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北総線西白井駅から北東に歩いて10分前後に住宅街の中に七次川調整池(通称:清水口調整池)があります。オオハクチョウ飛来の南限地のひとつで、1993年からオオハクチョウが飛来するようになっていて市民のみなさんよって保護活動会が行われています。冬鳥の飛来状況がどうかと思い、現地に出かけました。(飛来していたカモ)池には、ハシビロガモ、オナガガモ、ホシハジロの姿、岸辺にはアオサギ、コサギの姿を見つけました。オオハクチョウの姿はまだ認められませんでした。ホシハジロ雌は、目の周りのアイリングが白線が後方に伸びています。くわえて、口角あたりから眼の下にむかって頬線が伸びている模様が目立っていました。(ジョウビタキ雌が悩ましい)一昨日、埼玉県松伏町で翼にジョウビタキにある白斑がない個体を観察しました。(写真九枚目、十枚目を参照)七次調整池沿岸で同様の個体がいないか探しましたが見つからず、これまで観察していた翼に白斑のある個体がすべてでほっとしました。ところが、帰り間際に登場したジョウビタキ雌を見ると、脇のあたりがルリビタキのような青色。しかし、尾を見るとオレンジ色でジョウビタキとわかりました。一昨日は翼の白斑で、今日は脇周辺の色が青色で、ジョウビタキの観察をめぐって悩ましいことが続いています。(写真)一枚目から八枚目が2025年10月31日撮影、九枚目、十枚目は2025年10月29日松伏町で撮影
2025.10.31
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2021年冬以来、4年ぶりに水元公園にマヒワが飛来していると鳥友に教えられ現地に出かけました。再会は、アキニレとハンノキの実がなっているエリアにありました。マヒワがついばんでいたアキニレは、花が9月に咲いて若い実がつき11月に入ると熟すと聞いています。しかし、25羽ほどの群れがついばんでいる光景を見ていると熟していないようですが、にもかかわらず一心不乱についばんでいました。このほか、近くのハンノキの実も多くのマヒワ(約75羽)がついばんでいました。実につかまって逆さまになり種子をつまみ出していました。これら2種の実を食べた後は、小合溜の水面の水草に移動し水を何度も飲んでいました。(マヒワの羽衣)・マヒワ雄成鳥:喉と頭がキャップ状に黒く、胸から体下面が黄色です。・マヒワ雌成鳥:背と脇に縦斑があり目立ちます。体の黄色味は淡い点が特徴です。・マヒワ若鳥:頭から背の黄色味が淡い、下面の縦斑が目立ち、雨覆外側や羽先に白っぽさがあります。写真12枚目、13枚目は北よりの冷たい風が吹いていたので木の中で休んでいた個体が複数いたうちの1羽です。頭上が褐色で黒褐色の斑があり、背に縦斑があったことから雌と思われました。普段はなかなか見られない後ろから見たマヒワの羽根のいろいろを堪能。(マヒワ以外に観察できた鳥たち)ヨシガモ、ヒドリガモ、マガモ、カルガモ、ハシビロガモ、コガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、カイツブリ、カンムリカイツブリ、キジバト、カワウ、アオサギ、ダイサギ、コサギ、バン、オオバン、ユリカモメ、カワセミ、シジュウカラ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、ムクドリ、スズメ(写真)2025年10月30日撮影
2025.10.30
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埼玉県松伏町の公園にカモ、水辺の鳥と冬鳥の様子を見に出かけました。くわえて、帰り道、昨日観察したケリの様子を見に立ち寄りました。松伏町では、マガモ雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体、マガモ生殖羽、コガモ、葦原で休むゴイサギの姿、池の縁に登場したジョウビタキ、10羽前後のシジュウカラが小島にある木の葉についている虫を採餌している姿を観察しました。(ジョウビタキとルリビタキの声の比較)ジョウビタキがヒッヒッ、カッカッと鳴き声を出していました。ルリビタキと似ているので質問をもらいことがありますが、ルリビタキはギギッと濁った声を出しますがジョウビタキはそのような声は出しませんので、この点を確認するのがポイントです。(ケリの観察メモ)帰り道、昨日観察したケリの様子を見に立ち寄りました。時間帯が異なったから影響があるかと思いますが、昨日の4羽から9羽に増えていました。昨日は、近隣に虫を採餌に行っていた可能性があるものと思いました。成鳥と幼鳥の虹彩の色の違いをしっかりと観察。(写真)2025年10月29日撮影
2025.10.29
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秋から翌年春、ケリが過ごす流山市と野田市の境界にある水田エリアを訪ねました。出発地点の小さな池には、マガモ、コガモが羽を休めていました。マガモは胸から腹にかけての斑が大きめで脇の羽が丸みを帯びていた雌非生殖羽、脇の羽はU字状で丸みを帯びていた幼羽から第一回生殖羽に移行中の雄、コガモは頭頂から過眼線までヘルメットをかぶったような雄エクリプスの姿を観察しました。さて、お目当てのケリは合計4羽の姿がありました。高橋(2008)が「1950年代には東北地方と関東北部でのみ繁殖が確認されていたが、1970年代から太平洋側を中心に西日本に繁殖圏を拡大し、近年では九州北部でも繁殖している」と報告していますが、関東地方、特に千葉県では耕作放棄地の増加や流山市のような水田地帯での大規模造成の影響で羽を休めるエリアが狭められています。(ケリの齢は虹彩の色に注目)4羽のうち1羽は若鳥で虹彩の色は暗褐色、3羽は虹彩が赤橙色です。なお、年齢に拘わらず胸の黒帯の幅や色合いには個体差があり、褐色から黒味が強いものまで個体によって差があります。(ケリの頭部の色)頭部は成鳥が青灰色、若鳥が褐色味がかっています。並ぶとその違いがよくわかります。(雌雄の識別)体の大小や嘴基部の肉塊の大きさで雌雄の識別を試みるアプローチがされたことがありますが、野外での識別を確実に行えるということになっていません。(写真)2025年10月28日撮影(観察地について)警戒心の強く観察地を公開してしまうと、撮影者が取り囲んでしまうこと、交通の障害にもなることから非公開とさせてもらいます。
2025.10.28
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10日ぶりに松戸市千駄堀にある21世紀の森と広場を訪ねました。池でオカヨシガモ、マガモ、カルガモ、コガモ、キンクロハジロ、カイツブリ、バン、カワセミ、水面をカワセミが鳴きながら飛翔していき、林エリアでメジロ、エナガの混群が林の中を移動する姿と遭遇しました。くわえて、帰り道、上空をひらひらと軽快に飛翔し移動していったハイタカの姿(翼下面に黒い斑)を観察しました。(マガモ生殖羽と非生殖羽)写真一枚目と二枚目、三枚目がマガモです。一枚目の個体は黄色の嘴、全体的に明るい羽衣で雌生殖羽と思われ、二枚目の個体は橙色の嘴で黒色部がある雌幼羽と思われました。三枚目は、嘴が橙色で雌幼羽と思われる個体がカルガモと行動をともにしており、異なる種類で番のような行動をとっていました。(キンクロハジロ雌の頭部の形状)キンクロハジロ雌雄が各1羽、水面で羽を休めていました。雌は冠羽が短めで嘴基部周辺が白くなっている個体で幼羽と思われました。この個体を後方から観察するチャンスがあり、後方から頭部の形状を見ると頭頂のふさふさした羽毛があるのにそれ以外は刈り上げたような形状をしていました。(写真)2025年10月27日撮影
