関本洋司のblog

2004年09月26日
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カテゴリ: コラム
 1848年5月8日「人民の代表」に発表されたプルードンの文章、「政治問題と経済問題の同一性、解決の方法」を資料として紹介します。LETS(地域交換取引制度)の原理との近さがわかると思います。「自由経済研究」vol.20.2001.12より、森野栄一さんの訳です。

「・・・誰もが認めることは、異なった場所に居住する三人以上の交換者が、同じ時に、それぞれ他の人間の生産物を知り、欲するならば、彼らの生産物と役務を直接に貨幣の助けなしに交換するような方法で交換することができるということである。
 (中略)
 交換銀行は交換者に対して、諸国のあらゆる生産者や消費者の事業状況や能力、支払い能力、生産の重要度、そして特に重要な彼らのもつ欲求を個人的に知っているかのように現れる。
 いかなる政治上の激動も決して生産者と消費者の関係を断ち切り、生産物の交換を中断しえないにしても、交換銀行がお互いに関わりあうには時間がかかるすべての生産者と消費者に無償で生産物と販路を提供するのは、この知識によってこそなのである。
 交換銀行はその組織によって交換銀行なのである。随所に現れ、誰にでも情報を与え、交換銀行は各交換者にこう言うのである。当行に諸君の請求書、交換券、約束手形を与えよ、当行に諸君の商品針委託せよ、当行のもつ無数の関係によって、補償金もいらず、割引料もなく、利子もなく、諸君のあらゆる取引を引き受けましょう。
 従って、ここでは貴金属貨幣の銀行が交換の銀行に転換され、間接的交換は直接的交換に代えられ金属の役割は廃止され、一種の振替に転換される。否定が肯定に転換されるのだ。
 我々はこの改革からどのような利益を引き出すことができるのであろうか。これが労働者にもたらすものはなんであろうか・・・。」

 さらに付け加えるなら、プルードンの交換銀行の計画では、銀行が特権的なポジションに立つのではなく、会員が相互に価格を決め合うという点が画期的であり、計画経済的な同種の試みとの違いであるということも追記しておきます。言うまでもなくそれはLETSに共通する考え方でもあります。






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最終更新日  2004年09月27日 01時50分58秒


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