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いよいよベストフォーを決める試合が始まる。 おさるの応援するイタリアは今日ウクライナと対戦する。イタリアはトッティのPK勝ちで勢いに乗っているし、鉄壁のディフェンス陣は今大会オウンゴール以外はまだ得点を許していない。そりゃあアルゼンチンやブラジルのような派手さはないが、イタリアは伝統的に派手なチームではないのだ。 イタリアは今回、国内リーグの八百長問題で暗い雰囲気が漂っているが、その問題に関連があるのは一部のチームと選手だけだ。この暗雲を振り払うためにも、是非是非優勝して欲しい。それにはまず目の前のウクライナを一蹴して欲しい。 要注意のFWシェフチェンコはイタリアリーグの所属だからイタリアの弱点を知っているなどと喧伝されているが、逆に言えば彼のプレースタイルもイタリア守備陣にはよく知られているということ。案ずる事は無い。彼さえ90分間抑えきればおのずと勝利は見えてくる。 一点。イタリアが勝利するにはたった一点だけあればいい。頑張れイタリア!!おさるは信じているぞ~! Forza Italia!! Forza!! こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月30日

ドイツの指揮者クラウス・テンシュテット(1926~1988)はロンドン・フィルと数多くの名演を残した。特にEMIに録音したマーラー全集は非常に評価が高いが、そのわりには早世してしまった為アルバムの数は少ないほうだ。 EMIのマーラー全集も、その後で発売されたライヴ録音などに比べると(今聴くと)結構大人しく聴こえるものだ。そう、ライヴ録音となると燃え上がるのがテンシュテットなのだ。 その彼の最新ライヴ録音盤がロンドン・フィルとのマーラー「巨人」。これは彼の死の病となった喉頭癌の発症数ヶ月前の録音で、まさに絶頂期と形容するにふさわしい、力漲る素晴らしい演奏になっている。 いつも書くことだが、優秀なマーラー演奏とは、非常に細かい動きの旋律を(モザイクを組み上げるように)丹念に積み上げていき、最終的に大きな奔流を造り上げるものなのだ。単にどでかい音響を響かせれば良いというものではなく、ヒステリックに金管を鳴らせばいいというものではない。非常に繊細かつ綿密な音楽作りが要求され、その努力を怠ると非常につまらない音の羅列になってしまう難しい音楽、それがマーラーの交響曲なのだ。 テンシュテットはそれを完璧にこなしている。興奮してつんのめりそうなロンドンフィルの面々を見事にドライブし、しなやかな部分はしなやかに、豪壮な箇所は極めて豪壮に鳴り響かせる。録音もなかなかよく、ライブの高揚感をきっちり収録している。今月のお勧め盤といえるだろう。こちらです(輸入盤) こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月29日
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ここのところ完全にワールドカップネタに終始していたが今日は久しぶりに本業?のクラシックネタを。 ともさんの日記のリストによると、今日28日は指揮者セルジウ・チェリビダッケの誕生日(1912年~1996年没)らしい。 極端な録音嫌いなためにアルバムが少なかったため一時は「幻の大指揮者」と言われていたが、彼の没後にグラモフォンやEMIから相次いで得意のブルックナーなどが発売されたため、最近は比較的簡単に聴くことが出来る。 フルヴェンの没後、カラヤンとBPOの常任指揮者争いを演じたが破れ、その後は特にミュンヘン・フィルに君臨して同楽団を徹底的に鍛え上げ、余人の真似できないようなブルックナー演奏を遺した。彼のブルックナーを至高の物と崇めるマニアも大勢いいる。 私は正直そこまでチェリビダッケの演奏が好きなわけではない。私が保有している彼の演奏はいずれも晩年のもので、とにかくテンポが桁外れに遅い。ブルックナーならまだ許せるかもしれないが、チャイコの5番も同じように遅かったのには思わず倒れてしまったほどだ。晩年はかなり太っていて椅子に座っての指揮だった。 ところが、若いとき、特に戦後間もないころの映像で見るチェリは抜群にかっこいい。ムーティーに似ているというか、ムーティーは彼を意識したのではないかと思えるほど似ている。 背筋を伸ばし、オールバックの髪、目をカッと見開き、両手を思い切り振りぬく指揮振りはとにかくかっこいいが、BPOの楽団員の間では「カッコつけすぎ」という批判もあったらしい。 その映像の楽曲は確か「運命」の第一楽章だった気がするが、師であるフルトヴェングラーよりも、そのライバルのトスカニーニばりの激しいテンポだったような気がするが、どうもはっきりしない。しかしあの激しい指揮姿からはかなりのイン・テンポだったのではないかと想像させる。 最近は若いころのチェリの録音をちょっと聴いてみたいな、と思っている。さらに彼自身の作品で交響曲が三曲もあるというが、誰か録音してくれないだろうか・・・。まさに圧巻!巨大な伽藍のような音絵巻ですブルックナー:交響曲第8番若かりし頃の映像はこちらでオムニバス/アート・オブ・コンダクティング2 黄金時代の伝説的な指揮者たちこちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月28日

