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最後のフェルメール ナチスを欺いた画家 | ソニー・ピクチャーズ公式 (sonypictures.jp)フェルメールという画家は古くから知られていたことを知った。日本では最近?ここ20年くらいで話題になったように思うんだけれど。(最後のフェルメール ナチスを欺いた画家 | ソニー・ピクチャーズ公式 (sonypictures.jp)より)”第二次大戦終戦後のオランダ。オランダ系ユダヤ人のジョセフ・ピラー大尉(クレス・バング)は、戦争中に盗まれた美術品を捜査する任務に就いた。貴重なフェルメールの絵画を史上最高額でナチスに売りつけた罪として、美術愛好家ハン・ファン・メーヘレン(ガイ・ピアース)を突き止める。死刑相当の重罪となる対独協力罪として、助手(ヴィッキー・クリープス)と共に捜査を進めていく中、事件の真相は思わぬ方向に進んでいく。”ヨーロッパの戦後処理でナチスに加担した者が次々と銃殺刑にされていく中で、フェルメールを高額でナチスに売り渡した男、ハン・ファン・メーヘレンも罪に問われる。ジョセフ・ピラー大尉が担当していなければ、即刻銃殺刑に処されていたと思われるメーヘレンは匿われているうちに無実の証明としてフェルメールの贋作を仕上げていた…。これが実話……。情報収集のためにレジスタンスの妻がドイツ将校と寝るなんて…。ドイツ将校の情婦であれば丸刈りにされて袋叩きにされたのだけれど…。ここでは秘め事として表ざたにはしていない。このような小話を合間に挟みながら、裁判は進み、メーヘレンには……、宣告される。ここがクライマックス、この作品の見るべきところはこの判決にある。その後の出来事は意外であるが、実際このようなものであったのだろうか。日本で劇場公開とならなかったのが残念と言える。U-NEXTにて2019年/アメリカ/118分/監督:ダン・フリードキン原作:ジョナサン・ロペス脚本:ジェームズ・マッギー、マーク・ファーガス、ホーク・オストビー出演:ガイ・ピアース、クレス・バング、ビッキー・クリープス、ローラン・モラー、アウグスト・ディール、オリビア・グラント、エイドリアン・スカーボロー、アンドリュー・ヘイビル原題:The Last Vermer(「最後のフェルメール」)お薦め度「最後のフェルメール ナチスを欺いた画家」★★★☆(70%)
2023.12.31
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『たとえあなたを忘れても』|朝日放送テレビ (asahi.co.jp)最終回、展開が早くなり、あっという間に何年も経ち…ラストのピアノ演奏の動画を見聞きしならがらのエンディングは説明がない分、よくわからなかった。見る者の取り方によって印象はずいぶんとかわるであろう。コタツがない家|日本テレビ (ntv.co.jp)いやー、面白かった。といってもおもしろくない回が二回あった。それを除けばおもしろかった。主演女優に成長した小池栄子の役者ぶりは素晴らしく、こんな演技見たことないと思える小林薫の軽妙さ、ダメンズというか堕落しきった夫を演じた吉岡秀隆はなかなかのものである。彼の演技は寅さんの満男役しか見ていないので懐深い幅のある演技に感心した。
2023.12.31
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NHK BSシネマで放送される映画の中からおすすめ作品を紹介します。令和6年1月のおすすめ作品は「用心棒」「十戒」「イングリッシュ・ペイシェント」「遠い夜明け」「ハドソン川の奇跡」「ボヘミアン・ラプソディ」「椿三十郎」「コーダ あいのうた」「隠し砦の三悪人」の作品の中から選んだ5作品はこれら。紹介済みの「十戒」「イングリッシュ・ペイシェント」を除外するとこうなった。(チラシ画像の下のリンクは画像の出展元を掲載)用心棒 - Wikipedia(ポスター)「用心棒」2024年1月1日(月)午後1時30分~3時22分1961 日本子供の時にテレビで見た記憶があるのだが、記録がないので定かでない。リメイク作品が「荒野の用心棒」「ラストマン・スタンディング」とあり、翻案作やオマージュ作品は多い。お薦め度★★★★☆(90%)映画.COM ALL TIME BEST「用心棒」(C)2016 Warner Bros. All Rights Reserved「ハドソン川の奇跡」2024年1月11日(木)午後1時00分~2時37分SULLY 2016 アメリカ離陸した旅客機がエンジントラブルで急降下、ハドソン川に奇跡的不時着をしたアクシデント実話。機長のトム・ハンクスも良かったが、副操縦士アーロン・エッカートも良かった。クリント・イーストウッド監督作品。お薦め度★★★★★(100%)映画.COM ALL TIME BEST 「ハドソン川の奇跡」マイライフ・マイシネマアルカディア「ハドソン川の奇跡」(C)2018 Twentieth Century Fox「ボヘミアン・ラプソディ」2024年1月21日(日)午前0時00分~2時16分BOHEMIAN RHAPSODY 2018 イギリス/アメリカクィーンをよく知らない私でも大いに歓喜し感涙に咽んだ。フレデリー・マーキュリー最高!不世出の歌手だ。最高の映画。お薦め度★★★★★(100%)映画.COM ALL TIME BEST「ボヘミアン・ラプソディ」マイライフ・マイシネマアルカディア「ボヘミアン・ラプソディ」椿三十郎 (1962) - ポスター画像 — The Movie Database (TMDB) (themoviedb.org)「椿三十郎」2024年1月21日(日)午前10時30分~0時07分1962 日本ラストの果し合い、居合抜きではとても有名。お薦め度★★★★☆(90%)映画.COM ALL TIME BEST「椿三十郎」(C)2020 VENDOME PICTURES LLC, PATHE FILMS「コーダ あいのうた」2024年1月27日(土)午後10時20分~0時12分CODA 2021 アメリカオリジナルのフランス映画「エール!」の方が好みだが、そのフランス映画をうまくアメリカ映画としてリメイクしている。変更した点がどうかと思えるものもあるけれど、より分かりやすくうまくまとめていて、特にクライマックスの音楽学校の試験は疑問を感じない展開でした。お薦め度★★★★☆(90%)映画.COM ALL TIME BEST「コーダ あいのうた」マイライフ・マイシネマアルカディア「コーダ あいのうた」
