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天賞堂のカンタムサウンドシステムを搭載した蒸機やディーゼル機モデルが走行する姿に接した方はそのリアル感に非常に驚かれるでしょう。まさにHO蒸機、ディーゼル機の新時代を切り開いた革新モデルと言えます。ただ、その精緻な構造ゆえ、十分な知識と慎重な取扱いをしないと不調に見舞われ、走らせるのが億劫になる懸念があります。
私はカンタムモデルを延べ24両購入し、現在22両(SL14、DL5、電機3)保有していますが、今までの試行錯誤で得た経験知をまとめたいと思います。
1.カンタムモデルの種類
変遷の多いSLモデルに限って説明すると、次の3種類があります。
①
2006年のD51半流機に始まり現在に至るまで販売されている ダイキャストボディ
のモデル
に加え、
②
すでに生産販売が終了している 全て真鍮製のモデル
と
③
ダイキャスト・真鍮のハイブリットモデル
②
の真鍮製のモデル
は2010年と2013年にC62で限定モデルが定価308,000円で発売され、さらに2011年にはD52で精緻を極めたクラウンモデルが定価363,000円で発売されました。さらに2013年、2015年にはC62のクラウンモデルが発売されましたが、職人不足による工賃の高騰で定価は398,000円、445,000円とさらに高騰しました。2016年にはC61やD61のクラウンモデルも発売されましたが、定価はさらに450,000円になってしまいました。それ以降、真鍮製モデルの生産販売は途絶えています。
真鍮製の各モデルを比較しますと、正直なところ、2013年以降のクラウンモデル(品番#110XX )は価格が高いだけで精巧度は定価で10-15万円安い2013年以前のモデルとほとんど相違は感じられません。処分する時のことを考えると当時定価につられて高い買い物をするリスクがあるので、特にC62は手を出さない方がいいかも知れません。
③
の真鍮とダイキャストのハイブリットモデル
は2020年に D51の200号機JR西日本のお召し機仕様
で販売されましたが、定価180,000円ながら精緻度が劣るため人気が出ず、 結局単発
に終わりました。これも手を出さない方が賢明です。
したがって、今となっては絶版となっているクラウンモデルがカンタム搭載SLの最高峰ですが、精巧度と比例しない工賃の高騰で定価が高騰した2013年以降の後年モデルには注意が必要です。
<コレクションの紹介>

青い元箱の右側8両がニセコ三重連のC62と重装備中心のD51の計8両、左側はEF58とEF66の3両です。当初電気機関車はそれほど、欲しいと思わなかったのですが、EF58の音と走行性能に惚れてブドウ色2号を2両揃えました。
こちらは元箱の大きさが違うC61、D61、D51とカンタム搭載のクラウンモデルD52の3両です。カンタム搭載のクラウンモデルC62は迷っているのですが、精巧度と価格のバランスに納得できないので、結局買い控えています。DD51は音がいいので寒暖仕様とトワイライトカラーの5両を揃えてしまいましたが、寒暖仕様の3両の前照灯照度が若干異なるので重連時に気になっています。
<カンタム搭載のクラウンモデル>

クラウンモデルのD52集煙装置付き 吹田機関区、集煙装置付き御殿場線晩年、東海・山陽タイプの3両は天賞堂の模型商品部で2011年の工場出荷時に戻すための点検整備をしていただき、外観は完全で走行も絶好調です。ただ、牽引力はブラスの軽量客車シリーズや国定旧客車シリーズですと室内照明付きで6両前後が限界のようです。ウェイト増量はスペース的に厳しそうなので、プラ客車との混成や重連主体の運用でカバーしています。
ダイキャストの通常モデルも一応のレベルにはありますが、やはり一層精緻なクラウンモデルでブラスト音がするとしびれます。ただ、音色だけ比べるとブラス製はダイキャスト製より肉厚が薄いので、ドスが効いた響きは僅差ですが、ダイキャスト製に軍配が上がると思います。
いずれにせよ、最高級の美術工芸品レベルの仕上がりですが、観賞用に飾るだけではカンタム搭載の意味がないので、それなりの走行はできます。 最小550RもOKですので走行性能に問題ない
と思います。
クラウンモデルの最も簡単な識別方法は煙室扉の開閉ができるかです。このような開放状態の写真が添付されていないオークション出品商品には 警戒
しましょう。
また、元箱ラベルの右下に写真の赤丸で囲んだ「クラウンマーク」が入っているかを確認してください。基本、 元箱のないオークション出品商品には絶対手を出さない
のが王道です。
「クラウンモデル」の中でカンタムシステムが搭載されている機種はC62とD52だけですので、ご注意下さい。
<カンタム搭載機の改造>
カンタム搭載全機とも少しでも異常があれば、天賞堂の模型商品部で点検修理いただいているので、単機、重連も問題ありません。他のブログを拝見していると銀座価格だとか、修理期間が長いと嘆いている方もおられるようですが、丁寧に修理依頼メモを書いたり、電話でも会話するなど良好な人間関係を築くことが重要かと思います。所詮、趣味のことですから、関係者の方々とも愉快に楽しく交流したいですね。
なお、ユーチューブでは 自力でチャレンジして分解されている事例
も見られますが、内部にビッシリ搭載された電子部品基板を見て、さすがに自分では手を出さないようにしています。微細な接続端子がトラブルを誘発します。
走行やカンタム機能、照明に問題なく、単に外装を改造するだけならまだしも、電子部品を多用しているので 故障修理や照明追加などのためのDIYは禁じ手
です。 DIY分解品、改造品の修理は天賞堂でも下記の通り門前払い
になります。