いやあ~後半開始早々一人退場になってしまい、ちょいと辛い戦いになったけれども「予定通り」豪州を粉砕してくれました!さすがイタリア! 10人になっても危ないシーンは殆どなかった。イタリアの、というか強豪国が10人になったときの戦い方というのは本当に面白い。まるで潮の満ち引きを読むように、相手の攻めが強い時間帯は受けに徹し、その勢いがゆるむとすかさず反撃に転じる。 昨晩のイタリアもそうだった。数的優位になったオーストラリアが何度攻め込んでも、慌てるような場面は一度もない。かといって全員で守るわけではなく、隙あらばきっちりトーニにあわせてカウンターを放り込む。これだと相手はどうしても守りの意識を持っていなければならないから、全員で攻めあがるわけにはいかないのだ。 それにしてもあの小憎らしいまで守備の落ち着き。あれが「伝統」というものの持つ強さなのだろうか。零対零の試合で、数的不利になっても動揺することなく、さらに引き分けではなくあくまで勝利を狙う貪欲さも兼ね備えている。 後半終了直前のPKも偶然ではない。あれは明らかに試合終了間際、相手も疲れて気が緩むその一瞬に勝負を賭けているのだ。あのPK自体はどんくさいオーストラリアの選手がいつまでも転がっているのを利用したシミュレーションぽかったが、終了目前のあの攻め上がりは素晴らしかった。 そして後半途中から出場したトッティ。スタメン落ちしたものの、後半少ない人数の味方を鼓舞し、いくつものチャンスを作り出し、あの物凄いプレッシャーのかかるPKを見事に決めて見せた。さすがは千両役者、イタリアの王子だ。いや、勝っても笑顔を見せない彼は、すでに王子というよりも「王」のような威厳を備えていた。 イタリアという国のサッカーは、何点もとって勝利するスタイルではない。一点差でいい、一点差でも勝利は勝利、というサッカーなのだ。そこがブラジルやアルゼンチンと明確に違う点だが、予選を通じてその伝統は続いている。次はウクライナ。これはまた随分渋い試合になりそうだが、イタリアが負けることはない。さあ次も、Forza Italia!! こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月27日

先週ふがいない試合で日本代表が姿を消したが、おさるの夢はイタリア代表に託してまだまだ続いている。心のふるさとイタリアは強豪といわれつつ82年以降優勝していない。 94年のアメリカ大会、当時ロマーリオらを擁してやはり無敵だったブラジルと決勝で引き分け、PK戦で敗れ去って以降は決勝にも進めていないが、今大会は久々のチャンスだ! アメリカ大会は鉄壁の守備陣と天才バッジオのゴールで突き進み、唯一ブラジルを無得点に抑えたのに、そのバッジオのPK失敗によって敗れ去った。ブラジル相手に延長戦を戦い、両足を攣りながら奮闘したバッジオの涙のシーンは今でも脳裏に焼きついている。あの執念の何分の一でも今回の日本代表にあったなら!・・・なんてもう終わったことはよそう。 ジーコも言っているが、日本代表の敗退は全て豪州戦に起因していた。そして今夜のイタリアの相手は奇しくもその豪州。我がふるさとよ、どうか日本の仇を討ってくれい!!トニ、ジラルディーノ、インザーギ、そして王子トッティ!君たちがいれば大丈夫だぁ!!ViVa ITALIA!! Ti Amo!!こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月26日

