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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/28/腐敗惑星のアリス第28回寂寥王の体が三つに分離する。 寂寥王と一角獣にされていたレムリア、それに世界子であるトリニティ。 腐敗惑星のアリス第28回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009ーyoutube 独立装甲兵団の兵士は、寂寥王によって血祭りに上げられていた。16面体のやりを寂寥王が利用したのだ。 16面体が意識を取り戻してきた。16面体と寂寥王は戦おうとする。 「もう、おやめ下さい。寂寥王よ。いさぎよく、あなたの間違いを認めて下さい」 ゴーストトレインが後にいた。中にはチャクラの中枢頭脳がのっている。 「おお、お前たちが、お前たちも手伝ってくれ、はやく」が、ゴーストトレインとチャクラは、その命令には従わない。 「寂寥王よ、お気づき下さい。戦闘16面体が何かを……」 「何だというのだ」 「彼らはあなたの良心じゃ」 「あなたが古代に構成した機械良心です」 「何。何を世迷い事を言っているのだ。二人とも」 「覚えておられないのなら、お見せしましょう。しかたがない」ゴーストトレインの眼から、映像が上空に写しだされていた。チャクラの中枢頭脳が覚えている古代の記憶だ。寂寥王と16面体はその映像に見いる。 「ああっ」寂寥王は叫び、泣き出していた。16面体はただただ見とれている。 突然、寂寥王の体が激動した。 寂寥王の体が三つに分離する。寂寥王と一角獣にされていたレムリア、それに世界子であるトリニティ。 トリニティは三身一体だった。いままでのレムリアの体、一角獣は霊体であった。ちょうど一角獣レムリアが駆け込んでくる。二つの体が一体化する。 「私は、私は一体今まで何をしていたのだ……」寂寥王の顔から血の気がひいていた。 「寂寥王よ、ワシラは、この姿に形を変わり、あなたの分身がかえ って来られ、この星を元に戻していただけることを長い間まってお りましたのじゃ」 「私のおかげでこの世界が腐敗したのだな」 「また、お前を一角獣に変えたのも私だというわけか」レムリアに向かって言った。 「なあんだ。ユニって、あたしのお母さんだったのか。ああつまらない」 「トリニティ、あなたこそ何を言っているの。あなたは世界子よ。もっとそれらしく勉強しなさい」 「ああ、また、勉強か」 「寂寥王よ、ワシラが、過去に一つの共同体の船であったことを思い起こしてくだされ。機械城が船のメインボディであり、ワシ、チャクラが、他の我々が、一体何であったかを。そうすれば、我々が何を目的としていたかお解りになるはずじゃ。この船を中心コアとしてこの星を作られた。ワシラはあなたから、切り捨てられた手足じゃ。ただ、レムリアさまは、ワシ、チャクラに子供を預かるようにいわれましたのじゃ。それがトリニティさまじゃ」 チャクラが言う。 「そして、16面体は、あなたが、この腐敗惑星を作られたときに破棄された機械良心体です。 機械にあなたの良心を移植し、埋め込んでおかれたのです。ただ、16面体はその良心のゆえに、あなたの行動に我慢できなかったのです。 この腐敗惑星の残酷さゆえに。それに機械砂によってこの16面体の意識がおかしくなりました。切り離されたがゆえ、あなたを憎むようになったのです。彼らはあなたを憎み、トリニティのコピーである、アリスまで作ってしまいました。この星を改造しようとしてね」 がっては船の付属生体宇宙艇であったゴーストトレインが、続けて言った。 「そうだ。残念ながら、そいつらが教えてしまったが、その最初からの歴史を知り、私は監視機構を作り上げたのだ」ラフラタであったものが言った。 「寂寥王よ、お目覚めください。あなたは1人ではない。我々という味方がいるのです」16面体が言った「寂寥王よ、我々らも、目覚めました。どうか、我々を臣下として、お許しください。この我々の機械城を、この腐肉どもとの戦いにお使いください」 「ワシの水羊宮とこの機械城があれば、鬼に金棒じゃ」 「オット、わたしも忘れちゃ困りますよ」ゴーストトレインが言った。 「私もいるわ」 一角獣の姿から元の姿に戻ったレムリアが言った。「それにあたしもね」トリニティもこわごわ言う。 「我々のファミリーがあれば チャクラが言う。何を恐れることがありましょうや」 「皆許せ。私は1人ではないのだな。許してくれ。反省する」寂寥王は皆の前にひざまずいた。そして、腐肉のかたまりにたいしていった。 「生き物だちよ、許してください。私がすべて悪いのだ」 「寂寥王よ、何を言われる」(続く)1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ー●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009ーyoutube#腐敗惑星のアリス
2021.09.29
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/27/腐敗惑星のアリス第27回一角獣の体となったレムリアをフライトデッキへ。ラフラタが作り上げた腐肉の巨人が、機械城まで達していた。 腐敗惑星のアリス第27回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画manga動画 一角獣の体となったレムリアを、腐敗惑星に生息する風民フーミンが上空へ舞いあがらせた。「僕は空を飛んでいる」 レムリアには生まれて初めての経験だった。血が騒ぐ。意識がはっきりとしてくる。 風民(フーミンは落下してくるフライトデッキの側まで、レムリアを運んだ。 「さあ、ジャンプしろ」 レムリアは落下する監視衛星フライングデッキに飛び移った。コントロールルームに向かう。 「これは、これは、新手のおでましか。今度は一角獣というわけか。風民(フーミンが運んだか」血まみれのラフラタが、操作卓に捕まりながら言った。 装甲兵のラム中尉が胸をやかれて倒れている。 「どんなにあがいても無駄だ。お前たちこの星の生物は、すべて消滅する。私と一緒にな」 「あなたは一体、何者なの」レムリアは急に女言葉になっている。 「君たちを滅ぼしにきた男さ」「それじゃ、あなたは、ダークサイドの……」 「そうだ。一角獣、いや、「寂寥王の妻レムリア」と呼ばせてもらおうか。お前も、寂寥王も、「世界子」である「お前の娘トリニテイ」も殺してやる」 「世界子ですって、まさか、トリニテイが、私の娘?」「今頃、気づいたのか。まあいい、どうせ冥土のみやげだ」ラフラタが銃を向けた。 一瞬早く、レムリアは、ダークサイドの「ラフラタ」を一角獣の角でついていた。 「俺を殺しても、中性子爆弾は……」ラフラタの体がデッキの床を真紅に染めていた。 「どこ、どこにあるの、中性子爆弾は」 「ここだ」風民が導いてくれた。 一角獣レムリアは、中性子爆弾の信管をみよるみまねで、かみちぎったが、レムリアの力ではフライトデッキの落下は停止できない。 「だめよ、このフライトデッキのコックピットのコンピュータはもう用をなしていない。助けて、回収子ゲノン、風民」 さあ、我々風民フーミンの力をみせる時だ。そうだ、我々もこの星で長い間生きてきたのだから。 「腐敗した肉を集めろ。我々風民フーミンの力によってな」 竜巻きがわきあがっていた。いままで、この星には存在しなかった程の大きさだ。その竜巻がフライトデッキごとを包み混む。ある地点へ運ぶ。 フライトデッキの落下地点に腐敗した肉の山ができあがっていた。 フライトデッ牛の落下はそれで勢いをそがれる。ゴムのようにフライトデッキにまとわりつく。フライトデッキは爆発しなかった。一角獣はフライトデッキから飛び出す。再び機械城に向かい全速力で走る。 「腐肉たちよ。よく聞け。お前たちは戦う相手を間違えている。風よ、お前たちも、よく聞け」 体がバラバラになったはずのラフラタが叫んでいる。どこかにその意識が残っている。 「お前たちが、腐肉になったのは誰のせいだ。誰のせいでもない。ここに出現している寂寥王のおかげだ。お前たちは皆の力をもってこの寂寥王を倒せ。私はこのフライトデッキで、この寂寥王を倒そうとしたが、私のもくろみは一角獣であり、寂寥王の妻である「レムリア」にはばまれたのだ。寂寥王を倒せ」 今は肉体の存在したいラフラタは、意識体となり、腐肉たちの意識にイメージを送り込む。 腐肉という腐肉が連なり、巨大な巨人獣となった。地表が、もはや、地表ではなく、この巨人獣の体となり、集まり始める。 ■「いけない、寂寥王よ、我々と一体化するのじゃ」ゴーストトレインとチャクラが叫んでいた。 腐肉の巨人が、機械城まで達していた。 「我々とこの腐肉の巨人との戦いなのじゃ」チャクラが大声で叫んだ。 (続く)1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ #腐敗惑星のアリス
2021.09.27
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源義経黄金伝説2021年版まとめて見れるようにしました。源義経黄金伝説2021年版https://maho.jp/my/works/15591670281202587496https://maho.jp/my/works/15591670281202587496源義経黄金伝説2021年版■一二世紀日本の三都市(京都、鎌倉、平泉)の物語。平家が滅亡し鎌倉幕府成立、奈良東大寺大仏再建の黄金を求め西行が東北平泉へ。源義経は平泉にて鎌倉を攻めようと
2021.09.27
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腐敗惑星のアリス第25回黄金のリンゴは、トリニティの体に。姿が膨張、急に古代世界の破壊者、寂寥王に変化。地下羊宮チャクラにも変化が。AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/25/腐敗惑星のアリス第25回黄金のリンゴは、トリニティの体に。姿が膨張、急に古代世界の破壊者、寂寥王に変化。地下羊宮チャクラにも変化が。 腐敗惑星のアリス第25回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●http://www.yamada-kikaku.com/yamadakikaku2009ーyoutube 「くそ、どういう、武器をつかったんだ、隊長トポール大佐を殺していまい、、」ミラー伍長が怒りに任せ、トリニティの体を荒々しくつかむ。 そして、リンゴに手をのばす。が、一瞬早く、リンゴは、トリニティの体に流れ込む。 「教えてやろう」トリニティの姿が、膨張し、急に寂寥王に変化する。 「うわっこいつは…」ミラー伍長の頭が、装甲服ごとつかみあげられていた。 「ミラーとやら、死の一瞬、見たであろう。過去宇宙のすべてをな。私が創造者だ。そしてまた古代世界の破壊者である」 寂寥王の姿をしたトリニティは、ミラーの首をつかみ上げ、死の恐怖を宿したミラーの眼に向かい言った。 残った装甲兵が寂寥王にむかつていく。 が、寂寥王はころがっている戦闘16面体のヤリを、自分であやつる。 全員、装甲服ごと串刺しにされた。装甲兵死んだものから、体の腐敗が、急に始まる。どろりと、装甲服の中から、腐敗した死体の肉片が、ゆっくりと流れ出る。 ■「ぐわっ、トポール大佐も、ミラーもやられた。全滅だ」地下羊宮チャクラを占領していた独立装甲兵団の1人が、隊員の自己映像モニターを見て、叫んだ。 「くそっ、地下羊宮チャクラを破壊しろ」「やめてくれ、ワシを破壊しても、いまさら何の役にもたたないぞ」 装甲兵は、地下羊宮全体に電磁砲をぶっぱなそうとする。 もう一人が止める。そして言った。 「待て、作戦は失敗だ。我々だけでも脱出しょう。すぐ、監視衛星フライトデッキのラム中尉に連絡しよう」「ラム中尉、今回の作戦は失敗の模様。機械城とは連絡が途絶えました」 「禁断の実はあったのか」ラム中尉は冷たく言い放つ。ラム中尉にとって、大事なのは禁断の実だった。「ありました、が、トポール大佐はそれに食われました」 「何、食われただと、お前たち、神経は大丈夫か」「本当です。ミラー伍長もやられました。恐らく、攻撃隊の全員10名が死亡したと考えられます」 しばらく言葉が途切れた。ラム中尉は考えている。 「君たちで、そこを確保し、禁断の実を手に入れる可能性は」「ゼロです。唯一の利点は、地下羊宮チャクラをまだ我々が押さえている点です」 「早晩、ここ地下羊宮を攻撃に来るでしょう」「よし、そこを確保しろ、私は、ラフラタ中尉を、連れてそこに降下する」ラム中尉はあくまでも強気だった。「ラム中尉、この作戦はもう中止したほうが」「いや、考えてみろ。まだ、我々には切り札がある。地下羊宮チャクラから情報を聞き出せ」 突然、ラム中尉からの通信が途絶えた。 「おい、大丈夫か」「しかたがない、攻撃船タイコンデロガは、監視衛星フライトデッキに残ったままだ」 「すくなくとも、ラム中尉がここに降りてくるのを待とう。それから判断しょう」「というと」「ラム中尉が説得に応じない場合、ラム中尉を殺して、我々だけでも脱出しょう」「早く、この気持ちの悪い腐敗惑星から脱出しょう」 「まてまて、お前たち、逃げ出す方法は、あるのだ」地下羊宮チャクラが横から口をだした。「そうだ。地下羊宮チャクラから情報をきこう」 「それはだな……」 チャクラの地下壁面を、突きやぶる何物かが、あった。機械片で、側にいた装甲兵がなぎ倒される。 「助けにきたよ、チャクラ、恩を売ってあげるわ」 出現したのは、15メートルのゴーストトレインだった。地下羊宮チャクラの機械壁を突き抜けたおかげで、ゴーストトレインの体は、傷だらけだった。 「ゴーストトレインよ。どうやら、昔のように、合体すべき時かもしれんのを」チャクラが言った。「チヤクラ、あなたの地下羊宮各所に分散している液体神経中枢を早く集めるんだよ」「なぜじゃ」 「きまってるでしょう。あなたを連れてここから逃げるのよ」「逃げるだと。敵に後ろをみせるのか」 「いきがるんじゃないよ。年寄りの冷や水。こやつらは電磁砲をもっているからね。早くしないと、あなたの電源である水羊宮も破壊されてしまうよ。こやつらは、あなたの脳がこの水羊宮だと知っているわ。早く早く、水脳子を収斂して。流動脳粒子を凝縮するのよ」 「それなら、ゴーストトレイン、装甲兵から電磁砲を奪うのだ」「なぜなの」 「お前の体では、機械城に行けまいて、この電磁砲を利用して、機械城に入りトリニテイを助けるのだ」(続く)1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ー●http://www.yamada-kikaku.com/yamadakikaku2009ーyoutube #腐敗惑星のアリス
2021.09.26
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YK夢王たちの饗宴--(ドリームドラッグ・ウオーの跡)夢世界の入り組んだ異世界、最高の夢王は、だれなのか? なぜ、この夢世界はできたのか?ドリームドラッグ・ウオーとは?この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7285dc/3/ 夢王たちの饗宴■第3回よく降りてこられました、ジェイ。 やっとあなたは下の世界へ辿りつかれたのです。頭がなく円筒形の胴体から声が流れてきた。 夢王たちの饗宴ードラッグ戦争の痕でー■第3回 ●作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ 第3回キング・オブ・ドリーム-あるいは創造者の夢■■降下世界(多元夢世界のひとつ)■ 踊り場の様なのだが、それがとてつもなく広く続いているのだ。 もう、下へ降りるバーがなかった。 彼は、降りてきた方を見上げてみた。バーや踊り場が、じゃまになって上の「胎室」を隠してしまっている。「胎室」は、この世界の住人が生れ落ちた場所のようだ。 彼は横にずっと移動する。仲間の死体が数多くころがっている。 何も存在するはずのない大空間に、巨大なモニターが出現し、創造主の命令を表示する。 コード111 下ノ世界二到着シタ個体ョリ、チューターヲ、用イ、教育ヲ開始セヨ″ 「ジェイ」 彼を呼ぶ声がする。彼は今まで話をしたことがないので、単に音に反応したといった方がいいだろう。 ジェイは振り返った。そこにはジェイが今まで見たことのない、ジェイ達の体とは、まったく異なった姿形を持つ生物がいた。 そいつがジェイに話しかけているのだ。ジェイは思わす、後ずさる。 それにかまわず、銀色の三本足の、そいつは近づいてくる。 「よく降りてこられました、ジェイ。やっとあなたは下の世界へ辿りつかれたのです」 そいつには頭がなく円筒形の胴体郎から声が流れてくる。 「お前は何だ」 「これは失礼しました。私はチューター。あなたにチシキを与えるものです。以後お見知りおき下さい」 「そのチューターが、俺に何用があるというのだ」 ジェイは自分自身が、言語を発している事にびっくりしていた。自ら出す音が、体の中にも響いている。 「本当の事を知ってほしいのです。あなたがおられるこの世界はタワーシップと呼ばれるものなのです」 「タワーシップ?」 ジェイは、わけのわからない事をしゃべるこの物体から逃れようとした。横に早く移動するのは初めての経験で苦痛だった。「危ない」 後ろから追ってくるそいつが叫んだ。 (続く)2016改訂●キング・オブ・ドリーム-あるいは創造者の夢■作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/#夢王たちの饗宴--(ドリームドラッグ・ウオーの痕)
2021.09.25
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/23/腐敗惑星のアリス第23回 宇宙の傭兵部隊が、腐敗惑星の地下羊宮に攻め入る。チャクラに禁断の実はどこにあると尋ねる。 腐敗惑星のアリス第23回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/yamadakikaku2009ーyoutube ■腐敗惑星の地下羊宮に 突如、側壁が切り開かれて、武装した兵士が、中へなだれ込んできた。 来るべきものが来た。そう地下羊宮チャクラの擬似人格チャクラは思った。 モニターが自動的に立ち上がり、チャクラの映像が出た。「お前たち、手荒い事はやめてくれ。わしはチャクラといい、地下羊全体の疑似映像だ。こんな荒事には、なれてはおらんのだ」 中にいた指揮官らしい男が、チャクラに対して言った。 「それじゃ教えてくれるか、禁断の実はどこにある」「何だと、禁断の実だと。ふつ、お前たちは禁断の実を宝だと思っているのだろうな」 「宝ではないというのか」 「あれは、ある人が持てば宝となるが、他の人間が持ったら毒となるだけじゃ。それも恐ろしい毒となるぞ」「武器だというのか、禁断の実が」 「そうではないのじゃ」 「いいか、チャクラ、答えてもらわねば、お前のメイン電源をさがしだして切る」チャクラはだまった。 「お前の電源は、この隣にある水羊宮である海だとわかっている。それを破壊する。そのために我々は重装備で来ているからな」チャクラの返事がない 「我々のいう事を聞けないならば、よし、お前の頭脳から無理やりにでも読みとってやる」 「チヤクラ、だまっていても、我々には解っている。世界子トリニティは機械城の中にいるのだな」 後から来たミラー伍長が言う。 「我々がその機械城を占領する。それでお前が育てたトリニティから禁断の実を取り上げる」 「が、お前たち、お前たちがその禁断の実をてにしたところでどうにもなるまいよ。それに、なかなかに機械城は難攻不落だよ」 ミラー伍長がフット笑った。 「はい?、では、すべてを理解するあなたに、機械城の弱点を教えていただきましょうか、チャクラさん。いかがですか」 (続く)20210924改訂1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/yamadakikaku2009ーyoutube #腐敗惑星のアリス
