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23日は彼岸の中日でした。わが家は、春の彼岸も秋の彼岸も、どちらも「おはぎ」を供えます。地方により「ぼた餅」とも言うようです。尤も、「棚からぼた餅」とは言っても、「棚からお萩」という言い回しはありませんが。このおはぎ、基本形は“半殺し”程度に搗いたごはんを粒あんでくるんだものです。他に、ごはんの中にあんを入れ、きな粉をまぶしたものもあります。バリエーションとしては、青海苔をまぶしたもの、黒ごまをまぶしたものもあります。おはぎは元々は、粒あんの粒を萩の花に見立てて「萩の餅」と洒落たものだと言います。中身のごはんが餅や団子にかわれば、あんころ餅や(伊勢の)赤福と同じような感じになるでしょう。なにしろ、ごはんや団子などを小豆あんでくるむ、というのに変わりはないのですから。この、米+小豆の組み合わせは、赤飯と同じ材料ですが、お供えの定番だったのでしょう。おはぎは他のものに比べて大きいですが、豪華さを表すのか、庶民っぽさを表すのかは知りません。もち米で作れば美味しくできるのかもしれませんが、一般向けには、少し水を多めにして炊いた軟らかめのごはんをおむすびにすれば、芯になるような気がします。あんの代わりに金時豆の煮豆を中に入れ、ふりかけをまぶす、というのも、現代風なおはぎで良いのかもしれませんね (^_^)。おかかやタラコなどのナマグサ物は、お供えにはどうかと思いますが、みんなで楽しんで食べるのならいいのではないでしょうか。お菓子とも食事とも判断つきかねますが……。
2005年09月24日
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さて、お月見で供えた団子ですが、お下がりをどうやっていただくか。三方に乗せた紙が付いていたなら、少し水で洗えばいいのですが、そのままでは味気ない。そこで、みたらしの蜜を作りましょう。わたしは醤油大さじ5、砂糖4、みりん3、酒2に、水200ccと、水溶きかたくり粉適量で作っていましたが、これではたくさんできすぎる。比率さえ守ればいいわけですから、これを小さじベースにするか、10cc単位にするかすれば、余さずにできますね。(一例として)小鍋に砂糖をティースプーン軽く山盛りで2杯、かたくり粉をすり切り1杯と、醤油5杯、みりん3杯、酒2杯入れ、水コップ1/3(70cc)程度を加えてよくかき混ぜ、ひと煮立ちさせます。煮立ってとろみが付けば、OK。団子を串に刺してちょっと焦がすなどしたものに、蜜を付けていただきます。面倒なら、団子は電子レンジで加熱するだけでもかまいません。もし蜜の味が薄ければ、弱火で温め続けると、少し煮詰まって濃い味になります。かたくり粉のあんは、緩すぎても固すぎても、うまく団子に絡みません。固いときはお湯で緩めるといいし、緩いときは水溶きかたくり粉を少量足してみるとか、調節してください。みたらしの他に、あんを付ける、白玉団子のようにぜんざいに浮かす、五平餅のようにまず焼いてから薄く味噌を塗ってまた焼く、といった食べ方もあります。ひと手間かけて手作りのおやつを楽しみましょう。
2005年09月23日
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18日は十五夜、中秋の名月です。「お月さまいくつ、十三、ななつ」と歌いましたが、小さい頃は月の光の射し込む部屋の窓を少し開け、光の射す場所に机を出し、花瓶に生けた秋の七草と、芋14個、団子14個を、紙を敷いた三方に乗せて供えました。芋は小芋を煮付けたもの。団子は小芋と同じか少し大きいくらいの大きさで、片方を少し細長く伸ばしたような楕円球でした。芋に似せたのでしょうか。芋も団子も、無造作に積んだか、扇形に並べたかしていたように思いますが、いま考えれば、小芋14個なのであれば、下から9個-4個-1個とピラミッド形に積めばよかったのではないかと思います (^_^)。