2023.12.31
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これは時代小説ではないかと心して読んだ。そのせいか、主人公たちの純愛物語は入ってこず、銀鉱山から発掘の間歩(まぶ)への思いをひしと感じた。その間歩の銀掘になれない主人公ウメの胸中に思い馳せるばかりであった。読みごたえはある。物語は連綿としっかりつながっている。主人公ウメの生い立ちから子供らが成長していくまでをよく描いている。けれど、なぜか私には感じられるところが多くなかった。しっかりとした本ではある。しろがねの葉 [ 千早 茜 ]
2023.12.31
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「ミス・シャンプー」Netflix映画:台湾からのハイラリアスなコメディ (martincid.com)SNSでちょっと見かけておもしろいかなと思い見てみた。元来、荒唐無稽な話は好きではない。ドタバタ・ラブコメと思って見たのだが、荒唐無稽なありえない話となっている。何事も行き過ぎてはよくないけれど、行き過ぎてまで観客の予想を裏切ろうとした結果、観客(私)には予測され、その通りの結末となって、行き過ぎた演出も不発だった。とはいえ、おもしろくないことはなくて、しょうがないと思えるほどの無茶苦茶さで観客(私)は大いに楽しんだ。イケメンはダサ男の大学院生くらいでブサメンぞろいなのが居切ってていい(笑)。さて、物語は冒頭、刺客に狙われるやくざの親分と一番弟子。親分は切り殺され、逃げた一番弟子は窮地に美容院に逃げ込んだ。そこには見習い助手のシャンプー係が一人でいた……。この後の、再開発をめぐっての親分同士の腹の探り合い、刺客探しなどあるが、片や美容員を目指すシャンプー係はひいきのプロ野球選手がいて大学院生の恋人がいてやくざに惚れられて、という恋バナ展開。シャンプー係と野球選手とやくざのこれからを絡ませ描きながら、武闘、生死をかけた大立ち回りがクライマックス。結末後、クレジットの映像は楽屋落ちを見せながら、しょーがないなぁと楽しんでいる私がいた。荒唐無稽な話が嫌いな私が楽しんだとんでもない展開のラブコメ(?)である。Netflixにて2023年/台湾/120分/監督:ギデンス・コー脚本:ギデンス・コー出演:ダニエル・ホン、ビビアン・ソン、クー・チェンドン、ホン・ユー・ホン、カイ・コー、ウェイ・ミン・イェン导演:九把刀编剧:九把刀原著:《精準的失控》主演:宋芸樺、春風、柯震東、蔡昌憲、應朗丰原題:請問,還有哪裡需要加強(「他に強化すべき点」)お薦め度「ミス・シャンプー」★★★☆(75%)
2023.12.30
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(C)2019 Bona Entertainment Company Limited All Rights Reserved.四川航空という旅客機会社があるとは知らなかった。また、操縦席での考えられない機体損傷により通信を遮断され、飛行困難になるなんて誰が予測しえただろう。この尋常でない状況に倒れることなくチベット高原での超高度な山越えをした機長に驚くとともに彼を助けたクルーたちを賞賛したい。乗客119人、よくぞ無事だったなぁ。現実のアクシデントであるための緊張感、ハンパない。フライトアテンダントが美女ぞろいなので中国のパワーを感じた。大ヒットしたこともうなずける緊張感一杯のパニック・ムービーである。Amazon Prime Video にて2019年/中国/111分/G監督:アンドリュー・ラウ脚本:ユー・ヨンガン出演:チャン・ハンユー、オウ・ハオ、ドゥー・ジアン、ユアン・チュアン、チャン・ティエンアイ、リー・チン、シャン・ヤメイ、ヤンン・キリュ、ガオ・ゲ、フアン・ズィゾン、ズ・ヤェン、リ・シャン、チャオ・チュアン、ウー・ユエ、カン・キンチ、リュー・ハオ、リ・ミンチェン、フェン・ウェンチャン、チェン・シュー、アンジェラベイビー、グァン・シャオトン原題:中國機長 The Captain(「機長」)お薦め度「フライト・キャプテン 高度1万メートル、奇跡の実話」★★★★(80%)
2023.12.29
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(C)2023 MASTER MIND Ltd.この映画スタンダードサイズなんだ。ヨーロッパでは受けるかもしれないけれどハリウッドじゃ無理だね、と思った。墨田区に住んでいて足立ナンバーの自動車に乗り、渋谷区のトイレを清掃する初老の男、平山。この地理関係に違和感を持った。登場するトイレはどれもが意匠的トイレ。デザイン性に富んでいると思えた。と同時に温水便座なので機能的にも優れている。この映画で日本の公共トイレを初めて見た人は、どこもこんなに素敵できれいだと勘違いしてしまわないか、と危惧した。ヴィム・ヴェンダース監督の映画と思って見た。見終えたら、役所広司の映画であった。ゆえに、カンヌ国際映画祭で役所広司が男優賞を受賞したのもなるほどと思えた。クレジットをみてほとんどが日本人スタッフだったので、ヴェンダースは雇われ監督だったと思った。役所広司はエグゼクティブプロデューサーである。先ほど、オフィシャルサイトで制作について見たところ、企画・プロデユースが柳井康治であった。