2021.09.24
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魔法のiらんどさんサイトにアップした小説作品です。小説工房(山田小説)作者独白山田企画事務所・山田です飛鳥京香PNの小説作品ですが魔法のiらんどさんのサイト、当時は経営母体が今とは異なる時期に大体10年以上前なんですが魔法のiらんどさんサイトに小説作品としてアップしております。ただし、小説ブログなどでは、10年間以上にわたり、掲載時に少しずつ改善していってます。それゆえ、現在ブログ(2021年版)にアップしてる小説(タイトルも含めて)とは微妙に異なります。ブログ記事の中で描いてるのが最新版です。過去の作品は少し結末や話の内容が違っております。しかしながらまとまった形の作品掲載です。よろしければご覧ください。よろしくお願いします。ーーーーーーーーー1.■キング・オブ・ドリーム-創造者の夢■多元宇宙世界の中で真実を求める、夢世界創造者ジェイ・ポラードの伝説https://maho.jp/works/167439635677634393662,■宇宙(そら)から還りし王■ネイサンは宇宙から帰還、宇宙省の執拗な捜索にもかかわらず逃走。宇宙を経験したネイサンの小説は言語によるドラッグだったhttps://maho.jp/works/167439635677642718203,■封印惑星■再生されようとする星、地球。こではは監視者、一角獣「新機類」は、生物の生成できない鉄の星、「封印惑星」を見張る任務が。しかし、、https://maho.jp/works/167439635677634393614。■「ロード・ランナー」■「死体配達人」が家を訪れ、宇宙戦で死亡したヘルムはサイボーグとして再生。公社との契約条項で「ロード・ランナー」誕生。地球から月への長いロードランナーが走る。https://maho.jp/works/167439635677634393655,■最後の地球人ウオーター・ナイツ■最後の地球人タンツ宇宙連邦軍大佐は、ウァルハラ号で恒星間飛行中、新生命体、「聖なる水」によって生まれ変わり、地球を聖なる水で満たそうとした。https://maho.jp/my/works/16743963567763439363今回、以上です。続きます。#地球#惑星#ロードランナー#創造者#宇宙#小説AD
2021.09.23
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/22/腐敗惑星のアリス第22回腐敗惑星の「監視衛星フライトデッキ」は、連符軍独立装甲兵団に占領された。指揮官のトポール大佐は腐敗惑星に降下を命令する。 腐敗惑星のアリス第22回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/yamadakikaku2009ーyoutube ■「俺はお前の顔をしっている」独立装甲兵団に占領された宇宙連邦軍・監視機構の船長は言った。 腐敗惑星の監視衛星に行く途上で、船が彼らの艦「タイコンデガ」に拉致されていた。 宇宙連邦軍第2348軍区派遣団の船指令室も独立装甲兵団で一杯だ。「それは光栄だね。私も有名になったものだ」トポール大佐は言う。 「トポール大佐、君たちは、何をしょうというのか」「いい質問です。あなたの代わりに腐敗惑星に行くつもりです」 「ばかなことをいうな。あそこ腐敗惑星は、観察によっては破壊も可能との指令がすでにでている」「ホホッ、ありがたい情報ですね。参考にさせていただきます」 「ともかく、船長、腐敗惑星の「監視衛星フライトデッキに到着するためのデータ、コードナンバーを教えていただきたい」 情報が聞き出せた後、トポール大佐は、ほほの傷あとをさわる。 「それでは残念ですが、皆さんとはここでお別れです」「やれっ」 監視機構全員の生命維持装置に毒ガスが注入された。「あとのことはご心配なく、我々がうまくやりますから」死体に向かって、トポール大佐をつぶやく。 独立装甲兵団とは傭兵のあつまりである。彼らの戦歴は恐るべきもので、ある星系の政治形態の変化があるとすれば、彼らの存在がうわさされていた。 特に独立装甲兵団のトポール大佐は、通常の宇宙連邦軍の将軍よりも優れているとの評価もあった。 トポールは過去の戦歴、経験から、自らの肩の両サイドに補助頭脳を埋め込んでいた。この補助頭脳には各生物の全戦歴、戦史がインプットされていた。 また、独立装甲兵団のヘッドギアにはそれぞれ、補助頭脳が装着され、視覚、聴覚などの6感能力が機械の力をかりて研ぎ澄まされ、増幅されていた。トポールを始め独立装甲兵団の頚部には情報端子があり、この部分で頭脳と結ばれていた。 ■腐敗惑星の「監視衛星フライトデッキ」に船が到着していた。着艦部分から船のコックピット部位がこのコントロール室まで転がってきた。 ミラー伍長とラフラタ中尉は下の活動に夢中になっていた。 コックピット部位から装甲服で身をかためた1人の男が出てきた。 ラフラタ中尉に挙手する。ヘッドギアをはずして言った。 「連邦軍第2348軍区派遣団です。監視機構から依頼されてまいりました。このディスクが証明書と指令書です。私は指揮官のトポール大佐です」 続いて13名の装甲兵がハッチからでてきた。 「私は、腐敗惑星の…、いや失礼しました。監視機構所属のデッキマン、ラフラタ中尉です。こちらはウォッチマンのミラー伍長です」 ラフラタは、本星から来たトポールに緊張しながら握手をした。「現況はどうなっていますか、中尉」 精悍な顔つきのトポールは尋ねた。「遺憾ながら、事件が発生しています。地下に残っていた地下羊宮{チャクラ}から生物が発生したようです」「生物が」「それも古代のこの星の女性幼体の姿をしています。コードネーム、トリニティです。」「何か問題をおこしましたか」 「現在のところは、が、どうやら彼女トリニティは禁忌エリア機械城エリアに潜入したようなのです」「何かをさがしているようなのです」 このトポール大とミラー伍長が目くばせをしたように、見えたのは、私の気のせいだろうか。ラクラタ大尉は思った。 「ラフラタ大尉、我々全員が地上へ降ります」「何ですって、気でも違ったのですか。トポール大佐。ここは腐敗惑星なのですよ。あなたの体が腐敗してしまう。そしてこの星の生態系に影響を与えかねない」 「そんな事はわかっていますよ、ラフラタ大尉、協力願いたいものです」ミラー伍長が、背後からラフラタ大尉に銃をつきつけていた。「きさま、ミラー伍長、何を考えている。トポール大佐、こやつを止めて下さい」「残念ながら、ラフラタ大尉くん、彼ミラー伍長は我々の味方だ」「何だと、すると君たちは」 「そう、残念ながら、連邦軍監視機構から派遣された正規の宇宙連邦軍ではない。独立装甲兵団だ」 「では、本来の船は」「存在しない」「きさまら…、そうか、トポール大佐、君たちはこの星・腐敗惑星の銀河最大級と言われる資産を盗みに来たのだな」「そうだ。ご明察のとうりだ。我々は禁断の実、別名黄金のリンゴをいただきにきた」 「しかし、この星に降下すれば、体が腐敗するぞ」「おきずかいは無用、ご心配なく、それよりもあなたの身の方を気づかう方がいいですね」「きさまら、宇宙連邦に対する反乱罪で、全員処刑だ」 「それはあなたの方だ、ラフラタ大尉、我々を妨害しょうとするならばね」「後悔するぞ」「それはどうかな」「ともかく、ラフラタ大尉。俺は、あなたの訳知り顔を今日からみなくてもすむ。観察には飽き飽きした」ミラー伍長が言う。「よし、用意ができたら、見張りを残して全員降下だ。 ラム中尉、君はここに残ってバックアップをたのむ。ミラー伍長、現況を手短に報告してくれ」「わかりました」(続く) 1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ーhttp://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009ーyoutube#腐敗惑星のアリス
2021.09.23
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YK夢王たちの饗宴--(ドリームドラッグ・ウオーの痕)夢世界の入り組んだ異世界、最高の夢王は、だれなのか? なぜ、この夢世界はできたのか?ドリームドラッグ・ウオーとは?この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7285dc/2/ 夢王たちの饗宴第2回 降下世界(多元夢世界のひとつ)■ ジェイという意識体は、ここは どこなのだ。そして、自分は誰なのだ。と考え始める。 夢王たちの饗宴ードリームドラッグ・ウオーの痕でー第2回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/第2回■降下世界(多元夢世界のひとつ)■ ■ここは、ジェイと呼ばれる意識体は、思った。ここはどこなのだ。そして、自分は誰なのだ。 所々に散在する踊り場で、夜になると、ジェイ連は眠るのだった。バーの上で上手に眠る者もいた。食物は、踊り堪に、何者かが準備しているようだった。 しかしその何者かの姿は見たことはなかった。 降下するジェイの横を、血まみれになった仲間の体が落下していった。しかし、ジェイはそんな事には慣っこになっている。 力つきたジェイの仲間。は、バーから手を離し、あるいは足を踏みはずして、途中のバーに体をひっかけながら、墜ちていくのだった。 ある者は叫び声をあげながら、ある者はまったく戸をあげずに。 叫び声が悲鳴ではなぐ、喜びの声ではないかとジェイは思う時もある。 その男は、この単調極まりない世界から脱出したかったに違いない。自分の意識をこの世界から消滅させること。それは、すなわち下の世界へと自らの体を投げ出すことだった。 下に辿りつくこと。ジェイにとってまずそれが先決だった。必らずこの複雑怪奇な構造体には終わりがあるはずだった。 いくたり、夜をむかえただろう。ジェイはわずかだが、風の匂いが違っていることに気づいた。それは、こkでの大いなる変化のきざしだった。 数日後、ジェイは、風変りな場所に降りたっていた。 (続く)キング・オブ・ドリーム-あるいは創造者の夢■ドリームドラッグ・ウオー作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/#夢王たちの饗宴--(ドリームドラッグ・ウオーの痕)
2021.09.23
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/21/腐敗惑星のアリス第21回●肉片の端々に機械部品が混ってキラキラと輝く。 ユニコーンはサイボーグだった。 ゆっくりと臭気の中をユニの肉片が舞い降りて 「よくも、ユニを…」 トリニティの眼が深紅に燃え上る。 腐敗惑星のアリス第21回●作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画manga動画http://www.yamada-kikaku.com/ ■肉片の端々に機械が混ってキラキラと輝く。ユニはサイボーグだったのだ。ゆっくりと臭気の中をユニコーンの肉片が舞い降りていく。 「よくも、ユニを…」トリニティの眼がまっ赤に燃え上っていた。 禁断の実を口にほおり込む。もう、やけくそよ 禁断の実は甘かった。変な味。気持ちが悪い。 「禁断の実」は、トリニテイの喉の粘膜から、流動化する。粒子になった流動化記憶データとして、トリニテイの脳まで流れ込んだ。 トリニテイの脳部位に、空白部分があった。トリニテイの脳は、まだ完全ではなく、空きがあったのだ。その場所をそれは占めた。「あたしは誰なの」食べなきゃ良かった。 トリニティの意識が白濁する。頭の中が、爆発したようだった。 ■『娘よ』頭の中で声がする。『私はお前の父だ』 ええっ、どうしたの、私。知らないわよ、そんな事。聞いていない。 『それに、おまえは、配偶者でもあるのだ、私の体は、お前の体のおかげで復活できる』 わかんない。どういうこと。 『お前は運命の道を進んできた。お前はこの生命球を作り尚ねばならぬ。この腐敗した世界を作り直さねばならぬ』 急にトリニティの自己意識がトリニティの脳から、消える。 ■別の生物が心の奥底からうかびあがってきた。トリニティのからだの細胞が分裂する。別のDNA情戦闘報が浮かびあがってくる。トリニティの体が急激に膨張し、姿形が急変する。 「ふふ、ようやく本当の姿をあらわしたな、寂寥王よ」 戦闘16面体は新しいトリニティの姿に対して言った。 ■寂寥王が出現していた。 「私に復讐しょうというのか、戦闘16面体。まだそんな過去の事を覚えているのか」「過去だと、お前のおかげで、我々がこんな姿に変化させられたのを、忘れたとはいわせない」 「そうだ、私が、お前たちの生体構造を書きかえた。その姿の方が動きやすいと思ってな」「お前のおかげで、我々はこの肉体の牢獄から出ることができないのだ。我々を元の姿に分解しろ、寂寥王よ」 「分解したければそうしてやる」寂寥王は手をなぎはらった。 「ぐわっ」戦闘16面体は16個の三角錘にわかれて散らばった。「さあ、それで、私に対して闘えるというのかね」「卑怯だぞ。寂寥王、、」 「しかし、寂寥王よ忘れているな。ここは機械城、我々が作ったエリアだ」16面体の一人が言った。16の生命体の1つだ。「我々には長い時間があつたのだ。寂寥王よ、我々のもてる力、もてる時間をもって、この城に仕掛けを作った。それを充分に味わってもらおうか」 機械城のあらゆる方向から、ヤリが飛んで来る。機械ででき、自分で考えるヤリだ。それは、自分の意志をもち寂寥王のねらうべき一点をついてくる。 すなわち寂寥王の頭である。 16面体の一人一人が自らの脳波を使い、数本のヤリを操る。一度に脳をハリネズミの様にしようというわけだ。寂寥王に恨みを持つ16人の考えが一致しなければできない芸当だった。 寂寥王は攻撃の的確さに恐れを抱く。「貴様ら」寂寥王の怒りの精神波が、それぞれの三角錐を襲う。巨大な渦の様に、ねめあげる痛みが16面体の全員の意識をフェイドアウトさせた。 同時に、 16本のヤリがみごとに、寂寥王の頭を突き破っていた。寂寥王の頭はまるでハリネズミだ。寂寥王は一瞬、ゆらゆらと体を動かし、唐突に、フロアに激突する。 寂寥王の体は緩やかに収斂し、口から「黄金のリンゴ」がころがり出てくる。 再びトリニティの意識が呼び戻されようとしていた。 トリニティの脳部位に流れ込んでいた機械脳が、危険を感じ、黄金のリンゴに収斂していた。 (続く)20210921改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how toDRAW manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.22
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K夢王たちの饗宴--(夢戦争の跡)夢世界の入り組んだ異世界、最高の夢王は、だれなのか? なぜ、この夢世界はできたのか?この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n7285dc/1/ 夢王たちの供宴第一回■夢世界ひとつで、「神の左手」が探されている。それはこの入り組んだ「夢世界」を破壊あるいは解明させるのか? ■夢王たちの饗宴--ドラッグウォーの跡でー■第1回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com ●プロローグ そこは見渡す限りの荒野だった。風が砂ぽこりを舞いあげている。旅人は,ゆっくりと顔をあげ遠くをかいま見た。 あった。どうやらあれがゴルゴダシティの様だ。光り輝くピラミッドがゆっくりと動いている。 旅人は足を早めた。 ゴルゴダシティで「ビプラフオン」のプレイヤーを求めていると聞いていた。どうやら職にありつけそうだ。顔は、はころんでいた。 門が見えた。門の下に3人の男がすわっている。近よってよく見るとかなり若い。旅人はその若者達と目をあわさずに歩きさろうとした。 「待ちな」 声がかかる。旅人はすばやく通りすぎようとした。かかわりあいになると恐ろしいと彼は患った。 「待ちなよ、聞きたい事があるんだ」 その三人の中の小男が言った。 「なぜ手袋を左手にしているんだ」 今度は大男が尋ねた。族人は答えに窮した。彼の左手は「義手」だったのだ。 「私の左手はケガをしているむのですから」「なんだってケガ?」小男の目が光る。 「手袋をぬいでみせてくれ」 残った三人目、赤ら顔の男がいう。 「醜いのです。見せたくないのです」 旅人はおびえながら言う。「そうかわかったよ、それならこうだ」小男がわずかにうめく。 「ううっ」旅人は胸をかきむしるように倒れる。そして動かなくなった。「だめだぞ、こいつ本当に死んでしまったぞ」 赤ら顔の男が言う。 「ムスカ、お前が手かげんせんからだ」 大男が小男をたしなめる。 「ちえっ、心臓が止まっている」ムスカと呼ばれた小男が言った。「どうやら、こいつは違ったらしいな」 大男が言った。そして、彼は手袋をしていた。 (続く)20210920改訂1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com#夢王たちの饗宴--ドラッグウォーの跡でー
2021.09.21
