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私達の身の回りには、莫大な量のデータが存在している。しかし、このデータは、手を加えて、私達の役に立つように表現しない限りは、無用の長物である。データに意味を持たせるためには、他のデータとの繋がりをつけてやり、情報へと加工することが必要となる。これが、情報デザインと言う作業なのである。すなわち、情報デザインとは、個々のデータを関連付けて、コンテクスト(文脈、状況)を創りあげる作業なのだ。 この情報デザインについて分かりやすく解説した本が「情報デザイン入門」( 渡辺保史:平凡社)である。上に述べたとおり、情報デザインとは、データを人が理解しやすいように纏め上げるのだが、その方法は僅か5つの基準であると言う。すなわち1.カテゴリー2.時間3.位置4.アルファベット順5.連続量である。このことを頭に入れておくだけでも、データの纏め上げには役に立つのではないだろうか。 本書には、色々興味深い情報デザインの例が多く取り上げられている。更に、人と情報を仲介するインターフェースの重要性や世界にあふれている情報を感じさせてくれる道具であるセンスウェアについても説明されている。普通のビジネスマンにとっても、企画書などを作成するときなどには参考になる部分が多いのではないかと思う。○応援してね。 「情報デザイン入門」( 渡辺保史:平凡社)風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら○関連記事・「デザインがわかった! - 書評 - 企業戦略としてのデザイン」:404 Blog Not Found
October 31, 2007
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久しぶりに、横山秀夫の本を読んだ。「第三の時効」(集英社)である。「出口のない海」いらい2冊目である。色々噂だけは聞いていたのだが、実際に読んでみると、これはすごいの一言である。 この作品は、F県警捜査第一課を舞台にした警察小説である。単一の小説ではなく6つの作品が収録されている短編集だ。収められているのは、以下の6篇である。・沈黙のアリバイ・第三の時効・囚人のジレンマ・密室の抜け穴・ペルソナの微笑・モノクロームの反転 出てくる刑事たちが、ものすごく個性的である。捜査第一課は、3つの班に分かれているが、1班長の笑わない「青鬼」・朽木、2班長の公安上がりの「冷血」・楠見、3班長の「捜査の天才」・村瀬をはじめ、その部下にも個性的な面々がそろっている。この3人の班長は、検挙率はほぼ100%とそれぞれ超優秀な刑事だが、あまりの個性の強さゆえ、互いに反目しながら独断で行動して、課長の田畑の悩みの種でもある。しかし、彼らの実績がすごいので、あまり文句も言えないようだ。田畑自信も優秀な刑事ではあるのだが、このあたりは、中間管理職の悲哀を感じてしまう。 容疑者たちとの刑事との心理戦など、ぐいぐいと作品に引き込まれる反面、ちょっと怖さも感じる。テレビで、外国の警察が、科学捜査で困難な事件を見事解決するという話を見ることがあるが、ここに登場する刑事たちは、犯人をいかに心理的に追い詰め、「自白は最大の証拠」とばかりに「落とす」ことに異常に熱心なのだ。これでは、冤罪につながりかねないのではないかと思う。とくに標題作の「第三の時効」で2班長の楠見が見せた、あまりにもトリッキーな時効つぶしは、お話として読むには良いが、実際に行われたらかなりの問題に発展しそうな気がする。○応援してね。 「第三の時効」(横山秀夫:集英社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 30, 2007
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昨日は、天気も良いので絶好のお散歩日和だった。ということで、お散歩がてら、携帯で色々写してきたので紹介しよう。我が家のアイドル、コーギーのスーちゃんも、久しぶりに、このブログに登場である。 スーちゃんであるが、相変わらず元気一杯で、お転婆娘ぶりを発揮している。しとやかな大和撫子になる日は来るのであろうか。あっ、洋犬だから、大和撫子は元々無理か?「久しぶりのスーちゃん」 散歩コースの川べりには、セイタカアワダチソウが、花盛りである。以前にも書いたが、この花は虫媒花なので、花粉症の犯人ではない。この時期に花粉症の症状のある方は、たぶんブタクサが原因であろう。「セイタカアワダチソウ」 ピラカンサも真っ赤な実が鈴なりであった。バラ科のトキワサンザシ属に属している植物である。その学名Pyracanthaから「ピラカンサ」と呼ばれている。「ピラカンサ」 散歩を続けていると、なんとも心を和らげるような、いい香りが漂ってきた。探してみると、キンモクセイが花を咲かせていた。モクセイ科モクセイ属に蔵する植物である。「キンモクセイ」○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 29, 2007
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金曜の夜は、フジテレビ系の金曜プレステージで「竹人形殺人事件」を観ていた。フジテレビの浅見光彦シリーズの第27弾に当たる。原作の方も以前読んで記事にしているので、興味のある方は、そちらも参照して欲しい。 浅見光彦の兄で刑事局長の陽一郎は、代議士の瀬木山に、中部観光交通会長の和村と引き合わされる。実は、福井県で進められている「越前大観音堂」の建設計画で、用地取得に関して不正の疑いがあるのだ。和村は、会談の場である料亭「えちぜん」の女将に、陽一郎たちの父がかって与えたという「嘉助」の銘のある竹人形を持ち出し、陽一郎に圧力をかける。 光彦は、福井に飛び、「嘉助」の竹人形について調べ始めるが、「嘉助」の孫に当たる野地、そして観音堂建設計画に反対する奈良岡が殺される。 東尋坊を始めとした、美しい福井の風景がすばらしい。また作品中に出てくる竹人形も、これが竹で出来ているのかと思うほど、繊細で美しい。このあたりは、映像ならではの楽しみであろう。 奇しくも、先般、日本一の大仏との触れ込みの「越前大仏」で有名な清大寺の敷地内にある五重塔などが、市税の滞納により、差し押さえられて公売されるというニュースが報道されていた。このドラマの放映の時期と重なったのは偶然だろうとは思うが、不思議なものである。 ところで、ドラマの中で、光彦が携帯を使っているシーンがあった。浅見家では雪江未亡人の方針により、携帯を持てないはずではと思うのだが。(原作)・内田康夫(プロデューサー)・金丸哲也(出演)・中村俊介(浅見光彦)・榎木孝明(浅見陽一郎)・遊井亮子(片岡明子)・平幹二朗(和村誠) ほか○金曜プレステージの「竹人形殺人事件」の公式HPはこちら○原作の「竹人形殺人事件」の記事はこちら○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 28, 2007
