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2026.08.29
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カテゴリ: 映画
止まらない世界的評価…濱口竜介監督『急に具合が悪くなる』がアカデミー賞国際長編部門に選出へ、今後の動向に注目

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 濱口竜介監督の最新作『急に具合が悪くなる』(2026)(英: All of a Sudden;仏: Soudain)が、第99回アカデミー賞の国際長編映画賞候補に選ばれたことがわかった。濱口監督にとっては、『ドライブ・マイ・カー』(2021)に続き、5年ぶり2度目の候補入りとなる。米「Variety」が報じており、今後の受賞をめぐる動向にも大きな注目が集まりそうだ。

 第99回アカデミー賞の国際長編映画賞をめぐり、濱口竜介監督の『急に具合が悪くなる』(2026)が選出された。

 濱口監督にとっては、『ドライブ・マイ・カー』(2021)以来、5年ぶり2度目の候補入りを目指すことになる。

『ドライブ・マイ・カー』(2021)では、国際長編映画賞を受賞したほか、作品賞、監督賞、脚色賞を含む4部門にノミネートされる快挙を達成。

 世界的な評価を確立した濱口監督が、再びアカデミー賞の舞台に挑むことになる。

『急に具合が悪くなる』(2026)は、哲学者・宮野真生子と人類学者・磯野真穂が、がんの闘病をめぐって交わした20通の往復書簡を原作とする作品。

 日仏を中心とした国際的なキャスト・スタッフによって製作され、物語の舞台はパリに置かれている。

 主人公は、郊外の介護施設で働く施設長マリー=ルー・フォンテーヌ(ヴィルジニー・エフィラ)と、がんと闘いながらパリを訪れた日本人演出家・森崎真理(岡本多緒)。



 異なる境遇を生きてきた2人の女性が出会い、言葉を交わすなかで、それぞれの人生や死生観が静かに交差していく。

 本作は今年5月、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品された。上映後には7分間にわたるスタンディングオベーションが起こり、ヴィルジニー・エフィラと岡本多緒は最優秀女優賞を共同受賞。岡本は、日本人俳優として史上初となる同賞受賞の快挙を成し遂げた。

 今後は、各国の代表作品から15作品のショートリストが選出され、そこから最終的な5作品がノミネートされる。授賞式は2027年3月14日(現地時間)に開催予定だ。

『ドライブ・マイ・カー』(2021)で世界の頂点に立った濱口監督が、『急に具合が悪くなる』(2026)で再びアカデミー賞の栄冠を手にすることができるのか。来春に向け、その行方に大きな注目が集まりそうだ。

世界の批評家からも「完全に目が離せない(IndieWire)」「奇跡のような作品(Variety)」「崇高なほど心を揺さぶる映画(The New Yorker)」など、圧倒的な支持を集めている。
Variety
オスカー:日本が国際長編部門に「All of a Sudden」を選出
 2人の女性が3時間15分もの大半を費やして語り合う――濱口竜介監督は、そのやり取りを、一見控えめでありながらも極めて重大な「奇跡」へと昇華させている。
この日本人監督による素晴らしい新作『急に具合が悪くなる』(原題:All of a Sudden)は、極めて稀有な作品だ。単に「映画とは何か」を思い出させてくれる良作というだけでなく、「人生とは何か」を再認識させてくれるほどの名作である。濱口監督と共同脚本・翻訳のレア・ル・ディムナが紡ぎ出した見事な脚本。その中を流れる、長く銀色に輝く糸のような会話に身を委ねていると、時に作品は宙に浮くような優美さを帯びる。
 そしてやがて観客は座席へと戻されることになるが、その時には、映画を観る前とは少し異なり、少しだけ癒やされた自分へと変わっているのだ。


濱口竜介監督の『急に具合が悪くなる』が8月26日、第99回米アカデミー賞国際長編映画賞部門の日本代表作品に決定した。濱口監督作品の日本代表選出は『ドライブ・マイ・カー』以来5年ぶり2度目。主演のヴィルジニー・エフィラと岡本多緒は今年5月のカンヌ国際映画祭で女優賞を共同受賞していた。