2025.10.27
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雨続きで気温が低い日が続いています。主だった越冬地にガンが飛来したとニュースも耳にするようになりました。さて、カモの調査報告で興味深い内容のものを思い出したので紹介します。バードリサーチ(2010)は、2008 年10月から2009 年5月、2009年10月(一部9月)から2010年5月に出現数の多いカモ9種(マガモ、カルガモ、コガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ハシビロガモ、ホシハジロ、キンクロハジロ、スズガモ)の全国分布を調べた結果を報告しています。(寒さに強い性質を持つカモ)バードリサーチ(2010)は、水面採食性のカモで厳冬季の北海道である程度の数が確認されていることか寒冷地に強い性質をもっているカモとしてマガモ、オナガガモをあげています。一方、関東以西の温暖な地域に越冬地が多い種類としてカルガモ、ヒドリガモ、ハシビロガモをあげ、温暖な越冬地ではプランクトンを餌にしているためと記しています。(寒い日に伊豆沼からいなくなったマガモ)ところが、前記のうち、マガモの行動と気温の関係で注目した調査報告があります。植田・嶋田(2019)は、伊豆沼でマガモとカルガモに発信機を装着し追跡した結果を報告しています。報告によると。「マガモの雄の行動を見ると-5℃が湛水水田や蓮田で採食できるかどうかの境になっていそうなので、追跡したマガモ全個体のデータをもとにそれらの個体が伊豆沼を去った(データがとれなくなった)日が-5℃以下の寒い日だったのか、それともそれ以上の暖かい日だったのかを見てみました。その結果は寒い日にいなくなったのが8羽、暖かい日にいなくなったのが3羽でした。(中略)寒い日に伊豆沼を去ったことがわかりました。寒くなって,おそらく採食場所が利用しづらくなったことが伊豆沼を去るきっかけになっていると言えそうです」と述べています。寒冷地に強い性質を持つマガモでも、マイナス5℃で湛水水田や蓮田で採食できるかどうかの境になっており、それまでの採食場所から移動をすることが判明した点が注目されました。(カモの寒さを防ぐ構造)獣医師の鳥友からカモは、胴から足先に向かう血液を運ぶ動脈に、足先から胴に向かう血液を運ぶ静脈が絡んだ構造になっていると教えてもらったこどあります。足先から胴へいく血液は、暖められ、胴から足先へ向かう血液は、冷やされます。この構造により外気に奪われる熱量を減らすことができるとの内容でした。(引用)バートリサーチ.2010.カモの季節移動に関する報告書.pp94.植田睦之・嶋田哲郎.2019.寒さに弱い? 寒くなると移動するマガモ.バードリサーチニュース.2019年11月28日.(写真)ヒドリガモ:2025年10月14日柏市、マガモ:2023年11月21日吉川市、カルガモ:2025年10月20日柏市、オナガガモ:2022年11月19日柏市、ハシビロガモ:2025年10月24日吉川市で撮影
2025.10.26
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23日に浮島でシギ・チドリとの出会いを楽しみました。観察したうち、ムナグロと報告した件で、嘴が太く体もがっしりしているのでダイゼンではないかと指摘をいただきました。撮影画像と過去観察したムナグロ、ダイゼン幼鳥の画像を復習したところ、ダイゼン幼鳥と訂正させてもらいます。(23日に観察した個体の特徴)・見直してみると、体上面に黄斑はなく、頚が太く、嘴が太いことがわかります。・但し、腰の白さは確認できませんでした。(ムナグロは上面全体が同じ色合い)・正面から観察することができなかったものの下面に細い縦斑があるように見えます(縦斑が密にあるのがダイゼン幼鳥、ムナグロの場合は下面の羽軸が灰褐色で鱗状に見えます)(ダイゼンとムナグロの比較)(1)体上面(写真一枚目、二枚目が23日観察したダイゼン、三枚目は茨城県2025年2月に茨城県で観察したムナグロ)今年2月に茨城県で観察したムナグロ幼鳥と23日の観察個体を比較してみました。ムナグロ幼鳥は体上面全体はバフ色で黄色味があります。対して、23日の個体は体上面に黄色味はありません。(但し、ダイゼンでも黄斑が目立つ個体がいますので注意が必要)(2)頚について(写真一枚目が23日に観察したダイゼン、四枚目が2017年9月に栄町で観察したムナグロ)23日に観察した個体では頚が太いのに対して、ムナグロでは頚が細い印象です。(3)嘴(写真一枚目が23日観察のダイゼン)三枚目は2025年2月、四枚目は2017年9月に観察したムナグロ、五枚目は2022年3月に三番瀬で観察したダイゼン)a.長さHELM(1986)が嘴の長さに関してムナグロは18mmから24mm、ダイゼンは24mmから34mmと報告しています。ダイゼンの方が130%から140%程度長いということになります。ただし、嘴の長さ(嘴峰長)はあくまで測定値です。(引用)HELM.1986.SHOREBIRDS.p279-280.b.太さ写真で比べると、ダイゼンの方が嘴が太く見え、ムナグロでは細く見えます。こちらは、残念ながら数値を報告している文献が見当たらず、印象の範疇です。(結論)23日に観察した特徴と体上面、頚、嘴などの特徴からダイゼン幼羽と思われました。訂正をさせてもらいます。
2025.10.25
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20日ぶりに吉川美南駅近郊の調整池を探索しました。西口の中央公園前調整池からスタートし、カワウ、コガモ、ホシハジロの姿を観察。その後、東口の第一調整池に移動し、オシドリ、マガモ、ハシビロガモ、コガモ、稲刈り中の田んぼの一角でサギ類とハシボソカラス約100羽が採餌している姿、造成地を飛翔し餌探しをしていたチョウゲンボウ、複数のモズが電線に止まり高鳴きをしてテリトリーを主張している姿を見つけました。(今シーズンもオシドリが飛来)昨年は11月10日にオシドリ雄の姿を見つけましたが、今年もその姿を観察できました。嘴が赤く、肩羽と雨覆にバフ色の羽縁がないことから雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体と思われました。オシドリの食物は、藤巻(2013)が報告しているように、主に植物質で、イネ、コムギ、ヒエ、エノコログサ、イヌタデ、ミゾソバ、アズキ、ダイズなどの種子、クヌギ、アカガシ、マテバシイ、ミズナラなどの堅果と水生の甲虫類、トビゲラ類、アミメカゲロウ類、トンボ類、クモ類、腹足類、小魚などの動物質のものです。東口調整池近郊には田んぼが広がり、池に小魚も存在していることから飛来しているものと思われます。ただし、餌の量に限りがあることから短期滞在した後、他に移動していくものと思われます。(その他観察メモから)・複数のマガモを見かけました。アップした写真は、雌生殖羽と雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体です。脇と肩羽を見ると、U字で丸味があります。・ハシビロガモは複数の姿があり、雄生殖羽、雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体、雌個体も羽衣はじつにいろいろでした。・コガモは嘴に黄色味がない雌非繁殖羽、嘴基部側面に黄色味があり、雨覆が褐色味がある雌幼羽の姿を観察しました。(写真)2025年10月24日撮影