ブラジル戦は惨敗に終わり、ジーコジャパンの挑戦は終わった。個人の自発性を重視したジーコのやり方がどうだとかの前に、ブラジル戦の後半45分の闘い方に私は強い憤りを感じた。 前半はなかなか見応えのある試合だった。ブラジルに再三シュートは打たれてはいたが、一人の選手を三人で囲んでパスコースを消し、さらに川口のファインプレーで失点を防ぎ、玉田の素晴らしいシュートでリードさえ奪った。 しかしその後がいけなかった。ロスタイムの失点は、明らかにディフェンスがボールを目で追うだけの棒立ち状態、「あと数秒で前半が終わる、早く終わってくれ~」の神頼み状態から生まれた。パスの出し手であるロナウジーニョもヘディングをしたロナウドも全く邪魔されないフリー状態では点が入るに決まっている。 この同点劇で選手は明らかに下を向いてしまった。試合を諦めてしまった。「二点差以上の勝利」が至難な事は分かっていた。日本の選手達は彼我の戦力差が圧倒的に開いていることも前半で痛切に感じただろう。しかしだからといってあの腑抜けたような後半はいただけない。 後半はチームとしてどうしていこう、という意識が全く見えなかった。選手達は孤立し、目の前に来たボールをただ跳ね返しているだけ。リードされてからは、ボールを持っても横パスだけでいつまでたっても相手のペナルティエリアにボールを入れないのでは、点が入る可能性すらない。 ジーコの起用はまたも不可解だった。中村俊介は明らかに絶不調だったから早く小野に変えるべきだったのにそうしなかった。今回の日本チームの「司令塔」は俊介であり、彼からパスが出ないことには試合にならない。今大会、彼は明らかに絶不調だった。司令塔が機能しないチームは勝てるはずがない。 そして最大の問題点は、後半45分の覇気のなさだった。同点にされて、決勝トーナメント進出が遠のき、明らかに戦意が下がった。しかしあの戦力差でもはや二点差など考えるのもおこがましい。決勝トーナメント進出は無理でも、眼前の試合こそ、選手は死力を尽くすべきではなかったか。 次々に追加点を許したディフェンス陣はただただ呆然とするばかり。悔しさを露わに絶叫し、味方の奮起を促すのは川口くらい。中澤も坪井も表情が消えていた。 闘志はどこにいったのか?技術で止められないならタックルで削ったり潰したりしたのか?それもしない単調な試合運びで相手を抑えられる訳がない。レッドカードで一発退場になっても、とにかく死んでも相手と差し違えるというディフェンスが無かった。「サムライジャパン」の名があまりにも白々しく思えた。 あの闘志の欠如は、テレビ観戦していたファンはともかく、遠いドイツまで行って最後まで声援を送ったサポーターに対してあまりに失礼だった。日本代表は最後の最後で、最も酷い試合をしてしまった。 太平洋戦争で連合国が最も恐れたのは、日本軍の不屈の闘志であった。神風特攻隊は統帥の邪道であり絶対容認できない作戦であったが、連合軍の将兵に与えた畏怖感は計り知れないものがあった。その伝説は未だに世界中で生きている。 今回のブラジル戦はまさにあの大戦時くらいの戦力差があった。負けるのは自明。でも命を取られるものではない。そこで死力を尽くす姿勢が世界の共感を呼ぶのだ。日本はその機会をむざむざ捨ててしまった。残念という言葉では語りきれない程の損失だった・・・ ということでおさるは「第二の祖国」イタリアの優勝に全ての望みを託していくのでした・・・こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月24日

本来ここはクラシック音楽ブログなのですが、W杯中は相当サッカーに偏っております。興味のない方は大変申し訳ございませんが、おさるの出自に関係するのでもう少々お付き合いくださいませ~。 あと10時間あまりでブラジル戦。初戦の大敗でとにかく日本はブラジルに勝たなくては決勝トーナメントに出場出来なくなってしまった。ブラジルは現在までW杯9連勝中で、まだ今大会は失点もしていない。その相手に二点以上の差をつけて勝たなければならないのだ。 「ブラジルに二点差以上差をつけて勝てる国が地球上に存在するのか」と記者に問われて、さすがの神様ジーコも返答に窮したようだ。マスコミを賑わすのはその驚異的な攻撃力だが、ブラジルは守りも堅い。W杯で常勝出来るというのは、攻守共に優れたチームであるからなのだ。 それに対し、そんな常勝チームに挑む日本は攻撃は「得点力不足」で守りは「不安定」との「定評」がある。これでは始まる前から勝負は決まっている・・・となるのが普通だが、こんなに評価・戦力に差があっても、「奇跡」は起こることがある。 戦国時代の戦にも例があるが、勝敗は「闘争心」に大きく左右される。すでに決勝トーナメント行きを決めたブラジルに僅かな「慢心」はないか。追い詰められた日本にその慢心を突く「底力」は果たしてあるのか。慢心があったとしても彼我の戦力差はひっくり返らないほど大きいものなのか。今夜の試合はそうした点を見るためのものだと思う。 それにしても王国ブラジルに二点差つけなければならないというのは、ジーコジャパンが未だかつて体験したことのないほどの難題だろう。というか、世界のどの国にも困難な課題であるに違いない。相手が強すぎることは分かっているのだから、とにかく全力を出し切っていこう。頑張れ日本!こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月22日