彼のコメントを読んで、最初に東京オリンピック・パラリンピックの開催に際して、「自分なりのおもてなし」としてTHE TOKYO PROJECTという渋谷区の公共プロジェクトを始めたとのことだった。著名なクリエーターにデザインしてもらったTTT(THE TOKYO TOILET)の公共トイレは新たな価値創出に繋がった。そして、その清掃・メンテナンスの重要性を痛感したとのこと。TTTのトイレすべてが価値・意義あるものと捉えてもらうにはアートの力が有効かも、とあり、この作品に至った。ゆえにこれは柳井康治の作品とも思える。一線級の役者たちを取りそろえたキャスティングからするとスタッフが日本人だったからではないか。また、プロデユーサーが役所広司だったから実現できたのではないかと思えた。柄本時生、麻生祐未、田中泯、三浦友和、甲本雅裕、安藤玉恵、石川さゆり、モロ師岡、研ナオコと僕が気づけた人はもちろんだが、ワンシーンやワンカットだけの出演はぜいたくな気がした。ラジカセしかない生活で毎夜読書をして寝入る。近所の早朝の掃き掃除の音で目覚める。それから……。かわりのない日常でなにかとアクシデントに巻き込まれながらも生活態度をかえずに過ごす。それがなんとなくいいように思えてしまうので、この映画は成功したのではないだろうか。エンディングの歌はとても良かった。2023年/日本/124分/G監督:ビム・ベンダース脚本:ビム・ベンダース、高崎卓馬製作:柳井康治出演:役所広司、柄本時生、アオイヤマダ、中野有紗、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、三浦友和、田中都子、水間ロン、渋谷そらじ、岩崎蒼維、嶋崎希祐、川崎ゆり子、小林紋、原田文明、レイナ、三浦俊輔、古川がん、深沢敦、田村泰二郎、甲本雅裕、岡本牧子、松居大悟、高橋侃、さいとうなり、大下ヒロト、研ナオコ、長井短、牧口元美、松井功、吉田葵、柴田元幸、犬山イヌコ、モロ師岡、あがた森魚、殿内虹風、大桑仁、片桐はいり、芹澤興人、松金よね子、安藤玉恵お薦め度「PERFECT DAYS」★★★☆(70%)
2023.12.24
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人の真意というものはなかなかわからない。それゆえミステリーというものが存在するのかもしれない。ミステリー作家であるという近藤史恵によって書かれた自転車ロードレースの物語。日本ではあまりなじみがなく、本場ヨーロッパでのツール・ド・フランスが知られているくらいだろう。この本を読むまで自転車ロードレースという競技は個人競技と思っていた。ところがこれは団体競技というかチームプレイとしての結果、エースとなるただ一人を残りの5人でサポートする競技であることを知った。何日も何日も個別のコースを走り、その都度都度の優勝者を表彰していきながらレース全体の総合優勝を争う。ロードバイク(自転車)で走る速さは山を下るときには時速70キロほどのスピードとなるそうである。事故ればひとたまりもない。「サクリファイス」という題名と読み進めた自転車ロードレースの競技の内容から、エースのためにサポートするチームメイトがサクリファイスだと想像した。ところが”サクリファイス”と称された章を読んだ時、想像もつかなかっわかっとともに”サクリファイス”の理由がわかった時、震撼するように驚いた。ものすごい小説である。第10回大藪春彦賞受賞作、第5回本屋大賞では第2位に選ばれたのもむべなるかな。サクリファイス (新潮文庫) [ 近藤 史恵 ]
2023.12.24
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Falling for Christmas (2022) (imdb.com)リンジー・ローハンが主演のクリスマスシーズン作品。雪山から滑り落ちて記憶喪失になってから始まる物語は興味減退だけど、古くなり人気も落ちてきた老舗ロッジの男やもめとの恋のトキメキはキラキラと輝く瞳で恋模様にウキウキするリンジーが素敵で徐々に物語にはまっていった。絵に描いたように素敵なロッジの主ジェイク(コード・オーバーストリート)の温かい性格描写も良くてクリスマスに合う話だと思える。シエラ(リンジー)が感極まるシーンで僕も感極まり、この手の作品が好きなんだなぁと改めて思った。Netflixにて2022年/アメリカ/95分/監督:ジャニーン・ダミアン原案:ジェフ・ボネット脚本:ジェフ・ボネット、ロン・オリバー出演:リンジー・ローハン、コード・オーバーストリート、ジョージ・ヤング、ジャック・ワグナー、オリビア・ペレス、アレハンドラ・フローレス、チェイス・ラムジー、ショーン・J・ディリングハム、アントニオ・D・チャリティ原題:Falling for Christmas(「クリスマスに落ちる」)お薦め度「フォーリング・フォー・クリスマス」★★★☆(70%)
2023.12.24
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この本、この前読んだ「川のほとりに立つ者は…」の作家さんなんだ。こちらの本の方がいいかな…。ガラス工房をしていた亡き祖父の跡を継いで兄と妹でガラス職人となる話。家を出ていった父。料理研究家として成功していく母。発達障害なのか、変わり者とされる兄。唯一まともで手のかからない妹は孤独な葛藤を抱えていた。ガラスで骨壺を作る。そんなこんなの物語。読んで良かったと思える、悲喜こもごもの日常である。ガラスの海を渡る舟 [ 寺地 はるな ]
2023.12.23