2025.10.24
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二ヶ月ぶりに稲敷市浮島周辺にシギ・チドリの探索で出かけました。北東の風が強く、蓮田エリアを吹き抜けていました。シギ・チドリの姿は、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギが風を避けて休んでいるエリアにありました。上面の各羽の羽縁が白色で、眉斑にも黄色味がないムナグロ、顔と胸が褐色のコチドリ、下嘴の朱色が目立ち上面の黒さが目立つつツルシギ幼羽、白い腹が目立ち頭には眉斑などがないオジロトウネン冬羽、赤褐色のキャップと嘴が下方に曲がるヒバリシギ、寒さが苦手のようでセイタカシギの群れで風を避けて羽を休めていたエリマシギ雌雄の姿を観察しました。(写真)2025年10月23日撮影
2025.10.23
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鳥友から手賀沼でオカヨシガモが見られなくなった経緯と雌雄などの識別について質問をもらいました。(かつての手賀沼におけるオカヨシガモ)冬鳥のオカヨシガモは、かつて手賀沼で100羽以上の個体が越冬していました。水生植物の越冬芽や葉茎を採餌していることが知られており、沼に生息していた水生植物が群れを支えていたものと考えられます。しかし、昭和40年代以降水生植物の減少が続き、2000年代に入って北千葉導水路の運用開始により利根川の水を手賀沼に導水された影響で沼の水位は上昇したため餌資源が変化し、2004年1月に100羽をこえる個体が飛来していたのを最後に激減しました。現在は、柏市北部で100羽前後を見かけるのみとなっています。(羽衣の特徴)(1)雄生殖羽一枚目は、2020年3月28日柏市内で観察した雄生殖羽個体です。頭部が褐色味のある灰色で、ごま塩状の黒褐色の斑があります。嘴は黒色、三列風切は灰色で先端が尖って下方に垂れ下がっています。(2)雄エクリプスから生殖羽に換羽中の個体二枚目は、2020年2月2日に柏市内で観察した雄エクリプスが生殖羽から換羽中と思われる個体です。雨覆のえんじ色が広範囲に見られ、三列風切が灰色味がかっています。(3)雌幼羽三枚目は、2020年1月12日に松戸市内で観察した雌幼羽と思われる個体です。上面が暗色で、嘴の橙色部に小黒点が見られないこと、脇最上列の各羽が尖りV字に見えることなどから雌幼羽と思われます。(4)雌生殖羽四枚目は、2024年12月29日手賀沼で観察した雌生殖羽と思われる個体です。嘴が橙色、三列風切に生殖羽のような斑がなく。肩羽、脇羽に丸みがあることなどから雌生殖羽と思われます。五枚目は、2021年3月15日松戸市内で観察した雌生殖羽を正面から見たところです。腹が白く、幼羽の胸から腹にかけて小斑があるのとは違いがあります。六枚目は、2020年2月2日柏市内で観察した雌生殖羽と思われる個体です。嘴峰が黒く、嘴は橙色です。腹は白く幼羽のように胸から腹に小斑は見られません。(5)雄生殖羽七枚目は2023年12月3日手賀沼で観察した雄生殖羽です。嘴は黒く、胸にうろこ模様があり、頭上が茶色、額と後頭が茶色に見えました。八枚目は2022年11月10日手賀沼で観察した雄生殖羽です。七枚目と同様ら嘴が黒く、胸にうろこ模様があります。頭部の半分程度が暗色で、その他が淡色でコントラストが強い印象がありました。雄の頭部には個体差が大きく、全体に灰色でコントラストが弱いヨーロッパに多く見られる個体に出会うこともあります。(5)翼鏡九枚目は2022年10月31日に柏市内で観察した雄個体です。翼鏡の白黒は、他種にはない特徴です。(6)類似するマガモとの違い2019年12月8日に印旛沼で観察したマガモ雌個体です。マガモは嘴がオレンジ色で、上部が黒く、額から嘴のラインは滑らかに見えます。
2025.10.22
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昨日、手賀沼でホシハジロ(成鳥雄4羽)を今シーズン初めて観察しました。帰宅後、ホシハジロに関して興味深い報告を思い出しました。神山(2014)は、2014年に実施したカモ類性比国際調査の結果について報告しています。報告では「日本列島を北および東に進むほど(緯度と経度の数値に比例して)、ホシハジロの群れに占めるオスの割合が高くなっていた」「北緯32~38度(九州~新潟)の範囲では、北の越冬地ほどオスが多いことが分かります。それ以外の種では、データ数は少ないのですがカワアイサも北ほどオスが多い傾向があり、オシドリでは逆に北ほどメスが多くなる傾向がありました」と述べています。その理由について神山(2017)は、「攻撃的なオスがよい餌場からメスを追い出している。オスの方が寒さに強い。オスは繁殖地に近い場所で越冬する。オス・メスで好む食物が異なるなどの説があるがよく分かっていない」と記しています。(ホシハジロにとっては手賀沼は単なる休み場)山階(1988)は、手賀沼水域鳥類相や生態学的実態などに関して調査をした結果を整理し報告しています。ホシハジロについて「主として沈水植物の越冬芽や実と若干の水棲昆虫を採食する」「昭和52年の200羽台を最後に昭和56年以後毎冬数話が生息するにすぎない」と記しています。手賀沼の水生植物群落が崩壊したことは、複数の研究者が指摘しており、個体数の少なさの要因としてあけげられます。ホシハジロ雄が手賀沼に飛来しているのは、よい餌場というより単なる休み場として利用しているにすぎないと考えられます。(ホシハジロが何を食べ、何をしていたのかに注目)来月、宮城県、岩手県に出かけますが、その際にホシハジロの雌雄の割合がどうなっているか、餌をよいとっていた場合には何を食べていたか等に注目したいと思います。(引用)神山和夫.2014.ホシハジロは北ほどオスが多い.~カモ類の性比国際調査中間報告~.Bird Research News.2014年2月号.p1.神山和夫.2017.雌雄の性比が地域によって異なる.ホシハジロ Bird Research News Vol.14 No.2.p1-2.(写真)1枚目:2020年11月15日手賀沼、2枚目:2021年1月10日印旛沼、3枚目:2021年11月23日水元公園、4枚目:2023年水元公園で撮影
2025.10.21
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午前中は小雨でしたが、午後は雨があがりどんよりとした曇り空。ホームグランド手賀沼に冬鳥の姿を探索しに出かけました。渡来したばかりのカモ、空飛ぶ漁師と呼ばれるミサゴと出会えました。(今秋、はじめてユリカモメの姿を見る)手賀沼西側からスタートし、大津川河口近くの浅瀬にマガモ、カルガモ、ユリカモメが飛翔する姿を見つけました。複数のマガモ雄エクリプスが生殖羽に換羽中の個体、マガモとカルガモが並んで羽を休めていてサイズの違いを観察。(3つのカラーから構成されるホシハジロが飛来)手賀沼大橋の近くの水域に移動し水鳥を探していくと、マガモ、カルガモ、ホシハジロが群れている姿を見つけました。ホシハジロは、赤褐色の頭で灰色の体、黒い胸と尾筒の3カラーから構成されている雄生殖羽でした。このほか、カイツブリ、カンムリカイツブリが水面を移動している姿を目撃しました。(空飛ぶ漁師、ミサゴのダイナミックな飛び立ち)沼東端のエリアに移動し探索すると、カワウが曇りにもかかわらず羽を広げて日光浴をしている姿、遊歩道脇の水田で餌探しに余念のないアオサギ、嘴先端に黒色が残るチュウサギ冬羽、沼の水面に杭に止まり羽を休めていたミサゴがダイナミックに飛び立つ姿、水路沿いの工作物に普段は敵対しているハシボソガラスとトビが一緒に羽根を休めている姿を観察しました。(写真)2025年10月20日撮影
