JINさんの陽蜂農遠日記

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2018.08.26
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カテゴリ: 国内旅行
​​​​​​祥雲寺の後は大谷記念館を訪ねる予定であったが、開館時間の9時には
時間に余裕があったので急遽、先日NHKニュースでやっていたJR日光線・下小代駅近くに
自生しているという「シモツケコウホネ(下野河骨)」を先に見に向かう。
途中、JR日光線の文挟駅(ふばさみえき)近くの踏切を渡る。
この地域・文挟は文(手紙)の受け渡し場所との言い伝えがあるのだと。



踏切の先には、全面大谷石で作られた建物が。



そして日光の杉並木の一つ?を通過。



日光杉並木は、若くして家康に仕えた松平正綱が、その恩に報いるために、
1625年(寛永2年)から20年以上の歳月をかけて、紀州から取り寄せた

正綱が、当時の街道の並木として一般的に植えられた松ではなく
杉を選んだ理由は、一説には天を突く杉の姿に神気を感じたためといわれており、
また、雨の多い日光の気候や地形に合わせて、湿気の多い地質に生育の適する杉を、
正綱が選んだのだろうともいわれていると。



そして水田の中にある「シモツケコウホネ 自生地」に到着。




シモツケコウホネ(下野河骨)は2003年に発見され、2006年に新種であることが
解ったと。
現在世界で、栃木県だけに生息している大変珍しい新種の水草で、水面から10センチ程、
茎だけを直立して黄色い花を咲かせています。
その後、那須烏山市・真岡市・さくら市などで相次いで生息が確認されたとのこと。
絶滅危惧種として「国内希少野生動植物」に指定されているのです。


「栃木県日光市で、小川のみなもに一輪の花を咲かせる珍しい植物、シモツケコウホネが
 見頃を迎えている。
 シモツケコウホネはスイレン科の植物で、川底に根をはり、葉を水の中に広げたまま
 水の上まで太い茎を伸ばし水面から上に葉が出ないまま一輪の黄色い花を咲かせるのが特徴。
 全国でも栃木県内にしか生育しておらず、環境省が定める「絶滅危惧種AIランク」にも

 日光市小代地区の農業用水路には、およそ100mにわたってこの貴重な
 シモツケコウホネが100m群生している。
 この地区では、地域の人たちが水路の周りを整備したり、水温や水質を点検したりして、
 シモツケコウホネの生育環境を守っている。
 今年は、5月の下旬に花が咲き始め、今では例年よりも多い、180輪ほどが
   水面から顔を出し見頃を迎えていると。
 近くに住み、生育環境を守る活動を続けている女性は「貴重な花なのでこれからも
 活動を続けたいです。多くの人に見に来てもらえたらうれしいです」と話していた。
 シモツケコウホネの花は9月いっぱい楽しめる」と。




この水路には、国内希少野生動植物種に指定された本県固有種のシモツケコウホネが生育して
いるほか、本県における保護上の重要種であるマツカサガイが生息するなど、希少な
野生動植物種の生息・生育地として優れた自然環境が形成されています。
シモツケコウホネは、この小代地区の水路で発見され、平成18年に新種として登録されたと。



ウィキペディアでマツカサガイを調べてみると
『マツカサガイ(松毬貝、Pronodularia japanensis)は淡水にすむイシガイ目の
 二枚貝である。
 湖沼および緩やかな流れのある河川の下流域や用水路などの砂泥底に見られる。
 貝殻の表面が松ボックリに似ている』と。


              【https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%84%E3%82%AB%E3%82%B5%E3%82%AC%E3%82%A4】より