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(C)2020 NORD-OUEST FILMS-SND GROUE M6-FRANCE 3 CINEMA-AUVERGNE-RHONE-ALPES CINEMA-ALTEMIS PRODUCTIONSU-NEXTにて見なきゃと思っていた作品「デリシュ!」がAmazonプライムビデオにて定額(追加料金なし)で見られるので思わず見てみた。U-NEXTのポイントは使わないということである。デリシュ(Delicieux)は”美味い(うまい)”という意味だそうだ。まだレストランというものがなかった時代に旅籠屋の飲食部門として始まったそうだが、そのことを描いた作品ということで興味を持った。題名といい、素材といい、とてもおいしい映画を見られると思ったのだが、内容な傍若無人な公爵への盲従と復讐をはらんだ物語であった。男女の色恋もわずかに描くけれど、真にこれ!っといったものがないのでやや散漫な感じがした。料理のおいしさも、立ち上る香りも感じられず、期待外れの印象を持った。Amazon Prime Video にて2020年/フランス・ベルギー/112分/G監督:エリック・ベナール脚本:エリック・ベナール、ニコラ・ブークリエフ出演:グレゴリー・ガドゥボワ、イザベル・カレ、バンジャマン・ラベルネ、ギョーム・デュ・トンケデック原題:Delicieux(「とてもおいしい」)お薦め度「デリシュ!」★★★☆(70%)
2023.12.21
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読み終えて、驚く。物語が佳境に入って、彼と彼が同一人物だと気づく。並行で描かれていた生活が二十数年前と今と時代を越えたドラマだった。同じ現代でAとBとCが錯綜して描かれていると思って読み進めたが、AとBの間に二十数年もの隔たりがあり、AとCは同じく現代であった。昔を知っているからこそ違和感なく同時代と思ってしまったのかもしれない。読み終えて、宇佐美まことの本を私は読んではいけないのではないかと思えた。内容がおどろおどろしく、非業で無残なものであるからだ。湊かなえの「告白」を読んだときに作家その人についてはわからなかったが、性悪説をもって描かれている内容に他の作品を読んではいけない、読むべきではないと思った。宇佐美まことの場合、最初に手に取ったのが「逆転のバラッド」だったので、群像劇として描かれているのがおもしろく、クライマックスもラストも衝撃的で痛快であった。大変面白く読めたので「ボニン浄土」を読み感心し、この本「展望塔のラプンツェル」を読んだ。「展望塔のラプンツェル」は読み進めるほどに救いがなく、解決したとは言えないまま禍々しい(まがまがしい)ものが残り、ざらついた気分の悪さを残す読了感であった。負のオーラにまとわりつかれてしまった。救いのないように思える一方でどこか救いがあるようにも描かれている。宇佐美まことはどちらを見ているのだろうか。展望塔のラプンツェル (光文社文庫) [ 宇佐美まこと ]展望塔のラプンツェル [ 宇佐美まこと ]
2023.12.21
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Leave the World Behind (2023) (imdb.com)何の裏付けもない「思いつき面白さ」だけで描いていき、決着も帰結もなく放り出したまま終わる。終わると書いたが、何も終わっていない。何かの始まりだけの映画だった。ラストシーンが意味する物は海外ドラマ「フレンズ」を見ていない者には目が点になってしまう。海外ドラマ「フレンズ」を見終えた人なら、笑ったりうなずいたり、ひょっとしてなるほどと思えるエンディングなのかもしれないけれど、門外漢からすれば???しかない。とんでもない作品にジュリア・ロバーツが出たもんだ。僕が置き去りにされた作品。Netflixにて2023年/アメリカ/141分/監督:サム・エスメイル原作:ルマーン・アラム脚本:サム・エスメイル出演:ジュリア・ロバーツ、マハーシャラ・アリ、イーサン・ホーク、マイハラ、ケビン・ベーコン、ファラ・マッケンジー、チャーリー・エバンス原題:Leave the World Behind(「世界を置き去りにする」)お薦め度「終わらない週末」★★☆(50%)
2023.12.19
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「イクサガミ 天」を読んだとき、選んだ本を間違えたと記した。デス・ゲームを読みたいとは思わないからだ。とはいえ、乗り掛かった舟、完結まで読まねばならないと思い、この「イクサガミ 地」を読み始めたところ、面白かった。デス・ゲームであることに変りはないのだが、登場人物の人となりを理解してきたせいかもしれない。一子相伝ともいえる奥義を伝えるために8人で修業し、殺し合い、生き残ったひとりが継承するという非道極まりない伝承がなされていることも、百人を超える金の亡者、いや剣の猛者が果し合い9人が東京へ到達するというゲームもルールを把握すれば、いかにして切り抜けるかという興味が湧き、またこのゲームの主催の謎を解くという面白さが加わって、楽しめた。最近興味を持った大久保利通が登場し、その行動にも興味が持てた。刺客、刺客、刺客…。腕に覚えのあるものが斬りあうのは読んでいて身震いがするほど、見入ってしまった。なんておもしろい続編なのだろう。結末となる第三部が待ち遠しい!イクサガミ 地 (講談社文庫) [ 今村 翔吾 ]
2023.12.16
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古さというか時代を感じてしまう一本だ。アラン・ドロンとシモーヌ・シニョレが享年していたとは知らなかった。原題が”未亡人クーデル”とあるので、タイトルロールのクーデル夫人をシモーヌが演じている。ただ、主役はアラン演じるジャンのようだ。明記はされていないが元ネタがあり、推理作家ジョルジュ・シムノンが書いた小説が原作のようだ。50歳を大スター、シモーヌ・シニョレを脱がすわけにはいかなかったのか、肌の露出がまったくない。それに対し、彼女の姪っ子は乳房を見せるし、脱ぎもする。ジャン(アラン・ドロン)の相手が関係を持った女性を撮るのがこれほど落差があっては、未亡人と関係があるというところが理解しずらい。クライマックスもラストも1930年代のフランスを描いているからこうなったのか、主人公たちの無謀さに納得できない気がした。U-NEXTにて1971年/フランス/89分/G監督:ピエール・グラニエ=ドフェール脚色:パスカル・ジャルダン、ピエール・グラニエ=ドフェール原作:ジョルジュ・シムノン出演:アラン・ドロン、シモーヌ・シニョレ、オッタビア・ピッコロ、ジャン・テシエ原題:La Veuve Couderc (「未亡人クーデル」) お薦め度「帰らざる夜明け」★★★(60%)