2025.10.20
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鳥友から伊豆沼、蕪栗沼にでかるにあたって、ハクチョウやハクガンであれば成鳥、幼鳥の区別はつきやすいのですが、マガンの場合はどんなところに着目すると齢が識別できるかと質問をもらいました。(成鳥、若鳥、幼鳥を比較すると)(1)成鳥は上面が灰褐色で尾羽に近づくにつれて黒味が増します。腹には不規則な黒い横斑があり、嘴は褐色味のあるピンク色です。嘴基部はの羽毛は白く額にかっています。(2)若鳥は、嘴基部に接する白色が小さく、腹に横斑がではじめています。(3)幼鳥は、若鳥に似ていますが、嘴基部に白色部はありません。(その他確認したいポイント)a.嘴の色成鳥はピンク色ですが、幼鳥はオレンジ色です。ただし、天気や日光の条件で変化することがあり、注意が必要です。b.嘴爪の色成鳥の嘴の先端部分(嘴爪)は白色、幼鳥は黒色です。(写真)一枚目から三枚目は成鳥です。三枚目の写真で嘴の先端部分(嘴爪)が白色になっているのがわかります。2024年11月27日伊豆沼、2019年12月1日手賀沼、2008年1月3日宮城県栗原市四枚目は2019年12月1日手賀沼で撮影した成鳥です。嘴がピンク色で嘴基部と周辺がピンク色の皮膚が露出したように見えました。五枚目は、2019年12月1日に手賀沼で撮影した幼鳥です。嘴基部の白色が小さいです。六枚目は、2023年12月8日に印西市で撮影した幼鳥です、嘴基部に白色があり、その周辺から額にかけて黒くなっていました。七枚目は、2016年12月23日宮城県栗原市で撮影した幼鳥です。嘴の先端部分(嘴爪)が黒く見えます。
2025.10.19
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昨日、茨城県菅生沼でコハクチョウと出会いました。秋の深まりと同時にハクチョウ類の姿を観察することが増えていくものと思います。鳥友からオオハクチョウとコハクチョウの識別について質問をもらいますので、整理してみました。(一般的にオオハクチョウとコハクチョウを識別するポイント)探鳥会リーダーが案内する内容としては次の3点があります。(1)体の大きさ(2)嘴の模様(3)嘴と首の長さ(1)オオハクチョウの最小個体とコハクチョウの最大個体が存在しますし、観察者のとらえ方によって見え方が異なりますので大きさだけで識別は無理と思われます。(2)オオハクチョウの嘴は先端が黒く、基部から先端にかけて黄色部分が黒色部に食い込んでいます。一方、コハクチョウは嘴先端の黒色部が広く基部から先端にかけて黄色部が丸く黒色部に食い込んでいます。ところがコハクチョウでは個体差があり、嘴がほとんど黒いもの、黄色部がとても広い個体まで存在しますので注意が必要です。なお、桐原(2003)が1999年冬に島根県安来市と米子に飛来したコハクチョウの中にオオハクチョウと酷似した嘴の模様を持つコハクチョウ幼鳥を観察したと報告しています。「嘴の黄色部が黒色部に食い込んでおりオオハクチョウの特徴を備えている」「体が小さいこと、嘴や首が短めの体型をしていることなどから総合的に判断してコハクチョウだと判断できる」と記しています。(3)体形に注目すると、オオハクチョウは嘴と首が細長くほっそりとした印象を受けます。さらに、横顔は嘴が長いこともあり嘴先端から頭頂にかけてなだらかな傾斜があります。一方、コハクチョウは首が太く、ずんぐりとしています。(大きさ、嘴の模様、体形以外の識別の観点)角田(2020)は、野外での観察結果からオオハクチョウとコハクチョウを識別できるポイントとして、下くちばしの左右両側で確認できるピンクラインと下くちばし両側口角隅のEポイントの有無をあげています。(コハクチョウのピンクライン)角田(2020)は、「コハクチョウは、幼鳥から成鳥まで全てで確認できますが、オオハクでは全く確認できません。ところがEポイントは、オオハクでは幼鳥成鳥にかかわらずに全ての個体で確認できますが、コハクチョウでは確認できない個体が多く、確認できてもその大きさはそれ程大きくありません」と報告しています。(Eポイントについて)角田(2020)は、「オオハクチョウではくちばしを閉じていても確認できますが、コハクチョウでは余程注意しても確認できる個体とできない個体があります。このことからピンクラインを確認できる個体はコハクチョウで、Eポイントを確認できるのはほぼオオハクチョウと識別できるようです。(引用)桐原佳介.2003.オオハクチョウと酷似した嘴の模様を持つ特異にコハクチョウの記録.日本の白鳥.第27巻.p20-23.角田 分.オオハクチョウとコハクチョウ識別の2つの新観点.Bird Research Water Bird News.p4-5.(写真)一枚目:体形の比較2017年12月24日印西市、二枚目:コハクチョウのピンクライン2022年11月12日印西市、三枚目:オオハクチョウのEポイント2013年11月24日印西市で撮影
2025.10.18
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鳥友から昨日菅生沼でコハクチョウを観察したとニュースをもらい、現地を訪ねました。最初にハクチョウを目撃したいう坂東市の北の池に立ち寄りましたが姿がないので、あすなろの里の近くの常総市菅生にある南の池に移動。ふれあい広場の駐車場から遊歩道を探索しました。コハクチョウ1羽が対岸の縁で地下茎をついばんでいました。沼の土に首をついばんでいたので頭部から首が真っ黒。残り3羽は近郊の水田または対岸の葦原の中で採餌に出かけているようで姿はみつからずでした。そのあと、あすなろの里までの遊歩道は草が茂っており進行できなかったので南の池北部エリアは観察できずでした。このほか、コガモ、カイツブリ、クサシギ、ハチクマ(頭は小さめで頚が長く見え、下面は淡色で翼後縁に丸みがありましたので雄成鳥と思われました)、トビ、チュウヒ、ノスリ、チュウヒ(腰が白く風切と尾が灰色で雄成鳥と思われました)、今日は限られた出会いでしたが、秋から冬にかけて、出会いが楽しみの菅生沼です。次回に期待して家路につきました。(写真)2025年10月17日撮影(備考)昨年はコハクチョウを観察したのが10月31日で、今年はそれよりも早い渡来です。
2025.10.17
