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我々のご先祖様は木に守られながら木の文化を創って来ました。 何千年も前から木の性質が分かっていたと思われます。 日本書紀(AD720年奈良時代)には、木の種類ごとの性質、何処に何を使えば良いのか詳しく書いて有ります。 吸湿性のない新建材が出来てから日本の木の文化が忘れ去られようとしています。 世の中には適材適所があります。どんなに優れたものであっても適材適所から外れると罪になります。 マンションや大きなビル、自動車、機械。 鉄は多くの分野で適材適所を発揮しています。 でも住宅はどうでしょうか。 なぜ鉄骨住宅が日本では多く建っているのでしょうか、私には理解できません。 なぜ鉄で家を作る意味があるのでしょうか。 鉄で家を建てた人は言う。 『鉄は地震に強い。』 『鉄は火災に強い。』 誰がこんな間違った知識を何も知らない人に教えたんだろう。 専門家ならこんな非常識は言わないでしょう。 『環境にやさしい鉄骨の家。』何処が環境にやさしいのでしょうか。 鉄骨を作るには木材を作るより500倍のエネルギーと20倍の二酸化炭素が出るのになぜ環境にやさしいのでしょうか。 木造住宅を建てることは森林にあった二酸化炭素を建物の中に蓄えてくれます。 木造住宅を建てるにはその面積の10倍の森林が必要です。 それだけの面積の森林を維持するための資金が出来ます。 鉄で家を建てても環境に何ら貢献しません。 鉄は燃えないから火事に強いとは理解できません。 木は燃料にもなるから燃えます。しかし鉄は高温で曲がります。 火事の時、棟が木造より速く落ちます。 アメリカでは鉄の建物は火災の時危険だから建物内部での消化活動は禁止されています。 木造は中に入っての消火活動をします。 鉄は大きな地震エネルギーで揺れて曲がります。曲ったものを直すのは大変です。不可能に近いです。 木は直せます。 建築基準法は鉄骨であろうと木造であろうと強度の条件は同じです。 火災での死亡原因はほとんどがガス中毒です。 焼死以前に逃げ遅れてガス中毒で亡くなっています。 ガス中毒の原因は内装材や家具類にあります。 ビニールクロス等の新建材が燃えた時に出る有毒ガスが怖いのです。 建築基準法ではシックハウス症候群の為に化学合成物質の人体への悪影響を防ぐために合成物質の基準を厳しくしていますが、 日本は先進国の中ではまだまだ甘いです。 それどころか、火災での死亡原因はほとんどが有毒ガスを吸ってのガス中毒死であり焼死ではありません。でもその有毒ガスの規制はありません。 日本のような高温多湿の国での室内環境を良好に出来るのは吸湿のある物特に木材が最も適しています。 最近の住宅を私は『ビニールハウス住宅』と名付けました。 高温多湿の国なのに内装材は湿気を吸わないものばかりです。 ビニールや塗料で仕上げたものばかり使っているので、室内の年間湿度差が高いときには80%以上にもなり、低いときには30%以下にもなります。 湿度が高いとカビが生え、カビを餌にしてダニが繁殖します。 カビの胞子やダニの糞が室内に漂っています。その空気を吸っているのです。食べ物も腐りやすいです。 逆に乾燥しすぎると喉を痛め風邪などの病原菌に犯されやすくなります。 湿度調整の出来ない内装材はどんなに基準を厳しくしても意味なしです。 湿度調整の優れたもの、特に木材を内装に沢山使うことで自然に湿度を調整してくれます。 木材の良いところはまだまだ沢山あります。 木材の優しさをもっとわかってもらいたいです。 マンションや鉄骨の住宅も内装に木を沢山使えば快適な木造住宅になります。 3億年前に木が生まれてから今日まで木は動植物の進化を見てきました。 自然を守り環境を守ってきました。 特に日本は世界的にも森林面積率(約68%)の高い国です。 木に守り育てられた日本の文化伝統が今壊されています。 日本ほど内装に新建材を多用している国はないと思います。 昔日本の住宅を『兎小屋』と言って笑われたことがありました、 今は『ビニールハウス住宅』と呼んで笑われているんではないでしょうか。 