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「ライオンハート」(恩田陸:新潮社)を読んだ。「ライオンハート」を日本語に直せば、「獅子の心」か。そういえば、昔、世界史で「獅子心王」と呼ばれている王様が出てきたなと思って調べると、かってイングランドの王であったリチャード1世「Richard the Lionheart」 のことらしい。ひょっとすると、その王様の物語かなと思って読んでみると、ぜんぜん違っていた。ちなみに、本人の後書きによると、「ライオンハート」の題名は、ケイト・ブッシュというシンガーのセカンドアルバムの題名から付けたと言うことである。 この物語は、二人の男女の物語。昔、大人気だったテレビアニメのセーラームーンの主題歌の一節に、「♪何度も~めぐ~り合う♪」なんてフレーズがあったが、エドワード・ネイサンとエリザベス・ボウエンの二人が、何度となく転生をし、一瞬の逢瀬による喜びと、別離の悲しみを繰り返して体験するというお話である。 いくつかのエピソードの集合で、作品は構成されているのだが、各エピソードの時代がいったりきたりして読み手に混乱を与える。内容自体も曖昧感が漂い、けっきょく何だったんだと言う読後感が残る。自分で行間を補い、この世界に浸れる人には良いかもしれないが、あいにく文学的才能を持ちあわせていない私には苦手な分野の作品であった。「ライオンハート」(恩田陸:新潮社) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 27, 2007
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西城町の熊野地方では巨木の他にも色々な植物に出会った。 まずは「ナナカマド」、バラ科の植物である。「ナナカマド」の名は、7度かまに入れても燃えないくらい燃えにくいことから名付けられたものである。鮮やかな赤い実が美しい。「ナナカマド」 次は、「ススキ」である。お月見には欠かせない物である。浴衣を着た女性が、簪代わりに挿すのも風流かも知れない。「ススキ」 次は、紫の花の鮮やかな野菊である。野菊の仲間は、見分けるのが難しい。後で写真からとなるとますます難しい。花の色から見て、紫苑だという気がするが、違っていたら教えて欲しい。「紫苑?」 最後に珍しいものをお見せしよう。本日の主役はこの「ツチアケビ」である。アケビと言うより、ウィンナーソーセージの様なものがたくさんぶら下がっているが、これが「ツチアケビ」の実である。 ちょっと変わった植物で、これでも立派な蘭の仲間である。形も変わっているが、その生態も変わっている。この植物は葉を持たず、光合成をしないのである。それでは、どうやって大きくなるのかと言えば、ナラタケの菌糸から栄養をもらっているとのことである。「ツチアケビ」 「広島県の巨木を訪ねて」(完)○「広島県の巨木を訪ねて2(熊野の大トチ)」はこちら○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 26, 2007
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パーフェクトブルー、硫酸銅の水溶液のような、美しい青色。しかし、その美しさの裏に、われわれは本能的な毒々しさを感じてしまうのではないか。 「パーフェクト・ブルー」(宮部みゆき:東京創元社)は、美しい青色をした薬品をモチーフにしたミステリー小説である。宮部みゆきの、初めての長編小説だ。 高校野球界のスーパースター・諸岡克彦が殺され、ガソリンをかけて燃やされるという事件が起こる。犯人は、克彦の所属していた野球部の元部員山瀬と目され、彼の自殺で終わったかに見えた。しかし、事件は意外な展開を見せていく。 高校野球に関する様々な矛盾、製薬会社の卑劣な人体実験など、様々な要素を組み込みながら、うまくストーリーが展開して、読者をひきつける。そして最後に意外な真犯人が明らかになるのである。 なお、この作品は、蓮見探偵事務所で飼われている元警察犬・マサの一人称で書かれている。飼い主の蓮見親娘を助けて、ここぞというときにはしっかりと活躍しており、 犬好きには特に楽しめる作品ではないかと思う。○応援してね。 (追伸) 最近、アクセス数がずっと290台で推移してきたのですが、昨日、久しぶりに300を越えました。ブログランキングの方は低迷していますが、アクセス数自体は増えているので、読んで頂いている方には気に入っていただいているのかなと思っています。これからもよろしくお願いします。風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 25, 2007
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熊野神社で大杉に圧倒された後は、同じく西城町にある大トチに会いに行く。樹高約30m、周囲12.2m(12.6mと書いてあるものもある)の巨木で、国指定の天然記念物である。幹は根元から2本に分かれており、中が空洞となっている。この空洞には、人間が30人ほど入れるとのことであった。見た目には、そう大きな空洞には見えないが、かなり上の方に続いているということだから、縦方向にも詰め込めばということかもしれない。 なお、山間の観光地では、「トチ餅」を売っているのを目にするが、これは、トチの実を餅にまぜたものである。しかし、早合点して、トチの実をそのまま食べたりしないで欲しい。サポニンという物質を含んでいるので、アク抜きをしなければ食べられないので念のため。「熊野の大トチ」「熊野の大トチ(根元)」 この熊野の大トチは、映画「ヒナゴン」のロケ地の一つでもあり、入り口のところには、記念碑が設置してあった。「映画「ヒナゴン」ロケ地の記念碑」 ちなみに、この辺りは、山に囲まれたのどかなところだ。携帯も圏外である。向こうの山を見ると、空が雲のあるところと晴れているところで、綺麗に二色に分かれていた。「山と空」○「広島県の巨木を訪ねて1(熊野神社の大杉)」はこちら○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 24, 2007
