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日本人の日序章■財閥ラドクリフ企業グループが世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/23/日本人の日序章 第23回最終回 各国の原爆により壊滅した人類は宇宙ステーションに生存している。地球地下の電子頭脳チャクラは活動を始めていた。日本人の日序章 第23回最終回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/■VE紀元50年 電子頭脳チャクラ地球壊滅をVE紀元1年とする。原爆により壊滅した人類は地球を離れ宇宙ステーションに生存している。壊滅した地球地下で、わずかながら生命の炎が燃えていた。 地下数十m下、地球連邦が大戦以前に作りあげていた遺伝子バンクである。 電子頭脳チャクラは、定期的に、観測穴から気候観察ゾンデをあげていた。 放射能嵐がおさまりかけた時、チャクラはプログラムを作動させる。 マニュピュレーターは精子と卵子のカプセルを1つずつ選びだし、接合させた。 人工胎盤の中で人の形をとっていく。 チャクラのマニュピュレーターが選択したのが日本人の遺伝子だとは誰が知ろう。 数力月が経ち、子供が生産された。そして遺伝子バンク内にあったマザー機構によって育てられる。双生児だった。 観測ゾンデが再び、地上に突出し、成長可能な状態であることを告げる。 電子頭脳は二人を、エレベーターに乗せ、外界へ向かわせる。 ロボットマザー。マギーは育てるべき子供をうしなって数十年たっている。 時折、家屋の廃墟で、子供を発見するのだが、死体だったり、口ボットだったりした。 彼女は失望をくりかえし、地球上を文字通り、放浪していた。 マギーを作りあげたロボットアーキテクトは優秀で、自己保全機能をつけていた。それゆえ、彼女は自分の体が故障をおこしそうになると、どこかの機械をみつけだし、自分の体に合う様に加工していた。それが、彼女を一人で、数十年の間、機能もストップせず、動かしていることになるのだ。 マザーは記憶のある臭いをかいだ。 「この香りは」 一瞬、彼女の機能がダメになったのではないかと疑った。香りは、そうなつかしい子供用のパウダーの臭いだった。 人間の子供がいる。 彼女の胸は高なった。 今までのようなロボットや、奇形動物ではない、本物の人間の子供。 彼女の赤外線探査機能は、体温ゾーンをとらえていた。 あきらかに、人間の子供だった。それも二人も。 彼女は嬉嬉として二人をだきあげ、二人を育てる安全な環境を探そうと決意していた。 観測穴からチャクラはそれを見て、一安心をした。 直後、チャクラの意識はフェイドアウトした。遺伝子バンクをささえていた地盤が地すべりをおこし、チャクラもろとも遺伝子バンクを押しつぶしていた。 マギーは地震を感じると同時に、二人の子供をかきいだき、体をまるめる。 やがて、地震がおさまると、マギーは歩き始めた。■VE紀元98年 地球宇宙ステーション・白色ステーション連合(旧地球人類白人の連合体)から地球探査隊が着陸した。過去の記録より、遺伝子バンクを確認しにきたのだ。彼らは、遺伝子バンク地震で崩壊しているのを発見する。わずかながら採取できたカプセルをステーションへ持って帰る。そのカプセルから数人の子供が造形された。そして新たな物語が始まる。日本人の日序章 第23回最終回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.30
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TD染み入れ、我が涙巌にーなみだ石の伝説 1975年の話。故郷神立山伝説は、僕日待明に新たなる人生の選択を迫る。彼女は何者なのか?私は地球人でなく観察者として地球の長い歴史に関与したことをしる。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n9669cz/1/染み入れ、我が涙、巌にーなみだ石の伝説第1回僕、日待明(ひまちめい)は頭屋封へ、町中の生活で得た悲しみ洗いおとすために帰る主人公を待ち受ける故郷神立山、その地域の伝説「なみだ岩」伝説は、主人公にあたたな人生の選択を迫る。そして、主人公の記憶に点在する彼女とは何者であったのか?染み入れ、我が涙、巌にーなみだ石の伝説第1回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所(1980年作品)Http://www.yamada-kikaku.com/ 僕達2人は、乗りごこちの悪いローカル線に乗っている。列車は。僕の故郷に向かっていた。故郷といってもあまり記憶はない。親戚もいない。僕は都会の中で一人、孤独で何年も住んでいた。あるきっかけで故郷へ帰ろうと思った。 奈良県、和歌山県、三重県の3県の県境にあるふるさと。ふるさとといっても本当に伺のとりえもない山間の小さな村だ。それこそ、一日に三本あるかないかの鉄道、駅からパスに、パスの終点から山道、そま道を歩み、やっと、その土地、頭屋村とうやむらへたどりつくことができる。 帰ったところで、誰も僕を喜んでむかえてくれるわけではない。 僕、日待明ひまちめいは頭屋封へ、何年もの町中の生活で得た悲しみ、体の中にたまりすぎた汚れを、洗いおとすために帰る。苦しみは僕の体をむしばんでいるのだ。なみだ岩に、行き着き、そこで涙を流すことで、僕は幸せになれるだろう。いや少なくとも、過去の傷を、いくぱくかいやすことができるだろう、と僕は考えていた。僕の生まれた頭屋村は、「神立山」と呼ばれる深山の中にある。奥深い、あまり人も、森林伐採でしか入れない「神立山」の森の中に「なみだ岩」と呼ばれる岩がある。「なみだ岩」のまわりは、不思議と草が刈りとられたような芝の多い草原になっている。その草原を深い森がかこんでいる。「なみだ岩」はわかりにくい場所にあり、頭屋村出身でない者はたどりつくことができがタイ。涙岩は高さおよそ15mくらい。頂上はとんがっていて、底に向かって広がっている。土の中に岩の半分ほどが、うまっている感じだ。全体は緑がかった乳白色で、表面は人が毎日みがいていると錯覚するほど光り輝いている。遠くから見ると、涙のしずくが空からかちてきて、地球につきささったようなのだ。、、、と詳しく知っているようだが、僕は父が亡くなったあと、すぐ頭屋村を出て、遠い親戚をたより、東京にでていった。5才の頃の話だったから、なみだ岩についてくわしく覚えているわけではないのだ。この「なみだ岩」にのぼり、その上で涙を流し、「なみだ岩」に、涙がしみこんでいくなら、その人は幸せになるという伝説がある。この「なみだ岩」伝説を知ったのは、ふとしたきっかけだった。親戚から東京に送られてき、父の形見を整理していた時、父の日記を見つける。古ぼけたページを,めくっているうちに、こんな記述にであったのだ。「涙岩は 何百年かに一度、必ず崩壊する。そして、その跡には、指でつまめるほどの小さなかけらが残る。人はこれを原石と呼ぶがたま、そのあとに残ることがある。なみだ石のほとんどは夜空に舞いあがっていく。そしてなみだ岩はきれいになくなっていて、あとには大き々穴があいている。まわりの草原も焼けただれている。この話は、先祖代々に渡り、頭屋村に住んでいる者のみに語りつがれている。」と、、、 僕は子供の頃見たことのある「なみだ岩」を、もう一度、はっきりとこの眼にしたい。涙を流したいと思う。あれほど美しい原岩がこわれぱ、どれほどの「なみだ石」ができるのだろう。涙岩の美しくくずれる瞬間、それをながめたい。 さいわい、「なみだ岩」についてはあまり知られていない。もし旅行維誌がとりあげれば、一たちまち大勢の人でうめられてしまうだろう。 しかし、神立山は観光ルートからはなれた辺境で、訪れる人はほどんどない。「なみだ岩」は、ごくわずかの人しか知られていない。たとえ、「なみだ岩」のことを土地以外の人が知っでも、「なみだ岩」で悲しみをとりのぞいてもらい、本当に幸福になりたいと思う人にしか「なみだ岩」の場所を教えてはならないのだ。僕の行動は、あらゆることを投げすて、その「涙岩」に行きつけたい。と思った時から始まっていた。(続く)「染み入れ、我が涙、巌にーなみだ石の伝説」第1回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所(1980年作品)Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.30
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BK私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導くこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n5222dc/6/私の中の彼へー青き騎士第6回★沙織は連邦政府「ローズバット」管理下に入る。ハンドラー(教導者、管理者)の ゲイターが現れ沙織を鍛える。私の中の彼へー青き騎士ー第6回★作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Manga Agency山田企画事務所★you tube★yamadakikakuある日、私が、学校(戦時特訓スクール)から家へかえると、見知らぬ男が待っていた。都市の男らしかった。ある種の威厳と、ほかの人間に恐怖心を与える印象を与える人だ。両親は、不思議に、この男には丁寧態度をとっていた。養父は、私を目ざとく見付け、男に言った。「ゲイターさん、この子がそうです」「ああ、この子が沙織か、立派に育ったじやないか」「そうでしょう。アイスの攻撃を受け生き残った子供、ニューオーハンで成長できたの子供は、わずかだって聞いていまさあ。この沙織は特別元気でさあ。使い物になると思いますよ」「母さん、このおじさんは」「政府機関の方だ。いいかい、よくおききき。ね、沙織、今日から、お前は、この人にもらわれていくんだ」「沙織クン。連邦軍用語でいうと、君は連邦政府組織「ローズバット(ばらのつぼみ)」管理下に入るのだ」ゲイターが付け加えた。つまりは、買われていくのだ。「いやよ、急に何を言いだすの」「おやおや、お前たちは、この沙織クンには、彼女が政府組織「ローズバット」の所属物であることを知らせていなかったのか」ゲイターと呼ばれた男は言った。「そうでさあ、へんな事を知られて逃げられると困ると、思いましてねね」養父は、それこそ、揉み手をせんばかりに、ハンドラーのゲイターに卑屈に言った。「ローズバット」の育て役をハンドラーと呼ぶ。その時、別の「地獄のかま」が、開かれたのだと、私は思った。●シーン6「沙織クン、悲しむことはないぞ。いわば、君はね。選ばれし人類のエリートなのだから」ブルーの目をもつゲイターが、ゆっくりと深いこころに響くような声でいった。「私が君のハンドラー(教導者)ゲイタ-だ。よろしくだ」組織「ローズバット」所属の車の中だった。ゲイターが、私にしやペリかけていた。ワゴン車には、他にも女の子たちがのせられていた。「エリートですって。そのエリートの私になにをさせようとするるの」「地球連邦政府に対する非協力者の排除、、の役目を君たちが行う」「排除、つまり、エリートが殺しをするの」「そうだね、そういうことだ。今、政府は、猫の手でも借りたい。対アイス戦争で人材が払底している。君たち、ニューオーハンで、ある種の能力に優れたものが集められている。それも女の子ばかりだ。男の子は戦士として対アイス戦の前面に立ってもらうからね。これは地球連邦政府が選びきめた政策なのだよ。その計画を実行監視するのが、私、ゲイターの役目なのだよ」私は決意した。ここから逃げよう.この世の中には、恐らく、まだ、ましな世界がどこかに残っているに違いない。車が止まり、私は、しばらくの休息の間、ゲイターの隙を見計らい、ワゴンから逃れた。対アイス戦場である、アイズフイールドのこのあたりは、私の遊び場も同然だった。しかし、すぐに、ゲイターは私を見付けた.「遊びはいいかげんにしたまえ。沙織クン、私達、人類にはあまり「時間資源」が残されていないのだ」怖い青い目で、ゲイターがつぶやいた「ついでに教えておこう.沙織クン。君の頭の中の悪魔には、コードナンバーが打たれている。我々は、そのコードナンバーを捕捉察知できる、つまり君がどこにいるのるか、すぐわかるのだよ」私の頭の中の悪魔とは、「アイス」が私たちの頭に打ち込んだ小さな「生体機械」なのだ。アイズに教われた人類には、かならず埋め込まれている。すこしの間、ゲイターはだまり、そして悲しげでシヅカナ声でつぶやいた。「沙織クン、いいかね。人類の誰もが、自分の運命からは逃れようがないさ。それは、この私ゲイターも同じじなのだよ。沙織クン」ゲイターは私を捕まえ、私の両眼をしばらくのぞきこんでいた。やがて、ゲイターはワゴンのコックピットヘ戻った。私は、ワゴンの中で泣きわめいた。私の隣に座っていた、ハシバミ色の髪をした女の子が話しかけてきた。「いいかげんにしなよな。あんたが泣くとさ、みんなが不安がるだろう。だから、泣くのはおやめよ。あたしだって、みんなだってつらいさ」その子は、やさしく、ワゴンの間中わたしの肩を抱き締めてくれた。泣きながら、私はこの子とは友達になれそう気がした「あなたの、名前は」「花咲はなさきだけど、チェリーでいいさ」「私は」「知っているさ。沙織だろう。ゲイターがいっていた」 ローズバットは、また別の意味で、練獄だった。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所20090701改定Manga Agency山田企画事務所★you tube★yamadakikaku
2021.01.30
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BK私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導くこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n5222dc/5/私の中の彼へー青き騎士第5回「沙織ってさ、「青き騎士の伝説」って聞いた事がある?」 「人類の守護神のごとく「青き騎士」は困難な時にあらわれ、人類を助けてくれるのよ。戦争の伝説」私の中の彼へー青き騎士ー第5回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所第5回●シーン5 私、沙織か始めて「青き騎士の伝説」を聞いたのは。小学校の時だった。話をしてくれたのは、同級生の移動商人の娘パウエだった。移動商人とは、戦場地帯コロニーと平和地帯を結ぶ隊商を商売としている。「沙織ってさ、「青き騎士の伝説」って聞いた事がある?」「いいえ、何の話なの、それって」「人類の守護神のごとく「青き騎士」は困難な時にあらわれ、人類を助けてくれるのよ。戦争の伝説よ、何人かの人がそれを聞いた事かあるわ」「それは、個人ではなく、人類全員を助けるの?。それに、パウエあなた、その青き騎士とやらを見た事はあるの?」私は尋ねた。「ええ、あるわ、私が別のコロ一てにいた時にね」目を輝かせていた。 パウエは、それを見た時のことを、まるで映画を見ているように話してくれた。パウエにとり、青き騎士を見たことは、人生最大の出来事なのだろう。私はたづねる。「その人は、本当に青き色をしているの?」私は目を輝かして尋ねた。「その青はね、地球光の青なのよ。宇宙から地球を見た時の、あの青色なの。そして皆、私たちを幸せにしてくれるわ」「しあわせにしてくれるって、それじゃこの地球を款ってくれるわけなの」「そう、私たち地球人類をね」「それじや、私みたいな「アイスブレッドーニューオーハン」かも知れない人間は無理なのね」「そうじゃないわ、沙織、全ての人類を救ってくれる」「ふうん」 この時も、私は、私がその「青き騎士」に出会うとは夢にも思っていなかった。 私は幼い頃から、親、育ての親だが、厳しく育てられていた。それが、何故なのかわけもわからずにいた。「早く、沙織、この綱をわたるんだ」 アイスフイールドに吹きわたる寒風の中、その私がわたれと命令されたローブは、、地上3mの位置にぴんとはなれていた。が、子供の頃の私にとって、それは超高層ビルのいただきにいる、に等しかった。それでも。それは、日々の日課にすぎなかりたのだが。 とうとう、ある日、私は呟き叫んでいた、「やめてよママ、死んでしまう」母(まま母だが)は言った。「ふつ、ああ、そうだね。死んでしまった方が、お前は楽かもしれないね」そして付け加えた「ふうう、これから、お前はね、もっともっと地獄を見るに違いないのだから」その地獄が、どれ程の地獄か、私はまだ気づいていなかった、また、ある日、母は言った「ほれ、沙織、あの大をつかまえるんだ」「えー、だって、あれは私のロボット犬花梨カリンだよ、つかまえてどうするの」「わかっているじゃないか。だから、つかまえて分解をするのだ。IC部品が高く売れるだろうが。おまんまが食べられるじやないか。食事をしたくなけれぼ、いいけれどね。おまえ、おまんまをたらふく食べたいだろう」 ロボット犬花梨カリンは、私が、とても愛していた犬だった。子供の孤児になった時からの愛犬だった。だから、できるだけ苦しまないように、カリンを殺そうと思った。ロボット犬「花梨」との格闘は、骨がおれた。彼は、私がじゃれていると、冗談だと考えてていたようだ。彼は、意思を私に送っていた。私は機械生命の言葉が読めるのだった。それも私の能力の一つだった。「私、カリンが死ねば、あなた、沙織が助かるわけですね」そう、彼はいった。彼の目は、悲しみをたたえて私をみていた。「許して、カリン。私は生き延びねばならないの」「どうぞ、私は逆らいません」 人工脳神経があつまつている部分を、私は一折りにした。涙は、でなかつた。「私は、花梨を殺してまで、なぜ、生き残らねばならないの?それはだれがきめたの」私は自問自答した。答えはかえってこない。心は空虚だった。まま母からいわれた通り、カリンの体をバラバラにして、冷静に使える部分をよりわけた。 私たち両親ともアイスにおそわれた時、キャラバンに生き残つていた犬だった。その犬を、人工犬コードから、私は後から何とか見つけだし、大事に育ててきたのだ、 ロボット犬、花梨の首が折れた、「キューン」人工生命が消え去る音。そのカリンのうめき声は、、いつも私の耳朶によみがえる。記憶の音は、こころにこびりついていた。そのときは、泣けなかったが。思い出すたびに、涙がこぼれ落ちた。なぜ、私だけが、こんな目に、会うの。まま母と父親がいう。地球連邦は、アイスブレッドと思われる子供たちを、養父母をつけて監視させていた。「それはお前がアイスブレッドだからさ」「ちがうわよ、私はアイスなんかじやない、人間よ」 コロニーに住む同じ年頃の子供たちは、もっと残酷だった。「それじゃ、沙織よ。お前の体温はなぜそんなに冷たいのだ」そうだった。私の体温は、普通の子供より低かった。異常体貿なのだろうか「やあい、冷血動物やい、あっちへいけやい」私は泣きながら、家にたどりつく、泣いてははいたが、けっして涙を人に見せなかった。学校は、養父母のいる家庭よりまだ、ましだったからだ。しかし、やがて、そんな私に、、転機が、、訪れた。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
2021.01.29
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日本人の日序章■財閥ラドクリフ企業グループが世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/22/日本人の日序章 第22回「日本壊滅条約」が発効し、日本にミサイル攻撃が。これをきっかけとして多国籍白人企業への攻撃が、地球内乱時代を迎える。地球は生存不可能に。日本人の日序章 第22回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/■二〇五五年 フランス アルベーヌ市ド=ヴァリエ将軍は自宅で、TVを見ながら、怒り狂っていた。目の前のTVモニターには、日本組織に占拠された飛鳥ステーションヘ向かう日本人達のロケ。卜が映っている。 「ラインハルトめ、何てざまだ。Bプランの命とりになる。さらにはJVO(日本壊滅組織)の命とりだ。だいたい日本人に加えてアジア人。アフリカ人どもも気にいらん。この地球上には我々、白人のキリスト教徒だけで充分だ。我々白人は神に選ばれた人種なのだ。我々のみが地球人なのだ」 ド=ヴァリエは独り毒づいていた。この白人指導主義と独占企業グループへの攻撃が世界各地で火を噴いていた。■二〇五五年 アスカステーション居住区「アサガさんだね」 通路から歩いて来た男はそう言った。アサガの知らない男だった。「そうだが、君は」「これを」男はアサガの手に小さなカプセルを渡す。「何だこれは」「いいから。持って帰れ」「君は何者なんだ」「ゼウスからの使いだ」 そう言いおくと、男はすばやく通りから消えた。ゼウスは、ゼウス・ステーションの意味だろう。ケン・アサガが、最初に情報ネットワークに誘拐されたときの情報マフィアINSの宇宙ステーションだ。 ケン・アサガは傷がいえ、このステーション奪還に寄与したことにより、特別にアスカステーション内に一部屋を与えられていた。男から渡された箱にはメモリがはいっていた。機械にかける。モニターにINSブキャナンの顔が映る。 『アサガ君、まずはおめでとうを言おう。君は日本の英雄になった。そしてアスカステーションでは大きな役割を与えられるだろう。君は日本人グループのエリートになった。が、アサガくん、我々INSの手から逃れられんぞ。これを見てみろ」映像に恋人のジュン・バルボアの姿が映っている。 「ジュンー」アサガは叫ぶが、その声はとどくわけはない。おまけにジュンは子供をだいていた。 『この子供が、誰の子供かわかるか』 ブキャナンはニヤリと笑う。『君の子供だよ』「何だって!」『いいかね、アサガ君、我々の手からは君は逃がれられんのだよ。これからの連絡を楽しみにしたまえ』 映像はとぎれた。ケン・アサガは肩をおとし、自分の机の前で頭をかかえていた。これからの俺はいかに生きるべきか?■地球には放射能嵐が、吹き荒れていた。 地球表面に、人類が生息できなくなって久しい。あの「日本壊滅条約」発効から、各種の問題が噴出し、調停が不可能となったのだ。日本列島に、ミサイルが降り注いだ。それからの日本列島からの日本人のエクソダスには、各国家との軋轢が生じてきた。その波及効果で 各地で宗教戦争が勃発し、全世界は炎と化した。各々の宗教にとって、それは聖戦だったろう。 大空をいきかったミサイルは、地球上をさながら聖典上の地獄と化した。 生きながらえた地球人達は、急遽、多産された地球軌道上の宇宙ステーションへ移住、さらには生存可能な他の星へ移住する者も続出した。日本人の日序章 第22回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.29
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/12/新人類戦記第一章(1980年作品)第12回第一章最終回 ジウと竜はベトナムをメコン川からサンパンで脱出しょうとする。アメリカ政府は究極兵器ビーム砲を宇宙から発射し抹殺をはかる。新人類戦記第一章(1980年作品)第12回第一章最終回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です) メコン川の村人は、竜とジウ彼ら2人がサンパン(はしけ)に乗ってメコン川南の方へ下っていくのを見届けてから村の行政委員会事務所(役場に当る)へこの事を報告に行った。係官はその村人からワイロを受けとり、この事をだまっていることにした。それから彼は外に出て、小さな小屋にはいり通信機をひっぱりだした。村人がいった特徴は、連絡を受けていた通りだったので係官は喜び忿がら、通信を送りだした。ホーチーミン市を経由して、報告はアメリカのペンタゴンへ届いていた。■アメリカ、ワシントン。アメリカ大統領の手元にも竜とジウ彼ら2人がサンパンにてメコン川移動の報告書は届いていた。再度、アメリカ政府の緊急閣僚閣議が開かれた。 「閣僚諸君、私は閣僚諸君にあやまらなければならない。私はあまりにあの日本人、山梨の翁を信頼しすぎていた。彼らはやはり日本の国益のために動いている。それはアメリカの国益に反する」 大統領はこの時、日本への報復を考えていた。経済戦争での報復である。「さて、国防長官、われらが希望の星「荷電粒子ビーム砲」はそののちどうなっているのかね」「はっ、大統領、発射に成功したという連絡が先刻はいりました」「それはめでたい。我々USAの立場を一層高める」閣僚内で 歓声があがった。「よし、早速、それを使おう。実験材料として彼ら、ジウと日本のアクションサービス員東郷竜に対して使うのだ。彼らの位置をベトナムにいるCIAの工作員とスパイ衛星ビッグパードを使い、早急にに探りだぜ」「大統領、何もそこまで大掛かりな」国務長官がつぶやいた。「今、我々は危機に瀕しているのだ。それが君にわからんのか」怒りの言葉がかえってくる。 彼は次に国防長官に向い、確認をした。「今度のビーム砲は失敗しないだろうね。前回のように」 前の実験では荷電粒子ビーム砲は大気と地球磁場の影響で曲げられ目標に命中しなかったのだ。「今度は間違いありません。今度こそ大丈夫です」国防長官は冷や汗をかきながらも胸をはった。■サンパンの上でジウをみながら、クチニン村の始末を竜は、思い起こしていた。ヘリコプターの残骸がくすぶる大地から村のほうに向かってジウが歩き出した。「ジウ、どこへ行くんだ」「いちど村に戻り戻るわ。あなたと私の痕跡を消さなければならない」ジウはつぶやく。「追跡者をできるだけ減らすため。リスクを減らすためなの」つづけた「きれいなあとかたづけよ」若いが能面のような顔でジウは答える。竜はジウに主導権が取られてると強く感じていた。焼け続けていたクチニン村は村人が片付けている。目ざとく2人を見つけ走ってきた人間がいる。「竜さんもジウも生きていたか」心配していた村長は孫ジウの顔見て喜んでいた。「おじいちゃん。あなたは私をアメリカ軍にいけにえとしてささげたわね」急にジウが村長に向かって怒りで叫ぶ。「何をいいだす」ジウから返事はない。「ジウお前は何を言っている。神隠しにあった時から人格変わったようだね」「私はわかっていたわ。自分たちの村を守るために孫の私を犠牲にした」ジウは涙を流していた。 村長は顔をしたへ、顔を起き上げてきは、村長の表情が変わっていた。「そこまでわかっているなら。ジウ、お前を兵器として回収させてもらうぞ。我々村人はソビエトKGBの回収部隊として雇われた精鋭だ」しかし、一瞬、再び深紅空間が生じ、変化を起こした。■ジウの体が揺らいでいる。殺戮空間をジウが作り出していた。孫の心配していた振りの村長は、他の村人(回収部隊員)に銃で打たれその人間も草刈鎌で殺されていた。殺し合いを始めた人々を見て。「じいちゃん。さようなら。私ジウは旧人類から新人類に代わります。そのための世界への見せしめよ」「これでクチニン村の人間は完全に全滅したわ」ジウは竜を向き言い放った。竜は、急激な抹殺空間に色を失い倒れていた。「生き残った村人は入れ代わり、さらに全滅した。クチニン村は地球上から消滅した。我々は追跡する組織に手がかりはあたえないわ」東郷竜は、ジウのことを案じていたそれから、ジウに完全に指導権を見られたことを感じていた新人類の先輩としてジウに、竜の日本政府サービスエージェントの自分の自信が崩れ去っていくこれから先はジウに逆らうことができないであろう全てジウに従わざるを得ない■メコン川を南下していたジウと竜のサンパンは川ぞいをパトロールしていたベトナム人民軍河川砲艦に発見されていた。「止まれ、止まれ、そこのサンパン。臨検を行う」 ペト十ム政府も、最近増加しているベトナム十ム脱出者に手を焼いていた。 砲艦が近ずいてきた。艦載二十五ミリ砲がこちらを向いている。ベトナム人民軍水兵の顔が視界に入り顔がもう見分けられた。 急にジウが竜の方を向いた。「竜、あのハイニンが持っていたヘルメットがなくてもも耐えられるはずよ、今のあなたなら」■ジウが、サンパンの先頭にたち目をつぶり空を見上げる。急に メコン川が血に染まったように見えた。空も紅い色に変化した。ぺトナム人民軍水兵の目にはそううつったはずだった。そして砲艦の中で虐殺がはじまった。お互いに殺し合いを始めた。恐るべきジウの精神エネルギーの発露であった。 竜は一瞬、体をすくめたが、以前のようジウの精神エネルギーの影響はまったく受けなかった。すでに竜の精神波とジウの精神波が「新人類」として同調していたからである。 やがて砲艦はエンジントラブルを訟こし、停止した。船には死体しか残っていない。竜とジウのサンパンは横をすりぬけ、南下を続けようとする。十分後、後で火柱があがった。後から轟音がひびいてきた。砲艦が爆発したのだ。火は砲艦を攻めつくし、やがて船は沈んだ。■この衝突事件が、ジウと竜のサンパンの位置をCIAのベトナム人エージェントに知らせることとなった。さらにアメリカの誇る偵察衛星ビッグバードによって位置が確認された。 人工衛星につまれた荷電粒子ピーム砲は地上のあらゆるものを焼ききってしまうのだ。 原子の粒子をひと束にして、これを光の速さで撃つと、光線は目標に向かって直進するこの光線のあたったあらゆるものは一瞬にとかしてしまう。 スパイ衛星によって完璧にサンパンの位置は確かめられ、照準作業が続けられた。 ビーム砲のコントロールセンター内とアメリカ政府閣僚会議は、モニターでつながっていた。重要閣僚が、大統領を中心に集まっている。「発射しろ」 アメリカ宇宙軍の射撃士官が、命令し、射手がコントロール・パーのスイッチを押す。 宇宙空間から、一条の光線が、地球上の1点、ベトナムのメコンにうかぷI隻のサンパンに集中した。 一瞬にうちに舟は熱せられ、炭化し、消滅した。川の水が沸騰し蒸発した。蒸散の空気が熱くその空間に漂う。しかし、しばらくすると何もなかったようにメコン川は流れていた。 ビーム砲は成功したのだ。コントロールセンターと閣僚会議室にに歓声があがっだ。 しかし誰ひとりとして、これが新人類の人類に対する宣戦布告だったとは気づかなかった。夕陽がメコン川を血の色に変えていた。(第2章に続く)新人類戦記第一章(1980年作品)第12回第一章最終回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.28
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BK私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導くこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n5222dc/4/私の中の彼へー青き騎士第4回■翔と零は、急に何者も存在しない空間にいた。 辺りは、夜明けすぐのように、薄暗く、光もなく、永遠に何もない空間がつづいている。私の中の彼へー青き騎士ー第4回●作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所零が沈む道路表面から、粘ばる液体がわき出ていた。「トラップドアか!?」。翔は瞬時、そう考える。 トラップドアとは、人類と「アイス」との勢力境界に政げられてるアイスの巧妙なワナ。トラップドアにはいった人間を、瞬時に、アイスの本拠地である「アイスバレス」に電送するといわれていた。彼らは捕獲した人類を殺しはしない。みずからの命令通り動く人形とする。それが、「アイスブレッド」である、 その罠に、翔はひつかかったと思った。 が、そいつは、並のトラップドアとは異なっていた。粘性のある液体が、翔を人工頭脳装甲服「零」ごと包みこんでいた、しめあげられ彼の装甲服、つまりは「零」の体のはしばしが、きしんでいた。「こいつは本当にアイスか」翔は思わず叫びそうになる。この場面での可能なるあらゆる戦術を、自らの頭脳と零の電子悩で計算しててみる。冷凍法。光熱法。、、しかしながら、この液体に対しては反応が皆無であった。「いったいお前は何者だ」翔は叫ぶ。この液体から、声が響きわたる。「私を何者だと尋ねた?のかね?」莱の混乱した意識を覚醒させる。「私は、地球意志だ」その声か答えた「アイスではないのか」「違うのだよ。君達、地球人類の味方だ」「私をなぜとりこんだ」「違う、聞達えてはいかん。私は、君を保護したのだ。なぜなら、君にある仕事をしてほしいのだ」「仕事だと」「君に、ある人物の「青き騎士」になってほしいのだ」「騎士だと、この俺さまが、青さ騎士だと。笑わせるな」「いや、君は笑うが、彼女を我々のもとに連れてこざるをえまいI「彼女-女か」「そうだ」「どんな女だ.そいつが我々、人類の救世主ってわけか」「彼女は、まだ覚醒していない.今の職業は、殺し屋で。おまけにおたずね者だ」「はっは?笑わしてくれるそんな女が、俺を「青き騎士」として必要としているのか、こんな笑い話は連邦軍の中でも聞いた寥がない.最高だぜ」「ごの荒野の狼と呼ばれる俺が、「斉き騎士」になるだと、これは今までに聞いた最大のジョークだよ。しかし、翔はきすく.「まてよ。、、、ひよつとして、今までに出現した「青き騎士」。皆、お前が郎ってきたというわけか.恐るべき存在だよな.、地球意志とやら」「翔よ.君も気付いでいるだろうが、アイスの活動が活発になりでいる。早くアイスを停めなければ、地球がすべて支配下となる」最近は、気候結界を越えて、アイスが攻め込んできているのだ。「今までに捕獲された人類の数も多い。人類がアイスの世界に適応してしまえば、アイスの思うつぼなのだ」「で、おれにどうしろと」「彼女を、助けてほしい」 「どう思う零」今まで黙っていた零が、口をはさんだ。 「地球意志とやら。我々に、お返しとして何をしてくれるのだ」零が地球意志に直接閲いた「そうだな、自由を与えてあげよう」「今でも、自由だ」「連邦軍に監視され統けている傭兵に、近しい存在の君たちが自由だと、、フフ、、笑わてくれるね。翔と零、本当に自由に生きるという事を教えてやろう、ともかく彼女を助けてくれたら、こうしてあげよう」 翔と零は、急に何者も存在しない空間にいた。足下に地面もなく、いわば空間に浮かんでいる。辺りは、夜明けすぐのように、薄暗く、光もなく、永遠に何もない空間がつづいているようだ。「ここはどこだ、零」「わからん」その瞬間、急激なイメージの奔流が、翔の頭の中を駆け巡った。.もちろん零の電子頭脳メモリー内も。宇宙の中、あらゆる星の中を巡り、歴史の中をとうり、空間、時間の中をすばやく通り過ぎる感じだ。まるで大型のジェットコースターに乗って。すべての星母子の歴史空間の中を走りすぎていく感じ立った。どのくらいの時間たったろうか。彼らは、いつのまにか再び、戦場にもどっている。無傷で最初の戦場の地面に立っていた。「今のは、夢か、零」「いや、通う.俺のメモリーバンクにも残っている」「地球意志だと」いったい。「ふざけ名前だな?」「しかし、力はあるようだ。様子をみるか、どうせまた、我々に接触してくるだろう」作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所2016改定●
