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2014.01.28
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テーマ: コラム紹介(119)
カテゴリ: コラム紹介
【岐阜新聞 分水嶺】
20140128


この季節になると、いまだに大学受験生だったころを思い出す。もはや40年も昔のこと。入試制度も受験生を取り巻く環境も、大きく様変わりした。

昨年秋、出身高校から送られてきた学校だよりの進路実績を見て驚いた。地元の岐阜や愛知の大学への進学者数が断然多く、京都や大阪など関西が続く。東京など首都圏はごく少数派になっていた。

産業教育系各高校の校長先生に話を聞く機会があったが、近年は地元志向が強まっているという。ただし普通科進学校出身の大学生にとっては、地元に戻るにも就職先が限られていると口をそろえた。

岐阜市出身の社会学者で甲南大准教授の阿部真大さんによれば、地方都市では郊外の大型ショッピングモールが若者たちの「ほどほどパラダイス」になっているという(「地方にこもる若者たち」朝日新書)。

彼らが関係を持っているのは仲間と家族だけで、旧来の地域コミュニティーとは切り離されているとする。切り口は面白いが、彼らが「内にこもりつつ外に開いていく」可能性を秘めているとの結論はどうか。

ずっと親や同級生の中で暮らして、自己は確立できるか。一度は「ほどほど」ではない外の世界を目指してほしいと考えるのは、古くさいだろうか。
(1月26日)

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「男子たるもの、青雲の志を抱いて上京するからには故郷はないものと考えよ。」
上京の日、祖父はそう垂訓した。
「あなたも今日から最高学府の徒となるのね。」
祖母はそう言って喜んでくれた。

今は遠い昔である。
「青雲の志」はもはや死語であり、大学をして「最高学府」ということもない。

祖父母は当然明治の人である。東京に出て学問を修めるとは、かつてそういうことであったということだ。

それにしても『ほどほどパラダイス』とは言いえて妙だ。


『関係を持っているのは仲間と家族だけ』
当然そういうことだろう。突き詰めると「関係ねぇ」ということか。

だがしかしそんなものなのだろうか・・・
願わくは若者が「内にこもりつつ外に開いていく」とあってほしい。

ときに分水嶺氏。
コチラ から)では

『今年は意識して文句言いの頑固爺になろうと思っている。』

そう気炎を上げているのだ。ここは一発言い切ってほしいところだ。

『若者よ、一度は「ほどほど」ではない外の世界を目指せ!』

外に出ずして「自己は確立」されないのだ。(←自己の確立という言葉も、このところ目にしなくなったなぁ・・・)
東京に出る、コラムを読み我が身を振り返ってみた次第だ。



なりにけり


20130124aisatsu





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最終更新日  2014.01.29 05:46:18


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