小芋(里芋)は、皮さえむけば、煮くのに難しいことは何もありません。だし(だしの素)と、醤油、酒で、味を付ければおしまいです。液体の総量は小芋が全部浸る(水没する)ぐらい。紙の落としぶたか何かをして、沸騰後に火を弱めて5分か10分か、竹串がスッと通るぐらいで火を止めます。そのまま冷まして、味をしみ込ませます。食べるときは室温でもいいし、冷蔵庫で冷やしても、また電子レンジで温め、ゆずの皮や青海苔を振ってもいいでしょう。皮をむくときヌルヌルするので、手を切らないように気を付けてください。大ぶりの里芋を一口大に切って煮くときも、同じ要領です。砂糖やみりんは必要無いと考えますが……。それと、お月さまの年齢?「じゅうさん・ななつ」ってどういうことなんでしょうか。ずっと不思議に思っていました。祖母は「13に半端が付いてるさかい、14個お供えするんや」と言っていましたが……。
2005年09月17日
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わたしが小さい頃、サラダといえば、マッシュドポテトをマヨネーズであえたものと同義でした。レタスのちぎったのやキャベツのせん切り、きゅうりの薄切りを混ぜてフレンチドレッシングであえたものを、主にサラダと呼ぶようになったのは、その後だったと記憶しています。今回書く「サラダ」は、じゃがいもを使いますが、マッシュにはしません。ほかの材料ともども、サイコロ状に切り、マヨネーズであえます。カラフルな、楽しい仕上がりになります。きゅうりを3つぐらいに切り、それぞれ縦に4つ割りにし、それを1.5cm程度にコロコロに切ります(A)。または、きゅうりの花の付いていた側を5mm程度落とし、「斜めに切っては90度回して、また斜めに切る」というのを繰り返し、同じような大きさに乱切りにします(B)。このAとB、どちらの大きさでも構いませんが、それと同じぐらいの大きさに、にんじん、じゃがいも、かぼちゃ、さつまいも(、あれば紫いも、ブロッコリーの軸も)を、サイコロのように切ります。多めのお湯で、まずにんじんを茹で、頃合いを見てじゃがいも、さつまいも(紫いも)、ブロッコリーの軸を加えます。かぼちゃを入れて2~3分沸騰したら、ざるに揚げましょう。崩さないように水気を切ります。この、茹でた野菜をあえるのは、あら熱が取れてからにします。野菜をざるからボウルに移し、きゅうりも加えてマヨネーズであえます。ゴムべらを使い、いもやかぼちゃを崩さないように混ぜますが、多少崩れても良しとしましょう。お好みにより、あら挽きこしょうか、シナモンを加えてもかまいません。よく冷やしていただくと、味もさることながら、緑黄色野菜の入った、滋養満点の一品になります。さらに言えば、焼き豚の角切りなどを混ぜてもいいですね。
2005年09月15日
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山芋のつるに生る、豆のような粒を零余子(むかご)といいます。灰緑色の皮を取ると、中身は小さな山芋なのですが、普通は皮が付いた粒のまま食べてしまいます。とは言っても、少々アクがあるので、加熱して食べるのが一般的でしょう。少し茹でてから、ごはんを炊くときに塩少々とともに炊飯器に散らして「むかご飯」にしたり、素揚げにして塩を振り、おつまみにしたりします。さやから出した枝豆とともに寄せ揚げ(掻き揚げ)にしてもいいですし、揚げるときに細い串(松葉串など)に刺して揚げると、しゃれた一品です。茹でたあとで、フライパンに油を引かずに煎ると、ホクホクとした素朴な味わいになります。たくさん食べるときは皮のエグ味が気にならないように、充分に茹でこぼしておくのが肝心です。個人的には濃い味付けにしないほうが好きですね。実家では、食べ残した長芋から芽が出てしまったので、試しに庭に埋めてみると、ぐんぐん育って葉が茂り、その葉の付け根のそこかしこに、むかごがたくさんできました。芋は掘らずに置いておいたので、何年もむかごが楽しめました。長芋のむかごなので、比較的あっさりしていたかもしれません。零余子の字の通り、自然のおこぼれにあずかったような、ありがたい気持ちになります。まずは素朴に、むかご飯で秋の実りを味わってみるのはいかがでしょうか。