クロアチアと引き分け。絶対に勝てる(勝たなければならない)試合で勝ち点1しか取れなかった。 せっかく川口がスーパーセーブでPKを止めてくれたのに、一体FW陣の不甲斐なさはなんだ?柳沢は当てるだけでいいパスをミスり、後半15分に入った玉田は殆ど仕事をしてなかった。玉田は前半の疲れがないのだからもっと走り回ってボールをもらうべきだったろう。大黒様も残り5分の投入では、結果を求めるにはまたも酷だったといえる。 高原も今ひとつ動きにキレがなかったように思う。ただ、前半はFWがポスト役でミドルシュート狙いだったから仕方ないのかもしれない。そして俊介も本調子ではなかった。 気を吐いていたのはやはり中田だった。素晴らしいミドルを何発も打ったし、攻守に渡ってチームを引っ張っていた。やはりこうした試合での彼は素晴らしい。他に加治、稲本、後半のサントスも良かったかな。 宮本はPKを招いたのと後半サイドからのクロスを見過ごして決定的なピンチを招き、ヨシカツに怒鳴られていた・・・体の大きな相手に今回も四苦八苦していてちょっと気の毒だった。 ピンチもあったがその分日本にもチャンスがあったのに決められなかったのは致命的。今日勝ち点1しか取れなかったことによって、日本は次のブラジル戦で絶対に勝たないと、勝ち点でオーストラリアを上回れない。これは本当に至難の技だ。今日の引き分けよりも何倍も困難な仕事だ。 今日勝って勝ち点3を奪っても決勝トーナメント進出が決まるわけではなかったが、少なくともオーストラリアに並び、ブラジルには引き分けでもいい状況を作れた。しかしその目論見はあっけなく崩れ去った。 試合後コンビニまでビールを買いに行ったら、途中で放心したようなサポーター達に出会った。その気持ち、分かるなぁ。 もちろんまだ僅かな望みはある。とにかく可能性があるからには頑張って欲しいし、我々も応援するしかない。厳しい状況だけれども諦めるな。頑張れニッポン!!こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月19日
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もうとにかく今夜のクロアチア戦は祈るのみ!! なんといっても皆プロなのだから、前の試合の後遺症なんて引きずっていては笑われますよ。とにかく今までの練習を信じて前進あるのみ。なんといってもアジア代表なんだから胸を張って堂々とやってほしい。それに前々回大会の借りも返さなければ! 昨日のイタリア対アメリカ戦、イタリアの楽勝と思いきやオウンゴール以降は荒れた試合になってしまってどうにもいけませんでした。おさるの母国が両方ともすっきりしない状況はいけません!まずは日本代表、なんとか今夜暗雲を振り払ってくれい! さぁ、今夜の勝利のために、ワーグナーのマイスタージンガー前奏曲でも聴いて奮い立ってくれ~(もちろん代表の皆様には聞こえませんが)演奏はもちろん、カラヤン・BPOのウルトラド派手演奏でいってみましょう!間違ってもあのオレンジレ○ジなんかの軟弱歌はいけませんぜ!!とにかくド派手な演奏が素晴らしいです!カラヤン/ワーグナー:管弦楽曲集(2)こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月18日
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え~本日は皆様にご質問でス。「のだめカンタービレ」15巻で、モーツアルトマニアのプノワ家当主がのだめと会った際に、「かわいい魚ちゃん!!」と抱きしめるシーンがありますが、何故この時に「かわいい魚ちゃん」と呼んだのでしょうか? その後で練習を聞いた当主が「釣れたての魚ちゃんのようにピチピチした演奏だった」と言ってますが、ということは初対面ののだめが「ピチピチしていた」という意味なのでしょうか。 実はこの疑問は当家の娘から出ておりまして、納得のいく説明を求められて窮地に陥っておりまス。どなたか事情ご存じの方、どうかお教え下さいませ~!マングース君は大人気!のだめカンタービレ #15 限定版こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月17日
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ぎゃぼーマングースと共に送られてきたのだめ15巻、読みました~! 今号はマングース君がくっついてくるというので早々と2月に予約した気になっていたが、先週土曜日になって何故か予約できていなかったことが発覚。家族の轟々たる非難を背中に必死に予約しなおし、なんとかマングース付きを手に入れた。 とはいえ、予約開始時の申し込み数が予想を上回ったのだろうか、かなり増産してくれた模様で、結構書店店頭にもマングース付きが並んでいるらしい。あんまり焦る必要もなかったかな? 15巻は、モーツアルト狂の城主のお誘いでのだめが初リサイタルを開く、というところがメイン。あんまり書くと読んでいない方に申し訳ないので節制するが、「きらきら星変奏曲」から始まるこのリサイタルの描写が、ここ数巻の単行本の中でも出色の出来だった。 モーツアルトの音楽が持つ優しさ・美しさ・不思議さが絵を通して染み入るように伝わってくる。まるで音楽が聴こえてくるような、素晴らしい描写だ。 思えばのだめも随分上手になったものだ(?)。ここのところのだめの活躍シーンが少なくてちょっと物足りなく思っていた読者の溜飲がやっと下がったかな、という感じだった。 このコンサートの部分と、千秋がモーツアルト書簡集を無理やり読ませられるところが抜群におかしかった。いやあほんとにモーツアルトって不思議な人だったんですなぁ。 でもリサイタルといっても田舎のお城でのプチ・コンサート。こんなところで満足してはいられない。のだめの活躍はまだまだこれからだろう。それと、千秋の楽団の新人オーディションは風雲急を呼びそうでまたまた楽しみ!早く続きが読みた~い!マングース付、まだありますよ~のだめカンタービレ #15 限定版こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月16日

今日のニュースで、日本代表の中田英寿選手が外国メディアのインタビューに答えて、「クロアチアより日本の方が強い」と発言。「オーストラリア戦も、追加点が早く取れていれば勝てた。終わったことはもう忘れる」とも述べた。 さらに勝ち点4(クロアチアに勝ち、ブラジルに引き分け)を狙うのかと聞かれて、「どうして勝ち点4なんだ、我々は勝ち点6(クロアチアにもブラジルにも勝利する)を目指している」と発言したとのこと。さすが中田、男だね~! おとといの敗戦後、インタビューに答える他の選手たちが皆うなだれている中で一人しっかりと前を向き、堂々と発言していた姿が頼もしかったと書いたが、敗戦ショックを微塵も見せずチームを鼓舞する姿勢は本当に素晴らしい。ジーコよりもよっぽど監督らしいではないか。 本人が述べている通り、終わったことは仕方ない。どうせあとは勝つしか道はないのだから、昨年奇跡の進撃をみせたコンフェデ杯のように自信を持って、残る力を出し切って闘って欲しい。 ここから二連勝すれば本当にカッコいいぞ!頑張れニッポン!こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月15日