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昨日、松戸市千駄堀でオオタカ成鳥と幼鳥と出会いました。鳥友からオオタカの齢、雌雄の識別について質問をもらいました。過去に観察した個体の復習をしながら、整理してみました。(昨日観察した個体)a.成鳥一枚目、二枚目の写真は、昨日観察した成鳥個体です。太い眉斑があり、目の直前から後頭にかけて黒色の帯が見えました。虹彩は黄色で、体下面は白く細かい軸線があり、上面は青灰色の羽が多く認められたことから雄成鳥と考えられました。b.幼鳥三枚目、四枚目の写真は、昨日観察した幼鳥です。虹彩は黄色で上面は褐色、下面に縦斑があったことから幼鳥個体と考えられました。池の上空を飛翔した際には尾羽の黒帯がはっきり見ることができました。(過去に観察した個体について)(1)成鳥の虹彩は何色五枚目の写真は、2018年9月に稲敷市で観察した個体です。上面は、日が当たっていたこともあり暗褐色、虹彩はオレンジ色に見えました。雌成鳥と思われました。六枚目の写真は、一枚目の写真と同様に上面は青灰色で、虹彩は黄色でした。雄成鳥と思われました。(2)幼鳥の虹彩の色七枚目の写真は、2013年12月に稲敷市で観察した個体です。虹彩は暗色で、上面は褐色、下面に縦斑があり、幼鳥と思われました。(3)白っぽい幼鳥個体八枚目の写真は、2007年4月に柏市内で観察した個体です。下面が白く、一見するとシロオオタカ似に見えました。ただし、下面に縦斑があり、シロオオタカの脇にハート型の黒褐色斑があるのと違っていました。(写真)一枚目から四枚目:2025年10月15日松戸市千駄堀で撮影五枚目:2018年9月22日茨城県稲敷市で撮影六枚目:2024年11月11日都内水元公園で撮影七枚目:2013年12月23日稲敷市で撮影八枚目:2007年4月8日柏市内で撮影
2025.10.16
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二週間ぶりに松戸市千駄堀にある21世紀の森と広場を訪ねました。キビタキは健在で、成鳥雄、雌と思われる2羽が実をついばんでいました。千駄堀池には、マガモ、カルガモ、小島にアオサギ、ダイサギの姿を見つけました。圧巻だったのがオオタカ成鳥と幼鳥のバトルに立ち会えたこと。ネイチャーセンターから見ていたときのこと、池に最も近く獲物の動きが把握できる上席にオオタカ成鳥、谷津の奥の枝にオオタカ幼鳥が羽を休めていました。その後、幼鳥が獲物を探しに飛び立ち、成鳥の止まっていた枝のすぐ近くを飛翔。成鳥はテリトリーを侵略しようとしたとみなし、林縁から飛び立ち幼鳥を追尾し追い払う行動をとりました。幼鳥はたまらず、林の奥に渡去。帰り道、岸辺に近い水面で羽を休めるカルガモの姿を見つけました。雨覆は外側からみると焦げ茶ですが、そのバックはベージュ色にっていることを観察。カモが羽繕いしている時の楽しみのひとつです。(写真)2025年10月15日撮影
2025.10.15
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柏の葉キャンパス駅近郊の調整池と2日にヒタキ類と出会えた公園を訪ねました。西口の調整池は沿岸と小島の草刈りが行われていることもあり一時的に隠れ場のなくなったバン若鳥、成鳥がすべて水面で出ていました。バン若鳥は合計7羽の姿があり、嘴先端がうっすらと黄色味を帯びてきていました。その後、東口調整池に移動し探索しました。こちらも草丈が高く、フェンスから水鳥たちの姿がやっと観察できる程度で撮影はなかなかや思うようにできなくてもどかしい時間を過ごしました。最も個体数が多かったのはヒドリガモで、頭や脇が赤味が強く、白い雨覆が見えた雄エクリプス、雨覆に羽縁が目立たない雌幼羽を観察できました。沿岸のフェンスに多数のスズメ若鳥が降り立ち、各餌場のようすなどの情報交換をしているように鳴き声を出していました。帰り道、ヒタキ類が滞在している公園に立ち寄りました。曇りで気温も低いのでヒトスジシマカも少なく、前回よりも快適。しかし、林縁にハシボソガラスの存在があり、フライキャッチする時の枯れ枝がカラスに占領されている時間が長かったのでエゾビタキが姿を現すまで時間がかかりました。その後、エゾビタキ2羽が姿を披露。一羽は光線の関係もあり腹が褐色味があるように見えましたが、どうやら水浴びをした後に登場した模様で、その後灰褐色の縦斑を確認できました。もう一羽は上面が黒灰褐色で、胸から脇に縦斑が見えた雌成鳥と思われる個体でした。(写真)2025年10月14日撮影
2025.10.14
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先月22日に手賀沼沿岸でノビタキを観察しました。どうしているかと現地を訪ねました。台風23号が太平洋を通過している影響で時折5m程度の風が吹き抜けていましたが、ノビタキは健在でした。外来種ヒレタゴボウ、セイタカアワダチソウなどの近くの草などに止まり昆虫をフライキャッチする個体、強い風をさけてフラットな農道で餌探しをする個体と実にさまざまでした。草などに止まっている姿を観察していると、脚の上部についている筋肉で腱がぴんとはられ指は閉じています。このため、強い風が吹いても飛ばされることがありません。(地上で立っている時は腱が伸びて指は開いています)今日訪ねた際には、上空にハヤブサが登場した際には、上空を注目し今は飛び立たない方が得策と判断したのか、草むらの中に潜みました。アップしたノビタキの写真は、喉が白いこと、腰が赤褐色、体下面が濃い橙褐色であり、雌第一回冬羽と思われました。それ以外も強風を避けて畔近くで羽を休めていたのは、トビ、ヒバリ、アオサギでした。(本日観察できた鳥類)コブハクチョウ、カルガモ、キジバト、カワウ、ダイサギ、コサギ、トビ、コチョウゲンボウ、ハヤブサ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、ヒバリ、ヒヨドリ、ノビタキ、スズメ(写真)2025年10月13日撮影
2025.10.13
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今月20日前後に手賀沼沿岸にオオジュリンが姿を現す時期になります。その渡りについて興味深い報告がありますので、提供をさせてもらいます。山階(2024)は、北海道と本州北部で繁殖し本州以南で越冬するオオジュリンは、本州から九州に渡った個体を標識調査で個体識別をした結果、南下するにつれて雌の割合が増加し最も南の鹿児島県出水市では雄は20%だったと報告しています。みなさんのフィールドでは、雌雄の割合はどのような具合でしょうか。(前記の山階が報告内容は、平成15年度鳥類標識鳥報告書に記載されている「北に行くほど雄の割合が高く、南の地域ほど雌の割合が高くなる傾向があった」(中略)「宮城県では79.3%が雄だったのに対し、鹿児島県で29.8%、出水はわずかに18.9%」との内容のエッセンスを紹介したものです)(雌雄の識別のポイント)野鳥がどのように生きていたかを知り、飛来地の環境の保全を考えるためには、飛来した個体の年齢と性別を正確に記録することが出発点となります。(1)成鳥雄頭上が黒色で腮が黒から黒味がかっています。一枚目は2022年1月28日に茨城県稲敷市で撮影した個体です。二枚目は、2018年3月24日に印旛沼沿岸で撮影した個体です。(2)成鳥雌頭上が一様に褐色で、小雨覆は雄に比べて赤褐色が弱い印象があります。三枚目は2025年2月28日牛久沼で撮影した個体、四枚目は2016年3月27日印旛沼沿岸で撮影した個体です。(3)雄第一回冬羽頭上には灰色味があります。小雨覆は赤褐色、下面が淡色で顎線が目立ちます。(4)雌第一回冬羽頭上は灰色味があります。胸から脇にかけて褐色の斑があります。五枚目は2024年3月29日手賀沼沿岸で撮影した個体です。(引用)山階鳥類研究所.2003平成15年度鳥類標識鳥報告書.p20-29.山階鳥類研究所.2024.雄か雌か?成鳥か幼鳥か? 性別・年齢と標識調査.足環をつけた鳥が教えてくれること.p132-135.山と渓谷社.