2021.01.28
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日本の風景・美景 001日本の風景・美景 yamadakikakuvideo youtube listカテゴリ:pinterest.com/yamadakikaku/ youtube動画日本の風景・美景visitjapan.info 2,伝統的な 街並み日本の風景・美景 yamadakikakuvideo youtube list———————————————omi-hachiman 近江八幡https://www.youtube.com/playlist?list=PLRXHUxSJk7kx…x9pJ-BEjpHomi-hachiman 安土周辺https://www.youtube.com/playlist?list=PLB5C0ECEC6A2AAC91IWAKUNI,kintaikyou岩国・錦帯橋https://www.youtube.com/playlist?list=PLRXHUxSJk7kx…TvDBePgZd-Sakata_Yamagata 山居倉庫,山形県酒田市https://www.youtube.com/playlist?list=PLRXHUxSJk7ky…FAfwuTJGwiSakata_Yamagata 酒田市(山形県)https://www.youtube.com/playlist?list=PLRXHUxSJk7ky…CTGU0Q0sNHSakata_Yamagata 酒田市(山形県)https://www.youtube.com/playlist?list=PLRXHUxSJk7ky…CTGU0Q0sNHJapan Traditional area 日本の伝統的な街並みhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLRXHUxSJk7ky…zqucD1RAhEHonma house本間家https://www.youtube.com/playlist?list=PLRXHUxSJk7kx…j0ToVdyKcLHouryuji法隆寺World Cultural Heritage. oldest 1300yearshttps://www.youtube.com/playlist?list=PLRXHUxSJk7kw…e0yOZ06uapJapan Traditional area 日本の伝統的な街並みhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLRXHUxSJk7ky…zqucD1RAhE———————————————日本の風景・美景 yamadakikakubook youtube listより———————————————–若狭鯖街道 熊川宿 kumagawahttps://www.youtube.com/playlist?list=PLFYy5yjEY3c6…s3_VzXg2tg———————————————日本の風景・美景 yamadahiroichi youtube list より———————————————Traditional Japanese gardenI SHITANI RESIDENCEhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJs…k_MACG2b1vISHITANI RESIDENCE 石谷家住宅庭園https://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJs…xtgArNQTD5Traditional Japanese gardenI SHITANI RESIDENCEhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJs…k_MACG2b1vJapanese-style wealthy Traditional Japanese househttps://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJv…7KyzNrAzrWISHITANI RESIDENCE 石谷家住宅庭園https://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJs…xtgArNQTD5Forest of autumn leaves2011 紅葉・智頭町(鳥取)https://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJs…0kKQ5sUt5dkyotohttps://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJs…Bm9MA5QyfEChoujugura RESUTORAN,長寿蔵レストラン伊丹市https://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJu…XWiqmVag2Litami hyogo 伊丹市https://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJs…5OY4WxqIZHYokohama,Sankei_en 三渓園(横浜)https://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJt…5eKtPDzGi9Yokohama,Sankei_en 三渓園(横浜)https://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJt…5eKtPDzGi9omi-hachiman 安土町 近江八幡市https://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJs…o5Mxk3XGCpLarge camphor tree ,Hougenji-Temple法源寺のクスノキ伊丹市https://www.youtube.com/playlist?list=PLActTdXysKJu…hf8bV-55xk———————————————日本の風景・美景 yamadakikaku you tube list よりNigiishi shrine饒石神社(にぎいしじんじゃ)Omihachimanhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLK47FadzzCPH…xi5jkyCDdtIkutu-hikone shrine 活津彦根(いくつひこね)神社https://www.youtube.com/playlist?list=PLK47FadzzCPE…zN177BQ54wtsuruga city,敦賀市内遠望https://www.youtube.com/playlist?list=PLK47FadzzCPH…aKdyfehZYLTokyo spiritual spot Yushima Seidu 湯島聖堂https://www.youtube.com/playlist?list=PLK47FadzzCPF…FW725JJFNoTokyo spiritual spot Masakado mound 将門首塚https://www.youtube.com/playlist?list=PLK47FadzzCPG…rza3BionV3Japan’s Preservation Districts重要伝統的建造物群保存地区https://www.youtube.com/playlist?list=PLK47FadzzCPF…c93p7vz0uJJapan Preservation Districts 重要伝統的建造物群保存地区https://www.youtube.com/playlist?list=PLK47FadzzCPF…XwxHOHYamIShibata garden ,Tsuruga柴田氏庭園/福井県敦賀市https://www.youtube.com/playlist?list=PLK47FadzzCPE…OF68VTNPVnOsaka city 大阪市風景https://www.youtube.com/playlist?list=PLK47FadzzCPH…dpB3rWYT76———————————————日本の風景・美景 yamadakikaku02 you tube list よりhttps://www.youtube.com/playlist?list=PLGv1EAF23QG8…CkTcjDYC-ALandscape in Osaka(大阪の風景)https://www.youtube.com/playlist?list=PLGv1EAF23QG9…t66z29uIUFOsaka Dojima River night view https://www.youtube.com/playlist?list=PLGv1EAF23QG-…UnDuf507GXLandscape of Itami_hyogo(兵庫県伊丹市の風景)https://www.youtube.com/playlist?list=PLGv1EAF23QG9…QG20EDFJpWLandscape of Itami_hyogo(兵庫県伊丹市の風景)https://www.youtube.com/playlist?list=PLGv1EAF23QG9…QG20EDFJpWItami scene 伊丹 有岡城 荒木村重と黒田官兵衛の縁の城https://www.youtube.com/playlist?list=PLGv1EAF23QG8…gNFsflnV6dKyoto ,YouTube Space Tokyo,Happy Hour in Uzumasa 「ハッピー・アワー in 太秦」https://www.youtube.com/playlist?list=PLGv1EAF23QG8…5P5uWsW9SyReproduced Edo streets, Uzumasa jidaigeki drama theme park京都東映太秦映画村https://www.youtube.com/playlist?list=PLGv1EAF23QG8…K0mmg9auSBItami scene 伊丹市https://www.youtube.com/playlist?list=PLGv1EAF23QG_…REZ2ZfM8-9
2021.01.27
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日本人の日序章■財閥ラドクリフ企業グループが世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/21/日本人の日序章 第21回JVO(日本壊滅組織)のアルゴステーションは日 本人が占拠し、飛鳥ステーションと名前を変えた。亡命日本人の拠り所である。しかし指導者の花田万頭は。日本人の日序章 第21回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/■アルゴステーションに再び危機が迫っていた。 キラー衛星が近づいていた。乗っているのはアントン=ヤノーシュ「日本人共め、レザー光線を受けてみろ」アントン=ヤノーシュはレザー光線の発射スイッチを押す。レザーは直進し、アルゴステーションに横穴をあけていた。衝撃が襲った。 重力場にいた三人は顔を見合わせる。「どうしたんだ」「よし、早く、コンソール=ルームへあがろう」 三人は、ゾンガの死体を横たえ、シャフトのエレベーターに乗る。 角田はコンソールにすわり、バリヤーを張ろうとする。「花田さん、だめです。最初の一撃でバリヤー装置がやられています」 「それに、日本人形が統制回線をバラバラにしてしまっています」 隣りにすわった朝賀も叫んでいた。アンドリ度の日本人形がアルゴステーションの機能をすでに破壊していた。 「我々が、このアルゴステーションを無防備状態においたのだ。それが裏目に出たか」 花田は静かにつぶやいた。 「一つ、方法があります。やって見ましょう」 CRTをのぞいていた朝賀が言った。 「このアルゴステーションに稼動可能な高速救命艇が一機だけ残っています。それでキラー衛星とさし違います」 「しかし、それは」花田はいいよどんだ。 「花田さん、さっき、あなたはおっしゃったはずです。いまは一人二人の命の問題ではない。我々が成功するか否かに日本民族の生存の問題がかかっていると」 「確かにそうだ。がその艇の操縦は」 「私がします」朝賀がいいはなった。 「角田は、先刻のヤコフ21と戦ったばかりです。花田さんはこれからの日本人になくてはならない人です。そうなれば私しかいない」 「しかし、話はわかったが、私がいこう」 花田がいう。一瞬後、角田があて身を花田に加える。花田は意識を失なう。 「すまん、朝賀、お前が行ってくれ」 「わかった、あとの事はすべて頼んだぞ」 キラー衛星a113へ、朝賀の乗った救命艇が向かっていった。 キラー衛星a113は、たる形で、前面には巨大なレーザー砲がつき出ている。両側には太陽集光板が翼の様に拡がっていた。 「ほほう、ジャップの神風アタックか」 ヤノーシュはレーザー砲をゆっくりと、高速艇に向かい照準をめる。 高速艇は被弾し、速度がおちてくる。 「なぶり殺しといくか」 ヤノーシュは、朝賀の艇をゆっくりいたぶるつもりでいる。情報マフィアINSの宇宙ステーション ゼウスステーションの中でブキャナンは気をもんでいた。「何をやっているんだ。スパイのアサガめ。我々の今までの苦労が水のあわになる」 アサガは、このキラー衛星に焼き殺されてもいいと考えていた。 ブキャナンに情報マフィアINSのスパイとして見いだされた後、アガサはリビアへ送り込まれ、テロリストの訓練を受けた。 いつも気がかりだったのは恋人のジュン・バルボアとその父親で恩師のバルボア博士の事だった。果して生きているのかどうか。思い悩みながらアサガは生きて来た。やがて彼アサガが日本人の亡命グループへとINSから送り込まれても、その問題が常にアサガの心に陰を宿していた。 救命艇にあたったレーザー光が衝撃を与えアサガを現実にひきもどした。「どうだ、ジャップめ、お前は標的になりに来たのか」 ヤノーシュは毒づく。「くやしかったら、一発でも返してみろ」 救命艇には二発の(ンドミサイルしか装備されていない。「くそっ」 アサガは、その内の一発の(ンドミサイルを反射する。キラー衛星を直撃する。が何の変化もない。 「どうだ、自分たちの無力さに気づいたか。ジャップめ」 アサガは目の前がまっ黒になりそうになる。地球のラインハルトから、ヤノーシュヘ怒りの声が届いていた。 「ヤノーシュ、何を遊んでいる。はやくそいつを処分して、アルゴステーションを確保しろ」 「はい、はい、わかってますよ。ボス、ラインハルト殿下。しかし少しぐらい遊ばせて下さいよ」 「ならん、今は一分一刻を争う時だ。君の趣味のために、そのa-13を渡したわけではない」 「へい、わかりましたよ。ボス」 ヤノーシュは受信装置をたたき壊した。「この際、一度だけ助けてやり、恩をうるか」 ゼウスステーションの中にいるブキャナンはつぶやいた。それから一つのスイッチを押す。 キラー衛星が、急に停止した。操船不可能になる。 「うっ、どうしたんだ」 ヤノーシュはあわてる。その間満身創夷の高速艇は、キラー衛星の後側に廻り込む。 アサガはマニュピュレーターを取り出し、自分の艇と、キラー衛星をドッキングさせた。 「くそっ、ジャップめ、キラー衛星ごと、自分も吹き飛ぶっもりか」 ヤノーシュは、宇宙服を着て、ハッチから体をのり出してきた。手には作業用の斧を持っている。 マニュピュレーターを切り離そうとする。 アサガも、それを防ぐため、艇の外へ出る。 がっちりとつなぎあったキラー衛星と高速艇の上で二人はお互いを見る。「ヘーい。ジャップ、お前にガッツがあった事は認めてやる。俺はアントン=ヤノーシュだ」「私はケン=アサガだ」「オーケー、アサガよ、アルゴステーションを確保する前に。手初めにお前を片づけてやるぜ」 ヤノーシュはつながっているマニュピュレーターの上を歩いてきて、斧で切りかかる。 アサガはヤノーシュの斧をきわどい所で受けながし、背後から足払いをかける。 ヤノーシュは前のめりに倒れ。高速艇上からすべり落ちそうになるが、かろうじてペリスコープをつかんだ。斧は空間に消える。 アサガも、高速艇からすべり落ちる。アサガもテレメーターアンテナをつかんで、はいあがる。 再び、マニュピュレーター上にあがった二人は対峙する。二人は同時に作業用リベット打ち器を手にしていた。 作業用リベットが同時に発射され、アサガは頭部バイザーにそれを受けた。 アサガのリベットは、ヤノーシュの正面の生命システム制禦板を直撃していた。 ヤノーシュは、アサガの体を艇からはらい除けた。それからヤノーシュは高速艇のドアをくぐり、コックピット内に潜り込む。自爆装置をはずすためである。 宇宙空間で意識がもどったアサガは手元の小型スイッチを押した。 高速艇に仕掛けられた爆弾はキラー衛星ごと吹き飛んだ。閃光がアサガを盲いさせた。爆発の衝撃波が、アサガの体を遠くの宇宙空間へと吹き飛ばしていた。 「ラインハルト議長、ヤノーシュがやられました」ファーガソンが残念そうにつぶやく。 「ジャップめ。こうなると、政治的交渉しかないわけか」 ラインハルト殿下は冷や汗を流しながら地球アルプス要塞でつぶやいた。 「アサガ、目ざめろ」 アサガの頭の中に声が響いていた。 「誰だ。私を目ざめさせるのは」 アサガの声は自分自身の体の中を響き渡っている。 「INSブキャナンだ。アサガ君、君は仕方がない奴だなあ。キラー衛星をストップさせてやったのに。今度からはあまり目立つ活動はしないでくれ」ブキャナンは、アサガのスパイマスター、ハンドラーだ。 ブキャナンの声もアサガの苦痛をやわらげはしない。 「アサガ君のナショナリズムにも困ったものだな。君達日本人という奴は、激情すると、恐るべき行動に出るという事がよーくわかったよ」 「ブキャナン、俺を助けてくれ」 「おやおや、アサガ君は自殺するつもりじゃなかったのかね。しかし私達INSのゼウスステーションから救命艇を出すわけにはいかんだろう」 「私ケン・アサガは君たちINSにとっては大事な人間スパイのはずだぞ」 「おやおや、アサガ君今度はおねだりかい。わかった、ヒントをあげよう」 「なんだ」 「アサガ君の足元の方を見ろ。黒い物体が見えるだろう」 「見える」「あれは、アルゴステーションの宇宙機雷だ」「それで」「あれ宇宙機雷を爆発させろ。そうすれば衝撃波で、逆にアルゴステーションの方までもどされるはずだ」「俺は武器など持っていない」「しっかりしてくれ、アサガくんよ。君の宇宙服にはもう一発の小型ミサイルが装着されているはずだ」「タイミングがわからん」「タイミングをあわせてやる。それ今だ」 アサガの右腕からハンド=ミサイルが発射された。 数分後、アサガの体は、アルゴステーションの外壁にたたきつけられた。■アルゴステーションの防御アンドロイド ヤコフ21の意識がわずかに戻ってきた。先刻の角田の一撃はまだ完全にヤコフ21の生命装置を停止させてはいなかった。ヤコフ21は首と右手右胸だけで動き出す。それから下は角田の日本刃で切り離されていた。 ヤコフ21は中央制禦室へ上がるシャフトまで辿り着き、エレベーターのスイッチを押す。 エレベーターが中央統禦室へつく。ヤコフ21は右手でバランスをとり、少しずつ、制禦室へ進む。 左眼でゆっくり中をのぞき込む。どうやら中には二人しかいないようだ。二人はモニターに釘づけになっている。その一人をねらう。ヤコフ21は右手からハンドミサイルを発射した。 日本人の抵抗組織「サムライノクニ」指導者、花田万頭の体に衝撃がおそった。宇宙服の背面が黒焦げだ。「花田さん!」 角田が叫び、後をふりむく。ヤコフ21の上半身に気づく。「こいつ、まだ生きていたか」 角田は、日本刃でヤコフ21の首を切りさいた。ヤコフ21は動きをとめた。 花田はフロアに倒れていた。 「花田さん、しっかりして下さい。あなたがいなければ、日本人をだれが守るのですか」 花田は苦しい息の下でしゃべる。 「君たちがいる」 「でも、あなたの指導がなければ」 「いいか、花田は一人ではない」花田は意外な事を言う。 「何ですって」 「花田万頭は伝説の人。日本人の守り神なのだ。誰が花田になってもかまわん。VTR技術とCG技術があれば、映像で作りあげる事ができる。 本物の花田万頭は何十年か前に死んでいる。私はその影武者にすぎん。日本の情報省が作りあげたイルージョンにすぎん。そんな影武者でも、ここまでやってこられたのだ。君にできないわけがあるまい」花田は息をつぐ。 「角田くん、この映像を全世界にむかって放送するんだ」角田に花田はテープを渡す。 角田は花田に言われた通り、その映像を流す。映像が流れ出した。 『こちらはアスカステーションだ。アルゴステーションは我々、日本人グループが占拠し、飛鳥ステーションと名前を変えた。古代の日本の都、飛鳥京にちなむ。 全世界に生存している日本人諸君、いかなる方法をとってでも、ここに集まってくれ。 このアスカステーションは日本人解放区だ。JVO(日本壊滅組織)の各国の諸君、先刻まで、日本本土に向けられていたミサイルは、君達の国に照準を変えてある。もし、日本人達がアスカステーションに辿りつく事を防害した場合、自動的にミサイルは発射される。このミサイルの威力は君達がよく知っているだろう。なにしろ君達が作ったんだからな……」「花田さん、映像は全世界に流れています。成功です」 涙ぐみながら、角田は言った。しかし、花田の反応はない。「花田さん……」 が、花田万頭はうっすらと眼をあけた。そして口を動かす。「角田くん。これからは君が花田に……」 花田はこときれた。「わかりました。花田さん。花田万頭は絶対に死にはしません」 いつの間に、残っていたアンドロイド日本人形達が集まっていて花田の体をとり囲んでいた。日本人の日序章 第21回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.27
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BK私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導くこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n5222dc/3/私の中の彼へー青き騎士第3回連邦地球軍は、戦闘優良因子を持つ適性検査を行ない戦士に育てる。翔も、自分の両 親の顔を知らない。古代スパルタの戦士のように。私の中の彼へー青き騎士ー第3回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/http://book-hon.info/BOOKWORM 本の話その他の話(山田企画事務所)www.yamada-kikaku.infomanga agency 山田企画事務所の最新情報HP●シーン5私、沙織の最初の記憶だ。 青い空がどこまでも拡がっている。大地はまっ白だった。その日は、雪景色だ。妙にかわいた雪景色だった。 私は何かの「全天候型ワゴン」に乗っていたのだろう。窓から外をながめていた。青と白の対比が美しかったのを憶えている。空から、何かごま塩のようなものが急に拡大していた。「いかん、やつらだ」男の声を記憶している。たぶん、父の声だったと思う。定かな記憶ではないのだ。「あなた、この子を」女の人の声だった。美しい横顔だったと記憶している。 その飛行物体はワゴンの上に落下し、天井をつきやぶった。「逃げろ」父は叫んでいた。「あなた」私は小脇にかかえられていた。泣くひまもなかった。父の体はその飛行物の触覚に突きやぶられていた。「や、やめて。この子だけは」女の声だった。この声も途中でとぎれた。血の海の中に倒れていた。私は雪の中にころがっていた。そいつが近づいてきた。触手がゆっくりと私の顔に近づいてくる。 痛みで私は気をうしなう。私が気をうしなう前に、「ワゴン」から何か、機械が、飛び出したような気がする、〈アム〉。そういう名前だった。たぶん、父が作りあげた最高の人工頭脳機械。何をするものだかその時には、残念ながら、わかっていなかった。私の人生の始まりだった。「紅い涙」を流したのは、この時が最初だと思う。私の長い命は、この「紅い涙」にまつわる話となるのだ。そして、私は、この時、敵アイスに対して、「復讐」という感情を、深く深く心臓に刻みつけた。●シーン6「誰なの、僕に話しかけるのは」6歳の翔は驚く。初めて、「零」にあった時、翔は、その存在を理解できなかった.やがて、翔が、零の事を理解しえた折り、零は言う「翔、ようやく、私の姿が見えたようだね」静かなる心にしみいる声だ。いや声以上のものだ。翔は思った。「君の相棒さ、零という」「零、君はどこにいるの」「君の外殻、つまり、装甲機さ」「その装甲機がなぜ、しやべれるの」「君と同じように生命を持っている。が私の役目は、君を守り、優秀な戦士に育てあげることだ」「ねえ、零、皆、優秀な戦士とかいうけれど、なぜ、優秀な戦士にならなければならないの」 零には答えようがなかった。急に別の声がした。『それが、君達の生きる目標なのだ。そういいたまえ、零』連邦地球軍の指導官だった。すべて、装甲機と装甲兵の会話はモニターされている。しばらくして、零は答える。『できません』『ふつ、零。君は我々の命令に服従しないのか。君の役目は、彼を守り育てることだ。思想教育は必要ではない』『承服できません』少しばかりの沈黙があった。『生意気な機械め』怒りが、翔の心と体に振動を与える。「お願い、零をいじめるのはやめて。僕の友達だもの」翔は叫ぶ。『いいか、今後、このような場合、すべからく、君をスクラップにして、翔には、別の装甲機をあてるぞ』[....]零は答えぬ。「今回は大目にみよう』「よかったね、零」 連邦地球軍は、新生児に、戦闘優良因子を持つ適性検査を行ない子供を隔離し戦士に育てる。それゆえ、翔も、自分の両親の顔を知らない。古代スパルタの戦士のように。作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/http://book-hon.info/BOOKWORM 本の話その他の話(山田企画事務所)www.yamada-kikaku.infomanga agency 山田企画事務所の最新情報HP
2021.01.27
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細川藤孝像と細川忠利像・熊本水前寺公園167NHK大河ドラマ「麒麟が来る」に登場する細川藤孝像です。
2021.01.26
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日本人の日序章■財閥ラドクリフ企業グループが世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/20/日本人の日序章 第20回宇宙のJVO(日本壊滅組織)アルゴステーションで日本人組織が戦い辛勝する。酋長の孫ゾンガはなくなり、地球の酋長もラドクリフグループの襲撃を受けた。日本人の日序章 第20回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/■宇宙のあるラインハルトのJVO(日本壊滅組織)アルゴステーションで日本人組織が戦っていた。角田が動くより早く、ゾンガがヤコフ21の前まで、走り込み、飛びかかっていた。 「こしゃくな小僧め」 ヤコフ21はゾンガの体あたりをかわし、右手を一閃し、ソッガを壁ぎわまで吹きとばした。ゾンガは壁にぶちあたり、動かなくなった。 「おやおや、やわなガキだな。さあ、大人のお前なら、充分相手になってくれるだろう」 ヤコフ21は両手をひろげ、角田をつかもうとする。すばやく角田は逃れようとするが、ヤコフは体の大きさに比してすばやく動く。角田は左手をつかまれた。身長2m30mのヤコフは角田の体をゆっくり持ちあげた。 「さあ、ジャップ。まずは左手からちぎってやろうか」角田の左手は痛さでちぎれそうだ。 ヤコフの能面の様な顔からは表情は見えないが、勝ちはこった声だった。 角田は回し蹴りで右足でヤコフの右眼をつきやぶる。 角田の宇宙服の右足には、ハイマンガンスチールの突び出しナイフが付いていた。 「ぐわっ」ヤコフ21は痛みと驚きで、思わず、角田の体を投げ飛ばす。 角田の体は重力場の作業用テラスまで投げ出された。このテラスには作業用マニュピュレーターのコンソールがあった。 角田はコンソールを操作し、3本の作業用マニュピュレーターを使いヤコフ21の体をがっちりととらえる。 角田はこのマニュピュレーターを使いヤコフ21の体を壁にぶつける。しかし、ヤコフ21は両手でマニュピュレーターの一本を持ち、途中からボキリとちぎり取った。 ヤコフ21は力いっぱい壊れたマニュピュレーターをコンソールにむけて投げる。 マニュピュレーターは槍の様にコンソールをつき破る。コンソールは爆発する。 角田は一瞬、コンソールテラスから体を投げ出すが。爆風でフロアにたたきつけられた。 ヤコフ21の体が角田の方へやってくる。右眼は見えないようだ。体についた2本のマニュピュレーターをはじき飛ばす。 重力場の上の方から誰かの姿が見え隠れする。がヤコフ21はまだ気づいていない。 角田は、ヤコフの体がおおいかぶさってきた一瞬、わきに装着していた短剣を突き出す。無意識の動きだ。その短剣はハイチタンのヤコフ21の体をつら抜く。ゾンガの祖父酋長ワナガから与えられた短剣だった。 「ぐわっ」短剣はヤコフ21の中枢機能まで突き届いていた。 ゾンガは、ヤコフ21に投げ出されていたが、意識が戻ってきた。 ゾンガも、祖父酋長ワナガからもらった王者の槍を持っていた。 苦しんでいるヤコフ21の首すじに槍をつきたてだ。槍は首をつき抜ける。命令回線を破壊した。 ヤコフ21は後をふりかえる。右手でゾンガの頭を打ちすえる。 さらにヤコフの左手が、再びゾンガの体を空に浮かべていた。 「角田、これを受けとれ」叫び声だ。 重力場の上から、日本組織の指導者、花田万頭の姿が見え、何かを角田へ投げた。 日本刃だった。落ちてくる日本刃をはっしとつかんだ角田は、さやから抜き、日本刃を一閃する。 ヤコフ21のハイチタンの体は、まっ二つに切りさいた。けさがけに切りおとす。 ハイチタンの体を、古代の鍛えられた武器が切りさいたのだ。 角田は、宇宙服の中で血まみれになっているゾンガの側へ走り寄る。「ゾンガ、聞こえるか」「ああ、角田、僕達は勝つたんだね」わずかに口を開いた。「ああ、君のおかげさ、ありがとう」「ねえ、僕は勇者だったろう」「そう、君は勇者だ」ゾンガは静かに眼をとじる。 ゾンガは息たえた。「ゾンガ」 角田はゾンガをだきかかえる。■地球地上では、アコンカグア、酋長ワナガのアシュア族の部落は、飛来してきたヘリの攻撃を受けていた。 JVOの連中ラインハルトの関連傭兵部隊である。ロケット発射の日本人を助けたための制裁処置だった。『おじい、僕は勇者になったよ』 酋長ワナガの耳に孫ゾンガの声が聞こえたような気がした。 「孫よ」 アシュア族酋長ワナガも向かってきた攻撃ヘリのコックピットに槍を投げ、見事に、コックピット内の操縦手の胸をつき抜いた。「くそっ、こいつめ」 副操縦手はワナガに向かって重機銃を集弾させる。 ワナガの体はバラバラに吹き飛び、アフリカの大地に血が流れ、しみ込んでいった。日本人の日序章 第20回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.26