2023年8月に天賞堂の修理規約が厳格化され、オーナーが記入署名する修理依頼書の裏面に修理規約が記載されており、 改造品は修理対象外の旨明記
されています。修理規約の文言は責任の限定や留保の表現が多いですが、預かる方の立場を考えれば契約条項として已むをえない面があります。ここで 平素からの人間関係
が効いてきます。自分の名前を覚えてもらいましょう。
いずれにせよ、私の場合は「君子危うきには近寄らず」をモットーに、 改造は「原状回復できる範囲内」で、後出のようなハンダを使わない外装変更に留めています。
2.カンタムモデルの運用環境
<パワーパックの選定>
パルス制御(パルス幅変調型)のパワーパックは使用不可で、かつ細かい音声制御にはカンタムエンジニア(S 91008/91001)が別途必要となります。
従って、パワーパックでもKATO ハイパワーD、ハイパワーDX、KC-1+KM-1,TOMIX N1001CLなどは使用できず、無理に使うとDCCデコーダが破壊され、故障の原因になります。使用可能な純DCパワーパックとしては、天賞堂製品ならすでに絶版ですが、TR-1,3A2PTR、TEP-1、現行製品なら91015(TS-1S), 91006などになります。 天賞堂のパワーパックは全てパルス制御ではなく、元々HO前提で電圧も15-17Vくらいまで出ますので、電気を食うカンタム機にピッタリ
と言えます。
また、カンタムエンジニアには 型番が91001と91008の2種類
ありますが、両者の違いはボタンに英字表示されているか、数字表示されているかだけで、 機能に違いはありません。
天賞堂の模型商品部にも直接確認済み。カンタム搭載機に付属しているテンプレートも共通して使用可能です。
天賞堂のパワーパックはKATOやTOMIXに比べ、電圧を上げられるので、カンタム機を重連、3重連走行させる時や30-50年前の大古SLを走行させる時に メーターボックスは非常に重宝
しています。微妙なショートも見逃さずに早めに修理対応すれば、走らせるのが嫌になるストレスが貯まりません。
写真のメーターボックスは旧型品で2024年に新型品(実質再生産品)が25,000円で発売
されましたが、 機能に実質的な違いはありません
。
カンタム・エンジニアは予備に1台保有していますが、 今まで故障したことはありません。
このエンジニアは天賞堂のオンラインストアで現在も11,000円で入手できます。
私の場合、その後、本稿最後尾に記載の通り、サウンド追求の末に非カンタム機に対してKATOのサウンドBOXを使おうとしたので、様々な紆余曲折のトラブルを経験しました。
詳しくは、別稿の「HO/N サウンドを極める:カンタム、サウンドBOX、TOMIXホームサウンド」をご笑覧下さい。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/
<レールの電圧降下対策>
KATOのレールはTOMIXに比べ、電気抵抗が大きいせいか、 電圧降下が顕著
です。
KATOのパワーパック「HYPER DX」取説によると、パワーパックの保護回路が働く電圧を維持するためには、 約230cm、直線線路248mmに換算すると14本ごとにフィーダー設置が推奨されています
。ポイントやジョイナー数が増えれば間隔はさらに短くなります。電気を食うカンタム機ですと、走行速度が落ちて電圧降下の症状がより明確に出ますので、好調な走行を保つには注意したいところです。
KATOのユニトラックの場合、追加のフィーダー増設はフィーダー付レール(#2-153)を使うと長さが246mmで限定され、フィーダー付ジョイナー(#24-818)でも接続したレールの取り外しとジョイナー交換が結構面倒なので、写真のようにレール外側に直接ハンダ付けしています。
フィーダ付ジョイナーやハンダ付でフィーダーを増設する場合は +ーの極性を間違わない
よう、注意しましょう。KATOのユニトラックの場合ですと、 配線の白が+、青がーで「右プラス前進」
にして下さい。

レールの極性調べは 「検電テスター」
(通電チェックだけできる「検電ドライバー」とは別モノ)を使うと便利です。
片方のレールにワニグチを挟んで反対のレールに接触させて写真のように赤色ランプが点けば接触させたレールは+プラス
です。逆に緑色のランプが点けば、ーマイナスです。
小学校の理科の実験ではないですが、 食塩水やジャガイモの切口
に接触させて
泡が出ればーマイナス
です。懐かしさでニヤニヤしているあなた!
3.カンタムモデルの主な故障原因
初心者の扱いによるテンダー連結端子の接続不良や端子外れ、接続時に無理に端子を押し込んだために生じるモーターと端子受け口のショート、パルス制御パワーパックで安易に走行させたことによるDCCデコーダーの故障があります。
これらの故障があれば、 天賞堂の模型商品部に修理を依頼するのが賢明ですが、通常1-2か月で1-2万円は必要
と見込んでください。
なお、C62ダイキャストモデルの初期生産品ではギヤ割れや動輪の位相ズレで不調な製品もあったようですが、これはメーカーの無償クレーム対応でした。
好調を維持できるよう、テンダーは切り離さずに、必ず端子も結合した連結状態で元箱に収納する
ことをお薦めします。
<トラブル事例1>

D52クラウンモデルのトラブル事例です。機関車本体とテンダーを繋ぐ接続端子を離そうとコードを抜いたら端子が外れてしまい、元に戻そうと挿入しようとしても中々入りませんでした。結局、天賞堂の模型商品部に相談し、端子の基板を交換して修理いただきました。
何度も申し上げますが、 機関車とテンダーを切り離さないことが最良のトラブル防止策
です。

もし、機炭連結端子が外れたら、まず、 端子が見えている側をレール面にしてピンセットで挟み、左右均等に
機関車側の端子受け口に差し込みます。試運転してみて、 通常なら5.5V前後でカンタムシステムが稼働
しますが、 音だけとか走行だけしか動作しない場合は端子の接点が最後まで入っていない可能性がある
ので、もう一度 「やさしく」
奥に押し込むようにして試してください。
爪楊枝でやさしく押し込みます。あの「インサート」の要領で・・・
なお、 通電促進グリスなどは塗布しない
ようにしてください。細い端子が密接に並んでいるのでショートしてしまいます。
接続端子のリード線が自然な織り癖で綺麗に束ねられずにバラバラになっている場合は端子から外れないよう、 リード線を束ねてビニル系の接着剤(乾燥後も弾性あり、除去可能)で固定
しておくとトラブルの予防になります。
なお、 ドローアの短い方(主台枠に近い方)の穴にセンターピンを入れて連結すると、ドローアの先端がテンダー車輪の集電用リン青銅板に接触してショートします
ので、工場出荷時と同様に長い方に入れて機炭連結してください。キャブ屋根後端に付いた 石炭散水栓を積載石炭にぶつけて損壊する防止
にもなります。
<トラブル事例2>

