らぶ あんど ぴーす

らぶ あんど ぴーす

2004年09月02日
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カテゴリ: 日常の中で…
ここ数日、悪ノリしたネタがつづきましたので、今回はマジメなネタを。

管理人は、あまり時事ネタを扱いません。時事ネタは、いろいろな方が扱って
おられるので、管理人自身がお腹いっぱいになってしまうのです。

管理人はバブル末期に旅行関連の仕事をしておりました。そういった立場から、
書いておきたいことがあったのです。実はここ数日封印しておりましたが、
このたび、一大決心をして、書かせていただきます。


最近、各地の温泉地で問題になっている、温泉と偽装する行為。例えば、普通の
水道水に温泉の素を入れていただけ、とか。

これは、確かに問題です。ウソはいけません。中には、



などと、寝言を言っている3流旅館もありました。どうせ言い訳するなら、もっと
マシなことを言えば良いものを…

ま、それはさて置き、こういった一連の事件に対して、ある大学教授のコメントが
某新聞の“論点”というコーナーに掲載されておりました。

この執筆者は、温泉教授という異名を持っていて、非常に温泉にお詳しい方です。

以下、抜粋。
バブルがはじけて十三、四年。この間に日本人の意識も旅行の形態も大きく変わった。世代も変わり、
旅の主役は男性から女性へ、その形態も団体から個人へ。温泉に対する価値観も当然のように変化
しつつある。


その通りだと思います。10数年ほど前までは、旅館・ホテルも旅行業者も、団体客を
メインターゲットにおいておりました。その方が利益を出せるからです。旅館・ホテルに
とっての、1番大きな収入源は宴会費(飲食代)です。これは、都会のホテルであろうと
観光地のホテルであろうと同じです。一部ビジネスホテルは除きますが。

ところが、バブル崩壊以降、団体客は減少の一途をたどっています。理由は単純です。

する方というのは家族、あるいは仲間内での小グループとなります。

いくら団体客向けの施設が完備されていても、団体客向けの商品(ツアー)を旅行会社が
企画しようとも、団体旅行の需要自体がないのですから、経営が成り立たないわけです。

そこで、最近は小グループ向けの施設・ツアーが増えてきているわけです。

さて、これを受けて温泉教授の記事の続きです。
“癒し”をキーワードに本物が求められ始めたのだ。温泉経営者の方々に問いたい。温泉宿から
温泉を差し引いたら何が残るのか。料理や接客だけで都市のホテルと渡り合えるのか。温泉の社会的
座標軸の修正、いな、原点に立ち戻るべき時代を迎えているのではないのか。日本の温泉文化の根底に
あったのは、“信頼”ではなかったのか、と。




さすが大学教授。おっしゃっている事が難解過ぎて、庶民の管理人の脳ミソでは理解不能
です。

管理人の疑問その1

“本物”“原点”って何のことなんだろう?温泉の原点と言えば、管理人がすぐに思いつく
のは『湯治場』のシステムなんですが…

『湯治場』とは、ある程度の期間(1ヶ月とか半年とかの長期間)、温泉を使って体の悪い
部分を治療する、という一種の医療行為(民間療法)です。当然、これだけの長期間、温泉地に
滞在するのですから、宿泊は素泊まりの大部屋を利用します。食事なども、用意していただける
場合もありますが、基本的には自分で材料を用意して作ったり、お弁当を買って来たりします。
言ってみれば、ウィークリーマンションをみんなで借りるようなものです。そうやって、
1人分の宿泊費を抑えるのです。今でも、管理人の知る限り、東北地方などに存在します。

余談ですが、そもそも温泉というものは、1日や2日で効果を得られるモノではありません。
薬じゃないんですから。ある程度の期間、利用し続けて初めて効果を得られます。中には、
入浴した直後に体がポカポカするとか、お肌がツヤツヤするなどの効果を得られる場合も
ありますが、この効果は持続するものではありません。

ですから、TVのニュースなどで“温泉偽装”が報道され、宿泊者へのインタビューの際、
「だまされた気がします。」
との回答。お気持ちはお察しいたします。何度も書きますが、ウソはいけません。ですが、
もし、温泉の効能だけを期待して温泉宿に宿泊しているのであれば、
「その温泉宿の利用の仕方は、間違っているとは申しませんが、もったいないですよ。」
と管理人は思ってしまうのです。

温泉旅館に宿泊する場合、温泉に入浴することだけを期待して出掛ける方というのは少ない
はず。むしろ、温泉は旅行の一部であって、メインイベントであるかもしれませんが、それ
以外の部分にも期待があるはずです。例えば、料理とか、往路・復路の観光であるとか。