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F腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/20/腐敗惑星のアリス第20回「頭のよい一角獣だこと。見せてあげるわ」 楽園の アリスは片手から黄金のリンゴを取り出した。 「あなたたちが探している禁断の実よ」 2人は争う。 腐敗惑星のアリス第20回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■「わかったぞ、君は戦闘16面体がつくったコピーだな」一角獣ユニが叫んだ。「おや、頭のよい一角獣だこと。トリニティ、ついでにあなた方のさがしているものも見せてあげるわ」 アリスは片手から黄金のリンゴを取り出した。「それは一体」「これが、あなたたちが探している禁断の実よ。わからない」 「それが禁断の実」トリニティは気おちした。 あんなリンゴに何の価値があるというの。ばかばかしい。そのトリニティの表情を見て楽園のアリスが言う。 「おやおや、あなたこの意味を知らないようね。これはこの宇宙に住む総ての人がほしがる宇宙最高の宝なのよ」このなまいきな女。しったからぶりな、いやな奴。「何ですって」 「これは古代世界のデータバンク。この最後の楽園も,この黄金のリングのデータからとりだし再生したものよ。これは1種の機械能なのよ。おまけに、もう一ついいことをおしえてあげる」 アリスはトリニティの反応をさぐる。 「いい、よくおきき、このリンゴは、、あなたの父親なんだよ」リンゴが、親、しかも父だって? どういう意味?「何それ。どういう意味、理解できないわ。禁断の実ってチャクラの一部でしょう」「おやおや、チャクラは何も教えていないようね。これをあなたが…」 「もう、いい、やめておけ」急に別の声がした。 「あっ、父さん」トリニティはアリスの視線方向を見た。戦闘16面体が上空に出現していた。 「よく、辿りついたな。トリニティ。だが、ここは我々の領地だ。それゆえ、トリニティ、君をおもうぞんぶん料理できる」 トリニティはおぞけをふるう。彼女の体力は先刻、蛇に何かを食べさせられてから、どんどん抜けていく。 ユニが走り出して、戦闘16面体にぶつかっていこうとする。「やめろ、戦闘16面体め」 「いつから、我々にそんな口がきけるようになった、一角獣。お前が、この機械城を自由に動いていたのは、お前が我々に害をおよばさなかったからだ。いわば、お情けで生かしておいたのだ。侵入してきた生き物を、お前が殺していたからな。それなりの利用価値を認めていたのだ」 「お前に、僕の生きていく意味なんか決められてたまるか」 「さあ、トリニティ、私のいう事をおきき」アリスはトリニティの肩をがっちりつかんだ。力が抜けているトリニティは易々と捕まえられる。 「トリニティ、あなたを滅ぼせば、あなたの代りに私が「世界子せかいし」になれる」次から次から新しい言葉をいう女だわ、この子って。 「世界子って一体」「この世界を支配する王の子供よ。それになるためにはあなたの存在がじゃまなの」 ちょっと、ちょっと体をそんなに強くつかまないでよ。 アリスとトリニティ、2人の目の前に、中央のドームへのガラスの階段が出現していた。 まるで、ガラスの階段は青空につながっているように見える。「あたしと一緒にこの階段をあがってもらうわ」まるで、虹の階段だ。恐ろしい程の力でアリスはトリニティの体をつかんでいた。 「この上にあたしの部屋がある。そこであなたをバラバラにするつもり」アリスはニヤッと笑う。きゃっ、気持ちが悪い奴。 二人でそのガラスの階段を無理やりにのぼり始める。 何をするのよ、この子は、一体なんで、トリニティはその時、階段のガラスを見た。まるで鏡だ。二人の体が写っているが、この鏡の中の世界は違ってみえた。 なんと、少女に見えるアリスは機械のかたまりだ。それに、あたしの体は、恐ろしい事に、なぜか、3人の体がだぶって見える。 何、これ、このガラスの階段は。恐怖でトリニティに急に力が沸いて来る。「キャッ何」思わず叫んだ。力一杯、アリスの体を突いていた。 「うわっ、何をするの」アリスの体は真っさかさまに地上に落下していく。 奈落で、楽園のアリスの体がバラバラにくだけちった。 彼女の体は、本当に機械部品から成り立っていたのだ。 このドームを支配していたアリスが死んだ時間、最後の楽園の色彩が一変した。赤や緑や青の色が急にモノクロの世界に変わる。 また楽園も急変する。木々がバラバラと分離し始める。木々や生物に見えたものはすべて機械部品の集まりだったのだ。 戦闘16面体はチャクラの元で、トリニティの情報をつかんで、自ら脱出した。 その時に決意していた。我々が、世界子であるトリニティを作ろうと。「アリス」はトリニティのコピーなのだ。 トリニティは急いで階段の下まで走り降りる。が、かけ降りる端から、次々とガラスの階段が崩れ落ちていく。 トリニティは、アリスの機械人体のそばに、散ばっている残骸から“黄金のリンゴ”をみつけ出し、つかみとった。 これがそうなの。世界の宝。 その時、一角獣と争っていた戦闘16面体が、その様子に気づく。 「何という事を、我が子アリスよ」戦闘16面体がトリニティの所へ飛来してくる。「よくも我が子を殺したな。トリニティ。それに黄金のリンゴをかえしてもらおう。それをお前に渡すわけにはいかん」 戦闘16面体からトリニティを守ろうとしてユニが突き込んできた。「ええい、じゃまな奴め」戦闘16面体の1つの突起がユニの内腹をつき破っていた。 「ユニー」トリニティは声を限りにはりさけんでいた。「早く、早く、その禁断の実を飲み込め」苦しい息の下でユニがつぶやく。こんなの、本当に食べれるの。「ええい。消えろ、このうすぎたない一角獣め」 つきささったままの突起が白熱した。轟音と共にユニの体がふき飛ぶ。 やめて、やめてよ。こんなの見たくない。戦闘16面体って、情け容赦もない奴。 (続く)20210920改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how to DRAW manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/ #腐敗惑星のアリス
2021.09.21
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/19/腐敗惑星のアリス第19回「機械城にある最後の楽園へ、ようこそ」 草原中央ドームから、女の子が。 「あなたは」 トリニティは驚く。少女はトリニティと生きうつしだった。彼女はアリスと名のる。 腐敗惑星のアリス第19回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所「マンガ家になる塾」 山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■「機械城の内部ならよく知っているよ」ユニコーンは言った。「どうしてなの?ユニ」とトリニティ。 (よかった、話題をこのまま続けようっと)「どうしてっていわれても。記憶があるんだ」 「それじゃひょっとして、昔、あなたはここで造られたの」「トリニティ、やめてくれよ、僕は一角獣だぜ。生き物さ」 「でも、ユニ、おかしいとはおもわない。あなたがさっき言ったように、生物はこの星にはいないんでしょ。生物はみな腐敗するのでしょ。じゃおかしいじゃない」と言ってトリニティは頭をかしげた。 「あなたって、やはり、もしかして機械じゃないの」「やめてくれよ、トリニティ。僕の体っでは血液はどくどくと流れている。さわってごらん」 トリニティは一角獣の体をさわる。確かに皮膚は柔らかく血液が流れているようだ。「ほんとだ」 「腐敗するかどうかは、腐敗惑星の風族がきめることだ。僕の、意識があるときからずっと腐敗しないでいた」「風族の事は、地下羊宮の学習装置で、トリニティは学んでいた。腐敗をおこす種族だ。身に見えぬ存在だ。それよりもトリニティには目先のことがききにかかる。 「ねえ、機械城ってどうして作られたの」 「今、ここ腐敗惑星を支配しているのは戦闘16面体なのだ。戦闘16面体は、落ちて来た宇宙船や、機械類を集め利用して、自分の棲息域を作り上げた。機械城には幾つものフロアがある。この戦闘16面体の動きは風は許しているようだ」 「風って意識があるの」 「君って何もしらない子だなあ」では核心をつこうと彼女は思う。「いいわよ、じゃあ、物知りさん、どこに「禁断の実」があるの」 「たぶん、最上階じゃないかな。でも、ここ機械城の防御システムは生き物を寄せ付けないシステムになっているはずだ」そうか、場所がわかれば、 「それじゃあ、なぜ、あたし達ははいれたの」 「僕はよく出入りする」 「あたし達は生命体ではないのかしら」これは大きな疑問が。 急に風向きが変わる。「ねえ、この匂いはなに」 「残念ながら、わからない」 匂いのする方向に機械城地下基盤通路を進む。コーナーを回り切るとそこは…… 「ここは、いったい何よ、本当に機械城なの」トリニティは驚いた。 地平線まで草原が続いている。バーチャル空間のようでもある。真ん中にドームがある。そのドームからガラスの階段が地面から上がっていた。 しかし、ここは機械城の中なのに、木や草や普通の土がある。昔の地球みたいと 学習記憶から彼女は思った。 青空もみえる。昆虫や動物もいる。木々が茂り、この匂いが漂ってきたのだろう。 すべて、トリニティが古代世界のコトとしてチャクラの学習機器から学んだことばかりだった。それが実在している。 「なぜ、なぜなの」トリニティは叫んでいた。ユニは答えようがない。彼も始めて、ここまで進んだのだ。 「あっ、花よ、花。ユニ、悪いけど、あの花をとってよ」「まったく、君は人つかいの荒い子だね。僕は君の奴隷じゃあないぜ」「あなたはレディにたいする態度ができていないわよ。それに、あたしがあの花を髪につけると似合うと思うの」 ユニはいやいや、花を取ってトリニティに渡す。 「どう、ユニ、きれい」「どっちがさ。花か君か」「あたしに決まっているでしょう、ユニったら何を考えているのよ」 「おいおい、仲のよいご両人」急に木のところから声がする。ユニは身構える。「誰だ」 「俺かい。俺は蛇だよ」 木の幹のところから全長1mくらいの蛇が姿を現す。「ああ、あなたが蛇なの」「トリニティ、君は知っているのか」「ええ、機械教師にならったわ。あたしたちに何か」「いいことを教えてやろう」「何」教えるですってもううんざりなのに。 「このリンゴの実を食べてごらん」蛇は、この木に実っている果実を示した。「それを食べたら、どうなるの」「賢くなるさ」もう賢くなるなんていいわよ「いいわよ、あたしはこれで充分」「僕もさ」「食べてもらわないとこまるんだ。俺がね」 蛇が急に、トリニティの口を目がけて何かを投げる。それはトリニティの口に飛び込む。「何よ、これ」「何をする」 「うるさい奴だ」蛇は急に飛び掛かり、一角獣ユニの首を自らの体で締め上げる。「何よ」トリニティはその蛇をユニから取り外そうとする。がトリニティの体から急に力が抜けていく。「何が入っているの」蛇のからだを一角獣はかみ砕く。 「この蛇は機械だ」蛇はバラバラになり地面に転がる。 突然、上の方から声がする。 「機械城の最後の楽園へ、ようこそ」 草原中央部にあるドームから、1人の少女が出てきて、2人に向かって言っていた。 「一体あなたは」彼女を見て、トリニティは冷汗がでる。ユニもびっくりして声がでない。 その女の子はトリニティと生きうつしだ。こんなことってあるの。彼女は思った。 「あたし、あたしの名は「楽園のアリス」よ。びっくりしているでしょう、トリニティ」「なぜ、あたしの名前を」 「あたしは何でも知っているわ、チャクラのこともね」「一体アリス、君は…」ユニが疑惑の声をあげる。 (続く)20210920改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how to draw manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.20
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/18/腐敗惑星のアリス第18回 ●「ユニコーンのユニ、あなたの役目は何」 「この星に落ちてくる生物を食べることだ」 (ええっ、肉食獣なの、こいつは) トリニティは青ざめた。 腐敗惑星のアリス第18回 ●作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所「マンガ家になる塾」 山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■「ここは……」トリニティの意識が戻ってきた。周りは、機械で一杯で、洞窟のように見える。誰かがいる気配がある。その誰か、がここに連れてきたようだ。ともかく死ぬことは免れた。 「機械城の地下基盤の央さ」どこかから声がした。「機械城って何、それにあなたは誰なの」トリニティは立ちあがろうとする。「待ちな。もし少し横になっていた方がいい」その声は言った。 なたはいったい」トリニティは頭だけを持ちあげ、声のした方を見た。声の主は人間の形をとってはいない。 一角獣だった。ユニコーン!? 地下羊宮チャクラの学習機で、、、そういえば。「驚いたかもしれないね。僕の体がこんなだからね」 一角獣は、その姿に似合わぬやさしい声で言った。〈どうやら敵ではないわね〉 トリニティはチャクラでの学習機での、一角獣の概念を思い出した。が実物を見るのは始めてだった。 「一角獣がなぜしゃべれるの」トリニティの口から出た言葉はまるで愚問だ。「そんな事、僕がわかるものか」「あなたは、ここ機械城に住んでいるの」 「質問責めか、ねぇ、それより君、君こそどこの誰なのだ」「あたしはトリニティ」 「僕は、びっくりした。機械砂の下に人が埋まっているんだもの。腐敗惑星では、生物が生息圏にはいるやいなや腐敗するからね。だから生きているのが不思議だ」「皆同じことを言うわ」「皆って」 「戦闘16面体でしょ、ゴーストトレイン」「奴らにあったのか」「そうよ」 一角獣は不思議な気がした。彼の役割はこの星へ落ちてきた生物を殺すことだ。その彼がこの少女を思わず助けてしまった。機械砂に埋もれ、死にかかっていたこの子を掘りおこし、この機械城の中まで連れてきてしまったのだ。 何か親しいものを、この少女に感じたのは確かなのだ。 この少女は一体、何者だ。 「君は何のために、ここにいるんだ」「あーあ、皆、質問ばっかり、女の子を見たことがないんじゃない」 「そうだ、この百年間、女の子なんて見たことはない」「かわいそうな人達だわ。でもあたしが、こんな死にそうな目にあったのは地下羊宮チャクラのせいよ」「チャクラだって」 「そうよ、腐敗惑星、地下羊宮のチャクラのことよ。あの人が、成人式だとか言って、こんな重装備をつけさせて外にほおり出すんだもの。あれっあたしの装備は」 「はずしたさ、ここの城内では不用さ」 端の方に潜水服装備がころがっている。(よかった。この一角獣はとりあえず若いみたいだから、あたしの魅力で味方にしなきゃあ) 「それで、レディにばっかり質問するなんて失礼よ。あなたこそ何よ」「一角獣だ。見ての通り」 「ユニコーン。じゃユニって呼ぶことにするわ。あたしを助けさせてあげる」「おいおい、君。僕がなぜ君を助けなきゃいけない」 「だって、あそこであたしを助けたのだから、ずっと責任というものがおこったわ。私をずっと助けるべきよ。もといた場所には帰れるようにしてちょうだい」(当然でしょ。あたしにはナイトが必要なんだから) 「君のような子は見たことがない」「そりゃ、そうでしょうよ、100年もね。それであなたは、ここで何をしているの」 「君は、僕の最初の質問に答えていない。君こそ、ここで何をしている」「あーあー、質問のくりかえし。チャクラの機械教師みたいだわ、いやになるわ」「トリニティ、一体君は……」 「うるさいわねえ、あたしにだって耳はあるわよ。わかった。あたしの目的をしゃべってあげる、そのかわり、あなたもいうのよ」「わかった、わかった」 「あたしの目的は、ここ腐敗惑星で生きることよ」「トリニティ、バカにするな」 一角獣の角が急に光った。怒りの印だ。 「わ、わかったわよ。冗談よ、冗談。冗談が通じない人はレディにもてないわよ。本当の目的を言うわ。禁断の実を見つけることよ」「禁断の実だと、なぜその事を知っている」ユニは気色ばむ。 「怒らないでよ。あたしは知らない。ただチャクラがそれを見つけろっていうんですもの」「そいつは、かなりの大事だな」 「ところで、ユニ、あなたの役目は」 「トリニティ、驚くなよ。この星に落ちてくる生物を殺すことだよ」(ええっ、肉食獣なの、こいつは) (お願いだからあたしを殺さないでね。そう、話題を変えよう)「あなた、この機械城に詳しいの」 (続く20210918改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how to draw manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/
2021.09.19
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/17/腐敗惑星のアリス第17回●ゴーストトレインは再び腐敗惑星地表に出現。まわりは腐肉は見えず、旧い宇宙船の残骸が。「ここは腐敗惑星の機械城エリア。残念ながら、私の体はここでは動けない」 腐敗惑星のアリス第17回●作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ーmanga動画http://www.youtube.com/user/yamadakikaku2009 ●http://www.yamada-kikaku.com/ 「さあ、ここよ」ゴーストトレインは再び地表に出現していた。「ああーっやっと到着か。ここって」トリニティは救いの神、ゴーストトレインにたづねる。 まわりは腐肉は見えず、旧い宇宙船の残骸がえんえんと続いていた。「こんなところも、この星にあったの」 「ここが、腐敗惑星の機械城エリア。残念ながら、私の体はこのエリアに、はいれないのよ」「どうして」 「ここは機械城よ。数kmに渡って機械だけで作りあげられた円形のドームなの」「うわーっ、やめて、こんな所で一人にしないでよ」 「トリニティ、わかるでしょう、地中の中心まで機械だらけなのよ。そして私の体は半生物。だから、この機械の中をつっきるわけにはいかないの。ごめんね、」「禁断の実はここにあるの」 「そうよ、そう聞いているわ」「聞いているって。あなたも詳しくはしらないの。それをどうしてあたしが探せるのよ。どこにあるの」 「それは知らない、でもあなたが、選ばれた者なら、それはおのずとわかるはずよ」「別に選ばれてほしくないよ-」 トリニティの体は、ゴーストトレインの横腹から触手により出されていた。「ああっ、いやだ。まだ、この安全なところから出たくない」 (でも、ゴーストトレインとはまた会うかもしれないから、ゴマスリしとこっと。味方は多いほど良いからね)自分に言い聞かせるトリニティであった。 「これでおわかれなのね。ありがとう」トリニティはゴーストトレインの大きな体にふれて、顔に向けてキスをした。涙ぐんでいた。「ねえ、なぜ、ゴーストトレインというの」「昔、私はね、ゴースト、つまり霊体を乗せてこの星を走り回っていた列車の生まれ変わりなのよ」 「霊体って」 「意識体のことよ。あなたみたいにね」「ええっ、どういう意味」それは私っていきていないという意味なのか? 「いずれ、分かるわ。それより、トリニティ、戦闘16面体には気をつけてね。奴はあなたを殺そうとするからね」 「ゲッ、脅かさないでよい。それなら、一緒にいて」「無理よ。ともかくあなたが早く、禁断の実を見つけることが先決よ。皆期待しているわ」「ええっ、皆って、誰」「それもいずれわかるわ」 「わかりっこないよ。あたしはこの星で一番若い、経験のない子供なんだから。皆、もっとあたしを丁寧に扱ってよ、本当に。あたしだけで、謎の全部がわかるわけはないわ」トリニティは一人ごちた。どうして次から次へと疑問がでてくるんだろう。 風化した機械のかけらが小石の様に吹きとばされてきた。ゴーストトレインの体にグサグサささる。うっつといううめき声が聞こえた。 「だめだわ、私の体がさびついてしまう。ここで消えるわね、トリニティ」ゴーストトレインは腐敗肉の地表へすばやく潜り込む。「さようなら」 ああっ、いってしまった。さあ、どうしょうか。 トリニティは、腐肉と機械城の境界をくぎっている機械の土手をこえた。 瞬間、トリニティの体が振動する。 「何なの。あたしの体はどうしたの」 トリニティは機械表面の上に倒れた。 続いて、機械砂の嵐がおそってきた。あらゆる機械をさびつかせるこまかい機械の砕片砂の嵐だった。それ機械砂の嵐が、ぶるぶるとふるえ倒れているトリニティの体の上におおおいかぶさってくる。 トリニティの眼、鼻、口がふさがれ、吸収ができないのだ。 あたしはここで、死んでしまうのかしら。そしてトリニティの意識がとぎれた。 (続く)20210918改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.youtube.com/user/yamadakikaku2009 ●●how to DRAW manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.18