昨日、指揮者の岩城宏之氏が亡くなられた。すでにあちこちのブログに記載されているが、私も自分の思いを記録するために書いておこうと思う。 正直、私は岩城氏の指揮は好きではなかった。かなり昔にチャイコの悲愴をNHK-FM(N響アワーだったのだろう)で聴いた事があったが、特に主張のない平板な演奏に聴こえてしまい、以来殆ど聴かなくなってしまった。評論家が「豪快な演奏」と評しているの「豪快さ」が私には伝わってこなかったのだ。 さらに、(これも20年以上前だが)氏の発言の中に、暗譜して指揮することへの批判が見受けられたことがあった。小澤をはじめ世界のトップ指揮者は殆ど暗譜して指揮をする。そこまで彼らは血のにじむような努力をしているのに、一体この人は何を言ってるんだ、という反発もあった。 また、昨年・一昨年の年末に敢行したベートーヴェンの全交響曲連続演奏会。確かにイベントとしては面白いかもしれないが、もはや老齢に達しておられる方が命を賭けてまでやる必要があるものだったのかどうか。間違いなく最後の方では集中力が薄れ、演奏への影響が避けられないはずなのに、何故やる必要があったのか。私には全く理解できなかった。 などと故人に鞭打つような発言をすることが本意ではない。私が感じている岩城氏のなによりの功績は、演奏記録を残すことにあったのではなく、後進の指導と武満や黛らに代表される日本人作曲家の紹介・普及活動にあったと思う。 日本人は何故か自分の国の作曲家や指揮者を軽んじ、やたらと西欧の(しかも評価の定まった)作曲家や作品を重んじる傾向が強い。そのような風潮に対し、はるか30年前から異を唱え続けたのが岩城氏であった。N響定期公演で武満の作品をあれだけ数多く演奏出来たのは、氏の存在があったればこそだろう。 個人的には氏の音楽作りは理解できなかったが、氏の偉大な功績は十分理解している。間違いなく戦後日本の音楽界を背負い続けた巨人であった。心からご冥福をお祈りしたい。こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月14日

昨日のオーストラリア戦は悪夢だった。 後半残り6分まで勝っていてそのあと3失点なんて日本代表史上初めての屈辱。あまりのひどさに怒る気にもなれない負け方だ。 史上最強の呼び声高い日本イレブンも、暑さと体格差に体力を消耗して後半はヨレヨレだった。最初の失点はヨシカツの気負いすぎだが、その後の失点は明らかにジーコの采配ミスによるものだ。 相手が攻撃陣を強化してこぼれだまを拾いまくっている時に、訳のわからない柳沢と小野の交代。ワントップにしてしまってはカウンターの力が弱まり、さらに防御を強いられるのは今時中学生でも知っている。 さらにロスタイムの大黒投入。あれじゃあいくらなんでも大黒様も可愛そうだ。残り3分で何が出来るというのか。しかも守りを削ってしまったために不必要な失点まで招いた。これで得失点差でのグループ突破も非常に難しくなった。いやはや神様のお考えになることは下々にはさっぱり分からない。 先日、ベスト16に残ればおさるの故郷イタリアとの激突も有りか、と書いたが、一晩ではかない夢と消えてしまったか・・・イタリアの方は前評判どおりの強さを発揮して危なげなく勝った。もし日本が予選で消えてしまってもおさるにはまだイタリアがある、と思えば少しは気が楽だが・・でもあんな単純なサッカーに負けたなんて悔しいではないか! 試合後の選手インタビューで多くの選手が放心したような表情だった中で、中田ヒデのしっかりとした受け答えは頼もしかった。「あとは勝つしかない!」と言ってのけた彼の表情に、ひと筋の光明を見た思いだった。頑張れ、日本代表!そしてイタリア代表も!!こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月13日