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久しぶりに、「ひぐらし」シリーズを読んだ。今回読んだのは、「ひぐらしのなく頃に 宵越し編1,2」(みもり/竜騎士07:スクエア・エニックス)である。「ひぐらし」シリーズの外伝にあたる作品のようだ。 時代は、雛見沢村の壊滅から20年後。廃村になったこの村に、訳あり風のカップル、どこか不審な男の子、雑誌記者、そして、このシリーズの主人公の一人園崎魅音が集まった。しかし、車が消えたり、殺人が起こったり不思議なことが起こる。何より魅音は、20年前に死んだはず。 前編となる1巻では、やたらホラー調が目立つが、後編に当たる2巻で、謎が明らかにされると言う構成になっている。魅音は、下のコミックスの表紙絵で分かるように、まるで日牡丹お竜(古いか!)のようなかっこよさで活躍する。 最後は、このシリーズらしい不思議な、魅音と双子の妹詩音の絆で締めくくっている。みもりという漫画家は、この作品で始めて知ったが、なかなか味のある絵を描く。こんな感じも嫌いじゃないな。○みもり氏の公式HPはこちら「ひぐらしのなく頃に 宵越し編1,2」(みもり/竜騎士07:スクエア・エニックス) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 23, 2007
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先般、広島県の巨木を訪ねるというイベントに参加した。まず向かったのは、庄原市西城町にある熊野神社である。なお、西城町(さいじょうちょう)は、かっては、比婆郡西条町という独立した町であったが、2005年(平成17)3月に他の比婆郡の町や甲奴郡総領町といっしょに庄原市と合併している。 比婆郡という名前から分かるように、ここはかって「ヒバゴン」が出現した地区だ。ヒバゴンは、1974年に最後に目撃されて以来、消息不明らしいが、このヒバゴンをモデルに映画「ヒナゴン」が作られたことは有名である。ちなみに、ツチノコなども目撃されたことがあるようだ。また、同じく庄原市にある葦嶽山は、日本のピラミッドと言われており、ミステリーに満ちたところである。 今回訪れた、熊野神社も、かなり神秘的な雰囲気が漂っている。創建不詳だが、紀州の熊野三山より古いと主張する人もいる。8世紀初めには比婆山大神社として既に存在し、848年(嘉祥元)に社号が今の「熊野神社」になったと言う。祭神は伊邪那美命である。「熊野神社」 この神社の境内は、老杉の宝庫である。千年もの時を経た、杉の巨木が境内に聳え立ち、神秘的な雰囲気を醸し出している。「熊野神社の大杉」「熊野神社の境内」 神社の拝殿の雨の当たらないところに、アリジゴクの巣があった。すり鉢状の穴を掘って、アリなどの昆虫が落ちるのを待っている。幼虫はちょっと変わった姿をしているが、成虫になるとウスバカゲロウという綺麗な虫へと変身する。「アリジゴクの巣」○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 22, 2007
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金曜日の夜は、日本テレビ系列の金曜ロードショーで「おもひでぽろぽろ」を観ていた。1991年製作のスタジオジプリ作品である。 東京の勤める、主人公のタエ子は、休暇をとって、山形にある姉の夫の本家に、紅花摘みをするために行く。この作品は、そこでの、タエ子と本家の人々や、親戚のトシオとの交流を描いたものである。しかし、なぜか、小学5年生のころの自分もいっしょについていき、時々フラッシュバックのようにそのころの思い出がよみがえる。 タエ子の小学校時代というのは、昭和40年代の初めである。まだパイナップルが珍しかったり、テレビは白黒だった時代だ。この作品に出てくるそのころの世相がノスタルジーを感じさせる。特に、作品中の白黒テレビに映っていた「ひょっこりひょうたん島」。ドンガバチョやトラヒゲは本当に懐かしい。 27歳のタエ子が訪れた山形の田舎の風景、こちらも子供時代の風景を思い出して懐かしい。もっとも私が育ったところには紅花は無かったが。 会社から10日の休暇を取ったにしては、えらく長く滞在しているような気がするのは気のせいか。それに、あんな日常なら、毎年繰り返しているはずなのに、なぜ、小学5年生の時の思い出でなくてはいけないのかは、どうもよく分からない。、 ともあれ、タエ子は、ここで、小学校5年の自分にさよならし、未来を見つけたようだ。(原作)・岡本螢/刀根夕子(脚本・監督)・高畑勲(製作プロデューサー)・宮崎駿 (声の出演)・今井美樹 (タエ子)・柳葉敏郎(トシオ) ほか 「おもひでぽろぽろ」(岡本蛍 /刀根夕子:徳間書店)原作&アニメDVD ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 21, 2007
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以前、ノベルズ版とコミック版を間違えて買ってしまったが、今回はちゃんとノベルズ版を買った。「灼眼のシャナ2」(高橋弥七郎:メディアワークス/角川GPメディアワー )である。 坂井悠二とシャナが痴話げんかをして、仲直りをする話だ。敵が現れるが、痴話げんか中のシャナはこてんぱんにやられる。しかし、仲直りすると、本来のすごい力を発揮してリベンジを果たすという、お約束通りのストーリーが展開する。 今回の敵は、同じ目的を持つはずの「紅世(ぐぜ)の王」の一人、「蹂躙の爪牙」マルコシアスとそのフレイムヘイズのマージョリー・ドー。マージョリーは、すごい美人だが、人間の存在を食う「紅世(ぐぜ)の徒(ともがら)」をひたすら殲滅することしか頭にない、ちょっとあぶない女王様キャラである。さっそく、悠二の同級生二人が下僕にされてしまっている。しかし、どうも悲しい過去を秘めているようだ。 マージョリーたちの標的は、「紅世の徒」である「屍拾い」ラミー。人間社会に無害な存在のため、ラミーを守ろうとするシャナたちと、殲滅しようとするマージャーリーたちが対立し、戦いを繰り広げる。 しかし、この自らザコと言っていたラミーが、実はかなりの大物だったとは・・・ マージャーリーたちも、この街に居つきそうな予感がするが、この後どう展開するのか。いかん。だんだん深みに嵌っている。「灼眼のシャナ」(高橋弥七郎/笹倉綾人[コミックス]:メディアワークス/角川GPメディアワー )&シャナグッズ ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 20, 2007