仕事しやすい新建材が多量に出回るようになって熟練した大工さんがいなくても住宅が出来るようになりました。逆に言えば熟練した大工さんが育たなくなりました。 日本では木の勉強を学校でほとんど教えていません。 それは建築関係の学校でも同じです。 建築のプロを育てる学校で木のことを教える先生がいないのです。 だから鉄の家やコンクリートの家になってしまうのです。 日本の産業構造は工業中心、輸出中心ですので、 工業製品を輸出する為には当然輸出先から商品を買わなければなりません、それが農産物であり木材です。 『たとえばアメリカに日本の工業製品を輸出します。アメリカは材木を買ってください食料も買ってください。 』 だから日本は食糧自給率が低いのです。そして木材も。 日本は1年に1億m3の木材を使います。2千万m3 は国産材8千万m3 は輸入材を使っています。 でも日本は1年に1億m3 の木材が成長しています。8千万m3あまります。 全部がすぐに使えるわけではありませんがかなりの国産材が余っています。 そのため森林の管理ができず間伐もできず森林が荒れています。 立ち枯れしている森林がかなりあります。 とてもひどい現状です。日本の自然環境で育った木材は日本の高温多湿の気候になじんでいます。 ちょっとだけ高いかもしれませんが、日本の気候になじんでいない、乾燥地帯で育った木材では厳しい日本の環境にはなじみません。 白アリで多くの被害が出ているのも外材を多用してからです。日本書紀には木の使い方が丁寧に書いてあります。木の種類によって使い方は違います。 たとえば建物には桧を使いなさいと書いてあります。 世界最古の木造建築物の法隆寺は桧でできています。 1400年も前の建物です。 もしケヤキで建っていてらたぶん現存していません。ケヤキの建物で残っているのは江戸時代までです。 桧を化学的に分析した結果は切った時と1000年たった時と強度は同じなのです。 100年かかって細胞が乾燥しながら固くなります、その後1000年かかってゆっくり元の強度に戻って行くのです。 それが古代人には法隆寺を建てる以前からわかっていたのです。 日本の木の文化歴史を知らない人達が日本の建築の中心にいるのです。 木造建築は学校で学ぶだけではわかりません。現場で身体で覚えなければ出来ません。 でも建築を学ぶほとんどの人は学校だけの勉強でやめているのが現実です。 今の住宅建築の『罰』は、戦後の日本の国策が工業優先、農林水産業を軽んじてきた結果だと思います。 その結果食料の自給率は最悪、森林は荒れ放題。 背伸びしすぎたせいで弊害が起こっています。 もっと日本の国自体がゆとりをもった政策をとらなければ工業では一流国になってもほんとは日本は二流国のままだと思います。 下記テーマはブログ『きほんのき』楽天に書いた物です。 ブログアドレス http://plaza.rakuten.co.jp/kisohinoki/ 1)日本の木が大変(3/4) 木は身近にあって遠い存在になりつつありますね。 2)木のお陰(3/5) 木は地球環境を長い年月の中で替えて来ました。 3)木に包まれて(3/6) 私が小学校の時は(昭和30年代)木造校舎でした。 4)木材の調湿作用(3/7) 生活するのに丁度良い湿度は50~60%です。 5)シックハウス症候群(3/8) 日本の建物は化学合成物質が大変多く使われています 6)健康な暮らし(3/9) 長生き出来ても健康じゃないと人生つまらないですよね。 7)建築材の適材適所(3/10) 木は種類によって性質が大変違います。 8)安心出来る住まい(3/11) 農薬漬けの野菜やお米。 9)木につつまれて(3/13) 私の通ってる歯医者さん。 10)年輪(3/14) バームクーヘンを真半分に切ると、沢山の線がありますね。 11)マンションを木造住宅に(3/15) マンションを木造住宅になんて出来ないと思うでしょう。出来るんです。 12)木はくさりやすく、燃えやすい(3/16) ほんとは、くさりにくく、燃えにくい。 13)きほんのき(3/18) 『きほんのき』と題して、15年程前から、木の勉強会を開いています。 