おさるのイタリア漫遊記Vol.18はまたもやワールドカップにちなんだお話を。 イタリアは過去三度の優勝経験があり、今回も優勝候補の一つ。今でこそバレーボールも強いが、なんといってもサッカーこそが国技のお国である。 ということでおさるもごたぶんにもれず、ひたすらサッカーに明け暮れていた。なにせ4年まで授業は午前中しかないのだ。午後家に帰ると、かばんを放り出して夕暮れまでひたすらサッカー。一日平均四、五時間はやっていたろう。 マンションの近くにこれまた細長い楕円形の公園があって、格好のサッカー場と化していた。ここを「試合場」として、近所の悪ガキどもが三々五々集まってくるのだ。おさるがサッカーを始めた頃は、その公園にも結構緑があったのだが、4年後に帰国する頃には哀れ草木は蹴散らされ、木は一本も無くなっていた・・・環境破壊もいいところである。 サッカーというスポーツの何がいいかというと、とにかくボール一個と相手がいれば「試合」が出来るということ。野球のような道具はいらないし、人数も要らない。四人いれば立派な試合が出来るのだ。 その公園には異なる小学校や中学校から多くの子供たちが集まっていて、毎日遅くまで歓声がこだましていた。時には散歩途中のおじさんまで加わって来た。時間が経つのも忘れ、とにかくボールを追っかけていた・・・今思えば、なんて幸せな時代だったのだろう。 今はイタリアも相当治安が悪くなっていて、特に外人の子供は誘拐される恐れがあるからあまり外で遊ばないというが、それと比較するとまるで夢のような時代だった。サッカーをしていて友達になった見ず知らずの子の家に遊びに行き、昼食や夕食をいただくこともしょっちゅうだった。向こうにしてみれば、服を着てイタリア語をしゃべるひょうきんな猿がやってくるので面白かったのだろう。 今回、日本がグループリーグを突破すると、次はイタリアとあたる可能性が高いという。もしそうなったら、おさるは一体どちらを応援したらいいのだろう?今から心配なおさるではあるが、それにはまず今日、オーストラリアに勝つことが絶対条件ですね!こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月12日
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本日の「功名が辻」は前半の山場、「本能寺の変」。本編の主人公は山内一豊だから、「本能寺」は本来脇道なのだが、(司馬遼太郎の原作では僅か二行で語られている)やはりあまりにも有名な歴史上の一大事なので、戦国物では避けて通れないようだ。 今回は朝廷をも廃して日本を支配しようとした「魔王・信長」を「信心深き普通の人・光秀」が誅すという筋立て。最新の歴史研究を取り入れてなかなか面白かったが、映像を見ていてどうにも気になったのが「汚し」の無さだ。 「汚し」というのは、時代劇で使用する衣装などをより本物に近づけるため、わざと汚れやシワなどを付ける作業。これをすることによって、衣装のリアリティが格段にアップする。 黒澤映画の「汚し」は特に有名で、「七人の侍」で百姓が着るボロのリアリティを出すためにわざと衣装を石で傷つけ、さらに泥水に浸して汚したという。その作業を数ヶ月かけてやっていたといから頭が下がる。「汚し」は映像表現における必要不可欠なテクニックなのだ。 で、「功名が辻」に限らず最近の時代劇は映画・TVに限らず「汚し」が下手。というより、殆どやっていないのではないかと思えるほどの手抜きぶりなのだ。 今日の本能寺、守る側の小姓衆の衣装が、最後の最後までキンピカでどうみても不自然。あれだけの激闘にさらされれば、衣服は汚れ、破れ、血糊に染まるはず。それがまるで歌舞伎の舞台のようにきれいなまんまなのは手抜きが見え見えでしらけてしまう。 制作陣は、長浜城を捨てて山中に隠れた女達の顔をちょっと汚したくらいでリアリティを出したと思っているのだろうか?彼女たちの衣装がずっと小綺麗なのも極めて不自然。 万事コストカットのご時世、黒澤映画並みの工夫はもちろん望むべくもないが、せめて少しでも努力の跡を感じさせて欲しい。最近の時代劇を観ていてそう思うのは、私だけだろうか? そうそう、今日の「本能寺」のセットはかなりショボかった・・・NHKにしては予算を制限しすぎじゃないの? 超一流の「汚し」を堪能できます七人の侍こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月11日

神奈川県秦野市の金井酒造店が20年前から麹にモーツアルトを聴かせて造った吟醸酒、その名も「MOZART」を製造・販売している。 きちんと商標登録もし、ケッヘルの整理番号「K」と金井酒造の「K」をかけて商品番号「K001」とし、「K005」まで製造。立派な中核商品に育て上げた。 すると2004年、驚いたことにオーストリア政府観光局から連絡があり、「本国のロゴを提供するので、生誕250周年にちなんで新製品を造ってはいかがか」との申し出があったので、新酒製造に着手、今年「Mozart K006 大吟醸 天上のハーモニー」を発売したとのこと。 一本500ミリリットルが約3500円。特段高い物ではない。モーツアルトを聴かせて造ったという商品はよく聞くが、20年近く前から実践し、オーストリア政府公式ロゴマークつきの日本酒はこの商品だけとのこと。果たしてモーツアルト効果がいかがなものなのか、音楽を聴きながら一献傾けるのも良いかもしれない。詳細は是非金井酒造店のHPをご覧下さい。 こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月10日