2023.12.14
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荒野の決闘 (1946) - ポスター画像 — The Movie Database (TMDB) (themoviedb.org)荒野の決闘 (1946) - ポスター画像 — The Movie Database (TMDB) (themoviedb.org)ググったところ、公開当時のポスターと近年ものがあったので両方ともピックアップしました。「荒野の決闘」が”My Darling Clementine”(愛しのクレメンタイン)であるということを知らず、見始めて歌を聴きながら、有名な曲と思った。さて、作品は世にも有名なOK牧場の決闘を描いている。ストーリーは他の映画作品を見て知っていたので、主人公ワイアット・アープを演じるヘンリー・フォンダの勇姿とドク・ホリディを演じるヴィクター・マチュアの酔いどれぶりを見てました。ドクを追いかけてきたクレメンタインを演じるキャシー・ダウンズは可憐な白い花を感じさせる美しさでした。往年の名画を見る休日。いいもんです。Amazon Prime Video にて1946年/アメリカ/97分/監督:ジョン・フォード原作:スチュアート・N・レイク、サム・ヘルマン脚本:サミュエル・G・エンゲル、ウィンストン・ミラー出演:ヘンリー・フォンダ、リンダ・ダーネル、ビクター・マチュア、キャシー・ダウンズ、ウォルター・ブレナン、アラン・モーブレイ、ティム・ホルト、ウォード・ボンド、ジョン・アイアランド原題:My Darling Clementine(「わが愛しのクレメンタイン」)お薦め度「荒野の決闘」★★★☆(70%)
2023.12.10
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Pain Hustlers (2023) (imdb.com)Netflixで映画。「ペインハスラーズ」は痛みの賭博師でも訳そうか。内容を的確にとすれば痛み止め薬の一発屋とすればいいのだろうか。さてさて、クレジットされているようにエミリー・ブラントが八面六臂の活躍を見せ、クリス・エバンスも調子のいいイケメン営業者を演じている。実話ネタ、実話が元になっているのでしっかりとした展開がありながら、個々のキャラクターがユニークである。なかでもブライアン・ダーシー・ジェームズ演じるライデル医師の頭髪の変貌ぶりは笑えたし、ニール博士演じるアンディ・ガルシアの変人ぶりがいい。セミナーの狂喜乱舞の世界はもう乱痴気パーティではないだろうか。薬業界の恐ろしさの一端を表出した作品である。Netflixにて2023年/アメリカ/124分/監督:デビッド・イェーツ原作:エバン・ヒューズ脚本:ウェルズ・タワー出演:エミリー・ブラント、クリス・エバン、キャサリン・オハラ、クロエ・コールマン、ジェイ・デュプラス、ブライアン・ダーシー・ジェームズ、アミット・シャー、オーブリー・ダラー、ウィリー・レイザー、アンディ・ガルシア原題:Pain Hustlers(「ペインハスラーズ」)お薦め度「ペイン・ハスラーズ」★★★★(80%)
2023.12.10
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(C)2021 FIRSTEP - DARKA MOVIES - STUDIOCANAL - C8 FILMS内容的には見るべきものがあったと思うが、世界的ロベルト・アラーニャが本人役にて出演。主人公と協演することで歌唱の優劣が如実に感じられてしまった。抜ける感のある響き渡る歌声のロベルト・アラーニョに対し、主人公アントワーヌ(MB14)の歌唱は響き渡るところまでいってなかった。この優劣の印象が尾を引き、見終えた今、感動することはできなかった。残念。ラップはいいのだろうに、もったいない。ただ、まわりを固めた歌手の面々の歌声は素晴らしく素敵で聞きほれるくらいであった。オペラが好きなので見てみた一本でした。U-NEXTにて2022年/フランス/101分/G監督:クロード・ジディ・Jr.脚本:ラファエル・ベノリエル、シリル・ドルー、クロード・ジディ・Jr.出演:ミシェル・ラロック、MB14、ギョーム・デュエム、マエバ・エル・アロウシ、サミール・デカザ、マリー・オペール、ルイ・ド・ラビ二エール、ステファン・デバク、ロベルト・アラーニャ、ドゥードゥー・マスタ、オスカー・コップ原題:Tenor(「テノール」) お薦め度「テノール! 人生はハーモニー」★★★☆(70%)
2023.12.09
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いいなぁ、青山美智子さんの本。2019.11.23「木曜日にはココアを」青山美智子:著 宝島社文庫に読んだ時にとても感激し感動し、この作家さんのほかの本も読みたいと思った。作家として成功してほしいと思った。その後、新作を知ることもなく時が過ぎ、第1回 宮崎本大賞(2020)を受賞することにより、彼女が作家として活躍していることを知る。2022.05.14「赤と青とエスキース」青山美智子:著 PHP研究所2022.06.26「お探し物は図書室まで」青山美智子:著 ポプラ社2022.07.06「月曜日の抹茶カフェ」青山美智子:著 宝島社2022.09.08「猫のお告げは樹の下で」青山美智子:著 宝島社2022.12.24「鎌倉うずまき案内所」青山美智子:著 宝島社文庫2023.06.21「ユア・プレゼント」青山美智子:著、U-ku:絵 PHP研究所2023.10.21「月の立つ林で」青山美智子:著 ポプラ社読書をすることが習慣化され、いくつもの本を読んできたけれど、青山美智子さんの本を読んでは感動し、感嘆する。