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/11/新人類戦記第一章(1980年作品)第11回 ジウと東郷竜の前に新人類の指導者が出現し、その世界を粛清し、新人類のものとせよと命令する。2人は世界から新人類を集めようとする。新人類戦記第一章(1980年作品)第11回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)その空気はアメリカ軍残留秘密兵器であった、ベトナムクチニン村の少女ジウの体から発しているオーラでもあった。うすぼんややしたかすみのようだったが、かろうじて人の形をとっている。そいつは竜に話しかけた。その声はこの世のものとは思われず、異世界からの声のようだった。そして東郷竜の耳に声は届いた。「竜よ、わが同胞よ、人類を滅ぼせ。地球上から汚れきった人類を滅ぼせ。我々、新人類の理想郷をこの地球に現出させよ」 竜はかもわず銃をその物体に向かい言った。「お前は何だ」相手には弾丸は通じない。「指導者だ。君達、新人類の指導者だ。君達、人間から派生し、進化した新人類の指導者なのだ。竜よ、私のいう事を聞け、ジウを助けろ。君達、新人類の仲間を一人でも大切にしろ。仲間は数少いのだ。お前はジウと共に世界をまわれ、自分達の仲間をみつけ、集めよ。そして人類を完全に滅ぼせ。それは君達の使命なのだ。 色々な試練が君達をおそうだろう。しかし君とジウはそれに打ちかたねぱならぬ。そうすれば私は完全な姿を君達の前にあらわすだろう」 そいつは現われた時と同じに、突如消え去った。 竜はジウを介抱した。やがてジウは目を開く。総てを理解している目だった。先刻のうつろな表情は消えていた。 竜は恐る恐る残留秘密兵器であった、パラサイココマンドの生き残りジウに尋ねた。「ジウ、君達の仲間は滅んではいなかったのか」「そうよ、竜、私達パラサイココマンドはアメリカ軍達に殺されたふりをしていたのよ。その方が都合がよかったの」「全員が生きているのか」「そうよ。私達の世界を築くためよ。世界を私達、新人類の手にするためよ。この世界を人類の手にiかしてはおけな旨わ。竜、。わかるでしょう。この世界はもうくきりかかった果実なのよ。一度もぎとらねばならないわ」「くそ、狂ってるぞ、貴様達は」「狂っているですって、何をもってこの狂気の世界の中で狂っていると言うことがでぎるの。人類達は、自らを殺す効率的な方法や、兵器を必死で開発しているのよ。私達はその手助けをしようとしているだけよ」「お前たち新人類達を殺してやる。お前を殺しておくべきだった」「むだよ。私を殺しても、仲間が続くわ。そしてあなたはもう私を、私達を殺すことはできないわ。すでに私達の仲間になったのですもの。東郷竜、精神が段々、私達の心と同調してきているはずよ」「なにを……」 竜は銃を再びジウに向けた。 その瞬間、竜の心の中で何かが爆発したようだった。何かが音を立ててくずれ落ちていく。竜は大地にのめり、苦しんだ。頭が胸が無数の針でつきさされているようだった。 ’■数分後、竜は立ちあがり、ジウに言った。新しい人間の表情だ。今までの東郷隆とは異なる。「そうだな。ジウ、俺達新人類はこの世界を作りなおさねばならない。さあ、新人類の仲間のところへいこう」■ とりあえず、二人はベトナムから脱出することにした。二人は。ジャングルを数日かけてつっきり。やがて川のほとりへ出た。この川はメコン川の支流らしい。 小さな村落へ出た。竜は、びっくりする程の金額でモーターつきのサンパン(はしけ)を買いとうた。メコン川を下り南シナ海へ出るつもりだった。 その村人は彼ら竜龍たちが南の方へ下っていくのを見届けてから村の行政委員会事務所(役場に当る)へこの事を報告に行った。その係官はその村人からワイロを受けとり、この事をだまっていることを約束した。それから彼は外に出て、小さな小屋にはいり、通信機をひっぱりだした。村人がいった特徴は、連絡を受けていた通りだったので係官は喜びながら、通信を送りだした。ベトナムのホーチーミン市を経由して、報告は米国ペンタゴンへ届いていた。新人類戦記第一章(1980年作品)第11回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.26
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TC東京地下道1949■1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命はこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1603de/16/東京地下道1949■第16回■第1部完地下道に逃れた3人は、ソ連軍に逮捕。 米軍情報部、兄の乾公介は、新日本建設のため3人を犠牲に。地下道によるソ連軍による東京米軍区への奇襲が。東京地下道1949■第16回■第1部完作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 漫画の描き方manga_training動画兄公介、との別れを悲しみながら、竜は下の地下道へ降りていく。恵は、やっと気がついたようだ。「恵、驚くよ。、兄さんと合ったぞ」「公介にいさんですった、なぜ起してくらなかったの」「ロシア人が追って来ていた。早く逃げ出さないとまづかったんだ」「兄さんは」「元気だった、きっと、俺たちを探してくれると、約束した」恵は回りにきづく。「この道は、地下壕と遠うようね。」「そうさ、みて驚くなよ」地下道本道にたどりついた時、ソ連兵の小隊が、シュパーギン短機関銃を構え待ていた。「ちくしょう」「何でなの」竜が、銃を撃った。機関銃弾のシャワーが、子供3人の体の方へ降り注いだ。ロシア人の軍曹が、子供たちを銃で脅しつける。「戦争孤児だな。俺にも、故郷にこれくらいの子供が、、」「セルゲイ、感傷は無用だ、早く片付けろ」ロシア人の軍曹セルゲイの上役の政治将校が、言葉を投げつける。「待って下さい。この地下道に関して何か知っているかもわかりません。本部で尋問したほうがよくはないですか」「今度はソビエト軍か!「鉄、命があるだけましだと思え」「そうよ、鉄」恵みが同意する。地下道の置くには、思い出すのもいやな戦車群が。T34が並んでいる。「どうやら、侵攻、、」「それ以上しゃばるのではない」鉄の言葉を竜がとめる。3人とも鳥肌がたっている。●ムサシのアジトの二階で、乾公介は独りごちた。「ゆるしてくれ、竜介、恵。お前たちの死はけっしてむだにはしない。日本のためなのだ。お前達の事件であの「地下道」のことが、外部にもれては困るのだ。ソビエト軍が、この過去に作られた地下道を改造利用し、我々アメリカ軍を攻撃することをアメリカ情報機関OSSはすでにつかんでいるのだ。アメリカ軍は彼らを、待ちぶせし、占領地区で圧倒的優位に立つのだ。このうらぎり的なソ建の進撃に対して世界の世論は米軍に有利に働く。さらに米軍の力を借り、余勢をかってソビエト軍を、日本から追放するのだ。日本を統一するのだ。国が二つに分断されている事程不幸なことはない。例え、日本が米軍に完全に占領されていようと、アメリカ軍という、一ケ国の占領の方がよりましなのだ。 あくでも米軍はこの地下トンネルの事を知らないことにしなければならない。地図も我々の手には入らなかった。とする。俺は、特攻隊として出撃し、死ねなかった男だ。仲間たち、戦友のために、少なくとも父母の土地日本のために死んでいった戦友たちのために、日本を統一復興させなばならん。例え、暴力に暴力をもちいても、このプランをなしとげなければならん。俺のこの命は日本のために、一度死んだのだ。恵、竜介よ、俺も間違いなく、お前たちのそばに行く。待っておくれ。俺の命もおそらく1か月とは持たないだろう。その間に、ソビエト軍が、あの地下道を利用して、攻撃してくるのを俺は期待する。いや、きっとくるはずだ]。 ●地下道にまよいこんだ戦争孤児.3名が尋問を受けたーケ月後。東都新報1950年12月14日夕刊「本日未明、占領ソビエト軍はトウキョウ市後方にある米軍貯蔵兵端地への奇襲を行った。宣戦布告はなく突如攻撃を行なう。攻撃はあらかじめ入念に計画されていた。国境分断線の地下をくぐり、巨大な地下侵攻トンネルが秘密裏に建設されていた。わが勇敢なる米軍は、すぐさま反撃に転じ、逆にトウキョウ市分断線を越えでソビエト占領占領地区へ進撃中である」1949年当時のアメリカ戦死者名簿に、一人の日本人の名前かある。「乾公介ー通訳1949年11月14日死亡。あの卑怯なるアメリカ占領軍に対するソ連軍進撃の際、最前線にて機銃弾を受け即死。と思われる。遺体は今にいたるも確認されず。彼は、第2次世界大戦中、大日本帝国各軍に所属するが、南太平洋上決戦のい際、特攻隊として戦艦ワシントンに襲撃に際して、アメリカ軍の捕虜となる。以降アメリカ軍軍属として、アメリカ占領政策に協力。戦死当時24才。係累及び家族なしと伝えられる」(第1部完)191022改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
2021.01.26
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BK私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導くこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n5222dc/2/私の中の彼へー青き騎士第2回■翔は自分の分身とも言える装甲機・零に呼びかけている 「君といるこの世界は何とすばらしいのだろう」私の中の彼へー青き騎士ー第2回青き騎士(1992年)より作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ まわりは荒野だった。それも血みどろの荒野だった。改造された彼・翔しょうの視覚機能は、風景を人間とは異なる視点からながめることができた。零の力で見ることができる。 翔の乗る、人工頭脳装甲機・「零レイ」の電子のグリッドが、彼、翔の眼の前に拡がっている。 軍務についた最初は、希望にみちあふれていた。若さと、おのれの未来に対する希望。未来は栄光で満ちあふれているはずだった。対「アイス」戦が彼の未来、希望を打ちくだく。 今の彼は荒野の狼。個々人の判断で勝手に行動するワンマンアーミー。索敵し、攻撃する。 通常の正規戦では「アイス」に対する勝算がないと理解した地球連邦軍はヒット=エンド=ランのゲリラ戦を展開していた。地球連邦の敵「アイス」は、ある一定以上の気候帯には侵入しない。南極がその戦略地域であり、対地球軍との戦域は「アイスフィールド」と呼ばれ、対「アイス」用の戦士のみが生棲していた。弱点をみつけ、「アイス」を撃破すること。それが翔たちに与えられた任務であった。が。翔の出身学校「連邦士官学校」いわゆる「バトルスクール」での装甲機兵科で現時点で生存している人間は約5%であった。翔も対「アイス」戦でかなりのダメージを受け、補給もままならぬ戦略の泥沼の中で自らの運命を呪っていた。 おのれの技量に対する信頼。世界はすべて、彼翔のためにあるように思えた。突出せぬばかりのエネルギーが彼の体に宿っていた。対「アイス」戦までは。 対「アイス」戦は、翔の神経をずたずたに切りきざみ、体力・気力もなえさせ、あらかたの未来に対する希望をもはぎとっていた。 彼1人のために創られたいわば、オーダーメイドの巨大な人工頭脳装甲機。初めて装着した時、翔は感じた。自らの能力を高めるための補助機能。零。 そう、人類の神から与えられた最も秀れた機械。 電子戦のための高度なテクニックが必要だった。 敵をほふるためのあらゆるテクニック。翔は短時間で修得していた。 敵、アイスの飛行端子は、連邦連邦軍の船に侵入し、連邦軍の人間の頭に触手をうちこむ。その触手には「アイスブレッド」をうめる機構がそなわっている。打ち込まれたアイスブレッドは、人間の脳内で微妙に変化する。 彼らアイスは人類を殺しはしない。冷徹に人間1人1人の頭にアイスブレッドをうちこんでいくのだった。 人類をアイスに同化させていくのだ。アイスの命令をきく。がそれに適応できなく、廃人となるものもでた。アイスブレッドを打ち込まれた子供はある一定年齢になると、アイスの命令を聞き始める。それゆえ、子供の関しては、16才まで人類の味方だった。が、彼らは、「ニュー・オーハン」とも呼ばれた。地球の孤児である。連邦軍の支配にあった。 翔は、“零”に闘うことを命じた。 幼ない頃から翔は“零”と共に育った。翔にとって、オーダーメイド人工頭脳装甲機である零はいまや肉親以上の存在である。 翔の身長、体重、大きさが変化するにあわせて“零”もチューンアップされた。零は、翔にとって、別の意味で腕や足と同じで肉体の一部である 地球連邦軍は子供が生まれた時、適性検査を行ない、優良因子を持つ子供たちをかく離し、特別に育てた。それゆえ、翔もまた、自分の両親の顔を知らない。 連邦政府の保護のもと、昔の学校制度と同じ様に、翔は機動装甲兵として育てられた。所属は“狼”部隊である。シーンNo4「翔、気をつけろ」零の言葉が翔の意識に入ってくる。アイスの飛行体だった。「アイス・レンズ」。中央部が盛り上がり、レンズの形をした円盤であった。 レーザー光線が、翔の体をねらって襲いかかってくる。 上空で何かがはじけたようにボンという音がした。 まるで花火のように小さな部分が散らばっている。それがすべてアイスの分身なのだ。アイス端子。アイスの意志を持ち稼働する。大空を被ったそれは一勢に翔をめがけて飛来してくる。「おいでなすったぞ、翔」「ああ、零、腕の見せどころだな」 零の装甲機からも火花がほとばしる。アイス端子の光子と、装甲機から放されて光子が、空中で交錯し散華する。火花と火花があいあらそっているようにも見える。 襲撃が終ったアイスの分身は、アイスレンズ本体ごと翔の方へ向ってきた。「いよいよ、本体が」「まっていたぞ、この瞬間を」 翔の手には、装甲機に装着された「剣」がにぎられている。 瞬間凍結を可能にする剣だった。絶対零度を与えるSBスペシャル・ブレイド。 その零度のおりSBへやつらをつめこみ、分子のかけらまで破壊するのだ。 翔のSBが、本体ボディにあたる。瞬時、大きな音がする。空気が振動する。アイスレンズは瞬間とまり、自らの重量で落下していった。戦いのあとで、「零よ」翔は装甲機に呼びかけていた。「俺は君と生きていけることに喜びを感じる。君といるこの世界は何とすばらしいのだろう」 零は答える「翔よ、それは私も同じだ。普通ならばどこかの機械のCPUにすぎない私だが、君のおかげで別の生命体験をすることができる」「君にとって生命とは何だろうな」「その同じ質問を、翔、君にかえすさ」零は続ける。「翔、いつまでも生きろ、そうすれば同じように私はすてきな生命体験をくりかえすことができる」「ああ、できればな、零、が、人間には寿命というものがあるのだ」「諦観か、翔。君にはにつかわしくない」「いや、そうではない」「心配するな、君を守ってやるさ、翔」「零、笑わしてくれるなよ。それよりも俺が死んでしまったらどうする、他の装甲機のように自爆するか」「そうはしない」「が、連邦政府は乗り手のいない装甲機の存在は認めないぞ」「しかし、俺は違う生き方をしたい」「おいおい零、連邦政府が俺達の声をモニターしているんだぜ」「翔、君は俺の生き方をバックアップしてくれるだろう」 翔は、零と話ながら、連邦軍の運搬ラインのストリートに着地した。が、その瞬間、足元から零が沈む。作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.26
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/10/新人類戦記第一章(1980年作品)第10回 超人類戦士を作りあげたブラックウッド博士への復讐を思い出していた東郷竜の前に、異界の何かが出現し、竜に命令する。新人類戦記第一章(1980年作品)第10回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です) ベトナム政府の地獄の監獄、コンソン島から脱出した竜はベトナムのジャングルに秘み、ブラックウッド博士への憎しみを深めていった。 ブラックウッド博士は再びベトナムに兵器としてのパラサイコ・コマンドの研究のために帰ってきていた。竜達。パラサイコ・コマンド第一期生が誘拐したベトナムナムの子供達、彼らは有効な殺人機械となり自らの祖国へと帰ってきたのだ。効率的に同胞を該ぽすために。 ブラックウッド″博士がベトナムヘ来ていることをベトコン(南ベトナム解放戦線)を通じハイ・ニンから知らされた竜は復讐を誓った。ハイ・ニンは、コンソン島から脱出した仲間だ。ベトコンもバックアップすることを約束してくれた。パラサイコ・コマンド第二期生に守られたベトナム内のアメリカ基地の警戒は厳重であった。ブラックウッド″博士の寝室に窓から大きな物体がなげこまれた。そいつから羽音をたてて小さな虫がとびだしてきた。ブラックウッド″博士の体に特攻機のように体当りし始めるあとには針が残っている。ハチだ。ブラックウッド″博士は逃げまどう。異変に気づき、パラサイコ・コマンドの隊員がやってきたのだが、手の施しようがなかった。彼らパラサイコ・コマンドの影響力は人間の精神には及ぶが昆虫には及ばないのだ。彼らも逃げる。やがて火炎放射器を持ちだし何とか退散させた。 ブラックウッド士は体じゅうをハチにさされていた。針が百余ヵ所に残っていた。シショック死しでいた。 オオミッバチだった。インドからフイリッピンまでの東南アジアだけに住むハチだ。凶暴性は有名で、インドでは「五匹のオオミッバチはコプラよりこわい」といわれ、水牛さえ刺し殺すといわれる。竜はゲリラの手助けにより、ハチミツをとられ気か立っているオオミツバチの巣を運んだのだのだ。ベトナムの昆虫によって、パラサイココマンドという蜜をつくりあげた、盗んだ博士は、ベトナムの自然に復讐されたのだ。 ブラックウッド″博士の暗殺に成功し、目的をとげた東郷竜は、米軍の物資を日本から運んでいる、日本人の乗り込んでいたLST(上陸用舟艇)にもぐりとみ、沖縄基地につき、そこから日本の土を踏んだ。そして翁に見いだされて日本のアクションサービス(サムライノクニ)の一員となる。■過去の記憶からたちもどった竜の目の前に、何かが存在していた。竜はKGBエージェントたちから、ジウを助け出した、ベトナムのクチニン村の大地に立っているのだ。急にそれはあらわれたのだ。残留秘密兵器であった、ベトナムクチニン村の少女ジウの体から発しているオーラでもあった。うすぼんややしたかすみのようだったが、かろうじて人の形をとっている。そいつは竜に話しかけた。その声はこの世のものとは思われず、異世界からの声のようだった。そして竜の耳に声は届いた。「竜よ、わが同胞よ、人類を滅ぼせ。地球上から汚れきった人類を滅ぼせ。我々、新人類の理想郷をこの地球に現出させよ」新人類戦記第一章(1980年作品)第10回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.25
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BK私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導くこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n5222dc/1/私の中の彼へ「青き騎士」地球人民の王となった、私,沙織(さおり)は、アイスとの戦争の折、彼と出会う。彼が伝説の蒼き騎士とは気が付かなかった。●■私の中の彼へ「青き騎士」■は、人工頭脳装甲機・「零レイ」と装甲機パイロット翔と人類の敵「アイス」との戦い。そして翔と暗殺集団ローズバット「沙織」との愛の物語。●まわりは荒野だった。それも血みどろの荒野だった。改造された彼・翔の視覚は、風景を人間とは異なる視点からながめた。零の力で見ることができる。翔の乗る、人工頭脳装甲機・零の電子のグリッドが、彼、翔の眼の前に拡がっている。軍務についた最初は、希望にみちあふれていた。未来は栄光で満ちあふれているはずだった。対「アイス」戦が彼の未来希望を打ちくだく。私の中の彼へー青き騎士ー第1回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 もう、かなり昔の事だ。私,沙織さおりは、まさか彼,翔しょうが、私の探し求めていた「青き騎士」だとは、その時は、気がつかなかった。若気のいたりというものだろう。もし、あの時……。いや、もうやめておこう。 時間は、2度と戻ってこない。シーン2「恐い子だよ」その時、私は何をしていたのだろう、記憶はなかった。「何しろ、この子の頭の中には、悪魔が住んでいるのさ」養父母が言った言葉だ。私の耳の奥にいつも残っている言葉だった。 その時も、私は彼らに尋ねていた。「アイスフイールド」のそばにある小さなコロニーだった。コロニーの前を連邦軍の車両が轟音をたててとうりすぎていった。「ねえ、それどういう意味なの」「ふん、自分で知っているくせに白々しい子だよ」「そうだ、どうせ、私達の事も、心の中ではあざわらっているのさ」 なぜ、どうして、私を、普通の子供のように扱ってくれないの。 確かに私は父と母をうしなって、法律により、救済され、この父母におしつけられた子供だった。が、この時、地球は、生か死のせとぎわだったはずだ。《アイス》との戦争でたくさんの人々が死んでいた。ともかくも、この私に対する疑問、救済が、私の長い旅の始まりだった。 《人民の王》となって私がさとった事は、私が、あの人にとって《青き騎士》だったという事。そして、気づいた時には、あの人はとても手がとどかない遠いところにいた。私が、彼をうらぎり、そして彼は死んだ。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
2021.01.25
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TC東京地下道1949■1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命はこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1603de/15/東京地下道1949■第15回鉄と争うムサシはロシア人達に殺される。そのロシア人達を片付けたのは、竜の兄、乾公介だ。彼は米軍のために働き、鉄、竜、恵を逃し地下道の出入り口を塞ぐ。東京地下道1949■第15回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画ビルの前に乗り捨ててあった、ベンツを目ざとく見つけた男達がいた。ソビエト、MGBのエージエントだ。彼らは銃を構え、ビルヘはいっていく。ムサシの大きな背が、彼らの目にはいった。ムサシは,鉄の首を、残った右手でしめあげようとしていた。MGBのエージエントの男達の消音読が火を吹いた。ムサシは鉄の体の上に倒れる。そのショックで、鉄の意識がもどってきた。鉄の上に、ムサシの血まみれの体が、のしかかっていた。三人の男が、物色している。ロシア人だ。鉄はナイフに手をのばし、ロシア人の一人に投げた。一人の男のノドに当る。男は窓ガラスをつきやぶり下へ降ちる。残り二人は消音拳銃を発射するが、弾はムサシの死体にのめり込むだけだ。倒れていた竜が、おきあがりざま、二人の男へ向け撃った。一人は即死。残り一人は手にあたっただけだ。挙銃をおとし、逃がれようとした。 乾公介は、MGBのエージェントの監視を続けていた、その部下からの、至急の報告を受けた。ムサシのアジトの前に車を止め、音の聞こえた二階へあがろうとした。ロシア人は階段の踊り場で一人、日本人が立っているのに気がつく。日本人は、落ちつきはらった様子で銃をむけた。それから、消音器で、その男の額をぶち抜き、ゆっくりと二階へあがってきた。「待て、打つな、俺は君達の味方だ」乾公介は、大きな声をあげた。「何、味方だと、変な所にころがりこんできて、何者だ。おっさん」鉄が、ムサシの体をようやく押しのけ、立ちあがっていた。竜は、頭をふらふらさせながら、かろうじて、銃をこちらに向けていた。竜に一瞬の変化が起った。しばらく、乾の顛をながめていたが、驚いた様子で言った。「あにき、兄さんじゃないか 。俺だよ。弟の竜介だよ」「ああ、竜介!」乾公介の口に、にがいものが走る。汗がでる。思わずだきしめている。「死んだものと思っていた」くそっ、何んてことだ。よりにもよって弟、乾竜介が。しかし、あのプランは完遂しなければならない。と乾公介は,思った。だきしめていた竜介をはなし、言った。「いそげ、ここはまかせろ。新手がやってくるぞ」 窓から、五台の車が急停車するのが見える。「恵、妹の恵は、どこだ」竜がさけぶ。一部始終を見ていたらしく。恵はしぱられ、気を失なっている。鉄は、恵をかつぎあげる。竜もあとに続く。兄の公介も続いている。抜け穴の入り口にはいったところで、公介はいう。「それじゃここでか別れだ。私はこの穴を塞ぐ」「何だって、兄さんはどうするんだ。」「まかせて分け、俺は荒事にはなれているんだ」「またあえるよね、かならづ」竜が、兄の顔を見上げて、心を込めていう。しかし、公介の心は乾いている。「もちろんだ。必ずお前達を捜し出すぞ。さあ早くいくんだ」三人が抜け穴に消えたあと、公介はダイナマイトをしかけ、抜け穴の入り口を、吹きとぱした。公介の後には、音も立てずに五人の男が近よっていた。公介は、銃口をゆっくりと、下ろした。「乾チーフ、これでよかったんですか」間があった。公介は、やがておも重しげに、「そうだ、作戦終了だ。あとは、ソビエト軍が動き出すのを待つだけだ。すまんが一人にしてかいてくれないか」乾公介一人を置いて、五人の米軍OSSのエージエントは建物の下へ降りていった。続く090901改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画
2021.01.25
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/9/新人類戦記第一章(1980年作品)第9回米国残留兵器・超能力戦士である少女ジウを前に殺すのをためらう東郷竜。竜は自分の過去をおこい起こしジウを憐れむ。新人類戦記第一章(1980年作品)第9回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第9回 竜は、先刻、ジウを殺しておけばよかったと後悔していた。彼の使命は秘密兵器の破壊であっ、た。秘密兵器はジウであった。彼女はアメリカ。軍の心理戦研究所が開発したパラサイコ・コマンド(超能力戦士)の一員だったのだ。 彼女の精神エネルギーは強烈であった。彼女の近くにいる人の心の中の殺意を増幅させ狂気と超暴力の世界へと彼らを引きずりこむのだ。あとには静寂と死体しか残らないのだ 彼はハイ・ニンの死休から銃をとりあげたそれから、ジウの側へたちもどり、銃口をジウの体へ向けた。普段の彼なら。ためらうことなく冷徹に引金をひきしぼったはずだった。 彼は彼女の幼々さの残る寝顔をながめるとはなしにながめてしまった。そんな恐ろしいパラサイコ・コマンド(超能力戦士)とはまるで見えない。 彼の手がふるえ、肩をかとし、銃をほおり投げてしまった。竜はこのジウと少ながらぬ縁で結ばれていたのだ。 七年前、幼児のジウをクチニん村から誘拐し、超心理研究所へ連れて行くためにアメリカ空軍基地へ彼女を運んだのは他ならぬ竜だった。ジウはその当時の事を覚えていないようだった。 竜の心の中に今までになかった感情がかこつ。てきた。不思議な感情であった。「彼女ジウを助けなければならない」「彼女は自分の同類なのだ」 竜に強い使命感がかこった。「彼女をここから助けなければならぬ」 竜にはもう日本政府のエージェントサムライノクニの人間であるという意識はなぐなっている。なぜどうしてこんな急激な心境の変化が軸こったのか理解できなかった。 彼女の寝姿を見ているうちにそう感じてしまったのだ。 急に竜は自分の半生をかもいかこしていた。彼女の顔にウッブラックウッド博士の顔がだヰつてきた。 「殺せ。竜、殺すのだ」 ブラックウッド博士の声が聞こえてくるようだ。竜もブラックウッド博士のパラサイコ・コマンド(超能力戦士)研究所の初期の研究材料の一人だ 太平洋戦争後、日本には戦争孤児があふれていた。竜もその中の一人だった。ラックウッド博士は戦後すぐ日本にやって来て、自らの。でパラサイコ・コマンド(超心理戦士フサイコHコマン研究のために数十名@孤児を連れてアメリカへ帰った。 訓練は過酷だった。逃げだそうとする者も続出した。しかし研究所から脱出してもあとがいけなかった。砂漠のど真中に養成所はあったのだ。また能力の乏しい者は続々と処分されていった。でパラサイコ・コマンド(超心理戦士の第一期生と誕生した竜は自らの感情をおさえることが可能となる。冷徹な殺人機械と化した。人間の姿をした狼と化していた。パラサイコ・コマンド(超心理戦士)の研究所からグリーン日ベレーの訓練所へ送りこまれた竜は一層自分の持てる能力をのばし一時はCIAに属し活躍していたのだが、閣の落とし穴がまっていた。非人間的に鍛練されていた竜には神経の異常が生じてぃた。 埋由のない殺人衝動がそれであ奇。ベトナム戦争当時、CIAのエージェントとしてトベトナムで活躍していた彼は、有名な「ソンミの虐殺」以上の虐殺事件をひきかこして。しまったのだ。この事件は表沙汰にはされなかった。 ベトナムの監獄島コンソン島の虎の檻に幽閉されていた間に、竜は考えるに充分な時間を持った。太陽の光とのどの渇きが彼の敵であった。 自らをこんな人間とし、唾だこんな境遇にかいやったウッブラックウッド博士を憎しみ始めることとなった。 特別に訓練を受けた能力により、彼はコンソン島から脱出することができた。一緒に脱獄したのが帛ベト十ム解放戦線の勇士ハイ・ニンであった。 彼らは何度もおぼれそうになりながら、助け合い、南シナ海を泳ぎ渡り中国に逃げた。再び、竜はベトナのジャンダルに秘み、ブラックウッド博士への憎しみを深めていった。新人類戦記第一章(1980年作品)第9回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.22
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日本人の日序章■財閥ラドクリフ企業グループが世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/19/日本人の日序章 第19回 アルゴ宇宙ステーションをめぐるJVOの戦いは続く。防御アンドロイドヤコフ21を、日本人亡命組織サムライノクニ・エージェントは倒せねばならない。日本人の日序章 第19回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/■ラインハルト議長が指揮するJVO(日本壊滅組織)のアルゴステーションは日本にミサイルを発射しょうとしていた。そのミサイル発射を阻止しょうとした日本人亡命組織サムライノクニ・エージェント7人は、世界各地から日本を支持する各国の人々の協力を得て、アルゴステーションを占拠しょうとした。世界各地からロケットに乗った7人のうち、アルゴステーションまで辿りつけたのは、花田、角田、村上、朝賀の四名だった。そして今、彼らはアルゴステーション防御アンドロイドのヤコフ21と対峙した。アフリカ奥地 ビザゴス共和国 アコンカグワ山近くの発射基地からたどり着いた 角田は勢いこんで発言した。「わかった。角田、その重力発生場は君にまかせる。ソンガもつれていけ」ソンガは、アコンカグワ山近辺に住む狩人アシュア族の酋長ワナガの孫だ。ソンガは、日本人のサムライその本当の戦い、日本人の勇者の血を見るために同行しているのだ。祖父である酋長から言われたのだ。 角田とソンガは残っていた救命用の宇宙スクーターを操縦し、ステーション最下部へむかっていった。 アルゴステーション防御アンドロイドヤコフ21はモニターを通じ。日本人達の動きを観察していた。 「どうやら重力発生装置を破壊するつもりらしいな」ヤコフ21は独りごちた。 ヤコフ21は中央制禦室を自動操縦にしておいて、自らも自動重力発生装置のあるステーション基部へと向かっていった。 ■サムライノクニ・エージェント7人の1人朝賀は非難の眼を花田に向けていた。朝賀は手話で花田に抗議する。花田万頭は日本人抵抗組織「サムライノクニ」指導者でもあった。 『あなたは、角田とソンガをおとりとして使いましたね。なぜなんですか』 『朝賀くん、彼らがヤコフ21をひきつけている間に、我々はステーションの中に突入できる。そうだろう』 花田も手話で、朝賀に答えた。さらに続ける。 『いまさら、一人二人の命にこだわっている時ではない。この作戦に失敗すれば、日本は消滅するのだ。それは君にもわかっているだろう。さあ、早く、ヤコフ21の眼が重力発生装置にむけられている間に」そういうアサガもニューヨークで情報マフィアのブキャナンからスパいとして勧誘されていたのだ。 花田と朝賀は、先刻、破壊されたロケット発着場へと向かった。■「ソンガ、いいか、ここが私の死に場所になるかもしれん」「いいよ、角田、僕は、あなたのサムライ・ハンターとしての腕前を見ておこう。もし僕ソンガの子孫が狩人の種族として生き残っていくならば、角田の戦いの唄を作り、我々のアシュアの種族が続く限りカドタの詩を唄い続けてあげる」ソンガは真剣な表情でいう。 「ありがとう、ソンガ。俺はアシュアの種族の歴史上の人物になれるわけか」角田はにこっと笑う。 脱出ハッチを開け、宇宙スクターをそのまま侵入させる。自動レザーガン発射装置はスクターに照準を合わせる。 角田はスクターの速度を最大限にあげ、自分の手から離した。 スクターはレザーガンを受けながらも直進する。レーザーガンの照準装置に乗りあげ、停止した。 「ようし、上へあがるぞ。ソンガ」’ 何十mの脱出路をはいあがると、広い場所に出る。上を見上げると、何百mの高さがあるのだろうか、重力場発生装置がそびえていた。角田とソンガはコンピューター制禦装置をさがす。ようやくさがしあてだ角田はそこに爆弾をセットする。 「OK、ソンガ、ここから一応、脱出しよう」 下の広場に降りて、脱出ルートへ向かう。 が、脱出口がふさがれている。 「くそっ、制禦システムが作動したのか」 背後から、レイガンの光条がひらめく。角田が背に装着していたパルスライフルが吹き飛ぶ。 「ジャップめ、待っていたぞ。俺がヤコフ21だ」 ヤコフ21の顔は能面の様で表情がみえない。体は機械部分の集合体の様だ。背の高さは見上る程だ。 「くそっ」角田が動くより早く、ソンガがヤコフ21の前まで、走り込み、飛びかかっていた。 「こわっぼめ」 ヤコフ21はソンガの体あたりをかわし、右手を一閃し、ソッガを壁ぎわまで吹きとばした。ソンガは壁にぶちあたり、動かなくなった。 「おやおや、やわなガキだな。さあ、大人のお前なら、充分相手になってくれるだろう」 ヤコフ21は両手をひろげ、角田をつかもうとする。すばやく角田は逃れようとするが、ヤコフは体の大きさに比してすばやく動く。角田は左手をつかまれた。身長2m30mのヤコフ21は角田の体をゆっくり持ちあげた。 「さあ、ジャップ。まずは左手からちぎってやろうか」角田の左手は痛さでちぎれそうだ。 ヤコフ21の能面の様な顔からは表情は見えないが、勝ちほこった声だった。日本人の日序章 第19回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.22