今日はいよいよワールドカップドイツ大会開幕、ということでやはりドイツ音楽。ドイツ音楽はドイツの指揮者で、ドイツの指揮者といえば「フルトヴェングラー」ということで(かなりなこじつけですが)、私の「フルトヴェングラー作品集」コーナーからフルトヴェングラーの交響曲第2番をご紹介したい。<知られざる名交響曲>D.バレンボイム指揮/シカゴ交響楽団 2002年録音(TELDEC 0927 434952) およそクラシック音楽、特に交響曲を聴くものならば、ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886-1954)の名前は避けて通れない。特にベートーヴェンやブラームスらドイツ・オーストリア系の作品解釈において他の追随を許さず、亡くなって半世紀たっても新譜が発売され続けている。だが、彼の演奏を聴いた人は数多いが、彼自身の「作品」は意外と知られていないのだ。 その作品解釈以上にフルヴェンの名を成さしめているのが、ナチスドイツに残り、多くのユダヤ人演奏家をナチスの手から救ったこと。体制内に残り、死の危険と闘いながら音楽活動を続けた彼を、ドイツ国民は「真の愛国者」と称えた。 フルヴェンの交響曲は三作あるが、この第二番は1944年から45年にかけて作曲された。フルヴェンは友人に、「この作品は私の魂の遺書である」と述べたそうだ。彼はこの作品には自信を持っていたようで、各地で自演し、かつ7種もの録音を残している。(現在CD化されているものは5点)。 演奏時間70分以上の大作だが、第一楽章冒頭のファゴット、クラリネット、ヴァイオリンによるもの悲しげな旋律は、一度聴いたら頭を離れない。時代を反映した色濃い悲劇性が全曲を支配しており、ブルックナー的な総休止も繰り返される。しかし、終楽章はその悲劇的な旋律に対して力強い勝利の凱歌が打ち勝ち、全曲を結ぶ。恐らくロマン派交響曲の歴史の最後を飾る、偉大な作品だと思う。 この曲の日本初演は1984年、朝比奈隆指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団によって行われた。<お勧めCDについて> 今や押しも押されぬ巨匠となったバレンボイムがフルヴェンの崇拝者だということは有名な話。その彼が手兵のシカゴ響を振ってこの録音を行ったのが2002年。崇拝者を自認するわりにはずいぶん時間がかかったような気もするし、他の曲ももっとやって欲しいが、この録音は凄い。 恐らくは現在出ている全ての演奏を凌駕しているし、本人の自作自演盤をも超えてしまったのではないかと思わせるほど、丹念に緻密に練り上げられ、それでいて流れも十分に流麗な素晴らしい演奏になっている。 私はバレンボイムの他の演奏は皆今ひとつ好きではなく、この指揮者の実力が理解できないでいたのだが、この録音でその懐疑は吹っ飛んでしまった。シカゴ響の能力、それに録音もとにかく秀逸。こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月09日

今日の「知られざる名協奏曲」はイタリアの作曲家、マルトゥッチのピアノ協奏曲第2番をご紹介したい。 マルトゥッチ:追憶の歌/ピアノ協奏曲第2番@ムーティ/ミラノ・スカラ座po.ムーティ指揮:ミラノ・スカラ座フィル/ブルーノ(ピアノ) 1995年録音SONY SRCR1679 2300円 ジュセッペ・マルトゥッチ(1856-1909)は近代イタリア音楽史における一大巨星。交響曲を2曲、ピアノ協奏曲2曲の他に多くの室内楽や歌曲を残したが、日本では殆ど無名だ。僅かに「追憶の歌」が知られている程度だろう。 「知られざる交響曲ベストテン」コーナーでも彼の交響曲を取り上げているが、その雄大さ、美しさは特筆に値する。彼の生きた時代はイタリアのオペラ全盛期にあたるが、実はそこにイタリア音楽界の隠された苦悩があった。 ヴェルディに代表されるイタリア・オペラの作品群は、その誕生から21世紀の現在まで比類無い存在となっている。オペライコールイタリア音楽、と思ってらっしゃる方も多いだろう。 このオペラの隆盛が仇となり1800年代の後半、イタリアではオペラ以外の音楽の流入が極端に阻害され、ワーグナーやマーラー、ブルックナーなどの大作曲家達が推し進めた様々な音楽技法の技術革新から著しい遅れをとることになってしまった。なにせ猫も杓子もオペラの時代(今のイタリアもそんなに変わらないが)、難解なドイツ音楽など演奏せずともオペラをやっていれば聴衆は集まったのである。 そんな時代の流れに抵抗し、一人イタリア音楽のレベルアップに貢献したのがマルトゥッチだった。リストやアントン・ルービンシュタインに匹敵すると謳われた程の腕前であったピアニストの腕を封印し、作曲と指揮、後進指導に邁進し、多くの作品を残してくれた。 彼の交響曲・協奏曲に共通するのはワーグナーとブラームスからの様々な影響と、イタリア人らしいノスタルジックで甘いロマンティックさ。いずれの曲にもワーグナーばりの壮大さがあるが、このピアノ協奏曲第2番はやりすぎじゃない、と言いたくなるほどブラームスの影響が強い。まるで彼のピアノ協奏曲第2番のコピーではないか、と思えるほど曲調が似ているのだ。 ただ、似ているからといって決して駄作ではない。長大な第一楽章は堂々として格調高く、第二楽章ラルゲットは安息に満ちて静かな、これぞ「マルトゥッチ節」というべき美しさに満ちている。そして第三楽章はピアノとオケの華麗な競演。ピアノ協奏曲の醍醐味を存分に味あわせてくれる。個人的には、終楽章をもっと派手に、彼の交響曲ばりにやってくれればもっと好きになれたのだが・・・ 1911年2月21日、カーネギーホールでマーラーが生涯最後に指揮したのがこのマルトゥッチのピアノ協奏曲だった。もちろんトスカニーニも指揮し、世界的に大ヒットした名曲である。現在は忘れられているが、機会が有れば是非聴いてみていただきたい、近代イタリア音楽の精華である。 こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月07日