素晴らしく素敵な作家だ。青山という名も東京・青山の地名を連想させ、美智子という名も美しくたおやかで聡明な感じがする。とても素敵な名前だ。お姿はネットで拝見したが、お声はどのような声だろうか。ご本人がどうかよりも本が素敵であれば良し。「ただいま神様当番」は期待せずに読んだ。話題をよんだと思えないから。じいさんの神様が朝のバス停に並ぶ5人に次々と取り付く話だった。言葉を交わしたこともない乗客たちはそれぞれにそれぞれの問題を抱えており、じいさん神様の思うところ希望を叶えることによって乗客たちの問題も解決していくというファンタジーである。OL、小学生、高校生、大学非常勤講師、零細企業社長という5人それぞれに対し、荒唐無稽というか、ある意味、絶妙というか難題をじいさん神様が押しつけ、その難題をクリアすることで気づかなかったことに気づける話。とてもこんな小話で感動するわけはないと思って読み進めたが、高校生の”リア充”で落涙した。はからずも感動してしまった。共感してしまった。それは私が好きな映画が関連していたせいかもしれない。十代の若者の心に共鳴するなんて、私が幼いのか、はたまた還暦を過ぎて若かりし頃を懐かしむ気持ちだったのか、自分でもわからないながら、感動していた。とても素敵な、そして今どきの物語であった。最終話の零細企業社長の時は女性がストリップ劇場に行くということに驚いたが、青山さんも取材で訪れたのだろうか。女性の行動に感心した。ただいま神様当番 (宝島社文庫) [ 青山 美智子 ]
2023.12.09
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Sheng ren da dao (2019) (imdb.com)台湾映画。魅力的な出演者がいないのが難点で、前半はあまり興味が持てなかった。クライマックスから終盤までの展開が相当おもしろく興味を持って見た。ラストはショックでもある。込み入った金融関係についてはさっぱりわからなかったけれど、それを取り巻く腹黒い面々の嫌な手口、人を人と思わないやり方はいけ好かない。必ず成功するという信念をもって若い起業家たちの夢は、インターネットの新世代技術であるブロックチェーン技術で現在の経済の不合理な構造を変えることだった。それを金融署を取り巻く社会の悪に利用されて…。まずまず楽しめた作品。U-NEXTにて2019年/台湾/109分/監督:ジャック・スー脚本:ジャック・スー、ワンジュ・ヤン出演:メーガン・ライメーガン・ライ、ツァオ・イエンハオ、ジョアンヌ・ツァン、エリック・ツァンエリック・ツァン、ホウ・ヤン・シー原題:聖人大盜 The Last Thieves(「賢者の盗賊:最後の泥棒たち」) お薦め度「リベンジコード 盗まれた正義」★★★☆(70%)
2023.12.07
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(C)2021 RECTANGLE PRODUCTIONS - FRANCE 3 CINEMA - WILD BUNCH - SRAB FILMなんて言ったらいいんだろう。1960年代にはからずも妊娠してしまった女子大生。当時は中絶が法律で禁じられていた。自分自身で処理しようとした彼女だが、なすすべなく時だけが過ぎていく。その彼女の心境を彼女のみを撮り続けて苦悩の日々を写し出す。これが、この作品が2021年・第78回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞したのだという。はからずも妊娠してしまった女性の映画としては「シェルブールの雨傘」が思い出され、「シェルブールの雨傘」のほうがあれこれと劇的な展開がある。されど、この作品、身ごもった女性のなすすべのない様が極限に追い込まれた心模様を表現して見た人の耳目を引く。ある意味、おどろおどろしい作品であり、現代ではこのようなことがないようにと思わずにはいられない。U-NEXTにて2021年/フランス/100分/R15+監督:オドレイ・ディワン原作:アニー・エルノー脚本:オドレイ・ディワン、マルシア・ロマーノ出演:アナマリア・バルトロメイ、ケイシー・モッテ・クライン、ルアナ・バイラミ、ルイーズ・オリー=ディケロ、ルイーズ・シュビヨット、ピオ・マルマイ、サンドリーヌ・ボネール、アナ・ムグラリス、レオノール・オベルソン、ファブリツィオ・ロンジョーネ原題:L'evenement(「その事件」) お薦め度「あのこと」★★★☆(70%)
2023.12.07
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「ボニン浄土」という題名である。本来はボニンアイランドとしたかったのだろうけれど、それだとまんま小笠原諸島ということになるので、本の内容と合わせて浄土というものにしたのかもしれない。盛りだくさんというか、小笠原諸島の歴史を鑑み、いろいろなことを描いている作品である。主人公たちと言える複数の人物が登場し、接点のないまま進展していって最後に交錯し、知り合う。小笠原諸島については沖縄と似て異なる戦中戦後の歴史を歩んでいながらほとんど何も知らない。こんなことがあったんだと、小笠原諸島の成り立ちからの歴史を知りえるとても良い本だと思えた。これほどの内容の本を書き表した宇佐美まことの力量に感服。大河ドラマをみるような連綿とした歴史と人生を織り込んだ読みどころのある書籍である。ボニン浄土 [ 宇佐美 まこと ]
2023.12.06