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KIアイランド■暗殺者の島■かって存在したエルドラド、サンチェス島で、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者2人の対決この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n3928db/6/「哀ランド」■第6回■最終回彼らは新世界の種子へと。海は凪ぎ雲の間から光が、天国からの光の様に 聖家族のように「哀ランド」■第6回■最終回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 ●http://www.yamada-kikaku.com/ http://www.manga-training.com●http://9vae.com ●http://mangakadata.net ザタワーは、サンチェス島上空にあったキラー衛星の消失を確認していた。 首相室に今度は、シモンズが呼びだされた。 「シモンズ君、君のあの大言壮語はどうしたのかね」 「首相、申しわけありません。潜水艦の方からも連絡がないのです」 「話によると、サンチェス島は、レインツリーの要員、コロラドの領地と聞いているが」 「おっしゃる通りです。サンチェス島は、コロラドに、ポズナニ戦役の、その論功行賞として、彼に与えられた戦士領地です」「コロラドという男はどうしたのだ」 「それも不明なのです」 「シモンズ君、君の話はまったく要領を得ないね、ひきとりたまえ」 シモンズは、首相室のドアから出る時、クレアとはちあわせた。クレアはあわれむ様にシモンズを陪る。「シモンズ君、また我々に光があたってきたがね」「クレア君、まあせいぜい失敗しない事だね。あの生物を甘くみると失敗するぞ」 シモンズは首相の前に立つと、挙手をした。 「全機動兵団、出発準備完了いたしました」 「シモンズ君、今度は、失敗はないだろうね」 「もちろんです、首相」 サンチェス島は、機動兵の飛行艇で被われていた。上空をゆきかう飛行艇からは、機動兵が降下してゆく。「機動兵魂を見せろ」 副官ハインドが皆を元気づけていた。「相手は、女、子供だ」 上空から降下してくる機動兵の姿を腿ながら、コロラドは、また過去を思い出す。 あの時、クワノンの生体ミサイルを自分の力で防ごうとした。自分の力を過信していたのだ。その結果が、石くれの町なのだ。 コロラドは今度こそ、最善をつくそうと思った。この時にベストをつくさないとしたら、何のために生きてきたのかわからなくなる。つまりは、私はこの時のために生まれてきたのだ。そうコロラドは思った。 アリスとビィーは新世界への種子となるのだろう。 海は凪いでいた。、雲の切れ間からの光が、まるで天国からの光の様に、彼女らを照らし出していた。聖家族の様だった。 これからの戦いの幕あけにふさわしい。 俺は敵の機動兵の前に立ちふさがろう。コロラドは考える。彼の心臓は高なっていた。心臓のドクドクという音がコロラドの耳朶の奥で響いていた。 我々は滅ぶべき生物なのだろう。 コロラドはビィーを抱きしめ、ほおずりをした。ビィーはキスをかえした。コロラドはビィーの顔を少しも冷たくは感じなかった。コロラドのほおをなま温いものがつたっている。「我が子よ」コロラドは思わず叫んでいた。「ビィー。アリス。君達は、もう人類を殺すのはやめてくれ。我々は、我々自身の手で滅びるべきだ。俺がその役目を果たす。幸この島にまだ仕掛けはある」「パパ、僕はきっと生き続ける。この地球を変えるためにね。ママと一緒だよ」「そうだ。ビィー、お前が、地球に残された唯一の希望かもしれない」 コロラドは抱いていたビィーをアリスに返す。そしてアリスに言った。 「いいか、アリス、よく聞いてくれ。ビィーは私の血と肉から生まれた子供だ。必ず守ってやってくれ。世界は君なちのために開かれている。新しい世界がね」 「わかったわ、コロラド。あなたが・最後まで、私達を守ってくれるのね」 「そう言う事だ。俺の持てるすべての力を使って、君達を守る」 「ビィー、覚えておいてくれ、そして君の子孫に伝えてほしい。君たち、新地球人のために手助けをした旧い地球人がいた事をな」「わかった、コロラド=パパ」 コロラドは防禦システムSDIIのファイナルバージョンのシステムをONにした。島のあらゆる防衛機構が動き始める。そして最後には…… コロラドは、車で、サンチェス島の中央まで、二人をつれていく。 「さあ、ここだ」 アリスに穴を示した。その穴は地下道となり、地下へ向って行く。コロラドが脱出用に作っておいて電磁気レイルウェイだ。一人乗りで、数百km離れた大陸に結びついている。このカプセル列車とレイルウェイは一度しか使えないのだ。「さようならコロラド」「さようなら、パパ」 二人は、コロラドに言った。 ビィーをかきいだいたアリスは卵形の列車に乗り込む。 コロラドの姿は闇の中へ消えていく。二人の体は高速で、新しい歴史へとつき進んでいった。 数分後、サンチェス島は大爆発をおこした。コロラドの自爆操置か。あるいは、レインツリーの潜水艦が放った核ミサイルか。それとも、機動兵団の核攻撃か、いまだに不明である。 ただし、同時に、アリスとビィーは消滅したとファイリングされた。 機動兵団のほとんどが全滅されたともファイリングされた。アリス=ママはギシギシとぎこちない動きをしている。古い材料ばかりなのだ。 さてヽもうおわかりかもしれないー私ビィーはこの地球世界であなたがた生物の租となったのだ。覚えておられるだろうか。 私ビィーはパパ、コロラドに、キスをした。その時、私の意識の内に、コロラドの意識をコピーし、取り込んだのだ。 だから、私ビィーは。コロラドでもある。 私コロラドは、自らの体の滅びる瞬間を感じ、アイランドが消滅する瞬間も見たのだ。 コロラドの体が滅んだ事は、少なくとも、サンチェス島の人々のつぐないにはなったかもしれない。コロラドの体はサンチェス島と心中したのだろう。 私ビィーがいかに、苦難の道を歩み、新人の租となったのか、それは次の機会に語ろうと思う。(完)1975年作品 「哀ランド」■第6回■最終回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 ●http://www.yamada-kikaku.com/ http://www.manga-training.com●http://9vae.com ●http://mangakadata.net http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.22
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TC東京地下道1949■1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命はこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1603de/14/東京地下道1949■第14回鉄は図面に従い江戸時代に構築、最近急激に改装されてた地下道を使いムサシのアジトに。がムサシの膂力に負けそうに。その時竜が登場。3つ巴の争いだ。東京地下道1949■第14回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 ●http://www.yamada-kikaku.com/大名庭園の池のそばに、目ざす石灯篭の基部は残っていた。石灯篭を力いっぱい動かそうとする。やっと動き始める。池であったらしい底が真っ二つに裂け、巨大な穴が開く。階段が、暗闇の中へといざなっている。鉄は壊中電灯を持ち、階段を降りて行く。地図通り、トウキョウ城の抜け穴だ。江戸時代、トウキョウ城構築の折、造られ、江戸時代から後世に整備されていった地下隧道なのだ。太平洋戦時中の地下壕の比ではない。大きな地下空洞だ。トウキョウ城本丸へ行くこともできるが、鉄はムサシのアジトのピルがちょうど別の抜け穴の出口にあたることに気がついていたのだ。本道にはいる。地下本道は一段と広い。ここは何という広さだ。と鉄は思った。ゆうに車2台が並んで走れるくらいだ。鉄は壊中電灯を消す。灯火が所々にともされているのだ。近代的な電線や配線が天井部に、はりめぐってらされている。ごく最近人の手が加えられている。遠くトウキョウ城の方だろうか、工事の音らしいものが聞えてくる。危険を感じた。誰かに出くわすかもしれない。すばやく行勤し、ムサシのアジトヘいそがねば。と鉄は思った。足音が近づいてきた。鉄はあわてて、地下道の天井の配電線によじのぼる。逆さまにしがみついた。ロシア語の話し声が聞えてきた。三人のソ連兵が通りすぎていった。鉄には気がつかない。すでに、ソ連軍はトウキョウ城の地下道を発見し、開削し、拡張し、アメリカ軍に気ずかれないようにトウキョウ市アメリカ占領地区の地下まで、侵攻用の拡大な軍用道路を建設していたのだ。彼らがとうりすぎた後、鉄はあわてて、ムサシのアジトの方へ向った。後に、現在の地図を落としたのに気がついていなかった。鉄は途中、地下道で、他のソ連兵に出ぐわさず、旧区役所の建物の抜穴へたどりつくことができた。■竜の意識.がもどってくる。見渡す。くそ鉄め。鉄はいない。鉄の行動はどうもおかしい。さらにムサシが恵をさらった理由がつかめない。鉄が今日の襲撃の一件に関係していたのだろうか。そういえば地下壕であった時、鉄はかなり憔悴していた。地図のことも気かかりだ。伸藤の言ったことも気になる。とにかくムサシのアジトヘ急がなければならない。車を動かそうとした。キーがない。鉄がぬいていったのだ。車の配線をつないで、エンジンをかけるのに時間がかかった。しかし車の座席に「トカレフ拳銃」が一丁隠されているのを発見できた。ムサシのアジトは、旧トウキョウ区役所の壊われかかったピルだ。竜は、あたりを見わたし、はいっていく。争う音が聞こえてきた。■鉄は、後から、急にムサシにとびつく。上背でも力でもかなりの差がある。急襲しかない。ムサシの膂力は、予想以上だった。彼の体は、筋肉の固まりだ。首すじにかかっている、ムサシのナイフを手でつかみ、おしもどした。さらに、足払いをかけ投げとばす。左手は血だらけになり、つかいものにならない。 ムサシは、手近かの鉄棒を右手に持ち、ふりまわした。鉄に肉迫してくる。鉄は、棒をかわし、ムサシのふところへとびこもうとする。ムサシは、すばやく鉄のつきだしたナイフをかわし、鉄の右肩から首にかけて、鉄棒を方の限り降り下ろす、打撃を加えた。鉄は床にあおむけに、勢いよく倒れた。ムサシは、鉄に近づいていく。 その時、後から声がする。 「そこまでだ。ムサシ、棒をすてろ、おっと後をむくなよよ」 「その声は、竜だな。生きていたのか」 「そうさ、生きていたさ」 ムサシは、振りあげていた鉄棒を、肩の上方から落とした。それを見て電が安心したー瞬、ムサシは、床に落下寸前の鉄棒を、右足を大きぐズイングしてけった。同時にムサシはあおむけに倒れた。竜のはなった一弾は、壁にあたっただけだ。鉄棒はねらいたがわず、竜の顔面に激突した。続く090901改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 ●http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.22
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日本人の日序章■財閥ラドクリフ企業グループが世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/18/日本人の日序章 第18回ラインハルト議長指揮するJVOのアルゴステーションを占拠し、ミサイル発射を阻止しょうとした7人のサムライノクニ・エージェントは、防御アンドロイドヤコフ21と対峙した。日本人の日序章 第18回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/アルプス要塞の通信オペレーターは、アルゴステーションの異状に気づく。「チーフ、大変です。アルゴステーションとの回線が不通になりました」「よし、もう一度チェックしろ」「だめです。補助回線も復帰しません」 通信オペレーターのチーフ、ブライアンは恐るべき知らせをラインハルト議長に報告しなければならなかった。「ラインハルト議長、アルゴステーションが通信不能になりました」「どんな情勢なのだ」「どうやら、アルゴステーションには生命が存在しないようです」「なんだと! 聞いたか、ファーガソン」「日本人の奴らのしわざかもしれませんな」「なぜ、アルゴステーションをねらったのだ」「あの計画がもれたのかもしれません」「ミサイルはすでに運びこまれているのか」「そうです。いつでも発射可能です」 ラインハルトはしばらく考えていて、あることに気がついていた。 「ファーガソン、アルゴステーションの近くには有人殺人衛星はないのか」 ファーガソンは近くにあるコンソールに向かいキーボードをたたいていた。 ファーガソンがうれしそうな声をあげる。 「近くにa-13が存在します。乗員はアントン・ヤノーシュです」 「よし、ヤノーシュをアルゴステーションに向かわせろ」 「でも、アルゴステーションには対キラー衛星装置が装備されていますが」「かまわん、ヤノーシュならうまくやるかもしれん」■日本人の合体ロケット「富士」はようやくアルゴステーションのロケット発着ランチャーに接舷していた。 ステーションのバリヤー装置は作動していない。日本人形作戦が成功しているようだ。先行して送りこまれた日本人形が、アルゴステーションの防備装備をバラバラにしているはずだった。 だが、どこまで、アルゴステーションの防禦装置を裸にしているかは疑問だった。 が、少なくとも、ランチャーまでは到着できた。 角田は腕時計のディスプレイを見ながら、ステーションの脱出用(ツチに辿りつく。後には宇宙服を装着したソンガが続いている。 ステーションに辿りつくまで、三機が地球防衛圏内で攻撃破壊されていた。残る四機が中間地点で合体していた。合体ロケットの名は「富士」である。 アルゴステーションまで辿りつけたのは、花田、角田、村上、朝賀の四名だった。日本人抵抗組織で、アルゴステーションを目指した人間は、アコンカグワ 角田 博アマソン。シティ 高野周三インドネシア ポロブドール 朝賀 健マダガスカル 船井光一タイ奥地 塚本猛南極 光明基地 村上千馬南太平洋上 潜水艦「嶺」 花田万頭花田、角田、村上、朝賀の四名以外は犠牲となった。全員、日本組織サムライノクニ・エージェントである。覚悟の上だったが4名は瞑目した。 アルゴステーション中にはいろうと脱出ハッチを開けた瞬間、光条がステーション内からのびてきた。すばやく反応して、逃がれる。光線銃だった。自動防禦システムだろうか、そう考えている彼らの宇宙服のインカムに声が入ってくる。 「ヘイ、ジャップ共、今のは、俺からのあいさつだと思ってくれ。ここから先は、お前たちを一歩も入れないぜ」 「彼には例の神経ガスは効かなかったのでしょうか」 短躯の村上が、花田に尋ねる。その答えは相手側から返ってきた。 「俺は、このアルゴステーションの防禦サイボーグ、ヤコフ21だ。俺以外の人間は、お前たちの人形のおかげて、全員くたばっているさ。俺に勝ちさえすれば、このアルゴステーションはお前たちジャップのものだぜ」 ヤコフ21が花田たちに注意が集中している間、日本人形たちは機械中枢部を破壊にかかっている。 「おい。早く入ってこいよ。もう酸素がなくなるぜ」 花田達は、一度、「富士」にもどろうとした。 が、その一瞬「富士」は爆発する。 「くそっ、一体なぜ」 朝賀が叫んでいた。その時、再びインカムにヤコフ21の声が響いてくる。 「ふふっ、俺が爆発させた。もう、お前たちはそこにへばりついたままだ。早く入ってこないとな」 「くそっ」J 叫びながら村上が、別の脱出(。チにとりつく。 「やめろ、村上」 他の三人は叫んでいたが、遅かった。 光条が走り、村上の体はまっ二つに吹き飛ばされる。 「まずは一人だ。早く入ってこいよ。楽しみはこれからなんだからな」 ヤコフ21は舌なめずりをしながら、コンソールルームにすわっている。彼の前には全てのハッチのモニターが映しだされていた。このコンソールですべての自動レイザーガンシステムを作動させる事が可能なのだ。 「花田さん、何とか突入しましょう。我々の維持装置の酸素量も少ない。それに突入したところで、アルゴステーション内にはまだ神経ガスが残っているはずだ。つまりは我々は宇宙服を着ていないとアルゴステーション内でも行動できない事です」 朝賀が真剣な表情で言う。 「あるいは、宇宙ステーションの各所に穴をこじ開け、空気を抜いてしまうかだ」 花田がいう。 「もう一つ、人工重力装置を破壊して、ステーション内を無重力状態にする事も考えられます」 角田が思いつめた表情で言う。 全員が腕時計のディスプレイを見た。 「ヤコフ21のいる場所は中央制禦室と考えられます」 「とすれば、この中央制禦室真下に重力発生場があります。ここを破壊すれば、少なくとも、我々は動きやすくなります」 角田は勢いこんで発言した。「わかった。角田、その重力発生場は君にまかせる。ソンガもつれていけ」 角田とソンガは残っていた救命用の宇宙スクーターを操縦し、ステーション最下部へむかっていった。日本人の日序章 第18回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.21
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KIアイランド■暗殺者の島■かって存在したエルドラド、サンチェス島で、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者2人の対決この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n3928db/5/「哀ランド」第5回■スカイウォッチャーズは宇宙空間に存在する宇宙機雷だ。敵の星クワノンから 生体ミサイルを阻止する地球空間の防護壁である。「哀ランド」■第5回■作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 ●http://www.yamada-kikaku.com/ http://www.manga-training.com●http://9vae.com ●http://mangakadata.net なぜ彼女がこのサンチェス島に落下してきた供、この子供はビィーというの。始めて、宇宙から帰ってきた私の子供よ」 「その子はスカイウォッチャーズじゃないのか」スカイウォッチャーズは宇宙空間に存在する宇宙機雷だ。敵の星クワノンから生体ミサイルを阻止する地球空間の防護壁である。 「そう、その通り」 「なぜ、スカイウォッチャーズがこんな所に、それに、君も、アリス工房から、絶対に外へ出る事はできないはずだ」「ビィーは宇宙から、私の人工胎室の中へもどってきたの」 コロラドは、彼女が気がふれているのではないかと思った。「スカイウォッチャーズがクワノンの生体ミサイルと同化したと聞いている」「その通りよ、コロラド、このビィーがそうなのよ」「クワノンなんだぞ。敵だよ。アリス」「わかっているわ、でも、私にも、この地球にも害を与えてはいない。いえ、むしろ私を守ってくれたの」 クワノンの生体ミサイルで町が灰色に変っていくシーンが、コロラドの頭の中に蘇ってくる。 コロラドは立ちすくんでいて、ボーンの存在をすっかり忘れている。「OK、コロラド、そこをどきな」 ボーンが洞窟に入ってきた。「ボーン、こいつは何かの間違いだと思う」「間違っているのはお前さ、コロラド、お前の間違いのおかげて、サンチェス島全員の命をうばった事をよ-く思い出すんだな」 ボーンは冷たく言い放った。コロラドには返す言葉もない。「こいつらを殺すつもりか」「さからう様ならな」 コロラドは、ビィーの姿を腿る。小さな球体に手足がはえていて、愛くるしい眼ざしでコロラドの方をみていた。コロラドの心に変化が訪れる。「何とかならんのか」「コロラド、そこまで、こいつらをかばうのなら、一緒に死んでもらおうか。その方がお前のためだぞ。お前は、非情ではなく、もうレインツリーの暗殺者としては役に立たん」 コロラドは隠し持っていた銃を、ボーンに向けた。悲しそうな顔をしている。 「こんな事はしたくないがな、ボーン、この親子を殺したくないんだ」「お前のヒューマニズムのお説教は聞きあきたぜ。こいつらは人間じゃないだぞ。バイオノイドママと、クワノンと同化したバイオノイドだぞ、目を開けろ、コロラド。それに俺を殺すことは前にはできないさ」サンチェス島上空にある偵察衛星は、接近してくる衛星をキャッチし、SD‐Iシステムに警告しょうとした。その一瞬先、衛星からレザー光が反射され、偵察衛星は吹き飛んでいた。防衛上サンチェス島の上空はガラ開きになってしまった。 銃声が洞内に響き渡った。コロラドがボーンの体にむけて、数発発射したのだ。が ボーンは無傷だった。 「なぜだ」コロラドは驚きの声をあげる。 「無駄だな、コロラド。俺は完全なバリヤーをはりめぐらせている」 「しかし、先刻のチェックでは、そんなものなど存在しなかった」 「探知されない方法などいくらでもある。さあ、今度は俺の番だ」 ボーンは指を洞窟の天井にむけた。轟音がした。三人とも頭をかかえる。頭の上に空がみえていた。土くれがパラパラと上空からおちてきた」「何だ、お前の力は」「空からの力だ。とにかく、その二人ともなぜか力を出してはいないが、私も最高級の武器を使わないとな」「地球上空にあるキラー衛星ね」アリスがホーンに対して初めて口を開いた。レーザー砲がキラー衛星に装備されている。「御名答だ。それじゃ覚悟しな」 コロラド連のいる場所が白熱した。「コロラド、地獄で、お前の島民に会いな」が、逆にボーンの体が熱くなり、白熱する。「こ、これはどうした事だ。うわっ」 ボーンの体が蒸発した。同時に、サンチェス島にレーザー砲を発射していたキラー衛星も爆発する。「こ、これは]「僕がした事さ」 始めて、ビィーが口を開いた。 「ママの体から生まれ出て、地球上の空気に適応するのに時開かかかったのさ。パパ、始めまして」 アリス、つまりアリス3537は、昔、宇宙連邦軍、従軍ナースだった。宇宙戦役ポズナニ戦役の際、重装機兵だったコロラドは、アリスの看護を受けた。 コロラドは、お礼に、彼の皮膚を与えた。その皮膚が培養され、バイオノイドの原料となった。 アリス3537の子供は、いわば、すべてコロラドの息子だった。 つまり、ビィーもコロラドの子供である。それも、たった1人人生き残っている息子である。たとえ、その息子がどんな姿をしていようとだ。 コロラドは、バレーボールくらいの大きさのビィーをだきあげた。 「君はクワノン生体ミサイルと同化しているのか。ビィー」 「そうじゃない。僕は新人類だ。クワノンでもなく、宇宙機雷バイオノイドでもないのさ」(続く)「哀ランド」■第5回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 ●http://www.yamada-kikaku.com/ http://www.manga-training.com●http://9vae.com ●http://mangakadata.net
2021.01.21
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/8/新人類戦記第一章(1980年作品)第8回虐殺事件のあったベトナム・クチニンの村長の孫娘ジウがベトナム戦争時のアメリカ残留兵器とわかり、対抗勢力のソ連KGBが回収しょうとした。新人類戦記第一章(1980年作品)第8回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第8回■1978年11月アメリカの軍事衛星ビッグバードはベトナムとカンボジアの軍事衝の虐殺事件を撮影した.その写真を解析しベトネムナム戦争時の残留兵器を発見したアメリカ政府は,日本政府に依頼アクションサービス「サムライノクニ」要員、東郷竜が派遣された。現場で兵器を発見した竜の前に当時の南ベトネムナム解放戦線のハイニンが立ち塞がる。「まて、竜、お前はそんなことをいえたぎりか。一体、お前、このベトナムで何人のベトナム人を殺した。え、ベトナム人以外にも何人も殺しているだろう。分お前もその心理戦研究所で育ったはずだ、俺は知っているんだぞKGBのファイルにはすぺて書かれている」 竜は心理戦研究所の第一期生であったのだ。それなら、働の事もハイ・ニンは知っているというのか。竜は思った。「先程、軸お前の話したベトナムにおけるキ″ドチップ作戦だが、お前はその作戦に従事していたはずだ」 にがいものが竜の心に走る。そう確かに俺はこのベトナムで数多くの子供進を違れ去ったのだ。かって竜もそうであったように。「竜、分お前のすぐれた殺人能力や、精神力ぼ何よりもパラサイコ・コマンド(超心理戦士)の印だ。そうでなければあの監獄島「コンソン島」の虎の檻では生きていけなかったぱずだからな」 コンソン島、あそとは地獄だっだ、竜は思い起こす。 「いいか、竜、お前の手も充分に汚れていることを忘れるなよ」 クチニン村の北東三キロの所に小さな台地があつた。爆音がきこえ、ソ連製ヘリコプターが飛来し、降下した。 ヘリから二人の男が降りてきた。「やあ、また合つたな。竜とやら」 彼らは先にトラックから降りていたフランス人とイタリア人の記者だった「あんたたちは一体」「我々かい。そりゃわかるだとう。俺たちはKGBのエージェントだ」 彼らは(ハイ・ニンの方へ話しかける。「同志ハイ・ニン、御荷物、つまり残留兵器はどこだ」ハイ・ニンは竜が背負っているジウをあごで示した。「このクチニンの村長の孫娘ジウさ」「ごくろうだった」フランス人はぬくても見せずハイ・ニンの胸をねらい銃を撃つハイ・ニンの胸が一瞬唾っ赤に染まる。信じられたいという顔でハイ・ニンは後へのけぞる。 銃声がある意志の引金をひいた。気を失がつているジウの意識と記憶を蘇らせた。目を開き、フランスとイタリア人をするどい眼ざしでみつめていた。 世界がまた深紅の世界へと変化し始める。フランス人とイタリア人はヘリコプターヘとびのろうとした。がパイロットはすでにジウの精神エネルギーに犯されていた。パイロット卜の投げたスパナがイタリア人の頭にあたり血しぶきがとんだ。フランス人は構えていた銃をやたらに撃ち始める。 竜も狂気に犯されつつあったが。かろうじ冷静をたもとうとしていた。ハイ・ニンのヘルメットをとろうとあがいていた。何とか竜がヘルメットをつけた時、ヘリコプターは舞い上かっていたが。中でパイロットとフランス人がつかみあっていた。やがてヘリはコントールを失い、落下し、爆発した。そのなりゆきをみていたジウは再び自をとし、意識を急に失々つた。ハイ・ニンは虫の息だった。「竜、残念だよ。金をおがめなくてな。俺の最期は弾に撃ちぬかれて死ぬと。思ったが、こんなに早いとは攻」 「ハイ・ニン、しっかりしろ」ハイ・ニンは 血ヘドをはいている。 「いいか、よく聞いてくれ、竜。俺はKGBのエージェントから聞いたことがあるんだ。彼女のような超能力者が世界中に多数存在するんだ。彼女ジウを助けろ。それが何かの手掛りとなる。お前のためにもなることなんだ」ハイ・ニンは息をひきとった。 竜は、先刻ジウを殺して分けばよかったと後悔していた。彼の使命は秘密兵器の破壊であった。秘密兵器はジウであった。彼女はアメリカ軍の心理戦研究所が開発したパラサイコ・コマンド部隊の一員だったのだ。新人類戦記第一章(1980年作品)第8回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.21
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日本人の日 序章■ある財閥が世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/17/日本人の日序章 第17回 宇宙ステーション・アルゴを占拠しようと日本救国組織は動き出すが、対処するJVO(日本壊滅組織)の暗殺チームも動き始める。日本人の日序章 第17回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/■二〇五四年 十二月 マダガスカル島 日本救国組織の船井光一のロケットはようやく成層圏に達していた。マダガスカルの古い商船からカタパルト式で打ちあげられた船井は大喜びだった。 追撃してきた戦闘機は、ある高度以上になると爆発した。 日本救国組織の別動グループがJVO(日本壊滅組織)の飛行機にセットしておいたのである。 皆とのアポイントメイント地点に迎う船井光一だったが、急激に大きな鷲が襲ってきた。その鷲は船井のロケットをふき飛ばした。 キラー衛星a-13が上昇中だったのである。キラー衛星a-13に乗っているのは。アントン=ヤノーシュ。JVO(日本壊滅組織)の暗殺チーム、クーラーの人間だった。キラー衛星a-13のモニターに日本人抵抗組織の、アルゴステーションを目指す人間のリストが表示されていた。アコンカグワ 角田 博アマソン。シティ 高野周三インドネシア ポロブドール 朝賀 健マダガスカル 船井光一タイ奥地 塚本猛南極 光明基地 村上千馬南太平洋上 潜水艦「嶺」 花田万頭「これで一人は減ったな」キラー衛星a-13にいるアントン=ヤノーシュはひとりごちた。■二〇五四年 十二月 アルゴステーション(宇宙ステーション) 地球からのカーゴロケットがロケット発着場に到着していた。アルゴにも、ロケットにも、ラドクリフのマークがはいっている。 「おい、ジョン、今日のお荷物は何だい」 ハランはパイロットのジョンに声をかける。 「さあ、知らないよ、伝票を見てくれよ」 荷物係のハランは伝票をディスプレイで見てみる。ハランは変な叫び声をあげる。 「おいおい、ジョンよ、こいつは驚きだけだぜ」 カーゴロケットパイロットのジョンは、ハランの言葉につられる。 「どうしたんだ」 「このカーゴロケットの荷物全部がボスからの皆への贈り物だとよ」 「えっ、あのケチの「ラインハルト殿下」からか。アルゴステーションの乗組員への贈り物をするんだって。信じられんなあ」 「そりゃ、我々、アルゴステーションは今から大きな仕事をするからなあ。ボスでなくっても贈物がしたくなるってことさ」 ハランは荷物を倉庫にしまう。やがて倉庫からはシュートを使って各家庭、各部屋へとこの贈物が、送り込まれていく。 居住エリア。このアルゴステーションには5千人の人間が住んでいたが、そのすべての人間がこのプレゼントを受けとっていた。 箱をあけた大人達は驚く。 「こりゃ、何んだ」 中には高さ15mくらいの物体が包まれていた。 「東洋の人形じゃないか」 「どうやら日本人形らしいぞ」 「ボスも趣味が悪いな」 パッケージを開けた瞬間から日本人形は変化していた。ステーションの人工空気と混じり合い、即効性神経ガスを生じ始める。 ステーション内に静かに死が訪れている。 アルゴステーションはいわゆるドーナツ型のステーションで中央にある大型チューブのまわりをドーナツの様に居住区が囲んでいる。 大型チューブ部分の上方には集光板があり太陽熱を集めている。チューブ部分の上から三分の一までにはアルミニウムの反射板が付けられていて、開閉ができる。 チューブの中央部分にはシャトルやロケットの発着場が設けられている。 コンソールルームに最後まで残っていたミサイルオペレーターは日本へのミサイルの発射スイッチを押そうとする。 死に前に最後の一発をくらわしてやる。そう決意していた。 日本人形は恐らく日本人亡命グループのしくんだ事だろう。簡単なトリックで五千人の人間が死んでしまった。コンソールの上で、彼の手は動く。どのスイッチだ。薄れゆく彼の眼には、もうスイッチ位置が見えてはいなかった。 彼も力つきて、コンソールの上に手をのばしたまま死んでしまう。 アルゴステーションのコンピューターは自己防禦機構を作動させていた。中央機械層のシャフトの中から、人の形があらわれていた。 ガスが立ちこめるアルゴ=ステーションの中で動く人影。アルゴステーション防禦サイボーグ、ヤコフ21である。 防禦サイボーグ・ヤコフ21は今まで中央機械層で眠込んでいたが、アルゴのコンピューターは彼の頭に現在までの情報をすべて入力していた。 ヤコフ21は、死の臭いがするアルゴステーションでI人ほくそえんでいた。 「ふふっ、ジャップのやろう。なかなかやるじゃないか。簡単なグラフでやられるとは、このアルゴステーションには、まともな人間などいなかったのか。わかった。アルゴにはけっしてジャップをいれんぞ」 防禦サイボーグ・ヤコフ21は地球のアルプス要塞「ラインハルト殿下」へ連絡しようとしてコンソールルームへ入る。 情報回線をオンにするが、JVO本部には通じない。なぜだ。 やがてヤコフ21は情報回線がバラバラに断線している事に気づく。 「ちくしょう。日本大形共め。稼動できる日本人形もあったのか」 その直後、ヤコフ21の背後から、直径5mのミニミサイルが発射された。 防禦サイボーグ・ヤコフ21は飛びのき、その発射された方向にレザーガンをばらまく小型のアンドロイド人形が吹き飛んだ。日本人形だった。日本救国組織の丹精に作りあげた暗殺用日本ドールであった。 こんなこねずみみたいな奴らがアルゴ=ステーション内をうろついているとすると気をつけねばならんな。防禦サイボーグ・ヤコフ21は危険を背面に感じていた。 日本人の日序章 第17回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.20
