助っ人を呼んで、黎王を尾行するわ」

人里離れた山奥に潜伏していた李志遠、すると突然、顔を隠した余文杰たちに襲撃された。
しかし危ないところで無憂が兵を率いて駆けつけ、李志遠を守ってくれる。
出遅れた容楽たちは黎王と刺客の争いを見守っていたが、騒ぎに乗じて李志遠が逃げ出すのが見えた。
そこで容楽は蕭煞に援護を頼み、ひとりで李志遠を追いかける。
蕭煞たちは李志遠を追う者を次々と矢で射抜き、おかげで容楽だけが李志遠に追いついた。

無憂は冷炎に刺客を任せ、李志遠を追いかけた。
すると竹林の奥で別の賊が李志遠を詰問しているところを見つける。
その賊の目当ては無憂と同じく″山河志″だった。
「秦(シン)家の密室に隠されているかもしれぬ…あの屋敷には密室があった」
「密室?」
容楽はついに手がかりを得たが、その時、突然、後ろから無憂に剣を突きつけられてしまう。

無憂は賊の正体を暴くべく面紗(メンシャ)に手を掛けようとした。
絶体絶命の容楽、するとそこへ黒い鬼面の刺客たちが駆けつけ、矢を放つ。
武術の心得がない李志遠は矢の直撃を受けて絶命、無憂まで咄嗟に容楽をかばって手に毒矢を受けてしまう。
意識が遠のいて来る無憂、その時、ようやく蕭煞が現れ、加勢した。
その間に容楽は無憂を連れて岩陰に隠れ、手から毒を吸い出してやる。
「命を救ってくれたお返しよ…借りは返したわ」
容楽と蕭煞は冷炎たちが黎王を探しに来たところで撤収し、公主府へ帰った。

容楽は早速、皇兄に文を書いた。
一方、無憂は黎王府でようやく目を覚ましたが、李志遠が殺されと知る。
冷炎は余文杰に伏兵がいたとはうかつだったと後悔した。
しかし無憂はあの賊が余家の私兵とは思えないという。
冷炎も確かに黎王の腕から毒を吸い出した者がいたと話し、そのおかげで命拾いしたと教えた。
薄れ行く意識の中、わずかに記憶に残る賊の姿…。
「顔を見たか?」
「すでに姿を消していました…」

余文杰は皇太子・宗政筱仁(ソウセイショウジン)と父に李志遠を始末したと報告した。
皇太子はこれも余世海が機転を利かせ、天仇門(テンキュウモン)を遣わせたおかげだという。
「それにしても宗政無憂を殺せなかったのは残念だ…」

西啓(セイケイ)では皇帝・容斉(ヨウセイ)が容楽からの密書を読んでいた。
…皇兄へ
…皇兄が元気と聞いて喜んでいます
…奇書は手がかりを得られ、じきに見つかるかと
…宗政無憂という人は噂とは違うようです
…傲慢だけど心が広く、冷徹だけど思いやりがある
…皇兄も将来、黎王を敵に回さぬ方が賢明でしょう
…身体を大切に、妹・容楽
「宗政無憂、そんなに気に入ったのか」
↓ (Ŏ艸Ŏ)ファンシォン怒ってる…

そこへ密偵が現れ、蕭煞からの報告を伝えた。
実は黎王が公主を牢から救って王府で数日ほど軟禁し、それ以来、2人は親密になったという。
容斉は思わず手紙をつかむ手に力が入ったが、話を変えた。
「もうよい…それより神医の行方は?」
「まだ分かりません、ただ最後の弟子が存在するそうです」
その時、太監・小荀子(ショウジュンシ)が止めるのも聞かず、皇太后が無理やり入ってくる。
密偵は慌てて姿を消すと、皇太后は自分を阻んだ太監を拘束して現れた。
「お静まりを、古傷が痛むので休んでいました、だから誰も通すなと小荀子に命じたのです」
しかし皇太后は近頃、何かと自分に楯突く容斉を牽制するため、奴婢など庇う必要はないと言った。
「身分に関係なく命は等しく価値がある…
 いかに尊い命でも、天が定めた運命から逃れられません…皆、同じです」
すると容斉の言葉を聞いた皇太后は小荀子を解放し、卓にある文に目をやった。
「北臨から届く文は哀家(アイジャ)も全て読ませてもらいました」
「母后(ムーホゥ)…なぜ私を苦しめるのです?!」
「私がお願いした大事なことをどうかお忘れなきよう…
 残された時間は多くありません、ご自身で動かれては?」