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やる者がいないのでカフェの店長をしている私。彼氏は秘密主義ではないものの、あまり話してはくれない。ある時、彼が友人と殴り合って歩道橋の階段から友人ともども落下し、二人とも意識不明の重体…。なぜ?隔靴掻痒。事故か事件か、真相がわからない。合鍵をもって彼の部屋に入ると、様変わりしていた。ここでも、またなぜ?ミステリーというかわからないことだらけで不安になる主人公。それは読者も同じ。読み進めていくうちに不審に思っていたことは、明らかになっていく。なにかが解決したということはなく、日常に戻っていく。こんな小説もあるんだ。こんな思いをする人もあるんだ。ん……。
2023.12.03
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ポスター画像公人としてのナポレオンを描くより、私生活というか妻の愛を求めた人という描き方である。そういうものかと漫然と見てしまったが、振り返るとその愛情の描き方に一貫性はないように思われる。とはいえ、妻を愛慕し戦場を離れるなどその愛はとてもとても強く激しいものだったのかもしれない。その妻の描き方もナポレオンを恋い慕うわけでもなく忌み嫌うわけでもなく、彼女の真意がわからない。登場人物の心を描いているようでその心理を描けていないとも思えるが、そこは感情や思考を表現するのではなく事象として描いているからかもしれない。このナポレオンという作品はヨーロッパの常識の上に成り立っているのではと思えた。ヨーロッパの常識、いわゆるベースとなる知識を持たない日本人(私)には理解できないところも多々あったのではないだろうか。社会や歴史の授業でナポレオンについて習うこともなく(フランス革命くらいで授業は終えた(ナポレオンまでいかない))、個人的に調べることもなかったので、詳しいどころか基本的なことも知らなかった。ワーテルローの戦いでナポレオンが勝ったのか負けたのかもしらないくらいだから。(映画「ワーテルロー」という作品がありながら未だ見ていない)そんなこんなで見たもので、ナポレオンの戦功を知ることが出来て良かったと思う。反面、どうして彼は皇帝になったかは描かれてなく、その後もどういうことでセント・ヘレナに幽閉されたのかもよくわからない。ロシアの冬の厳しさ、ロシアの狡猾さ、ロシアの冷徹さを知ったように思える。ワーテルローの闘いなど壮大なスケールで描く戦場は見ごたえがあったけれど、私にとっての一番の見どころはナポレオンの戴冠式であった。「ジャック=ルイ・ダヴィッド《ナポレオン一世の戴冠式と皇妃ジョゼフィーヌの戴冠》1806-1807年」で見た情景が動画となって大スクリーンで見られたのである。荘厳な気持ちになる讃美歌を聴きながら圧倒された。あっぱれと言える映像である。この映画の内容はともかく、このシーンを見るだけでこの作品を映画館で見た価値はあった。「アナザー・カントリー」(1985年日本公開)で見たイケメン、ルパート・エヴェレットがじいさん将軍として出演。その老いた姿はちょっとショックだった。2023年/アメリカ/158分/PG12監督:リドリー・スコット脚本:デビッド・スカルパ出演:ホアキン・フェニックス、バネッサ・カービー、タハール・ラヒム、マーク・ボナー、ルパート・エベレット、ユーセフ・カーコア原題:Napoleon(「ナポレオン」)お薦め度「ナポレオン」★★★☆(70%)字幕翻訳:
2023.12.03
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気が付けば12月。今月もお知らせが遅くなりました。本日以降に見られる作品の中から選ぶとします。NHK BSシネマで放送される映画の中からおすすめ作品を紹介します。12月のおすすめ作品は「麗しのサブリナ」「かもめ食堂」「鳥」「シン・ゴジラ」「ローマの休日」「東京物語」「エデンの東」「めまい」「明日に向かって撃て!」「ある愛の詩」「戦場のメリークリスマス」「湯を沸かすほどの熱い愛」「ジュラシック・ワールド」「ジャイアンツ」「ブルース・ブラザース」の作品の中から選んだ5作品はこれら。未見の「かもめ食堂」と紹介済みの「ある愛の詩」「ローマの休日」「湯を沸かすほどの熱い愛」を除外するとこうなった。いい映画がたくさんあると邦画より洋画を優先しちゃいます。(チラシ画像の下のリンクは画像の出展元を掲載)Sabrina(麗しのサブリナ,1954) | Audrey hepburn movie posters, Japanese movie poster, Film posters vintage (pinterest.fr)「麗しのサブリナ」2023年12月4日(月)午後1時00分~2時56分SABRINA 1954 アメリカ昔、大阪にあったコマシルバーという映画館で1985年に見ている。後にサブリナパンツという流行を生んだファッションで若いオードリーがハンフリー・ボガートとウイリアム・ホールデンの兄弟の取り合いになる令嬢を演じる。お薦め度★★★★(80%)(C)2016 TOHO CO.,LTD.「シン・ゴジラ」2023年12月8日(金)午後1時00分~3時02分2016 日本今となっては”シン”とつく中では一番面白く見た気がする。お気に入りとなっていた石原さとみ、良かったなぁ。お薦め度★★★★(80%)映画.COM ALL TIME BEST 「シン・ゴジラ」マイライフマイシネマ「シン・ゴジラ」【おうちで観る映画】2018年。作品37「エデンの東」作品38「青春の門・東宝浦山監督版」 - 一語一映Ⅲ (hatenablog.com)「エデンの東」2023年12月13日(水)午後1時00分~3時00分EAST OF EDEN 1955 アメリカ小森のおばちゃま(映画評論家・小森和子)が存命であれば、イチオシのジェームズ・ディーンの主演作。エリア・カザン監督。1985年に大毎地下劇場にて「理由なき反抗」との二本立てにて鑑賞。お薦め度★★★☆(70%)映画.COM ALL TIME BEST「エデンの東」明日に向って撃て! – 24-7 映画レビュー (24-7cinema.club)「明日に向かって撃て!」2023年12月15日(金)午後1時00分~2時53分BUTCH CASSIDY AND THE SUNDANCE KID 1969 アメリカ残念ながら映画館では鑑賞していない。