D51カンタム初期型のトラブル事例です。機関車とテンダーの接続端子を繋ごうとして押し込んだところ、スムースに動かなくなりました。原因不明のまま、天賞堂の模型商品部に修理してもらったところ、機関車側の端子基盤が車体とショートしていたことが原因と判明しました。この症状はD51の初期型に多いようです。
いずれにせよ、これも 機関車とテンダーを切り離さないことが最良のトラブル防止策
です。
ドローア―が外れても配線端子は外れないよう注意
し、静かにドローワーをはめ直して下さい。もし、走行や動作が不調になったら、 爪楊枝の頭で端子を奥に軽く押してみると回復
することが多いです。
<トラブル事例3>

C6222、C623 初期生産ロットによくあったと言われる主動輪の位相ずれ、ロッドのトラブル事例です。
本機はヤフオクで落札した中古機であったため、無償修理になりませんでしたが、前オーナーが不調のまま、修理に出さずに隠して出品したものと思われます。このようなケースは案外多いので注意しましょう。 カンタム正常走行、正常動作を「確認済」と明記されていない商品は入札しない
ことです。
<トラブル事例4>
私は経験したことがありませんが、ほかに 2010年頃の極初期生産モデルC622, C623、D51では第2動輪にプレス圧入された樹脂ギア(21.7mm径、22枚歯)のギヤ割れトラブルもあった
ようです(少なくともファーストオーナーは無償修理対象)。その後、樹脂ギアが品質改良されて、私の後発保有機では1両もトラブルはありません。
C622初期生産モデルでのギア割れトラブル写真です。走行負荷ではなく、圧入ストレスでの経年破損のようです。私はトラブルに遭遇していないので、ブログ「小部屋の街」から転載させていただきました。気づきの症状としては、動輪1回転ごとに異音が発生するそうです。
4. カンタムモデルの収納

機炭連結の接続端子トラブルが多いので、好調を維持するためには できるだけ脱着回数を減らす
のが賢明です。元箱のウレタンスポンジを少し加工すれば、連結状態のままでケース保管できます。
カンタム搭載蒸機シリーズのうち、 C61(上の写真 品番71033)やD51半流東北仕様(下の写真 品番71037)などごくわずかの製品のみ
ケースが例外的に横長で透明の折り畳みセルケースに機炭連結状態で収納
するようになっています。天賞堂も機炭連結状態の収納が望ましいと気づいたのでしょう。
ただ、このセルケースは縦方向に折り畳むためにスペースを取り、レイアウトの横でちょっと出し入れするには向いておらず、このタイプのケースは結局数品番のモデルだけに限られたようです。
ケースのサイズが横長で棚に並べて整理するにも不便でした。そもそも機炭連結状態で収納するにも現行のカンタムSL用の標準サイズ(写真の上にあるケース)で横幅は十分ですので、長くする必要はなかったと思います。
現行のカンタムSL用ケースは機炭連結状態で収納可能とは言え、スレが出やすい玩具的な青いケースで「高級商品にふさわしい大人の鑑賞に堪える化粧箱」ではなく、ウレタンクッションも無骨ですので、気に入っておられない方も多いと思います。そこで、思い切って専門業者に特注で「従来のブラスモデル収納用銀箱」とほぼ同一品格の化粧箱とウレタンを作りました。
サイズは全く同一にしました。
当時のオリジナルラベルは天賞堂模型商品部に照会しても在庫がないと断られたため、自作
しています。 手持モデルのラベルやヤフオク出品商品の添付写真を撮影
し、 欲しい機種や機番をパソコンでプリントして貼付変更
のうえ、 再度撮影して艶あり印刷
しています。(コンビニのキャノンプリンターが綺麗)
サイズを試行錯誤で合わせるので、色々なサイズを一緒に並べて印刷します。
ウレタンクッションも固めの高級品を使い、3層に分かれ、真ん中を好みに応じて切り抜くようにしました。切り抜く際にはまず爪楊枝を突き立てて形状を決めます(穴は残りません)。
固めなので、長い新品刃を入れたカッターナイフで、水平、垂直に注意しながら切り抜けます。
切り抜いた状態です。ウレタンも固いので上下左右をジャストサイズにすれば、ウェイト増量機も動きません。余り複雑な形状にしないほうが、切り抜く手間も少なくて済むうえ、脱着の際に部品が外れるようなトラブルを防げます。
詳しくは別稿の「HO車両ケースを極める」をご覧ください。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/

D52のクラウンモデルを機炭連結で収納した状態です。取説、付属品も余裕で収納でき、テンダーを外して単独でも右下に収納できます。天賞堂の模型商品部に頼みましたがケースを製作してくれないので特注したわけですが、仕上がりがいいので驚いておられました。シャビ―なケースでは折角の高級工芸品が泣きますよね。
発注ロットの関係で余分があったので、ヤフオクに出品し、 お蔭さまで11名の方に29箱をお譲りでき完売いたしました。どうも有難うございました。