2025.10.12
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晩秋から冬の楽しみなのが打ち寄せる波と引く波に対して斜めに走りながら餌を捕食するミユビシギです。波が打ち寄せると採食を中断して素早く逃げ、波が引くと再び採食を繰り返す光景は観察していて飽きることがありません。冬羽ですと、ハマシギと似ているので識別について質問をもらうことがあります。ミユビシギとハマシギの動き、ミユビシギの羽衣を整理してみました。(動きの違い)ミユビシギは、打ち寄せる波と引く波に対して斜めに走りながら餌を捕食します。対してハマシギは波の動きに合わせた採餌を何度も繰り返すことはありません。(ハマシギとの違い)ミユビシギのほうが嘴は短くて太く、下面が白いのが特徴です。またミユビシギの翼角は黒く見えることが多い印象があります。(ミユビシギの羽衣)(1)幼鳥肩羽は黒い軸斑と白い斑が目立ちます。雨覆の軸斑は黒褐色で羽縁は太く白い。幼鳥は白と黒のコントラストが強いので成鳥との違いです。一枚目の写真を御覧ください。(2)第1回冬羽に換羽中肩羽の一部に黒褐色の幼羽が残っていますが、多くが灰褐色の冬羽に換羽しています。雨覆と三列風切は褐色で太く白い羽縁があり幼羽です。二枚目の写真を御覧ください。(3)第1回冬羽肩羽に残っていた黒褐色の幼羽も冬羽に換羽し、背・肩羽が一様な灰白色になります。雨覆・三列風切に摩耗した幼羽が残ります。三枚目の写真を御覧ください。(4)成鳥冬羽冬羽は上面が一様に灰白色になり下面の白味が強い。他のシギと混じって行動していてもより体の白さが際立ちます。四枚目の写真を御覧ください。(写真)一枚目:2015年9月19日三番瀬、二枚目:2023年4月24日三番瀬、三枚目:2020年9月5日三番瀬、四枚目2015年9月19日三番瀬で撮影
2025.10.11
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山階鳥類研究所(2020)が報告しているように、2000年代にイソヒヨドリが都会のビル街に進出しました。営巣場所は鉄道駅のそば、大規模量販店、マンションを選ぶことが多いと報告されています。オフィスのある柏市を通っているJR常磐線沿線の金町駅、松戸駅、馬橋駅、新松戸駅、南柏駅、柏駅、我孫子駅、取手駅、近郊の武蔵野線の三郷駅、吉川美南駅、吉川駅近くでその姿を目撃しています。ところが2025年9月以降に南柏駅近郊の住宅地でその姿を見かけるようになりました。今年は酷暑が続き、いままで使ってきた営巣場所では高温で使う条件として無理があり移動したか、周囲で餌(*)が捕獲できなくなったのかなどの要因が考えられます。前記の駅近郊では同様の傾向なのか興味のあるところです。(*)伊澤・松井(2011)が「ヒナに親が運ぶ餌の種類は、鱗翅目幼虫、ゴキブリ類が多く、甲虫目、コオロギやバッタなどの直翅目、ミミズ類、ムカデ、ヤモリ、アオカナヘビ、カエル、クワやガジュマルの実など」と報告しています。(引用)伊澤雅子・松井 晋.2011. イソヒヨドリ Bird Research News Vol.8 No.8.p4-5.山階鳥類研究所.2020.ビル街に進出した“磯ひよどり.山階鳥研NEWShttps://www.yamashina.or.jp/hp/kankobutu/news/news_2020.html#202005(写真)2022年4月7日柏市、2018年12月3日浦安市で撮影
2025.10.10
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昨日、印旛沼でヨシガモを観察しました。嘴が水面採餌のカモでは細長く、尾が短めの中型のサイズです。真冬の雄はナポレオンハットとカールした長い三列風切が目立つので多くの探鳥会リーダーが参加者にガイドをすることが多いと思います。ところが、雌についてはリーダーに聞いても齢について説明をしてくれないということを耳にします。そこで、昨日観察した個体、幼羽、時期に追って雌個体の羽色の変化に着目して特徴を整理してみました。(1)昨日観察した個体(一枚目の写真)・頭が一様に暗色で、飾り羽が短く灰白色でした。・肩羽の斑は目立たず一様に暗色でした。・観察個体の三列風切基部が白く、雌幼羽の三列風切は基部まで黒褐色とは異なります。・観察個体の胸から腹は幼羽のように小斑ではなく大きい点で異なっています。上記の点から雄エクリプスと思われました。(2)幼羽(二枚目の写真)写真は、雌幼羽と思われる個体です。三列風切の基部まで黒褐色です。黒褐色なのは雌幼羽のみです。春に三列風切を換羽するまでこの特徴で識別可能です。(3)晩秋から真冬の羽衣三枚目から五枚目の写真は、11月から翌1月に見かけることが多い羽衣です。胸から腹にかけて斑が大きめで幼羽のように整然と並んでいません。三列風切基部は淡色(白色)です。顔は年内いっぱいは暗色の個体が多く、年明けに顔が灰色味に見えるようになる印象があります。(4)幼羽から第一回生殖羽に換羽中の個体六枚目の個体は、大雨覆が黒褐色で、脇の羽も成鳥に比べて丸みがなく、胸の斑も小さめである点から幼羽から第一回生殖羽に換羽中の個体と思われます。(5)雌生殖羽に換羽中の個体七枚目の個体は、三列風切基部が白く、橙褐色斑が見られます。顔は灰色味があり、胸の斑は不均一のように見えました。(写真)一枚目:2025年10月8日、二枚目:2021年10月30日、三枚目:2019年11月2日、四枚目:2020年11月29日、五枚目:2021年1月13日、六枚目:2018年2月25日、七枚目:2021年3月6日いずれも印旛沼で撮影
2025.10.09
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秋の渡りの途中に立ち寄る小鳥の姿とカモがそろそろ飛来する時期に入ったので印旛沼を訪ねました。房総のむらでは、アカゲラが鳴きながら林の間を移動する姿を観察。このほか、坂田ヶ池では、上面や脇の羽に丸みのある軸斑が見られ、羽縁が白色のオナガガモ若鳥が水面を移動する姿を見つけました。その後、移動して探索した印旛沼では、ヨシガモ、トモエガモ、ハシビロガモが水面を移動する姿がありました。ヨシガモ雄エクリプスは頭部と上面が暗色で、一見しただけでは種類が識別しにくさがあります。しかし、頭部が一様に暗色で、肩羽に横斑があること、飾り羽が灰色で雌と異なる点を観察できれば雄個体とわかりました。ヨシガモが水面を移動する姿を目で追っていると、上空からヒドリガモ、マガモ、上面が全体的に明るい色調のハシビロガモ生殖羽が降り立ちました。房総のむら隣接する坂田ヶ池で観察したハシビロガモとは趣の違った羽衣でした。このほか、ヨシガモを撮影した一コマにトモエガモが記録されていたのを帰宅後みつけました。印旛沼では、前記のほか、遊歩道近くの葦原にゴイサギ家族の姿、いつもの船着き場にはモモイロペリカン、モズ雄が高鳴きをしテリトリーを主張している姿を目にして探索を終了しました。(写真)2025年10月8日撮影