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「屍姫」(赤人義一:スクエア・エニックス)という漫画を見つけた。字面から、なんとなく内容が想像できるかもしれないが、たぶんそのその想像は、大きく外れてはいないと思う。今回紹介するのはその1巻である。 この作品では、未練を残して死んだ者は、「屍」になって、人を襲うと言う設定になっている。「ゾンビ」のようなものを考えてもらえばよいのだが、普通の人間と変わらない知能を持っている。一度死んでいるので、「不死」であり、手足が千切れても元通りに再生してしまうのだ。 「屍姫」とは、この不死の「屍」たちと戦うため、光言宗という宗派が作りだした「屍」である。通常の「屍」と違うところは、契約僧とペアで行動し、契約僧が死ぬと、「屍姫」も元の死体に戻ってしまうというところである。 この作品の主人公・星村眞姫那(マキナ)は、光言宗の名家に生まれたが、屍の群れに家族共々殺されてしまう。しかし、「素質」があったため、「屍姫」としてよみがえり、契約僧の景世といっしょに「屍」たちと戦うことになる。 普通、ゾンビと戦うのなら、使うのは、お札か法力かはたまた聖水かといったところだが、なぜか「屍姫」たちは武器で戦う。マキナの場合は、なんとサブマシンガンである。「屍姫」たちは、驚異的な再生能力を持っている事と高い身体的能力以外は、特に超能力のようなものは持ってないようであるが、「屍」の中には特殊な能力を持っている者もいるようだ。これでは圧倒的に分が悪いと思うのだが、なんとか戦っている。 「屍姫」と「契約僧」は互いに心が繋がっているが、宗派内には、「屍姫」を蔑みただの道具として見る者も多いようだ。このあたり、宗教の持つ欺瞞性をよく現していると思う。「屍姫1」(赤人義一:スクエア・エニックス) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 19, 2007
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「最高学府はバカだらけ」(石渡嶺司:光文社)という本を読んだ。しかし、なんとも挑発的なタイトルである。立花隆が「東大生はバカになったか」という本を書いているが、こちらは一応疑問文である。しかし、本書は、断定的に言い切っているのがすごい。 大学生の学力低下が言われて久しい。大学に入って、授業についていけないので、高校の教科の補習をしているところもあると聞く。本書は、今の大学の現状をレポートしたものである。かなりセンセーショナルな書き方であり、言っている事が、どれだけ普遍的なことかどうかには疑問があるが、色々なところで見聞きすることを考えると、ある程度はうなずけるところもあるのではないかと思う。 本書では、大学の低迷の原因を色々述べているが、私はやはり「少子化」と「ゆとり教育」の影響が大きいのではないかと思う。昔は、授業に出ない学生はいくらでもいたし、教える方も、授業は、何年も同じノートを読むだけという豪の者も多かった。それで、大きな問題はなかったように思える。大学生は、教えられるのではなく、自分で学ぶものであるという社会的コンセンサスができていたからであろう。この時代にも、大学側の問題は存在していたが、潜在化していなかったのである。しかし、これが、入学者の学力低下に伴って顕在化してきたように思える。 中国の大学では、ある時間になったら消灯するところもあるという。消灯しないと、いつまでも勉強して体を壊してしまうからだ。程度問題ではあるが、日本の学生もその姿勢は見習わなければならないであろう。「最高学府はバカだらけ」(石渡嶺司:光文社) ○関連記事「書評 - 最高学府はバカだらけ」:404 Blog Not Found○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 18, 2007
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鞍馬天狗などの時代劇でおなじみの角兵衛獅子は、新潟県月潟村(つきがたむら:2005年3月、新潟市に編入合併)が発祥の地であるという。江戸時代から昭和の初期まで、各地の村々を回っており、まさに日本の大道芸の原点である。 しかし、この角兵衛獅子には悲しい歴史があったと言う。貧しさゆえに、日本各地を漂泊して歩く、過酷な生活を余儀なくされ、村に帰れるのは1年に1度だったらしい。 この月曜日に、TBS系で放映された月曜ゴールデンSP『浅見光彦シリーズ24「漂泊の楽人」』は、この角兵衛獅子の悲しい物語と、大掛かりな詐欺事件とを結びつけた内田康夫原作による旅情ミステリーである。 光彦の大学時代の同級生・漆原宏が不審な死を遂げる。漆原は妹の肇子に、自分が死んだらパソコンを光彦に渡して欲しいと言い残していた。漆原は半年前まで、詐欺グループの会社に勤めていた。その詐欺グループが、被害者から集めた莫大な金と幹部連中の行方が分からなくなっていたのだ。 そして、漆原の母親も殺される。今わの際に言い残した言葉は、「シ…シ…ハマ…ダ…コ、ガ…」。漆原の母はかって新潟に住んでいたらしい。しかし、故意にその痕跡を消したような節が見られた。光彦は、肇子と事件の真相を調べ始める。 角兵衛獅子の祭りの光景や棚田の風景が旅情を誘う。また、ミステリーとしても、パソコンの辞書登録機能を使ったアイディアが面白い。 なお、角兵衛獅子の祭りである月潟まつり(角兵衛地蔵尊祭)は月潟白山神社境内で、毎年6月第4日曜日に行われているようだ。(原作)・内田康夫:「漂泊の楽人」(プロデューサー)・矢口久雄(出演)・沢村一樹(浅見光彦)・加藤治子(浅見雪江)・村井国夫(浅見陽一郎)・星野真里(漆原肇子)・大和田伸也(矢野隆一郎)ほか原作「漂泊の楽人」(内田康夫) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 17, 2007
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日曜日の夜は、テレビ朝日系の日曜洋画劇場で、「アルマゲドン」を観ていた。1998年のアメリカ映画である。この「アルマゲドン」とは、元々は、聖書の「ヨハネの黙示録」に示された、善と悪との最終戦争を表すものである。日本では「ハルマゲドン」という表現の方が一般的だが、英語では 「Armageddon」と表記するので、それをそのままローマ字読みをすれば「アルマゲドン」になる。 内容をごく大雑把に言えば、地球に接近している巨大小惑星に、深い穴を掘ってそこで核爆弾を爆発させ、軌道を変えて衝突を回避しようとするというものである。その穴を掘るためにスペースシャトルに乗って、小惑星に乗り込むのがハリーたち石油採掘のプロ(すなわち穴掘りのプロ)と言うわけだ。地球が滅ぶか、それとも助かるか、人類は、彼らにかけて祈りながら「最後の審判」をただ待つしかない。その間にも流星が降り注ぎ、被害が広がる。 流星が降り注ぐシーンや、スペースシャトルが、小惑星を飛行するシーンなどは、ものすごい迫力である。また、この種の映画ではお約束のようだが、次から次にトラブルがハリーたちを襲う。これらをなんとか解決していき、そして最後に見せる自己犠牲の精神。やっぱりそうきたかと思いながら、感動させられてしまう。(監督)・マイケル・ベイ(出演)・ブルース・ウィリス (ハリー・S・スタンパー)・ベン・アフレック(A・J・フロスト)・リヴ・タイラー(グレース・スタンパー) ほか DVD「アルマゲドン」 ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 16, 2007