モデルを出し入れする時はビニールの先をつまんで、ちょうど病人をストレッチャー(担架)からベットに移すようにします(車体が見えやすいように半紙は外しています)。繊細なリード線端子やドローア―の外れや損傷の心配もなく、機炭連結状態でスムースに出し入れできます。
また、エンドウの市販銀箱(KTM銀箱風で、天賞堂のエンボス化粧紙ではないです。)を流用して機炭連結状態のまま、コンパクトに収納することもできます。ただ、このサイズでは取説や付属品を収納できないので、私は持ち運びに使っています。
収納ケースの詳細に関しては、別稿の「HO車両ケースを極める」をご覧ください。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403160000/
5.ナンバー、所属区標の取付け
ナンバープレートは天賞堂や模型店で購入された場合はサービスで取り付けてもらうことも可能ですが、メーカープレートや所属機関区等の標章、場合によってはさらにタブレットや架線注意標識などは自分で取り付けができるようになっておきましょう。その方が作る楽しさも味わえます!
買ったままで保管されている方は、折角の高額モデルを「楽しんでいない状態」
と言えるかも知れません。
まず、道具を揃えます。「弘法筆を選ばず」、これは嘘です(笑)。
このフック(ケガキ針)は極小のナンバープレートや標章を押さえるためにお薦めです。ずれないようにしっかり押さえます。
次にピンセットは持ち手部分が厚くて開閉の腰が太く、力が入るタイプが使いやすいと思います。写真は元々医療手術用と思われるスグレモノで、モノタロウで@1,700円で買いました。
通常市販されている「しなる」タイプですと、つまんでいるうちにプレートやバネを飛ばしてしまって探し回ることになります。
私の失敗談としては半日探しても見つからず、がっかりしてメガネを外したら、つるに引掛かっていたという笑い話があります。
接着剤は「ゴム系」を使いますが、 まず爪楊枝に付けてから
塗るようにしましょう。 フック(ケガキ針)でプレート類を押さえて、爪楊枝を回転させながら右に引くように接着剤をプレート類に絡ませます
。真鍮製のナンバープレートに接着剤の付きが悪いようでしたら、軽く 裏面をペーパーで傷つけ
ます。
X 間違っても瞬間接着剤を誤って使い、周りが真っ白になったと嘆かないように。
プレート類の位置決めは、フックとピンセットを使いながら手早く行います。
全体を動かすときはピンセットでプレート類の上下、左右端を挟んで動かします。傾きを修正する時はフックでプレート類の片側を動かす
とうまく行きます。
はみ出た接着剤は少し乾いてから
爪楊枝で前後にこじたり、回して巻き取る
ようにして除去します。
X カッターナイフやドライバーなど金属ツールは塗装面を傷つけるので厳禁
です。
なお、便利ツール等に案しては、別稿「持っててよかった!ツール・サプライ」をご覧ください。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/
6.「架線注意」標識の取付け
ナンバープレートや所属区票より 取付けの難度は高い
ですが、「架線注意」標識もできれば装着したいアイテムです。 昭和35年(1960年)頃から電化対策の一環として取り付けられるようになった
ので、蒸機が全車廃車になった昭和51年(1976年)までで取り付けられていない個体はないかも知れません。 復活蒸機特有の標識ではない
のです。交流電化区間では架線から1m離れていても感電事故があったそうで、 定番の取付け箇所は ①
前照灯の下、 ②
スチームドームの手前のステップ、 ③
テンダーのハシゴ最上段の下
です。天賞堂の完成品でもクラウンモデル以外にはこの標識は装着されていません。
なお、蒸機に限らず、キハ58系の正面手すりの上やタンカー貨車の給油口手すり付近、ブルトレのスハネフ15やオハネフ25の緩急車側昇降ステップ最上段の横などにも取り付けられています。こちらは架線注意標識の2種類あるうち、小型のようです。
まず、はじめに 市販のインレタ選びが肝心
です。
私の知る範囲では「くろま屋」か、「世田谷総合車両センター」の製品がいいように思います。IMON製やトレジャータウン製、鳳車両製造製など他社製もありますが、 スケールが正確か、文字が判読できるか、ゼブラ外枠と文字がバラバラにならないか、両者の印刷位置関係がずれていないか、品質に注意
して選んでください。
なお、趣味の延長でマニアックに製作販売されているメーカーもあるので、個人に分けてもらうつもりでお願いしましょう。アマゾンに発注するような調子で、「すぐに返答が来ない」、「発送が遅い」などと文句を言わないように。
実物は縦10cm、横30cmですので、 1/80としてデカールは縦1.25mm、横3.75mm
になります。
なお、キハ58系などには小型標識もあり、実物は縦6cm、横18cmですので、デカールは縦0.75mm、横2.4mmになります。
写真左が「世田谷車両総合センター」製、写真右が「くろま屋」製のインレタです。中央は記憶があいまいなため推薦していませんが、恐らく「トレジャータウン」製だったと思います。
右下に架線注意のインレタが並んでいるのは、 自分で台紙に貼付した加工品
です。
テンダーの後方ハシゴ周辺やキハ58の先頭車運転席の上に標識を貼る場合はインレタを直接貼れますが、前照灯の下やデフの左右ステー、スチームドーム前のステップ周辺、重油タンク給油口ハシゴ周辺などに綺麗に歪みなく取り付け付けるには予め固い台紙にインレタを貼っておく必要があります。

