私の根幹を支えて頂いた11人の恩人 0
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^-^◆昇進・昇格のドラマ[4/4]速生「阿武さん……どうして そんな風な割り切った 考えが出来たんです? 生まれ付きですか?」阿武「ウーン…難しい……。 どうなのかなぁ……。 ……実は、若い頃に、 それは、それは凄い先輩に出会いましてね。 その先輩の影響を受けている事も確かですね…………」速生「先輩……デスカ……職場の……?」阿武「……うん、とにかく凄い人だったなぁ……。 2歳年上だったかな。その先輩の口癖ですが……、 『目先の手柄を立てたいのか、天下を取りたいのかで 人の行動は全然異なる。 志を持つ者は駆け引きをしない。取り引きもしない。 自分の価値の無限の可能性に気付いているから 値の付けようが無いのだ。 交換可能な価値感では生きてない……』 速生「…………!!!」阿武「『やるべき人が本気でやる気になって、摩擦を恐れず 動き始めると、事態は著しく好転する。 これこそが事業成功の、唯一の秘訣と言っても決して 過言では無い』 ……凄いでしょう……ね。 確かにこの先輩、天下を取りましたよ……」速生「社長になられたんですか?」阿武「うん、傍系のね。個性溢れる素晴らしい経営で有名です。 ……まっ、人には夫々の『天下』がありますがね……。 要するに『人生の満足』的な意味でしょうから……」速生「……確かに……、価値観を『外』に持たずに『内』に 求める方が豊かな人生ですもんね。 仕事は生きる為の『手段』であって『目標』ではないと いうことですか……?」 阿武「いえいえ、それ自体が、目標となり得ない手段など、 手段としてもたいしたものではないですよ」速生「わかっています、わかっていますが、しかし、坊主で もない俗な人間は、未熟者ゆえ悔しいのですよ……」阿武「速生さん、あなたも、たまたま現段階、ラッキーと いうことかもしれません。しかし……、私は悟りを開け 等とは考えていないんです。 他人が決めるルールになっているものを自分で決めようと 考えるなといっているだけの事です。 知的に捉えよ……と……」 速生「皆も、特に『出世』にこだわっている訳ではないのだと 思いますが、人事制度の下で、格付けが下の人間は、 上の人間の給料に追いつけないと考えて、どうしても 上がりたいと執着するんですよね。それぞれ、生活も ありますしね……。……意地も……ね」阿武「いやいや、速生さん……、出世にはこだわっても良い のではないですか……?……一種のゲームというか、 競技みたいな所もありますから………。 ……励みにはなりましょう。 ただ、自分の、本来の生き方や個性を殺してまで こだわるのは主客転倒と思いますがね…………。 そして、大事なことは、企業内では…………、 『勝ち負けを他人が決める』というルールだって事を、 しっかり自覚していなければならないということです」速生「フム……確かに」 阿武「審判員を言葉で説得しても意味がないでしょうね。 相手の心に届くように、アピールする位かな……」速生「確かに、審判に抗議してみても判定が覆る訳では ありませんからね!要は、会社が認めなくとも 『管理職の端くれ』と自覚して行動することが 大切なんでしょうか?主体的に……自分の任務として…」阿武「それぞれの気持ちの決着の付け方でしょう。仕事の 現場で負けないことが基本ですよ。我々は毎日仕事を してるんですから……『評価』はその結果です」速生「うーん、………後輩に話してやります……。 私も頭の整理がつきましたよ……。 ありがとうございました。阿武さん」阿武「……(^。^)……」 <完> ============================================================================◆◆ホームページランキング(暮らし・生活⇒ライフスタイル)に参加しています。 他にもステキなブログがありますよ。 一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^)
2008/05/22
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^-^◆昇進・昇格のドラマ[3/4]速生「しかし私が話している 後輩の例はですね……、 自分の持つ感覚と会社の 評価がずれてるって事 ですから………」阿武「はははっ……、じゃー、 上司と話して会社の評価の方を 変えて貰わなきゃね……。ははははっ……」速生「そんな……それは、無理な相談です」阿武「……でしょう?……ふふふふっ……。 分かってるじゃないですか。速生さん、 これは、そんな問題ではないでしょう。 その後輩殿は、他人が決める事と自分で決められる事との けじめすらついていないのです。その未熟な面こそが、 むしろ問題じゃないですか?