(テレビで見た)終幕でのセピア色ストップ映像が脳裏にこびりついている。男と女と男、調和のとれた(?)三角関係。名曲「雨にぬれても」が耳に残る西部劇の傑作。お薦め度★★★★(80%)映画.COM ALL TIME BEST「明日に向かって撃て!」(C)大島渚プロダクション「戦場のメリークリスマス」2023年12月25日(金)午後1時00分~3時05分MERRY CHRISTMAS MR. LAWLENCE 1983 日本/イギリス/ニュージーランド1983年大阪の千日前国際劇場にて鑑賞。坂本龍一の美しい音楽が残る話題作。デビッド・ボウイ、坂本龍一、ビートたけしといった役者じゃない出演陣で作った戦争映画。監督は大島渚。お薦め度★★★★(80%)
2023.12.02
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ブギウギ - NHKNHK朝ドラの主演女優を続けて注目とあげるのは、どうなのかというつぶやきも聞こえそうだが、でも注目したい。趣里が素晴らしい。これまでも彼女の脇役なるドラマは見ていたが、もっと主要な役をやればいいのにくらいだった。父・水谷豊に関しては「バンパイヤ」と「傷だらけの天使」くらいしかまともに見たものがなく、母・伊藤蘭に関してはキャンディーズで注目したくらいだが、NHK朝ドラは見ていたので「こころ」で主役・中越典子の母親役が良く、祖母役の岸恵子ともお似合いであった。さて、趣里だがちゃんと見たのは「私の家政夫ナギサさん」での主役の妹役くらいで、その時に役者として良い感じに思えた印象くらいしかない。ゆえに知名度の高い、すでに活躍している女優たちの主演が続く中、知名度だけは高い趣里がオーディションで選ばれたときいて、どうなることかとわずかに心配した気持ちを持っていた。今までにない突拍子もない明るさを持った感じで始まり、オープニングににぎやかなブギウギサウンドは朝から「やかましいな!」と言いたくなるほどのテンポである。朝ドラ「ブギウギ」は芸達者で好印象の「らんまん」のあとなので、どうなることかと心配したが、拒絶されないギリギリにうるささでオープニング楽曲がながれ、そのままの勢いを無駄にすることなく、当初は母親役を演じた水川あさみがすこぶる好演で視聴者の心をつかんだと思う。水川あさみの演技はいくども見てきたけれど私が知るところ最高の演技であった。このような快活なおっかさんを演じる女優とは思ってなかったので意外であり発見であった。その彼女を越えるほど喜怒哀楽というか、泣き笑いの演技ができる趣里に脱帽した。ここまでメリハリの利いた、感情の切り替えができるとは思っていず、短時間のドラマが盛りだくさんに思えるほど豪傑と言えそうなくらいの演技力である。やや小柄ながらバレエで培った身体能力も生かし、共演者に恵まれて奮闘している。現役OSKの男役のスター・翼和希の見栄えは言うまでもなく、共演の蒼井優、同僚後輩の伊原六花も良く、ダメ親父を演じる柳葉敏郎の意外性も面白い。草彅剛は彼らしい演技で安定感を感じる。かわいさや美しさよりも素材の良さのみ感じる趣里がバサバサのつけまつげをつけたとき絵になるのが不思議である。趣里が表情に出す以上に動き廻る心情は見ている者の心を掴んでいる。あ、弟の黒崎煌代も良かった。NHK朝ドラ「ブギウギ」の人気、間違いなし。その人気にあやかって、NHK紅白に母子出演してジャニーズのいない紅白の救世主となる一翼を担わされるのは重荷だろうけれど、その重荷を軽々と持ち上げるほどの力が趣里にはあるように思える。とんでもない演技力を全国の視聴者に見せつけた趣里、今後の快進撃に期待したい。
2023.12.02
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ビング・クロスビー - Wikipediaビング・クロスビー彼の存在を知ったのは映画雑誌ロードショーであった。1977年10月14日に心臓麻痺にて急逝とあるので、たぶん、追悼記事としてピックアップされたのかもしれない。それまでにフレッド・アステアやジーン・ケリーなどミュージカル俳優のトップについて知ってはいたが、このようなスターの存在は知らなかった。知らなかったのにスターだと思ったのはなぜか?それは彼の映画作品、そして歌が超有名であったからだ。「ホワイト・クリスマス」♪I'm dreaming of a white ChristmasJust like the ones I used to knowWhere the treetops glistenand children listenTo hear sleigh bells in the snow♪という歌。クリスマスには欠かせないものだった。まだマライア・キャリーのAll I Want For Christmas Is You(恋人たちのクリスマス)も松任谷由実の「恋人はサンタクロース」もなかった。ちなみにSilent Night(きよしこの夜)もクロスビーの大ヒット曲である。私としては「ホワイト・クリスマス」や「喝采」の有名度よりもクリスマス・シーズンにテレビで見たイングリッド・バーグマン共演の「聖メリーの鐘」が印象深く忘れられない。これは名作「我が道を往く」の続編ということだが、後年DVDを買ってまで見た「我が道を往く」よりも「聖メリーの鐘」の方が好きである。「上流社会」も見たし、遺作「駅馬車」も見ている。「我が道を往く」(1944)から「上流社会」(1956)までが全盛期だったのではないだろうか。何度か見た「喝采」は共演者グレース・ケリーとともに忘れられない傑作である。今は配信でも見られるようになった「聖メリーの鐘」をいつか再見して見たいと思っている。
2023.12.01
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