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Gママさん
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隠居人はせじぃさん
noahnoahnoahさんCalendar
未だ暗く、澄み切った空気が。空を近く感じるほど、夜空には満天の星たちがきらめいていた。
"ほんとに来たんだ"と、ヒマラヤにいる自分に感動。
ようやく空が明るくなり、目の前に巨大な白き山が見えてきたのだ。
山の名はマチャプチャレ。マチャプチャレ(Machhapuchhre) 6993mはネパール語で
『Fish tail:魚の尻尾』という意味。
南西方面から見ると双耳峰が魚の尻尾を逆さにした形をしていることから名づけられたのだ。
ポカラからは魚の尻尾の形には見えないが、頂上付近が雪形から虎の横顔に見えるため、
タイガー・マウンテンとも呼ばれているのであるとのこと。
ポカラから見ると、アンナプルナ連山の中央に位置し、距離が他の高い山よりポカラに近い
ため、大きく優美な姿は見事であった。
朝日を浴び光り出したマチャプチャレの山頂。刻々と変わる山頂の色合い。これを見に
この地を遙々訪れたのだとつぶやく自分がいたのである。

そして暫くすると美しい日の出の光景が。

朝食後、8時前にポカラのホテルを出発。ヒマラヤの連峰を望むためにチャンドラコットを
めざしたのだ。
途中、セティ・ガンダキ(白い川)に添って車は走っていった。氷河から溶け出した
白い水の川である。おなじように「黒い川」もネパールにはあるのだそうだが。
山間部に入るにつれ、また一面に段畑がひろがっていった。わたしたちを驚かせ
たナガルコットの棚田が見劣りするほど広大な棚田であった。

その山間部でいちど途中下車した。そのポイントからもヒマラヤがみえた。ヒマラ
ヤとはネパール語で「雪の家 him-alaya」を意味し、常時雪を抱いている標高
6000m以上の山をさす。ここポカラではアンナプルナ連峰がよくみえる。途中下車
したビューポイントからは、アンナプルナ南峰、ユンツリ、マチャプチュレ、アンナ
プルナ4などが視野におさまった。

この地では3000m以下のものは『山』と呼ばずに『丘』と呼ぶのだそうだ。
よって我々の今回のトレッキングは謂わばハイキングなのである。
そこからまたしばらく車は山を上がっていき、ルムレという村に到着。ここがトレッキングの
スタート地点である。車を降りて、頂上まで続く石畳を登っていく。

めざすチャンドラコットまで約1時間のトレッキングいやハイキングだが、その急峻な崖の
向こうにも広大な棚田と原生林がひろがっていた。
集落の中を細い石畳の道が走り、家々はその両側にへばりつくように建てられている。
そして民家の屋根も壁も石畳と同じ種類の岩でできていた。
途中、山のわき水を利用した村の共用洗い場で洗濯をする主婦の姿が。

トレッキング中にすれ違った村の少女。

そして約1時間でチャンドラコットに到着。チャンドラコットの集落にたどり着いて、さらに道を
右まわりに旋回すると、いきなりヒマラヤが姿をあらわした。
このヒマラヤの『山』を見るために、ここまでのトッレキングを計画したのだ。しかしながら
白き山、アンナプルナ南峰は雲がかかり白きヒマラヤの姿は、山頂の所々しか垣間見る
ことが出来なかった。

この地のトレッキングで常に白きヒマラヤの山を見ながらのトレッキングを楽しむためには、
3~5000mの尾根を歩かなければならないのである。
我々のコースでは尾根の高度が低く、ヒマラヤの前には『丘』や低き『山』が立ちはだかり、
白き山を隠してしまうのである。
道路では学校が休みの子供達がコインを小さな穴に入れる賭博ゲームを楽しんでいた。

帰りは往路とは異なる道を再びルムレまで戻り、この日のトレッキングを終了
し、この日の宿であるサランコットの丘の上にあるロッジを目指し車は走ったのであったが