音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2012年04月25日
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 アルバム 『ボーン・イン・ザ・USA』 (1984年)のヒットと、これに付随して当時のレーガン大統領から“アメリカン・ヒーロー”として称えられ、まさしく時の人となったブルース・スプリングスティーン。今から振り返れば、可哀想にもほどがある祭り上げられ方だった。ベトナム戦争を批判的にとらえたはずの表題曲( 「ボーン・イン・ザ・USA」 )は、政治的な流れの中でアメリカ性の象徴となり、“曲解されたスーパースター”は苦悩の時を迎える。

 結局、長らく一緒に活動してきたE・ストリート・バンドは1988年に解散。この経緯の中で、アメリカン・ロックのボスは内省的な作品作りを志向していった(『トンネル・オブ・ラブ』や 『ゴースト・オブ・トム・ジョード』 )。ところが、1995年に変化が訪れる。スプリングスティーンにとって初のベスト・アルバムを作るに際して、これに収録されるべく、いくつかの曲を吹き込むのために、E・ストリート・バンドは再集合する。おそらくはこの再集合が呼び水となり、1999年の本格的な再結成&ツアーへとつながることになった。

 当時、新録として発表された曲(といっても実は『ボーン・イン・ザ・USA』の時期のアウトトラックの新録ではあったのだが)はいずれも待ち望んでいたリスナーにとっては涙ものだった。その中には、今でも筆者のフェイヴァリットであり続けている曲がある。その一つが、ベスト盤にも収録された「ブラッド・ブラザーズ」という曲である。ただし、筆者の心に強く刻まれているのは、ベスト盤収録のアコースティック風な演奏ではなく、別バージョンの方。翌年、ドキュメンタリービデオとセットで発売されたミニCDに収められた、ロック・バージョンの方の「ブラッド・ブラザーズ」である。

 この曲のテーマは、曲名が示すように、“血を分けた兄弟”、つまりは“かけがえのない友、もしくは同胞”である。再結成に向かおうというタイミングでこの曲は何ともぴったりな内容だった。この年のE・ストリート・バンド再集合時の曲は、長く待たされたせいか、他の曲も強く印象に残っている。そんなわけで、あと2回(2曲)ほど、このお話にお付き合いいただきたい。


その2




 ↓映像(静止画)はいまいちですが、今回取り上げたロック調のテイク(正確にはオルタネイト・ヴァージョン)の演奏、こちらから聴くことができます。↓






[収録アルバム]

Bruce Springsteen / Blood Brothers (1996年、ビデオとセットのEP)




[関連記事リンク]

E・ストリート再集合(その2)「ディス・ハード・ランド」
E・ストリート再集合(その3)「マーダー・インコーポレイテッド」






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Last updated  2012年04月28日 07時51分36秒
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