2025.10.08
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都内水元公園を訪ねました。最寄り駅JR金町駅からバスで桜土手で下車し、メタセコイヤの森周辺までの間を探索しました。ごんぱち池でヒドリガモが採餌している姿を観察し、金魚展示場、花菖蒲広場前、水元大橋までの水域でヒドリガモ、ハシビロガモ、コガモ、カルガモ、カワウ、ダイサギ、チュウサギ、オオバン、カワセミと主だった水辺の鳥、木のてっぺんにツツドリ赤色型が降り立つ姿を観察できました。(水元の自慢はカモの近距離で観察できるところ)カモは江戸川方面から飛翔し小合溜中央部に降り立つことが多く、最初は距離が遠いのですが、待機していると移動し種類ごとの特徴を観察するのにもってこいです。写真一枚目は上空から水面に降り立ったばかりのヒドリガモの群れの一部です。遠目でも雌雄やエクリプスの特徴はわかりますが、待機して撮影したのが二枚目、三枚目の写真です。四枚目、五枚目はハシビロガモです。四枚目は、手前が成鳥雌、奥が若鳥と思われる個体です。成鳥雌は顔が明るめの見え、脇が丸みを帯びています。若鳥は上面が暗色で、顔も暗色です。六枚目はコガモ成鳥雌個体です。下尾筒の両側に白色の線があり、嘴が黒色(飛来当初は基部側面に黄色味がありますが、その後黒くなります)、脇が丸みがあります。(その他の水辺の鳥)小合溜の水面をオオバンが移動し、浅瀬ではダイサギ、カワセミの若鳥を観察しました。また、水元大橋の近くではチュウサギが水草の上を軽快に移動し餌を物色していました。このほか、水元大橋からメタセコイヤの森までの間で、上空をミサゴが飛翔する姿を発見しました。翼角で翼が曲がり、下面の白さと胸に褐色の斑を観察。なお、ツツドリ赤色型は、記録写真を撮影したかったのですが、カラスの群れが飛来して移動してしまいかなわずでした。(写真)2025年10月7日撮影
2025.10.07
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(エゾビタキが観察されるようになったのは近年)今秋、首都圏近郊でエゾビタキを観察した旨の報告が多い印象があります。鳥友から千葉県北西部での動向について質問をもらいました。(手賀沼とその周辺地域で観察されるようになったのは、2005年以降)初めて観察されたのは、柏市布施のあけぼの山公園で2005年9月26日でした。以降、2009年までは同地で9月から10月に観察され、2009年9月に柏市南部で記録とれるようになりました。その後、原因は不明ですが、2010年を境に記録が途絶え、2019年10月26日に柏市南部で再び観察され再度姿を見かけるようになっています。ただし、柏市布施のあけぼの山公園での観察記録は2020年10月5日が最後で、以降姿が見られなくなり、以降は、手賀沼沿岸、柏市北部の公園で記録されるのみです。2020年10月にニュースで桜の落葉が目立つ件が報じられました。梅雨が長引き、梅雨明け直後に急に暑くなり長く続いたため落葉が早くなったとの内容でした。水不足でも落葉することが知られており、柏市あけぼの山公園では桜の落葉が早く、実のなる木も夏バテ気味となり渡来したタイミングとのアンマッチが続き、エゾビタキが立ち寄らなくなった可能性があります。(コサメビタキ、サメビタキが絶滅危惧種に指定)生息地である落葉広葉樹林が失われていること、餌場の減少などが原因と研究者から指摘されています。都道府県のレットデータを確認すると、コサメビタキは31都道府県で絶滅危惧の区分として報告、サメビタキは6都県で絶滅危惧の区分として報告されています。エゾビタキについては、絶滅危惧の区分とはなっていませんが、温暖化の影響で餌の減少の影響を受けた場合に急激に変化することも考えられます。(写真)2枚目とも2025年10月2日柏市内で撮影大雨覆先端と三列風切の羽縁が白いのが若鳥、頬線と顎線に白い黒い線があるのが成鳥です。
2025.10.06
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10月に入りはじめて吉川美南駅近郊の調整池を探索しました。天気予報ではほぼ全日曇りでしたが、青空が広がり真夏並の蒸し暑さ。最初に西口の中央公園前の調整池を訪ねましたが、水かさが相変わらずふえたままで池の調整池の表面には藻が発生しており、浅瀬もほとんどありませんでした。カルガモ、セグロセキレイ、ハクセキレイの姿を認めたのみでしたので、東口の第一調整池に移動しました。東口調整池ではエクリプスで生殖羽でもないハシビロガモサブエクリプスの姿、水路にオナガガモ(全体的に褐色味のない目立たない色で胸から腹の斑がまばらな印象のある雌)、嘴基部が黄色味を帯び頭上が褐色でベレー帽をかぶったような雄エクリプス、上面が黒っぽく見える幼羽個体の姿がありました。このほか、アオサギ、ダイサギ、チュウサギ、コサギ、水路をチィーと鳴きながら直線的な飛び方で移動していったイソシギと出会えたりと楽しい時間を過ごしました。駅にむかう帰り道、造成中の区画でチョウゲンボウがネズミらしき獲物を捕獲し、電柱に運搬しついばんでいた姿を見つけました。このほか、すぐ近くでは、モズ雌個体が盛んに高鳴きをしてテリトリーを主張していました。(写真)2025年10月5日撮影
2025.10.05
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昨日10月3日松戸市千駄堀の21世紀の森と広場で耳羽周辺が汚白色で顔に黄色味があり過眼線のないように見えた亜種ホオジロハクセキレイと思われる個体を観察しました。(ホオジロハクセキレイ雄第一回冬羽と考えた根拠)・耳羽周辺が汚白色、頭上から背が灰色で黒色がかっています。この点が永井(2014)が掲載されている亜種ホオジロハクセキレイと図示、解説されている個体と似ていたことによるものです。(ホオジロハクキレイの特徴と照合)・文献を閲覧してみると、過眼線を欠いたハクセキレイや交雑個体が存在するとの報告があるので他の特徴をさらに調べてみました。結論からいえば、ホオジロハクセキレイと同定できる材料がすべてそろっておらず、ホオジロハクセキレイ似の個体ということになるとの結論です。(胸の黒色部)撮影画像には記録できなかったが胸の黒色部は小さく見えました。ただし、この点は幼羽では黒色部がない個体の存在が指摘されています。再度確かめる必要があります。(大雨覆の模様)観察個体では雨覆に黒帯は認められられませんでした。ホオジロハクセキレイの内弁側に大きな暗色斑があり、ハクセキレイ成鳥の場合は全体が白いのに対して、ホオジロは内弁側に大きな暗色斑があると記されているものがあります。昨日は翼をたたんでいたのでこの点は確認にいたらず。雨覆については、あらためて観察する必要があり、ホオジロハクセキレイと同定するだけの材料が不十分との結論です。(初列雨覆、初列風切、次列風切の白色部の広さ)ホオジロハクセキレイは成鳥、幼羽とも大部分が暗色、成羽の白色部は幼羽よりも僅かに広いが、初列雨覆先端や縁、初列風切次列風切内弁に白色部がある程度とあります。(引用)永井真人.2014.比べて識別野鳥図鑑670.p170-171.文一総合出版.(写真)2025年10月3日撮影