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「魔法のiらんど」作者名は飛鳥京香 作品一覧「魔法のiらんど」魔法のiらんどのサービス開始は1999年。小説投稿サービスは2000年にスタート現在はガールズ小説サイトですが、、、2000年以降に投稿した原稿が残っておりましたので作品別に自分で索引を作りました。作者名は飛鳥京香スマホのほうが見やすいと思います。ーーーーーーーーーーhttps://maho.jp/works/16743963567763439362 ■「洪水」人類の敵「ROW」の攻撃で。地球は水の星へ変幻。人類因子を持つ生存生物を「フネ」は収集し、人類を再生成しょうとする。その前に立ちはだかるのは?https://maho.jp/works/16743963567764271820 ■宇宙(そら)から還りし王■ネイサンは宇宙から帰還、宇宙省の執拗な捜索にもかかわらず逃走。宇宙を経験したネイサンの小説は言語によるドラッグだった。https://maho.jp/works/16743963567763439366 ■キング・オブ・ドリーム-創造者の夢■多元宇宙世界の中で真実を求める、世界創造者ポラードの物語■源義経黄金伝説(新版)プロローグhttps://maho.jp/my/works/16743963567763042267 第1回https://maho.jp/works/16743963567763042267 ■源義経黄金伝説第1回https://maho.jp/works/16743963567763439363 ■最後の地球人ウオーター・ナイツ■最後の地球人タンツ宇宙連邦軍大佐は、ウァルハラ号で恒星間飛行中、新生命体、「聖なる水」によって生まれ変わり、地球を聖なる水で満たそうとした。■https://maho.jp/works/16743963567762508973 ロボサムライ駆ける 全7章 (全115ページ)
2021.09.17
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日本人の日序章■財閥ラドクリフ企業グループが世界の経済と政治状況における一国の役割を分析。その一人の男は その国が存在しないと仮定し、世界分析を行う。結果は、男の推論どおりである。その国の名は日本。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1162gl/23/ 日本人の日序章 第23回最終回 各国の原爆により壊滅した人類は宇宙ステーションに生存している。地球地下の電子頭脳チャクラは活動を始めていた。 日本人の日序章 第23回最終回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/ ■VE紀元50年 電子頭脳チャクラ地球壊滅をVE紀元1年とする。 原爆により壊滅した人類は地球を離れ宇宙ステーションに生存している。壊滅した地球地下で、わずかながら生命の炎が燃えていた。 地下数十m下、地球連邦が大戦以前に作りあげていた遺伝子バンクである。 電子頭脳チャクラは、定期的に、観測穴から気候観察ゾンデをあげていた。 放射能嵐がおさまりかけた時、チャクラはプログラムを作動させる。 マニュピュレーターは精子と卵子のカプセルを1つずつ選びだし、接合させた。 人工胎盤の中で人の形をとっていく。 チャクラのマニュピュレーターが選択したのが日本人の遺伝子だとは誰が知ろう。 数力月が経ち、子供が生産された。そして遺伝子バンク内にあったマザー機構によって育てられる。双生児だった。 観測ゾンデが再び、地上に突出し、成長可能な状態であることを告げる。 電子頭脳は二人を、エレベーターに乗せ、外界へ向かわせる。 ロボットマザー。マギーは育てるべき子供をうしなって数十年たっている。 時折、家屋の廃墟で、子供を発見するのだが、死体だったり、口ボットだったりした。 彼女は失望をくりかえし、地球上を文字通り、放浪していた。 マギーを作りあげたロボットアーキテクトは優秀で、自己保全機能をつけていた。それゆえ、彼女は自分の体が故障をおこしそうになると、どこかの機械をみつけだし、自分の体に合う様に加工していた。それが、彼女を一人で、数十年の間、機能もストップせず、動かしていることになるのだ。 マザーは記憶のある臭いをかいだ。 「この香りは」 一瞬、彼女の機能がダメになったのではないかと疑った。香りは、そうなつかしい子供用のパウダーの臭いだった。 人間の子供がいる。 彼女の胸は高なった。 今までのようなロボットや、奇形動物ではない、本物の人間の子供。 彼女の赤外線探査機能は、体温ゾーンをとらえていた。 あきらかに、人間の子供だった。それも二人も。 彼女は嬉嬉として二人をだきあげ、二人を育てる安全な環境を探そうと決意していた。 観測穴からチャクラはそれを見て、一安心をした。 直後、チャクラの意識はフェイドアウトした。遺伝子バンクをささえていた地盤が地すべりをおこし、チャクラもろとも遺伝子バンクを押しつぶしていた。 マギーは地震を感じると同時に、二人の子供をかきいだき、体をまるめる。 やがて、地震がおさまると、マギーは歩き始めた。 ■VE紀元98年 地球 宇宙ステーション・白色ステーション連合(旧地球人類白人の連合体)から地球探査隊が着陸した。 過去の記録より、遺伝子バンクを確認しにきたのだ。彼らは、遺伝子バンク地震で崩壊しているのを発見する。 わずかながら採取できたカプセルをステーションへ持って帰る。そのカプセルから数人の子供が造形された。 そして新たな物語が始まる。 日本人の日序章 第23回最終回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/#日本人の日
2021.09.17
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/16/イメージイラストは、THESEIJI今西精二先生の作品です。http://www.yamada-kikaku.com/artists/52-seiji-imanishi.html腐敗惑星のアリス第16回「女よ、お前は寂寥王の分身なのか」 突然出現したメタリックな戦闘16面体はトリニティに言う。 「寂寥王の分身ならば、かわいそうだが、」 腐敗惑星のアリス第16回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■「女よ、お前は寂寥王せきりょうおうの分身なのか」腐敗惑星の上空、その突然出現した異物はトリニティに言った。メタリックな戦闘16面体だった。 さわるとスパッと切れそうと、トリニティは思った。こいつが戦闘16面体なの。 「寂寥王の分身ならば、かわいそうだが、お前を殺さねばならぬ。我々は寂寥王が現れる事を認めるわけにはいかん」16面体の声はエコーがかかっている。 何人かがしゃべっている感じだ。 (地下羊宮チャクラと違って扱いにくそうな奴) 「我々16面体がいま、この腐敗惑星を支配している。お前のような生命体、寂寥王の分身よ、認めるわけにいかん。かわいそうだが、死んでもらおう」 「ーせきりょうおうーなんてしらないわよ。おまけに、ここを支配ですって。なぜ、あたしがあなたにころされなきゃいけないの。相手をみて言ってよ。地下羊宮チャクラから聞いていたけど、あなた、絶対変よ」 が、抗議も聞かず、恐ろしいスピードで、戦闘16面体はトリニティの側にちかづいてきた。 その時、腐肉の地中から生物はずぶずぶと出現した。腐肉の地中から全身をあらわしていた。 全長10mはある“イモムシ”の様だった。関節が所々にある。側面に窓があり、模様のようにキラキラ輝いていた。 「どうして、次々と知らない人があらわれるよ、あたしは禁断の実をさがしているだけなんだから。地下羊宮のチャクラ、助けて」トリニティは泣きながら叫んでいた。 「何!禁断の実だと」2つの生物が同時に叫んだ。戦闘16面体は、現れた生物に叫ぶ。 「お前は何だ、ゴーストトレイン、死んだのではなかったか」 メタリックな戦闘16面体が、地中から出現した生物に言った。「あなた、ひさしぶりね。戦闘16面体。あなたこそ、まだ生きていたの」そう言いながら、 「この子は我々にまかせろ。寂寥王かもしれないからな」戦闘16面体がゴーストトレインの方を向いて言った。「あなたこそ、この子から手をひきなさい」 「ヘイヘイ、二人ともなによ。あたしを無視して、あたしを巡ってけんかしないでよ」「トリニティ、いい、私の命令に従いなさい」イモムシ状の列車の形ににたゴーストトレインは言った。「そんな事言ったって」(いやな奴だわ。強引よ、今あったばかりなのに) 「考えているひまはないでしょう。この戦闘16面体はあなたを殺そうとしているのよ」 ゴーストトレインの胴体の一部が開き、触手がトリニティの体をつかんでいた。「きゃっ、何をするの。無理やりに連れていかないで」 「いい、私のいう事をききなさい、あなたを助けてあげようというのよ。それに禁断の実のある場所につれていってあげる」 「何ですって、あなた、禁断の実のありかを知っているの」腹の中でトリニティは叫んでいた。 「どうやら、この中は安全みたいね」「そうよ」体の中から声がしてトリニティに聞こえた。 戦闘16面体が、ゴーストトレインを阻止しょうとする。 ゴーストトレインの内壁には窓の様なところがあり、今の様子はそこから一部始終が見えた。「まて、そやつは寂寥王かもしれんのだぞ、この星を滅ぼし、またこの世界を滅ぼそうとしている」 「どうしても、つれてゆくというなら、お前を先に倒す」 戦闘16面体の側面から、攻撃用の突起物が出現していた。「すごい、どっちが強いの。ともかく、期待して、見物しょうっと」トリニティは暢気なことをいった。 「私をあなたが倒せるかしらねぇ、戦闘16面体さんよ」 ゴーストトレインの尾部が急にはねあがり、戦闘16面体の体がひとなぎした。先制攻撃のパンチだ。今までいた空間から戦闘16面体はふきとばされる。 「うわっ、やるじゃない。見直したわ」 「きさま」戦闘16面体は発光した。突起物の1本が急激にのび、ゴーストトレインの横壁にささる。パシッと大きな音がして、その部分が黒コゲとなる。 「いやだっ、がんばってよ、あたしがついてるから」 ゴーストトレインの体全体が身震いした。 「いいか、今のは警告だ。その女を我々に渡せ」「いやだ。あたしを渡さないでお願いだから」 叫ぶ、トリニティだった。 「いやだわ、私を傷つけた以上、しかえしをさせてもらおうわ」 ゴーストトレインの数箇所の関節部分から、白い粘液が戦闘16面体に吹きかけられる。「くそっ、きさま、何をする。動けない」 16面体は、白い繭になって地表に落ちる。「ああっ、いいきみよ」 「さあ、今のうちよ」ゴーストトレインは腐肉の地中に潜ろうとする。 「ええっ、この腐肉の中を進むの、考えただけで気持ちが悪いわ。まって、どこにあたしをつれていくつもり」トリニティは叫んだ。 「決まっているでしょう、禁断の実のある場所じゃないの」 「それなら、いい、ここなら安全、らくちんだから。ああ、よかった」 (続く)20210917改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how to draw manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.17
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/15/イメージイラストは、THESEIJI今西精二先生の作品です。http://www.yamada-kikaku.com/artists/52-seiji-imanishi.html腐敗惑星のアリス★第15回●腐敗惑星の腐肉地上を、トリニティは歩んでいた。 「しかたがないだろう」地下羊宮の擬似人格チャクラの声が流れてきた。 「お願いだから、地下羊宮に戻してよ」 腐敗惑星のアリス★第15回●作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所「マンガ家になる塾」 山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■腐敗惑星である地表腐肉の上を、トリニティは歩んでいた。「何よ。これ、ここが地表なの。ここを歩けというの」 「しかたがないだとう」地下羊宮の擬似人格チャクラの声が、服の中にあるモニターから流れてきた。 「お願いだから、羊宮に戻してよ」「だめなのものはだめだ」 腐肉の大地を歩くのに最初は苦労した。今では何とか、チャクラがトリニティのために造ってくれた特殊な靴のおかげで、沈まずに歩いていける。 これまでのあいだ知識生命体にはあわずにいる。存在するのは腐肉を喰べていきている小動物だけだ。あとはかってロケットや何かのわからぬ機械の残滓の山々。 また延々と続く腐肉の大地。所々にある体液や腐敗液の池だった。あまり遠くを見通すことはできない。 「あ-あっ、地獄めぐりだわ、もう、いや」 トリニティはマスクを顔の前につけている。 この大地の臭気を、直接肺の中にすいこんだらむせかえってしまうだろう。あの居心地のいい地下羊宮チャクラのエアーコンディショニングの中で生長したのだから、ここは確かに地獄だろう。 「なぜ、こんな所を歩かきゃならないの」彼女は不満を述べている。 トリニティは何かの大きな骨格をは発見し、その上にすわって考えて始めた。 (一体《禁断の実》なんてどこにあるのかしら。実ってことは木があるわけよね。でも森林、いえ木なんて見たことがないわ。 ひょっとして、羊宮チャクラみたいに、地下に生存エリアにあるのかもしれない。でもどうしたら見つけられるの。 なぜ、ちゃんと教えてくれないのよ。早く見つけてチャクラのところへ帰りたい。こんな所もう、うんざり。 チャクラはそれについて何も教えてくれなかった。それとも《禁断の実》なんて、どこにもないのじゃないかしら。それに《禁断の実》を発見してどうしたらいいの。わからない事ばっかし。あたしには荷が重いわ) 何かがトリニティを観察していた。そいつは地下で数百年の眠りからさめたところだった。トリニテイの歩く感触で、そいつは敏感に目覚めたのだ。大きな音をあげてそいつは地表にたどりつく。 腐肉の中からようやく出現したそいつは、トリニティの前に顔を向ける。「あなたは誰」 そいつは、トリニティに叫ぶ。 トリニティはこれが地下羊宮チャクラがつくり、逆らった「戦闘16面体」かしらと驚いている。 (いやよ。まだ心の準備ができていないわ) 地下羊宮チャクラの中枢頭脳は、彼女の視線と同一化していた。 彼女のみたもの、感じたものがすべて脳波となって、チャクラのところへ送りつけられていた。 「しまった。あやつ、まだ生きておったのか」チャクラは独りごちた。「あなたこそ一体誰なの」トリニティはその生物に尋ねる。 「あなたが先に名乗りなさい。この星では生きている人間など見るのはひさしぶりよ。あなたが生きていられる事が、不思議だわ」 「そんな事を言われてもこまる。あたしはトリニティ。チャクラに育てられたのよ」「チャクラですって」その生物はニヤリと笑ったようだった。「チャクラならやりかねないわね」 「どういう事なの、それ。それにあなたこそ生物でしょう。なぜこの星で生きていけるのよ」 「ほっほっほっ、おもしろい事をいう女の子ね。なぜ私が生きているかですって、チャクラから聞いていないの」 「どうやら、その顔は聞いていないようねえ。それなら……」 その生物がしゃべりかけた時、上空から突然、銀色にきらめく物体が降下してきた。 そいつは自ら浮力を持ち、空間を自在に移動できるようだ。 (続く)20210916改訂作飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how to draw manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.16
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この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n0015da/ ガーディアンルポ05短編「クアイアーボーイズ」地球は絶滅の縁にあり。敵「ROW」は、生命体ミサイルを発射。意思を持つ地球の「生物機雷」が人類戦士として。敵とであった彼はいかに■前書き地球を侵略する敵ROW星人に対する人類戦士達を「ガーディアン」と呼ぶ。地球は絶滅の縁にあった。この新生・地球人類の前に立ちふさがったのがROWだった。彼らは新人類に戦いを挑み、戦闘は果てしなく続くように思われた。ROWは、一つの作戦を発動する。人類の救世主ME抹殺作戦だ。人類の発生より、人類の救世主MEが誕生するまでの、MEにつらなる人々をROWの攻撃よりガードするため、あらゆる時代へと自ら志願した戦士を派遣した。この人類戦士達を「ガーディアン」と呼ぶ。現時点では、敵「ROW」は、はるかかなたから、地球に向け、生命体ミサイルを発射していた。敵「ROW」の生体ミサイルを地球の生存圏から守るために、意思を持つ「生体機雷」が設置された。彼らは、[クアイアーボーイズ]と呼ばれた。その短い一生の物語。 ガーディアンルポ05「クアイアーボーイズ」作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■「7人の友情」というふざけたネーミングの「生物機雷」設置船のブースターの炎が、地球に向かって降っていった。 これで、俺 M113-012の定位置も決まりだ。 「生物体機雷」設置船の中からアリスママが、俺たちに向かって手を降るのが、内視できた。俺の今回の仲間は240名だ。効率の良い数らしい。 「7人の友情」の地球から上昇中も、「聖歌」は俺たちの聴覚に聞こえていた。俺たちの仲間の「聖歌」は耳に残り、心を揺さぶる。 ようやくおち着いた俺は、視覚装置であたりを見渡す。周りはすべて闇。背後には地球光。 他の仲間との通信接触は禁じられている。全くの孤独。 自分から言葉を発することもできない。敵「ROW」に察知されるからだ。 敵「ROW」と遭遇するまで、眠るこことも休むこともない、無限の沈黙が続く。 「生物体機雷」設置船「7人の友情」から投げ出された時から、この宇空間から外れることは許されない。 意識が継ぎれることなく、宇宙の監視が続く。敵RMが飛ばせる生体ミサイルを防ぐまて。 僕たちは[クアイアーボーイズ]と呼ばれた。地球を守るために選ばれた意識。僕達の死ぬ瞬間、泣き声ともつかぬ「音」を発する。 その音は地球のどこでも聞こえた。人類は、それで俺達の存在と死ぬ瞬間を知る。その音は、ある種の聖歌を思わせるらしい。その聖歌隊、つまりクアイアーボーイズと俺たち「生物体機雷」は呼ばれた。 敵「ROW」もはるかかなたから、生命体ミサイルを発射する。それに対抗すべく地球連邦軍が考えだしたのが、クアイアーボーイズだ。 そのROWミサイルをいち早く発見し、処理するのが俺たち、クアイアーボーイズに与えられた任務だった。生体ミサイルは思考能力をもつ。 役割?。 それは生命体ミサイルに対抗して、彼らを地球圏内に突入までに処理すること。いわば相打ちだ。 俺たちクアイアーボーイズは、地球人類の科学が生み出したバイオノイド。地球人の細胞から生み出された生物機械。 俺たちの意識の奥には、君たちが失敗すれば、アリスママをはじめ「親」が死ぬという刷り込みがされている。親を叔うために自分が犠牲にならなくてはという動機づけだ。 『僕達がいるのは地球を守るためではない。地球人を守るためでもない。 そう、アリスーママ、俺たちはあなたを守るために、この宇宙という大いなる暗渠にいるのだ』アリスーママ、つまり私の生命の源、顔を覚えている! 俺M113-012は、飛来してくる生体ミサイルをついに認知する。 自分の終わりの時がやっと来たのだ。 何の恐れもなかった。あるいは、死ぬことは安らぎかも知れないと想った。 この孤独にくらべれば。 再び、周りを見る。 仲間のクアイアーボーイズの亡きがらが、1セット240人の仲間。240人の仲間が周りに浮遊している。 失敗すれば、自動的に監視ステーションが不良品として俺たちの生命抹殺を行う。 俺は待ち構えている。が、俺は一瞬、この敵「ROW」の生命体ミサイルに近しいものを覚えていた。 彼らも思考能力をもっている。 「ROW」の生命体ミサイルも、はるか遠い星から雅味を目掛けてくる。 ただ破壊のために。母星に帰れることなどなく、地球を攻撃し、成功した_ところ分栄光があるわけではない。 ただ死が待っているだけだ。 彼らにとっても死は甘美な瞬間かもしれない。 接触。なま暖かいものが感じられる。何かの意識が、俺の意識に呼び掛けてくる。 「まさか、君もそうなのか」俺より、先に、相手の意識が割り込んできた。 ああ、俺の同じ生命体がここにいたのだ。ROWのミサイルも生体ミサイルだ。生きている思想をもつミサイルなのだ。俺の意識が消え去るまで意識で語ろう。 お互いに短い問の生命だ。 俺は言う「なあに、短い間だ、俺と君が、燃え尽きるまで俺の話を聞いてくれ」 敵「ROW」の生体ミサイルが答える。 「ああ、私も、この地球への長い航海の中で安らぎが欲しからた。語ってくれるか。この私のために地球の話を、、」 俺達は、相手を滅ばすために、抱き合いながら、地球の引力圈へと落ちで行く。 俺の語りは「高速度コミュニケーション」で、俺と彼の問で行われる。 そうか。俺はきづく。 聖歌は、、、このコミュニケーションの瞬間に発するデータ交換の音だったのだ。 そして、ひとつの聖歌は、、やがて終わる。 (ガーディアンルポ05短編「クアイアーボーイズ」完)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/#ガーディアンレポ