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先般の新聞に、自民、公明両党の「政治資金透明化プロジェクトチーム」で、1円以上の政治資金の支出について、領収書を公開することに合意したという記事が掲載されていた。こういうことが出てくる背景には、政治に関して金銭がらみの不透明性が常につきまとっているということがある。我が国では、かねてより「清濁併せ呑む」ような人物を大物と思うような風潮もあるが、これからの社会は、なんといっても「清く正しく美しい」人を選択していくべきであろう。 もっとも、ちょっとシニカルな見方をすれば、このような不透明さは、小説家にとって、かっこうの材料を与えているのである。「透明な遺書」(内田康夫)も、そのような政治がらみの大きな不正をテーマとした浅見光彦シリーズのミステリーである。 内田氏の小説には、ひとつの方程式があるようである。公共事業のあるところには利権あり、利権のあるところには不正あり、そして不正のあるところには殺人事件ありといったパターンが多いが、今回の作品も、見事にこのパターンを踏襲している。 福島県の喜多方で、日洋プラントの重役候補・清野林太郎が、車の中で死亡しているのが発見される。そこには「遺書」と書かれて、中身のない封筒が残されていた。警察は、なぜか、この死を、単なる排ガス自殺と断定してしまう。 ところで、この清野は、「旅と歴史」の藤田編集長と親友であったことから、光彦は清野の娘翠の依頼で事件を調べ始める。ところが、事件の背景には、政界や警察までも絡んだ大規模な不正の影が。そして、清野のもう一人の親友・西村も行方不明になる。 浅見光彦シリーズと言えば、旅情ミステリーであるが、今回はあまり旅情は感じられず、政治がらみの不正を問題にすると言う社会派ミステリーの性格が強い。喜多方には行くものの、せいぜい光彦が喜多方ラーメンを食べたくらいである。しかし、どうも光彦は、麺類とは相性が悪いようだ。以前「日蓮伝説殺人事件」で、山梨のほうとうに散々悪口を言っていたが、今回も喜多方ラーメンにもかなり憤慨している。○応援してね。 「透明な遺書」(内田康夫) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 15, 2007
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平将門といえば、菅原道真、崇徳院とともに、日本3大怨霊の一人と言われている。「QEDventus 御霊将門」(高田崇史:講談社)は、この平将門が、実は怨霊なんかじゃなくとっても心の広い大親分のような人物だったということを、例のごとく薀蓄をたれながら証明していくと言う話である。 桑原崇と棚旗奈々、沙織の姉妹は、お花見に出かけたはずが、将門ゆかりの神社廻りになってしまう。一方、それと並行して、ちょっと前の作品から出ている神山禮子に関するエピソードが同時進行していく。こちらの方は、将門伝説には全く関係ないので、別に無くても良いような気がするのだが、どうも次の「河童伝説」への前ぶりらしい。 このシリーズの薀蓄もそろそろ飽きてきた。薀蓄の部分は、読み飛ばしてしまうこともあるが、どういうわけか面白い。実は、このシリーズの一番の魅力は、薀蓄ではなく、桑原崇と棚旗奈々、沙織とのやりとりではないかと思う。特に沙織がレギュラーのように登場するようになって、崇にうまく合いの手を入れるのがなんともいえず面白い。「QEDventus 御霊将門」(高田崇史:講談社) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 14, 2007
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水柿君は国立N大学の工学部で建築学を教える助教授である。奇しくも、年齢は33歳、内田康夫のミステリーの主人公浅見光彦と同い年である。ミステリー作家である森氏が、そこを意識して、33歳にしたのか、それとも単なる偶然かは分からない。(たぶん偶然だろう。) この水柿君、一口で言えば変わり者である。もっとも、偏屈なという意味ではなく、どこかあっけらかんとした愛すべき変わり者だ。大学人で変わり者といえば、以前紹介した、ツチヤ教授を思い出すが、水柿君は、あれほどくどくはなく、もっとあっさりしている。 この水柿君の日常に起こった出来事を綴ったのが、「工学部・水柿助教授の日常」(森博嗣:幻冬社)である。森氏は、何回も、作品中で、「これは小説だ。」と断っている。しかし、それにしては、リアリティがありすぎる。森氏の大学教員時代を綴ったノンフィクションらしい香りがぷんぷんしているのだ。 扱われている出来事は、上司の教授がホテルで講演資料の入ったかばんを盗まれた話だとか、構内でミステリーサークルを発見した話とか、奥さんの須磨子さんとのやりとりなど、どちらかと言えばたあいのない話を、ほのぼのとしたタッチで、ユーモアたっぷりに描いている。読んでいる間、少し幸せな気分にしてくれる作品だ。 なお、文中で、時折、「四十七人の力士」という表現が出てくるのだが、これは、京極夏彦のパロディ小説集「どすこい」のなかに出てくる「四十七人の刺客」のパロディの中の表現から来ていると思われる。この「どすこい」には、「すべてがFになる」のパロディも収録されていたので、その返礼であろうか。「工学部・水柿助教授の日常」(森博嗣:幻冬社) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 13, 2007
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「讃岐まんのう公園」で足慣らしをした後は、いよいよ、本日のメインであるこんぴらさんこと「金刀比羅宮(ことひらぐう)」 へ向かう。全国にある「こんぴらさん」の総本宮であり、祭神は大物主神(おおものぬしのかみ)である。相殿(あいどの)には、崇徳(すとく)天皇も祭られている。 海の守り神として昔から信仰されており、1368段(奥社までの段数)もある参道の石段でもが有名である。元々こんぴらとは金毘羅と書いて、薬師如来の十二神将の一人であり、この神社もかっては神仏混交で、金毘羅大権現と呼ばれていたが、明治の神仏分離令で、現在の金刀比羅宮となったようだ。それにしても、人間の都合で、神様が変わったりするのだから、結構いいかげんなものである。いかにも日本らしいと言えばそうなのだが。「こんぴらさんの参道」 それにしても長い石段である。上っても上っても石段だ。「こんぴらさんの石段」 途中には、「宝物館」の看板や、君が代に出てくる「さざれ石」も見られた。「宝物館看板」「さざれ石」 ついに、石段の途中で力尽きた。時間の制約があり、これ以上進むと、バスの集合時間に遅れる可能性があるのと、膝の具合が心配になってきたので、残念ながら、ここまででストップした。ここには、さすが海の神様だけあって、造船会社から奉納されたプロペラ(スクリュー)が展示してあった。「今回はここまで」「今治造船奉納のプロペラ」 なお、岡山県倉敷市には「由加山 由加神社本宮」がある。古くから、「ゆがさん・こんぴらさん両参り」と言われ、両方に参ることで、大きなご利益があると言われているので、機会があれば、こちらにも足を伸ばしてみてはいかがかと思う。この由加神社も、由加大権現が、神仏分離令により、真言宗御室派の準別格本山である「蓮台寺」と分離してできたものである。 (四国讃岐への旅 完)○四国讃岐への旅1(しまなみ海道から今治へ)の記事は こちら○四国讃岐への旅2(讃岐まんのう公園へ)の記事はこちら○「金刀比羅宮」の公式HPはこちら○「由加山 由加神社本宮」の公式HPはこちら○「由加山 蓮台寺」の公式HPはこちら○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 12, 2007