台紙は写真のような 厚さ0.1-0.2mmの腰のある樹脂シート
が最適です。市販品は中々ないので、私はKATOやTOMIXの インレタ保護シートを流用
しています。ポリプロピレン製の「クリスタル」調の透明袋でも適しています。セロテープは腰がないので不適です。
台紙のシートにまず、艶消しクリアのスプレー塗料を10cmくらいの距離から軽く吹き付け、その上に「架線注意」のインレタを置いていきます。クリア塗料が乾燥したら、上からさらにクリアスプレーをもう一度軽く塗布します。これで完璧です。
インレタを台紙に貼り付ける必要のない、テンダー後部のハシゴ周辺から手始めに貼る練習を兼ねて挑戦してみて下さい。 ホワイトボンドを爪楊枝の先に付けて
、貼る位置に ボンドを
点付け
します。
次に 腰の強いピンセットで
インレタを挟み、ボンドの上に置くように貼ります。
写真はナンバープレートをこの時、まだ変えていませんが、C6216に改造中のC623モデルです。
架線注意の標識はC622とC623は同じハシゴ最上段の下で同じですが、C6216は苗穂工場で耐寒装備を受けた時にC6232のテンダーに交換されたため、ハシゴの右上になっています。広島工場で山陽仕様の電化対策を受けた時のなごりと思われます。
三重連ラストラン前日に小樽築港機関区でナンバープレートを磨かれる C623とC6216
。50年前を思い出します。
次の挑戦として、前照灯の下に取り付けます。まず、 ホワイトボンドを爪楊枝で点付け
します。乾くと収縮して透明になりますので、余りはみだしに神経質になるより、ボンド不足で外れないように注意してください。
台紙シートに貼った標識をボンドの上に置くように貼ります。うまく行きました!
ナンバープレートに比べて非常に小さいので、作業難度が高いのも納得いただけると思います。
貼り付け作業の際にも機炭連結状態を保つために、ウェスを丸めてテンダーの下にかませています。
ご存知と思いますが、北海道時代のC623とC622は架線注意標識の 位置と数が違います
。
なお、C623も昭和63年の復活時にはC622と同じく左右の2枚が追加されました。細かいことですが、歴史を辿ると楽しいですね。
大宮鉄道博物館のC57135号機のデフ裏取付け事例ですが、標識のぶら下げ方法はC622と同じです。
ラストランの三重連の姿に合わせて、架線注意標識を貼り終えました。C622には 0.2mmの真鍮線
をデフとボイラーの間に渡してホワイトボンドで固定し、その上に取り付けています。
なお、C6216の煙室用ナンバープレートはニコイチ加工で製作したモノですが、あとで後出のように作り直しました。
スチームドーム前にあるツララ切りの付いたステップにも実車通り、装着しました。正規側です。
C62カンタム搭載モデルもギア割れなど初期生産品のトラブルはありましたが、後期になってボイラー煙室の艶消し黒トーンが塗り分けられ、空気作用管固定ステーもエッチング地肌が艶消し黒塗装されるなど、改良が進んでいるのは嬉しいことです。
定価が4倍近い2013年以降のクラウンモデルと精巧度の差が少なくなってきたので、架線注意標識などのディーテルアップを施すほうがお買い得感があると思います。
念のため、昭和63年のC623復活時の実車写真と比べてみました。架線注意の標識だけでなく、ドームも実車写真のほうが平ぺったい印象ですが、 広角レンズによる撮影
のせいかと思われます。興味深いです。
同じ要領で非正規側にも装着しました。
C622にはATS発電機の下にも小型標識を取付けました。
キハ58にも取り付けました。こちらは「世田谷車両センター」のインレタで、「小型」とのことで実車写真と比べてスケールは正確と思いますが、周囲のゼブラマークの黒線がやや太く、遠目では黒縁に見える難点があります。
7. C623のC6216への改造
ニセコのさよなら三重連の後補機を務めたC6216はC6215とともに山陽を追われて北海道に転属した経緯があるので、 苗穂工場で耐寒仕様への改造を施されたとは言え、山陽時代の名残りも若干残っています
。C6216を揃えようとすると、2006年製のカンタム搭載クラウンモデルのC6216(品番11011 当時の定価298,000円)が最有力ですが、精巧度ではカンタムの現行モデルC623(品番71011定価83,600円)やC62山陽仕様(品番71009定価83,600円)と比べ煙室扉は開きますが、それ以外は値段ほどの差はないので、結局C623を改造することにしました。
2024年10月に再生産改良モデルとしてC6215(品番11096 定価594,000円)が発売されましたが、すでに予約完売で価格もさることながら、 カンタム搭載機ではないので、混走重連できません。
なお、 さよなら三重連の最後尾補機をC6215と勘違い
されている方がおられますが、天賞堂にもなぜC6216を製品化しなかったのか、聞いてみたいと思います。C6215のほうが動輪が東京駅丸の内コンコースに飾られていて有名かも知れませんが・・。
C623の改造に当たっては、C622やC623と比べて最も目立つのは砂蒔管が下までボイラーの外側を通っている点とナンバープレート
ですので、これにフォーカスして、説明します。
なお、架線注意標識に関しては前述したとおりです。
まず、実機写真を参考に下まで露出した砂蒔管の取り回しを確認し、モデルの元栓部分と同じ太さの 0.3mm真鍮線
を写真のように当てがいながら凡その長さに切断します。
次に空気作用管、その固定ステー、手すりの下をくぐらせて取付け可能かを確認します。写真ではボイラーなどの塗装に傷が付かないよう、表面にモール粉の付いたO.3mm径の樹木製作素材用真鍮線を試着に使いました。
試着で長さと曲げ方を確認したら、取付ける真鍮線を加工し、半艶消し黒(TAMIYAのセミグロスブラックがお薦めです)に塗装します。
砂蒔管元栓側とランボード下に隠れる側の真鍮線両端をホワイトボンドで固定し、追加で塗装します。
ホワイトボンドはゴム系接着剤に比べ、乾くと大きく収縮して透明になるので、艶消し塗料を塗れば、かなり綺麗になります。ボンドの点付けがコツですが、はみ出たときはティッシュをちぎった紙片で拭き取ります。乾燥後にもし残っていれば爪楊枝で掻きとれます。また、将来取り外して原状回復する時も塗装を傷めずに爪楊枝でめくり取れます。
写真の一番手前からC6216、C623、C622です。見ていると、ついニヤニヤしてしまいます。
次に注目度の高いナンバープレートです。
<最初の試み>として市販の「C6210」プレートをネイルアートデザインブラシ(別稿持っててよかったツールとサプライ参照)で「C6216」に書き換えようとしましたが、「0」から「6」への文字書き換えが綺麗にできず、断念しました。