……管理職としても……」 速生「しかし、そいつもそれなりに期待は持ってるわけですよ。 担当の部署が『社にとって重要な職場である』等と、 上層部の話の中に出て来たりするもんですからね……。 ………今度も、昇格の沙汰がなかったもんですから、 先日、私の所に来て悔し涙を流していましたよ……」阿武「その後輩殿の人生って、昇格が全てで、他には何も無い わけですか?」速生「いえ……それは……」阿武「あなたの会社の中に、その後輩殿の人生があるのじゃ無く て……、その人の人生の一ページに、会社での生活が、 記述されているにすぎないんだから…………。 もっと、自分の人生を中心に据え、自分の能力や価値観を もっと大切にしたらどうかなと思いますね……」速生「うーん……しかし……」 阿武「一喜一憂すべきことでもないと思いますがね。 まして、自信があるんなら、なおさら長い目で 見なくちゃーって思いませんか?いつか、彼の能力を 買う人が現れたり、そんな時代がきたりしますよ。 ……きっとね」速生「しかし………現実は……ですねぇ~~~」阿武「面白い話をしましょう。34才の頃、私の生き方や 仕事のやり方について、まるで信仰するようなレベルで 理解して評価してくれる部長に出会いましてね。 なんと、一気に2階級特進しちゃったんですよ」速生「にっ…2階級ですか?銅メダルが……金メダル! ……そんなの有りですか?」阿武「ははははっ……ブリキメダルですよ。でも、事実です。 ……すると、かっての上司や、上に行った同僚・後輩の 連中で、今度は私の下になるヤツが出てきて しまったんですよ」 速生「逆転満塁ホームランですね。嬉しかったでしょう?」阿武「いいえ、………別に。 まっ、嬉しいというより……やりたい事がやりたい様に し易くなったな……とは思いました。 特に、予算取りとか、古い例を改める事とかね……」速生「何故喜ばないんです。長年待って、やっと、能力が 認められたんじゃないですか?」阿武「権限を貰ったから、俄然やる気は増しましたが……、 正直いって嬉しいという感覚は無かったですね……。 たまたま、その時の私の能力と評価の物差しが、 運良く『マッチング』しただけの事なんですよ………。 皆が私より先に昇進していった夫々の時期、そうであった ようにね……。……俺の出番か……と思いました。 思えば……、丁度、社の仕事の流れが全体に、 保守から革新に変わりつつある頃だったかな……」速生「……………」 阿武「けっさくでしたよ。その部長ね、私が喜ばないので、 えらく怒っちゃいましてね。 救ったつもりだったのかなぁ~。 でも、そんなもんじゃないでしょう……?」速生「……そこまで割り切れますかね」阿武「割り切る、割り切らないの問題じゃなくて、人事は、 決して自分で決められないという原則の問題なんですよ。 これは自分が社長にならない限り、脱出出来ない世界だと 覚悟していましたからね。……感情的に、なったことは 一度もありません。感情的になりようがないんですよ。 原則が違うんですから……」速生「でも、決める上司のヒイキみたいなものを感じたこと あるでしょう?」 阿武「そりゃーありますよ……。 でも、上司に好かれるのも、大した能力ですよ。 その上司は、私と彼が同等の力だと判断したら、例え、 私の方が若干、頭が出ていたとしても、使いやすい方を 抜擢するでしょう。……当たり前のことですよ。でも、 私はその上司に合わせる気がないんだから、 それ迄の事でしょう……」速生「……でも、阿武さんの方が抜群に優れているとしたら?」阿武「評価する側も、チェックされてますからね。横の管理職、 その上の上司とね……。でも結論が、それらを通過 してるってことは、評価側の団体戦としての答えって事 でしょう?……ジタバタしたって仕方ないですよ………」 <続> ============================================================================◆◆ホームページランキング(暮らし・生活⇒ライフスタイル)に参加しています。 他にもステキなブログがありますよ。 一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^)
2008/05/21