2021.09.14
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/14/イメージイラストは、THESEIJI今西精二先生の作品です。http://www.yamada-kikaku.com/artists/52-seiji-imanishi.html腐敗惑星のアリス★第14回「チャクラったら、不細工な服で外へ出ていけと」 トリニティの服は、学習機から学んだ古代の重潜水服にそっくりだ。 腐敗惑星のアリス★第14回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ーhttp://www.yamada-kikaku.com/ ■「チャクラじいさんったら、本当にこんな不細工なかっこうで外へ出ていけというの」 今トリニティが着ている外出用の服は、学習機で学んだ古代の重い潜水服にそっくりだった。 「イヤよ、こんな装備。レディのかっこうじゃないわよ。チャクラってフアッションのセンスはゼロじゃない」 「いいじゃないか、お前のフアッションセンスの方がおかしい。これは非常に安全なのだよ。実用的なのじゃ。お前の成人式のため特別にあつらえたのだよ」 「重たい装備!なんで、ここにずっーといちゃいけないの」「トリニティ、ききわけのない子だな。子供はいつか巣立つものなのだ」 「いいのよ、あたしは巣立たなくても」「わがままを言ってはいかん。これは運命なのだよ」 運命。その言葉を聞いた時、トリニティは『君に命を預けにきた』と言った男を急に想い出していた。あれは誰だったのか?。想いが一瞬、トリニティの頭をかすめた。 「あーあ、あたしって不幸な女だわ」「トリニティ、不幸かどうか、お前の年令でわかるものじゃないぞ」 「わかるわよ。いやという程、この世界のことを学習機で勉強したんだから」「学習機の授業など、過去の遺産にすぎん。現実はもっと厳しいぞ」 トリニティは今まで通ったことのない通路をあるかされていた。「何、この通路」 「外へでるための通路じゃ。そこにエレベーターがあるじゃろ。それに乗り、表へでるのじゃ」 エレベーターにトリニティが乗ると静かにしまった。 内線電話でトリニティがしゃべる。「悪いが、トリニティ、わしは表へいけないからの。お前一人でがんばるんじゃ」 「それで、チャクラ、いつ帰ればいい?」「何をいっとるのじゃ、ここへは2度と帰れん。それは産道エレベーターじゃ。お前がでると自動的に破壊される。一方通行だ」 チャクラは恐ろしい事を平然と言う。 「そんなのないわよ、チャクラ」トリニティはむなしく叫んだ! (続く)20210914改訂作●腐敗惑星● 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how to draw manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.14
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この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1894de/ 「支配者たち」短編(ハーモナイザーBIGIN)世界樹ハーモナイザーが支配する宇宙、2人の宇宙飛行士の物語。これは現実か「もちろん、あの人は私の夢の一部分よ。でも、私も、あの人の夢の一部なんだわ」 ■「もちろん、あの人は私の夢の一部分よ。でも、私も、あの人の夢の一部なんだわ」ルイスキャロル鏡の国のアリスより。地球から、最初の恒星間飛行を行った、当時の二人の宇宙飛行士は事故にあい、宇宙空間を漂流。死の直前、彼らは、ハーモナイザーという超生命体に助けられた。時々、宇宙飛行士であったロシュは、自分たちは、まだ、あの漂流していた宇宙船にいるのではないか。これまでロシュが経験していたことすべてが、夢であることことではあり、死の一歩手前。宇宙飛行士の妄想ではないか。●山田企画事務所・飛鳥京香 サイト などより転載。http://plaza.rakuten.co.jp/yamadas0115/飛鳥京香/SF小説工房(山田企画事務所)本文編集「支配者たち」(ハーモナイザー01)1986年作飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所Http://www.yamada-kikaku.com/ 大星間帝国統治者ロシュがやってきたのは、都市郊外の名も全く知られていない淋しい町たった時ですら、この町を見向きもしないって通り過ぎていくだろう。そんな感じだった。この霧に包まれた町は、まるでこの世の中に存在しないような感じさえした。 制服に身を固めた、30名はいる大勢の護衛官たち。装甲車の中にいる、そのの一人が、ロシュの身を案じて、声をかける。「ロシュ様、大丈夫ですか、こんな地図にはない記載されてない小さな町で、一人でお出かけ。とは、記載されていない事自体がおかしいのですよ」。「心配するでない。この町。この場所に来ることは、、すでに、神が決められている。いわば、一つの宗教儀式なのだ」強い調子でいった。暗殺の計画も進んでいるこの時期に、一人で、という護衛官たちの、いわば、避難の目も気にせずに。 「ですが、ロシュ様」「いいか。これは、命令だ。もし私が当分かえらなくても心配するな」ロシュは強い口調で言う、大星間帝国統治者のロシュは、彼の大仰な護衛官団を、その場に残し、たった1人で、とでも小さな町へ向かっていった。 護衛官団は、町のまわりを取り囲み、彼がその町から出てくるまで待続けるだろう。 その小さな町の通りには、人影はなく、静謐さが全て覆っていた。まだ珍しく舗装されていない、むき出しの道をゆっくり歩いていく。彼は歩いて来た方向を、いわば、彼の信奉たちの方を、ふり返りもしなかった。 町のすぐ後ろにある小さな丘から、樹齢数百年に及ぶ樫の木立ちが、町並み方にその大きな陰を投げかけていた。 町外れにある。目立たない2階建ての家の前に立って、ロシュは、考えつかでにその建物を見上げ、ため息をついた。やがて、思いつめたように、中に入っていった。古びた看板には「夢の国」とあり、風でふるえて、音を立てていた。昔のままのオーディが、いた。今まさに眠りから覚めたばかりという顔で、カウンターの中に座っていた。「ロシュ、100年ぶりかね。どうだい、この星の世の中の子は。ちぇつ、いつもと同じ会話、言葉か」 ロシュは、少々疲れた顔で答える。「君も夢の中で見ただろう。戦争、革命、闘争。殺りく、暴動。、流血、それから、そうそう、わずかばかりの短い平穏、平和。、、、私に残ったものは、また、失望と疲労。、、いつもの通りだ」ロシュは、首をうなだれていた。 「それじゃ、俺の頃と、また同じだったんだな。独裁者ロシュ殿、10のの太陽系、と127の星を支配する。大星間帝国の創設者にして、統治者のロシュ殿のか」自虐的にオーディはいう。「なお、オーディ。私はいつも思う。私たちは、一体、何のために生かされているのだ」ロシュは、吐き出す様にいった。「ロシュ、それは考えないことだ。俺たち二人は、ハーモナイザーによって選ばれた人間だった。宇宙意思「ハーモナイザー」から与えられた役目を果たさなければならない。そのおかげで、俺たち二人は、永遠に続けることができるのではないか。」 ハーモナイザーは、絶対に開始ともいえる。絶対紙ともいえる。「俺たちは、確かに不老不死の体となった。ハーモナイザーによってな。だが、命が、永遠の命が何人になる。自分の愛した女が老いさらばえ。子供達が生まれ育ち、そして、俺の目の前で死んでいくんだ。これは悲しいぞ。そんな森羅万象を眺めているのは、気分の良いものではない。おれたちは神ではない。が、いわば、神の役割を果たさねばならない。また私の意志で数多くの罪のない人がきづづき死んでいく。えー、何のための不滅の命なのだ。私たちは一体何者だ。何のために生きているんだ。教えてくれ」ロシュは、もう絶叫していた。 オーディは、しばらく黙っていたが、やがて、ゆっくりと口を開いた。「ロシュ、俺にいえることは、ただ、眠れ。それだけだ。その大きなカに君は疲れている。次の時代に期待しろ。今度の俺の時代で、ハーモナイザーがオレたちに与えた命令がわかるかもしれない」。 「わかった、わかった、オーディ期待するよ」。われわれの製造理由で飲んで党のあることはな。その実、ロシュは、もう、期待はしていないのだ。ロシュは、今にも消え入りそうな力を、なんとか絞り出して、地下室へ降りていく。明滅する光の中を、ムービングウエイが走り、丘の中央に隠された「円盤」にたどり着く。寝床となる「シリンダー」中に横たわる。この中で、何度か目の500年目の眠りの中に入る。 反対にオーディは、この町をでていく。この町を500年の間、訪れる人もない。訪れる人はない。この町は霧の中へ沈んでいく。周りにいた護衛官たちは、オーディの「神の力」で「全滅」する。 ●ロシュが見るのは、必ずその時の映像だ。 るか昔、地球から、最初の恒星間飛行を行った、当時の二人の宇宙飛行士は事故にあい、宇宙空間を漂流。死の直前、彼らは、ハーモナイザーという超生命体に助けられた。時々、ロシュは、自分たちは、まだ、あの漂流していた宇宙船にいるのではないか。これまでロシュが経験していたことすべてが、夢であることことではあり、死の一歩手前。宇宙飛行士の妄想ではないか。 ロシュの子供のころからの夢は、支配者になる事であり、いつもプルターク英雄伝や、ナポレオン、ヒットラーそして、その他のそれぞれの時代の独裁者の伝説を映画やビデオ、本で読んだり見たりした。死ぬ間際の幻想映像ではないか。 そうろしはもうそんな夢に、やがてオーディが現れる。オーディは、ロシュが作り上げた星間帝国を崩壊させようとした。ハーモナイザーから与えられた全知全能を持って、この世に、新しい秩序を作とうとしていた。 そして、この星で、500年の時が流れた。 ●共同体主席オーディがやってきたのは、名も全く知られていない淋しい町たった。時ですら、この町を見向きもしないって通り過ぎていくだろう。そんな感じだった。この霧に包まれた町は、まるでこの世の中に存在しないような感じさえした。 制服に身を固めた、50名はいる大勢の、同志親衛隊たち。気動車の中にいる、そのの一人が、オーディの身を案じて、声をかける。「同志オーディ様、大丈夫ですか、こんな地図にはない記載されてない小さな町で、一人でお出かけ。とは、記載されていない事自体がおかしいのですよ」。「心配するでない。この町。この場所に来ることは、、すでに、神が決められている。いわば、一つの通過儀式なのだ」強い調子でいった。暗殺の計画も進んでいるこの時期に、一人で、という同志親衛隊たちの、いわば、避難の目も気にせずに。 オーディ共同体として主席同志オーディは、どうしたも、目の前にとでも小さな町へ向かっていかなばならない。そして今度は、めざめたばかりのロシュが持っていたのだろう、「夢の国」へと、、 樹齢数百年に及ぶ樫の木立ちの1本の樫の、表皮、小さな部分に、地球文字が刻まれている。突然、それは現れる。 『私の夢は、、、』 「もちろん、あの人は私の夢の一部分よ。でも、私も、あの人の夢の一部なんだわ」ルイスキャロル鏡の国のアリスより、。 完 20210913改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所「支配者たち」(ハーモナイザー01)1986年Http://www.yamada-kikaku.com/#ハーモナイザー
2021.09.13
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/13/ 腐敗惑星のアリス★第13回腐敗惑星《静かの海》にある地下羊宮の中で、トリニティは地下羊宮の疑似人格チャクラに言われた。 「トリニティ、外界へ出る時かもしれん。成人式が必要だ」 腐敗惑星のアリス★第13回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 山田企画manga動画http://www.yamada-kikaku.com/ ■腐敗惑星《静かの海》にある地下羊宮の中で、「トリニティ、お前はそろそろ外界へ出る時かもしれんのお。お前には成人式が必要なんだ」 ある日、おもいがけずにトリニティは、地下羊宮の疑似人格チャクラじいさんにそう言われた。 (地下羊宮の外へでるですって。いやだなあ。外へ行かなくてすむように、どうごまかすかだわ)「でも、チャクラ、あたしはまだまだ学ぶことがあるような気がする」 チャクラは答えない。トリニティはチャクラのきげんを探ってみるため、やんわりと尋ねる。 「外界に行って、そこで何をするの」「お前の役割をはたすのじゃ」 (つまり、仕事を外でしろって事ね。嫌よ。しかくない。仕事なんて)「どんな役割なの」 「お前は《禁断の実》をみつけなければならん」(禁断の実ですって、何、それって。勉強していないわよ。でも、何か大変なことがおこりそうね。あぶないわ) そのトリニティのおもいを気にせずに、チャクラは続ける。「《禁断の実》はワシ地下羊宮『チャクラ』の分断された体の一部なのだ。記憶容量ががっちりつまったメモリーバンクじゃ」 「という事は、チャクラの記憶容量は充分ではないというわけね」(もう、今までの勉強でうんざりよ。これ以上の勉強なんて、必要ないわよ) 「その《禁断の実》は、はるか昔、世界がこうなる前には、ワシの体に組み込まれていた。ある者がワシから盗み去った」(盗んだですって。偉い、偉い。その人はほめたたえらえるるべきよ) 「ある者って、チャクラの敵なの」「昔は友達じゃった。が、しかし今は敵だ」 「昔は友達?じゃ知りあいなのね。チャクラと同じ様な体をしているの。もしそうなら動けないじゃない」「彼らは動ける。それもかなりの高速で空間を移動できる」(ええっ、何ですって)「彼らですって」「そうだよ、彼らの名前は「戦闘16面体」。おまけに彼らのボディはワシがプランニングし、作りあげた」(きゃっ、戦闘16面体ですって。聞いただけで怖そう。いやだわ)「どういう目的で、その彼らを作ったの」 「お前を守るためにだ」「それが、あなたのもとを出ていったの。あたしを今でも守ってくれるのね」 ふーん、安心と思ったトリニティだったが、チャクラの答えは想像とちがった。「残念じゃが、トリニティ、今の彼らが、お前の成長をしれば…」 トリニティはチャクラの答えを待つ。 チャクラはしばらく考えていた。再びトリニティが尋ねる。 「戦闘16面体が、あたしにあえばどうなるの」 いいながらトリニティは、心臓がとまりそうよ。 「お前を殺そうとする」チャクラは平然と答えた。トリニティは衝撃をうける。 (うわーん、何よ。どういう運命なのあたしは。悲惨だわ。これからのあたしはどうなるの。そんなにあぶないところにでていけというの。そんなのないわよ) トリニティは、ここ地下羊宮から、逃げ出そうと思った。 (続く)20210913改訂作●腐敗惑星● 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how to draw manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.13
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/12/腐敗惑星のアリス★第12回彼女トリニティは《静かの海》にある地下羊宮で成長。 彼女に対する学習。 彼女のカプセルにコードが結ばれ、データバンクの膨大な知識が毎時間、頭の中に無理やり埋め込まれていく。 腐敗惑星のアリス★第12回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 山田企画manga動画http://www.yamada-kikaku.com/ ■ 彼女は腐敗惑星の《静かの海》にある地下羊宮の中で成長した。彼女に対する学習は、この羊宮で行われた。 彼女のカプセルにコードが結ばれていて、データバンクの膨大な知識が毎日、毎時間、彼女の頭の中に埋め込まれていった。 ある時、彼女を包んでいるカプセルが自壊した。体がカプセルのセルから投げ出された。 《静かの海》から膜を透過し、操作卓のあるフロアに降り立っている。彼女は急激に成長し大人になったのだ。 『記憶工房』そう書かれたコアの前にたっていた。無数のコアがこの羊宮を守るように取り囲んでいる。このコアの前まで自ら来てその内の一つに入る。ここに用意された機械は、過去、誰かが使っただった。新品ではない。しかし、何年も使われていないようだった。 モニターと操作卓がある。彼女が前に行くと繭がくるむように、椅子がでてきて彼女を座らせた。自動的にモニターが蘇る。彼女の指が知らぬ間に操作卓に乗っている。 『生体コード』そうキーボードを押す。そのモニターから文字が出た。 『生存目的 不明』『生命形態 不明』 生命体コードからは何も分からない。ちなみに名前はどうなのだろう。何かの表示がでた。 『トリニティ』 「これがあたしの名前なの」独りごちた。「でも、トリニティってどういう意味なの」 彼女は再び、キーボードを操作する。『不明』 昔、彼女に生命を与えるために来たといった男のことを思い出していた。「一体、あのおじさんは何者だったのだろう」 コンピューターにたずねる。コード『ガルガンチュア』 そのほかは相変わらず、一切不明だった。このコンピュータが答えたくないのか。それとも知らないのか。 「どっちなの、答えてよ」思わず彼女トリニティは声をだして叫んでいた。「知らないのだ」コンピュータから、急に声がかえってきた。 「今の声は一体だれ」「ワシか、ワシの名前はチャクラだ」コンピュータモニター画面に、コンピュータ疑似人格映像が出現し、それが応える。 「あなたは、しゃべることができるの」「今、しゃべることを思い出したのだ」 「このコンピュータの名前なの、チャクラって」「トリニティ、お前はおばかさんじゃな。この地下の羊宮すべてをいうのだ」 「地下羊宮って」「お前トリニティを保護している場所全体をいうのだよ」 「ええ、おじいさん、わかりやすく話してよ」「わしはじいさんじゃない。チャクラというのだ」 「じゃ、チャクラのおじいさん、説明してよ」 キーボードを操作するトリニテイの前に、男が出現した。 「チャクラじいさん、体があるの」「わしにだって体くらいあるわい。といえ疑似肉体だがのう」 保護者であるチャクラと、トリニティの出会いだった。 「ねえ」トリニティはチャクラに、今までに学習したことから、類推し尋ねてた。チャクラはトリニティとしゃべる時は、常に疑似肉体をあらわせていた。 「あたしにお父さん、お母さんはいるの」「いない、お前は天外孤独だゃ」 「じゃあ、なぜ、あたしはここにいる?」 チャクラは黙った。 (ははあん、まだ、あたしにいえない何かがあるのね。あたしに言うと具合が悪いから隠しているわね)トリニティはそう思った。 (続く)29219912改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how to draw manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.12