<次の試み>として、市販の8600用のナンバープレートの末尾「6」をカットして、C621と合体させ、ニコイチで製作しました。
2枚のプレートを合体後、周囲を削って面一にしてクリアラッカーを塗布しました。
まあまあの出来と一瞬思いましたが満足できないので、<別の手段>として天賞堂模型商品部に クラウンモデル
11011の C6216用プレートの残在庫を探してもらいましたが、見つからず。
そのため、<最後の試み>としてヤフオクで類似ナンバーを探していたところ、たまたま見つけた「C6246」のナンバープレートを落札し、「4」を「1」に書き換えることにしました。
切り抜きプレートは切取り後の周辺加工を念入りにしないと、取り付けると目立ってしまい、あとで後悔します。
「ネイルアート用デザインブラシ」を使って、「4」の左右両端を半艶消し塗料(タミヤのセミグロスブラックを使用)で塗りつぶします。
はみ出た塗料はマイナス時計ドライバーでやさしく除去します。
何とか、大人の鑑賞に耐えるナンバープレートになりました。
書き換えたナンバーのエンボス部分は塗装の仕方でかなり目立たなくなります。
なお、今回のような近似ナンバーがない場合は<最終兵器>として、IMONに4枚セット@4,000円前後で特注できますので、こだわる方もご安心下さい。
改造完成後の出場記念写真です。
厳密にはC6216が苗穂工場で耐寒改造を受けたのは昭和45年であり、プレートの昭和44年の1年あとですが、すっかり気に入っています。
8. テンダーへの石炭搭載
テンダー内にDCCデコーダーとスピーカーが装備されていますので、通常のSLモデルのような調子で水で薄めたセメダインホワイトに中性洗剤を混ぜてスポイドで垂らして固めると漏水で故障しかねないので避けたほうが無難です。代わりに、石炭槽の形に予め切り抜いたケント紙やプラ板の上で石炭を固めてはめ込むか、天賞堂市販の「カンタン石炭」ユニットを買ってはめ込むようにしてください。私の場合は前者の方法で、さらに重油タンクや増炭枠を加工付加してバリエーションを楽しんでいます。
天賞堂で別売されているテンダーへ石炭積載キットです。オートミールのような石炭らしくない外観と品切れが多いのが難点です。
自作する場合、石炭の積載は本文記載の通り、テンダー内臓のデコンダー、スピーカーへの漏水トラブルを避けるため、プラ板か厚手のケント紙をテンダーから現物合わせで形取りしたベースを ビニールのうえに置いて
ホワイトボンドと中性洗剤の混合液をスポイドで垂らして固定します。その場合、 まずベース板の周囲に石炭をしっかり固定
して周囲に液が流れないようにしておくと、脱着時に周辺の石炭が外れなくなるので一石二鳥です。
石炭を積載するだけでなく、重油タンクや増炭枠を付けたベースも自作してバリエーションを楽しんでいます。
炭載バリエーションを変えて、半流初期形を重油タンク付の東北仕様風にして楽しんでいます。
なお、東北仕様ではありますが、1号機の1500L重油タンクは上下に高すぎて全体的に見たバランスが悪いので1200Lタイプにして両サイドの手すりも低くし、バランスを取っています。
鷹取式集煙装置付に付けていた通常の炭載シートをD51半流初期形と入れ替えることで重装備風にして楽しんでいます。
また、鷹取式集煙装置付のボイラー後方に金岡公房の重油タンクをホワイトボンドで止めて、増炭枠のプレートと組み合わせて、人吉機関区の肥薩線重装備風にしています。
写真中央は本家の天賞堂HGシリーズ#502の人吉機関区肥薩線重装備モデルです。
ハシゴは写真の左手前のようにすでにパーツを入手済で、重油タンクに接着する予定です。
付加する重油タンクは懐かしの金岡工房はじめ、珊瑚模型店やエコーモデル、宮沢模型、モアなど各社のパーツを加工して ハンダは使わず、
ホワイトボンドで固定
しています。いざとなれば、塗装を剥がすことなく綺麗に外せますので、将来処分する時も商品価値を落とさないので安心です。
小改造には欠かせない塗料とプラバンです。
プライマーとプラサフでしっかり下地処理をするのと、艶消し塗料を使い分けるのがコツでしょうか。特にクリアの艶消しは艶の微調整に大変重宝します。煙室近くのボイラーの艶を落としたり、貨車、客車の屋根などにも軽く塗布するとリアル感が増します。
ただ、ウェザリングは絶対濃くしないように、 したかしていないか、
やっとわかる程度で万人受けする形に留めておきましょう。
プラバンは1mm厚で2mmの角棒とともに 汎用性が高い
です。
カンタム搭載のC62、C61、D51、D52、D61は精緻度と走行性能のバランスがいいので、炭載プレートや重油タンク等で 原状回復可能なバリエーション
を拡大し、それ以外の機種はクラウンモデルやHGシリーズモデル、それがなければビンテージブラスモデルでカバーしたいと考えています。
9 . 空気作用管の墨入れと固定枠の黒色塗装、
砂撒管元栓との接続
市販モデルはコストダウンと省力化のため、空気作用管は全管と固定枠をまとめてエッチングパーツで一体整形してあり、色も実車とは大違いの輝いた銅色になっています。そのため、固定枠をまずマットブラックに塗装したうえ、シンナーで薄く溶いた半艶消し黒のラッカーを筆で垂らすと毛細現象により、各作用管の隙間に染みわたって個人的にはかなりリアル感が増したように感じます。一度試されてみてはいかがでしょうか。
Before:
純正の空気作用管の完成品状態です。銅のエッチングシートを無塗装で貼ってあります。
なお、後期生産カンタムモデルでは空気作用管の固定ステーは艶消し黒塗装されるようになり、改良されています。
After:
空気管固定ステーに艶消塗装をして、空気管の間に薄めたラッカーを毛細現象で浸透させた加工後の状態です。
急行ニセコ現役当時C622の空気作用管装着状態です。
梅小路機関区の保存機C622の空気管装着状態です。
別稿の「空気作用管の取付け」編で急行ニセコ時代との仕様の違いを詳しく説明していますので、ご覧ください。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/
次に上級編として、空気作用管と砂撒管元栓との接続加工例
をご紹介します。
題材はD51カンタム長野式集煙装置付です。
Before:
正規側加工前の状態です。端的に言うと、無塗装の銅板エッチングシートを張り付けてあり、空気作用管と砂撒管元栓との接続も省略されています。
Before:
非正規側加工前の状態です。端的に言うと、無塗装の銅板エッチングシートを張り付けてあり、空気作用管と砂撒管元栓との接続も省略されています。