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TC東京地下道1949■1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命はこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1603de/12/東京地下道1949■第12回鉄と竜はアジトに戻るが、MGBに急襲される。からくも生き残った二人は、故買屋進藤の店から武器を調達しようと するが、ここにもMGBの手が及び燃え上がっている。東京地下道1949■第12回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画一人の男が竜のアジトから少し離れた所から見張っていた。竜と鉄が中へはいっていったあと、男は、写真をとりだし、一人うなずいた。停めていた車にもどり、車中にしまいこんでいた、タンクと噴霧器をセットし始める。鉄は竜を押し倒し、首をしめていた。くそ、話せ、鉄、話すんだ。白状しろ」その時、急に熱気が2人を襲う。火災が建物をなめる。バラックだから火のまわりは早い。「くそっ、火災放射器をつかいやがったな。アメ公か、ロシア野郎か」「よし、早く、地面に隠れるんだ」このような状態を想定し、アジトには、秘密裡に、おおきな水がめを地面に埋めてあった。いよいよ建物がくずれおちかけた時、水がめに身をひそめ、上にトタン板をかぶせる。男は、火災放射器から火を噴出しながら、竜と鉄が逃げだしてくるのをゆっくりと待っていた。飛び出して来た瞬間に、噴出ノズルを、彼らに向けるのだ。彼らは生しておいてはならぬ。そうMGB(ソビエト保安省)のエージェントの彼は、命令を受けていた。彼はじっと待つ。小屋はついに焼けおかちている。波らは姿をあらわさなかった。彼は、火災放射器ノズルをかまえ、くすぶる焼けあとへゆっくりと近づいていく。足もとから手がのび、彼はひっぱられた。地面から少年達が急に出現する。ノズルを向けようとするが、片足を水がけにつっこんでいて身動きが遅れる。ノズルのスイッチを押したのと、鉄のナイフが、ノズルとタンタ間のパイプを貫ぬくのとが同時だった。タンクからガソリンが流れ出し、焼けあとの残り火に引火した。爆発がおこった。男は肉片となり吹き飛ぶ。「また、助けられたな、鉄。とりあえず休戦だ」「ここにいてはあぷない。恵を助けるのをいそごう」男の車が、乗りすててあった。ペンツだ。鉄が運転した。竜が尋ねた。「どこへ行くつもりだ。鉄、ムサシのアジトは反対方向だぞ」「俺にまがせてかけよ。竜。進藤の店へ行くんだ。」「なぜだ」「考えてもみろよ。進藤は俺が殺した。いまは誰もいない。武器だよ。武器があるはずだ。進藤の店にはな」火の手があがっていた。故売屋 進藤の店が燃えている。MGBのしわざに違いない。「車をまわせ、早く」竜が叫ぶ。「この車に気づかれたら、おしまいだぞ。」伸藤の店から少し離れたところで、鉄は車をとめた。「様子をみてくる」「気をつけろ」 鉄はすばやく、伸藤の店へ近ずく。一昨日、ライリーに追われた折、すばやく隠した地図をひきずりだす。じっくり見渡す。進藤の説明通りだ。現在の地図が、車のダッシュボードにはいっていたので見比べる。赤丸をすばやくつけ、その地点の箇条書きを詳しく読む。そう、ぐずぐずしてはいられない。ペンツにいるあの男の仲間が気がついたら、おしまいだ。車に駆け戻った。「どうだった」「だめだ、中にははいれない」「じゃ、次はムサシのアジトヘいくか」続く090901改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画
2021.01.20
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KIアイランド■暗殺者の島■かって存在したエルドラド、サンチェス島で、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者2人の対決この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n3928db/4/アイランド■第4回 コロラド、お前はこの島では腰抜けなのか、わかった。このプル トゥーは借りていく『レインツリー』の長官、シモンズだった。「シモンズ君、それじゃ、君があのアリスを処分してくれるというのかね」 言葉の戦いである。「もちろん、そうだ。すでに首相の承諾は得ているからね」「どういう事ですか、首相」クレアは首相にかみついた。これからの処置は、シモンズ君が言った通りだ。すべてをレインツリーにまかせる」 クレアは顔を真っ赤にさせている。「しかし、レインツリーは暗殺者組織ですよ」 クレアには機動兵のプライドがある。「だから、まかせたのだ」本文編集アイランド■第4回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 ●http://www.yamada-kikaku.com/ http://www.manga-training.com●http://9vae.com ●http://mangakadata.net ザ=タワーでは処理におおわらわだった。機動兵の隊長エリエット=クレア大将が、地球連邦首相室に呼びだされていた。 首相室には、他に一人の男がいることに、クレア大将は気づいた。「クレア、どういう管理体制をひいているのかね。君は、ここザタワーは地球最高の要塞だとは言わなかったかね。それが何んてざまなのだ。アリスファームは死体の山だ。おまけに、アリス全員をクリーンニングしてしまった。当分、バイオノイドの戦士の増産ができないではないか」 クレアは首相の罵声の前に首をうなだれるしかなかった。 「マイケル軍曹がいい所まで働いてくれたのですが」 クレア大将は小さな声で言う。 「が、失敗した事にはかわりはないだろう」 首相の陰から、一人の男が言った。男は椅子から立ちあがり、リゲル量産のタバコを吸い始めた。クレアはその男が誰か気がついた。『レインツリー』の長官、シモンズだった。「シモンズ君、それじゃ、君があのアリスを処分してくれるというのかね」 言葉の戦いである。「もちろん、そうだ。すでに首相の承諾は得ているからね」「どういう事ですか、首相」クレアは首相にかみついた。これからの処置は、シモンズ君が言った通りだ。すべてをレインツリーにまかせる」 クレアは顔を真っ赤にさせている。「しかし、レインツリーは暗殺者組織ですよ」 クレアには機動兵のプライドがある。「だから、まかせたのだ」 首相は冷たく言い放つ。「その内、泣きを吃る事になりますよ」「泣きを腿るのはそちらだろうが、クレア君」 シモンズがさげすむ眼ざしで言った。「失礼します」 クレアは、顔を上気させながら、首相の部屋を出た。 「クレア君、始末書を忘れるなよ」追討ちに部屋から首相の声がひびいてきた。 「くそっ、何んて事だ。よりにもよって、レインツリーだと。首相は何を考えているんだ」。 クレアは機動兵長官室にもどると、副官のハインドを呼んだ。 「いいか、ハインド、我々機動兵の名誉にかかわることだ…」「そのいん星がどうしたと言うのだ」「そのいん星は、地球を汚染させる」「汚染させるだと、まさか、またクワノンのミサイルと言うわけではないだろうな」 コロラドはボーンに念を押した。「正確にはミサイルではない。ミサイル以上に悪い。」「というと」「そのニュータイプの飛行体は、スカイウォッチャーズと同化したんだ」「同化した。どういう意味だ」「普通のスカイウォッチャーズなら、石球と化すはずだ。がそのバイオノイドは、クワノンごと、地球の防衛圈を突破したのだ」「そのバイオノイドがこのサンチェス島に落下したというのか」「それなら、話は簡単だ」 「バイオノイドではないのか」 「バイオノイドの人工胎宮にいるんだ。つまりはバイオノイド・マ マの中に彼はいるんだ」 バイオノイド=ママだって、コロラドは悪い予感がした。「どうしたんだ、コロラド」「いいや、何でもない、ボーン。もう今日は日が暮れてしまった。夜の闇では動きはとれまい。俺の屋敷に泊ってもらおうか」 「コロラド、おかしな奴だな。クワノyの侵人者なんだぞ、お前の家族と、この島の大部分を石化させた奴らだぞ」 「わかった、ボーン。この大プルトゥーをつけてやる。勝手に探してくれ。プルトゥーは防禦システムの一部だ、いん石の落下場所を割り出せる」 「お前はどうするつもりだ」 「俺か、…」 コロラドは言葉につまった。どうごまかせばいいのか。相手はプロ、しかし、こちらもプロなんだ。 「俺も別の方法で探す」 「お前、おかしいんじゃないか、どうかしたのか。クワノンなんだぞ、この地球を滅ぼそうとする異生物だぞ」 「が、俺はやる事がある」 「コロラド、お前はこの島では腰抜けなのか、わかった。このプルトゥーは借りていく」 ホーンは、プルトゥーを連れて、島の内部へと入っていった。 さて、コロラドは、自分の屋敷へ急いで戻る。プルトゥーに時間をかせいでもらわなくてはなるまい。 屋敷へ戻り、SD2のコンソールにすわり、プルトゥー向けのコマンドを打ち込む。 それから、コロラドは、急いで、二日前のいん石落下位置をディスプレイに呼びだしてみた。 ミスギ谷。そうディスプレイに出た。 彼は急いで、外へ出た。ボーンより先に、辿りつかなければなるまい。「おい、プルトゥーさんよ、道が間違っちゃいないか」「いえ、この道が近道なんです」 ボーンは、防禦システムの一端子プルトゥーに疑問をなげかけていた。 ボーンはある程度の位置を情報として与えられていた。もちろん、島全体の図面も、彼の頭の中に刷り込まれている。 潜水艦の中での、ブリーフィングでも、アリス達の位置をほぼ、確認していた。 プルトゥーはまわり道をして、時間をかせごうとしているようだ。何のために。ボーンは、コロラドの意図が測りかねていた。あいつは何を考えているんだ。しかし、まさか、クワノンを助けるわけはない。が まてよ、侵入者はバィオノィド=ママの姿をしている。確か、コロラドは、宇宙連邦軍重装歩兵だったはずだ。くそっ、 コロラドは、バィオノィド=ママ、アリスを知っているんだ。 ホーンはすばやく行動した。 プルトゥーに反動のチャンスを与えず、空手でプルトゥーの首の部分を一撃した。プルトゥーの頭を割る。ボーンは頭脳につながるコードをひきずりだした。 自分の右手につなぐ。ボーンの右手には電子頭脳解読コード用のジャックがついていた。 「くそっ、ミスギ谷か、コロラド、待っていろよ」 ボーンはプルトッーの亡骸を唆たえて、ミスギ谷に向けて走り始めた。 SDIIの示した通りだった。コロラドの予感はあたっていた。 やはり、アリスだ。おまけにアリスは小さな子供を抱いていた。場所はミスギ谷の谷間にある小さな洞窟だ。 「アリス!!」 コロラドは、名前を叫んでいた。(続く)アイランド■第4回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 ●http://www.yamada-kikaku.com/ http://www.manga-training.com●http://9vae.com ●http://mangakadata.net
2021.01.20
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/7/新人類戦記第1章(1980年作品)第7回●アメリカから処理依頼されたバトナム戦争残留秘密兵器を前に、クニチン村で、ベトナムの戦争時友人であった東郷竜は元ベトコンのハイ・ニンに銃を突きつけられていた。新人類戦記第一章(1980年作品)第7回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第7回ベトナム・クチニン村でカンボジア軍とベトナム軍の虐殺事件の背景にベトナム戦争時のアメリカの廃棄兵器を調べるべくきていた東郷竜はベトナム戦争時の友人ハイ・ニンから、トカレフ拳銃を突き付けられていた。東郷竜は、日本政府「サムライのクニ」のエージェントであり。日本政府はアメリカからの調査養成に応じていたのだ。2人の前にはベトナム・クチニン村の孫、ジウが気絶しており、彼女がベトナム戦争時のアメリカの秘密兵器であった。「ハイ・ニン、あんたは」「悪いな。竜、今、俺はKGB(ソ連国家保安委員会)のエージェント忿んだよ」「なぜだ。もと解放戦線の勇士のあんたが」 ハイ・ニンの顔には、しかし変化がない。 「理想さ。理想のために俺はアメリカ軍と戦い、ベトナム解放、ベトナム統一をなしとげた。しかし、そのあとに来たものといえば。そう幻滅にしかすぎないのだ。竜、俺の失望が、どんなものだったかわかるか。恐らくお前には理解できんだろう」 そこには、忍従の表情のハイ・ニンの顔があつた。「それで、あんたは、あんたの勇気と名誉を金で売ったわけか」「そうだ。俺はこのジウをソ連人の手に渡せば、莫大な金を手にすることができるのだ」「すでにKGBはこの事を知っていたのか。ジウという人間秘密兵器がベトナムに残っていたという事を」「そうだ。調査のために、お前が来ることもわかっていた。そのためにかお前東郷竜をよく知っている俺ハイ・ニンがここにKGBから派遣されてきたのだ」「それじゃ、カンボジア兵から助けてぐれたのは仕事のためか」「そうだ・がコンソン島(一八六ニ年に 当時のフランス植民症がベトナム独立を目指す政治犯のために建設した監獄島)のかりをかえすこともあった」「コンソン島か。おもいだすな、ハイ・ニン」「いや、もうその話はいい」竜はハイニンの頭を指差して、 「そのヘルメ ットはKGBが用意したものだな」 「KGBが開発したものだ。彼らの心理戦に関する研究から生まれたものだ。このヘルメ ットをつけていれば、ジウの精神エネルギーから遮断される」 「さすがにKGBだけの事はあるな。ソ連も超能力者を戦力として使用しているからな」ハイ・ニンは時計を痙がめた。しかしすきはない。 「よし、そろそ、ろ外へ出てもらおうか。釦むかえがそろそろぐることだ。そのお前に彼女を処理しなければならんな」ハイ・ニンは二人の会話を黙って聞いていたジウの腕をつかみ、注射を行友った。彼女は気を失なった。 彼らは村を出る。気を失なったままのジウを背に負い、竜は歩き始める。後には銃を手にしたハイ・ニンが続いている。 唐突に、竜が尋ねた。「ハイ・ニン、彼らは彼女をどうすると思う」「恐らく、彼女を徹底的に研究し、彼女と同様、殺人衝動精神波をばらまくパラサイコ・コマンド(超心理戦士)を養成するだろうな」「彼女がどうして。パラサイコト・コマンド(超心理戦士)になったかわかるか」「いや、知らん」「俺はだいたいつかんでいる」「なぜ、お前が知ってているんだ」「七年前の事だ。俺はまだべ卜十ムにいた。そして耳にはさんだ事がある。キッドナップ作戦とそれは呼ばれていたらしい。 当時のベトナム戦争時の破壊、殺戮の状況下で精神的に異常次たかぷりを示す幼い子供達がいた。彼らは精神感応力、感知力が秀れていたため、他人のれを自分の悲しみとしていたのだ。 遇然、その当時。ペト十ム視察に来ていたアメリカ心理戦研究所の所長ブラックウッド博士が彼らの存在に気がついたのだ。 彼はまた超心理学の権威者であり、これからの戦争での超心理戦の必要性を説いて。彼はこの恐るべき精神感応力を利用できないかと考え、そのベトナムの子供達を誘拐し、アメリカ国内の研究所へと秘かに連れかえったのだ。その後、彼らがどう成長して行ったかを知っている者は誰もない」 「その中の誘拐された一人だというんだな、彼女ジウは」「そうだ。地元では神かくしだ」 怒りがハイ・ニンの心を満たし鮑ようだっだ。 「くそっ美賊(ザうタミイ・アメリカ人の蔑称)め」「彼女ジウはアメリカでその精神エネルギーを増長する方法を学ばされいたのだ。ハイ・ニン、よーく、聴いてぐれ、この娘がソ連の手にわたったら、またこんな子供達が、世界のどこかで育てられて置くのだぞ」新人類戦記第一章(1980年作品)第7回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.18
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日本人の日 序章■ある財閥が世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/16/日本人の日序章 第16回■日本人抵抗組織は世界中の日本をたすけてくれる人びとの協力を得て各地でロケットを発射しょうとしていた。日本人の宇宙ステーションを作るために日本人の日序章 第16回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/■二〇五四年 十二月 アフリカ奥地 ビザゴス共和国 アコンカグワ山近く酋長ワナガから角田は短剣を受けとる。 「でも、酋長、これはあなたの種族に古くから伝わる王者の剣では……」 「いや、いいんじゃ、もう我々には狩るべき動物など、残ってはおらん。地球連邦から受けとる年金だけで暮していける。それが我々から勇者の血をぬきとってしまった。若い奴らも都市へ出ていってしまい、もう本当の狩人などおらん。その血を感じるのはお前たち日本人だけじゃ。ああ、そうじゃ、一つだけ頼みがある」 酋長ワナガは思い出したように言った。 「何でしょう。私か役に立つ事でしたら」 6歳くらいの子供が、側にやってきた。 「これは私の孫ソンガじゃ、一緒に連れていってくれんか」 「でも、酋長、我々は……」 「わかっている。だがこの地にいても死の運命からは逃がれられんじゃろう。この子ソンガは、わしらアシュア族の狩人の血を受けついでいる数少ない子供の一人だ。あとの奴らは観光事業とかやらで、家畜化されておる。このアシュア族、ビザゴスの国も、もう終りじゃろうて。なあ、東の勇者よ。頼む。この子を連れていってくれ。王者の剣とともに」 酋長ワナガの意志は強かった。 「わかりました。酋長がそこまでおっしゃるのでしたら」 角田はその子の肩をだいた。 「いいかい。ソンガ君、我々は明日、星へ行く」 「ああ、俺は。おじいの血をひいた最後のアシュア族のはハンターだ」 ソンガは6歳とは思えない力強い声でいった。眼がキラキラと輝いている。 「地の上も、空の上もかわりはしない」 そういって、ソンガは白い歯を見せた。 「心強いよ、ソンガ」 「角田、ありがとう。この孫ソンガに本当の戦いというものを、そして日本人の勇者の血を見せてやってくれ」 「わかった。ワナガ、約束しよう」 「いいか、ソンガ、角田達は、日本人の中でも選ばれた勇者なんじゃ。昔、日本が滅びそうになった時、神の怒りの風が吹いて日本を救ったという事実がある。角田達もそれなんじゃ。神の風なんじゃ」 「ねえ、角田、あんたは一人で行くのかい」 「いや、我々は、七人だ」 「そうかい。風の七人かい」 「たぶん、生き残れるのは数人だろう。あるいは全員死んでしまうかもしれない。が我々が失敗すれば。多くの日本人が死ぬ事になる」J「角田、あんたが死んだら、俺が葬式をしてやるよ」ソンガが言った。「ありかたい。頼むぞ、ソンガ」 角田は笑って答えた。 アシュア村の近くの広場には、広大な映画のオープンセットが作られていた。 イスラエル製作の映画「アフリカのロケット」の撮影という事になっている。 アフリカの魔術師たちの魔術でロケットを打ちあげるというストーリーになっていた。 事実、カタパルト形式で、成層圏まで小型のロケットを打ち上げ、そこでロケットを数機組み上げ、宇宙ステーションまで行く予定なのだ。 地球の各地で、日本人に協力してくれる人達の助けを受けて、口ケットが飛び立とうとしていた。■二〇五四年 十二月 ゼウスステーション 「オーガナイザーブキャナン。日本人共のロケット発射地点が7個所と判明しました」「やってくれるな、ジャップ共。さて、何機アルゴステーションまで辿りつけるかだ」オペレーターはブキャナンヘデータを渡した。ブキャナンはそう言いながらデータを見る。アコンカグワ 角田 博アマソン。シティ 高野周三インドネシア ポロブドール 朝賀 健マダガスカル 船井光一タイ奥地 塚本猛南極 光明基地 村上千馬南太平洋上 潜水艦「嶺」 花田万頭「花田おんたい自ら出馬か」 がブキャナンは一人の名に目をとめる。「おい、間違いなく、アマゾン=シティから、ケン=アサガが出発したんだな」 ブキャナンは驚きの表情でオペレーターに問いつめた。 ブキャナンの勢いに驚きながらオペレーターは答える。 「はい、間違いありません」 「くそっ、アサガめ、何を考えているんだ。せっかく。我々INSがリビアまで送り込んでテロリスト技術を覚えこましたというのに」浅賀はブキャナンが、最初にひっっ変えたINSのスパイだった。日本人の日序章 第16回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.18
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KIアイランド■暗殺者の島■かって存在したエルドラド、サンチェス島で、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者2人の対決この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n3928db/3/アイランド■第3回「アリスが脱出した」機動兵サージャント(連邦軍軍曹)マイケルが叫んだ。「いかん、アリスが脱出した」血へどをはきながら、機動兵サージャント(連邦軍軍曹)マイケルが叫んでいた。血まみれのバイザーをぬぐう。眼の前には、累々たる屍が吼えた。 アリスは、ゆっくり回廊を歩き始めた。「どこへ行けばいいの、ビィー」本文編集アイランド■第3回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●http://www.yamada-kikaku.com/ http://www.manga-training.com●http://9vae.com ●http://mangakadata.net 機動兵サージャント(連邦軍軍曹)、マイケル・ブレナンが、命令を下す。屈強の機動兵を前に。 「キャノン、どこに侵入者がいるか、早くピックアップしろ」 キャノンニ等兵は、生動体スキャナーで、アリスフアーム全体をサーチする。 「ちぇっ、皆、同じ顔をしてやがる」キャノンは毒づいた。 バイオノイド=ママ、アリスは確かにステロタイプだ。アリスファームはいわばアリの王国、各々のアリスの住む房には10人のアリス。ただしアリスの体には、シリアルナンバーが打ち込まれている。各々のアリスの生みだすバイオノイドは、タイプ別、職能別に形態が異なっていた。 ブレナンはいらだっていた。レッドアラームがついてから、すでに、一時間がすぎている。機動服の中で冷汗が流れていた。 「キ十ノン、まだ、発見できないのか」 「サージャント、だめだ。このアリスHファーム内で乱反射がおこ っている。発生源を確定できないんだ」 「ちぇ、伺をしているんだ。スキャナーがやくにたたんというのか」 早く発見せねば、機動兵の名誉にかかわる。「よIし、しかたがない。アリスを総ての房から出して整列させろ、いいか気をつけろ」 アリスは考える。この子を渡してなるものか。そりゃ、少しばかり変った子だけれども、私の息子なんだ。おまけに宇宙から帰ってきた子なんだ。今、私にはこの子しかいないんだから。アリスは他のアリスに自分に同調してくれる様に頼んだ。もちろんアリス全員が同調してくれた。とにかく、かわいい、自分の子供なんだもの。 「こいつら、皆、何か、たくらんでるんじゃないですか」 デルタニ等兵が、サージャントHマイケルに言った。デルタは神経質に目をきょろきょろさせている。 「どう考えてもおかしいですよ。これだけ探してもわからないなんて」 キャノンも同調する。 「メイン=コントロールルーム、俺だ。機動兵、サージャント=ブレナンだ。助けがいる。今だに侵入者を発見できんのだ。アリスファームをクリーンにしてもかまわないか」 マイケルは、メインコントロールルームに連絡をとる。 クリーンにするとは、現在ここにいるアリスを全員処分してしまうという事だった。 アリスたちがそれを聞いてどよめく。1人のアリスが機動兵の方へ駆け出してきた。 「デルタ、やれ」マイケルが叫ぶ。 このアリスは、機動兵連の集中攻撃を受ける。体がずたずたにひきさかれた。 それを見ていたアリス達が、全員機動兵にむかってくる。 私達の子供を守るために、始めて、権力にはむかったのだ。銃火が、アリス=ファームをなめつくす。アリス=ファームは大混乱におちいった。 「コントロールルーム、クリーンにしろ、アリス達の反乱だ」 マイケルがインカムを使い、叫んでいた。 「OK、マイケル」 コンソールルームのスイッチがおされる。アリスファームに毒ガスが吸入される。機動兵達はバイザーをかぶっているので大丈夫だ。 アリスファームに静寂がおとずれた。 「OK、一人一人チェックしろ、キャノン」 「サージャント、千人はいますぜ」 「嘆くな、それに気をつけろ、侵入者が混じっているなら、死んでいるとはかぎらん。急に襲いかかってくるかもしれんぞ」「驚かさないで下さいよ」 機動兵は、アリスたちをチェックし始めた。マイケルの言う通り、あのアリスは生きていた。胎室にいるビィIの力だ。いやそれよりもビィーに同化しているクワノンの力といった方がいいだろう。 デルタがこのアリスに銃口を向けた。アリスは銃口をにぎりしめ、デルタの体をたぐりよせる。「うわっ、な、なんだ、こいつは」 アリスは、デルタの体を機動服ごと抱きしめた。「や、やめろ、やめてくれ」 デルタは機動服の内で、自分の骨がボキボキ析れていくのを感じた。フロアになげだされる。アリスのIけりで、デルタのバイザーデルタの頭を人わて壁まで吹き飛んでいた。 「うわっ、デルター」 キャノンは、一部始終を宛て、銃口をアリスに向け、乱射する。が、マグナム弾はアリスの体にはじきかえされている。「くそっ、化物め」「いい、皆のかたきよ」 アリスは、素早く、キャノンの体まで走りより、右腕で、キ十ノンの体をひとなぎした。「グアッ」 キャノンの体も、機動服の胴体ジョイント部分で、真二つにたたき割られていた。キャノンの上半身は血しぶきをあげながら、走ってきたマイケルにぶちあたる。 マイケルの体は床にたたきつけられる。 「くそっ、侵入者を発見したぞ、気をつけろ、怪力だ」 マイケルはインカムで叫ぶ。バイザーはキャノンの血のりで前が見えない。 アリスは、その間、三人の機動兵をなぐり殺していた。 「ドアに近づけるな、ドアをロックしろ」 アリス=ファームのドア前で、残った機動兵が、近づいてくるアリスに、重機銃をぶち込む。が、効果はない。 機動兵四名が、同時にアリスの体を押ざえ込もうとする。恐るべき力だった。アリスは四名を、アリス=ファームの20mの高さにある天井まで投げあげた。機動兵たちの体は、チタン構造のプレートを突きやぶり上のフロアの間しょう材にぶちやぶり、それから再び、アリスフアームまで落下した。即死だった。 アリスは何事もなかったように、ドアに穴をあけてでていった。 『かあさん、すばらしかったよ』 『あなたが力を与えてくれたのね、ビイー、私はおかげて、ママの仲間のかたきをうてたわ』 「いかん、アリスが脱出した」血へどをはきながら、マイケルが叫んでいた。血まみれのバイザーをぬぐう。眼の前には、累々たる屍が吼えた。 アリスは、ゆっくり回廊を歩き始めた。 「どこへ行けばいいの、ビィー」 「お母さん、僕の指示通りに歩くんだ。とにかく、このタワーから脱出しよう」 「そうね、ここは人が多すぎるわ、あなたを育てるには、もっと静かな所が必要だわ」 『そう、まず、僕は、あなたの体から分離しなければいけない。そのためには時間と、安全な場所が必要なんだ。母さん、がんばってね。とりあえず形のない僕としては、母さんに力をさずけ、母さんにがんばってもらうしかないんだ』 「わかっているわ、ビィー、とにかく、あなたを安全に生まなければね。タワーから早く脱出しましょう」 「かあさん、走って。新手の機動兵がやってきたようだ。今度は装甲車に乗っている」 「マイケル、あいつか」車長が言った。 「そうだ。あのアリスだ」マイケルは装甲車のコックビットにようやく体をのせていた。 「よし、ダムダム弾を発射しろ」車長が叫んだ。 「しかし、ここはタワーの回廊ですよ」砲手がいう。 「かまうものか、あいつをほおっておいてみろ。タワーごと、ふき飛ばされるぞ」「そんなばかな」「ばかな事がありえるんだ。早く射て」 装甲車から発射された砲弾は、アリスの体へ直進する。『さあ、かあさん、体を横へ移動させて』「わかったわ、ビィー」 体すれすれを砲撃が通過する。「何んだ、いまのは。アリスめ、空間移動したな」「いっただろう、さいつは尋常のアリスではない。化物だ。それもクワノンに同化されたな」「ミサイルを発射しろ」「わかりました」砲手も恐怖で顔があおざめている。 ミサイルは、ねらいたがわず、逃げるアリスの体に直進したように腿えた。が反転してくる。 「いかん、車から逃げだせ」 「うわっ」 ミサイルは装甲車に反転して直撃する。装甲車はバラバラに吹き飛ぶ。マイケルは床に倒れている。 「くそっ、何んて奴なんだ」 アリスは、装甲車の様子をかいま腿て、走り出した。 「いかん、地球連邦首相用の連絡艇乗場だ」マイケルは何とか立ちあがった。 マイケルが乗場のプラットフォームに辿りついた時には、3名の乗組員と4名の警備隊がフロアに投げだされていて、アリスは首相用の連絡艇に乗り込んでいる。 コックビットの中の顔と、マイケルの視線があった。一瞬の事だった。 艇はザ・タワーのプラットフォームから垂直に浮上し、出入口の屋根を突き破って上昇していく。 もう一隻、艇が残っている。マイケルはその艇に走りよる。残っていた警備隊員の一人が、マイケルを静止させる。「機動兵、これは、お前の乗り物ではない」「うるさい、何を言っている。あいつを今、停止しないと大変な事になるんだ」「乗船許可のない者は乗せるわけにはいかん」「何をいってやがる」 マイケルは警備兵をなぐり飛ばした。が、アリスとの戦いで弱っているマイケルの力はあまり、警備兵には効かない。警備兵がマイケルの体を押さえにかかる。「くそっ放せ、放すんだ」「うるさい、サージャント。俺の位は大尉だぞ、命令を聞け」「この重大事に地位など関係ない」 二人はもつれ込んで、艇の内に入った。「くそっ」マイケルはロケットエンジンのボタンを押す。「きさま、何をするんだ」 警備兵の挙をさけ、マイケルは発進スイ。チを、かろうじて押した。「うわっ」 警傭兵は、スタートのショックでコックピットのコンソールにぶつかり、動かなくなった。「すまん。しばらく、おとなしくしていてくれ」 マイケルはコックピットを見て、ザ・タワーの警告音を無視して、上空へあがる。 「連絡艇、どうしたんだ。推が乗っているんだ」 ザ・タワーのエリア・コントロール・センターから呼び出しがかかる。 「すまん、機動兵のマイケル・ブレナンだ。階級サージャント。侵入者を襲う」 「待て、サージャント」 マイケルは無線器をOFFにした。 コンソールのモニターに先行するアリスの艇が写っている。 「よし、アリスめ、これをくらえ」マイケルは再び、ミサイル攻撃をかける。が、ある事に気づく。 「そうだ、いかん。フルスロットルだ」 ミサイルを発射し、同時に自分の艇を、できるだけアリスの艇に近づける。 大爆発が起った。マイケルは相手とさしちがえるつもりだったのだ。さすがはザタワーの機動兵である。 が、爆発した両艇の破片が散ばり、落ちてゆく空の一点に、石球が停止していた。 その石球はやがて、地球を廻る。ある島の上空で止まり、急速に島へ落下していく。決められた一つの運命の様に。 その島の名はサンチェス島。(続くアイランド■第3回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●http://www.yamada-kikaku.com/ http://www.manga-training.com●http://9vae.com ●http://mangakadata.net