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/11/腐敗惑星のアリス第11回ポッドで降下した男が白熱した後、腐敗惑星・静かの海に隣接するコンピュータが目覚め。地下羊宮チャクラは、人類の記憶バンク。静かの海で運命の少女トリニティが誕生する。腐敗惑星のアリス第11回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 山田企画manga動画http://www.yamada-kikaku.com/彼女は、海の中を漂っていた。混沌としている。彼女の総てが、、まだ未成熟だ。顔も、記憶も。ただ肉体だけが、浮遊している。その海は、この星の中核部にあった。巨大な球体が腐肉から海を守っていた。その中で彼女はまどろんでいる。体は透明なカプセルに守られている。何者なのか、ただ一人、この大いなる《静かの海》にたゆとうている。この前はいつ目覚めたのか。だれもしりはしない。年もわからない。幼児の体型だった。通常は腐肉の表面までしか降下できないのに、男の乗ったポッドは腐肉を突き切って来た。フライトデッキから、ポッドで降下した男は、この球形世界《静かの海》にたどり着いていた。男はこの海に装置されたコアにはいった。そこにはモニターが設備されていた。操作卓に前に座る。「トリニティ、我が子よ、目覚めてくれ、お願いだ」叫んでいた。男の願いが通じたのか、彼女の意識が開いたようだった。男はくいいるように覗きこむ。男のいる操作卓のあるコアと《静かの海》は透明な膜でくぎられている。まだ、二人は遠く離れているのだ。男はその少女に精神波を送る。「君、私がわかるか」「おじさん、だれなの」しばらくのち、か弱い彼女の思いが、彼の心に返ってきた。「私は、君に命を与えるためにここに来た」彼女にとってみしらぬ男はそう言った。「どういう意味なの」そう彼女が聞いた瞬間、操作卓の場所が白熱していた。男の姿は消えている。「一体、なによ。あたしを起こしてさ。何用なの。へんなおじさん。いい、も一度眠るもん」 再び、トリニティと呼ばれた彼女はまどろみに戻った。そのまどろみに入る前に、完全な彼女の顔ができあがっていた。 男が白熱した後、このコアの付属設備が急に作動し始める。《静かの海》に隣接した設備、そのメインコンピュータが目覚めつつあった。この《静かの海》に近接するコンピュータ地下羊宮チャクラ。コンピュータ地下羊宮チャクラは、古代人類の記憶バンク。《静かの海》で一人の運命の少女トリニティが、いままさに誕生しょうしていた。■『おや、ついに、ついに発生したのね。早くここまでおいでよ。私の親よ、妹よ。早くここまでおいで。私、アリスがきれいに始末してあげる。ああ、楽しみだわ』 腐敗惑星のどこかで、誰かの意識がそう、語っている。 彼女はしたなめずりをする。少女トリニティと同じ顔をしていた。■「どうやら、、、あの子トリニティは目覚めたようよ」腐敗惑星のアリスは父に言う。腐敗惑星の表面で唯一ヶ所。大陸化された陸地。そこが「機械城」だった。その中に「クリスタル=アリス」はいた。彼女の精神の中で、何かがコトリと音を立てて動いたのだ。それは、彼女と同一のモノが動き始めたことを意味した。同時に、クリスタル=アリスか、あるいは新生少女「トリニティ」かどちらかが相手によって倒されねばならないことを意味した。本当は二人同時に存在すべきはない個体だった。「本当か、アリス。いよいよ時が満ちたのだな」「そのようよ、パパ」「お前が「世界子せかいし」となれる日が近いのだな」「うれしい、パパ。私が「世界子」となり、パパがその世界を統べることができるのよ」父親はその答えをしばらくためらい、そしてつぶやく「ああ、そういうことだな」■「パパ見て、」「ついに、禁断の果実、黄金のリンゴがなったわ」目の前に広がる、機械城内部になる最後の楽園、その中央にある木に実がなっていた。「ふふ、ついに、ついに、時は来たりぬか。我がフクシュウの時は来れり。セキリョウ寂寥王よ、早く出現せよ。我々の手にかかれ、ふふ」アリスから父親と呼ばれたその男は、自己の気分が高揚して、来るべき時をまっている。腐敗惑星のアリス(続く)20210911改訂作飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●how to draw manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/
2021.09.11
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/10/腐敗惑星のアリス第10回探査ポッドは謎の男をのせ腐敗臭に満ちる腐敗惑星生存層に突入。 彼は言う「彼女のいるエリアではない」不思議な生物が彼を見ている。炎の眼を持つ一角獣だ。 腐敗惑星のアリス第10回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com ■腐敗惑星上空 探査ポッドは、謎の男をのせたまま、腐敗惑星生存層に突入する。そこは、腐敗臭に満ちている。 「まだ、彼女のいるエリアではないな」男はひとりごちた。 見たこともない不思議な生物が、彼の方を見ていた。 その生物は炎の眼を持ち、頭に一角が生えていた。一角獣だ。それが探査ポッドにいる彼の方へ向かって走ってくる。「おいおい、あやつは私を攻撃するつもりか」 が、男はそれを相手にせず、さらに下層に。探査ポッド内にある降下レバーを下げ、ポッドをくぐらせた。腐肉の中を、ポッドが腐肉下層へ沈んでいく。 探査ポッドは、星の表面から地下へ侵入する機能は本来ないのだ。 不思議なことに、男は、この探査ポッドを自分の思うがまま操っていた。 「彼女のいるにおいがする」 男の体をつつみ、ポッドは流線形に姿をかえ、固体層を突き破り進んでゆく。この世界は何層にも積み重ねられた不思議な世界だ。 彼の眼の前に、温点が見えていた。 そのあたりの地層が温度変化をおこしている。 『彼女に違いない』 彼は確信をもつ。 闇の中で、、 彼女の姿は輝いていた。 (続く)20111210改定(トリニテイ・イン・腐敗惑星・1975年作品)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com●how to draw manga ●manga-training#腐敗惑星のアリス
2021.09.09
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おかげさまで日本ブログ村 SF小説ランキングで5位になりました。皆様ありがとうございました。大学を出た後に、大阪文学学校に行き,同級生仲間と同人誌を作ってました。その作品(1970-1980年代作品)を、今 ブログにアップしています。そこでえらいことが、起こりました。ちなみに日本ブログ村 冒険小説ランキングで1位になりました。ビックリです。皆様ありがとうございました。これ以上、もう小説ネタはありませんので、このあたりが最高順位でしょう。#小説
2021.09.08
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/9/腐敗惑星のアリス第9回■宇宙連邦軍で、ラフラタ中尉の身上経歴に疑義が生じていた。その頃フライトデッキ「ミューズ号」の内部では。自分の個人宇宙船の人工頭脳ツランを抹殺しょうとしていた。 腐敗惑星のアリス第9回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■「監視員のラフラタ中尉の個人データが、どうもおかしいのです」宇宙連邦軍監視本部指令室で、ハノ将軍に、情報将校であるハノ将軍の腹心であるデル大尉が伝えていた。 「デル大尉。おかしいだと、どんな風にだ。監視員として不適正ということか」「そういうのではなくて、ラフラタの年齢なんです」 「まさか、18歳未満というのではあるまい.ハハ」ハノ将軍の洒落は無視される。「ハノ将軍、この写真をご覧下さい」デル大尉は、冷静に告げた。 「えらく古い写真ではないか」「この写真のこの部分をご覧下さい」 司令部の巨大モニターに写真が写しだされる。「ラフラタ中尉か、こいつは」 「そうお思いになるでしょう。が、この男は腐敗惑星上空にあるフライトデッキ「ミューズ号」の設計者ドナルド・ローデンバーク博士なんです。この写真は50年前のものです」 「まだこの写真はこの宇宙連邦軍監視機構ができあがる前の写真か」「そうです」 「デル大尉、至急にミラー伍長のほうに連絡をとれ。ラフラタ中尉を拘束するのだ」 「残念ですが、あのエリアは電磁嵐に覆われ、現在通信不能に陥っております。さらに、フライトデッキミューズの内部で破壊工作が行われた可能性があります」 「ハノ将軍、いかが処理しましょう。軍団にラフラタ中尉にかわる交換要員を派遣いたしましょうか」 「デル大尉、いや、まて、ともかく軍団が向こうについてからだ。それからにしよう」 ■腐敗惑星上空にある、監視機構フライトデッキ「ミューズ号」の内部では。 定時連絡が終わったあと、ミラー伍長はつぶやく。「さて、さて、安全処理をほどこすか」ミラーは決意していた。 ミラーは、プラットフォームから「小型宇宙船」の中へ潜り込んだ。スイッチをいれる。 「小型宇宙船」の中で、ミラー伍長、バディの電子頭脳ツランが目を覚ました。モニターにツランの疑似顔面があらわれる。小型宇宙船のコンピュータ、バディ、ツランは、ミラーの話相手だ。 「ミラー伍長、何か用なの」ぞんざいな物の言い方で電子頭脳ツランがつっけんどんに答える。 「通常の任務は終わったのでしょう。よけいな時に私を起こすのじゃないわよ。私は疲れるのですからね」そのじゃけんな喋り方を気にせずミラーはつぶやく。 「お世話になったね、ツラン」冷たく言うミラー伍長だった。 「えっ、あなた、まさか、任地が変わるとか、そういうことじゃないでしょうね。わかった。そうだ。この前の失敗が監視本部に報告され、それでクビになったってわけか。 そうでしょう。だって、私があなたの失敗をシークレットラインで監視本部に報告しておいたものね。あ、あ…しまった。しゃべりすぎた」一瞬、ツランは黙るが、「い、いまのは冗談よ、ミラー。私がそんなこと言う訳などないじゃない。こんなに仲のいいお友達ですものね、ね、そうでしょう,ミラー」 「この、おしゃべりあまめ」ミラーは今までのツランへの不満がついに爆発していた。 「俺の失敗の報告は、きさまが報告していたわけか。俺は今の今まできさまを信じていた。俺がバカだった。上司のラフラタ注意が宇宙連邦軍監視本部へ報告していたと思っていだんだ」 「え、え、私が悪いは。え~ん泣いちゃう、ね。この涙が見えるでしょ」モニター画面に波でが流れる。「ミラー、許して、もうしません。あなたのいいつけどおりにします」 「無駄だよ、ツラン。俺はある決意をした」 「え~、私のあやまり方が足りない。いいわよ、どうせ。私はタフなコンピュータよ、何さ。ははん。わかった。あなたの心変わりは、さっきの星間通信と関連があるわね」 「何んだと、私が知らないとでも思っている。み~んな、お・み・と・お・し。あなたがコソコソと、ラフラタにも内緒で星間通信をしていたことなんてね。まさか、あなた、私がそれを知らないとでも。へん、アンポンタン、ノータリン。私はあなたよりも、も・っ・と、頭が良いのよ。あなたの考え方など、お・み・と・お・し。 あなたが何を狙っているかね。それでなきゃ、こんな星、腐敗惑星へくるわけがないでしょう。 私はずっーと、あなたの行動要因を分析していたのよ。あなたの夢の内容まで、すべておみとおし。あなたのベッドのコンピュータラインを密かに繋いでおいたのよ。へーんだ」 ツランはミラー伍長の顔を見る。「何、何よ、私をどうするつもり。ま、まさか」 「そのまさかだよ、ツラン。そこまで知られれば許しておけんな」 「ま、まてよ。わかったわ。あ、あなたのご希望どおりのパーソナリティになるわよ。あなたの初恋の人ツランのパーソナリティにね。今までのデータ不足だったけれど、夢から判断すればお美しい方ね、そうなります。許してちょうだい。ねえ、どう」 猫なで声で小型宇宙船の電子頭脳ツランはミラー伍長に擦り寄る。 「そんな甘え声を出したって、もう無駄さ。お前のパーソナリティを抹殺するよ」 「ダ、ダメ、ミラー伍長。助けて、誰か」 コンピュータツランの個性消滅ボタンがミラーによって押された。 「さて、さて、ツランは口うるさい奴だったが、ゆっくりと新しいコンピュータ・ツラン改訂版に、私の希望するパーソナリティデータを引き移しておくか。応援部隊がくる前にな」 宇宙連邦軍監視本部、腐敗惑星勤務のミラー伍長は独りごち、にやりほくそえんだ。 (続く)20210908改定作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所山田企画事務所 ●how to draw manga ●manga-traininghttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.08
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クリス・リックマンという名の箱船●全宇宙の観察者、超生命体達は、対象である下等生物のいつ意識を全開させてみる実験をした。地球人類の生き残り1人は最適解をだすだろう。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n8299gr/14/クリス・リックマンという名の箱船第14回 (最終回)●私クリス・リックマンの前に、すべての謎、疑問がイーダから伝えられる。そして私は新しき地球に旅立った。 クリス・リックマンという名の箱船第14回(最終回)(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■誰かが私の司令室に入ってきた。イーダだった。彼女の体全身が光り輝いている。 私は、私に残された最後の武器、古代のガン、マグナム44を取り出し、発射した。 マグナムから発射された弾丸は、彼女の体をつらぬいたが、彼女を傷つける事はできなかった。 彼女は美しかった。そして悲しげだった。「クリス・リックマン。まだ、あなたは理解できないの」彼女は再び私の本名を呼んだ。 「君は、なぜ、俺の本名を知っているのだ」 「私をはあなたの事を何でも知っているわ」 「地球への侵略者とくんだのか、いや都市連合ともか」私はまた怒りに目がくらみそうになった。 「クリス、あなたは間違った考えを・している。あれは侵略ではなかったのよ」 「あれが、地球への侵略ではなくて何だというのだ」 「星間法廷の裁定なの。地球人類はまだ宇宙にのりだすのには早すぎたのよ。大人になりきれない子供が宇宙のルールも何も知らずに行妨したら、どうなると思う。宇宙のバランスがくずれるわ。彼らは宇宙の平和を重んじたのよ。その判定により地球の人類への攻撃が決定されたのよ。しかし人類が滅亡したわけで討なかった。あなたがいたわ」 「そうだ。俺だけが不思議に生き残ってしまった。なぜだ」 「あなたを箱船にしてあげようと彼らが考えたからよ」 「箱船だと」 「そう、キリスト今日の聖書に出てくるあのノアの箱船よ。あなたは一人だけだった。して地球の生物因子、全情報を体にいれて、地球におりたつはずだった。イブには私がなるはずだった。けれど、私があなたの元に行く前に、あなたは走り去り、自らの手で自分のクローン人間を作り、自分は。この大空洞内でコールド・スリープにはいってしまったわ。彼ら創造者の思惑がはずれたの」 そうだ。確かに、私は数百年前、イーダに会ったことがある。私が宇宙パイロットとして研究者としてであった遠い違い昔の話だ。そう誰かにもう少しで恋に陥りそうだった。 しかし侵略が始まって、それから…… 「迷惑だ。侵略者の思い通りになる地球人類か」 「いえ、違うわ。今地球にいるあなたのクローン人間の子孫ではなく、いい精神、いい形態を持つ新しい人類を生みだすという事よ」 私のクローン人間、確かに彼らは失敗作なのだ、 ■地球は燃えあがっていた。侵略者達の円盤機で世界中の町という町、都市という都市は破壊されつくされていた。まるで大なたで根こそぎ打ち払われたように。 その「大侵略」の時、一人残った私、最後の地球人クリス・リックマンはこの星を守るため、地球の再建をめざし、自らのクローン人間を作りあげた。 そのクローン人間が何世紀か後、この地球上 に満ちる事を願った。 それから私自身は、この空洞の中で長い長い冷凍睡眠にはいった。 再び、私が目覚め、地上にあがった時、大地は確かに人間であふれていた。すべて私の息子、娘達だった。 しかし、悲しいかな、彼らはあいも変らず 闘争にあけくれていた。人間の精神は進化していなかったのだ。 どこかの一村落、一都市でも、私の理想とした人間が生まれていないかと私は地球をさまよった。 しかしいなかった。失敗作は、作者自身の手で抹殺しなけれはならない。それが私の役目だった。私はクローン人間の彼らを食糧で支配しようとした。都市管理センターの存在を彼らに知らしめ、不用の都市を抹殺するため、視察官であり、シティ・ディザスター(町に災いをもたらす者)という役目を自らで果そうとした。 ’ 「もう、あきらめるのよ、クリス、あなたのやり方をね」イーダの顔は私のコピーではなく、大昔の彼女の顔に変貌した。彼女の本名はそうだ。クララだっだ。彼女は、はっきりとした口調で言った。 「あなたの努力は確かに大きかった。でも結果は見ての通り」「しかし……」 「いえ、あなたにもよくわかっているはずよ。あなたの理想とする人々の住む都市は決して存在しないと」 イーダ、いやクララは決心したように言った。 「クリス・リックマン、今まで、あなたにはだまっていたのだけれど、ここは地球ではないの」 「じゃ、どこの星だというんだ。ばかな」 「どこの星でもないの。大きな研究室があると考えて。ここは想像を越えた巨大な実験空間なのよ」 声が響いてきた。あのメルダ市の指導者の声だった。 『クララの話につけ加えよう。君をあのままにしておき、地球に君のクローン人間をあのまま繁殖させるのは危険だったのだよ。私達は総て、君たちをこの実験空間へとじこめておいたのだ』 私は悲しくなった。そしてやがて笑い出した。何んて事だ。今までの数十年の努力、シティ・ディザスターとしての努力が、実験室のフラスコの化学反応だったってわけか。 私は古い中国の昔話、シャカの手の中の孫悟空の事を想い出していた。私は近くのコンソールにでも頭をぶちつけて死にたくなった。 『落ちつきたまえ。君はまだ死ぬ運命にはない』 指導者の声は静かに言った。私はある事に気がついた。 ‘「それじゃ、今、地球はどうなっているのだ」 『見せてあげよう』 巨大なスクリーンが空洞の空に拡がった。そのスクリーンのよう。なものは。昔の、裁定を受ける前の地球の姿だった。 私は思わず、声をあげてしまった。それは驚さと喜びの入り混ったものだった。「今、この地球に住んでいる生物は」 『人間は。住んではいない』「というと」 『そうだ。君がこれから行くべきなのだ。新しいアダムとしてね。。もちろんイブも連れていかねばならない』 私はクラグの方を見た。 『クリス・リックマン君、くりかえしておく。我々は全宇宙のバランスを重んじる。もし、又、君とクララの子孫が前の時代と同じようなあやまちをくりかえしたとしたら……』 私は指導者、いや侵略者の声を途中でさえぎって答えた。 「そんな事を考えないで下さい。私クリス・リックマンとクララ・リックマンの子孫なのですから」私リックマンは再び、新しき人類の祖先になろうと心に決めていた。私は胸のシルバー=スターをもぎとり、ほおりなげた。 それはスクリーンに吸いこまれ、侵略者によって破壊されてしまった月となった。 月の復活である。 私はグラフに近づき、だき寄せ、二人はいのまにか、地球という名のエデンの園に立っていた。 私は70才の老人ではなく、20才の男となりクラーフは少女ではなく18才の娘となって゛いる。彼ら、超生命体にとってこんな事は造作もない事だろう。 私達は、新しい運命を切り開くために、地球の大地を踏み出していた。 ■エピローグ 『実験は一応、成功といえるだろう』超生命体1がいった。 「まだまだ、わからんぞ。ひき続き観察は必要だろう」超生命体3が続けて言った。他の超生命体も同意を示す。 『失敗すれば、またやりなおせばいいのだ』 超生命体1は独りごちた。 彼らは、「創造の神」たちとして地球人が呼ぶ意識体であった 完20210908改訂クリス/リックマンという名の箱船第14回(最終回)(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/#クリス・リックマンという名の箱船