ここのところ殆ど知られていない曲ばかり取り上げていたが、先日購入したCDが素晴らしかったのでご紹介したい。久しぶりの有名曲である。 エルガー:Vn協奏曲(初稿版・世界初録音)ショーソン:詩曲(最終稿版/世界初録音)フィリップ・グラファン(ヴァイオリン)ヴァーノン・ハンドリー(指揮)ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニック管弦楽団AVIE AV2091 2200円(輸入盤) エルガーのヴァイオリン協奏曲初稿版とショーソン「詩曲」の最終稿版。どちらも世界初録音、という極めて珍しい選曲のアルバムなのだ。 ヴァイオリン協奏曲の初稿版は、初演のクライスラーからあまりの超絶技巧が必要とされたため改訂要請がでたというもの。現在標準的に録音されている版に比べて確かにヴァイオリンソロの部分が多く、(現在の版でも難曲と言われているのに)さらに高度な技量を要求していることは一聴して分かる。ヴァイオリンが好きな方にはたまらないだろう。ただ、現在の版の方がシャープで整理されている印象も受けた。 カップリングのショーソン「詩曲」は最終稿。終結部が若干異なるのかなと感じたが、なんと言ってもこのアルバムの素晴らしいところは、ヴァイオリンのフィリップ・グラファンの美音と超優秀録音。 「詩曲」はもうメロメロロマンティックな曲なので、甘~い演奏だとベタベタして気持ち悪い。しかしこのグラファンの音色は過度に甘くなく、かといって堅くもなく、清透で不思議にこの曲にマッチしているのだ。 そして彼の美音とオケの演奏の絶妙なマスタリング録音。AVIEというイギリスのレーベル(決してメジャーとはいえない)だが本当に素晴らしい録音だ。 久々に演奏と録音両方に大満足したアルバム。今月の新譜として手に入りやすいので、是非聴いてみて頂きたい。これも絶品のエルガーです!【音楽CD】エルガー:ヴァイオリン協奏曲 ロ短調 作品61/ヴォーン・ウィリアムズ:あげひばりこちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月06日

「知られざる名交響曲」シリーズ三曲目は、ロシアのグリエールを取り上げてみたい。 グンゼンハウザー指揮/スロヴァキア・フィル 1985年録音マルコ・ポーロ 30XM-48 3000円(購入当時) ラインホルト・グリエール(1875-1956)はなかなか面白い経歴の持ち主だ。アレンスキーやイポリッド・イワーノフらに作曲を習っただけあって作風は思いっきりロシア・ロマン派どっぷりの超保守派。普通こういう作風の御仁はスターリン同志の粛清を免れないはずなのだが、どっこいこの人はきちんと勲章も受けてスターリン時代を生き抜いているのだ。 革命が勃発した1914年当時すでにキーロフ音楽院の楽長という要職(旧体制派)にあったのに、すぐに人民教育モスクワ支部音楽部長に転身し、その後ソ連邦作曲家組合会長を務め、「人民の芸術家」賞も受賞している。なんとも素早い! 1926年のバレエ「赤いケシ」や1949年の「青銅の騎士」は特に有名で、これらの作品によって無事粛清から免れたようだ。ショスタコーヴィチのような反抗的な態度も作品も書かず、「ヒトラーの終わりは必ずくる」などという行進曲も書いたらしいから彼も必死だったのだろう。 ソ連時代の作曲家達の交響曲はもう殆ど聴く気になれないウルトラ駄作が多いが、グリエールの三曲の交響曲は1912年までに作曲し終わっていたため革命の影響は受けておらず、ロシアロマン派の濃厚な香り漂う佳品揃いだ。 一般的には交響曲第3番「イリヤ・ムーロメッツ」が有名でディスクは多いが、ここは「知られざる」名曲がモットーなので第一番をご紹介する。 この作品はグリエールがまだモスクワ音楽院の学生だった1900年に書かれたもので、とにかく若書きの爽やかさが魅力。印象的で晴れやかな開始、生き生きとして飛び跳ねるような第二楽章、ロシアっぽい叙情的な第三楽章。終楽章はもちろん思いっきり壮快に終わる。爽やかな風が吹き抜けていったような音楽である。 いわゆる深刻さや哲学的な意味づけは全く感じられないし、彼の弟子であったプロコフィエフのような斬新さも全くないが、ロマン派の古き良き交響曲のお手本のような曲、と思って頂ければいいだろう。このディスクは現在NAXOSから表紙を変えて出ていると思うので、もし機会があれば是非聴いてみて頂きたい。第3番は楽天にもありました。交響詩のような曲です!オーマンディ&フィラデルフィア管弦楽団/グリエール:交響曲第3番「イリア・ムローメツ」&ラ...こちらもクリックいただけましたら幸いです
2006年06月03日
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