2025.10.04
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松戸市千駄堀に飛来しているキビタキ、ヒタキ類をもう一度観察したいと思い、21世紀の森と広場に出かけました。森に立ち寄る前に千駄堀池を見渡すと、複数のカルガモ、コガモの姿を発見。コガモは嘴基部側面に黄色味と雨覆に灰色味のある雄幼羽(写真2枚目の手前の個体)、嘴が黒く上面が黒っぽい若鳥と思われる個体(写真2枚目奥の個体)、頭頂から過眼線までがヘルメットを装着したように一様に濃く見えるエクリプス個体を含む群れが水面を移動する姿を観察しました。このほか、池の岸辺をゆったりと移動していたアオサギ若鳥の姿を見つけました。(ガマズミの実を食べに飛来したキビタキ、エゾビタキ)次にキビタキ、エゾビタキなどのヒタキ類の姿を探しに森林エリアに移動。ガマズミの実を食べに複数のキビタキ、エゾビタキが飛来する姿を目撃しました。キビタキは上面が黒く橙色味のある眉斑があり、喉がオレンジ色で腹が黄色の雄成鳥個体と上面が褐色で黒味が少し入っている雄第一回夏羽個体と思われる2羽、若鳥と思われる2羽の合計4羽が登場しました。雄個体では、上面が褐色で黒味が少し入っている個体が成鳥個体に追い払われていました。成鳥雄同士ですと熾烈な闘争となりますが、褐色味のある個体は攻撃性が低いように思えました。(耳羽周辺が汚白色で過眼線がないハクセキレイを目撃)帰り道、カラスが水路で水浴びしていたエリアのすぐ近くで耳羽周辺が汚白色で顔に黄色味があり、過眼線のない亜種ホオジロハクセキレイと思われる個体を観察しました。(写真)2025年10月3日撮影
2025.10.03
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今週月曜日にエゾビタキ、コサメビタキと出会った柏の葉キャンパス駅近郊の公園を訪ねました。月曜はナラの枯れた木の梢から飛びたって虫を捕食していましたが、今日はミズキの実がなっているエリアの姿がありました。エゾビタキの姿は最低でも3羽以上でジィと鳴きながら登場。一羽は大雨覆先端と三列風切の羽縁が白い若鳥、別の一羽は頬線と顎線に白い黒い線がある成鳥個体でした。もう一羽は齢は不明でした。ヒトスジシマカを捕食した後、ミズキの実をついばんでいました。ヒトスジシマカに悩まされながら待機していると、ツィと鳴き声と同時にコサメビタキが登場しました。雨覆先端と三列風切羽縁が白い帯に見える第一回冬羽個体でした。写真でわかりにくいと思いますが嘴の形状が二等辺三角形で外側に膨らんでいました。(エゾビタキは二等辺三角形で内側にへこむ)このほか、シジュウカラ、ヤマガラ、メジロが混群で移動し、時折地面に降りて昆虫を捕食する姿を観察しました。小鳥たちとの出会いを楽しんだ後、柏の葉公園に移動し、桜の広場、県民プラザ前の調整池を探索。トケン類が木の中に入る姿を目撃したものの種類は特定できず。調整池でマガモ(雄エクリプス)、カルガモ、アオサギ、ダイサギの姿がありました。帰り道、スズメバチが捕獲したカマキリを運搬している姿を観察。(写真)2025年10月2日撮影
2025.10.02
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今日から10月、秋に見られる鳥たちの齢を識別するには、どんなところを観察したらよいかと質問をもらいました。(秋に見られる第一回冬羽と成鳥冬羽)当年生まれの第一回冬羽と成鳥冬羽が秋には見られます。近年、冬鳥が少ないととりあけげられることが多くなりました。冬鳥の中にどの程度の当年生まれの鳥が含まれるのかを把握することで、繁殖の成否、渡りの成否が成鳥と当年生まれでどのように違うのかが解明されることにつながります。(身近な環境でじっくり観察可能なシロハラの第一回冬羽と成鳥冬羽)比較的身近な環境で出会うことの多いシロハラは、吉井(1988)が述べているようにアムール川下流域やウスリー地方で繁殖し、中国南部、日本で越冬するヒタキ科の鳥類です。(1)第一回冬羽の特徴大雨覆の外側数枚に幼羽が残り先端に白く見える斑(淡色斑)があります。一方、成鳥冬羽にはこの白く見える斑はありません。(2)成鳥冬羽前記で述べたように大雨覆の外側数枚に幼羽が残り先端に白く見える斑はありません。尾と翼の黒味が強い印象があります。さらに、雄成鳥冬羽で背の褐色味が強い個体と背が褐色の個体と2タイプ見かけます。前者は夏羽、後者は冬羽です。(シロハラと同様に大雨覆先端に白斑がある種類)マミチャジナイ第一回夏羽、アカハラ第一回冬羽、ノビタキも同様に大雨覆先端に白斑があります。(そもそも第一回冬羽と成鳥冬羽をフローにしてみると)孵化→幼綿羽→幼羽→幼羽後換羽→第一回冬羽→春の渡り→第一回夏羽→繁殖→繁殖後換羽→秋の渡り→成鳥冬羽→繁殖前換羽→春の渡り→成鳥夏羽→繁殖→繁殖後換羽→秋の渡り→成鳥冬羽 と整理することができます。・幼羽後換羽が始まり、生え揃った段階が第1回冬羽と呼ばれます。・換羽は多くの場合、頭や体は換羽しますが、翼や尾羽の一部、あるいは全部に幼羽を残しているので部分換羽と呼ばれます。・渡る前に換羽を終え第二回目冬羽となりますが、スズメ目では幼羽の全てが脱落し、換羽する完全換羽となります。第二回冬羽、第三回冬羽は区別がつかないので成鳥冬羽と表現されます。(引用)吉井正.1988.コンサイス鳥名事典.p280.三省堂.(写真)1枚目:2020年12月23日さいたま市、2枚目:2017年12月18日柏市、3枚目:2013年1月28日柏市、4枚目:2023年12月18日都内水元、5枚目:2022年1月12日市川市で撮影
2025.10.01
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