2021.09.07
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クリス・リックマンという名の箱船●全宇宙の観察者、超生命体達は、対象である下等生物のいつ意識を全開させてみる実験をした。地球人類の生き残り1人は最適解をだすだろう。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n8299gr/13/クリス・リックマンという名の箱船第13回■都市管理センターに戻った私に対して都市連合は、地球の侵略者と手を組み、地下空洞にあるコントロールタワーに円盤機で襲い掛かってきた。 クリス/リックマンという名の箱船第13回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ 全都市管理センター。いわば、ここは私の王国だった。 ここの広大な農業プランテーション収穫物を使って、私は地上を支配している。いや支配しているつもりだった。しかし どこで歯車がかみあわなくなったというの‐‐‐だろう。 私の作りあげたクローン人間の子孫達は、オリジナル人間の私に戦いを挑もうとしているのだ。 私は外部カメラのモニターのスイッチを入れ、追跡者がいないか、念のため、チェックを行なう。 大丈夫だ。誰も後をつけてはこなかったようだ。 飛翔体は地球への侵略者以外、持っていないはずなのだ。 私は、シティデイザスターとして滅ぼしたはずの都市をチェックする事にした。宇宙空間に飛ばしてある偵察衛星が映像を送ってくる。 黄金都市ラグーン。人影はもちろんない。クルー市。跡形もない。 ……残りの私が滅ぼしたはずの都市群も同じだ。死滅している。 それではなぜ、あのメルダ市の建物の中に死滅したはずの都市の市長がいたのだ。最後に、私はメルダ市を映しだそうとした。 が、画面は空白だった。何も映らない。 なぜだ。 私はメルダ市についてのデータがコソピュータにインプットされていなかった事を想い出し、私の記憶している距離、方向をインプットしてみた。 偵察衛星はその部位に移動する。が相変らず、何も映しだされない。砂漠だけだった。 計算違いをしたのかと思い、何度も計算しなおしてみた。しかしデータは間違ってはいない。 メルダ而はこの地球上には存在しないのだ。 なぜだ。私は混乱していた。 ■その時、私の頭上で警告ブザーがなり始めた。何かが私の王国に近づこうとしていろ。モニターに地球への侵略者の円盤機群が映っている。 なぜ、彼らが。メルダ市の、いや都市連合はどうやら侵略者と手をくんだらしい。 私は宇宙の、メーザーガンを塔載している戦闘衛星を総て集合させた。 宇宙の上空から円盤機群を攻撃するためだ。しかし、やはり、無力だった。 メーザーガンは侵略者の円盤機群には効果がなかった。 円盤機は山腹をぶち破り、私のセンターへ侵入してきた。 農場作業員のロボットに戦闘体勢をとらせた。 各部署に用意しておいた重火器群が火を吹く。彼らはしかし、数限りなく襲ってくる。私の農場の穀物は燃え上っている。 農業プランテーションの人工太陽球を円盤機にぶつける手段をとった。 最後の手段だ。 大きな音がおこる。 円盤機は消滅しただろう。 が逆に。、白熱した人工太陽球のエネルギトは円盤機に吸いとられてしまった。 一機の円盤機がタワーに接近してきた。 光が走る。同時にタワー全体のエネルギー回路は死んだ。コンソールもモニターもコンピューターも作動しない。 暗闇の中で私一人。 誰かが私のタワー司令室に入ってきた。 イーダだった。彼女の体全身が光り輝いている。 クリス・リックマンという名の箱船第13回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/#クリス・リックマンという名の箱船
2021.09.07
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クリス・リックマンという名の箱船●全宇宙の観察者、超生命体達は、対象である下等生物のいつ意識を全開させてみる実験をした。地球人類の生き残り1人は最適解をだすだろう。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n8299gr/12/クリス・リックマンという名の箱船第12回●イーダは私の本名を読んだが、私は振り切り、自動操縦ヘリコプターにより全都市管理センターに戻ることができた。 クリス/リックマンという名の箱船第12回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■「待って下さい。話があるの」イーダの声を私は振り切った。 私は杖に内蔵されている送信機をつかい、センターからヘリコプターを呼びよせた。 「誤解しているのよ。クリス、帰って来て」クリスだと。なぜ、本名を。私は杖をジェット噴射して、上空へ昇ろうとしていたが。私には衝撃だった。 彼女は私の本名を叫んでいる。誰もしらない本名を。 杖につかまった私はメリダ市の上空にあがり、センターから呼び寄せた自動ジェット=ヘリに乗り込む事ができた。 そのヘリの中で私は泣いていた。 なぜなのかわからない。 しかし、涙は私のほほを濡らしていた。私は自分自身に裏切られたような気がしていたのだ。 ■自動操縦ヘリはセンターに近づいた。 上空から見て、そこは何の変哲もないハゲ山だった。ヘリは山肌にぶつかりそうに接近する。次の瞬間、山腹の一部が開き、ヘリを一飲み込んだ。 暗くて長い空間を徐々に降下していく。急に目の前が開けてきた。人工光線に照らされた、私が大事に育てている日畑が全面に拡がっている。 ここが私の都市管理センターだった。私一人の。 地下何10㎞の所に、センターは造り上げられている。この地下の大空洞は私が発見したもので、侵略者には知られていない。 このはげ山近辺の地域の天候を私はコントロールし、何人たりとも近づき得ない天険状況を作りあげていた。特殊な雲海を発生させ、上空からの発見も不可能にしている。 私のヘリは畑の中央部にあるタワーの側の往機場へ着陸する。タワーから見てもこの空をすべて見渡すことは不可能だ。ロボット作業員が収穫に余念がない。ロボットの作業はすべて、タワーのコントロールセンターのコンピュータが計算し行っていた。 空、つまり空洞の天井の下に多数の人口太陽球が光り輝き浮かんでいる。 タワーの基部になる地下駐車場には、各都市向けの食糧トラックが並んでいた。 クリス/リックマンという名の箱船第12回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ #クリス・リックマンという名の箱船
2021.09.07
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/7/腐敗惑星のアリス第7回■連邦軍監視本部は会議を行い、予備軍団の派遣を決定。しかしノワク大佐は、腐敗惑星の重要性を訴えるが、ハノ将軍は取り合わない。 腐敗惑星のアリスー第7回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com ミラー伍長からの「腐敗惑星への謎の人物の投下」連絡は、連邦軍監視本部へ届いた。監視本部統合本部長の席へ、そのデータは届けられる。緊急会議が開かれることになった。 「ハノ将軍、どうします。一個中隊を派遣しますか」「現在の対トルメン戦の現況では、最新兵団の派遣はできん」 「それなら、ちょうど補助軍団が近くの軍域にいるはずですが」「ちょうどよい、彼らを行かせてはどうかな」ハノは言う。 「ハノ将軍、あの星の重要度から考えて、反対します。あの星には最新軍を行かせるべきです」「ノワク大佐、君は私の意見にいつも反対するね。で、どういう理由で最新軍を行かせるつもりかね」連邦軍監視本部のノワク大佐に向かって、ハノ将軍が言った。 「あの星ルーンα627、通称、腐敗惑星には、この宇宙の秘密をにぎる何かがあると考えられます。それゆえ、前から私が主張していますように、あの星の監視体制も強化して、そして最新軍を行かせるべきなのです」 「ほほ、あの腐敗惑星が、宇宙の秘密をだと。ノワク大佐、いいかげんにしたまえ。君の妄想癖にはあきあきした。論議はもう終わりだ。ここの議長は私だ。私の命令に皆従ってもらう。腐敗惑星には、2348コマンドを行かせる。予備兵団だ」 「しかし、将軍。この星の状態はレッド信号のようですが」「わかった。もし危険と現地が判断すれば、星を攻撃してもよい許可を彼らに与える。本日の会議は以上だ」 ハノ将軍は会議を終えたあと、議場を出て行こうとするノワク大佐を呼び止めた。「ノワク君、あとで私の室にきたまえ」「何か、ご用が、将軍」 「それはあとでわかることだ」「ノワク大佐、辞表を出したまえ。他の星庁に速やかに移管させてあげよう。今のうちだよ」「将軍、それは私に対する脅しですか」 「そのとおりだ。ところで君は私の行動をチェックするように星庁監視機構に連絡したようだね。私の友人はあちこちにいるからねえ。その種の情報はすぐ耳に入る。ノワク君、私に対する口のききかたにせいぜい注意することだ。君はまだ若い。閑職で定年を迎えたくはあるまい」 「将軍、あきらかに、私の発言はあなたの欠点をついたようですね」ノワク大佐は強気で答えた。 「この青二才め。私がこの場でお前を殺さないことを有り難く思え。君は明日からここへ来なくてよい。植民庁へ転任だ。植民庁で移民だまりの便所掃除でもやっていろ。それがお前みたいな人間にはぴったりだ」 「将軍、私はあきらめませんよ」ノワク大佐はそう言い残すと、ハノ将軍のプライベートルームを出ていった。 ドアの後ろからハノ将軍の腹心であるデル大尉が対出てくる。「将軍、どうします。あやつノワク大佐の処理は」 「デル大尉、お前に処理を任すが、いいか、あいつノワク大佐がどの程度の情報を得ているか調べろ。処分はそれからだ」「やり方は任せていただけますか」 「むろんだ。とにかく早急に。誰にも気付かれぬうちにな。妨害が入るとトポールたちが動けないからな」 「わかりました。それでは」デル大尉もハノ将軍の部屋から出ていった。 腐敗惑星のアリスー第7回(続く)20090501改定(トリニテイ・イン・腐敗惑星・1975年作品)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com#腐敗惑星のアリス
2021.09.05
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クリス・リックマンという名の箱船●全宇宙の観察者、超生命体達は、対象である下等生物のいつ意識を全開させてみる実験をした。地球人類の生き残り1人は最適解をだすだろう。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n8299gr/11/クリス・リックマンという名の箱船第11回●メルダ市の夜、会議室には、私シティディザスターが今まで消滅させたはずの市長達が、一堂に会していた。私は都市連合の罠にかかったのだ。 クリス・リックマンという名の箱船第11回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■そうだ。最初の賞金かせぎに襲われた時、彼女はイーダは自分の力で貧金かせぎが投げた手榴弾から身を守った。 私の眼はもうさえさっていた。 あの隊商はメルダ市のものではない。一体この町の奴らは何者なのだ。少なくとも私のクローン人間の子孫ではあるまい。 彼らはイーダという駒を使って、センターの場所を探り出そうとしているのではないか。 私は自らの超能力のうち、聴覚の能力を数倍にしてみた。この建物のどこかに会議室があるらしい。多数の人々の話し声が聞えてくる。 私は部屋の天井に上り、換気孔をはずし、換気ダクトを、多勢の声のする方へと這って行った。 天井を数分腰を落として動き廻った後、大きな会議室をみつけだした。 私は換気孔から秘かにのそいた。そこに出席している人々を見て、驚かざるを得なかっ た。 部屋の円卓を囲んでいる人間達は、死んだはずの人間だ。亡霊達だ。 「それでは、無事に、このメルダ市ヘ、シティ・ディザスターは辿り着いたわけですな」 こう言ったのはミューダ市のハル市長だった。「作戦はうまく行った」「これで我々もセンターの場所をつきとめられるだろう」「間違いなく全都市管理センターを発見できるでしょう」 なんという事だ。私が今まで消滅させたはずの市長達が、一堂に会していた。原爆で吹き飛ばしたグル而の市長、メルダート市長、ギルス市長…… なぜなんだ。私は私自身の眼を疑った。さらに追い討ちがかかった。「それで、イーダ、シティ・ディザスターの杖はとりあげたのかね」「そうです。あの万能の杖を取り上げました」そうだ。円卓の一人にイーダがいた。 私は裏切られたのだ。総べてはシナリオが書かれていて、私はシナリオ通りに動いただけだ。 二台の、賞金かせぎのアンドロイド達の装甲車が侍ち伏せていたのも、イーダが何らかの方法で位置を知らせていたからだ。 彼らは罠であり、消耗品だったのだ。私の杖をとりあげる絶好の機会を彼女イーダに与えたのだ。 まんまと、私は敵の本拠、大いなる罠、メルダ市へ連れてこられたのだ。ここが本当の彼ら『都市連合』の本部なのだろう。 ■私は換気ダクトを戻り、私の寝室へ戻った。 考えろ。反撃の方法だ。どんな手を打つべきかか。とにかく私はセンターと何としても連絡をとり、辿り着かなければなるまい。 まず杖だ。 その夜は、怒のため一唾もできないない。 ■次の日、イーダが私の部屋を訪れてきた。 「指導者があなたとお話ししたい事があるといっています。どうぞ私についてきて下さい」私は銃を隠していた。若い男がおとした古代の小型拳銃だ。ないよりもましという代物だが。 私は建物の回廊をイーダの後について進んでいた。私はイーダ。の背中に銃を押し着けた。 「何をなさるんですか」イーダはびっくりしている。 ‐・ 「杖はどこにあるんだね」 「何の事です。あの時に杖はなくなつたじゃありませんか」「いや、違う、君がテレキネス(空間物体移動)で、隠したはずだ」 イーダは認めた。「でも、残念ながら、その力は私ではありません。指導者の力によるものです」 突然声がした。『そうだ。私が杖を隠したのだ。すべては私の命令なのだ。彼女には罪がない。離したまえ』指導者の声だ。 「杖を返してもらおう。さもなくば、イーダを投す】 しばらく沈黙があった。 『しかたがない。君の杖は返却しよう』 私の目の前に杖が出現した。私は杖を握りイーダからを手を離した。 クリス・リックマンという名の箱船第11回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ #クリス・リックマンという名の箱船
2021.09.03
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/6/腐敗惑星のアリスー第6回●連邦軍監視機構のミラー伍長は、現代の思想書『最後の楽園』に出てくる禁断の実を手に入れると、占い師から告げられる。それは「ダークサイド」からの魔の手だ。 腐敗惑星のアリスー第6回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●http://www.yamada-kikaku.com/yamadakikaku2009ーyoutube ■「お前、デッキマンだね。それも新米の」占いの巫女が連邦軍ミラー伍長に言った。ここ惑星ピラトのシオクマ・シティの盛り場だ。 5年前、宇宙の中心星ピラトのオクマ・シティだった。ミラーが連邦宇宙大学を卒業した頃だ。配属先は星庁の管轄下にある監視機構であった。 「そうだよ、それがどうしたのだ」いぶかしげにミラーは答える。荒手の募金活動じゃないだろうな。ミラーはこの種の募金にうんざりしていた。いわく宇宙戦役募金だの、戦争孤児募金だの、宇宙植民募金だの… 「お前にいいことを教えてあげようじゃないか」巫女はにやりと笑う。危ないぞ、こんな奴に限ってオアシが高いのにきまっている。 「いらないよ、占いのおし売りはお断りだ」ミラーは足早に立ちさろうとした。が、うしろから巫女がうむをいわさぬ調子で言葉を投げかけてきた。「世界最高の宝を欲しくはないのかい」その言葉にミラーは急に振り向く 「それは何だ」ミラーは興味シンシンの顔をした。「ほほっ、興味を持ったね。教えてあげよう、特別にね」 「もったいぶるなよ」「禁断の実だよ。それについての情報だよ」「禁断の実だって、そいつは『新生神書』の『最後の楽園』に出てくる神話じゃないのか」 「それくらいしか、知らないのかい。見たところ、連邦軍に努めているらしいけど。この言葉の深い意味もしらないようじゃたいしたことはないね。お前も、もっと歴史をお知り、そうすれば、私がいった意味もわかるさ」 軽蔑するように、首をふりながら巫女の彼女は言った。 「でも気をおつけ、その禁断の実にさわる時はね」ミラーの方をその節くれだった指でさした。 「俺は禁断の実を持てるのか」「そうさ。おまけに、お前は「古代世界」をかいま見ることができるだろうがね」 「古代世界?,「かいま」だと、どういう意味だ」「前年ながらもう、今日の占いはおしまいさ」気味の悪い占いの終り方だ。 「どういう意味だ。俺がそこで死ぬとでもいうのか」「しかたがないね。おまけに、もう1つヒントをあげるよ。そう、腐敗惑星についてお知らべ。これで本当におしまいさ」 「なんだって、腐敗惑星だって、あの汚染された星か」 「いいかい、これで、私のお前さんの未来の占いは終りだ」 ミラーは10ソブリン銀貨を巫女に投げあたえた。 「いい事を聞かせてくれたな、お礼だ」「いらないよ。今夜はサービスだよ」巫女の姿は急に、若い美女に変身する。 「あ、おい、待てよ。消えた」 ミラーは体をふるわす。寒気が急に襲ったのだ。 「今のは悪い夢じゃなかったのか」が、ミラーの見たのは夢ではなかった。 ■宇宙連邦軍、ミラー伍長はそれから必死で資料を探している。ここは連邦軍監視機構の研修センターである。 「ミラーくん、隣に座っていいかな」大学の先輩であるスニンがミラーに話しかける。「あ、どうぞ、スニン先輩いや中尉」 「どうだね、勉強は進んでいるかね」「ええ、何とか、連邦軍監視機構の研修についていこうと必死ですよ」「ところで、君、何の本を読んでいるのかね」 スニン中尉は急にミラーの読んでいる本の表紙を持ち上げようとした。 慌てて、それを隠そうとするミラー。が、表紙が見えてしまった。「新生神書」である。 「おや、おや、君も中々信心深いようだね」「いえ、それほどでもありません」 「君は隠れ宗教活動家ではあるまいな」 「まさか、そんなことはありえません」「ミラーくん、率直に聞こう。君は、腐敗惑星へ赴任したいかね」 腐敗惑星だと、なぜだ。なぜこいつは知っている。ひょっとして、いやぐうぜんということもあるな。ミラーは、できるだけ平静を装うとした。 「続けて聞こう。君は「禁断の実」を探したいかね」 ミラーはこの言葉を聞き、顔が青ざめるのが自分でもわかった。なぜ、この先輩スニン中尉が、あの夜の占いを知っているのだ。 「ミラーくん、我々は君をスカウトしにきたのだ。安心したまえ」やっと、ミラーの声が出た。いささかかすれていたが。 「いったい、あなたは」スニン中尉に向かいミラー伍長はたづねた。「むろん我々は「ダークサイド」の人間だよ。ミラー伍長君」「ダークサイド」、連邦軍にもはびこる裏社会の結社だ。 (続く)20210903改訂作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所●http://www.yamada-kikaku.com/yamadakikaku2009ーyoutube#腐敗惑星のアリス
