inti-solのブログ

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2011.01.26
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テーマ: ニュース(95873)
カテゴリ: 医療・衛生
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110126-00000081-mai-soci


高知、滋賀の両県で26日、高病原性鳥インフルエンザに感染した疑いがある野鳥が見つかり、簡易検査で陽性反応が出た。
高知県では仁淀川(によどがわ)町の町民運動場で25日夜、弱って飛べないオシドリ1羽が見つかり、26日捕獲して検査した。同県は半径10キロ圏内の養鶏場6カ所(計520羽)に立ち入り検査した。滋賀県では大津市におの浜3の川で死んでいたオカヨシガモを26日に回収、検査して分かった。
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最近、水鳥の名前がやたらと新聞に出てきますね。元野鳥の会会員の私としては、なんとも複雑な心境ですけれど。この記事で報じられているのはオシドリとオカヨシガモ、その前に松江と福島でキンクロハジロ、北海道でオオハクチョウ、鳥取ではコハクチョウ、兵庫でカイツブリ、出水でマナヅルなどがH5N1亜型トリインフルエンザに感染して死亡しているのが見つかっています。
これだけあちこちで見つかっているのは、最近になって野鳥の間で急激に強毒型トリインフルエンザが大流行し始めたのか、それとも、我々人間が気がつかなかっただけで、元々野鳥はこの程度にはトリインフルエンザに感染しているものだったのか、果たしてどちらでしょう。
私は、何となく後者ではないかという気がするのです。なぜなら、トリインフルエンザの感染例は報告されているけれど、それによって野鳥が大量死している、というような事実は報告されていないからです。出水のマナヅルがトリインフルエンザで死んだときには このブログでもそのことを取り上げました が、その後、出水のツルの間でトリインフルエンザが大流行とか、大量死している、というような事実は伝わっていません。

もし、私の推測のとおりだとすると、これからも野鳥からは強毒性トリインフルエンザウィルスが次々と検出されるでしょうし、それを撲滅することなんてできない相談でしょう。

つまり、対策が非常に難しい、ということです。だから、トリインフルエンザの発生自体は、半ば不可抗力というしかないのではないかと思います。もちろん、発生した後に、どう対処するかという部分は、不可抗力ではないですけれど。

で、怖いのはこのH5N1トリインフルエンザが、人にも普通に感染するようになる事態です。今のところ、H5N1は普通の状態では人に感染しません。ただし、まったく感染しないわけではなく、主に東南アジアで、家禽との接触の多い人が、時々感染することがあります。鳥から人への感染例はありますが、人から人への感染は、目下のところインドネシアできわめて特殊な例が一例あるだけです。
しかし、H5N1は、ひとたび感染してしまうと、その毒性は人間にとってもすさまじいものがあります。知られている限り、H5N1トリインフルエンザに人間が感染した例は全部で300件くらいありますが、そのうち200人くらいが亡くなっています。恐るべき死亡率です。(幸い、日本ではまだ人への感染例はない)
だから、何らかの突然変異によって、H5N1が人から人に感染するようになったら、非常に恐ろしい事態になる。

※ただし、そう警告されて何年にもなり、感染者が累計300人にもなっているけれど、まだ人-人感染を起こすような突然変異は起こっていません。H5N1亜型は、そういう突然変異はできないウィルスなんじゃないか、という意見もあることはあるようです。そうかも知れないけれど、まさか今の時点でそう決めつけるわけにもいきません。

もともと、インフルエンザという病気そのものが、鳥から人間に広がってきた病気ではないか、という説があります。少なくとも、1917年に大流行したスペイン風邪(現在流行している季節性のインフルエンザや新型インフルエンザも、スペイン風邪の末裔です)は、その当時のトリインフルエンザが突然変異したものであることは確からしいです。





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最終更新日  2011.01.26 23:33:47
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