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^-^◆昇進・昇格のドラマ[2/4]阿武「そうですねぇ……しかし かなりの連中が先に 昇進しますからね。 先にいった連中のどこが 会社から買われたのかを いちいち考えるのが面倒 でね……とても理解できない事も多かったしね……」速生「ああ……一応はそういう風には考えられたんですね」阿武「でも、よく分からないし、考えても複雑だし……、 割り切って『自分が、皆とどこが違うか』だけを 考えてましたよ」速生「……自分の、特徴みたいなもんですか?」 阿武「そうです……。そして、その特徴の部分を自分で 好きだったし気にいってましたし、大事な面だとも 思ってましたからね………。逆に…………正直言って、 会社って変な所だなぁって……感じてましたよ」速生「特徴って……トコトン納得する仕事の仕方ですか……?」阿武「それもありますが、その他、……色々とね。 おかしい事はおかしいと主張するタイプですから、 前例を盲信する職場環境では馴染みませんでしたね……」速生「……でも、そんな人事処遇をされて、自暴自棄になったり やる気がなくなったりしませんでしたか? ……仕事以外の事に走るとか……なかったんですか?」阿武「えっ……?どうしてそうなるんです……? 自分自身の人生とか、自分の戦いとは、関係ないじゃ ないですか……」 速生「でも、会社の処遇って毎日の人生じゃないですか」阿武「それじゃー、自分が何に強い興味を持って生活している かって……言い直した方が良いですかね。 ……あくまでも、当時の自分が対象にし、目的としてた のは『仕事そのもの』だったわけです。 会社の枠を越えて仕事では業界第一人者になりたいと 頑張ってました。 家が、代々大工の家系ですから、職人肌みたいなものも あったかもしれませんが……。 そして……興味の的は、 人の和と、創造性の発揚だったから…………。 勝った負けたの昇進レースなんて、 あまり、興味なかったんですよ。 ………自分には」速生「チームワークと、創意工夫……!……ですか?」阿武「ええ、これに満ち溢れた集団は、ホント心地良いです からね……」速生「心地よい…?………会社が………」 阿武「それに、人事という、元々、他人が決める事にですね、 いちいち反応して一喜一憂していてもねぇ………。 ロスですよ……時間の……」速生「うーん……他人が決める事……ですか…。しかし、 給料にも響いてくるし……」阿武「給料ねぇ……。まぁ多いにこした事はありませんが、 それも、生涯給与で考えたら、たいした差なんて ないんじゃないですか。一部の人を除いてね………。 2倍、3倍になるわけじゃなし……」速生「うーん……」阿武「大袈裟に考えてませんか?ははははっ………ねっ」速生「……阿武さん、実は、ある親しくしている後輩の事 なんですがね……。 身近な職場の現実だけを見てもですよ、 3人の年下の連中に追い越されているわけです。 同期の者も、数人が先に管理職になってるわけですよ」阿武「あるでしょうね。そんな事……当然」 速生「ええ、でも本人にしてみればですよ。本人にしてみれば、 追い越していった連中との間では、何ら劣る所も無いと 思ってるし、むしろ、職場経験の豊富さから、 仕事振りの幅は、自分の方が広いと自負しているわけ ですよ。 確かに、今居る職場の経験は……、 ……それは若干浅いんですがね……」阿武「ははははっ、管理職に先発した皆と能力が変わらないって 言ってるんですか?……その後輩殿……」速生「いや……むしろ上とさえ思っているようです」阿武「うーん……、それはいかん。 企業と個人の雇用契約を前提とした上での『人事措置』 というものを、その彼は根本的に勘違いしてますね。 ……勘違いというよりも情緒的に捉えすぎていると 言った方が適切かもしれないないなぁ……」 速生「情緒……デスか?……感情的って事……?」阿武「速生さん『人事』は、人の事と書きますが、個人の 気持ちや願望とは全く異質のものですよ。 決める方側にいる人間が、そっちの物差しで 決めるものです。要は、自分がその物差しを、 認識・理解し、それに合わせる努力をするか……、 ……しないかですよ」速生「………それは、そうでしょうが…」阿武「まっ、私は、会社側の物差しに無理をして迄、合わせた 事は一度もありませんね……。 自分で自覚している自分の絶対的な色々な価値とは 無縁の『競り市』のようなものだから…………。 買う方が決める基準による評価ですからね……。 もちろん、世の中は大半が常識の範囲で動いてますから、 評価基準の7~8割は、互いに食い違ってはないと 思いますが…………。 とにかく若い頃から、人事には興味がなかったですねぇ」速生「ということは、会社にとって、阿武さんって、 扱いにくい存在だったんでしょうね……」阿武「ははははっ……その逆ですよ。『上司が決めるもの』って 割り切っているわけですから……。 ……文句ひとつ言わずに……。こんに扱い易い社員は、 どこにもいませんよ。ははははっ……(^。^)」 <続> ===========================================================================◆◆ホームページランキング(暮らし・生活⇒ライフスタイル)に参加しています。 他にもステキなブログがありますよ。 一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^)
2008/05/20