2021.09.03
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クリス・リックマンという名の箱船●全宇宙の観察者、超生命体達は、対象である下等生物のいつ意識を全開させてみる実験をした。地球人類の生き残り1人は最適解をだすだろう。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n8299gr/10/クリス・リックマンという名の箱船第10回■私は、イーダに促されて、メルダ市にたどり着き、市民の歓迎を受ける。 クリス・リックマンという名の箱船第10回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■先祖殺しはできないという禁止条項を私の生体の遺伝子にプログラミングし、私のクローン人間、子孫に植えつけて育てたのだ。なぜなら、地球には、地球人類が消滅していたからだ。 イーダはまだ気を失しなったままだった。 メルダ市まではかなりの道のりがあるというのに私はまた話相手もなく、傷ついたホーバークフトをクラフトを修理し、最初にイーダから聞いたメルダ市があると思われり方向へ走り出した。 途中の風景はあまりに変化に乏しい。 私の時代、つまり、侵略者が来る前に生きていた時代に比べ、なんと寂しい光簑なのだろう。あの時代、地球は活気に満ちあふれていたのだ。 地球は緑をなしていた。海には魚や貝が、森や林は動物たちが、群れ遊んでいたはずだ。 ああ、もはや、そんな風景は、二度と目にする事ができないだろう。 イーダがようやく息を吹き返した。イーダは私が生きてる事に気づき、私にだきいて来た。「司政官、生きていた!」 「イーダ、怖がる事はない。事実私は生きているのだ。私は、殺される事は決してない。不死身なのだ」 と私は言う。泣いているイーダはなぜとは尋ねなかった。 イーダは感情を爆発させながら他の事を考えているようだった。私にはイーダを慰めたりしなかった。市街が地平線の向こうに見えて来た。たぶんあれがメルダ市だろう。 ■メルダ市は今まで私が訪れた都市とはまったく異なっていた。 城壁が存在しなかった。どこの都市にもあるはずの壁がなかった。外に対してあけっぴろげだった。またこんなに近づいたのに警備兵の姿さえなかった。静かだった。 もっと近づくと町並がはっきりと見えてくる。町は簡潔で美しかった。けばけばしさや重苦しさ。そんな類いの言葉はこの都市には不必要だった。都市デザインは秀れていて、住んでいる人々の知性を感じさせる街だった。私はふと、ここが私の考え求めて来た理想郷かもしれないと思った。 私達、人類の悪しき傾向から切り離れた人々が住んでいるに違いないと思った。いや私は念じていつのだ。ここが、私の求めてきた理想郷であれかしと。 ホーバークラフトは町中へ入った。住民はまた、都市の外観から受けた印象と同一であった。礼儀正しく、さらに鍛え上げられ練りあげられた人格を感じさせる。 数人の白服を着た人々が私を待ち構えている。私はホーバークラフトを止め、大地に降り立った。 イーダはその人々の方へ歩いていく。どうやら隊商とラグーン市の顛末を述べているようだった。 その集団の中でひときわ背の高い男が、私の方へ歩いてくる。この都市の指導者らしい。 「事のあらましはイーダから聞きました。イーダを助けていただいてありがとうございました。どうぞ、この都市メルダでゆっくりとお休み下さい。たいしたおもてなしはできませんが」 男は今まで、―私の見た事のない高貴な顔立ちをしていた。私という同じ素材から生まれた顔でもこうむ違うものだろうか。 それにシティデザスターの私を少しも恐れてはいない。私はこんな平和な安心しだ気分は感じたことがなかった。この気分はどこからくるのだろう。 私はささやかな歓迎会を受け、イーダに連れられて、。町の中を歩き、私の宿泊所にあてられている建物でゆっくりとくつろいだ。 彼らは私が都市管理センターへ帰れる手立てを考えて努力してくれるだろう。 私は眠りにつこうとしていた。が何かの疑惑が私を寝つかせなかった。 イーダの事だ。私はイーダを愛しているのかもしれない。が出会った時から気になっているのだが。 イーダを私はずっと大昔に見た記憶があるのだ。もちろん、顔は私のコピーなのだが、仕ぐさ、動き、話し方がなぜか私の記億を刺激するのだ。 ■私は私の。コピー人間、クローン人間を大量に作り、繁殖するまで、冷凍睡眠にはいったのだが。 イーダにはその以前に会ったような気がする。が、そんな事はありえない。 それに、このメルダ市が、私の都市管理センターから食糧を受けていないのも合点がいかない。まだある。 イーダは、食糧トラックに乗り込んでいた。私しか乗り込む事ができないプログラムのあるハッチから、防御用のレイガンにやられずに。 それにラグーン市に長時間いたはずなのに、私のばらまいた細菌による病気の徴候があの時、まったく現われていなかった。 さらに、メルダ市の隊商は確かに皆殺しにされたはずなのだ。 おまけに市庁の牢獄から一人逃れ、食礎トラックまで辿りつける可能性は極めて少ない。女の手では不可能だ。 最初の賞金かせぎに襲われた時、彼女は自分の力で貧金かせぎが投げた手榴弾から身を守った。 どういう事だ。イーダとメルダ市は、私の創造物ではないのか。誰か別の地球人が。だが、私しかいないはずだ。この再生された地球の設計者は。 大きな疑問が、私の眠りを途切れさせた。 クリス/リックマンという名の箱船第10回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/#クリス・リックマンという名の箱船
2021.09.02
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AF腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/5/腐敗惑星のアリス第5回■連邦軍宇宙監視機構の監視員ダーティ=ミラー伍長は腐敗惑星に降下する「死せる魂」を発見する。その男は監視機構の探査ポッドで腐敗惑星へ降下した。 腐敗惑星のアリスー第5回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■監視ステーションA235、通称「フライトデッキ」の中には、連邦軍宇宙監視機構の監視員ウォッチマンが勤務についている。 彼ら監視員の役割はこの惑星、腐敗惑星から、妙な生物が生まれ出てこないのかをチェックすることだった。 この惑星に呼びおこされ、ひきこまれてしまう宇宙船には何の興味もなかった。彼らを助けようともしながった。 その行為が、この星の生命行動だとしたらそれはそれでしかたがない。誰にも星の生命活動を止める必要や、権利はないのだから。 ただ問題なのは、この惑星の腐肉の内から発生してくる新生物が他の惑星や宇宙に悪影響を及ぼすかどうかなのだ。 フライトデッキのウォッチマンは、「腐敗の風族」の存在には気づいていた。が、彼らのフライトデッキは風の存在層のはるか上方にあり、干渉しょうとは想わなかった。 「ああっ、また堕ちていく」 連邦軍観測員ミラー伍長がコントロールルームにあるモニターを見ながらつぶやいた。 「今度はどこの船だ、ミラー伍長」先任士官ラフラタ中尉が尋ねる。 「どうやら、ケンタウリ星のカーゴシップの様ですな。船籍α315-620。視認しました」 「OK、ミラー伍長。データはインプットした」通常業務だ。彼らには何の感情もなかった。 ミラーと呼ばれた男、通称、ダーティ=ミラー。階級は伍長。ここに勤務して3年になる。彼の上官はラフラタ。階級は中尉。勤務歴10年。 しかし、ミラー伍長は、この山羊顔のラフラタ中尉のまなざしがずっと気になっていた。何か異常だった。それに、なぜ、このフライトデッキに10年もいる、通例デッキマンの任期ローテーションは5年が限度だった。 この腐敗惑星は、何らかの基準で、宇宙の船を呼び集めて落下させていた。どんな基準なのかわからない。 宇宙のローレライ。 生物を呼び集める星。 呼び集められた生物は腐肉となっていた。 ■フライトデッキのコントロールセンターに男が急に出現していた。ラフラタ中尉がきづく。 「お前はだれだ」 「私を、、私をこの星に投下しろ」男は絶叫していた。黒い服をきた、これといって特徴のない男だった。 「どこから、出現した」銃を構えてミラー伍長が叫んでいた。「私か?誰でもいい。この 監視ステーションのポッド投下装置を使わせろ」 探査ポッドは簡単に投下できる。この 監視ステーションコントロールセンターにあるキーボードを一押し。「お前気でもちがったか。この星がどんな惑星かしっているのか」「腐敗惑星だぞ」ミラー伍長は侵入者に言う。 「わかっているさ、なにしろ、自分の故郷の星だからな」侵入者は無表情に答える。「故郷だと、お前はここの棲息生物か、そんなこと不可能だ。考えられん」「そんなことがあり得るのか」「私は故郷へもどりたいのだ」 男は何度もつぶやく。 忽然と、男の姿が消える。 ミラーはモニターをみてきずく「いかん、 監視ステーションポッドがひとつ降下態勢に入っている」 「はやく、降下装置を解除しろ」ラフラタ中尉が叫ぶ。が、制止が効かない。 「だめです。制御レバーが動きません」「くそっ、腐敗惑星の雲海のしたに落ちて行くぞ」 「落下光点が消滅しました。あやつは一体」 「わからん、ミラー伍長、連邦軍・監視機構の本部へ連絡しろ。生物が発生するかもしれんな。疑似生命がな」ラフラタ中尉はミラー伍長に言った。 「あやつは「ドリフィングゲート」を易々と通過したのだな」 ラフラタ中尉はミラー伍長に言うでもなくつぶやいていた。 「ドリフィングゲート」とは、侵入者に対する防御システムである。 星に呼び寄せられるのではなく、宇宙船の残骸を盗むために侵入してくる宇宙海賊を防ぐ為のシステムだ。確認されない侵入者に対して光子ミサイルが次々と発射される。 「あやつは、ひょっとして「死せる魂」かもしれんな」ラフラタ中尉は考えぶかげにいった。「死せる魂ですって、それは一体」 「死せる魂とは、生物でも、機械でもない。意識体、あるいは霊体である」 ミラー伍長は上部機構への連絡と聞いてほくそ笑んでいた。『これはチャンスかもしれん。時がきたのだ』なぜ、彼がこの単調なフライトデッキを任務地と希望したのか。 それは連邦軍宇宙監視機構の監視員・監視ステーションA235・勤務、ミラー伍長の過去に、その訳があった。 (続く)20210903改定作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所アリス・イン・腐敗惑星ー寂寥王の遺産ーhttp://www.yamada-kikaku.com/#腐敗惑星のアリス
2021.09.02
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クリス・リックマンという名の箱船●全宇宙の観察者、超生命体達は、対象である下等生物のいつ意識を全開させてみる実験をした。地球人類の生き残り1人は最適解をだすだろう。この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n8299gr/9/クリス・リックマンという名の箱船第9回●イーダと組み立てたホーバークラフトでメルダ市に向かう途中に、再び、新たな賞金稼ぎが現れた。 クリス・リックマンという名の箱船第9回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ 何度も言うが、不思昌な事に、私の記憶にはメルダ慨という都市の記憶はない。私はこの地球上に現存する都市の名前をすべていえる。しかし、メルダ市の名前は、私の頭のリストには含まれていない。つまり、「都市管理センター」から食料を受け取ってはいないのだ。 彼女はそれを知っているのか。が、ともかく、私は私自身が生き残るため、メルダ慨に向かう事にした。 ■運搬トラックは片側のタイヤが完全にいかれていた。運搬トラックに標準装備されている砂上小型ホーバークラフトを私とイーダは組み立で始めた。 1私はイーダに尋ねてみた。「君達の都市は何を作っているのかね」「何も作ってはいないわ」「そんな都市があるわけがない。それならばどんな方法で金を得ているのだ」 「私には理由はわかりません」彼女は黙り込んでしまった。 私は途方にくれる。 私はしかたなく。彼女を組み上ったホーバークラフトに價せぐ彼女の指さす方向へ造を進み始めた。 しはらくして、後から爆風と閃光が襲ってきて、最後に爆発音が響いてきた。食糧トラックの自爆装毀をオンにしておいたのだ。 私は食糧トラックが完全に燃え尽きて消え去った事を調べてから、イーダに尋ねた。 「所で、イーダ、君の複合個体はいくつだね」「私の体には一つの個性よ」 「君の都市の人達は皆、君と一緒なのか」「そうよ、一つの体に一つの個性、それが私達の市の普通の人達よ」 ■ちょうどその時、ホーバークラフトは潅木地帯に入っていた。 突然、一発の弾丸が私の方へ飛んできた。 私は瞬時に体をふせていた。 又は、新手のバウンティハンターの登場らしい。 二弾、三弾と次々に射ち出される弾は、今度は、ホーバークラフトのフレキシブルカートを射ち貫いていた。速度がおとろえた。 「止まれ、止まれ、止まらなければ、その女に命中させるぞ」 荒々しい男の声が聞こえてきた。 大昔のスコープ付対戦車ライフルをかついだ私と同じ年配の男が潅木の茂みから姿を表わしていた。 「動くなよ。俺の指は、年のせいでょくふるえるんだ」男はすばやい動きで走ってきて操縦席にライフルを突き込み、私の頭をライフルの銃身でなぐった。「おい、お前、何者だ」男は私の胸のシルバー・スターに気づいた。 「これはこれはシティ=ディザスターか。女連れか、いい御身分だな。なぜそんないい暮しができるんだ」私は男に逆に尋ねた。「お前はどこの市の者だ」 「俺か、俺はどこの市にも属してはいない。放浪者さ。しかし、今日は狩人さ。まさか、その得物がシティ=ディザスターとはな。おいお前出てこい」彼は茂みの方へ叫んだ。 再び、後の茂みから、若い男があらわれた。この男もボロボロの服を着ている。 「これがシティディザスター様だとよ。よく見ておけ、二度と拝めないぞ」私はそれに対して、「私は君の面を二度とは見たくない」 「何だと」老人はカッとなった。「いけない。あやまれよ。お前、このじいさんはすぐ頭に来るんだ。あやまれ」 若い方が叫んだ。 私は黙って、私とよく似た顔をした老人の顔をにらんでいた。老人の怒りは急激に頂点達したようだ。「この野郎、死にやがれ」対戦車ライフルの銃身を私の頭に当て、引き金を引きしぼった。ボスッ。 すごい音脈響いた。 イーダは失神していた。 当然、私の頭がすいかか何かのように吹き飛び、血だらけの下半身が残っているに違いないと考えていただろう。しかし私は無傷だった。 対に、対戦車ライフルをぶっばなした老人の姿が消えていた。 対戦車ライフルだけが地面にころがっていた。 残った若い男は、小型拳銃をとりだし、ふるえながら、私に向けた が若い男は私の双眼を見つめた。 何か異常に気づいたようだ。男は悲鳴をあげ、銃をほおり投げ、茂の中に走り込んで行った。 彼は直観で気付いたのかもしれない。 この地球上の総ての人々は私を殺す事はできないのだ。 なぜなら、私は彼らの父なのだ。皆、同じ種類の顔なのだ。 (続く)クリス・リックマンという名の箱船第9回(1976年)「もり」発表作品作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/#クリス・リックマンという名の箱船
2021.09.01
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腐敗惑星のアリスー宇宙連邦の監視機構の元で封印されている惑星がある。その腐敗惑星内で新生命トリニティが蘇生し、世界の秩序を変える動きが始まるこの小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6825dd/4/腐敗惑星のアリス第4回■「惑星ガルガンチュア」から、彼は出発。目的は、他の星のトリニティに生命を与えること。それが彼の使命だ。何者も彼を留めることはない。 腐敗惑星のアリスー第4回作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/ ■自覚だった。 どうしても実現しなければならない。 そう彼は思った。 世界は彼に依存している。 内なる声が、彼を旅立たせる。 二度と戻れぬ旅だろう。 犠牲の旅だと思った。 「惑星ガルガンチュア」から、彼は出発しょうとしていた。 この星ガルガンチュアはようやく彼の手で復興が進みつつあったが。 何者が呼んでいるのだ。 が目的は1つ。 彼女に会い命を与えること。 名前はわかっていた。 トリニティ。だ。 星が見えた。 幾重にもはりめぐらされた防衛網が、彼の特殊な眼からは見ることができた。が、いかなる困難を払ってでも……と彼は思った。 心を決め、その絶対防衛圏に突入した。体が燃えていた。 彼の外皮がバラバラと焼け落ち、成層圏の中に散らばっていくのがわかった。 彼を追撃してくる飛行体があった。 この星の世界防衛軍の防衛機構衛星「ドリフィングゲート」からうちだされたミサイルだった。 自らの力で、それを何機も打ち破った。 眼から放たれた炎の剣が、それらのミサイルを粉々に打ち破っていた。 腐敗惑星のアリス(続く)20090501改定(トリニテイ・イン・腐敗惑星・1978年作品)作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所http://www.yamada-kikaku.com/
2021.09.01
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