空気作用管と砂撒管元栓との接続パイプを 0.3-0.35mmの銅線
から切り出します。正規側、非正規側の各3点すつ、腰の強いピンセットなどでL字形に曲げて用意します。
曲げ加工が終わった状態です。L字の短い方を砂撒管元栓に、また長い方を空気作用管に繋ぎます。
砂撒管元栓の側面にホワイトボンドを 爪楊枝で点付け
します。
切り出した接続パイプ部分の銅線の足にもホワイトボンドを付けて 仮止め
します。写真は 仮止め接着直後
で整形調整前の状態
です。 ある程度ボンドが乾燥するのを待って、細かい形状の整形微調整をするほうが作業がスムース
に行きます。
極細線引き用の「ネイルアートブラシ」を使って空気作用管の固定ステーや砂撒き管元栓との接合部分をTAMIYAのセミグロスブラックで半艶消し塗装し、パイプのウェザリングを施しました。ホワイトボンドは乾燥すると収縮して透明になりますが、艶があるため補強を兼ねて塗装します。
「ネイルアートブラシ」の詳細に関しては、別稿「持っててよかった!ツール・サプライ」をご覧ください。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202404030001/

After:
正規側の完成状態です。

After:
正規側の完成状態アップです。

After:
非正規側の完成状態です。
After:
非正規側の完成状態アップです。ホワイトボンドは乾燥すると透明になるので、はみ出た部分を特に除去しなくても目立ちません。
D51カンタム長野式集煙装置付の
長野工場での改造が完了しました。出場記念写真です。
空気作用管に関しては、別稿「HOSL 空気作用管を極める」もご覧ください。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402290000/
10 . 牽引力と重連、プッシュプル重連、蒸デ プッシュプル重連、三重連
いよいよ、実際の走行です。

C62、D51、DD51が勢ぞろい。なお、カンタム・エンジニアは 本線用とダブルリバース線用の2系統
を使っています。+ーの切り替え時にも特に問題なく円滑に走行しています。

C62<重連> 急行ニセコ 天賞堂ブラスニセコシリーズ客車(室内照明付)7両牽引
→
全く問題なし

C62<重連> 急行ニセコ 天賞堂ブラス旧型客車(室内照明、人形付き)7両牽引
→
全く問題なし
C61<単機>プラ製はつかり客車7両牽引→全く問題なし。
485系の新旧「はつかり」が仲良く並んで往時を偲びます。
C61特急「はつかり」補機とD51半流 東北仕様。
C61は青森機関区所属でしたので、郡山工場は廃車解体された終焉の地として感慨深いものがあります。

D51鷹取式集煙装置、重油タンク付<単機> 天賞堂ブラス軽量客車(室内照明、人形付き)7両牽引
→始動時空転するも運用カバー可能
カンタム搭載機はスピーカーやDCCデコーダがあるので、ウェイト不足で発進時に空転しながら発車。D51の実車もそうだったので、「まあいいか」と思っています。ウェイト増量が難しいので、一般的には重連運用にするか、プラの軽量客車との混編成にして軽量化を図る必要があります。
D51鷹取式集煙装置、重油タンク付<単機> KATOトラ45000加工 重量材木列車13編成→全く問題なし
材木貨車は実際の樹木を積載しているため、1両@約60gと通常のプラ有蓋貨車40gの1.5倍の重さがありますが、車掌車を入れた13編成でも空転することなく、走行しました。

1両@約60gあります。
プラ製有蓋貨車は1両@40g前後。この軽さなら単機でも20両強は牽引できそうです。
D51鷹取式集煙装置、重油タンク付<単機> KATOトラ・ワム等貨物列車25編成→全く問題なし
試しにプラ製貨車を牽引させてみましたが、25両でも実車速度40km/h相当の低速でも全く空転なしに楽々牽引できました。

D51半流東北仕様<単機> 石炭列車セキ8000 15両牽引
→
全く問題なし
なお、セキ800015両はモデルアイコン製ですが、プラ製車輪の走行抵抗が大きく、カプラーの振りも小さく最悪でしたので、石炭搭載に合わせてピポット車輪をエンドウ10.5mm片絶ピポットに交換、KDカプラーに交換しました。
D51鷹取式集煙装置付<重連> 石炭列車セキ15両+KATOプラ製無蓋貨車15両の合計30両牽引
→
全く問題なし
なお、セキ8000 15両は上記の半流東北仕様に記載の通りです。
D52クラウンモデル<重連> 石炭列車15両牽引
→
全く問題なし

DD51<重連> トワイライト10両編成TOMIXプラ製客車(室内照明、N小屋室内加工仕様)牽引
→
全く問題なし

DD51<重連> 天賞堂ブラス軽量客車(室内照明、人形付き)7両編成牽引
→
全く問題なし
なお、重連の組合わせにより、前照灯、キャビン照明の照度が若干違うので今後の課題です。
EF58 大窓<単機>特急つばめ 天賞堂軽量客車7両編成牽引
→
全く問題なし
カンタムの電気機関車は今一つではと先入観を持っていましたが、非常に走行が滑らかで走行音も静かなうえに中々実感的であり、高級感あふれるぶどう色2号の外装と電球色のイルミネライトとも相まって大好きな1両になりました。
取説では「付属のロングステップなどの観賞用パーツを付けない状態で走行可能最小半径は610R」と記載されていましたが、 実際には550Rの4番ポイントや待避線S字進入路も通過できました。
EF58 89号機 大窓ツララ切り<単機> エンドウ高崎センター旧型客車7両編成牽引
→
全く問題なし
大宮保存機の愛称「パック」も買いましたが、やはり、このブドウ色2号と電球色の組み合わせがいいですね。保存に当たって特急色から戻したJR東日本の英断に感服します。
室内照明の関係でミルクチョコレートのような「ため色」に見えますが、正真正銘の「ブドウ色2号」でした。実機に出会えると愛着が深まりますネ。