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タオル美術館ASAKURAを見終わると、いよいよ昼食だ。行ったのは、「りんりんパーク」というところ。おみやげ物やと宿泊施設を兼ねたような所だ。入らなかったが、温泉もあるらしい。「りんりんパーク」 今日の昼食は「松茸御前」だ。なんと30分間、松茸ご飯食べ放題である。しかし、「食べ放題」の言葉は、ダイエット中の私には、悪魔の囁きにも等しい。なんとか、意志の力で、一杯だけにおさえて席を立ち、みやげ物コーナーを見て回る。「松茸御前」 昼食後に向かったのが、「讃岐まんのう公園」である。四国で唯一の国営公園だ。四国といえば八十八箇所。八十八箇所と言えば弘法大師空海であるが、その昔弘法大師空海が改修したと言われているのが、日本最大のため池である満濃池である。「讃岐まんのう公園」は、この、満濃池の北東岸に広がる広大な公園である。満濃池には竜神伝説があり、この公園のマスコットも「ドラ夢(どらむ)」と名づけられた竜である。くれぐれも、ドラえもんと間違えないようにして欲しい。「讃岐まんのう公園のシンボルドラ夢」 園内は、とにかくだだっ広い。ちょっと前に行ったので、サルビアやブルーサルビアがきれいだった。コスモスはぽつぽつといった感じだったが、今はちょうど見ごろであろう。「讃岐まんのう公園の広場」「サルビア」「ブルーサルビア」○四国讃岐への旅1(しまなみ海道から今治へ)の記事は こちら○りんりんパークの公式HPはこちら○「讃岐まんのう公園」の公式HPはこちら○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 11, 2007
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ちょっと前になるが、四国讃岐地方へのバスツアーに参加した。行きは、しまなみ海道を通って、四国に渡る。しまなみ海道は、本州と四国を結ぶ3つのルートのうち、最も西に位置するもので、広島県尾道市と愛媛県今治市の間を11の橋で結ぶ。 このルートは、村上水軍ゆかりの因島、西日光耕三寺や平山郁夫美術館で有名な生口島、日本総鎮守である大山祇神社のある大三島など、瀬戸内海の代表的な島々を通過しており、風光明媚な景色を堪能することができる。内田康夫による浅見光彦シリーズの旅情ミステリー・「しまなみ幻想」の舞台にもなっている。「来島海峡SAから見た来島海峡大橋」 四国について、最初に向かったのは、愛媛県今治市にある「タオル美術館ASAKURA」である。今治市は、タオルの生産量日本一を誇るタオルの街だ。この美術館は、タオルメーカー「一広株式会社」がタオルとアートを融合するため、平成12年4月に設立したものである。俣野温子などの作品の他、タオルで作った動物や魚なども展示されており、楽しいつくりになっている。全国の百貨店にも出店しているので、この名前に聞き覚えのある方も多いかもしれない。「タオル美術館外観」「タオル美術館展示物」「タオル美術館入り口」 ところで、今治では、今治商工会議所などが中心なって、にタオルを選び勧めてくれるアドバイザーの育成をめざし、「タオルソムリエ資格試験」を開始した。9月27日(木)に第1回めの試験が行われたようだ。受験料 10,500円、合格基準は、8割以上の正解と結構厳しい試験である。ご当地今治の他に、東京と大阪でも受けられるようなので、ご当地検定の変則版と思って受けてみるのも良いかもしれない。○「しまなみ幻想」の記事はこちら○「タオル美術館ASAKURA」の公式HPはこちら○俣野 温子さんの公式HPはこちら○「タオルソムリエ資格試験」についてはこちら○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 10, 2007
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今日は「怪物王女」(光永康則:講談社)の第3巻だ。 今回も、ミイラ男軍団に襲われたり、首無し騎士と競争したり、果ては幽霊船に迷い込んだりと色々大変である。 見所は、ミイラ男軍団のボス・ファラオとの戦いで見せる「姫」の二刀流かな。あ、でも持ってるのは刀じゃなくってチェーンソーだから、二チェーンソー流か。(語呂が悪いね)それにしても、ファラオ、弱すぎ。 「姫」の妹のシャーウッドにも頼もしい血の戦士ができた。まさに無敵だが、その正体はなんと・・・ 「姫」の新しい兄弟も登場する。そして、「姫」の本当の名前も明かされる。ますます面白くなってくるなこれは。○「怪物王女2」の記事はこちら「怪物王女1、2、3」(光永康則:講談社)&DVD ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 9, 2007
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10月5日(金)、10月6日(土)の二夜連続で、テレビ朝日系で放映されていたのが、長澤まさみ主演の「ガンジス河でバタフライ」である。メーテレ(名古屋テレビ)開局45周年記念作品ということである。脚本は宮藤官九郎が書いている。 長澤まさみ扮する女子大生のてるこは、就職面接でつい「ガンジス河でバタフライ」と嘘を言ってしまったため、インドを旅することになる。なぜ、バタフライなのか、それもガンジス河でなのかはよく分からないが、非常におバカな設定で、インドでの珍道中が予想される。 インドでは、物貰いの子供たちにとまどったり、親切にしてくれたインド人の奥さんが、下位のカーストの者には辛くあたっているというカースト制度の根深さに憂鬱になったり、ホーリーのお祭りにびっくりしたりと、様々な出来事がてるこを待っていた。 そんな異文化とのふれあいの中で、始めは、泣いてばかりいたてるこも、次第に、インドの魅力に引かれ馴染んで、人間的にもたくましく成長していく。 全体としては、宮藤らしいどたばたコメディとなっている。長澤まさみが、顔にヤモリを這わせたりと、体当たりの演技がほほえましい。(原作)・たかのてるこ (監督)・李闘士男(脚本)・宮藤官九郎 (出演)・長澤まさみ (高野てるこ)・中谷美紀(テルコ)・塚本高史(シンゴ) ほか○「たかのてるこ」さんの公式HPはこちら○「ガンジス河でバタフライ」の公式HPはこちら原作「ガンジス河でバタフライ」(たかのてるこ:幻冬舎) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 8, 2007