2021.01.18
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KIアイランド■暗殺者の島■かって存在したエルドラド、サンチェス島で、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者2人の対決この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n3928db/3/アイランド■第3回「アリスが脱出した」機動兵サージャント(連邦軍軍曹)マイケルが叫んだ。「いかん、アリスが脱出した」血へどをはきながら、機動兵サージャント(連邦軍軍曹)マイケルが叫んでいた。血まみれのバイザーをぬぐう。眼の前には、累々たる屍が吼えた。 アリスは、ゆっくり回廊を歩き始めた。「どこへ行けばいいの、ビィー」アイランド■第3回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所 機動兵サージャント(連邦軍軍曹)、マイケル・ブレナンが、命令を下す。屈強の機動兵を前に。 「キャノン、どこに侵入者がいるか、早くピックアップしろ」 キャノンニ等兵は、生動体スキャナーで、アリスフアーム全体をサーチする。 「ちぇっ、皆、同じ顔をしてやがる」キャノンは毒づいた。 バイオノイド=ママ、アリスは確かにステロタイプだ。アリスファームはいわばアリの王国、各々のアリスの住む房には10人のアリス。ただしアリスの体には、シリアルナンバーが打ち込まれている。各々のアリスの生みだすバイオノイドは、タイプ別、職能別に形態が異なっていた。 ブレナンはいらだっていた。レッドアラームがついてから、すでに、一時間がすぎている。機動服の中で冷汗が流れていた。 「キ十ノン、まだ、発見できないのか」 「サージャント、だめだ。このアリスHファーム内で乱反射がおこ っている。発生源を確定できないんだ」 「ちぇ、伺をしているんだ。スキャナーがやくにたたんというのか」 早く発見せねば、機動兵の名誉にかかわる。「よIし、しかたがない。アリスを総ての房から出して整列させろ、いいか気をつけろ」 アリスは考える。この子を渡してなるものか。そりゃ、少しばかり変った子だけれども、私の息子なんだ。おまけに宇宙から帰ってきた子なんだ。今、私にはこの子しかいないんだから。アリスは他のアリスに自分に同調してくれる様に頼んだ。もちろんアリス全員が同調してくれた。とにかく、かわいい、自分の子供なんだもの。 「こいつら、皆、何か、たくらんでるんじゃないですか」 デルタニ等兵が、サージャントHマイケルに言った。デルタは神経質に目をきょろきょろさせている。 「どう考えてもおかしいですよ。これだけ探してもわからないなんて」 キャノンも同調する。 「メイン=コントロールルーム、俺だ。機動兵、サージャント=ブレナンだ。助けがいる。今だに侵入者を発見できんのだ。アリスファームをクリーンにしてもかまわないか」 マイケルは、メインコントロールルームに連絡をとる。 クリーンにするとは、現在ここにいるアリスを全員処分してしまうという事だった。 アリスたちがそれを聞いてどよめく。1人のアリスが機動兵の方へ駆け出してきた。 「デルタ、やれ」マイケルが叫ぶ。 このアリスは、機動兵連の集中攻撃を受ける。体がずたずたにひきさかれた。 それを見ていたアリス達が、全員機動兵にむかってくる。 私達の子供を守るために、始めて、権力にはむかったのだ。銃火が、アリス=ファームをなめつくす。アリス=ファームは大混乱におちいった。 「コントロールルーム、クリーンにしろ、アリス達の反乱だ」 マイケルがインカムを使い、叫んでいた。 「OK、マイケル」 コンソールルームのスイッチがおされる。アリスファームに毒ガスが吸入される。機動兵達はバイザーをかぶっているので大丈夫だ。 アリスファームに静寂がおとずれた。 「OK、一人一人チェックしろ、キャノン」 「サージャント、千人はいますぜ」 「嘆くな、それに気をつけろ、侵入者が混じっているなら、死んでいるとはかぎらん。急に襲いかかってくるかもしれんぞ」「驚かさないで下さいよ」 機動兵は、アリスたちをチェックし始めた。マイケルの言う通り、あのアリスは生きていた。胎室にいるビィIの力だ。いやそれよりもビィーに同化しているクワノンの力といった方がいいだろう。 デルタがこのアリスに銃口を向けた。アリスは銃口をにぎりしめ、デルタの体をたぐりよせる。「うわっ、な、なんだ、こいつは」 アリスは、デルタの体を機動服ごと抱きしめた。「や、やめろ、やめてくれ」 デルタは機動服の内で、自分の骨がボキボキ析れていくのを感じた。フロアになげだされる。アリスのIけりで、デルタのバイザーデルタの頭を人わて壁まで吹き飛んでいた。 「うわっ、デルター」 キャノンは、一部始終を宛て、銃口をアリスに向け、乱射する。が、マグナム弾はアリスの体にはじきかえされている。「くそっ、化物め」「いい、皆のかたきよ」 アリスは、素早く、キャノンの体まで走りより、右腕で、キ十ノンの体をひとなぎした。「グアッ」 キャノンの体も、機動服の胴体ジョイント部分で、真二つにたたき割られていた。キャノンの上半身は血しぶきをあげながら、走ってきたマイケルにぶちあたる。 マイケルの体は床にたたきつけられる。 「くそっ、侵入者を発見したぞ、気をつけろ、怪力だ」 マイケルはインカムで叫ぶ。バイザーはキャノンの血のりで前が見えない。 アリスは、その間、三人の機動兵をなぐり殺していた。 「ドアに近づけるな、ドアをロックしろ」 アリス=ファームのドア前で、残った機動兵が、近づいてくるアリスに、重機銃をぶち込む。が、効果はない。 機動兵四名が、同時にアリスの体を押ざえ込もうとする。恐るべき力だった。アリスは四名を、アリス=ファームの20mの高さにある天井まで投げあげた。機動兵たちの体は、チタン構造のプレートを突きやぶり上のフロアの間しょう材にぶちやぶり、それから再び、アリスフアームまで落下した。即死だった。 アリスは何事もなかったように、ドアに穴をあけてでていった。 『かあさん、すばらしかったよ』 『あなたが力を与えてくれたのね、ビイー、私はおかげて、ママの仲間のかたきをうてたわ』 「いかん、アリスが脱出した」血へどをはきながら、マイケルが叫んでいた。血まみれのバイザーをぬぐう。眼の前には、累々たる屍が吼えた。 アリスは、ゆっくり回廊を歩き始めた。 「どこへ行けばいいの、ビィー」 「お母さん、僕の指示通りに歩くんだ。とにかく、このタワーから脱出しよう」 「そうね、ここは人が多すぎるわ、あなたを育てるには、もっと静かな所が必要だわ」 『そう、まず、僕は、あなたの体から分離しなければいけない。そのためには時間と、安全な場所が必要なんだ。母さん、がんばってね。とりあえず形のない僕としては、母さんに力をさずけ、母さんにがんばってもらうしかないんだ』 「わかっているわ、ビィー、とにかく、あなたを安全に生まなければね。タワーから早く脱出しましょう」 「かあさん、走って。新手の機動兵がやってきたようだ。今度は装甲車に乗っている」 「マイケル、あいつか」車長が言った。 「そうだ。あのアリスだ」マイケルは装甲車のコックビットにようやく体をのせていた。 「よし、ダムダム弾を発射しろ」車長が叫んだ。 「しかし、ここはタワーの回廊ですよ」砲手がいう。 「かまうものか、あいつをほおっておいてみろ。タワーごと、ふき飛ばされるぞ」「そんなばかな」「ばかな事がありえるんだ。早く射て」 装甲車から発射された砲弾は、アリスの体へ直進する。『さあ、かあさん、体を横へ移動させて』「わかったわ、ビィー」 体すれすれを砲撃が通過する。「何んだ、いまのは。アリスめ、空間移動したな」「いっただろう、さいつは尋常のアリスではない。化物だ。それもクワノンに同化されたな」「ミサイルを発射しろ」「わかりました」砲手も恐怖で顔があおざめている。 ミサイルは、ねらいたがわず、逃げるアリスの体に直進したように腿えた。が反転してくる。 「いかん、車から逃げだせ」 「うわっ」 ミサイルは装甲車に反転して直撃する。装甲車はバラバラに吹き飛ぶ。マイケルは床に倒れている。 「くそっ、何んて奴なんだ」 アリスは、装甲車の様子をかいま腿て、走り出した。 「いかん、地球連邦首相用の連絡艇乗場だ」マイケルは何とか立ちあがった。 マイケルが乗場のプラットフォームに辿りついた時には、3名の乗組員と4名の警備隊がフロアに投げだされていて、アリスは首相用の連絡艇に乗り込んでいる。 コックビットの中の顔と、マイケルの視線があった。一瞬の事だった。 艇はザ・タワーのプラットフォームから垂直に浮上し、出入口の屋根を突き破って上昇していく。 もう一隻、艇が残っている。マイケルはその艇に走りよる。残っていた警備隊員の一人が、マイケルを静止させる。「機動兵、これは、お前の乗り物ではない」「うるさい、何を言っている。あいつを今、停止しないと大変な事になるんだ」「乗船許可のない者は乗せるわけにはいかん」「何をいってやがる」 マイケルは警備兵をなぐり飛ばした。が、アリスとの戦いで弱っているマイケルの力はあまり、警備兵には効かない。警備兵がマイケルの体を押さえにかかる。「くそっ放せ、放すんだ」「うるさい、サージャント。俺の位は大尉だぞ、命令を聞け」「この重大事に地位など関係ない」 二人はもつれ込んで、艇の内に入った。「くそっ」マイケルはロケットエンジンのボタンを押す。「きさま、何をするんだ」 警備兵の挙をさけ、マイケルは発進スイ。チを、かろうじて押した。「うわっ」 警傭兵は、スタートのショックでコックピットのコンソールにぶつかり、動かなくなった。「すまん。しばらく、おとなしくしていてくれ」 マイケルはコックピットを見て、ザ・タワーの警告音を無視して、上空へあがる。 「連絡艇、どうしたんだ。推が乗っているんだ」 ザ・タワーのエリア・コントロール・センターから呼び出しがかかる。 「すまん、機動兵のマイケル・ブレナンだ。階級サージャント。侵入者を襲う」 「待て、サージャント」 マイケルは無線器をOFFにした。 コンソールのモニターに先行するアリスの艇が写っている。 「よし、アリスめ、これをくらえ」マイケルは再び、ミサイル攻撃をかける。が、ある事に気づく。 「そうだ、いかん。フルスロットルだ」 ミサイルを発射し、同時に自分の艇を、できるだけアリスの艇に近づける。 大爆発が起った。マイケルは相手とさしちがえるつもりだったのだ。さすがはザタワーの機動兵である。 が、爆発した両艇の破片が散ばり、落ちてゆく空の一点に、石球が停止していた。 その石球はやがて、地球を廻る。ある島の上空で止まり、急速に島へ落下していく。決められた一つの運命の様に。 その島の名はサンチェス島。(続く)アイランド■第3回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
2021.01.18
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TC東京地下道1949■1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命はこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1603de/11/東京地下道1949■第11回鉄とアジトへ急ぐ竜。 2人の前で故買屋、進藤が、ソビエトの諜報機関に地図を売ろうし抹殺されるのを目撃。江戸城地下道の図面と判明。さらに竜の妹恵がムサシに誘拐される。東京地下道1949■第11回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画故買屋、進藤は、写真の現像をおわり、ほくそえんでいた。この写真、いくらになるだろう。鉄から取り上げた地図だ。もちろん、今日会うソ連側の、MGB(ソビエト国家国家保安省)のエージエントだけに売るつけるつもりはない。アメリカの情報部OSSも、もちろん高く買うだろう。「それじゃ、金をたしかめろ。このカバンの中だ」 MGBのエージェントは言った。「いや、これはどうも、、、」 仲藤は地図の写真のはいった袋を置き、MGBのエージェントのカバンを開けた。瞬間、毒ガスが、かばんから、進藤の顔面に吹きつけられた。進藤は意識を失なった。男達は仲藤を車に乗せ、アルコールをむりやりに仲藤の口に流し込み、加えて服にもかけた。途中の橋の上で単をとめ、まわりに人がいないのをみはからって、そのまま神田川へ投げこんだ。「おい、あれは進藤だぜ」「なに、故買屋の進藤だって」竜と鉄はアジトヘ帰る道で、遠くの橋の上のでき事に気がついた。鉄は、昨日の伸藤のあわて方から見て、あの地図が、かなり貴重なものだと感じていた。それを知る手がかりは、今の所、進藤に聞くしかない。鉄を保安部に売ったのが、進藤だとしても助けざるを得ない。鉄は竜に手助けをたのんだ。神田川へ人り、進藤の沈んでいる所へ泳いでく。二人でひきずって、河岸へ寝かせた。幸い、死んではいない。水をはかせ、寝かしていると、目ざめた。ぼんやりと鉄と竜を認めた。「鉄か、お前に助けられるとは皮肉だな」 1人毒づいた。「くそっ、MGBの奴らめ」「あいつらは」「そうだ、アメリカ占領地区で暗躍するMGBのエージェントだ」「進藤さんよ、教えてぐれ。あの地図は1体何なんだ。」 進藤は少し考え込んだ。「しかたがない。俺の命を助けてくれたお前の事だ。お礼に教えてやろう。あの地図は、江戸時代にトウキョウ城が造られた時の抜け穴の地図だ。抜け穴といっても、地下トンネルという意味だ。現在でもそれが在るとのことだ。江戸時代、長崎出島にいたシーポルトに、この地図を、ある日本人が手渡したらしい。ソビエト軍によって、オランダのシーボルト博物館が接収された時に発見されたのだ。現在、アメリカとソ連は微妙な状態にある。その地下トンネルが存在するならば、ソ建軍は地下トンネルを利用し、アメリカ軍の武器集積地点に大量の戦車を、気づかれずに送りこむことができるのだ。トウキョウ城は波らの手中にあり、出口は壁の下を通ってアメリガ軍占領軍区にたっしているはずなのだ。1勢にソ建軍戦車が出現し、重要なポイントを押さえれば、現在の軍事バランスはくずれ、アメリカ軍は、守勢にたたざるをえなくなる」「そうか、地図の事は、よくわかったよ。ありがとうよ」 鉄は、すばやく、ナイフをとりだし、進藤のノドをかき切った。「何でだ、、」進藤の目は、驚きの表情で、目から希望の光を失い、倒れた。「1度でも、俺をうらぎった奴は生きていちゃ困るんだ」「鉄、あの地図は大変なもののようだな。返せ。俺たちのグループのものだ。あれは」「ない、今は手もとにない。」「一体どうしたんだ。」「それか、地下壕の中で落したらしい。身体検査をしてもいいぜ。それより早く、アジトへもどろうぜ」アジトに近づき、竜は恵の名前を呼ぶ。返事はない。人の気配はない。やはり、あの襲撃で竜以外は皆、殺されてしまったようだ。アジトの堀っ立て小屋に入り、竜は立ちすくんだ。壁に紙切れが一枚。「鉄、恵は俺があずかった。話がある。何の話かわかっているだろう。俺のアジトまで来い。ムサシ」竜はしばらく考え込み、おもむろに鉄になぐりかかった。「何をするんだ。」「はっきりしろ。お前何か隠しているな、恵とお前は俺たちが外へ出かけている間、一緒にいたことがある。何があったんだ。ムサシとか前の間に」「いや、何もない。昔の、話だろう」「うそをつけ。それなら、鉄が、恵をさらうばずがない」続く090901改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画
2021.01.18
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/6/新人類戦記第1章第6回●竜は、何とかジウを倒し、殺戮の嵐をとめる。ベトナム・クチニン村の少女、ジウこそが、生き残ったアメリカの究極兵器パラサイコ戦士であった。がその竜の後ろに影が。新人類戦記第一章(1980年作品)第6回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第6回 しかし、竜は見た。ただ一人、ジウだけが、、紅蓮と殺戮の世界ですっくと立っていた。 彼女の地獄の業火に燃えているようであった。いや、この異界の炎そのものなのだ。彼女の髪の毛はさかだって周りは燃え上がっているようだ。この世界は彼女中心に動いているのだ。 この深紅の世界を動かしているエネルギーは彼女の心から発しているのだった。この世の地獄を現出させているのは、彼女のそのものの存在なのだ。 竜は彼に襲いかかってくる人間をなぎはらいながら、彼女に近ずこうとした。竜は彼に襲いかかってくる人間をなぎはらいながら、彼女に近ずこうとした。 より熾烈なエネルギーが、ジウから放たれ竜をむそう。普通の人間なら、そのエネルギー流に押し流れてしまったろう。しかし竜は一種の殺人機械であった。日本とアメリカが合作し、誕させた冷徹なマシーンであった。 竜は彼女にたどりつき、あらがう彼女の首すじに手刀を加えた。 彼女がくずれおち、意識が失々われると同時に吹きすさんでいた殺戮の狂気の嵐はないだ。 ■竜は村長の家へ向かった。幸い、村長の家は村の家並から少し離れていたため、類焼をまぬがれていた。 ジウの意識が正常にもどるのを待った。ジウが眼を開いた。竜は冷徹に言った。「ジウ、君がこの一連の虐殺をおこした犯人だったんだな」 竜は一瞬、彼の任務を忘れているようであった。「そうだ。「クチニンの虐殺」は君がひきおこしたんだよ」 ジウは悲しそうに叫んだ。悲鳴のようでもあった。「私ではないのよ。やめて、やめて、私にはわからないの。何にもわからないのよ。私の心にいる誰かが何かを命令している、、、」「いや、ジウ、考えろ。そして憶いだすんだ君が何者か、そして何を今まで何を行なってきたかを」 竜はジウを観察するようにながめながら続ける。「ジウ、君はアメリカ軍によって培養された特殊兵器だ。君の心は一種のアンプとチューナーの役割をはたす。ある一人の殺意を感じとり、それを数百倍に増幅して、まわりにいる人々に投げあたえるのだ。それゆえ人々は知らないうちに、自分の意志でも々く、人を殺そうとし、殺してしまうのだ。君の神隠しの期間は、アメリカ軍施設で訓練を受けていた期間だ。恐らく米軍は君らの存在を。パラサイコマンド(超心理戦戦士)の存在を隠すために、殺そうとしたはずだ。しかし君は生き残っている」 背後の人の気配に竜はふりむいたが、すこしおそかった。「ジウが、そうだったのか。アメリカの探していた究極兵器だったのか」 村長の家戸口にハイ・ニンが立っていた。ハイ・ニンは頭には奇妙方形のヘルメットをつけている。手にはトカレフ拳銃がにぎられていた。「ハイ・ニン、あんたは!」「悪いな。竜、今、俺はKGB(ソ連国家保安委員会)のエージェントなんだよ」「なぜだ。もと南ベトナム解放戦線の勇士のあんたが」新人類戦記第一章(1980年作品)第6回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.17
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/5/新人類戦記第一章(1980年作品)第5回 ベトナム・クチニン村へカンボジア軍の報復攻撃があり、村人全員がつかまり殺されようとした。その折紅蓮の殺戮世界が出現した。その中心は少女ジウだった。新人類戦記第一章(1980年作品)第5回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章(1980年作品)第5回残念ながら、ベトナムは戦火が絶えたことはないのだ。アメリカ軍が介入した第二次インドシナ戦争は十一年と1ヵ月続いた。現在のカンボジアとの抗争は第三次インドシナ戦争と呼ばれている。 村長があらわれ、竜とハイ・ニンを歓迎した。先程の娘は村長の孫ジウという名前であることがわかった。ハイ・ニンはこの村キエンジアン省クチニン村が襲撃され、さらに外国記者団が殺されたことを知らせるために、近くのベトナム人民軍を呼びにいくことにした。村には連絡方法がない。カンボジア軍が電線やアンテナを破壊していた。 竜は1人残り、村長の家へ泊まることにした。 村長は竜に話を始めた。このカンボジア兵に襲われる原因となつた『クチニンの虐殺』の事件のことをである。「この事件の時には、誰も生き残ってはいなかったのですか、村長」「竜さん、それはそれは今思い出しても身の毛のよだつ思いがするのです。皆、銃や剣でめった撃ちになの世の終りの光景かもしれんと思った。草原が、林が血でまっ赤に染まって謡ったからね。それは先程のこの村のカンボジア兵の攻撃や虐殺どころではなかった」 村長の言葉がしばらくとぎれた。 「竜さん、ワシにはとても人のやった事とは思えたんだ。異世界から悪霊がやってきて、人々にとりついたとしか思えんほどなんじゃ」 「最初の発見者は誰なんですか」 「それが……」 村長はいいにくそうだった。「膿の孫のジウなんじゃよ。あの娘はその時以来ショックを受けてふさぎこんでいるんじや。あの子も不惘々娘でな。何年もの間、神隠しに訟うどフたんじや」「神隠しですって」「そうなんじゃ。何年間も行途不明になっていたんじや。三年前ベトナム人民軍によるベトナム解放(南北ベトナム統一)後、ひょっこりもどってきたんじや、その3年間のことは全然憶えておらんのじや。帰ってきたときも異様な感じだった。まるで別の世界にいってきたかのように」 竜の心の中に確信が生じてきた。それではやはりあの子は…… 村長の家のドアを急いでたたぐ者がいた。「村長、村長、大変だ」 村長は急いでドアをあけた。 「何事だ」 おびえている村人の後にはAK47突撃銃を構えたカンボジア兵の姿があった。 「お前が村長か。よし、家族や家にいる者はみんなついてこい。村の中央に全員集まるんだ」 村の広場には、人々が集められていた。指揮官らしき男が台に立ち発言した。通訳がついて話しはじめる。 「この村の中に、先日の『クチニンの虐殺』の真相を知っているものがいるはずだ。名のり出ろ。名のりでない場合は、村人を1定時間で一人ずつ殺していく。いいか、我々カンボジア軍は本気だ。それは先刻の攻撃でよくわかっていることと思う」 カンボジア兵が、村の家々に火をは々も始めた。一人の少年がそれを見て、自分の家へ帰ろうと親の静止をふりきり、走りだそうとした。 カンボジア兵は山刀で、ジウの目のお前を走りすぎようとした少年の首をはねあげた。土ぼこりと絶叫を残し、少年の体はもんどりうち倒れた。 ジウが悲鳴をあげた。■ 一瞬、目のお前の光景が一変した。ジャングルの原色が、家々の家が消え去か、ただ深紅一色の世界となる。 目に見え次い力が人々をとらえ、一つの異世界へと導くようだった。強暴な精神のエネルギーが吹きあれ、人々を狂気へとかりたてた。 修羅の世界であった。 カンボジア兵や村人は武器を用いて、また武器を持たざる者は各が四肢を用いて生きとし生きける者を殺戮しようとしていた。村人の老いも若きも、男も女も、カンボジア兵も、ベトナムの村民も、一つの意志にとりつかれていた。自分の側にいえう生物を屠るという強い意志であった。 竜もまたその突然出願した異界へと投げこまれていた。彼は自らの持てる殺人技能を駆使し、竜に襲い掛かるカンボジア兵の骨を折り肉を破った。竜も手が、足が血にそまっていた。返り血が体じゅうを覆う。 一瞬の血の生臭さが、竜をもとの世界へ立ちもどらせた。彼は殺人の場において、生き生きとするのであ&殺人の場が竜の正常世界でもあったのだ。台風が収まるかのごとく、竜の目のお前の緋色の世界は鮮やかな原色の世界にもどりつつあった。まるで映像のカメラフィルターがはずれたようであった。累々たる屍体の山である。人々はまだ争い、殺しあっている。 しかし、竜は見た。ただ一人、ジウだけが、、すっくと立っていた。 彼女の地獄の業火に燃えているようであった。いや、この異界の炎そのものなのだ。彼女の髪の毛はさかだって周りは燃え上がっているようだ。この世界は彼女中心に動いているのだ。 この深紅の世界を動かしているエネルギーは彼女の心から発しているのだった。この世の地獄を現出させているのは、彼女のそのものの存在なのだ。 竜は彼に襲いかかってくる人間をなぎはらいながら、彼女に近ずこうとした。新人類戦記第一章(1980年作品)第5回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.16
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日本人の日 序章■ある財閥が世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/15/日本人の日第15回日本救国組織の花田万頭はINSから日本壊滅プランを聞き出す。一方アフリカのビサゴス共和国では日本人のロケットが発射されようとしていた。日本人の日序章 第15回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/二〇五四年 一〇月 パリ シャンゼリゼ/カフェテラス 花田は中国人のコスチュームを着て、ブキャナンの前に現われた。ブキャナンもフランスへ旅行に来たアメリカ人の観光客を装おっている。 テーブルにすわる。二人は眼であいさつをかわす。 テーブルの下でブキャナンの手に花田からマイクロチップが渡された。日本の国宝の一部を隠してある場所が入力されている。 「さて、大変な事を聞かせてもらおうか、ブキャナンくん」花田の眼にはパリの風景も眼にはいっていない。 「中国服がよくおにあいですね、花田さん。さて大切な事です。AプランからBプランへ移行する事が計画されているようです」 花田は声を発する事ができなかった。 日本抹殺最終プランがBプランである。「ついに来るべきものが来たか。具体的にはどんな方法だ」「日本本土に対するミサイル攻撃ですよ」「何だって」「ミサイル数発が日本本土を直撃します」「しかし、そんな事が許されるのか」「許すも許さないも、今や。ラインハルトは地球を支配しているのと同じですよ。確実にミサイルは日本を直撃します」 「しかし、各国の日本占領部隊もいるはずだぞ」 ブキャナンは軽く、花田の杞憂を受け流す。 「彼らは日本抹殺のための人柱となるわけですよ。彼らがどんな固い意志を持っているか充分わかっていただけるでしょう」 「わかった。具体的な日時を教えてくれ」 「それに対する対策を考えるというわけですか」 二人はおだやかなパリ、シャンゼリゼ通りの夜景を背景に恐ろしい事実を話しあっていた。 カフェに大男が飛び込んできた。もう人影はない。「花田はどこだ」「そんな方はこられておりませんが」 ウエイターが言う。「うそをつくな。先刻まで花田がいたはずだ」 店の者の姿をじっくり見る。 「貴様、情報サイボーグだな。ins情報マフィアめ。ジャップとも手をくもうとするわけか」 「あなたこそ、我々、ins情報ネットワークサービスにケチをつけるわけですか。悪いうわさ、特に我々に対する悪いうわさを消さなければなりません、クーラーの人」 「おもしろい、お前たちと戦えというわけか。そうすれば花田を渡すというわけか」 「先刻も言ったように、そんな人は知りません。ただ我々、INSは理不尽な汚名には対抗するだけですよ」 大男は、腕をひとふりする。両手の指がすべてハイチタンのレザーメスに変化していた。「ほう、あなたもクーラーの戦闘用サイボーグというわけですね。それともあの有名な切りさきジャックかな」「だまれ」 大男はあたりを一閃する。 椅子とテーブルがバラバラになって飛び散った。切り口は鋭い。 情報サイボーグはたくみに体をかわし。大男の指のナイフから逃がれる。が、建物の壁ぎわに追いこまれる。「覚悟しな。お前も、あのテーブルの様にバラバラにしてやる」 が、情報サイボーグはにやりと笑っている。「その笑顔もここまでだ」 大男の両手がI旋する。 瞬間、大男の方が黒焦げで倒れていた。 少し離れた店の中から、二人の男がその光景を見ていた。「花田さん、どうですか。我々がクライアントに対して忠誠を尽すことを充分に理解していただいたでしょうか」「情報サイボーグは放電したわけだな」「そういう事です」「すてきな茶番劇を見せてくれてありがとう、ブキャナン」「お手助けできる事があれば言って下さい」 花田は、店から出て、パリの露地の闇に消えていった。■二〇五四年 十二月 アフリカ奥地 ビザゴス共和国 アコンカグワ山近く 火が燃えていた。その炎を囲んで原地人達が昔から続く戦いの踊りを舞っている。しかしその踊りには若者はいず、年寄りばかりだった。アシュア族の戦いの舞いだ。「酋長、ありがとう」 日にまっ黒に焼けたアジア人が踊りを見ながら言う。 「いやいや、ブアナ角田かどたお前は戦士だ。日本人一の戦士かもしれん。我々は勇者には勇者の血を持って答えなければならない」 酋長ワナガはしわくちゃの顔で言う。 「酋長、我々のロケットを発射したあと、すぐさま、ここから逃げてくれ」 「わかっておるよ、勇者角田よ。お前達はこれから大空のもっと遠くで戦かうじゃな。それは神々の戦いかもしれん」 「本当に協力をありがとう、ワナガ」 二人はだきあった。 「いやいや、我々アシュア族ビサゴス人は昔、日本人の技術者から大変世話になった。我々の国の農地が増えたのも日本人のおかげじゃ。この恩返しをしなければな。我々は文明人じゃなくなる」 「ありがとう、ワナガ」 角田は涙ぐんでいた。恐らく、ビザゴス共和国 アシュア村の側に設置されたロケットランチャーからロケットが発射されたことはすぐ発見されるだろう。そうすれば、この村はJVOから攻撃され、皆殺しになるだろう。しかし俺達日本人は彼らにしてやれる事は何もない。なぜ彼らは我々日本人にやさしいのだ。 角田の目がしらはそれであつくなるのだ。 「そうじゃ、ブワナ角田。わしのかたみをやろう。わしもその宇宙ステーションとやらへ行って戦いたいところじゃが、何せこの年ではな、体が動かんからな」 酋長ワナガから角田は短剣を受けとる。 「でも、酋長、これはあなたの種族に古くから伝わる王者の剣では……」 「いや、いいんじゃ、もう我々には狩るべき動物など、残ってはおらん。地球連邦から受けとる年金だけで暮していける。それが我々から勇者の血をぬきとってしまった。若い奴らも都市へ出ていってしまい、もう本当の狩人などおらん。その血を感じるのはお前たち日本人だけじゃ。ああ、そうじゃ、一つだけ頼みがある」 酋長ワナガは思い出したように言った。 「何でしょう。私か役に立つ事でしたら」 6歳くらいの子供が、側にやってきた。 「これは私の孫ソンガじゃ、一緒に連れていってくれんか」 「でも、酋長、我々は……」 「わかっている。だがこの地にいても死の運命からは逃がれられんじゃろう。この子ソンガは、わしらアシュア族の狩人の血を受けついでいる数少ない子供の一人だ。あとの奴らは観光事業とかやらで、家畜化されておる。このアシュア族、ビザゴスの国も、もう終りじゃろうて。なあ、東の勇者よ。頼む。この子を連れていってくれ。王者の剣とともに」日本人の日序章 第15回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.16
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TC東京地下道1949■1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命はこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1603de/10/東京地下道1949■第10回食料奪還襲撃への米軍の攻撃から逃れ、戦争孤児のムサシは、竜のアジトに。ナイフの鉄は、恵と地下道ではぐれ、頭の竜とアジトに帰ろうとする。東京地下道1949■第10回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画■「鉄。どこにいるの、鉄、、」恵は思わず叫んでしまった。この長い通路の中で鉄とはぐれてしまったのだ。地下壕はトウキョウ市のすみずみに、はりめぐらされている。一つまちがえば、迷路のような地下道を堂堂巡りしかねない。恵は鉄とはぐれてだいぷの時間がたっていた。ろうそくも短くなっていた。恵はしかたなく自分達のアジトに帰ることにした。アジトには、兄達はまだ帰っていないようだ。寂しく恵は竜たちの帰りを待つ。遅い。いつもはこんなでない。不安がよぎる。 足音がした。恵はドアを急いで開け、叫んだ。「兄さん」目の前には190cmを越すムサシの姿がそびえたっていた。その眼はにくしみと悲しみをたたえて、静かに恵をながめていた。■ 恵の兄、戦争孤児のグループの頭、竜もかろうじて、攻撃からのがれていた。爆弾のショックで地面が割れ、地下壕に半死半生でふきとばされていた。竜は、トウキョウ市じゆうに攻防戦用に地下壕が存在していることを、恵から聞いていた。 恵は地下壕を知悉していた。ひまがあれば地下壕を歩きまわっていたようだ。今、ここに恵がいれば、竜は弱音をはいた。他の奴は助かったろうか。いや恐らく。あんなに激しい攻撃を受けのだ。助かっているはずがない。自分が助かったのも不思議だ。竜は、はるか、昔のこる、そう、もうはるか昔、御伽噺のような昔だ。その時期をを暗やみの中で思い知こしていた。彼は幼い恵を背中に負い、怒濤の様なソ建軍の攻撃をのがれたのだ。何回も兄、恵介からさずかった守り袋をにぎりしめ、つぷやいていた。「兄さん、助けてくれ。』と。兄は特攻隊で音信不通の状態だった。父や母と会うこともないだろうと竜は考えた。その代り、この恵を守り通さねばならぬ。唯一の肉親だから。そう竜はおもっていた。 トウキョウ市は戦後、アメリカとソ建により分断された。両軍共、トウキョウ市周辺に強大な部隊を集結している。東西陣営の対立が、この日本のトウキョウ市で顕在しているめだ。触発の状態にある。定期会談がいく度となく聞かれているが、雲行きがあやしい。そんな中で、竜は恵を守り、生きていかねばならなかった。力が総てだった。 ポケットをさぐると、ジッポー・ライターがあった。火をともし、出口を捜し始めた。どこまで続くか、わからない。永久に外にでられないかもしれない。武器も手にしていない。 前に光がみえたような気がする。急いでライターを消す。 光がゆっくりとこちらの方へ近づいてくる。竜は身をふせた。ろうそくを前に、ナイフの鉄がかずむずと歩いてきた。かなり疲れている。鉄は人の気配に気づき、ろうそくを捨て、ナイフを身構えた。 「誰だ。そこにいるのは。」 「さすがだな、鉄。俺たよ、竜だ」 「お前こんなところに、なぜ。」 「アメ公にやられたんだよ。米軍トラック襲撃に失敗し、このざまさ」「かれも似たようなものさ。お前も出口を披し困っているようだな」「そのようだ」「しかたがない。ここは共同戦線といくか」2-3時間ほど歩き回った後、ようやく、ろうそくの炎が風でゆらいだのだ。風の吹く方向へ進み巧妙に隠された出口へと導かれた。竜は、妹の恵のことが心配だったのでアジトヘ帰ることにした。鉄はしぶっていたが、やがて、それに同意した。鉄も恵の事が気になっている。しかし、‥保安部につかまっていて、襲撃の情報をもらしたのが、鉄だと、竜にばれてしまう。その危惧が、鉄を不安にする。続く090901改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画