濱口監督の作品が日本代表に選ばれるのは、2021年の『ドライブ・マイ・カー』以来5年ぶり2度目になる。

急に具合が悪くなる、米アカデミー賞 国際長編映画賞の日本代表に 濱口竜介監督作は5年ぶり2度目



『急に具合が悪くなる』は濱口監督にとって初めての海外ロケ作品だ。舞台をパリに移し、日本、フランス、ドイツ、ベルギーの共同製作で撮影された。上映時間は196分、日本公開は6月19日だった。8月26日の代表決定時点で、公開から2カ月以上を経てもロングラン上映が続く。

原作は同名書籍、20通の往復書簡
映画の原作は、哲学者の宮野真生子と人類学者の磯野真穂が交わした同名の書籍『急に具合が悪くなる』(晶文社)。2019年9月に刊行されたこの本には、乳がんが進行するなかで生きた宮野と、医療現場の調査を重ねてきた磯野が、死や別れ、出会いについて交わした20通の書簡が収められた。

宮野が執筆分を書き上げたのは、刊行の2カ月前にあたる同年7月。その直後、42歳で世を去った。往復書簡は、著者本人が世を去った後に読者の手に届いた一冊となった。

濱口監督はこの往復書簡を、フランス人と日本人という設定に翻案した。パリ郊外の介護施設「自由の庭」の施設長マリー=ルー・フォンテーヌと、がんを患う日本人の舞台演出家・森崎真理。名前の響きが重なる2人が偶然に出会い、病の進行とともに心を通わせていく物語に仕立てた。


濱口監督は『ドライブ・マイ・カー』の後も、賞レースで結果を残してきた。2021年公開の『偶然と想像』はベルリン国際映画祭で審査員グランプリ(銀熊賞)を受賞。2024年に日本公開された『悪は存在しない』は、前年のヴェネチア国際映画祭で審査員大賞(銀獅子賞)に選ばれ、国際批評家連盟賞など3つの独立賞も手にした。

『ドライブ・マイ・カー』のカンヌでの脚本賞受賞と合わせ、濱口監督はカンヌ、ベルリン、ヴェネチアの世界3大映画祭すべてで主要賞を受けたことになる。日本人監督では黒澤明以来の記録だ。

『急に具合が悪くなる』は、第79回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、主演の2人が女優賞を共同受賞した。8月のロカルノ国際映画祭でも、ヴィルジニー・エフィラがレオパルド・クラブ賞を受けた。

介護施設長マリー=ルーを演じたヴィルジニー・エフィラは、ベルギー出身でフランスを拠点に活動する。『エル ELLE』『ヴィクトリアとベッドで』などに出演し、2022年に本国フランスで公開された『パリの記憶』ではセザール賞主演女優賞を受賞した実力派だ。

がんを患う舞台演出家・森崎真理を演じた岡本多緒は、日本人として初めてカンヌ国際映画祭の女優賞を受けた。5月26日、日本記者クラブでの凱旋会見で、岡本は 「私自身はまだ全く現実感が湧いておりません」 と受賞の実感を語った。エフィラは 「多緒と一緒に受賞できて、とても幸せに感じます」 と笑顔を見せる。

会見では濱口監督も登壇し、 「映画の中心にあるのは常に俳優です」 と演出方針を語った。台本の読み合わせを重ねながら感情を排して読み込み、俳優自身の理解を深めていく手法は、日本語とフランス語の両方で繰り返された。フランスでの1カ月間のリハーサルを経て確立させた、濱口監督ならではのアプローチだ。

物語には長塚京三と黒崎煌代も加わる。長塚は、真理が演出する舞台に立つ俳優・清宮吾朗役。黒崎は清宮の孫、窪寺智樹役を演じた。


日本代表に選ばれたからといって、ノミネートが確定するわけではない。 国際長編映画賞は各国・地域の代表作品をアカデミー協会の委員会が審査 し、 12月ごろに15作品程度の最終候補(ショートリスト)を発表 する。そこから アカデミー会員の投票を経て、5作品が正式にノミネートされる仕組み だ。

前回の第98回では、李相日監督の 『国宝』が日本代表 に選ばれ、 15作品のショートリストに残った 。だが 最終候補の5作品には届かず、ノミネートを逃した 。日本代表に選ばれても、その先には狭き門が待つ。『ドライブ・マイ・カー』が歩んだ道のりを、5年ぶりに再びたどれるか。





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最終更新日  2026.08.29 06:49:43


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