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金曜の夜は、日本テレビ系の金曜ロードショーで「バットマン・ビギンズ」を観ていた。2005年のアメリカ映画である。 内容は、一口で言うと、題名の通り、いかにして、ブルース・ウェインはバットマンになったのかという「バットマン誕生秘話」を描いたものである。 彼が、シンボルとして「こうもり」を選んだ理由、あのすごい装備の由来、そして、大金持ちのお坊ちゃま君のブルースが、なぜあんなに強いのかといったような秘密がこの作品では明らかになる。 今回の敵は、ゴッサムシティを牛耳るファルコーニというマフィアの親分・・・だと思っていたら、その後ろにもっと巨大な敵がいた。その敵は、幻覚ガスによりゴッサムシティの壊滅を狙っている。バットマンは、街を守るため、巨大な敵に立ち向かうのである。 それにしても、バットマンが、実は忍者とは思わなかった。どこかのアジアの山奥にある「影の同盟」という組織で忍者の修行をしている。場所はどこか良く分からなかったので、調べてみると、どうもヒマラヤの奥地らしい。でもなぜヒマラヤに忍者が? 最後は、新たな敵・ジョーカーの出現を示すものになっており、この後ジョーカーとの戦いにつながっていくようだ。 (監督)・クリストファー・ノーラン (出演)・クリスチャン・ベール (ブルース・ウェイン/バットマン)・ケイティ・ホームズ(レイチェル・ドーズ)・渡辺謙(ラーズ・アル・グール) ほかDVD「バットマン・ビギンズ」○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 7, 2007
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長引いた不況の影響で、企業はどこも人減らしにやっきになっている。日本が誇った終身雇用制はもはや過去のものになり、会社は、かってのように一生面倒を見てくれなくなってきている。例え会社にその気があっても、昨今の情勢を見ていると会社そのものの存続自体が不確かと言わざるを得ないであろう。 このような日本の社会情勢の中で、ダブルキャリアという新しい生き方を推奨するのが、「ダブルキャリア 新しい生き方の提案」(荻野進介/大宮冬洋:NHK出版)と言う本である。 この本の内容を一言で言えば、副業を持てということである。しかし、副業といっても単なる「小遣い稼ぎの副業」ではなく、「キャリアとしての副業」を持てというのだ。 ということで、この本の中では、色々なダブルキャリアの事例が紹介されている。 ほとんどの会社には副業禁止規定があるが、これについては法的な根拠はないようである。ただし、労基法により、労働時間のほうは、二つの会社で仕事をした分が通算されるということだ。これはちょっと現実的な管理は不可能だろう。 たしかに、この本で紹介されているような生き方も、ひとつの生き方であり、魅力的に映るのであるが、現実には、時間的にも体力的にも制約が大きいため、なかなか思ったようにはいかないのではないか。この本の中で紹介されている例が、どこまで汎用的かは疑問が残るところだ。 「ダブルキャリア 新しい生き方の提案」(荻野進介/大宮冬洋:NHK出版) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら○関連ブログ記事・404 Blog Not Found
October 6, 2007
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健康上や美容上の必要性から、ダイエットを考えている人は多いであろう。既に色々なダイエットを何回も試みられた方もいるかもしれない。ここでは、何回もというのがミソであり、途中でくじけることのいかに多いことか。かって、よく芸能人のダイエット本が出ていたことがある。確かにやせたのだが、しばらく経つといつの間にか元の木阿弥というケースがなんと多いことか。 かく言う私もあまり、人の事は言えない。その昔、健康上の理由から、けっこうがんばって痩せ、長い間その状態を維持したのだが、最近いつのまにか元に戻ってしまった。これでは、毎年、どきどきしながら人間ドックを受けなければならないではないか。 そんな折、「いつまでもデブと思うなよ」(岡田斗司夫:新潮社)という本を見つけた。著者の岡田氏は、1年になんと50kgもの減量に成功している。氏は、自分が社会から、「社会評論家」や物書き、せいぜい「オタクの人」というラベリングをされていると思っていた。しかし、実際は、単なる「デブ」というラベリングであったらしい。それが、痩せるにつれ、自分に対する評価が変化していくことに驚いたという。 それでは、岡田氏は、どのようにダイエットに成功したのだろうか。読んでみると、これがなかなか理にかなっている。彼は自分の実行した方法をレコーディングダイエットと読んでいる。すなわち記録するダイエットである。 このダイエット法を簡単に紹介すると、まず第一段階としては、自分の食べたものと体重を毎日記録する。第二段階では、体脂肪率の測定とカロリー計算が加わる。第三段階では、1日の制限カロリーを決めそれを守る。そして停滞期になったら、他のダイエット法を併用して切り抜けるといったものである。すなわち、まず定量的に現状把握を行い、計画を立て、やってみて、チェックし、問題が出てくれば対策を打つという品質管理などで使われるPDCAサイクルをちゃんと回しているのだ。 氏は、ダイエットは、我慢するのでなく、楽しくやらないといけないと言う。だから、無理せず痩せていけば、ダイエットがだんだん楽しくなるらしい。私も50kgの減量はさすがに必要ないが、せめてあと5kgはやせたい。せいぜいがんばってみよう。○応援してね。 「いつまでもデブと思うなよ」(岡田斗司夫:新潮社)&体脂肪率計 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら○関連ブログ記事・404 Blog Not Found・マインドマップ的読書感想文
October 5, 2007