2005年09月09日
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久しぶりに東京へ出張し、冷やしたぬきそばを食べてきました。これは何物か?浅い鉢に冷やしたそばを盛り、天かす(揚げ玉)、きゅうりのせん切り、かまぼこのせん切りなどを乗せて、冷たいそばつゆを掛け回したものです。東京の冷たいそばでも、もりそばやざるそばは「付け麺」方式ですが、この冷やタは「ぶっかけ」方式でいただきます。東京では揚げ玉(単に「揚げ」とも言う)を入れたそば・うどんが「たぬき」ですが、冷やタの場合はきゅうりなども入り、そばバージョンの冷麺(冷麺も「冷やし中華」と言う)の趣でもあります。粋なそばの食べ方として、せいろ(ざる)から麺をつまみ上げ、つゆに下1/3から半分程度を浸すだけで、ひと口にすすり上げる、というのが言われます。麺自体の味を楽しむためか、つゆがダダ辛いからか知りませんが、ともかく、そんな普通のざるそばなどの食べ方に比べ、この冷やしたぬきは「ざんない」です。麺を高く掲げて食べていては、麺に絡まない天かすは、いつまでたっても食べられません。勢い、天かすの多そうなところを麺で包み込むようにして、一気に口に入れるものの、量が多すぎるので麺を途中で切るはめになります。まったく、ガッついているように見えてしまうのが、情けないところです。東京で単身赴任をしている間に、シンプルなもりそばが気に入り、のりが邪魔になってざるそばを敬遠するようになりましたが、それでもたまには「モリよりも栄養があるだろう」と思い、夏場は冷やタ(たいていは大盛り)を食べていました。でも、よく考えれば、そばの麺は“出しガラ”(^_^;)。栄養を言うなら、やっぱり「そば湯」でしょう。安い立ち食いの店でも、ちゃんと1人前の湯桶(ゆとう)に入れてそば湯を出してくれるのには、関西人ながら感心しました。負け惜しみを言うなら「そばは田舎の食いもンじゃい」ですが(^o^!)。
2005年09月04日
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暑いうちに梅メニューの第2弾を書いておきます(^_^;)。というより、わが家ではこちらのほうが元祖なのですが……。最近では、くずれ梅、つぶれ梅とか言って、お徳用の梅干しが売られていますし、さらに減塩とかはちみつ味とか、昔のように四角い塩の結晶ができるような塩辛い梅は、手作りでないとお目にかかれなくなりました。適度な塩分なればこそ、料理にも使いやすいのです。梅は例によって包丁でたたいておきます。これを薄切りの豚肉2枚の間に塗り、パン粉を付けて揚げます。薄切りなら中温の油で大丈夫です。きつね色になったら出来上がりです。火を通しすぎると、梅が煮えてしみ出し、油がはねたりする危険性があります。ただし、厚めの肉に梅を挟む場合は、温度を中温よりやや低めにして、じっくり揚げるほうがいいでしょう。ソースなど何も付けずに食べて、充分に美味しいと思います。薄切りならカリカリに仕上がります。フライの時の衣ですが、ふつうは「小麦粉-卵液-パン粉」の順に付けるのでしょうが、わたしはケチとズボラがあいまって(^_^;)、「小麦粉を水で溶いたもの-パン粉」の2段階に簡略化しています。卵を使わなくても済みますので、後始末が楽です。その際の小麦粉は、てんぷらを揚げる時よりも、やや濃いめに(もったりと)溶いておくほうが、パン粉がよく付きます。精進料理では卵でなく長芋を使うそうですが、その上を行くような感じでもありますね (^o^)。
2005年09月01日
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