2021.01.16
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KIアイランド■暗殺者の島■かって存在したエルドラド、サンチェス島で、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者2人の対決この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n3928db/2/アイランド■第2回 地域に生存するありとあらゆる生命体を石化 した。人々でにぎわう花や緑の町が突如奇妙な石塊で被われた町と なっていたアイランド■第2回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/「コロラド、いい島じゃないか」 「ああ、まあな」 「とても、何人もの人間が住んでいたとは思えんな。おっと済まん。この島の住民を殺してしまったのは結局お前だものな」 コロラドの眼の中には炎が燃えあがっていただろう。そう、この島の住民が死にたえたのは彼の罪だ。クワノンの生体ミサイルは、その落下地帯直径二kmを無人化する。というよりはその地域に生存するありとあらゆる生命体を石化した。人々でにぎわう花や緑の町が突如奇妙な石塊で被われた町となっていたのだ。まるで中世の魔法にかかった町の様だった。しかしこれは動かしようのない事実だった。 コロラドの妻や子供もこのクワノンの生体ミサイルで石化したのだ。彼はまだその頃、サンチェス島に防禦システムSDIIを導入していなかったのだ。 フルカラーの映画が突然モノクロームの両面に変化した。そんな感じだった。島の風景が変ったのだ。 サンチェス島ポートサンチェスは石の町に変化したのだ。クワノンの生体ミサイルが絶対防衛圈を突破し、スカイウォッチャーズの網をやぶって、地球上の一点、サンチェス島に落下した。そしてを石化し、1人の男の心をも、石に変化させてしまった。■無限の闇の中から襲ってくるやつらに、ビィーは親近感を持ち始めていた。ビィーは、とにかく孤独だった。ビィーが考える事といえば母親アリスママの事だった。 『ママ、そう思いませんか。僕はこの孤独の中で、思い始めています。彼らははるか遠い星から地球をめがけてくるのです。そして母星に帰れることなぞないでしょう。また地球を攻撃し、それに成功したところで、どんな栄光を担えるわけではないのです。つまり彼らは、精神的な意味での、僕のブラザーではないかと」 ビィーは、彼と同じ時期に生産されたバイオノイド個体群の中での、唯一大の生き残りだった。ビィーが、すでに精神に障害をおこしていたとして何の不思議があるだろう。ビィーは再び考え始める。 「ママ、僕はあなたに会いたい。一刻でも早く。どれ程、あなたに会う事を望んでいるだろう。あなたは母であり、父です』 ビィーはバイオノイド・マザーアリス3537から生まれ、宇宙空間に投げ出された。孤独で、まるで地球から追いだされたような気がした。ビィーたちは地球を、外敵クワノンから守るために作り出されたバイオノイドの監視隊、「スカイウォッチャーズ」だ。 この時期の遺伝工学は種々のバイオノイドを生みだしていた。彼ら、スカイウォッチャーズは無限に続く宇宙の暗黒を日々続けるのだ。 ビィーたちは意識が途切れる事もなく、休を休める事もない。彼らスカイウォッチャーズの意識にあるのは、背後にある母なる地球であり、彼らを生んだママなのだ。 ビィーはまた考えている。 『僕達がいるのは地球を守るためではなく、ましてや、地球人を守るためでもないのだ。そうママ、僕達はあなたを守るために、この宇宙という大いなる暗所にいる』 敵クワノンは地球はるか彼方から生体ミサイルを地球に向けて発射する。その飛来する生体ミサイルをいち早く発見し、処理するのがビィーたちの役目だった。ミサイルを防ぐために、スカイウォッチャーズの一人が犠牲になる。ミサイルー発にスカイウォッチャーズー人。マン=トゥ=マンディフエンスである。 いつ襲ってくるか分からないクワノンの生体ミサイル群。つまり、いつスカイウォ。チャーズは死ぬかわからないわけだ。ビィーは、飛来してくるクワノンの生体ミサイルをついに認知した。 とうとう死ぬ時がやってきたのか。ビィーは考えた。このクワノンの生体ミサイルと相打ちして死ぬこと。それが彼らスカイウォッチャーズのアイデンティティだった。 何の恐れもなかった。ぐいぐいと迫り来るクワノンのミサイル。それをがっちりと受けとめるだけだった。その瞬間、彼らスカイウォッチャーズの体はわずか数ミクロンの薄さまで拡がって、直径十mはある球形のミサイルを包み込み、その中でミサイルを爆発させるのだ。その時、スカイウォッチャーズは石球と化す。 ビィー遠のなきがら、石の球体が宇宙空間のあちこちにちらばっている。ビィーは仲間たちの体をかいま見た。ああ、なるのか、僕も。 クワノンの生体ミサイルも、ビィー遠の様に、思考機能を持っているのだ。今までその事は何となくビィー遠にも分かっていた。ビィー達バイオノイドと生体ミサイルはいわば同類なのだろう。が、しかし残念な事に、彼らは、やはり敵なのだ。よし、ビィーは待ちかまえていた。自分自身が消滅する瞬間、それは一体、どんな気持ちなのだろう。二つの個体がぶつかる。 『こいつは違う』ビィーは、生体ミサイルを包み込んだ瞬間、思った。 「ビィー」ビィーの順に声が響く。 『君、君はだれなんだ』 ビィーは意識が混乱しながら叫んでいた。こんなはずはないんだ。生体ミサイルを包み込んだ瞬間、死んでしまうはずなんだから。『僕は、もちろん、クワノンの生体ミサイルさ』 『でも、なぜ、僕は石化しないんだ』 「それは、僕が、ニュータイプだからだ」 『ニュータイプだって』 「そうさ、我々、クワノンは、君達、地球人類と同化する事にしたんだ」『同化するだと』『クワノンの歴史学者が、つい最近、新発見したんだ。クワノンと地球人類とが同じ種から発生したものだという事実をね」 『そんな事は信じられない』 『君が信じようと信じまいと僕の責任ではない。さあ、ビィー、僕を地上に連れていってくれ』 『地球上など、僕も行った事がない』 「何だって 君は地球人類じゃないのか」 「そうだ、僕はバイオノイド。細胞から発生された生物機械なのだ」 『それはこまった。我々クワノン人は、君達こそ、地球人類だと思っていたのだ』 しばらくの間、ビィーの頭の中へ流れ込むクワノンの思考が、とだえた。何を考えているのだろう。しかし、彼の言った事は本当なのだろうか。クワノンと地球人類が同種だって。 『ビィー、君の行きたいところはどこなんだ』 またクワノンの意識がビィーの内に戻ってきた。 『行きたいところ、だって地球の事なぞ…』 ビィーは思った。そうだアリスママの所が… 『ママの所か、わかった』『えっ、なぜ、僕の心を』『君と僕とはI心同体なのさ』『いつから』『いまのいまからさ』『ま、待ってくれ』ビィーの意識はとぎれた。突然、アリスは目覚めた。何かが自分の内に落下して来た。そんな衝撃を感じた。 『ママ、ママ………』 体の中から声が響いてくる。自分の体にある人工胎室からの様だ。誰だろう。現在、アリスの体の中にはバイオノイドの原料など注入されてはいなかった。 アリスは窓の外を吃た。アリスはアリス=ファームにいる。地表から数千mにあるこのザ=タワーからは青空が県える。地平線もくっきりと見えるのだ。上空を臼`あげる。その青い空のもっと上空で、アリスの子供達が戦っているのだ。何人の子供たちが死んでいったのだろう。もうその数を数える事すらあきらめようとしていた。 死んだ子供の霊だろうか。空耳。そんな事はありえない。だって私はバイオノイドの母なんだもの。人間的な不確実な感情や感覚などあるわけはない。『ママ、僕は帰ってきたんだ』 が、しかし、その声は確かに存在していた。「あなたは一体誰なの」『ママ、僕はビイーだよ。宇宙から帰ってきたんだ』 『僕を覚えているでしょう、ママ』 『ああ、ビィー、私が、自分が生んだ子供達を忘れるわけがないでしょう。私がいままでに生んだ230人の子供一人一人を、はっきりと覚えているわ。でも、ビィー、どうやって私の胎室の中へもどれたの』『ママは、信じないと思うよ。でも本当なんだ』『なに、ビィー、あなたの言う事をすべて信じるわ』『僕は、この星の新人類となるんだ』『何ですって『おちついて聞いて下さい。アリスママ』ビィーとは違う声の響きだ。 『だれ、だれなの、あなた、ビィーではないわね』 「いや私はビィーの一郎でもあるのです」 『ビィーの一部ですって、一体どういう事なの、あなたがすべてを説明してくれるというの』『そういう事です』 ザ=タワーの防禦システムに、レッドアラームがついていた。 コンソールの前のオペレーターは自らの眼をうたがった。おいおい冗談じゃないぜ。 ザタワーの中に侵入者がいるなんて、不可能だ。おまけにアリスファームだ。 が、オペレーターはマニュアル通り、報告せねばならない。 地球連邦軍機動兵が、アリスフアームの前に集合する。(続く)アイランド■第2回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.16
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/4/新人類戦記第一章(1980年作品)第4回●ベトナム・クチニン村への取材記者の乗ったトラックはカンボジア軍に攻撃される。竜は昔のエージェント時代の知り合いのベトコンであったハイニンに助けられる。新人類戦記第一章(1980年作品)第4回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)ベトナム戦争、続いてのカンボジア軍との戦争戦禍のひどさが、あちこちに見受けられた。爆弾の穴や、鉄ぴついた兵器の残骸がころがっている。 キエンジアン省クチニン村へ向かい、戦跡の残る風景の中を記者団を乗せたトラックが走っていた。 突然、銃声がおこった。林の両側が弾が飛来してくる。ジー・ブを運転していたペト十ム人民軍兵が後にのけぞり、ジープは道路右側の大木に激突した。竜は大地にいきおシいよく投げだされた。後続のトラックもすでに燃えあがっていた。 1連射のあと銃声がやみ、カンボジア兵が現われる。生き残っている人間を調べ始める。 「クチニンの虐殺」の報復のために再び侵入してきたカンボジア軍クメール・ルージュの1団だ。トラック乗員で生きて残っている間にはとどめをさしている。銃床でなぐりつけているのだ。皆若い。十四・五才だ。表情は堅い。手にしているのは中国製の突撃銃である。ソ迷製カラシニコフAK47勝撃銃のコピーだ。 カンボジア軍クメール・ルージュは気を失なっている竜の方へとゆっくり近づいてぐる。カンボジア軍の背後で爆発がおこった迫撃砲らしい。クメールルージュ達は散開し、爆発のあった方へ走っていぐ。その時、近くの竹やぶから大男が走りでて、竜を背にかつぎあげ、再び竹やぶの中へ駆け込む。その間わずか数秒、カンボジア兵は誰も気がつかな。かった。■竜は小さな農家の一つに寝かされていた。あたりの田んぼの中には戦闘中に死一んだ水牛の死体がころがっている。 竜は息をふきかえした。竜の目の前に知人が立っていた。精悍な大男だ。しかし表情には影がある。「ハイ・ニン、あんたか」 竜は起き上り、あたりを見渡す。「助けてくれたわけか。すまん。他には」「か前さんだけだ」「ここは」「キエンジアン省クチニン村だ。再び、報復のためにカンボジア兵が攻めてきたんだ」 竜は遠慮なくハイ・ニンの姿をながめまわす「あんた、なぜ、こんな所に来ているんだ。あんたの実力ならばベトナム新政府の役人になっているはずじゃないか。もと南ベトナム人民解放戦線のおえらがたのあんたならぱな」「いや、ベトナムがベトナム軍(北ベトナム軍)に統一されて、南ベトナム人民解放戦線の俺の役目はもう終ったのさ」ハイ・ニンは心なしか寂しそうに見える。ベトナム社会主義共和国誕生時、旧解放戦線、南臨時革命政府の人々はほとんどこの政府に名をつらねなかった。新ベトナム政府の中央や地方の役所は大部分、北から来た政府の人間でしめられた。新ベトナム人民から隔離されていた。南ベトナム人民解放戦線の彼らはあまりにその地の住民と密接に次関係にありすぎたからだ。「一体、これぱどういう事だ。俺達、日本人にとっては理解に苦しむことだぜ、こいつはかっ。て、米帝国主義と戦ってきたあんた方がこうして戦っているとはな」 「竜、ちよっと村の外をのぞいてみろ」クチニン村には屍臭が。ただよっていた。村の方々で死体が散乱している。「たとえば、あの赤ん坊を見てみろ」 頭から脳漿が流れ出ている。「カンボジア兵あいつらは、両足をつかみ地面にたたきつけだんだぜ」 繁みが動いた。竜とハイ・ニンは身構えた。竹やぶの中から若い娘がふらふらと歩き出してきた。足どりがおぼつかない。今まで隠れていたのだろう。少女のあどけなさから見て年の頃は十七、八才だろう。竜とハイニンは彼女を助けた。が彼女は意識を失った。新人類戦記第一章(1980年作品)第4回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.16
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/3/新人類戦記第1章第3回 日本の翁から命令された東郷竜は、ベトナムの虐殺事件の取材記者としてベトナム国境の町、キエンジアン省クチニンヘと向かった。新人類戦記第一章(1980年作品)第3回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第1章第3回翁の庇護のもとに彼、東郷竜は生存がゆるされている。その背景には「サムライノクニ」組織があった。古の日本の歴史に関与した目にはできぬ組織だ。「それでベトナムヘ渡る方法は」「それはこちらで準備する。君は我々の手先になる前に新聞記者の経験があったな」翁が尋ねた。「そうだ。それ以後もフリーライターという名刺で動いている」 翁は竜にさがるように合図した。細かい打合せは翁の秘書の役目だった。 翁は誰もいなくなった後、ひとりごちた。「あの男と会うのは最後かも。しれんな、あの男が秘密兵器を発見した後、アメリカがどういう手を打つかだ……」■ 訪ベトナム日本人記者団のうちの一人が急拠いれかわった。しかし充分な身上調査が政府の手で行なわれ、経歴も不信をいだかせるものはなかった。 外国人記者団はまずハノイに行かなければ座らない。そこから空路ホーチミン市(旧サイゴン市)へと向かった。 ホーチミン市にはあのアオザイ姿の女性が消えていた。靴をはいている男もいない。全員がサンダルをはいている。 看板屋にはバク・ホー(ホーチ・ミンおじさんーベトナム大統領)やレーニンの肖像が売られていた。 現在、タイニン、チョウドック、ハーティン省などカンボジア国境の省は戦場となっているようだった。 「クニチンの虐殺」事件を知らされた日本人数名を含む外国人記者団は、ホーチ・ミン市から旧米軍のヘリコプターで、国境の町、キエンジアン省クチニンヘと向かった。クチニンの手前数ギロの飛行場でヘリを降りた記者団はベトナム人民軍司令部へ向い、虐殺事件の説明を聞いた。 最近、カンボジア軍の国境侵犯、さらにカンボジア軍によるベトナム人虐殺事件が頻発している。が最近かこった「クチニンの虐殺」事件はすこし様相が異なっていた。 通例では、まずカンボジア兵が国境を犯し、近辺の村の人々を殺戮し、やがてベトナム軍に追撃され、カンボジアヘ帰っていくというパターンか多い。しかし今度の事件では、50名程度のカンボジア兵、とベトナム兵が入り乱れて死んでいた。隣りあった兵隊がお互いを殺しあっていたのだ。 この事件は、両国共お互いを批難していたが事実の糾明が急がれていた。 歴史上の事実からみれぱ、ベトナムの方が侵略者であった。現在ベトナム領のメコン・デルタを含め、サイゴン周辺に至るまで、二三百年前までは、カンボジアの領土であったのだ。 ベトナム人民軍司令部から、ジープとトラックに分乗し、事件現場近くの村へ向かうこととなった。記者の中でイタリア人記者とフランス人記者各々一名が急用ができ、トラックから降りた。 ジープとトラックはアメリカ製とソ連製が平和共存し、使用されている。 南ベトナム解放当時、残されていた米国製兵器は莫大なものであった。‘装備、弾薬で総額三十億ドル、近代基地などが二十億ドルである。共産国の中で、ソ連、中国に次ぎ第3のの強国となっているのがベトナムである。 事件の起った場所は「新経済区(キッテ・モイ)」の近くにあった。ベトナム政府はこのキンテモイヘ紅河デルタと中部ベトナムの平原から約一千万人を大移動させようとしている。新人類戦記第一章(1980年作品)第3回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.16
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日本人の日 序章■ある財閥が世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/14/日本人の日第14回ラインハルトは宇宙衛星を使った日本本土攻撃プランを進める。一方、日本人抵抗組織、花田万頭は、INSブキャナンに接触する。日本人の日序章 第14回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/■二〇五四年 五月 ラインハルトの別荘 ラインハルトはアルプス要塞から自分の別荘に戻っていた。ライン(ルトはしばらくの日々、一人で考えていたのだが、やがて自室ヘファーガソンを呼んだ。「ファーガソン、一つプランがあるのだが」「会長。どの様なプランでしょうか」「まず、君に質問しよう。今まで我々ラドクリフ・コンツェルンが構築し、宇宙空間に送り込んだ宇宙ステーションはいくつあるかね」 唐突な質問にファーガソンはとまどう。 「それは、無数といっていいかも知れませんが、三百くらいでしょうか」 ラインハルトは自分の前にあるラップトップ型通信ラインを開け.モニターに表示してみる。 「見てみろ、ファーガソン、これが我々ラドクリフリコンツェルンが宇宙空間に打ちあげたステーションの数だ。実際四二三個だ。その内現在も稼動中なのは、三五一だ。ここからが重要な話だ。この内、軍事用に転用できるのは二つある」 ここでラインハルトは息をついだ。 「先日のJVO会議の様に、Aプランでは、まだまだ生まぬるく、世界各国の足なみがそろっていない。散発的な日本人グループの叛乱も各地でおこっている」ラインハルトが告げる。 「おっしゃる通りです。なかなか占領軍になじまず、日本が滅亡した事実を理解しておりません」 「それでだ、宇宙ステーションの一つが故障する。制禦不能になるのだ」 ラインハルトは顔をほころばせた。フ″Iガソンが続ける。 「そして、その宇宙ステーションでは軍事ミサイルを実験中だったというわけですね」 「そのミサイルが偶然、日本本土を直撃するわけだ」 「各国も事故だとして、それを承認するわけですね。が、占領中の軍隊はどうします」 「この際、いささかの犠牲はやむを得んだろう。その時機、占領軍のトップクラスはハワイへでもバカンスへ行っていればいいじゃないか」 「わかりました。どこの国も不平は言わんでしょう」 「我々がJVOの活動に活を入れてやるわけだ。つまり自動的にBプランヘシフトするのだ」 ラインハルトのみどり色の眼はキラキラ光っていた。■二〇五四年 一〇月 INS情報ネットワークサービス アメリカ本社 メガネにデッ歯の男がモニターの中で叫んでいた。「ブキャナンを出せ」 その大声はINSの本社ビルをゆるがす程の勢いがあった。「あなたは」 恐る恐るモニター・オペレーターの一人がこの電波の侵入者に尋ねていた。「花田万頭だ、名のるまでもないだろう」 INSの本部コンピューターはクライアントの顔と声紋の分析を行なっていた。 「少しお待ち下さい」 オペレーターは答える。 「いいか、ブキャナンがどこにいようと、一分以内に回線に出せ」 花田の顔には怒りがはっきりとあらわれている。 「おやおや、花田さん、大変お怒りの様ですが」 ようやく回線に出たブキャナンは花田の怒声を軽くあしらう。花田は続ける。 「怒るのがあたりまえだ。我々の本部がJVOの奴らに攻撃を受けた。あの場所を知らせたのは君達だろう。あの場所は、先日、君が電波で割り込んだところなんだ。君達がその場所をJVOに知らせたに違いない」 「花田さん、それは濡れ衣というものですよ。JVOも多くのサテライトを地球上空にあげている。地球上の通信回路から場所をつきとめることなど可能なのですよ。彼らの情報収集能力を低く見てはいけない。それに我々があなた方、亡命日本人の本部をかぎつけた瞬間、あなた方は本部の場所を移動させたはずだ。それより花田さん、ちょうどよい機会だ。それよりももっと大変なニュースがはいっています。貴重な情報だ」「何かね」「それは、この回線が盗聴されている可能性がある。会ってお話ししましょう」 彼らは暗号を使って会う場所を決定する。日本人の日序章 第14回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.15
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/2/新人類戦記 第一章第2回 日本の翁はアメリカ大統領の内密の要請に対し了解し、秘密の島に住む竜に命令した新人類戦記第一章(1980年作品)第2回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)新人類戦記第一章第2回山梨県の山奥に広大な邸が在した。自然の要害に囲まれたこの家に誰が住んでいるのか近在の者は知らなかった。 ただ、時折、甲府の方からヘリコプターが飛んで来て、スーツに身をかためた・男達が訪れているようだった。 この日はその中に外人がまじっていた。 「翁、おひさしぶりです」 「久しぶりじゃの。モリス君。あの事件以来じゃな」 「まったくあの際にはお世話になりました」 「今日もまた何か問題がかこったようじゃ座」 「残念ながらそうなのです。また翁の力をお借りしなければなりません」 その外人は写真を渡げ、事の次第を要領よく述べ始めた 翁と呼ばれた老人は80歳くらいだろう今、この男は日本の黒幕の巨額といわれていた。彼はしばらく考えていたようだが、やがてゆっくりと目を開き、答えた。「よろしい。ひきうけよう。しかし貴国政府はこのお返しに何を約束してくれるかな」「それは大統領のお心次第です」 外人は長い廊下を玄関へ向う。小さな声が後から発せられた。「金融問題解決だな、モリス君」それは翁の声かどうかわからなかったが、直ちに本国へ打電されるはずであった。 翁は秘書の一人を呼び出し、命令を下した。「サムライノクニ島の所長を呼ぴだせ。そして東郷竜を我のもとへ連れてくるように言いなさい」 北海道の最北端、つまり日本の鏝北端は宗谷岬と普通考えられ。ているが、実は一つの島が北に存在していた。樺太の岬と宗谷岬の中間、宗谷海峡のど真中にこの島はあった。 終戦後、人工的に作られたこの島の事はごく一部の政府上層部のものしか知らない。北方への防備と共に、監獄として使用されていた。日本国内の刑法で裁ききれない犯罪者の群れがこの島に生嘸しているのだ。 冷風が吹きすさぶ、この地はまさに北の端であった。 東郷竜は独房の中で黙想している。彼は政府直属のアクションサービスJの一員であった。過去に受けた精神的外傷トラウマのために突発的な犯罪を犯す危険性が内在している男なのだ。 年に数度、仕事のためにこの島を離れるのだが、すぐこの島に連れもどされてくる。 独房のドアがあいた。重々しい音が石だたみの廊下に響いていた。所長じきじきのむでましだ。「竜、また、翁がおよぴだぞ」、竜はにこりともサず、独房を出た。飛行服に着換える。竜専用のジェット機ハリヤーがこの島孤は用意されているのだ。 やがて、島の飛行場から、竜の噪縦するジェット機が山梨へと向かった。近くを操業中の漁船に一人の男が立ち、島の方を望遠鏡でながめていた。飛行機が飛び立ったのを見て、男は操舵室へ潜りこみ、無線機でいずかへ連絡をとり始めた。「竜、君に頼まなければならない。君のその力を必要とする事態がおこったのだ」 竜は無言である。 「行先はベトチムだ。土地鑑もあるだろう。あの男に会えるかもしれんぞ。相手はアメリカ軍が作りあげた殺人機械だ。君もかって関係したことのあるプロジェクトの所産だ」 翁の顔からも表情を読みとることができな「わかった。仕事はやろう。お返しに何ヵ月くれるんだ」「6ヶ月自由に動け」 竜は定期的に神経が異常々たかぷりが存在し、その感情を一度に激発させなければ生きてはいけないのだ。殺人行為を何カ月かに一度行なわなければストレスが解消しないのだ。 日本のアクションサービスの一員として養われているが、その行動パターンのゆえに 活を長く続けることはできないのだ。翁の庇護のもとに彼は生存がゆるされている。その背景には「サムライノクニ」組織があった。古の日本の歴史に関与した目にはできぬ組織だ。「それでベトナムヘ渡る方法は」「それはこちらで準備する。君は我々の手先になる前に新聞記者の経験があったな」新人類戦記第一章(1980年作品)第1回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.13
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KIアイランド■暗殺者の島■かって存在したエルドラド、サンチェス島で、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者2人の対決この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n3928db/1/「哀ランド」■第1回彼、暗号名ボーンは、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」 に属する暗殺者である。私ビィーの生い立ちと この島、サンチェス島の生い立ち、そして、再生の物語。かって存在したエルドラド「哀ランド」、サンチェス島で、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者2人の対決が行われた。アイランド■第1回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/●第1回「ママ、このあたりだね」 私ビィーは,すっかり年老いた、かたわらにいる母に言った。眼下にはきれいな海が見えている。 「そうだよ、ビィー、サンチェス島はこのあたりにあったんだ」 「じゃ、母さんが、花束をおとしてよ」私はママに、大きな花束を渡した。 「そうだね、ビィー。お父さんも、喜ぶだろうさ。お前がこんなにりっぱになったのだから」 花束は、私達の乗っている「円盤」から、吸い込まれる様に海へ落下していった。 「さようなら、バパ、そしてありがとう」 海面を見つめるママの目には涙が浮んでいだ。私は母の手をにぎりしめていた。 かつて、この海に、「サンチェス島」という島があった。そして、今は、跡形もないのだ。それこそ サンチェス島は悲しみの島だった、「哀ランド」だった。 さて、 私ビィーが、その島の話を、始めようか。■ 潜望鏡がアラフラ海に突出していた。その潜望鏡が、始まりだった。やがて、水上にゆっくり艦橋があらわれ、ゆっくりと航行し始める。甲板を波が洗い始めた。海の色はインディコブルーで、海の底はないようにすら見える。 潜水艦のハッチが開かれ、数人の男がはいあがってくる。やがて、ゴムボートがひきずり出され、I人の男がそれに乗り込んだ。 「頼んだぞ、ボーン」ゴムボートの男に、潜水艦から1人の男が叫んでいた。ゴムボートの男は巨大な体で、答える。 「わかりました、チーフ」 ゴムボートは遠くに見える島をめがけ、エンジン音をあげていた。数十分後、ゴムボートはその島の海岸線にたどりつく。夕闇がせまっていた。男はゴムボートを岸へのりあげた。 突然、光が男を襲う。どこかに仕掛けられたサーチライトが男を照らす。瞬間男は体を伏せた。■ポート=サンチェスの町。 かつてここは美しい海岸を見渡す町だった。今はただの石くれの町。 この風景のありようは、暗号名「コロラド」の判断ミスがまねいた結果だった。その男「コロラド」は孤独だった。過去のあやまちをさいなむ心が、この場所を歩かせるのだ。大いなるあやまちをどうやってつぐなえばいいのか。コロラドは思わず頭を抱え、傍らの石のかたまりに腰かけた。彼の心臓は高なっていた。 天候は、彼の心とはうらはらで、とびきりの晴天だった。そしてこの町あとから腿える海の風景はあまりに青かった。この町の跡と対照的だった。ポート=サンチェスのあった場所は、陰うつで耐えようがない。とても気分が滅入る。 ああ、神よ。コロラドは独りごちた。 ほほを涙がつたい、その涙が大地をぬらしていた。思わず大地に口づけをしていた。 「許してくれ、皆。私が、私が悪いのだ」 何かの気配がした。「プルトゥー」が来ていた。この機械は大の形をしている。この島の防禦システム「エデイ」の一つの端子だった。 「どうしたプルトゥー、何かあったのか」できる限り平静をよそおってコロラドは言った。機械相手に平静を装うだと、私も老いたものだ。コロラドは思う。世界でも名うてのヒットマンのこの私が、その前は連邦軍の………やめておこう。過去にこだわるのは、老いた証拠だろう。 「何者かが、この島に近づこうとしています」 「わかった、いつもの手で、追いはらえ」が、プルトゥーは首をたてに振らなかった。 「しかし、御主人のお知り合いの様ですが」プルトゥーの胴体に、上空の衛星から撮影された映像が出てくる。「こいつは、…」二の句が告げない。「よし、ブルトゥー、渚で待っていようか」「わかりました。御主人さま」 プルトゥーはあとにしたがった。 「コロラド、俺だ、射つな」なじみのある声が叫んでいた。私のコードネームは、アメリカの州名。つまり選ばれし特殊工作員。 「ボーン、お前だとはわかっていた。警告しておいたろう。何人もこの島に近づく事は許さないとな」 彼の名は、有名な小説の主人公から取られている。つまりは、有名な工作員指導官いわゆるハンドラ-の一人の証明だ。 ボーンはスピーカーを通して叫んだ。彼らの行動はすべておみとおしなのだ。なぜなら、この島の防禦システムには1ケ国の国家予算をつぎこんでいた。上空五千mには監視衛星まで飛ばしている。 「コロラド、お前に役に立つ情報を持って来てやったんだ」聞きなじんだボーンの声が遠くから聞こえていた。「静かにしろ、ボーン。お前も知っているだろう。俺が他人にこの島へ入ってこられることを強度にいやがっている事を」 「いいか、コロラド。お前の島と言っているが、この島はもう地図上は存在しない」 「何だと、という事は、俺の島は」 「そう、もう地球上にはないって事だ」 「どういう事だ、ボーン」「いいか、思い出してみろ、コロラド、二、三日前、島に星が落ちてこなかったか」「そういえば、二日前」 この島、サンチェス島はコロラドの島だ。いや今のホーンの話ではとっくに地球上から消滅していらしい。 彼、暗号名ボーンは、地球連邦軍暗殺チーム「レインツリー」に属する暗殺者である。コロラドは考える。私の手で幾度、歴史の運命が変わったか。それを述べるのはやぶさかではない。しかし、この話とは別の問題だ。ともかくも、コロラドの手は他人の血で汚れていた。 しかし、そのおかげて普通の人間がI生かかっても手に入れることができない財産を得ていた。その汚染されたお金を、浄化させようとした。 この島サンチェス島にすべてを注ぎ込んだのだ。この島はコロラドにとっては、いわばエルドラド。楽園だった。気候は温暖で、日々は過ごしやすかった。海の色はエメラルドグリーンで、渚は遠浅だった。生活信条として、何人も、この島へ立ち入る事も許さなかったのだ。あの事件以来。 そこにあらわれたのがボーン。コロラドと同じく「レインツリー」に属するヒットマンだった。まったく思いもかけぬ閑人者だった。確かにコロラドは二日前に、島の山間部に、いん石が堕ちた事を知っていた。 が、屋敷にセットされている防禦システムSDIIはその物体に対して、何らの危険性を警告していなかった。生命反応もなく、ましてや危険物質の存在も告げてはいなかった。 「それがどうかしたのか、ボーン」 「とにかく、会って話をしてくれないか、コロラド、俺は何も武器を持っちゃいない」 「OK、少しはお前さんの言う事を信じよう。同じレインツリーの仲間としてな」 「用心深いお前さんの事さ、そんな事くらいはとっくにおみとおしだろう」そう、確かにおみとおしだった。ボーンの体やゴムボートの解析写真はこの島の防禦機構SD11が何枚も撮影していた。ボーンの言葉どおりに、彼はクリーンだった。武器は一つも持っていない。が、油断はできない。彼の技がいかなる殺人技か、レインツリーの幹部しか知らないのだから。彼は立ち上り、まわりの風景を見渡している。(続く)アイランド■第1回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.13