EF66 <単機>KATOタンカープラ10両編成牽引
→
全く問題なし
プラ貨車なら30両くらいは楽々の感じです。
大宮鉄道博物館でも、実機の力持ち振りが紹介されていました。貨物牽引車が寝台特急「あさかぜ」「はやぶさ」「富士」を牽引するように出世したのは嬉しい話です。


D51<プッシュプル重連>
石炭列車14両牽引
→
全く問題なし
板挟みで脱線しないか、プラ貨車(モデルアイコン製で石炭搭載、ピポット車輪交換、KDカプラー交換仕様)の長編成で試しましたが、鷹取式集煙装置付の主務機と後方補機のD51同士の同期も取れていました。汽笛なども通常の重連と同じく、 異常なく両機動作
しました。
生産時期の異なる異型D51同士とか、C62とC61などの異機種での重連も実際にあったかを確認のうえ、試してみたいと思います。 →その後、D51半流と鷹取式、C622とC61で重連させましたが、特に問題はありませんでした。


D51主務機 DD51補機の<蒸デ プッシュプル重連> 石炭列車14両牽引
→
全く問題なし
DD51が後押ししている光景はよくあったので、軽量貨車(モデルアイコン製で石炭搭載、ピポット車輪交換、KDカプラー交換仕様)の長編成を挟んで試したところ、 軽量貨車が脱線するような
主務機と後方補機
の同期崩れもなく、汽笛なども両機が同時に正常動作
しました。

C62<三重連>さよなら急行ニセコ 天賞堂ブラス旧型客車(室内照明、人形付)7両牽引
→
全く問題なし
実はこの三重連はC622+C623+C623で編成しており、先述のように3両目補機をC6216に改造してあります。
あの日1971(昭和46年)/9/15はつい先日と思っていましたが、もう50年以上前になったんですね。カンタム機が力走するのを見ていると、時の経過を忘れます。
昇りツバメのスワローエンジェルが空に飛び立ちそうです。
「
さよなら急行ニセコ」
<
C62
三重連>の
Nゲージとの
競演です。
函館本線山線 下り3号 二股-
蕨岱(わらびたい)区間を模した
ラストラン!
天賞堂のカンタムシステムとKATOのサウンドシステムの音の競演でもあり、大変な迫力です。孫が帰りません(笑)。

D51長野式/鷹取式集煙装置付<三重連> 石炭列車15両牽引
→
全く問題なし
なお、セキ800015両はモデルアイコン製で石炭搭載、ピポット車輪交換、KDカプラー交換仕様ですが、KATO製のプラ有蓋貨車を増結しても計30両を楽に牽引できました。

D52クラウンモデル<三重連> 石炭列車14両牽引 →多少工夫すれば問題なし
本線は最小R670で4番R550ポイントが1か所あるので少々不安はありましたが、走らせてみて圧巻の大迫力に圧倒されました。天賞堂模型商品部で工場出荷状態に戻すための整備調整をお願いしたのでさすが3両とも好調で同期も揃っていて、キャブの渡り板を折り上げれば(下の写真参照)スノーブロウ(東海山陽タイプにのみ付属)を装着していても、三重連でスムースに走行しました。
上の写真は本線の難所4番R550ポイントをスムースに通過中の三重連です。
キャブ渡り板はR550のような曲線走行時は折り上げてください。
実車の最高速度は85km/hでそれほど高速では走らせないと思いますが、 もし550RのS字カーブへ高速進入時にショートで止まることがありましたら、シリンダー棒を写真のようにハの字形に
広
げてください。
さらに4番R550ポイントのS字待避線を三重連で通すには補機2両の先頭カプラーを首の長いKD#146に交換すればOKです。
D52クラウンモデルはあれこれ試行錯誤はしましたが、高級美術工芸品でありながら、外観を損なう改造なしに高い走行能力をバランスさせた名機と思います。
11 . 非カンタム機へのサウンド対応
カンタム搭載機を増やしていくと、非カンタム機での無音走行音がどうしても気になってきます。
私の場合はビンテージモデルの分解整備や缶モーター、コアレスモーターへの変換を進める一方で、低下した牽引力を補うためにプラ製客車を並行して増やしたために、騒音が減って静かに走る違和感が強くなりました。缶モーター搭載のHGシリーズモデルやクラウンモデルが増えてきたことも違和感に拍車を掛けました。
その結果、HOにもNゲージと同様にKATOのサウンドBOXを導入し、TOMIXのホームサウンドや外付けスピーカーもNゲージと共用で導入しました。
ただ、制御方式の違い等から様々なトラブルに遭遇し、かなりの試行錯誤を強いられました。
それでも、現在は非常に満足度が向上し、臨場感の高まりを感じています。
この当たりの詳細は別稿の「HON サウンドを極める」をご笑覧下さい。
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202501250000/


今後も追加情報があれば、更新していきますので、よろしくお願いいたします。
閲覧数が244,000件を超え、鉄道模型の別テーマに関しても、お気軽にご覧下さい。
「頼れる鉄道模型店探訪 天賞堂銀座本店」:
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202412010000/












「HO/N パンダスパーク!に酔う」:
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202502040000/


























「軍用機 飛燕甲 キ61-1実機取材」
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202406200000/

「米軍戦闘機細部作りこみ」
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403190000/
「プラモデルを極める―軍用機編」
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100000/

「B17アメリカ実機現地取材」:
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100002/

「プラモデルを極める:B17の作りこみ」
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202403100001/
「帆船模型を楽しむ 戦艦ヒーロー」:
https://plaza.rakuten.co.jp/smorimoto0296/diary/202402210000/

「市川團十郎 愛之助 映画国宝を10倍楽しむ」:




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