その夜、容楽は久しぶりに公主府でのんびり沐浴していた。
しかしなぜか蓮心(レンシン)の姿がない。
泠月(レイゲツ)は厨房で薬を煎じているのではと言ったが、毎月の頭痛の時期にはまだ日がある。
実はその時、蓮心は逢い引きしていた。
蓮心は想い人に文を渡したが、蕭煞に現場を押さえられてしまう。

翌朝、蕭煞は蓮心を公主の前に引っ立てた。
「蓮心から押収しました、相手の男も尋問済みです」
容楽は蓮心が自分で押収物が何か正直に言えば許すという。
すると蓮心は想い人に宛てた文だと証言した。
蕭煞が確認すると、確かにただの恋文だったが、水につけてみたところ、赤い文字が浮かび上がる。
驚いた蓮心は身に覚えがないと訴え、泠月にも助けを求めた。
しかし泠月は蓮心が外部に情報を漏らしていたと知り呆然、庇いようがなくなる。
「公主!私は間者ではありません!信じてください!」
蓮心が必死に訴えると、泠月は実は逢い引きのため外出を手助けしたことがあったと認めた。

蕭煞は公主が箱の中身をすり替えたため、秘密が漏れず幸いだったと安堵した。
すると今度は蓮心の部屋にあった鍼の袋を出す。
蓮心は想い人が医者なので勧められて鍼の勉強をしていたと釈明したが、男はただの商人だと自白していた。
これなら以前、昭蕓(ショウウン)郡主が点穴されて気絶したのも合点が行く。
そこで容楽は蓮心を呼び、指を水につけるよう命じた。
蓮心は何の疑いもなく指を入れたが、指先がなぜか青くなってしまう。
それを見た容楽は箱に触ったのが蓮心だと知り、深く失望した。
実は蓮心は掃除中に無意識に箱に触れていただけだったが、もはや言い逃れできない。
容楽は考えた末、宮中を出て北臨からも離れるよう命じ、想い人に嫁がせてやることにした。
「蕭煞、手配を」
↓蓮心は本当に何も知らないように見えたけど…元気でね~(TㅅT)ค


無憂は李志遠の骸を王府に運ばせた。
やはり手がかりは何もないようだったが、無憂はふとまげを止めるくしに目を留める。
するとくしの先が外れ、中から質札が出てきた。
無憂は冷炎に質屋を探すよう命じ、骸を片付けさせる。
そこへ使用人が招待状を持って来た。
余世海が3日後に50歳の誕生祝いを開くという。
「3日後?李志遠を排除できたゆえ、解決できぬと踏んで私に圧力をかける気か?」

一方、容楽は攏月楼にいた。
攏月は西啓帝からの文を渡し、頼まれていた傅将軍についての調査を報告する。
「戦功が多いゆえに昇進も早く、派閥には属さず寛容で善良な人だとか…
 顔も広く、人望もあります、目下、不審な点はありません」
しかし容楽は欠点がない人ほど恐ろしいと警戒、攏月は引き続き調べることにした。
そこで容楽は山河志が秦家の旧宅にあるかもしれないと教える。
確かに余家が住み始めて何年も経つが、奇才と名高い秦永(シンエイ)のこと、簡単には見つけられないはずだ。
問題は警備が厳重な世家にどう忍び込むか…。
その時、沈魚(チンギョ)が戸を叩いた。

沈魚は吏部尚書府から使いの者が来たと報告した。
何でも余尚書の誕生日に芸を披露して欲しいという。
まさに渡りに船、容楽は是非とも参加すると喜んだ。
沈魚は恨みのある余尚書の招きになぜ応じるのか分からず、戸惑うが…。

余尚書の祝宴当日、容楽は沈魚と一緒に尚書府へ入った。
そこで沈魚は急に腹が痛いと嘘をつき、侍女に手洗いへ案内してもらうことにする。
「ご用心を…」「うん」
独りになった容楽は屋敷を散策し、密室の手がかりを探った。
すると脇道にある飛び石の中に不安定な石があったが、特に問題はない。
やがて容楽は門が少し開いている離れを見つけた。 
早速、中に入って調べてみると、からくりの壁の奥に隠し部屋を発見する。
そこには沢山の財宝が隠されていた。
しかし容楽が隠し部屋に入った途端、柵が飛び出し、閉じ込められてしまう。
「おや?漫夭姑娘(グーニィャン)?閉じ込められたのか?」
その声は余文杰だった。

余文杰は漫夭が屋敷を調べていると知り、この部屋へおびき寄せることに成功した。
「今度は黎王でもそなたを助けることはできぬ」
すると余文杰は使用人に見張りを任せ、宴に向かう。

つづく


(  ̄꒳ ̄)切れ者の女主、なぜこんな分かりやすい罠にハマるのか…w





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最終更新日  2020.08.27 11:08:32
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