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たまには、いつも読む作家の作品とは違うものを読もうと、「レイクサイド」(東野圭吾:文藝春秋)を読んでみた。いつもと違うといっても、ミステリーには変わりないのであるが。東野圭吾の作品は、これが始めてなのだが、他の人のブログを訪問すると、結構彼の作品に関する記事が多いので、ちょっと読んでみようという気になったわけだ。 どんな話か簡単に紹介しよう。アートディレクターの並木俊介は、子供たちが勉強合宿をしている湖畔の別荘を訪れる。そこでは自分たちを入れて4組の夫婦が滞在していた。その別荘で、並木の後を追ってきた、愛人の英里子が殺される。殺したのは彼の妻であるという。ところが、他の夫婦たちは、この事件を隠蔽するのに積極的に手を貸す。そこには思わぬ真相が隠れていたというもの。 でも、これって、結局、お受験のためだったら何でもやるバカ親たちの話じゃないか。内容的には、あまり共感はできないし、スケールとしてもちょっと小さいかな。「レイクサイド」(東野圭吾:文藝春秋) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 4, 2007
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アジアの西の果てにある小高い灰色の丘。その場所は、「あり得ぬ場所」または「存在しない場所」と呼ばれていた。そこにある白い不思議な建物。その建物では、昔から、多くの人間が忽然と消えているという。 「MAZE」(恩田陸:双葉文庫)を読んだ。この作品は、人が消えるこの建物を、4人の男たちが調査するというお話である。外見は「凄みのある男」だが、オカマキャラの恵弥(めぐみ)、万年フリーターの満、軍人のスコット、現地の指導者層に属するセリム、変わった組み合わせの4名である。 不思議なことが起こったり、メンバーが消えたりで、オカルト的な感じで進んでいたものが、最後に謎があきらかになる。これだけでは、単なるミステリーだが、ちょっと恩田陸らしいしかけを最後に入れている。でも、これ、それほど必要な気はしないのだが。 しかし、250頁余りの文庫で550円か。ページ単価が高いな。○応援してね。 「MAZE」(恩田陸:双葉社) 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 3, 2007
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「未来予想図」の試写会に当選したので行ってみた。試写会は、ネットでだいぶ応募するのだが、さっぱり当たらないので、作戦を変えて、往復葉書で応募してみた。二つ応募して、片方は外れたが、こちらが当選したというわけである。それでも2分の1、すなわち50%の当選率である。ネットで応募したときの、小数点以下の当選率とはえらい違いだ。 なんと、監督の蝶野博と主演の松下奈緒、竹財輝之助の舞台挨拶付きという豪華版である。 「すまん!」 初めて見た人ばかりだ。 なんでも、ドリカムの「未来予想図」、「未来予想図2」というの曲を元にしたということだ。 「すまん×2!!」 そんな曲があること自体知らなかった。 そのうち、ファンから袋叩きにされそうなので、本論に入ろう。ジェネレーション・ギャップと思って許してくれ。ところで、このお話を一言で言えば、建築家を目指す福島慶太と雑誌編集者の宮本さやかの恋愛物語である。 大学生の時に二人はひょんなことから出会い、さわやかな交際が続く。前半はあまりにさわやか過ぎて突っ込みどころがない。当然このまま終わる訳がないと思っていたが、お約束どおり、慶太にスペイン行きの話が・・・ 最後は、これまたお約束どおりハッピーエンドでめでたしめでたしだった。 「すまん×3!!!」 結局「ア・イ・シ・テ・ルのサイン」って具体的になんだったのか良く分からなかった。 でもガウディの設計したサグラダ・ファミリア教会や、ラスト付近の花火のシーンはきれいだった。おっと、忘れていた。エンドロールの後でエピローグが付いているので、あわてて席を立たないようにね。 (監督)・蝶野博(出演)・松下奈緒(宮本さやか)・竹財輝之助(福島慶太) ほか ○「未来予想図」の公式サイトはこちら「未来予想図」(志羽竜一:メディアファクトリー)&CD「DREAMS COME TRUE /DREAMAGE -DREAMS COME TRUE」 ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 2, 2007
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「北斗の拳」と言えば、「週刊少年ジャンプ」に、1983年から1988年まで連載された空前と言って良いほどの超人気漫画である。核戦争後の世界で、主人公の北斗神拳伝承者ケンシロウとやはり色々な拳法を使う敵役たちとの戦いを描いたものだが、ラオウ、トキ、レイなど多くの心に残る名キャラクターを生み出している。 今なお、その人気は根強く、現在「週刊コミックバンチ」に、続編とも言える(時代的には、北斗の拳よりだいぶ前の話になるが)「蒼天の拳」を原哲夫の絵で連載している他、ラオウやレイなどの物語も絵師を変えて、掲載されている。パチンコやパチスロ機にも北斗の拳のものがあるようだ。 今日紹介するのは、やはり、北斗の拳の重要な登場人物の一人で南斗六聖拳最後の将、慈母星ユリアを描いた、「慈母の星」(笠井晶水、武論尊/原哲夫:小学館)である。「北斗の拳」の本編は、核戦争後の世界が舞台だが、この話の舞台は、まだ核戦争前の時代であり、「北斗の拳」のプロローグのような形になっている。 内容は、大きく二つに分けられ、前半は、ユリアの世話係でユリアを慕う少女サヤに関する悲しい話である。後半は、ユリアと南斗孤鷲拳のシン、そしてユリアを守護する五車星の一人雲のジュウザの縁(えにし)に関する話だ。 表紙が、非常にいい感じなので、思わず買ってしまった。絵を描いている笠井晶水(あきみ)という名前は初めて聞くので、ちょっと調べてみた。普段は、笠井あゆみとしての名で活躍している人気イラストレーター兼ギャグ漫画家らしい。「えー?ギャグ漫画家?」と思ったのだが、ご本人が自分のホームページでそう紹介しているので間違いはないはずだ。もっとも、ご本人によれば、年に1~2本しか書いてないらしいが。 どうしても、北斗の兼の登場人物は、原哲夫の描く強烈なキャラクターが頭から離れない。しかし、この作品で描かれる、ケンシロウ、シン、ジュウザといった男たちは、少女漫画に出てくるような感じで拳法家としては迫力に欠ける。シンの南斗聖拳は、切れがもうひとつだし、ケンシロウは、はっきり言ってしょぼい。しかし,男たちはどうせ脇役だからこれでいいのかもしれない。肝心のユリアに関しては、はかなげな感じが非常にいい。ユリアファンの人にはお勧めである。○笠井あゆみさんの公式HPはこちら「慈母の星」(笠井晶水、武論尊/原哲夫:小学館) ○応援してね。 風と雲の郷 別館「文理両道」(gooブログ)はこちら
October 1, 2007
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