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日本人の日 序章■ある財閥が世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/13/日本人の日 第13回ライハルトのアルプス要塞で、各国代表の日本壊滅後の日本の処理案が協議されていた。日本人の日序章 第13回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/二〇五四年 四月 アルプス要塞 JVO日本消滅組織 議室「諸君、ごくろうだ。このド=ヴァリエ将軍は私の個人的な友人だが、JVOの特別顧問として来てもらった」 「ド=ヴァリエです。よろしく」 ラインハルトがつけ加えた。 「ちなみにこのアルプス要塞はド=ヴァリエ将軍のプランによって作られたのです。この意見を具申した時、時のフランス政府とNATO軍は、ド=ヴァリエを気の狂った妄想者と呼び、ド=ヴァリエから軍籍を剥奪したのです。しかし、彼は私の協力を得て、このすばらしいアルプス要塞を作りあげることができました」 拍手の嵐がド=ヴァリエ将軍の耳菜に響いてきた。続いて拍手が納ったあと、ラインハルトが発言する。 「さて、諸君、各地における対日本人作戦の状態をきこうか」 まず上背が2m近くあるアメリカのテイラーが発表した。 「御存じの通り、我がアメリカ軍はソ連軍と合同作戦を取り、東京エアボーン作戦を強襲した事は皆さん御存じの事だと思います」 会場に再び、拍手の嵐がおこる。テイラーは上気して続けた。 「以後。アメリカ軍占領地区では組織的な日本人の抹殺プランが順調に進んでおります。日本人の所有していたハイテク技術工場はアメリカ軍とソ連軍の合同部隊が接取し、地球連邦の繁栄に寄与する予定です」 続いてソ連のマガロフが発言した。 「我々は、日本人の知力と体力をかい、希望者をニイガタからホーバークラフト船に乗せ、シベリアへ運んでいる。彼らの同朋愛的な、自発的な労働は、我々ソビエト連邦の国家英雄的行為として高く評価されるであろう」「いまだに20世紀から進歩しとらんな奴らは」 ド=ヴァリエはかたわらにいるラインハルトに小さな声で言った。「しかたがあるまい。軍事動員数だけは偉大だからな」 次々と各国占領軍の発言が続いている。「イスラム圈の人間の姿が見えないが」 ラインハルトがアメリカINSファーガソンに言った。「彼らはいまだにコーランの精神にのっとりラマダンに入っており、出席できないとのことです」フ″Iガソンが困った顔で言う。 「困った奴らだ」 「心情的に、彼らにとって昔、石油がビッグエネルギーであった時期、日本人はいいお客さんでしたからね」 「どうもキリスト教徒でない奴らの考え方はわからん」 ライン(ルトは小さな声で言ったつもりだったが、耳ざといアジア。アフリカの代表の驚きの声が拡がっていく。 異様な雰囲気になってきた。 「議長に質問する。JVOはキリスト教の新たな十字軍かね。さらに白人の利益追求集団なのかね。我々、中国も、二千年にわたる関係をふりきって、あなた方JVOに参加し、日本人抹殺計画に加わっていることを考慮していただきたい」 中国代表の陳勝であった。 韓国代表のイーユンボギが続けた。 「諸君らも御存知の通り。我が大韓民国も日本とは深い因縁があり、在日韓国人の数が多い。我々は在日韓国人の保護を目的として出兵しているが、他国軍隊が、我が同朋、韓国人を日本人と間違いいわれなく暴力行為。あ&いは殺人事件すらも発生している。私はこのJVO本部の会議の場をかりて、この件を厳重に抗議しておきたい」 インド代表チャンギがイーユンボギの発言を制した。 「しかし、現場のうわさによると、君達韓国人は、日本人の技術者に秘密裡に韓国国籍を与えていると聞くが」 「そんな根も葉もないうわさをどこからしいれたのかね。先刻もいっただろう。日本には在日韓国人が多いと。そういう君達も日本に印商が多いはずだ。インド人の友人の日本人のために亡命日本人村を作ったと聞いたぞ。確かネパール国境近くに」 インド代表が反論する。 「そんな事はありえない。我々よりもインドネシアやフィリピンの方が危ない。彼らは多数の無人島を所有しているので、一つの孤島を日本人達に与えたと聞くぞ。「イテクアイランドを作りあげ、自国の発展に役に立たせようとしている」 インドネシア代表ヒランボが続ける。 「そんな事を言いだせば、日系人の多い中南米諸国はどうなるのかね」 ブラジル代表ファランヘが答える。「ゆえなき中傷だ。確かに我が国には日系人が多い。しかし6月1日を機して、それ以降の帰化申請は却下している」 インドネシア代表が反論した。「が、我々はアマゾン奥地に、日本人特別市ができていると聞いている」 お互いが、ののしりあいを始めた。収拾がつかない状態になる。「我々はパートナーの選択をあやまったのかもしれんな。ド=ヴ″リエ」 ド=ヴァリエ将軍もラインハルトに耳うちする。 「やはり、頼りになるのはヨーロッパ人、アメリカ人だけかもしれん」 「ま、そんな事は百も承知だったがね。ド=ヴァリエ将軍」日本人の日序章 第13回(1980年作品)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.13
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TC東京地下道1949■1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命はこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1603de/9/東京地下道1949■第9回戦争孤児達の食料トラック襲撃は、惨殺の場と。米軍戦闘機が飛来攻撃を受け。見守るライリーとロバートは更に狙撃ライフルの照準を。ナイフの鉄は、竜の妹恵に 地下道を通じ救出。東京地下道1949■第9回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画東京地下道1949■第9回上空から飛来した戦闘機ムスタングは、両翼の爆弾を雨を浴びせる。ナパーム弾が地上を燃え上げる。前の太平洋戦争の折と一緒だ。多くの子供たちが空母艦載機の機銃掃射でなくなったりふぐの体にされた。投下しおわり、爆弾のなくなった戦闘機は、機銃弾を空からあびせはじめた。風防からは、この殺戮を楽しむパイロットの顔がみえる。低空飛行でつっこんでくるのだ。ベビーギャングたち(戦争孤児達)の勝利の戦場となるべき場所は、修羅場となり、墓場となった。機銃弾が、無機質な音で土ぼこりをあげ、地面をほりさげる度に、大地に鮮血が流れ、しみこんでいった。 二つの双眼鏡が、ま下の光景をながめている。小高い丘からは、この虐殺がー望のもとにみわたせる。 ロパートは思わず、叫んでいた。「死ね。みんな死ね。お前ら、ジャップ。くず野郎はみんな死んじまえ。お前ら、ガキが皆くたばったら、日本はアメリカの完全な領土になるんだ。なにしろ日本人がいなくなるんだからな」 ほおにガーゼをあてたライリー大尉は、双眼鏡をおろし、傍らのロバート軍曹に言った。「ようし ロバート。もう少し前進だ。それからスコープ付きライフルを出せ、俺たちの楽しみはこれからだ」 彼らは、なんとか、戦闘機から逃れた少年達を今、望遠スコープの照準にとらえ、ねらい撃ちにするつもりなのだ。●「鉄、鉄おきて」 声がした。夢の中から聞えてくるようだ。どうやら、俺はまた死んではいないようだな。鉄はそう思った。うすぼんやりした光が鉄の目をさす。まだまだ、くらくらする。あいかわらずの米軍監獄だ。声は床の下からかすかに聞えてくる。それは竜の妹、恵の声だった。「どうしたんだ。恵か」「しっー、あまり大きな声を出さないで」「だそうにも声はでないさ。あのロパートにえーらい目にあわされた。それよりお前、なぜこんなところにいる」「あなたのことが気になっていたの。あなたが、あの地図を奪ったから、どうせ進藤の店にいくとおもったわ。米軍のジープがあなたを追いかけていくのを見たわ。車のナンバープレートが保安部のものだったから、つかまると息ったわ。きよう、それで保安部の独房の下へ忍びこんできたわけよ」「よく、ここまでこれたな。昔なじみにあえるのはうれしいぜ」「何いってるの。ふざけないで」恵は、ほんとに怒っている。「わかった。よし、はやくここから出してくれ。ロバートかライリーがまた来た日にや、、俺はぶっ殺れかねない」「いい。言うことをよく聞いて。右壁から約一mのところをさぐってみて。何か印があるでしょう。印のある床の上を思い切り踏みつけてごらんなさい」「少し、へこんだぞ」「そう、そこを何とか動かしてみて」 床は、鉄がひっぱると、穴が開いた。人一人くぐれる。すばやく穴中にはいる。もと通りににする。暗闇の中に薄い光がもれている。声があった。「どうやら、また、あえたようね」「恵、一体この穴は」「しつ、この上はずっと米軍保安部よ。気がつかたら、それっきるよ」 小さなろうそくを恵は持っていた。小さな声で、「この通路は、日本軍がトウキョウ市攻防戦の際作った地下壕の一部らしいの。これを伝っていけぱ何とか外に出られるわ。ついてきて。鉄」 恵は先に立ち、ずんずん歩んでいく。鉄はいためつられた体をひきずるように、光についていく。あたりは、ゆっくりと闇がもどっていく。● 泥滓の中で、ベビーギャングの頭、ムサシの意識がもどってきた。同時に体がほてるように暑い。場所の感覚がもどってきた。顔をすこしもちあげる。まだ少し雪まじりの雨が降っていた。異臭がする。あたり1帯が燃えあがり、人間の形をした何かが焼け焦げていた。体が膨らみはぜた。(続く)続く090901改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画
2021.01.13
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新人類戦記 第一章 ベトナム戦争時に開発された究極兵器の話です。その兵器が新人類を生み出す。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7293gj/1/新人類戦記 第一章第1回1978年、偵察衛星が、ベトナム戦争終結時に破棄された究極兵器を発見。アメリカ大統領は指令をだす。それが超人、新人類を生み出す。新人類戦記第一章(1980年作品)第1回(再掲)作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)地球上空270キロから160キロの間を周遊してい る衛星がある。彼女がアメリカの偵察衛星ビックバードだ。彼女は、アメリカ防衛に貴重な情報を続々と写し取り、地上へ送り出している。その塔載カメラの解析能力は想像を絶するものであり、二十五センチ平方のものまで認知しうる。1978年11月、USAワシントン、アメリカ国防省に所属する衛星追尾セン ターの分析士ピック少尉の目に一枚の写真がくぎづけとなったそれはべトナム上空からとられた写真だ。米軍がべトナムから手を引い た今となっては無意味なものと思われたが、ヵンボジアとべトナムの紛争地帯「おうむのくちばし」の拡大写真であった。三日後に「クチニン虐殺事件 」としてベトナム共産党新聞ニ*ンザンに発表される出来事がその写真に写っていた。ピック少尉は連続写真を上司マックグレラン大佐に提示した。マックグレラン大佐は顔色を変え、あわてて国防省本庁へ電話をかけた。さらに二十分後、マククレラン大佐は写真をたずさえ、ボトマック河畔の国防省へ向う。三時間後、ワシントン・ホワィトハウスへ 閣僚が緊急会議で呼びだされた。ただならぬ雰囲気が建物をおおっているようだった。会議室では、写真が壁のスクリーンに拡大されてい た。やかて、一人の男が立ちあがり発言した。「まだ、あれが生き残って、作動しているのか」「そうだ」「君の話では我々アメリカ軍がペトナ ム撤退の際、抹殺破棄されたと聞いているぞ」「あれは、それほど危険なものなのかね、長一が々べて抹殺され たと聞いている」。「そうです。まだ大統領あなたはとの頃政界に打ってでておかれなかったから御存知ないと思いますが、我々アメリカ軍がべトナムで開発研究、実験を行った究極兵器の一種なのです」「あれが究極兵器だって」「そうなのです。しかし手違い が生じました。あれは味方までも殺傷してしまった。実験は失敗したのです」「それでは尋ねるが、あれをそのまま放置しておくとどうなるのかね」「恐らく今の世界の破減へとつながるでしょう。能力性能はとどまることを知らないのです」「確か、前の戦略心理戦研究所のプラックゥッド専士があのプランについては熟知してはずだ」「彼は、ベトナムで戦死しています、残念ながら」 「それに大統領、考慮しなければいけない点が多々あります。最近我国とベトナムは行方不明米兵問題等交渉が進行中なのです。現在ペトナムとカンボジアは戦闘状態にあり、さらに中国とも華僑問題でこじれています。ベトナム軍があの性能に気づき、利用すればカンボジアはベトナムの軍門にくだるでしょう。さらに、中国に対してもあれを使用するかもしれません。中国とベトナムが戦争状態に突入するかもしれません。またべ卜ナムの後にはソ連の影があるのです。」 「つまり、あれがぺ卜ナムに存在することは世界情勢に多大な影響を与えるということだね」「そうです。気づかれないうちに抹殺しなければなりません」「我々が戦争中に利用したペトチム人エーエントを使うという手はどうでしょうか」「危険だ。それにあれを破壊できる人間はそう易々とはいないだろう」「もちろん、我々アメリカ人も表だって行動するわけにはいかん」「しかたがない。またあの男に頼まざるを得まい」大統領がつぶやいた。「あの男ですって?」「そう日本人だ。政界の裏にいる男だ」「こんな重大な問題を、黄色人種に」「大統領、それはあまりに危険では」「この際、あの男なら妥当な方法で処理をしてくれるだろう。他に方法はない」「ところで国防長官ビーム砲の開発状態はどうなっているのかね」大統領がたづねる。「はい、第一号が今週じゅうに打合げが可能になると思います」 「急ぎたまえ、日本人だけ任しておくわけにもいくまい。宇宙からのビーム砲が必要になるかもしれん」「それからCIA長官、君C手先ベトナム人エーゼントチームにも連絡をとりたまえ」「わかりました。大統領」会議は終わり、計画が進み始める。新人類戦記第一章(1980年作品)第1回(再掲)作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)
2021.01.12
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日本人の日 序章■ある財閥が世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/12/日本人の日 第12回アルプス要塞でJVOは会議を開かれようとしていた。日本人の生き残り、花田万頭の事が話題になる。日本人の日序章 第12回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/日本人の日序章 第12回二〇五四年 四月 アルプス要塞 アエロスペシャル・ヘリコプターはアルプスの山並みをなめて飛行している。チューリッヒ空港からの客だった。ヘリのサイドにはラドクリフグループのマークがすり込まれている。 白髪というよりも銀髪と呼んだ方がいいだろう、ド=ヴァリエはヘリから鋭い眼で方々を観察している。 やがて、ヘリはベルデ山上にホバリングし、山腹に穴が開き、その穴にヘリは飲み込まれた。 ド=ヴァリエはアルプス要塞の専用ヘリポートに立たずんでいた。彼は今、ベルデ山の真中に立っているのだ。 情報将校が、ミニ=ヴィーグルでド=ヴァリエを迎えに来た。その間、ド=ヴァリエはこのヘリポートの内部構造をしっかりと観察している。 ド=ヴァリエはサングラスをはずし、ブレザーの胸ポケットに無造作につっこんだ。 短かく刈り上げられた銀髪や、そのきびきびした体の動きは60歳という年齢を感じさせないものだった。眼は猛禽類を思わせる。 「ド=ヴァリエ将軍、ラインハルト議長がスペシャルルームでお待ちです」担当情報将校が言った。 「ごくろう。頼む」 ド=ヴァリエはその少尉のアルプス要塞についての講釈を耳にしながら、自分の形影から作りあげられたこの要塞のできあがりぐあいを細かくチェックしていた。 彼は、第二次大戦中、ナチによって、造り上げられていたこの要塞を発見し、新たなテクノロジーを持って地球最強の砦を作りあげようとしたのだった。 もちろんこの要塞の構築にはラドクリフ企業グループの全面的なバックアップがあり。ラインハルト議長自らが命令を下していた。 ミニ=ヴィーグルは特別室の前で止まり、若い将校はド=ヴァリエ将軍を降ろす。 「この部屋です。ド=ヴァリエ将軍」 「ありがとう。君のアルプス要塞の説明は簡にして要だった」 「おほめにあずかって、光栄です。将軍」 自動ドアが開き。広さ数100㎡の空間があった。その真中に、大きなオーク材の机があり、ラインハルトと腹心になりつつあるINSファーガソンが居た。ファーガソンはいつもながら顔色が悪い。 「やあ、ド=ヴァリエ将軍、よく来てくれた。久しぶりだ」 ラインハルトがイタリア製のエルゴデザインのチェアから立ちあがり、握手を求めた。 強く握りかえしてから、ド=ヴァリエは尋ねた。 「なにか、日本人共から不敵な挑戦がつきつけられたと聞いたが」 「そうなんだ、ド=ヴァリエ将軍、あいつらは、時折、我々の心を冷え冷えとさせる。やつらは我々白色人種の理解を越えた行動をおこす。やはり、やつら日本人は、この世界から追放すべきなんだ」 「私も同感だよ、ラインハルト。じゃ映像を見せてくれるかね」 ファーガソンがモニターのスイッチを入れる。 モニターに例の花田万頭の顔が映った。 しばらく、何度もこのテープを見ていたド=ヴァリエ将軍はライン(ルトの方を向いた。「ラインハルト。この映像の彼は確かに生きている人間のものかね」 「というと、花田の映像がCGコンピューターグラフィックスで、できているとでもいうのかね」 ラインハルトはド=ヴァリエの意外な質問にとまどっている。ド=ヴ″リエはきつい緑色の眼に疑いの色を隠さず尋ねた。 「実は、この花田万頭という男、情報戦の分野では、かなり知られた男だった」 考え深げに言う。 「だったというと」 ファーガソンが疑問を投げかける。 「花田は確か、二〇四〇年のスリナム油田事件で爆死したはずなんだ」 ド=ヴァリエはあごをなでた。 「爆死した。じゃ映像に映っている男は誰なんだ」 「わがらん。とにかく、花田万頭の事は世界のどこのデータベースにも登録されていないだろう。彼は日本政府情報省のエースだった男だ」 「でスリナム油田事件とは」 「石油コンツェルンのセブンシスターズと日本の石油会社が、油田の占有権をめぐって武力抗争をおこした例の事件だよ」 「確か、あの事件は事故として報道されたはずですが」 ファーガソンが口をはさんだ。 「確かに報道はそうなっていたが。この時期から、日本政府も秘密裡にスペシャルフォース(SS)を訓練していたはずだ」 「というと、花田万頭のバ。クには」 「そうだ。旧日本政府のバックアップと、ジャップのスペシャル=フォースの生き残りが関与していると考えていいだろう」 「わかった。裏の組織を使って、花田の資料を収集せねばならんな」 「そうすることは最善の策だろう。どんな組織、どんな個人でもウィークポイント、アキレスの泣き所があるはずだ。それを押さえる事。特にジャップのSSに関しては特殊戦のプロ集団ですし、ジャップのハイテクノロジー技術で武装されているはずだから」 その時、机の上の電話がなった。 電話をとったファーガソンが言った。 「皆さんがお集まりになったようです」 「すまんが、将軍、会議に出席してくれんか。本日は、ジャップ掃討作戦の各地方指揮官達が集まっているんだ」 「わかった。対日本人作戦の現況報告という奴だね」 「その通りだ。君にとってはいささか退屈かもしれんが」 「いやいや、そんな事はない。どんな小さな情報でも聞いておくにこした事はない」 「それじゃ、動こう」 ラインハルトは机のボタンを押した。 スペシャル=ルーム自体がエレベーターになっていて、地下へ動いていく。地下数百mに会議室が設けられていて、JVO(日本壊滅組織)の構成メンバーが集まっている。日本人の日序章 第12回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.09
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TC東京地下道1949■1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命はこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1603de/8/東京地下道1949■第8回アメリカ保安部戦争孤児ハンター部隊、ロパート軍曹に捕まり拷問を受けたナイフの鉄は、襲撃計画を思わずつぶやく。次の日、戦争孤児達の食料トラック襲撃は成功するかに見えたが。東京地下道1949■第8回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画クモと聞いて、口もきけないほどふるえている鉄を、ブッチャー(屠殺人)ロバートは片手でつまみあげ、 下を歩み、新たなドアの前に立った。「それじゃ、しばしのお別れだ。テツ。寂しいがな。何か話すつもりになったら、ドアを必死にたたくんだな」 反動をつけ、鉄をほうりこみ、ドアをしめた。まつ暗闇だ。投げ込まれた時、鉄の体の下で何かぐしゃりと、つぶれ、ねばりついた。くもだ。それもクモの大群の上だ。体の上にクモがはいががろうとする。顔上にも、手の甲にもクモが続々とはいあがってくる。「くうう」鉄は腰がぬけそうになる。もうだまだ。体が、心が、、ドアの方へ必死ではいよっていく。その間にもズボンやシャツの中ヘ、クモの大群がはいってくるのが、わかる。体じゆう、タモがはいまわる。「ヴわー、やめてぐれ。出してくれ。出してく、」 力の限り、 鉄はドアをたたく。しばらくして、ドアが開けられた時、もう鉄は気を失っている。水をかけられ。「竜のグループは、明日二時、有栖川宮公園、B地点で食糧運搬トラックを襲う。お願いだから、そのクモを、、」 そこまでしゃべり、鉄は慙愧の念にかられながら、意識をうしなう。「隠れ家より、おもしろいことを言ったな。食糧トラックか。ちようどいい。やつら皆殺じだ。よし、こいつを独房にほおりこんでおけ」 ロパートは、近くの衛兵にそうどなり、いきようようとライリー大尉の部屋へ向う。いま得たばかりの情報を持ち、さあジャップをどう始末してやろうと、意気揚々と廊下を歩き始めた。●翌日は寒い日だった。昼頃からは天候がくずれ始め、雪まじりの雨が降る。舗装がまだ完全ではない、トウキョウの道は、泥濘の道となる。 M8装甲車が三台、食糧運搬トラックの先導を努めている。後には12台の食料トラックが続く。有栖川宮公園、B地点では、ムサシのグループの数人、がーmくらいの金属棒状のものを、にぎりしめていた。その他の者も、各々略奪したらしいアメリカ製の武器を手に手に持ち、待機している。今、食糧トラックが通過しつつある道の両側に、息をひそめた数百名のベビー・ギャングが身を隠している。 先導のM8装甲車が爆発した。銃座の機銃手も反応できない。あとかたもなく吹きとぶ。金属の土管状のものから発射された弾丸が、恐るべき破壊力をしめしたのだ。 米軍は応戦の姿勢をただちにとった。護衛兵が散開し、トラックからも、機銃が掃射される。 ムサジは自分達のみつけた砲の破壊力の大きさに呆然自失していた。 ムサシは知らなかったが、この砲は、旧日本車が、戦争末期限開発していた簡易無反動砲だった。本土決戦のため、昭和20年に試作されたもので、アメリカ軍のバズーカ砲に相当すると考えていいだろう。本土決戦の際はすでに輸送網が寸断されていたため、実戦には使用されなかった。ムサシ達ぽこれをトウキョウ市の軍需工場に放棄されていた軍用列車の中で発見したのだ。 ベビー・ギャングは、トラックの運転席を一つ二つねらいうちにしていく。やがて無反動砲のために、米軍は壊滅し、兵は逃げさったようだ。ムサシ達は、用心深く、運搬車に近づいていく。むろん、竜のグループもその中に混じっている。 食糧袋を焼けないうちにひきずり出さねばならない。多くの浮浪児たちが、獲物にむらがるアリのように袋を奪っていた。 一入の少年が、袋を持ちあげようとして、下に落とした時、パニックが始まった。 袋の中は砂だった。 ムサシはすぺての袋を調べるように命じた。中身はすべて砂や石だ。「罠だ。皆すぐに逃げるんだ。ぐずぐずする」彼らは獲物をほうりだし、我先にと逃はじめた。 遅かった。爆音がムサシたちの耳にはいってくる。米軍の戦闘機だった。続く20191007改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画
2021.01.09
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日本人の日 序章■ある財閥が世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/11/日本人の日 第11回アルプス要塞内JVO(日本壊滅組織)本部のモニターに花田万頭、亡命日本人G「サムライノクニ」のリーダーの映像が、JVOに挑戦をする日本人の日序章 第11回作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/二〇五四年 四月 アルプス要塞内JVO(日本壊滅組織)本部 JVO本部の中央指令室モニターに異常が発生していた。この本部内にある幾多のCRTは各国で行なわれているジャップ掃討作戦の模様を映しだしていた。 「どうしたんだ。回線がどうにかなったんじゃないか」 モニターオペレーターが叫んでいた。 「強力な電波が割り込んできています。モニターにその電波の情報が映し出されます」 JVOの情報モニターすべてに、その男の顔が映った。 その顔は、メガネをかけ、線をひいたような眼。低い上を向いた鼻。おまけにデ。歯。つまりは、よく外国漫画に登場する日本人の顔そのものだった。各所に失笑がおこる。 「何者なんだ。こいつは。気のふれた日本人か」 失笑のあとには、ブーイングがあがっていた。その映像がしゃべり始めた。 「JVOの諸君。初めてお目にかかる。覚えておいてもらおう。私の名前は花田万頭まんとう。亡命日本人グループ「サムライノクニ」のリーダーだ」 モニター・オペレーターの一人がモニターに映る花田万頭にむかって叫んでいた。 「花田。いきがるのはいいが、残念ながら、君達の国はもう消える運命にある」 モニターの中の花田が答える。声が届いているのだ。 「わかっている。私はそれを防ぐためにいる。JVOの諸君、宣言しておこう。我々、日本人はけっして滅びはしない。我々は君達に対してカウンターアタックをかける。それがどんな方法になるか楽しみにしていたまえ」 映像は突然フェイドアウトした。JVO本部は、少しの間、あっけにとられて、静まりかえっていたが、やがて、蜂の巣をつついた様に大騒ぎとなる。「何なんだ、あいつは」「なぜ、日本人のグループの映像が我々の情報ラインに入り込んだのだ。原因を調べろ」日本人の日序章 第11回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.08
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TC東京地下道1949■1949年日本トウキョウ。 太平洋戦争の日本敗戦により、日本はアメリカ軍とソビエト軍に、分割占領。生き残った少年少女はどう生きるのか。それからの過酷なる日本の運命はこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1603de/7/東京地下道1949■第7回米軍保安部、戦争孤児ハンター部隊、ライリー大尉を傷つけたナイフの鉄だが、ロパート軍曹に捕まり監獄に。拷問を受けて、戦争孤児グループの竜たちの居所を探られる。東京地下道1949■第7回(飛鳥京香・山田企画事務所・1978年作品)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画http://www.yamada-kikaku.com/「鉄,逃げられないぞ。出て来い!ナイフをまず投げ出すんだ」日本語で叫ぶ 鉄の隠れている木材置場にライトが照らされた。鉄はそのライトで目がくらむ。おまけに、相手は鉄の名前を知っている。ふるえが鉄の体を襲う。アメ公だ。どうやら進藤の店からつけてきたようだ。進藤のおっさん、俺のことばらしやがったな。と鉄は思う。「わかったよ。まだ殺らされたくない。いまでていくから、撃たないでくれよ」「ようし、ゆっくりとだぞ。ナイフを先に投げろ」 鉄は、あきらめた様子でナイフを二丁、遠くの地面へ投げだす。男が近づいてきた。「ようし、いい子だ。おとなしくしな」 その長身のアメリカ入が目前に来た時、鉄は服のエリから、三丁目の小型ナイフをひき出し、まうえから切りつけた。 ライリー大尉はとっさに身を投げだす。がナイフはわずかにほほをかする。さらに鉄は顔をねらい体ごと、突きこむ。ライリーは銃身でそれを防いだ。 鉄は、急激なショックを後頭部に受け、前にのめった。「大尉、あぶなかったですな。あなたともあろう方が」 地面にのびている鉄の上に、大男のロバート軍曹のシルエットがかぶる。「このガキ、3つめのナイフを、服のエリに隠していやがったんだ。このしかえしはどうせたっぷり’としてやる」「それじゃ、こいつを拷問にかけて、竜たちの居所をさぐるわけですな。楽しみです」「そういうことだ。やり方はお前にまかせる」 ライリーは、ほほからしたたる血をしきりにぬぐっている。「くそ、ジャップめ、皆殺しだ」ロバートは、片手で鉄の体を軽々と持ち上げ、ジープの後部座席へほうりこんだ。鉄は椅子にしばりつけられている。格子窓から月光が差しこんでいる。寒々とした広い部屋だ。わけのわからない道具が所せましと並べられている。 平手打ちを受け、鉄が目を開けた時、目の前に、大男のにやにや笑いがあった。「鉄、竜たちは、いまどこにいるんだ。隠れ家をいうんだ」「知らないな。俺はもう竜のグループと手を切ったんだ。たとえ知っていてもアメ公なんかに誰が言うもんか」 強烈な打撃が鉄の腹に加えられた。椅子ごと鉄はとびあがり、壁に激しくぶつかった。水をかけられ、息をふき帰す。イスは形をとどめていない。「おい、鉄、さっきか前がナイフで切りつけた相手がだれか知っているか」鉄,はかたぐなにだまっている。「ハンターライリーさ」 鉄は驚いた。それじゃこの前にいるコヤツのは。「そうさ、俺が、有名なブッチャー(屠殺人)ロバートさ」同時に軍用ブーツが,顔にのしかかってきた。鼻血が噴出し。歯がメキメキと音をたてて折れた。「いいか、よく聞けよ。俺の上司の、ライリー大尉は非常のお怒りだ。何せお前にファニー・フェイスを傷つけられたからな。むろん、プレイドもな。だから俺はお前をじわじわとなぷり殺すことを許されている」ブッチャー(屠殺人)ロバートは、血まみれミンチ肉になっている鉄の顔をゆくりと見直す。相手の恐怖をゆっくり呼び起こし、犠牲者のその恐怖の有様を楽しもうとしている。「お前が何もしゃべらないなら、手の指から一本ずつ切り離していくぞ」そこでロパートは言葉を切る。そばの机の書類に目を落とした。「そのつもりだったが、俺は慈悲深いぜ。感謝しな」「もっと、いい、お前にとって好ましいことを思いついた。進藤から耳よりの話を聞いたのだ。ごくんと、鉄は血まみれののどを鳴らす。「お前はクモが大嫌い、、、だそうだな。本当か」鉄の心臓が波うった。この世界で何も俺は恐れない。がクモだけは。「そうか。どうやら、まだいうつもりがないらしな。それに進藤の話も確かめなければならんな」にやりと、ブッチャー(屠殺人)ロバートは、血まみれの鉄を覗き込んだ。(続く)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 「マンガ家になる塾」 漫画の描き方manga_training動画http://www.yamada-kikaku.com/
2021.01.08
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