通常のコウホネは北海道から九州、朝鮮に分布する多年生水草。
葉痕をもつ根茎がヒトの背骨に似ていることから、コウホネ(河骨、川骨)の名がつけられた。 



2004年にロシアに旅行した際、スズダリの ホテル裏のカーメンカ川沿いに早朝散歩に
出かけた際に撮影したコウホネ。
やはりスイレンの如き葉が水面上に。

DSC03292_R.JPG

シモツケコウホネ(下野河骨)に関する
報文 ​【http://basc.jp/zukan/data/A201/shimotukekouhone.pdf】には
①これまで報告されている コウホネ属は全て浮葉~抽水性の植物
 (葉を水面に浮かせたり、水面より上に出す植物)として分類 されているが、
シモツケコウホネは河川・水路に生育する沈水性の植物で、完全
 な浮葉形成能を失った特異なコウホネ属植物 として注目される。
シモツケコウホネ は葉柄の断面が中空で、花の形態はオグラコウホネと
 類似しているが, 狭長楕円形~狭三角形の細長い沈水葉を持つ ことで識別される。
③沈水状態のコウホネとは、沈水葉の葉身基部がほとんど切れ込まないこと、
 雄しべの形態、赤色の葯と果実によって区別される。
④AFLP(Amplified Fragment Length Polymorphism)分析、酵素多型分析で
 得られた多型に基づく系統解析から、シモツケコウホネはオグラコウホネの
 姉妹分類群として系統的にも明らかに区別される。
⑤上記から、 シモツケコウホネは新種として認識すべきと判断
シモツケコウホネは栃木県に分布が限られ、7産地からの採集記録を確認 。 



なるほど「シモツケコウホネ(下野河骨)」の葉っぱは水面上にはなく水中に。



緑の細い葉っぱは、シモツケコウホネの葉ではなく、
別の植物・ナガエミクリ(長柄実栗)か?



多くの黄色い可憐な花が。



蕾。



花が枯れるとこのような実がつき、再び水中に没するようです。
開花中は花茎が真っ直ぐに水中から立ち上がっていますが、受粉が
済むと倒れて水中に没するのだと。



黄色の5枚の花弁状のものはガク。
その内側下に花弁。その花弁を覆うように、多数の雄し
べ(黄色の花糸・赤色の葯)。
中心部にやや赤い子房・花柱と赤い放射状柱頭の雌しべ。
ガクは外側、内側
ともに黄色。径は3~4㎝ 





ハグロトンボ(羽黒蜻蛉)であろうか?
体色が全体的に黒く緑色の金属光沢があるのでオス(雄)のようである。
花に 留まって羽根を休める際もチョウのように羽根を立てた状態で、四枚の羽根を
重ねて閉じていたのであった。



様々な方向、角度、距離で貴重なシモツケコウホネ(下野河骨)の花を撮りまくりました。





水の流れも爽やかに。





接写に挑戦。





紫色の、わかめの様な葉が水中に。
地元では「川わかめ」とも呼ばれていると。



水路に寝そべって。旨く接写のピントが合いました。
外側の花弁のように見えるものは実は萼(がく)。
その内側が花で雌蕊(めしべ)の上部は円形に広がって,「盤(disk)」状になり
(「柱頭盤」と呼ぶ),柱頭はその上に放射状に並んでいます。
柱頭盤が紅色なのもシモツケコウホネ(下野河骨)の特徴とのこと。



ハグロトンボ(羽黒蜻蛉)が花に止まりました。











石の上で羽を開いて。



花の上でも大サービス。



ズームで。







ハグロトンボ(羽黒蜻蛉)が雑草の上で、3匹で仲良くダンス中。



シモツケコウホネ(下野河骨)の貴重なそして可憐な花を目一杯観賞し、
写真を撮りまくった後は近くにある下小代駅(しもごしろえき)を訪ねる。
下小代駅は、栃木県日光市小代にある、東武鉄道日光線の無人駅である。駅番号は TN 21
1929年に開業以来供用されていた木造駅舎は、老朽化したため建て替えられることになった。
この時、駅舎を修繕した上で活用してほしいとの保存運動が地元住民主導で展開されていた。
あくまで建て替えを進める東武鉄道との協議の結果、旧駅舎は移設保存されることになり、
その跡地には新たに駅舎が建てられることになったのだと。



折しも、両国橋行きの4両編成の電車がホームに入って来た。



この駅名は「しもごしろ」。



路線図。右下に東武日光線の下小代駅が。
日光線は、埼玉県南埼玉郡宮代町の東武動物公園駅と栃木県日光市の東武日光駅を結ぶ路線。




駅前の民家の横には、大谷石で作られた庇(ひさし)付きの立派な倉が。
瓦屋根の下には家紋?が入っていた。



そしてその奥に木造の歴史を感じさせる建物が。
2007年、下小代駅の旧駅舎は曳家工法により一か月をかけて駅前に移設されたのだと。
旧駅舎は移設後、2005年に撤去されていた庇(ひさし)を復元したり、老朽化した部分の
修繕を施された。2009年3月に国の登録有形文化財に登録されていると。
堂々とした木造の、懐かしい感じの駅。昭和初期のレトロな雰囲気十分。
ストーブ用の煙突も出ていて、薪又は石炭ストーブでもあったのであろう。

​​​​​​

                ・・・​ つづく ​・・・





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Last updated  2021.02.13 16:00:37
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