温泉に入りたいだけであれば、最近はやりの温泉テーマパークなるものを利用すれば良いの
です。関東であればラクーア、大江戸温泉など。横浜の“みなとみらい”にも建設中のものが
あるようです。関西ならばスパワールド等。このような施設は、日帰りで利用できるので、
非常に人気が高いそうです。1週間に2~3度、こういった施設に日帰りで通った方が、温泉
の効果を享受できます。

それはさておき、本題です。この温泉教授のおっしゃっている“本物”“原点”というものが
『湯治場』のシステムであるならば、それはムリです。ムリと言うのは、物理的に不可能
という意味ではなく、温泉旅館・旅行会社に潰れてしまうトコロがたくさん出て来る、と
いうことです。そうなると、経済が破綻するとは申しませんが、少なくとも旅行業界は崩壊
する可能性が生じます。理由は単純、このシステムが温泉利用の主力の形態になった場合、
わざわざ1~2ヶ月の休みをとって足を運ぶのか?という疑問が生じます。先に述べたように
日帰りで利用できる温泉設備は、今後も増え続けると思われます。つまり、会社勤めをしながら
温泉療養できるのですから、『湯治場』に足を運ぶ必要性はまったくありません。と、なれば
温泉旅館は経営難に陥るところが爆発的に増えます。『湯治場』システムに移行した旅館は
たいした収入をあげられません。旅行人口(国内)も激減します。全てとは申しませんが、中小の
旅行会社などは間違いなく潰れます。

“本物”“原点”=『湯治場』という意味合いであるならば、観光学にはお詳しいのでしょうが、
経済には疎いという認識をしてしまいます。

と、いうわけで“本物”“原点”の意味するところがよくわからない。

管理人の疑問その2

“温泉宿から温泉を差し引いたら何が残るのか”って…温泉宿というのは、温泉旅館を意味
していると思うのですが、そりゃあ温泉がなくなってしまったら、ただの割烹旅館になって
しまいますけどね。そうなれば、もちろん宿泊客は激減して経営は成り立たないでしょう。
そもそも温泉旅館は、温泉がそこにあるから経営が成立しているわけで、温泉が経営のバック
ボーンになっているであろうことは、子供でもわかります。いや、子供にはムリか?

まぁ、教授は、温泉としての信頼を失えば、温泉というブランドがなくなってしまうという
ような意味合いでおっしゃっているとは思いますが、問題は“料理や接客だけで都市のホテルと
渡り合えるのか”って、何で敵対関係になってしまうんでしょうか?この温泉教授の頭の中には、
『都市のホテル』と『温泉旅館』の共存共栄の形は存在しないんでしょうか?

それに、『都市のホテル』と『温泉旅館』は経営上のライバルなんですかねぇ?双方とも、
良い部分・悪い部分があって、ユーザーとしては、ホテル派・旅館派というような分かれ方に
なるであろうことは想像がつきます。つまり、ホテルのライバルは他のホテルでしょう。旅館の
ライバルは、やっぱり他の旅館でしょう。『都市のホテル』と『温泉旅館』の比較って、まるで
違う2つの業種について論じているように聞こえるのですが…例えば、ねこ派と犬派の論争。
犬が良いとか、ねこの方がとか、それこそ各個人の趣味の問題であって、どちらを選択しても
良いわけです。そして、ねこを飼いたい。じゃあ、どの種類にする?といった発想になるのでは?

『都市のホテル』と『温泉旅館』の比較は、ねこが良いか?犬が良いか?と同様のレベルのような
気がします。

ちょっと話がそれましたが、現実に、『都市のホテル』と『温泉旅館』が提携して、1泊目が
『都市のホテル』2泊目が『温泉旅館』というようなプランを旅行会社ではなく、それぞれの
施設が企画しているようなケースもあります。共存共栄はダメなんですかねぇ?

まぁ、温泉教授と言うくらいですから、温泉イズNo1なんでしょう。それは結構ですが、観光学と
いう見地から考えると、ちょっと偏ってませんか?

管理人の疑問その3

日本の温泉文化の根底にあったのが“信頼”!?そうなんですか。知りませんでした。温泉文化の
根底にあるのは、てっきり“健康な体への憧れ”だと思っていました。

しかし、温泉文化の根底にあるものが“信頼”とは?どういう意味なのか、管理人の腐った脳ミソ
では理解できません。あしからず。


この温泉教授は、いろいろな出版物を出されていて、本屋に行けば、必ず1冊は置いてあります。
温泉についての文庫本から、旅行ガイドのようなものまで。ただ、管理人はあまり読みません。

「ここがお薦め!?何で?」

というケースがよくあるからです。おそらく、温泉教授と管理人では、旅行や観光に対する見方が
根底から違うのでしょう。まぁ、「温泉だけに命をかける」というような方は、参考になりますから
教授の本、買ってみるのも良いと思いますよ(つまらんフォローだ)

しかし、話はまだ終わっていません。

後編へつづく





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最終更新日  2004年09月05日 18時14分44秒
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