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^-^◆昇進・昇格のドラマ[1/4]速生「不躾な質問ですが、、 職場で、同期の人や 後輩達が……自分を どんどん追い越して 出世していく状況を、 体験された事……、 ありますか……?」阿武「えっ?突然何ですか?優等生社員の速生さんの言葉とも 思えませんが………」速生「いえ……後輩に相談されたりするもんですからね……」阿武「あっ、そういうことですか……。 うーん……それを言うなら……私の場合は、むしろ、 そういう事が当たり前の人生でしたねぇ」 速生「……!!」阿武「……たしか……同期の仲間同志の序列は、最下位グループ だった時が長かったと記憶しています」速生「ええっ?……まっ……まさか?」阿武「いえ、ホントのことです。 たしか……業績評価のランク付けがAランクから、 Eランク迄ある中で……スポーツ選手は全体に評価が 低かったですねぇ……。 海外遠征、国内の試合、強化練習等々で、しょっちゅう 職場を空けますからね……。どうしても、仕事の実績が 出ません………。まっ、私が居た会社の独特の評価法かも しれませんがね……」速生「そうか……スポーツ選手だったんですね、阿武さんは」 阿武「とにかく厳しかったですよ。たとえ、オリンピックに 出たメダリストでも、AやBの評価を貰うには、余程の 業績を上げないと、ありえませんでしたね……」速生「ひゃー、厳しいなぁ……。選手にとってみれば、 練習も試合も仕事みたいなものなのに……悔しいですね」阿武「うーん……仕事は、仕事って割り切って、評価する面が あって……。会社の広告塔としてそれなりに頑張ってる 選手達……、少し、可愛そうな感じもしましたね」速生「………ですよね……」阿武「私は、スポーツはやってたけど、会社代表の選手では なかったんですよ。……それでも評価は、一番下の、 E評価でしたね……」速生「どうして……?病欠でもされてたんですか?」 阿武「いいえ、いたって健康でしたよ。 要するに上司からの評価が低かったって事ですよ。 そういう意味では私にとっては、スポーツは直接関係 なかったのかなぁ……。 ……納得しないと仕事を進めないという私の性格と、 仕事よりスポーツの方を優先させてしまう私の考え方を、 歴代の上司達が好まなかったようですね……。 練習の為に残業を断った事……数知れずですからね……」速生「でも阿武さん、仕事は、ちゃんとやってたんでしょう?」阿武「ちゃんと……っていうか、ノルマだけは果たしていた 積りですが…………。 ああ、そうそう、今となっては、懐かしい思い出話ですが 3年間で、18回、職場を変えられたこともありますよ。 そんな時は業績なんて残せるはずもありません……」速生「えーー!!ホントですか?信じられないなぁ。そんな 人事があるんですか……?」 阿武「ええ、相当に要員がダブついている時期でしたがね。 贅沢な話です……。もちろん、まだ新人の頃の話ですよ」速生「平均して一年に六回でしょう……?そんなに、異動したら 仕事なんて覚える時間もないでしょう……?」阿武「ははははっ……、お察しの通りですよ。……しかし、 まぁ、顔は広くなったし何にでももの怖じしなくなって、 後々には、これが大変役に立ちましたがね……」速生「うーん……阿武さんのケースは特殊なケースだなぁ」阿武「……そうですね……特殊でしょうね……。はははっ……。 当然の事ですが、2~3才年下の後輩が私の上司に なったこともありますよ。 しかし彼等から馬鹿にされたり、みくびられたりした事は 無かったと思います。 逆に、部下といっても経験はこっちの方が上ですから 色々と教えてやりました……」速生「悔しかったでしょう……?」 阿武「悔しい……。うーん……少しはね……。 でも早く切り替えましたよ。 ……仕方のない事ですからね……。 団体戦ですから……企業は……。考えてみれば、こんな事 スポーツの世界では当たり前の事ですもんね……」速生「阿武さん、そんな場合……、自分をどう納得させて いたんですか?」阿武「納得も何も……、愛する女性が他の男性を選んだ みたいなもんで、悔しいけど、ああ、そういうことか、 ……と思っただけですよ。上司は彼らを選んだんです からね……。ははははっ……」速生「簡単には、割り切れないでしょう……? <続> ============================================================================◆◆ホームページランキング(暮らし・生活⇒ライフスタイル)に参加しています。 他にもステキなブログがありますよ。 一票お願いします。ランキング表を見に来て下さ~い◆◆クリックして~~ ( ^-^)
2008/05/19
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