14)水虫とフローリング(3/20) ブーツの好きな勝海舟は水虫で悩んでいた。 15)花粉症と日本の林業(3/23) 春になると花粉症で大勢の被害者が出ます。 16)アレルギー(3/26) 以前はアレルギーは幼児の病気でした。 17)木造住宅を建てるにはどれだけの森林が必要でしょうか(3/27) 木造住宅は、都会の中の森林です。 18)炭と料理(3/28) 炭と言えば備長炭が有名ですね。 19)本物の住まい(3/29) 『無垢の家は高い』『木造住宅は高い』 20)無垢材を安く(3/30) 無垢材を安く提供するにはどうすればよいか。 21)木曽桧 長野県上松町は木曽桧の産地。 22)フィリピンの人ごめんなさい(4/9) フィリピンを貧しい国にした日本。 23)サステナブル・ワールド(4/10) 持続可能な社会を目指す為に。 24)木はほんとうに素晴らしいと思う(4/12) 森林は動植物を守り育ててくれます。 25)桜は桜、松は松(4/22) これは高蔵高校の校訓です。 26)シックハウス症候群その2(4/23) 有害な新建材以外にもシックハウスの原因はあります。 27)プロから一目置かれる事教えます(4/26) 木の上下、裏表。
August 21, 2008
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東別院(御坊夏祭り)夏祭り今年も東別院夏祭りで五平餅とミタラシの店を出します。 毎年中ブロックで春の桜祭りと夏祭りにお店を出しています。 今年は8月23日(土)と24日(日)PM5時から9時(売り切れ次第閉店)おいしい五平餅とミタラシを焼きながら皆さんに来ていただくのを待っています。
August 6, 2008
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以前別荘を造らせていただいたお客様より嬉しいお便りを いただきました。 今、岐阜県高山市清見にいます。 私は仕事に疲れたとき、 一人で仕事を集中してやりたい時、 そして妻とのんびりとこの地をベースに岐阜や長野へ旅する時、 この地にやってきます。 ここは安藤さんが愛情をたっぷりと注いだ『娘さん』がいます。 私たちは『その娘さん』とともに10年近く住んでいます。 『娘さん』・・・すべて木造り山荘です。 安藤さんは我が山荘を『娘』と呼んでいます。 名古屋とは10度も低く、真夏でも爽やかなこの地に山荘を造って いただきました。とても気に入っています。 冬の4ヶ月後、山荘に行ってびっくり。布団はまったく湿気を帯びて いません。 木が呼吸し、湿気をすべて吸い取っているのですね。 天井も床も、すべて木です。 テーブルもその同じ木材で造っていただきました。 木って心を和ませてくれますね。 私達が入り、しばらくすると木の『ビシッ』とゆう音が聞こえます。 木たちが私達を迎え入れてくれた歓迎の挨拶です。 ウグイスの声と清流の音を聞きながら、 今日は仕事をします。 安藤さん、娘さんに会いに来てくださいね。 一緒に飲みましょう。 この山荘はそれまでに考えていた事を沢山実践出来た建物です。 お風呂の中以外はすべて木です。ロフトもあって15人ぐらいは楽に寝れます。ご主人も奥様も学校の先生ですので生徒さんや父母の皆さん達と利用されることも多いです。 このころはまだ東海北陸道が郡上までしか開通していなかったので、郡上からせせらぎ街道を通って清見まで週2回通いました。 3月末に着工して7月はじめに完成しました。 春から夏にかけてせせらぎ街道は新緑の中次々に花が咲き楽しませてもらえました。 途中には温泉もあり何度も入りました。 現場を遅くにでた時真っ暗な夜空に無数の星が輝き綺麗でした。 沢山の思い出のある娘です。 ご近所にすごい豪邸が出来ましたが、そこのオーナーさんがこられて 『私はこんな建物がほしかったんです』とうらやましがられたそうです。
August 2, 2008
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